JPH10259960A - 冷媒循環装置 - Google Patents

冷媒循環装置

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JPH10259960A
JPH10259960A JP30844897A JP30844897A JPH10259960A JP H10259960 A JPH10259960 A JP H10259960A JP 30844897 A JP30844897 A JP 30844897A JP 30844897 A JP30844897 A JP 30844897A JP H10259960 A JPH10259960 A JP H10259960A
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machine oil
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浩招 牧野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷媒に対する溶解度が小さい冷凍機油を使用
した場合でも、余剰冷媒を液溜容器に貯留しつつ、冷凍
機油を確実に圧縮機に戻し、圧縮機の潤滑の信頼性を確
保すること。 【解決手段】 冷媒が液状態で存在し、高圧部である室
外熱交換器3と減圧装置5の間に液溜容器6を配置し、
余剰冷媒を貯留するとともに、減圧装置の設定や制御に
より油を液溜容器から排出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】冷媒として例えば一部にHF
C(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒、冷凍機油とし
てアルキルベンゼン系等の油を使用する様な冷媒に溶解
しにくい冷凍機油を使用する冷媒循環装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の、冷媒としてHFC(ハイドロフ
ルオロカーボン)系冷媒、冷凍機油としてアルキルベン
ゼン系の油を使用する冷媒循環システムの一例を図8に
示す。1は冷媒ガスを圧縮する圧縮機、2は冷媒の流れ
方向を切り替える機能を有する四方弁であり、3は圧縮
機1から吐出された高圧冷媒ガスを凝縮させる凝縮器、
4は蒸発器、5は減圧装置、80は冷媒量調整機能を有
するアキュムレータである。この冷媒循環システムで使
用するアルキルベンゼン系の油はHFC(ハイドロフル
オロカーボン)系冷媒に対して、凝縮圧力および凝縮温
度条件下における液冷媒への冷凍機油の重量溶解率が0.
5〜7%の溶解性を有し、かつ、蒸発圧力および蒸発温
度条件下における液冷媒への重量溶解率が0〜2%の非
相溶性もしくは微弱な溶解性を有するとともに、その比
重量が−20℃〜+60℃の温度域において、同一温度
とその飽和蒸気圧下における液冷媒の比重量よりも、小
さな値となる。
【0003】次に、冷凍機油の挙動について説明する。
圧縮機1により圧縮された高圧冷媒ガスは、凝縮器3に
吐出される。この際、冷媒との重量比で言うと0.3〜
2.0%程度の冷凍機油が冷媒と共に圧縮機1から吐出
される。冷媒ガスの流れる凝縮器3の管径は、冷媒ガス
流速が冷凍機油を下流へ搬送するのに十分な流速を確保
するよう設定されている。凝縮器3の出口付近では大部
分の冷媒は液化し管内流速は著しく低下するが、冷凍機
油は凝縮液冷媒に対し弱い溶解性を有するので、液冷媒
に溶解して減圧装置5から搬送される。減圧装置5の下
流域では冷媒の温度と圧力は著しく低下し、冷凍機油は
液冷媒に対し非相溶性もしくは微弱な溶解性に転じる。
【0004】しかし、減圧装置5の下流域で生じる液冷
媒の一部のガス化により冷媒流速は急激に増加し、続く
蒸発器4の管径は冷媒ガス流速が冷凍機油を下流へ搬送
するのに十分な流速を確保するよう設定されているた
め、冷凍機油はアキュムレータ80へ搬送される。冷凍
機油は液冷媒より比重が小さく、蒸発圧力および蒸発温
度条件下において、液冷媒への溶解性が無いかもしくは
微弱なため、アキュムレータ80内で冷凍機油は液冷媒
の上方に分離層を形成する。アキュムレータ内にあって
冷媒を外部へ導く導出管81には、アキュムレータ下端
80aからの高さが異なる複数の油戻し穴82a、82
b、82c、82dが設けられており、アキュムレータ
80内の冷凍機油はこれらの油戻し穴を通り圧縮機1へ
戻る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の、冷媒としてH
FC(ハイドロフルオロカーボン)系冷媒、冷凍機油と
してアルキルベンゼン系の油を使用する様な冷媒循環シ
ステムは以上のように構成されているが、アキュムレー
タ80内に多量の余剰冷媒が貯留され液冷媒層の液面が
高くなった場合において、以下のような問題があった。
まず、液冷媒層の液面が高くなると導出管81の複数個
の油戻し穴から液冷媒が吸い込まれるため、圧縮機1に
多量の液冷媒が戻り、圧縮室内に非圧縮性の液冷媒が供
給されることによる圧縮室内の急激な圧力上昇を引き起
こしたり、また圧縮室から吐出された液冷媒が圧縮機密
閉容器内に溜まることにより、冷凍機油に代わって液冷
媒が潤滑要素部へ供給されて圧縮機1の軸受、圧縮要素
摺動部の焼き付き等、信頼性の低下を招くおそれがあっ
た。次に、圧縮機1に多量の液冷媒が戻らないよう油戻
し穴の径を小さく設定すると、冷凍機油も同様に戻らず
アキュムレータ80内に多量に溜まってしまい、圧縮機
1内の冷凍機油が枯渇するおそれがある上、回路内のゴ
ミ、不純物等が油戻し穴につまりやすくなるおそれがあ
った。
