JPH1025875A - 打放しコンクリートの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見本 - Google Patents
打放しコンクリートの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見本Info
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- JPH1025875A JPH1025875A JP20325996A JP20325996A JPH1025875A JP H1025875 A JPH1025875 A JP H1025875A JP 20325996 A JP20325996 A JP 20325996A JP 20325996 A JP20325996 A JP 20325996A JP H1025875 A JPH1025875 A JP H1025875A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面
の色を一度調べるだけで、欠損部に充填する生地仕上げ
用モルタルを上記生地表面の色に合うように誰でも簡単
かつ確実に作製することのできる打放しコンクリートの
生地仕上げ方法を提供すること。 【解決手段】白色セメントとポルトランドセメントから
なる混合セメントであって、これらの混合割合の異なる
混合セメントをそれぞれ使用して作製した2以上の色見
本を、打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面の
色と比較して、上記色見本の中から上記生地表面の色と
同じ色の色見本を1つ選択し、次いで、選択された色見
本と上記混合割合が同一の混合セメントを、予め設定さ
れた対応手段によって選択し、この混合セメントを使用
して生地仕上げ用モルタルを作製した後、該生地仕上げ
用モルタルを上記欠損部に充填して上記欠損部の生地仕
上げをすることを特徴とする。
の色を一度調べるだけで、欠損部に充填する生地仕上げ
用モルタルを上記生地表面の色に合うように誰でも簡単
かつ確実に作製することのできる打放しコンクリートの
生地仕上げ方法を提供すること。 【解決手段】白色セメントとポルトランドセメントから
なる混合セメントであって、これらの混合割合の異なる
混合セメントをそれぞれ使用して作製した2以上の色見
本を、打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面の
色と比較して、上記色見本の中から上記生地表面の色と
同じ色の色見本を1つ選択し、次いで、選択された色見
本と上記混合割合が同一の混合セメントを、予め設定さ
れた対応手段によって選択し、この混合セメントを使用
して生地仕上げ用モルタルを作製した後、該生地仕上げ
用モルタルを上記欠損部に充填して上記欠損部の生地仕
上げをすることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、打放しコンクリー
トの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見
本に関する。
トの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見
本に関する。
【0002】
【従来の技術】打放しコンクリートは、表面に型枠の特
有なまだら模様が写って自然らしい趣を呈し、その素材
のもつ重厚な意匠性が建物の価値観を向上させている。
しかしながら、打放しコンクリートにはジャンカ(巣
穴)などの欠損部がつきもので、これらの欠損部が打放
し建築としての意匠性を阻害する。そのため打放し工法
においては、型枠を取り外したのち必ず上記欠損部の生
地仕上げ工事を行わなければならない。生地仕上げ工事
は、従来、欠損部に生地仕上げ用モルタルを充填し、そ
の表面を左官ゴテで平滑にならした上、周囲の打放しコ
ンクリートの表面と同一平面となるように仕上げてい
た。
有なまだら模様が写って自然らしい趣を呈し、その素材
のもつ重厚な意匠性が建物の価値観を向上させている。
しかしながら、打放しコンクリートにはジャンカ(巣
穴)などの欠損部がつきもので、これらの欠損部が打放
し建築としての意匠性を阻害する。そのため打放し工法
においては、型枠を取り外したのち必ず上記欠損部の生
地仕上げ工事を行わなければならない。生地仕上げ工事
は、従来、欠損部に生地仕上げ用モルタルを充填し、そ
の表面を左官ゴテで平滑にならした上、周囲の打放しコ
