JPH10258378A - レーザ溶接方法及び装置 - Google Patents

レーザ溶接方法及び装置

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JPH10258378A
JPH10258378A JP10065987A JP6598798A JPH10258378A JP H10258378 A JPH10258378 A JP H10258378A JP 10065987 A JP10065987 A JP 10065987A JP 6598798 A JP6598798 A JP 6598798A JP H10258378 A JPH10258378 A JP H10258378A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接過程を全般的に改善し、溶接送り速度を
高めることができる、レーザ溶接方法及び装置を提供す
る。 【構成】 フランジ継目8の所で重なりかつフランジ継
目8の範囲で互いに押付けられる2つの金属板2をレー
ザ溶接するため、溶接過程中に金属板2とレーザビーム
7とが互いに動かされる。溶接はフランジ継目8の面に
あるレーザビーム7により行われる。その際金属板2
は、溶接方向においてレーザビーム7より前にある位置
で互いに広げられ、互いに広げられる金属板2の間隙4
の底の範囲へレーザビーム7が照射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フランジ継目の所で重
なる2つの金属板をフランジ継目の範囲で互いに押付
け、溶接過程中に金属板とレーザビームとを互いに動か
し、フランジ継目の面にあるレーザビームにより溶接を
行う、レーザ溶接方法、及びこの方法を実施するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許出願公開第363
0889号明細書から、レーザビームにより容器胴体を
縦継目溶接する方法及び装置が公知である。そこに記載
されている方法によれば、溶接すべき工作物の金属板縁
が、互いに鋭角をなすような相対位置へもたらされる。
この鋭角により形成される開口へ、溶接継目を形成する
ためレーザビームが向けられる。この装置は、特に金属
板の固定又は送りを可能にするための複数の押圧ローラ
を持つている。
【0003】しかしこの方法の欠点は、溶接すべき金属
板における位置に関して非常に不精確な溶接継目しか形
成可能でないことである。しかも溶接継目がその部分範
囲の1つで金属板の1つに接触しないことが起こり得
る。
【0004】ドイツ連邦共和国特許出願公開第3902
292号明細書は、折り畳みにより容器胴体に結合され
る蓋の結合範囲をレーザビームにより付加的に溶接する
方法、及びこのような方法を実施するための装置を記載
している。
【0005】この方法従つてこれに関連する装置におい
ても、レーザビームにより形成される溶接継目の不充分
な位置決め精度が欠点である。
【0006】公知のレーザ溶接方法では、溶接継目の位
置決めを改善するため、継目追跡又は探索装置が公知で
あるが、非常に費用がかかり、それにより溶接装置をそ
れに応じて高価にする。
【0007】一般の従来技術から、アルミニウムを溶接
するため、抵抗溶接方法に属するシーム溶接が公知であ
る。
【0008】燃料タンクは今まで大抵は鋼から製造され
ていたが、軽量構造の方向への自動車製造の一般的傾向
のため、最近は次第にアルミニウムから製造される。し
かしアルミニウムにおけるシーム溶接は、アルミニウム
の比較的高い熱伝導率及び比較的低い融点のため非常に
問題があり、高いエネルギー需要及び著しく低い溶接送
り速度を生ずるので、この分野でもレーザビームで作業
を行うことが試みられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従つて本発明の課題
は、溶接過程を全般的に改善し、溶接送り速度を高める
ことができる、レーザ溶接方法及び装置を提供すること
である。更にそれにより、溶接すべき金属板に対して溶
接継目のできるだけ精確な位置決めを行う。
【0010】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
方法に関して本発明によれば、溶接方向においてレーザ
ビームより前にある位置で、金属板を互いに広げ、互い
に広げられる金属板の間隙の底の範囲へレーザビームを
照射する。この方法を実施するための装置では、金属板
を広げるため、楔状広げ部材が溶接送り方向においてレ
ーザビームより前に設けられ、溶接すべき工作物と広げ
られる金属板との間に、フランジ継目の面に対して直角
に設けられる押圧部材を持つ押付け装置が設けられてい
る。
【0011】溶接過程中に金属板縁を広げることによ
り、溶接過程の各時点にレーザビームを前もつて精確に
既知の位置へ向けることができるように、形状寸法が与
えられる。それにより各時点に精確に規定される楔状溶
接継目が生じる。
【0012】例えば公知のシーム溶接のような別の溶接
方法に比較して、著しく高い溶接送り速度が有利に得ら
れるが、方法誤差の減少による不良品率は最小である。
【0013】更に本発明による方法によつて、フランジ
輻を減少でき、それにより材料が著しく節約される。
【0014】本発明のそれ以外の有利な構成の可能性
は、従属請求項及び図面に基いて以下に説明される実施
例から明らかになる。
【0015】
【実施例】図1には工作物1例えば容器(燃料タンク)
の一部が示され、この場合適当に成形されて重なる2つ
の金属板2により、この工作物1が容器に形成される。
金属板2は同じ又は異なる金属材料から成り、被覆を持
つか又は被覆なしに構成され、同じ又は異なる材料厚を
持つことができる。大抵は0.5ないし3mmの厚さを
持つ金属板2は、端部で楔状広げ部材3により互いに広