【0006】この発明は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、圧縮機に多量の液冷媒を戻すことな
く余剰液冷媒を貯留でき、かつ冷凍機油を確実に圧縮機
に戻すことで、信頼性の高い冷媒循環装置を提供するこ
とを目的とする。また、この発明は簡単な構成で安価な
信頼性の高い装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】圧縮機、凝縮器、減圧装
置、蒸発器を冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、冷媒
に溶解しにくい油を使用し、凝縮器と減圧装置の間に油
滴を浮遊させて流出させる液溜容器を配置する。また、
冷媒の流れ方向を切り替える手段を有し、液溜容器を余
剰冷媒が生じる冷媒の流れ方向で凝縮器と減圧装置の間
に設ける。
【0008】圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
段、凝縮器、減圧装置、蒸発器を冷媒配管で順次接続し
た冷媒回路で、冷媒に溶解しにくい油を使用し、減圧装
置の中間に液溜容器を配置する。また減圧装置を液溜容
器内にて冷凍機油を冷媒へ溶かすように設定する。
【0009】また圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える
手段、凝縮器、高圧側減圧装置、液溜容器、低圧側減圧
装置、蒸発器を冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、減
圧装置として制御可能な低圧側減圧装置を制御すること
で液溜容器内の冷媒の状態を制御する。
【0010】圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
段、凝縮器、高圧側減圧装置、液溜容器、低圧側減圧装
置、蒸発器を冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、減圧
装置として制御可能な高圧側減圧装置を制御することで
液溜容器内の冷媒の状態を制御する。
【0011】圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
段、凝縮器、高圧側減圧装置、液溜容器、低圧側減圧装
置、蒸発器を冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、減圧
装置として制御可能な高圧側減圧装置と低圧側減圧装置
を連動して制御する。
【0012】液溜容器への冷媒の出入口を容器の下部よ
り容器内に挿入する。
【0013】圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
段、凝縮器、減圧装置、液溜容器、減圧装置、蒸発器を
冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、減圧装置として制
御可能な制御弁を使用し、容器内の冷媒を攪拌するよう
に、また、冷媒の状態が過冷却液状態と気液二相状態を
交互に繰り返すように制御弁の開口面積を制御する。
【0014】圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
段、凝縮器、減圧装置、液溜容器、減圧装置、蒸発器を
冷媒配管で順次接続した冷媒回路で、減圧装置として制
御可能な制御弁を使用し、容器内の液冷媒が一度空にな
るように制御弁の開口面積を変化させる。また凝縮圧力
及び凝縮温度条件下における液冷媒への冷凍機油の重量
溶解率が0.5−7%の非溶解性もしくは弱溶解性を有
し、かつ、蒸発圧力及び蒸発温度条件における液冷媒へ
の冷凍機油の重量溶解率が0−2%の非溶解性もしくは
弱溶解性を有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、本発明に対応する実施の形態1を
図1、図2に基づいて説明する。図1は空調機に適用さ
れる冷媒循環装置の一例であり、図1において1は冷媒
ガスを圧縮する圧縮機、4は圧縮機1から吐出された高
圧冷媒ガスを凝縮させる室外熱交換器、3は室内熱交換
器、5は減圧装置、6は余剰冷媒を貯留する液溜容器で
ある。また、図2は液溜容器の構造を示したもので、7
は液溜容器本体、8は入口配管で容器の下側に接続して
おり、9は出口配管で容器の上側に接続している。1
6、17は室内及び室外熱交換器用の送風機である。
【0016】次に冷媒および冷凍機油の挙動を冷媒が矢
印の向きに流れる場合について説明する。圧縮機1によ
り圧縮された高圧冷媒ガスが、冷媒との重量比で2.0
%の冷凍機油と共に吐出され冷媒を凝縮する凝縮器であ
る室外熱交換器4へ入る。冷凍機油は十分な流速を持っ
た冷媒ガスによって搬送され、室外熱交換器4の出口付
近では液化した液冷媒中に一部は溶解し、残りは油滴と
なって冷媒とともに液溜容器6へ搬送される。流路面積
が大きくなる液溜容器本体部7では液冷媒の流速が低下
し、油滴となった冷凍機油は冷媒よりも比重が小さく容
器上方に浮き上がる。しかし、冷凍機油が浮き上がる方
向は図の矢印の如く冷媒の流れと同じで、容器本体部7
は起動直後(5分程度)を除いては通常満液状態のた
め、容器内に滞留することなく出口配管9から容器外へ
搬送される。従って、冷凍機油が液溜容器本体7内に溜
まることはなく、減圧装置5まで搬送される。減圧装置
5によって必要な圧力まで減圧されて液冷媒の一部がガ
ス化することにより、液で存在する冷媒量が減少するた
め、ガス化した液冷媒に溶解していた冷凍機油は分離し
て油滴となる。しかし、液冷媒の一部のガス化により冷
媒流速は急激に増加し、続く冷媒を蒸発させる蒸発器で
ある室内熱交換器3の管径は冷媒ガス流速が冷凍機油を