ンクリートの表面と同一平面となるように仕上げてい
た。
【0003】ところが、打放しコンクリートの生地表面
は、通常、その場所によって微妙に異なる色調を呈して
いる。即ち、場所によってやや黒ずんだりあるいは白っ
ぽかったりする。そのため、欠損部を目立たないように
生地仕上げするためには、生地仕上げ用モルタルの色を
それぞれ欠損部の周辺の生地表面の色に合わせる必要が
ある。この色合わせは、白色セメントとポルトランドセ
メントの混合割合を変えることによって行われる。
は、通常、その場所によって微妙に異なる色調を呈して
いる。即ち、場所によってやや黒ずんだりあるいは白っ
ぽかったりする。そのため、欠損部を目立たないように
生地仕上げするためには、生地仕上げ用モルタルの色を
それぞれ欠損部の周辺の生地表面の色に合わせる必要が
ある。この色合わせは、白色セメントとポルトランドセ
メントの混合割合を変えることによって行われる。
【0004】上記生地仕上げ用モルタルは次のようにし
て作製される。即ち、まず、白色セメントとポルトラン
ドセメントを生地表面の色に合うように調合する。そし
て、これに合成樹脂エマルジョンを加え、必要に応じて
更に生地表面と同じ色の顔料を添加して微調整し、生地
表面と同じ色の生地仕上げ用モルタルを得る。
て作製される。即ち、まず、白色セメントとポルトラン
ドセメントを生地表面の色に合うように調合する。そし
て、これに合成樹脂エマルジョンを加え、必要に応じて
更に生地表面と同じ色の顔料を添加して微調整し、生地
表面と同じ色の生地仕上げ用モルタルを得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、欠損部
に充填する前の生地仕上げ用モルタルすなわち多量に水
分を含んだ状態のものと、それを欠損部に充填して乾燥
した後のものとでは当然色調が変化する。このため、従
来、上記白色セメントとポルトランドセメントの調合
は、作業員の経験と勘により生地仕上げ用モルタルの乾
燥後の色調を推定しながら行われていた。ところが、こ
の調合は、あくまでも推定による作業なので、生地表面
の色とぴったり合うように正確に調合するのは熟練者で
も困難な場合があった。
に充填する前の生地仕上げ用モルタルすなわち多量に水
分を含んだ状態のものと、それを欠損部に充填して乾燥
した後のものとでは当然色調が変化する。このため、従
来、上記白色セメントとポルトランドセメントの調合
は、作業員の経験と勘により生地仕上げ用モルタルの乾
燥後の色調を推定しながら行われていた。ところが、こ
の調合は、あくまでも推定による作業なので、生地表面
の色とぴったり合うように正確に調合するのは熟練者で
も困難な場合があった。
【0006】また、上記生地仕上げ用モルタルを作るに
は、従来、作業員が打放しコンクリートの欠損部の存在
する現場に出掛けてその周辺の生地表面の色を調べた
後、作業場所に戻ってその色に合うように白色セメント
とポルトランドセメントを調合して生地仕上げ用モルタ
ルを作り、欠損部にそのモルタルを充填し生地仕上げし
ていた。それが済むと、また別の欠損部の存在する現場
に出掛けて同様の作業を繰り返していた。そのため、欠
損部が何カ所にも散在すると、その現場と作業場所とを
何度も往復しなければならないという問題もあった。
尚、上記生地仕上げ用モルタルの作製を欠損部の存在す
る現場で行うことも考えられるが、その場合には、白色
セメントなどの材料や調合用容器など重量物一切を各現
場に持ち運ばなくてはならず、欠損部が壁面の高所にあ
る場合も多いので、かえって大変な作業となり、現実的
とは言えない。
は、従来、作業員が打放しコンクリートの欠損部の存在
する現場に出掛けてその周辺の生地表面の色を調べた
後、作業場所に戻ってその色に合うように白色セメント
とポルトランドセメントを調合して生地仕上げ用モルタ
ルを作り、欠損部にそのモルタルを充填し生地仕上げし
ていた。それが済むと、また別の欠損部の存在する現場
に出掛けて同様の作業を繰り返していた。そのため、欠
損部が何カ所にも散在すると、その現場と作業場所とを
何度も往復しなければならないという問題もあった。
尚、上記生地仕上げ用モルタルの作製を欠損部の存在す
る現場で行うことも考えられるが、その場合には、白色
セメントなどの材料や調合用容器など重量物一切を各現
場に持ち運ばなくてはならず、欠損部が壁面の高所にあ
る場合も多いので、かえって大変な作業となり、現実的
とは言えない。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためなされ
たもので、本発明の目的は、打放しコンクリートの欠損
部の周辺の生地表面の色を一度調べるだけで、欠損部に
充填する生地仕上げ用モルタルを上記生地表面の色に合
うように誰でも簡単かつ確実に作製することのできる打
放しコンクリートの生地仕上げ方法を提供することにあ
る。
たもので、本発明の目的は、打放しコンクリートの欠損
部の周辺の生地表面の色を一度調べるだけで、欠損部に
充填する生地仕上げ用モルタルを上記生地表面の色に合
うように誰でも簡単かつ確実に作製することのできる打
放しコンクリートの生地仕上げ方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、白色セメントとポルトラ
ンドセメントからなる混合セメントであって、これらの
混合割合の異なる混合セメントをそれぞれ使用して作製
した2以上の色見本を、打放しコンクリートの欠損部の
周辺の生地表面の色と比較して、上記色見本の中から上
記生地表面の色と同じ色の色見本を1つ選択し、次い
で、選択された色見本と上記混合割合が同一の混合セメ
ントを、予め設定された対応手段によって選択し、この
混合セメントを使用して生地仕上げ用モルタルを作製し
た後、該生地仕上げ用モルタルを上記欠損部に充填して
上記欠損部の生地仕上げをすることを特徴とする打放し
コンクリートの生地仕上げ方法を提供するものである。
また、請求項2に記載の発明は、白色セメントとポルト
ランドセメントからなる混合セメントであって、これら
の混合割合の異なる2以上の混合セメントに、それぞれ
合成樹脂エマルジョン及び骨材を加えてなる生地仕上げ
用モルタルを、それぞれ板材の一面に塗布し乾燥させた
ことを特徴とする、打放しコンクリートの生地表面の色
と比較するための2以上の生地仕上げ用モルタルの色見
本を提供するものである。
め、請求項1に記載の発明は、白色セメントとポルトラ
ンドセメントからなる混合セメントであって、これらの
混合割合の異なる混合セメントをそれぞれ使用して作製
した2以上の色見本を、打放しコンクリートの欠損部の
周辺の生地表面の色と比較して、上記色見本の中から上
記生地表面の色と同じ色の色見本を1つ選択し、次い
で、選択された色見本と上記混合割合が同一の混合セメ
ントを、予め設定された対応手段によって選択し、この
混合セメントを使用して生地仕上げ用モルタルを作製し
た後、該生地仕上げ用モルタルを上記欠損部に充填して
上記欠損部の生地仕上げをすることを特徴とする打放し
コンクリートの生地仕上げ方法を提供するものである。
また、請求項2に記載の発明は、白色セメントとポルト
ランドセメントからなる混合セメントであって、これら
の混合割合の異なる2以上の混合セメントに、それぞれ
合成樹脂エマルジョン及び骨材を加えてなる生地仕上げ
用モルタルを、それぞれ板材の一面に塗布し乾燥させた
ことを特徴とする、打放しコンクリートの生地表面の色
と比較するための2以上の生地仕上げ用モルタルの色見
本を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の生地仕上げ方
法を説明する斜視図、図2は図1の色見本を拡大して示
す斜視図である。
を参照しながら説明する。図1は本発明の生地仕上げ方
法を説明する斜視図、図2は図1の色見本を拡大して示
す斜視図である。
【0010】(1) 本発明の打放しコンクリートの生地仕
上げ方法では、図1に示す如く、予め、白色セメントと
ポルトランドセメントからなる混合セメントであって、
これらの混合割合の異なる2以上の混合セメント3を用
意し、それぞれ袋詰めしておく。 (2) 上記各混合セメント3から一部を分け取り、分け取
ったものにそれぞれ合成樹脂エマルジョン4を加え、更
に砂などの骨材5を混合して生地仕上げ用モルタルを作
る。上記合成樹脂エマルジョン4としては、通常打放し
コンクリートの生地仕上げ用モルタルに加えて使用され
るものならば特に制限はなく、アクリル共重合樹脂系や
スチレン・アクリル共重合樹脂系などの合成樹脂エマル
ジョンを適宜使用することができる。
上げ方法では、図1に示す如く、予め、白色セメントと
ポルトランドセメントからなる混合セメントであって、
これらの混合割合の異なる2以上の混合セメント3を用
意し、それぞれ袋詰めしておく。 (2) 上記各混合セメント3から一部を分け取り、分け取
ったものにそれぞれ合成樹脂エマルジョン4を加え、更
に砂などの骨材5を混合して生地仕上げ用モルタルを作
る。上記合成樹脂エマルジョン4としては、通常打放し
コンクリートの生地仕上げ用モルタルに加えて使用され