げられ、外方へ縁曲げされる。それにより溶接のために
必要な間隙4が金属板2の間に生じる。
【0016】広げ部材3は、溶接ワイヤ6を通すために
設けられる傾斜穴5を持つている。これは広げ部材3に
よる溶接ワイヤ6の引きずり供給を可能にし、供給角は
5ないし45゜の範囲にあることができる。広げ部材3
による溶接ワイヤ6の突き刺し供給も当然可能である。
その際溶接ワイヤ6の供給率は通常0ないし10mm3
/mmである。
【0017】間隙4の底へ向けられるレーザビーム7に
よつて、溶接ワイヤ6の溶融により楔状フランジ継目8
が公知のように形成される。
【0018】同時に広げ部材3が、工作物1が広げ部材
3及びレーザビーム7のそばを通過する溶接送り速度
で、レーザビーム7の直前で金属板2を連続的に広げ
る。従つて金属板2の間の間隙4においてレーザビーム
7が当たるための精確な位置が規定される。それにより
金属板2の端部の間の長さの相違、又は例えば金属板2
のひだ形成、フランジ幅の変動、厚さ増大又ははね返り
のような方法に基因する他の公差は、もはやなんの投割
も果たさない。なぜならば、縁曲げにより、フランジ継
目8の所に精確な形状寸法が生じるからである。
【0019】広げ方向に対して直角に押付け装置9が設
けられて、押圧部材としての2つの押圧ローラ10を持
ち、これらの押圧ローラ10により金属板2が互いに押
付けられる。フランジ継目8の面に対して平行な回転軸
線11を持つ押圧ローラ10は、レーザビーム7及び広
げ部材3のそばを通つて、工作物1を溶接送り速度で動
かすことができる。それにより工作物1の送りを引受け
ることができる。
【0020】工作物1の送りの代りに、もちろん本発明
の範囲内で、広げ部材3と共にレーザビーム7も、この
場合静止している工作物に沿つて、溶接送り速度で動か
すことができる。
【0021】図1に加えて図2は、2つのローラ12に
より、広げ部材3にある穴5を通して溶接ワイヤ6の送
りがどのようにして行われるかを示している。ここに
は、金属板2の開き曲げを容易にするため広げ部材3に
設けられる丸み付け部13も示されている。
【0022】図3は広げ部材3の第2実施例を示してい
る。広げ部材3は溶接送り速度で一緒に回転する広げロ
ーラ14を持つている。固有の軸線の周りに回転する広
げローラ14により、上述したのと同じようにただし少
ない動力消費及び少ない摩擦力で、金属板2が互いに広
げられかつ縁曲げされる。
【0023】別の相違点は、広げローラ14が溶接ワイ
ヤ6を通すための穴5を持つていないことである。
【0024】付加的な溶接ワイヤ6が必要でなく、材料
の溶融により工作物1を溶接できる場合には、広げロー
ラ14が使用される。
【0025】この使用事例では15ないし 80゜の楔
角を持つ広げ部材3は、溶接方向に対して直角に偏向可
能で、それにより両方の金属板2が異なる強さに縁曲げ
される。
【0026】上述した方法及び装置によつて、レーザビ
ーム7により形成されるフランジ継目8が得られ、その
位置は今まで公知の溶接方法によるより非常によく制御
することができる。更にそれにより高価な継目追跡又は
探索装置を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による装置の第1実施例を使用してレー
ザビームによる2つの金属板を溶接する方法を示す断面
図である。
【図2】図1のII−II線による断面図である。
【図3】本発明による装置の第2実施例を使用してレー
ザビームによる2つの金属板を溶接する方法を示す断面
図である。
【符号の説明】
1 工作物 2 金属板 3 広げ部材 4 間隙 7 レーザビーム 8 フランジ継目 9 押付け装置 10 押圧ローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ継目の所で重なる2つの金属板
    をフランジ継目の範囲で互いに押付け、溶接過程中に金
    属板とレーザビームとを互いに動かし、フランジ継目の
    面にあるレーザビームにより溶接を行うレーザ溶接方法
    において、溶接方向においてレーザビーム(7)より前
    にある位置で、金属板(2)を互いに広げ、互いに広げ
    られる金属板(2)の間隙(4)の底の範囲へレーザビ
    ーム(7)を照射することを特徴とする、レーザ溶接方
    法。
  2. 【請求項2】 金属板(2)を広げるため、楔状広げ部
    材(3)が溶接送り方向においてレーザビーム(7)よ
    り前に設けられ、溶接すべき工作物(1)と広げられる
    金属板(2)との間に、フランジ継目(8)の面に対し
    て直角に設けられる押圧部材(10)を持つ押付け装置
    (9)が設けられていることを特徴とする、請求項1に
    記載の方法を実施するための装置。
  3. 【請求項3】 楔状広げ部材(3)が溶接送り方向にあ
    る側に丸み付け部(13)を持つていることを特徴とす
    る、請求項2に記載の装置。
  4. 【請求項4】 楔状広げ部材(3)が溶接個所の方へ向
    く穴(5)を持ち、この穴(5)内に溶接ワイヤ(6)
    が案内されていることを特徴とする、請求項2又は3に
    記載の装置。
  5. 【請求項5】 広げ部材(3)が少なくともほぼ溶接送
    り速度で一緒に回転する広げローラ(14)を持つてい
    ることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
  6. 【請求項6】 押付け装置(9)が溶接送り速度で一緒
    に回転する押圧部材としての押圧ローラ(10)を持
    ち、これらの押圧ローラの回転軸線(11)がフランジ
    継目(8)の面に対して平行になつていることを特徴と
    する、請求項2ないし5の1つに記載の装置。
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