下流へ搬送するのに十分な流速を確保するよう設定され
ているため、冷凍機油は室内熱交換器内を搬送され圧縮
機1に戻る。このように、圧縮機から流出した冷凍機油
を確実に圧縮機に戻すことができ、圧縮要素部の正常な
潤滑およびシール機能が維持されるため、圧縮機の信頼
性の高い装置が得られる。また、構造が簡単で生産性、
コストパフォーマンスに優れ、ゴミの詰まりなどによる
性能低下も起こさない。
【0017】実施の形態2.以下、本発明に対応する実
施の形態2を図2、図3に基づいて説明する。図3は空
調機に適用される冷媒循環装置の一例であり、図3にお
いて1は冷媒ガスを圧縮する圧縮機、2は冷媒の流れ方
向を切り替える機能を持つ四方弁、18は室内機と室外
機を接続する延長配管、3は室内熱交換器、4は室外熱
交換器、5は減圧装置、6は余剰冷媒を貯留する液溜容
器である。また、図2は液溜容器の構造を示したもの
で、7は液溜容器本体、8は入口配管で容器の下側に接
続しており、9は出口配管で容器の上側に接続してい
る。
【0018】次に室内機にて暖房を行う冷媒および冷凍
機油の挙動を冷媒が矢印の向きに流れる場合について説
明する。圧縮機1により圧縮された高圧冷媒ガスが、冷
媒との重量比で2.0%の冷凍機油と共に吐出され四方
弁2を通って凝縮器である室内熱交換器3へ入る。冷凍
機油は十分な流速を持った冷媒ガスによって搬送され、
室内熱交換器3の出口付近では液化した液冷媒中に一部
は溶解し、残りは油滴となって冷媒とともに液溜容器6
へ搬送される。流路面積が大きくなる液溜容器本体部7
では液冷媒の流速が低下し、油滴となった冷凍機油は冷
媒よりも比重が小さく容器上方に浮き上がる。しかし、
冷凍機油が浮き上がる方向は図の矢印の如く冷媒の流れ
と同じで、容器本体部7は起動直後(5分程度)を除い
ては通常満液状態のため、容器内に滞留することなく出
口配管9から容器外へ搬送される。従って、冷凍機油が
液溜容器本体7内に溜まることはなく、減圧装置5まで
搬送される。減圧装置5によって必要な圧力まで減圧さ
れて液冷媒の一部がガス化することにより、液で存在す
る冷媒量が減少するため、ガス化した液冷媒に溶解して
いた冷凍機油は分離して油滴となる。しかし、液冷媒の
一部のガス化により冷媒流速は急激に増加し、続く蒸発
器である室外交換器4の管径は冷媒ガス流速が冷凍機油
を下流へ搬送するのに十分な流速を確保するよう設定さ
れているため、冷凍機油は室外熱交換器内を搬送され圧
縮機1に戻る。
【0019】暖房の場合一般に室内熱交換器を室外熱交
換器に比べ小さくしているから冷媒量が冷房に比べ少な
くて済むので余剰冷媒が発生しやすい。一方、四方弁2
を切り換えることによって冷媒を逆方向に流し室内機に
て冷房を行う場合、室外、室内熱交換器の凝縮と蒸発の
役割が変わり、減圧装置5で減圧されて一部ガス化して
液とガスが混合された冷媒が出口配管9から容器本体部
7に流れ込むが、冷媒は容器の上から下へ流れるため、
液冷媒が滞留することなく入口配管8から容器外へ搬送
される。このため冷媒量を多く使う冷房の場合、液溜容
器としての機能は無くなるがこの必要性もなく、冷媒と
ともに搬送される冷凍機油も容器内に滞留すること無く
搬送される。このため、圧縮機1から吐出された冷凍機
油はサイクル中に滞留せず圧縮機1に戻る。
【0020】以上により、流れ方向によって必要冷媒量
が異なる場合でも、余剰冷媒を貯留することができるた
め、流れ方向によらず効率的な運転ができ、かつ、圧縮
機から流出した冷凍機油を確実に圧縮機に戻すことがで
き、圧縮要素部の正常な潤滑およびシール機能が維持さ
れるため、圧縮機の信頼性の高い装置が得られる。
【0021】実施の形態3.以下、本発明に対応する実
施の形態3を図4に基づいて説明する。図4は空調機に
適用される冷媒循環装置の一例であり、図4において1
は冷媒ガスを圧縮する圧縮機、2は冷媒の流れ方向を切
り替える機能を持つ四方弁、4は室外熱交換器、16は
室内送風機、3は室内熱交換器、17は室外送風機、5
aおよび5bは減圧装置、6は余剰冷媒を貯留する液溜
容器である。
【0022】次に冷媒および冷凍機油の挙動について説
明する。圧縮機1により圧縮された高圧冷媒ガスは、冷
媒との重量比で例えば1.0%の冷凍機油と共に吐出さ
れ四方弁2を通って凝縮器である室内熱交換器3へ入
る。冷凍機油は十分な流速を持った冷媒ガスによって搬
送され、室内熱交換器3の出口付近では液化した液冷媒
中に完全に溶解する。ただし、アルキルベンゼン系油
は、凝縮圧力および凝縮温度条件下での冷凍機油の冷媒
への溶解限界は1.5%程度である。そして、冷媒とと
もに減圧装置5bを通過し液溜容器6へ搬送される。減
圧装置5aでの圧力と温度の低下を溶解限界が1%未満
にならない範囲に設定することにより、冷凍機油は液溜
容器6内で冷媒から分離すること無く、冷媒に溶解した
まま容器外へ搬送される。したがって、冷凍機油は液溜
容器6内に溜まることなく、減圧装置5bまで搬送され
る。減圧装置5bでは必要な圧力まで減圧されて温度が
急激に低下するため、冷凍機油の液冷媒への溶解限界が
0.5%に減少し、液冷媒中に溶解しきれない冷凍機油
は分離して油滴となる。さらに、室外熱交換器4では大
半の冷媒がガス化して液状態で存在する冷媒量が減少す
るため、溶解できなくなった冷凍機油が分離する。しか
し、減圧装置をでた後では冷媒のガス化により冷媒の流
速は分離した冷凍機油を下流へ搬送するために十分な流
速になるため、冷凍機油は圧縮機1まで搬送される。ま
た、四方弁2によって逆方向に流した場合も同様であ
る。
【0023】一般に冷媒回路に液だめ部を設けると例え
ばハイドロフルオロカーボンを使用した冷媒に溶解しに
くい冷凍機油、例えばHFC系冷媒に対して凝縮圧力及
び凝縮温度条件下における液冷媒への重量溶解率が0.