るものならば特に制限はなく、アクリル共重合樹脂系や
スチレン・アクリル共重合樹脂系などの合成樹脂エマル
ジョンを適宜使用することができる。
【0011】(3) 次に、図2に示す如く、片手で持てる
程度の大きさの板材6の一面に、上記生地仕上げ用モル
タル2をそれぞれ左官ゴテで塗布し乾燥させる。これに
より上記生地仕上げ用モルタル2の色見本1が出来上が
る。尚、上記板材6の材質は、生地仕上げ用モルタル2
を塗布できるものであれば、スレート板、鉄板あるいは
プラスチック板など何でも良い。 (4) 上記混合セメント3とこれを使用して作製した上記
色見本1とは、対応手段によって1対1に対応させてお
く。この対応手段としては何でも良いが、例えば、白色
セメントとポルトランドセメントの混合比である12:
1などの数値を対応手段(符号)として使用し、図1に
示す如く、それぞれ同一符号を混合セメント3の袋と色
見本1の表面に記載しておけばよい。
程度の大きさの板材6の一面に、上記生地仕上げ用モル
タル2をそれぞれ左官ゴテで塗布し乾燥させる。これに
より上記生地仕上げ用モルタル2の色見本1が出来上が
る。尚、上記板材6の材質は、生地仕上げ用モルタル2
を塗布できるものであれば、スレート板、鉄板あるいは
プラスチック板など何でも良い。 (4) 上記混合セメント3とこれを使用して作製した上記
色見本1とは、対応手段によって1対1に対応させてお
く。この対応手段としては何でも良いが、例えば、白色
セメントとポルトランドセメントの混合比である12:
1などの数値を対応手段(符号)として使用し、図1に
示す如く、それぞれ同一符号を混合セメント3の袋と色
見本1の表面に記載しておけばよい。
【0012】(5) 打放しコンクリートの欠損部を生地仕
上げするには、上記色見本1すべてを欠損部の存在する
現場に持って行き、欠損部の周辺の生地表面の色と各色
見本1の色とを比較し、最も良く色の合う色見本1を一
つ選定する。その際、選定した上記色見本1に付された
上記符号を、例えば12:1のようにチョークで欠損部
付近に書いておく。それが済んだらまた別の欠損部の存
在する現場へ行って同様の作業を繰り返し、すべての欠
損部について最も良く色の合う色見本1を一つずつ選定
するとともに、各欠損部付近のそれぞれに選定した色見
本1の符号を(例えば12:1のように)書いておく。
また、メモ用紙に、選定された各色見本1が最終的にそ
れぞれ何カ所となったかを、上記符号を用いて例えば
「12:1−−−3ヵ所、10:1−−−1ヵ所、・・
・」のように記録しておく。
上げするには、上記色見本1すべてを欠損部の存在する
現場に持って行き、欠損部の周辺の生地表面の色と各色
見本1の色とを比較し、最も良く色の合う色見本1を一
つ選定する。その際、選定した上記色見本1に付された
上記符号を、例えば12:1のようにチョークで欠損部
付近に書いておく。それが済んだらまた別の欠損部の存
在する現場へ行って同様の作業を繰り返し、すべての欠
損部について最も良く色の合う色見本1を一つずつ選定
するとともに、各欠損部付近のそれぞれに選定した色見
本1の符号を(例えば12:1のように)書いておく。
また、メモ用紙に、選定された各色見本1が最終的にそ
れぞれ何カ所となったかを、上記符号を用いて例えば
「12:1−−−3ヵ所、10:1−−−1ヵ所、・・
・」のように記録しておく。
【0013】(6) 次いで、生地仕上げ用モルタルの作製
場所に戻り、欠損部について選定した色見本1と符号が
同一の混合セメント3を使用して、上記(2) 項と同様の
方法で実際に生地仕上げに使用する生地仕上げ用モルタ
ルを作製する(図示省略)。このとき上記メモ用紙の記
録を参照して、作製する生地仕上げ用モルタルの量を混
合セメントの種類ごとに適宜増減させるようにする。こ
うして出来た生地仕上げ用モルタルをそれぞれ該当する
欠損部に運ぶ。そして、欠損部付近にチョークで書かれ
た上記符号を確認した後、これをウエスで消し、次い
で、欠損部に生地仕上げ用モルタルを充填した後、その
表面を左官ゴテで平滑にならし、周辺の表面と同一平面
となるようにして欠損部を生地仕上げする。
場所に戻り、欠損部について選定した色見本1と符号が
同一の混合セメント3を使用して、上記(2) 項と同様の
方法で実際に生地仕上げに使用する生地仕上げ用モルタ
ルを作製する(図示省略)。このとき上記メモ用紙の記
録を参照して、作製する生地仕上げ用モルタルの量を混
合セメントの種類ごとに適宜増減させるようにする。こ
うして出来た生地仕上げ用モルタルをそれぞれ該当する
欠損部に運ぶ。そして、欠損部付近にチョークで書かれ
た上記符号を確認した後、これをウエスで消し、次い
で、欠損部に生地仕上げ用モルタルを充填した後、その
表面を左官ゴテで平滑にならし、周辺の表面と同一平面
となるようにして欠損部を生地仕上げする。
【0014】尚、以上の説明においては、打放しコンク
リートの欠損部を生地仕上げする度に、予め混合セメン
ト3の組及び色見本1の組を作製するように説明した
が、色見本1の組は一度作製しておけば欠損部を生地仕
上げする度に作製しなくても良く、混合セメント3も予
めすべて色見本1と対にして作っておくことはしない
で、欠損部を生地仕上げするときに、色見本に使用され
た白色セメントとポルトランドセメントの混合割合を、
対応手段を利用して知ることにより作るようにしても良
い。また、上記色見本は、生地仕上げ用モルタルが水分
を吸収した場合に色が変わって見える現象を防止するた
め、生地仕上げ用モルタルの上に透明な防水材を塗布し
ても良い。この透明な防水材としては、アクリル樹脂系
塗膜型防水材(例えばニチエー吉田(株)製のNY−7
090(商品名))やシリコン樹脂系浸透性吸水防止
材、あるいは、フッ素樹脂系防水材やアクリル・シリコ
ン樹脂系防水材などの超耐候性防水材を使用することが
できる。
リートの欠損部を生地仕上げする度に、予め混合セメン
ト3の組及び色見本1の組を作製するように説明した
が、色見本1の組は一度作製しておけば欠損部を生地仕
上げする度に作製しなくても良く、混合セメント3も予
めすべて色見本1と対にして作っておくことはしない
で、欠損部を生地仕上げするときに、色見本に使用され
た白色セメントとポルトランドセメントの混合割合を、
対応手段を利用して知ることにより作るようにしても良
い。また、上記色見本は、生地仕上げ用モルタルが水分
を吸収した場合に色が変わって見える現象を防止するた
め、生地仕上げ用モルタルの上に透明な防水材を塗布し
ても良い。この透明な防水材としては、アクリル樹脂系
塗膜型防水材(例えばニチエー吉田(株)製のNY−7
090(商品名))やシリコン樹脂系浸透性吸水防止
材、あるいは、フッ素樹脂系防水材やアクリル・シリコ
ン樹脂系防水材などの超耐候性防水材を使用することが
できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。実施例は本発明を例示的に示したものであって
本発明を制限するものではない。実施例 白色セメントとポルトランドセメントを、12:1、
10:1、8:1、6:1、4:1、2:1、1:1の
割合に混合してなる7つの混合セメント3を用意し、そ
れぞれ袋詰めし、図1に示す如く、各袋にそれぞれその
混合比の数値を対応手段(符号)として記載しておい
た。 上記各混合セメント3から一部を分け取り、分け取っ
たものにそれぞれ合成樹脂エマルジョン4としてアクリ
ル共重合樹脂系のNY−7000(ニチエー吉田株式会
社の商品名)を加え、更に砂を混合してコテ塗りに適し
た粘度の生地仕上げ用モルタル2を作った。
明する。実施例は本発明を例示的に示したものであって
本発明を制限するものではない。実施例 白色セメントとポルトランドセメントを、12:1、
10:1、8:1、6:1、4:1、2:1、1:1の
割合に混合してなる7つの混合セメント3を用意し、そ
れぞれ袋詰めし、図1に示す如く、各袋にそれぞれその
混合比の数値を対応手段(符号)として記載しておい
た。 上記各混合セメント3から一部を分け取り、分け取っ
たものにそれぞれ合成樹脂エマルジョン4としてアクリ
ル共重合樹脂系のNY−7000(ニチエー吉田株式会
社の商品名)を加え、更に砂を混合してコテ塗りに適し
た粘度の生地仕上げ用モルタル2を作った。
【0016】次に、7枚のスレート板6の一面に上記
7つの生地仕上げ用モルタル2をそれぞれ左官ゴテで塗
布し乾燥させた。これにより7つの上記生地仕上げ用モ
ルタル2の色見本1が出来上がった。各色見本1の板の
表面に、図1に示す如く、使用した上記混合セメント3
の混合比の数値をそれぞれ符号として記載しておいた。 上記7つの色見本1の組を用い、試験的に作製した打
放しコンクリート(図示省略)の各部の生地表面の色と
7つの色見本1の色とをそれぞれ比較し、一例として、
上記生地表面の一箇所Aを選定し、この生地表面Aと最
もよく色の合う色見本1を選択した。 選択した上記色見本1と符号が同一の混合セメント3
を選択し、本実施例の項と同様の方法で生地仕上げ用
モルタルを作製し、この生地仕上げ用モルタルを上記打
放しコンクリートの生地表面Aの近傍に塗布し、乾燥さ
せた。