5−7.0%、また蒸発圧力及び蒸発温度条件下におけ
る液冷媒への重量溶解率が0−2.0%の非溶解性もし
くは微弱な溶解性を有する冷凍機油、アルキルベンゼ
ン、鉱油、エステル油、エーテル油、等を使用すると、
冷媒の移動速度が遅くなる液だめ部、すなわち余剰冷媒
を貯留するための液だめ容器を有する冷媒回路におい
て、この容器内に冷媒と一緒に混合してきた油が溜まる
ことになる。冷媒への油の重量溶解率は先ず冷媒と油の
種類によって変化する。例えばHFC系冷媒である液冷
媒R407CへのHAB油である冷凍機油アルキルベン
ゼン(粘度グレードVG=8−32)の溶解率、及び油
循環率と圧縮機周波数の関係では、凝縮温度範囲の液冷
媒に対し1.0−4.0wt%の溶解率を示すが、蒸発
温度範囲の液冷媒に対しては0.2−1.8wt%の微
小な溶解率となる。この溶解率は各種の冷媒と各種の油
の組み合わせにより変化する。一般には圧縮機から冷媒
とともに流出する冷凍機油の冷媒との重量比である油循
環率は0.3−2.0wt%程度の値となり圧縮機周波
数の上昇と共に増加する傾向にある。冷媒回路内にはこ
の油循環率で示される量の冷凍機油が循環しており、特
に液だめ容器内に溜まりやすく、容器内の液冷媒中には
その温度における溶解率の範囲内で冷凍機油が溶解して
いる。しかし冷媒が存在する箇所での運転条件において
油循環率が液冷媒への冷凍機油の溶解率を上回った場
合、循環する冷凍機油の量は液冷媒への許容溶解量を超
えてしまうため、冷凍機油は液冷媒と分離し、例えば液
だめ容器内で油滴或いは油層の状態となり、液だめ容器
内に溜まり、圧縮機に戻らないことになる。これに対
し、例えば容器内の液冷媒の温度をサーミスタで検知
し、冷媒の温度が油の溶解に必要な温度より低くなった
場合に減圧装置5aを閉じる方向へ動かして設定するこ
とにより、油を溶解させることが出来る。もちろん減圧
装置として制御可能な電動式膨張弁のようなものでな
く、キャピラリチューブを使用し各種運転状況において
液だめ容器内にて温度の下限や圧力の下限を一定値に抑
えるようにはじめから設定しておいても良い。
【0024】以上の説明はHFC系冷媒を例として説明
したがこれに限られることが無く、HC系冷媒を使用し
ても冷媒に溶けにくい冷凍機油を使う場合には同様な効
果を生ずることは明らかである。圧縮機の運転周波数が
低い場合、凝縮温度が低下し、冷凍機油の冷媒への溶解
度が低下するが、同時に圧縮機から吐出される冷凍機油
の量も減少するために、循環する冷凍機油は液溜め容器
6で全て冷媒に溶解することが出来る。以上により、冷
房、暖房のどちらの流れ方向においても余剰冷媒を液溜
めに溜めることが出来るため、効率的な運転を行うこと
が出来、かつ、液溜め容器に冷凍機油が滞留すること無
く圧縮機に戻すことが出来るため、圧縮機の信頼性の高
い装置を得ることが出来る。特に、複数の室内機を持
ち、冷房・暖房の各運転状態で室内機の運転台数により
必要冷媒量が大きく変化するマルチタイプの空調装置に
有効である。
【0025】実施の形態4.以下本発明に対する実施の
形態4を、図4、図5、図6に基づいて説明する。図5
は液溜容器の構造を表し、液溜容器10の下面から入口
配管11、出口配管12が容器内に挿入されており、容
器の上方に向かって開口している。また、入口配管1
1、出口配管12の容器内への入り込み長さは5mmで
配管の外径はともに9.52mmである。
【0026】次に冷媒および冷凍機油の挙動について説
明する。圧縮機1により圧縮された高圧冷媒ガスは、定
常時には冷媒との重量比で例えば1.0%の冷凍機油と
共に吐出され四方弁2を通って凝縮器である室内熱交換
器3へ入る。冷凍機油は十分な流速を持った冷媒ガスに
よって搬送され、室内熱交換器3の出口付近では液化し
た液冷媒中に完全に溶解する。これに対して、圧縮機1
の起動時には一時的に2%以上の冷凍機油が冷媒ガスと
ともに吐出される場合がある。この場合、室内熱交換器
3で液冷媒に溶解されなかった冷凍機油は油滴となって
液冷媒とともに液溜容器6に搬送される。ただし、凝縮
圧力および凝縮温度条件下での冷凍機油の冷媒への溶解
限界は1.5%程度である。入口配管11から容器10
に流れ込んだ液冷媒は容器10内で流速が低下するた
め、液冷媒とともに容器内に流入した油滴は浮き上がっ
て油層14を形成する。そして、運転状態が安定し冷凍
機油の吐出量が容器10での圧力および温度条件下での
冷凍機油の冷媒への溶解量以下まで減少すると、油層1
4の油が容器内の冷媒13に溶解し、徐々に油層14の
厚さが減少する。圧縮機起動後の油層14の厚さの変化
を図6に示す。この際、容器10内の液冷媒10内には
冷凍機油の溶解濃度に分布が生じ、油層14に近いほど
濃度が高くなる。これに対して、容器の下部に設けた入
口配管11は油層14の方向に向かって下から上へ開口
しているため、流れ込んだ冷媒の流速は油層14の下面
を打ち、油層14は冷媒13と攪拌され、同時に冷媒1
3も攪拌される。このため、油層14に接する冷媒13
での冷凍機油の濃度が減少し、油層14の冷凍機油の冷
媒13への溶解が促進される。溶解した油は、容器の下
部に設けた出口配管から冷媒とともに容器外へ搬送され