7つの生地仕上げ用モルタル2をそれぞれ左官ゴテで塗
布し乾燥させた。これにより7つの上記生地仕上げ用モ
ルタル2の色見本1が出来上がった。各色見本1の板の
表面に、図1に示す如く、使用した上記混合セメント3
の混合比の数値をそれぞれ符号として記載しておいた。 上記7つの色見本1の組を用い、試験的に作製した打
放しコンクリート(図示省略)の各部の生地表面の色と
7つの色見本1の色とをそれぞれ比較し、一例として、
上記生地表面の一箇所Aを選定し、この生地表面Aと最
もよく色の合う色見本1を選択した。 選択した上記色見本1と符号が同一の混合セメント3
を選択し、本実施例の項と同様の方法で生地仕上げ用
モルタルを作製し、この生地仕上げ用モルタルを上記打
放しコンクリートの生地表面Aの近傍に塗布し、乾燥さ
せた。
【0017】上記実施例において、生地表面Aの近傍に
塗布し乾燥させた生地仕上げ用モルタルの色は生地表面
Aの色と大変よく合っており、また選択した色見本1の
色ともよく合っていた。これにより、実際に生地仕上げ
用モルタルを欠損部に充填して乾燥させた後の色調が、
上記色見本1によって事前に分かることの有用性が確認
された。
塗布し乾燥させた生地仕上げ用モルタルの色は生地表面
Aの色と大変よく合っており、また選択した色見本1の
色ともよく合っていた。これにより、実際に生地仕上げ
用モルタルを欠損部に充填して乾燥させた後の色調が、
上記色見本1によって事前に分かることの有用性が確認
された。
【0018】また、7つの色見本1を打放しコンクリー
トの各部の生地表面の色と直接比較して、生地表面の色
に最も良く色の合う色見本1を1つ選定するのは、極め
て容易であることが分かった。また、選定した色見本1
に使用された混合セメント3の袋も、その色見本1に書
いてある対応手段(符号)を手掛かりにして極めて容易
に選択することができた。従って、上記色見本1の組を
使用すれば、作業員が、欠損部の存在する現場と生地仕
上げ用モルタルを作製する作業場所とを何度も行き来す
る必要がなく、作業員の労力が大幅に軽減されるととも
に作業能率が向上することは明らかである。
トの各部の生地表面の色と直接比較して、生地表面の色
に最も良く色の合う色見本1を1つ選定するのは、極め
て容易であることが分かった。また、選定した色見本1
に使用された混合セメント3の袋も、その色見本1に書
いてある対応手段(符号)を手掛かりにして極めて容易
に選択することができた。従って、上記色見本1の組を
使用すれば、作業員が、欠損部の存在する現場と生地仕
上げ用モルタルを作製する作業場所とを何度も行き来す
る必要がなく、作業員の労力が大幅に軽減されるととも
に作業能率が向上することは明らかである。
【0019】尚、本発明は上記実施例に制限されるもの
ではなく、例えば、上記色見本は、板材に生地仕上げ用
モルタルを塗布したものでなく、生地仕上げ用モルタル
により直接棒状などに成形してもよい。また、上記対応
手段は、数字や記号のほかに、平仮名やアルファベット
などの文字、あるいは種々の異なった形状や色彩などで
も良い。
ではなく、例えば、上記色見本は、板材に生地仕上げ用
モルタルを塗布したものでなく、生地仕上げ用モルタル
により直接棒状などに成形してもよい。また、上記対応
手段は、数字や記号のほかに、平仮名やアルファベット
などの文字、あるいは種々の異なった形状や色彩などで
も良い。
【0020】
【発明の効果】本発明の打放しコンクリートの生地仕上
げ方法によれば、生地仕上げ用モルタルの色見本によっ
て生地仕上げ用モルタルの乾燥した後の色調が事前に分
かり、かつこの色見本を生地仕上げを要する現場に持ち
込んでその生地表面の色と直接比較できる。また、色見
本からは符号などの対応手段により生地仕上げ用モルタ
ルに使用する白色セメントとポルトランドセメントの混
合比を直ちに知ることができる。従って、上記色見本を
使用して打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面
の色を一度調べるだけで、欠損部に充填する生地仕上げ
用モルタルを上記生地表面の色に合うように誰でも簡単
かつ確実に作製することができる。
げ方法によれば、生地仕上げ用モルタルの色見本によっ
て生地仕上げ用モルタルの乾燥した後の色調が事前に分
かり、かつこの色見本を生地仕上げを要する現場に持ち
込んでその生地表面の色と直接比較できる。また、色見
本からは符号などの対応手段により生地仕上げ用モルタ
ルに使用する白色セメントとポルトランドセメントの混
合比を直ちに知ることができる。従って、上記色見本を