圧縮機に戻る。なお冷媒より重い油を使用しても、上記
の説明の構成や攪拌動作により、油を冷媒に溶解させる
ことが出来、圧縮機への油の戻りに有効であることは当
然である。
【0027】実施の形態5.この発明の別の実施形態を
図7を用いて説明する。図7は本発明の一実施例を示す
冷媒循環装置の概略構成を示す図で、図7において1は
冷媒ガスを圧縮する圧縮機、2は冷媒の流れ方向を切り
替える機能を持つ四方弁で暖房運転の位置、4は圧縮機
1から吐出された高圧冷媒ガスを凝縮させる室外熱交換
器、16は室内送風機、3は室内熱交換器、17は室外
送風機、5aおよび5bは減圧装置、6は余剰冷媒を貯
留する液溜容器、18は室内機と室外機を接続する延長
配管、19は圧力検知手段、20は室内熱交換器の出口
温度を検知する温度検知手段、21は室外熱交換器の入
口温度を検知する温度検知手段、22は圧縮機吸入温度
を検知する温度検知手段、23は19から22の検知手
段の検知データに基づき減圧装置15a,15bの開口
面積を制御する演算・制御装置である。
【0028】本発明における冷媒循環装置において、減
圧装置15aと15bがある開口面積に制御され液溜め
容器6には液冷媒が溜り、その溜まった液面が安定した
状態を保っているとする。この時減圧装置15aと15
bの間の液溜め容器を含む流路内の冷媒圧力は凝縮圧力
と蒸発圧力の間の圧力、いわば中圧となっており液溜め
容器6内に溜まった液冷媒は飽和液状態となっている。
【0029】なお、圧縮機吸入冷媒過熱度は圧縮機吸入
冷媒温度検知手段22及び室外熱交換器入口温度検知手
段21がそれぞれ検知した温度からその偏差値を、演算
・制御装置23が演算して求める。なお、この偏差値を
過熱度と呼ぶ。また、室内熱交換器出口過冷却度は、圧
力検知手段19が検知した圧力と対応した冷媒の飽和温
度と室内熱交換器出口冷媒温度検知手段20が検知した
検知温度との差を、演算・制御装置23が演算して求め
る。なお、この偏差値を過冷却度と呼ぶ。なお、室内熱
交換器出口冷媒の過冷却度に相当する過冷却特性を検知
する過冷却検知手段としては、室内熱交換器出口冷媒温
度を検知する検知手段20と、圧力検知手段19が検知
した圧力と対応した冷媒の飽和温度に相当する室内熱交
換器中央付近の温度を検知する室内外熱交換器中央温度
検知手段(図示せず)との組み合わせからなり、室内熱
交換器中央付近の冷媒温度と室内熱交換器出口冷媒温度
との偏差値を過冷却度としても良い。また、圧縮機冷媒
の吸入冷媒の過熱度に相当する過熱特性値を検知する過
熱度検知手段としては、室外熱交換器出口冷媒温度を検
知する室外熱交換器出口温度検知手段(図示せず)と、
室外熱交換器入口冷媒温度を検知する室外熱交換器入口
温度検出手段21との組み合わせからなり、この室外熱
交換器の出入口温度の偏差値を過熱度としてもよい。
【0030】ここで、高圧側減圧装置15aを絞ると減
圧装置15aの出口では圧力が下がり、冷媒は気・液二
相の状態となって液溜め容器6へ流入する。このとき、
液溜め容器6では重力の作用により、ガス冷媒は上部
に、液冷媒は下部に分離される為、液溜め容器6の入口
管・出口管ともに液溜め容器の下部に配置しておけば、
減圧装置15bへは常に液冷媒のみが送られる。また、
冷媒の気・液二相化により、気化した冷媒が液溜め容器
6内の液冷媒を減少させ、液面を低下させる。そして、
液溜め容器6から冷凍サイクル中に放出された液冷媒は
室内熱交換器3の出口に溜まるため、冷凍サイクルにお
ける過冷却度が大きくなる。このため、液溜容器6内の
冷媒の温度が低下し、冷凍機油の冷媒への溶解度は減少
する。また、逆に、高圧側減圧装置15aを開くと、絞
った場合の逆の変化が起き、液面が上昇するとともに、
液溜容器6内の冷媒の温度が上昇し、冷凍機油の冷媒へ
の溶解度は増加する。このように運転状況や周囲環境に
より設定される目標値、すなわち外気温度や室内の設定
温度に応じて、空調機の性能をフルに発揮できるように
設定された過冷却度の目標設定値に応じて高圧側弁装置
の開口面積を増減させればよい。このように、高圧側減
圧装置15aを制御することにより過冷却度および液溜
め容器内の冷媒の温度を制御することが出来る。
【0031】実施の形態6.一方、低圧側減圧装置15
bを開くと、高圧側減圧装置15aの出口では圧力が下
がり、冷媒は気・液二相の状態となって液溜め容器6へ
流入する。このとき、液溜め容器6では重力の作用によ
り、ガス冷媒は上部に、液冷媒は下部に分離される為、
液溜め容器6の入口管・出口管ともに液溜め容器の下部
に配置しておけば、減圧装置15bへは常に液冷媒のみ
が送られる。また、冷媒の気・液二相化により、気化し
た冷媒が液溜め容器6内の液冷媒を減少させ、液面を低
下させる。そして、低圧側減圧装置15bの出口での冷
媒流量が増加するため、圧縮機吸入での過熱度が低下す
る。逆に、低圧側減圧装置15bを絞ると、圧縮機吸入
での過熱度が増加する。このように運転状況や周囲環境
により設定される目標値、すなわち外気温度や室内の設
定温度に応じて、空調機の性能をフルに発揮できるよう
に設定された過過熱度の目標設定値に応じて低圧側弁装
置の開口面積を増減させればよい。このように、低圧側
減圧装置15bを制御し、圧縮機吸入での過熱度、すな
わち乾き度を最適な値に制御するこで、利用できる圧力
と温度を一層拡大することが出来、効率の良い装置とす
ることができ、エネルギーの少ない運転状態を保つこと
が出来る。
【0032】実施の形態7.さらに、高圧側減圧装置1
5aと低圧側減圧装置15bを連動して制御することに
より、過冷却度と過熱度を同時に所定の値に制御するこ
とで入力エネルギーが小さい状態の運転状態を保つこと
が出来る。これは与えられた条件で最小のエネルギーの
運転となり得る。
【0033】実施の形態8.以下にこの発明の別の実施
の形態を、図5、図7に基づいて説明する。減圧装置1
5a、15bとして図7に示すようにマイコンにより制
御される電動式膨張弁を使用する。そして、液溜容器部
の圧力と温度の状態が飽和状態になるように制御し、こ
の状態から、入口側膨張弁15aの開口面積を小さく、
出口側膨張弁15bの開口面積を大きくするように制御
すると図5に示す入口配管11を通過する冷媒の状態が
飽和液から気液二相状態へと変化する。このため、入口
配管11から気泡が発生し、発生した気泡は容器内の冷
媒13中を上昇しながら、冷媒13を攪拌し、油層14
に到達すると油層14と冷媒13を攪拌する。この状態
を続けると容器内に溜める冷媒量が減少するため、ある
時間経過後に膨張弁15a,15bの開口面積を入口配
管11での冷媒の状態が過冷却液となるように制御す
る。このように容器内に気泡を発生させ、気泡により冷
媒13および油層14を攪拌することにより、滞留した
冷凍機油の冷媒への溶解を促進する。なお、気泡を発生
させて攪拌する説明をしたが、圧力変化に伴う流速の変
化によって攪拌させてもよい。この制御は運転中例えば
一定時間毎や所定の圧縮機運転時間毎のように適宜実施
してもよいし、油が容器内に溜まったことを容器の高さ
方向の温度を検出して行ってもよい。なおこの冷媒に与
える変化として、減圧装置で行うことを説明したが入り
口配管の出口部に切り換え回路を設けオリフィスによる
圧力変化を繰り返し与えるなどの各種方法により冷媒の
状態を変化させても良い。
【0034】実施の形態9.以下に別の発明の実施の形
態を図5、図7に基づいて説明する。減圧装置15a、
15bとして図7に示すようにマイコンにより制御され
る電動式膨張弁を使用する。そして、液溜容器部の圧力
と温度の状態が飽和状態になるように制御する。この状
態から、入口側膨張弁15aの開口面積を小さく、出口
側膨張弁の開口面積を大きくするように制御すると図5
に示す入口配管11を通過する冷媒の状態が飽和液から
気液二相状態へと変化する。この状態では容器内の冷媒
13は徐々に減少し、冷媒13が無くなるまでこの状態
を継続する。その後、再度冷媒を貯留する為に入り口配
管11での冷媒の状態が過冷却液となるように膨張弁を
制御する。冷媒13の液面が無くなることにより油層1
4は出口配管12から容器外へ搬送される。そして、冷
凍機油を容器外へ搬送したところで、容器に冷媒を貯留
するための制御を行う。この制御を圧縮機の起動後の容
器内に油層厚さが厚い条件の時に1度行うことにより、
容器内に滞留した冷凍機油を容器外に搬送し、圧縮機に
返すことができる。直江鬼面の有無については容器の高
さ方向の温度を検知することなどにより行うことが出来
る。
【0035】以上のようにこの発明では冷媒へ溶解しに
くい油を使用して、かつ、液だめ容器であるレシーバー
やアキュムレーター、ヘッダーなとを冷媒回路に設けて
も容器内に油を滞留させない、回路や制御方法が可能と
なる。この結果液だめ容器内に多量の油を溜めることな
く確実に圧縮機へ戻すことが出来、圧縮機内の正常な潤
滑やシール機能が維持できる都道時に冷媒回路内の余剰
冷媒を貯めて負荷状態に適した性能を確実に維持でき
る。さらに装置の冷媒の流れる方向に応じて余剰冷媒を
貯めることができ、装置の能力をフルに活用できると共
にフレキシブルな運転が可能となり、また圧縮機によけ
いな冷媒を流さずに済み圧縮機の信頼性を向上させるこ
とが出来る。
【0036】また本発明は冷媒の流れ方向に関係なく、
油を溜めずに液冷媒を液だめに溜めたり、液だめから空
にすることが出来、圧縮機の信頼性を維持したまま起動
時や負荷状態の変化に対応して最適な運転状態を設定で
きる。さらに一時的に油が液だめ容器内に滞留しても、
急速に圧縮機へ戻すことも、また運転性能へ影響を与え
ず徐々に油を冷媒に溶解させて滞留量を減少させること
も可能である。流入する冷媒の速度を利用して容器内の
冷媒を攪拌して冷媒への溶解を促進でき圧縮機の信頼性
を損なわずに変油を確実に出来る。なお液だめ容器を狭
く深い形にして攪拌しやすい構造としても良い。
【0037】さらに容器へ流入する冷媒の流速が遅く、
攪拌効果が小さい場合には容器内の冷媒の状態を変化さ
せて油の冷媒への溶解を促進することもできる。
【0038】
【発明の効果】第1の発明に関わる冷媒循環装置は、凝
縮器と減圧装置の間に油滴を浮遊させて流出させる液溜
容器を接続したので、圧縮機から流出した冷凍機油を確
実に圧縮機に戻すことができ、圧縮要素部の正常な潤滑