使用して打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面
の色を一度調べるだけで、欠損部に充填する生地仕上げ
用モルタルを上記生地表面の色に合うように誰でも簡単
かつ確実に作製することができる。
【図1】本発明の生地仕上げ方法を説明する斜視図であ
る。
る。
【図2】図1の色見本を拡大して示す斜視図である
1 色見本 2 生地仕上げ用モルタル 3 混合セメント 4 合成樹脂エマルジョン 5 骨材 6 板材
Claims (3)
- 【請求項1】白色セメントとポルトランドセメントから
なる混合セメントであって、これらの混合割合の異なる
混合セメントをそれぞれ使用して作製した2以上の色見
本を、打放しコンクリートの欠損部の周辺の生地表面の
色と比較して、上記色見本の中から上記生地表面の色と
同じ色の色見本を1つ選択し、次いで、選択された色見
本と上記混合割合が同一の混合セメントを、予め設定さ
れた対応手段によって選択し、この混合セメントを使用
して生地仕上げ用モルタルを作製した後、該生地仕上げ
用モルタルを上記欠損部に充填して上記欠損部の生地仕
上げをすることを特徴とする打放しコンクリートの生地
仕上げ方法。 - 【請求項2】白色セメントとポルトランドセメントから
なる混合セメントであって、これらの混合割合の異なる
2以上の混合セメントに、それぞれ合成樹脂エマルジョ
ン及び骨材を加えてなる生地仕上げ用モルタルを、それ
ぞれ板材の一面に塗布し乾燥させたことを特徴とする、
打放しコンクリートの生地表面の色と比較するための2
以上の生地仕上げ用モルタルの色見本。 - 【請求項3】上記生地仕上げ用モルタルの表面に防水材
を塗布してなることを特徴とする請求項2記載の生地仕
上げ用モルタルの色見本。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20325996A JPH1025875A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 打放しコンクリートの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見本 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20325996A JPH1025875A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 打放しコンクリートの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見本 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1025875A true JPH1025875A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16471075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20325996A Pending JPH1025875A (ja) | 1996-07-12 | 1996-07-12 | 打放しコンクリートの生地仕上げ方法および生地仕上げ用モルタルの色見本 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1025875A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115219033A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-10-21 | 旭密林绿色建筑科技有限公司 | 一种彩色混凝土颜色的确定方法 |
-
1996
- 1996-07-12 JP JP20325996A patent/JPH1025875A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115219033A (zh) * | 2022-07-18 | 2022-10-21 | 旭密林绿色建筑科技有限公司 | 一种彩色混凝土颜色的确定方法 |
CN115219033B (zh) * | 2022-07-18 | 2023-12-22 | 旭密林绿色建筑科技有限公司 | 一种彩色混凝土颜色的确定方法 |
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