およびシール機能が維持されるため、圧縮機の信頼性の
高い装置が得られる。また、構造が簡単で生産性、コス
トパフォーマンスに優れ、ゴミの詰まりなどによる性能
低下も起こさない。
【0039】第2の発明に関わる冷媒循環装置は、余剰
冷媒の生じる流れ方向で冷媒を溜め、かつ、液溜容器は
油滴を浮遊させて流出させるを構造であるため、圧縮機
から流出した冷凍機油を確実に圧縮機に戻すことがで
き、圧縮要素部の正常な潤滑およびシール機能が維持さ
れるため、圧縮機の信頼性の高い装置が得られる。ま
た、冷媒の流れ方向が逆の場合には、冷媒が容器に溜ま
らないため冷凍機油も溜まらず、圧縮機に冷凍機油を戻
すことが出来る。
【0040】第3の発明に関わる冷媒循環装置は、減圧
装置の中間に液溜容器を配置するので冷媒の流れ方向に
関係無く冷媒を溜めることが出来、かつ冷凍機油の冷媒
への溶解度が高い、高圧液部に容器を配置しているた
め、冷凍機油が冷媒に溶解し、液溜容器内に多量の冷凍
機油をためることなく圧縮機に戻すことができる。
【0041】第4の発明に関わる冷媒循環装置は、減圧
装置を液溜容器内にて冷凍機油を冷媒へ溶かすように設
定するので液溜容器内で油が溜まることが無く冷凍機油
を確実に圧縮機に戻すことができ、圧縮機の信頼性を高
めることが出来る。
【0042】第5の発明に関わる冷媒循環装置は、減圧
装置の中間に液溜容器を配置するので冷媒の流れ方向に
関係無く冷媒を溜めることが出来、かつ冷凍機油の冷媒
への溶解度が高い、高圧液部に容器を配置しているた
め、冷凍機油が冷媒に溶解し、液溜容器内に多量の冷凍
機油をためることなく圧縮機に戻すことができる。低圧
側の減圧装置を制御することで、所要の過熱度を得るこ
とが出来、圧縮機吸入での過熱度を制御することが出来
るため、運転効率の良い装置が得られる。また容器内に
貯留する冷媒量および冷媒温度を制御することで、冷凍
機油の冷媒への溶解を促進することが出来る。
【0043】第6の発明に関わる冷媒循環装置は、減圧
装置の中間に液溜容器を配置するので液溜容器内に多量
の冷凍機油をためることなく圧縮機に戻すことができ、
かつ冷媒の流れ方向に関係無く冷媒を溜めることが出来
る。高圧側の減圧装置を制御することで、所要の過冷却
度を得ることが出来、運転効率の良い装置が得られる。
また容器内に貯留する冷媒量および冷媒温度を制御する
ことで、冷凍機油の冷媒への溶解を促進することが出来
る。
【0044】第7の発明に関わる冷媒循環装置は減圧装
置の中間に液溜容器を配置するので液溜容器内に多量の
冷凍機油をためることなく圧縮機に戻すことができ、か
つ冷媒の流れ方向に関係無く冷媒を溜めることが出来
る。また、低圧側と高圧側の減圧装置を連動させて制御
することで、過熱度と過冷却度を同時に適した値に制御
できるので装置の能力を十分に発揮でき、運転効率の良
い装置が得られる。
【0045】第8の発明に関わる冷媒循環装置は、液溜
容器への下部の入り口からの冷媒が油層下面に向かって
流れ、冷媒の流れによって油層を攪拌されるため、冷凍
機油の冷媒への溶解が促進され、さらに下部の出口から
流れ出すので、簡単な構成で油を圧縮機に戻すことがで
き、圧縮機の信頼性を高めることが出来る。
【0046】第9の発明に関わる冷媒循環装置は、容器
入り口から流れ込んだ冷媒の状態に変化を与えて容器内
の冷媒を攪拌するため、冷媒と冷凍機油の界面の混合が
促進され、冷凍機油の冷媒への溶解が促進される。これ
により、容器内に滞留した冷凍機油の圧縮機への返油が
促進され、圧縮機の信頼性を高めることが出来る。
【0047】第10の発明に関わる冷媒循環装置は、容
器内の冷媒が一度空になるように減圧装置を制御するた
め、大量の冷凍機油が容器内に滞留しても確実に容器外
へ流出されるため、冷凍機油を確実に戻すことができ
る。
【0048】第11の発明に関わる冷媒循環装置は、減
圧装置として制御可能な制御弁を使用し、起動から所定
時間後に制御弁を制御するので起動後の一時的な冷媒の
貯留を排出することが出来、冷媒の寝込みなどの不具合
にも対応できる。
【0049】第12の発明に関わる冷媒循環装置は、冷
媒に対する所定の条件での非溶解性もしくは弱溶解性の
冷凍機油を使用しても、冷凍機油を確実に戻すことがで
きるので圧縮機の高い信頼性が得られるとともに、メイ
ンテナンスの容易な装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す冷媒循環装置
の概念図である。
【図2】 この発明の実施の形態1及び2を示す液溜容
器の概念図である。
【図3】 この発明の別の実施の形態を示す冷媒循環装
置の概念図である。
【図4】 この発明の別の実施の形態を示す冷媒循環装
置の概念図である。
【図5】 この発明の別の実施の形態を示す液溜容器の
概念図である。
【図6】 この発明の起動後の液溜容器内の油の滞留状
態の変化を表す図である。
【図7】 この発明の別の実施の形態を示す冷媒循環装
置の概念図である。
【図8】 従来の冷媒循環システムを表す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機、 2 四方弁、 3 室内熱交換器、 4
室外熱交換器、 5減圧装置、 5a 前段減圧装
置、 5b 後段減圧装置、 6 液溜容器、7 液溜
容器、 8 液溜容器入口配管、 9 液溜容器出口配
管、 10液溜容器、 11 液溜容器入口配管、 1
2 液溜容器出口配管、 13 冷媒、 14 冷凍機
油、 15a 前段側電動膨張弁、 15b 後段側電
動膨張弁、 16 室内送風機、 17室外送風機、
80 アキュムレータ、 81 導出管、 82 油戻
し穴。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を冷
    媒配管で順次接続した冷媒回路において、凝縮圧力およ
    び凝縮温度条件下における液冷媒への冷凍機油の重量溶
    解率が非溶解性もしくは弱溶解性を有し、かつ、蒸発圧
    力および蒸発温度条件における液冷媒への冷凍機油の重
    量溶解率が非溶解性もしくは弱溶解性を有するととも
    に、冷媒より比重の小さな冷凍機油を使用し、凝縮器と
    減圧装置の間に油滴を浮遊させて流出させる液溜容器を
    接続することを特徴とする冷媒循環装置。
  2. 【請求項2】 冷媒の流れ方向を切り替える手段と、を
    備え、冷媒が余剰となる流れ方向における凝縮器と減圧
    装置の間に油滴を浮遊させて流出させる液溜容器を接続
    することを特徴とする請求項1記載の冷媒循環装置。
  3. 【請求項3】 圧縮機、冷媒の流れ方向を切り替える手
    段、凝縮器、減圧装置、蒸発器を冷媒配管で順次接続し
    た冷媒回路において、凝縮圧力および凝縮温度条件下に
    おける液冷媒への冷凍機油の重量溶解率が非溶解性もし
    くは弱溶解性を有し、かつ、蒸発圧力および蒸発温度条
    件における液冷媒への冷凍機油の重量溶解率が非溶解性
    もしくは弱溶解性を有する冷凍機油を使用し、減圧装置
    の中間に液溜容器を配置することを特徴とする冷媒循環
    装置。
  4. 【請求項4】 液溜容器内の冷媒の温度を凍機油を冷媒
    へ溶かす温度に、減圧装置にて設定することを特徴とす
    る請求項3記載の冷媒循環装置。
  5. 【請求項5】 圧縮機の吸入冷媒の過熱度に相当する過
    熱特性値を検知する過熱検知手段と、この過熱検知手段
    の検知結果と目標過熱特性値との偏差値を演算する演算
    手段と、この演算手段の演算結果に基づいて低圧側の減
    圧装置の制御弁を制御する制御手段と、を備えたことを
    特徴とする請求項3記載の冷媒循環装置。
  6. 【請求項6】 凝縮機出口冷媒の過冷却度に相当する過
    冷却特性値を検出する過冷却検知手段と、この過冷却検
    知手段の検知結果と目標過冷却特性値との偏差値を演算
    する演算手段と、この演算手段の演算結果に基づいて高
    圧側の減圧装置の制御弁を制御する制御手段と、を備え
    たことを特徴とする請求項3記載の冷媒循環装置。
  7. 【請求項7】 凝縮機出口冷媒の過冷却度に相当する過
    冷却特性値を検出する過冷却検知手段と、圧縮機の吸入
    冷媒の過熱度に相当する過熱特性値を検知する過熱検知
    手段と、この過熱検知手段の検知結果及び前記過冷却検
    知手段の検知結果に対応した目標過熱特性値及び目標過
    冷却特性値との偏差値を演算する演算手段と、この演算
    手段の演算結果に基づいて高圧側および低圧側の減圧装
    置の制御弁を連動して制御する制御手段と、を備えたこ
    とを特徴とする請求項3記載の冷媒循環装置。
  8. 【請求項8】 液溜容器への冷媒の入口と出口の冷媒配
    管を容器の下部より容器内に挿入することを特徴とする
    請求項3、4、5、6又は7の少なくとも1項に記載の
    冷媒循環装置。
  9. 【請求項9】 余剰冷媒を貯留する液溜め容器の入り口
    配管から流入する位置での冷媒の相状態又は圧力状態を
    変化させて前記液だめ容器内の冷媒を攪拌することを特
    徴とする請求項3又は5又は6又は7又は8に記載の冷
    媒循環装置。
  10. 【請求項10】 減圧装置として制御可能な制御弁を使
    用し、容器内の液冷媒が一時的に空になるように制御弁
    の開口面積を制御することを特徴とする請求項3、4、
    5、6、7又は8の少なくとも1項に記載の冷媒循環装
    置。
  11. 【請求項11】 減圧装置として制御可能な制御弁を使
    用し、起動から所定時間後に前記制御弁を制御すること
    を特徴とする請求項10に記載の冷媒循環装置。
  12. 【請求項12】 凝縮圧力及び凝縮温度条件下における
    液冷媒への冷凍機油の重量溶解率が0.5−7%の非溶
    解性もしくは弱溶解性を有し、かつ、蒸発圧力及び蒸発
    温度条件における液冷媒への冷凍機油の重量溶解率が0
    −2%の非溶解性もしくは弱溶解性を有することを特徴
    とする請求項1ないし11項の少なくとも1項に記載の
    冷媒循環装置。
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