JPH10257309A - Idカード作成方法及び作成装置 - Google Patents
Idカード作成方法及び作成装置Info
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Abstract
異種情報を隠蔽して重畳記録する方法、並びにIDカー
ドに記録された画像から画像に重畳された情報を再生す
る方法を提供する。 【解決手段】中間調画像への異種情報重畳手段を備えた
画像処理装置を有するIDカード発行管理装置におい
て、身分証明書等に用いられるプラスチックカードに記
録される顔写真などの人物像の画像データを微細な画素
に分解し、その画素のそれぞれを位置データと濃度デー
タで符号化する手段4と、画像データと同一人物の個人
情報を暗号化する手段6とを有し、更に画像データに個
人情報を画像データの位置をシフトし、そのシフトに対
応して論理値を割当てて異種情報を重畳する手段7を設
けることで前記コードを画像に隠して記録する。
Description
ポートなどの個人の身分を証明するために発行されるカ
ード(以下、「IDカード」と呼ぶ)の記載事項に関
し、個人識別のために顔写真等を掲載するものの情報記
録とその情報読み取り、及び情報作成出力を行うIDカ
ード作成装置に関するものである。特に、IDカードに
記録される顔写真画像が、網点階調の如く中間調記録さ
れた画像を用いた方式に於ける画像データへの異種情報
の合成に関する。
書、各種会員証、クレジットカードなどに見られるよう
に、個人を対象として発行されるIDカードが一般化し
ている。それらのIDカードには、そのカードの所有者
が誰であるかを示すために、一般的には、氏名、性別、
生年月日に加え、社員番号、学生番号、又は会員番号等
が印刷されている。更に、記録の耐久性の向上のための
エンボスされたデータや機械読み取りの必要による磁気
記録層を持つカードなどが多く利用されている。
コードによる機械読み取り情報、所有者がカードに設け
られたサインバーに直接手書きする署名、指紋の概形
そして、ホログラフィックパターン等がある。そして、
カードの普及に伴い、カードの所有者と使用者とが同一
であるかの判別のための個人識別機能を向上するため
に、カードに印刷、又は貼り込むことで 白黒、又はカ
ラーの顔写真を付与するものが増加し、個別発行用の各
種カードプリンタも各種市販されている。
やビデオカメラによって撮影された原画像をプリンタに
応じた描画データに変換すること以外の処理は行われて
いなかった。つまり、従来のIDカードに記録された顔
写真の画像は、顔の画像情報以外には何も持ってはいな
かった。従って、顔写真の画像が他の人の顔写真と入れ
替わっていたり、故意に顔画像を入れ換えたとしてもそ
の真偽の判定は困難であり、このことは、必然的に偽造
を許容することでもあった。
画像の中に元の画像には含まれない情報を埋め込むこと
が発案されている。
従来技術としては、例えば、特開昭63−214067
による「画像へのデータ合成方法」が知られている。
への原画像とは異なる情報の秘匿方法であり、白黒画像
の濃度階調を、原画像の濃度情報の濃度パターンを量子
化して疑似階調表現するにあたり、n×nのディザマト
リクスに於ける各要素の配置を、混入しようとするデー
タに基づいて決定することで情報を画像に合成するもの
である。
トリクス選択方法を示す図である。以下、この図を用い
て詳細に説明すれば、図に於いて、横軸は予め使用する
可能性のある文字、記号、符号等の文字データを表す数
字を、縦軸は量子化レベルとして濃度階調のレベル数を
割り当てており、各階調を表し得るマトリクスを配列し
たものである。
コードのような2進数のビット列とする。また、原画像
は、ディザマトリクスの表示し得る疑似階調数に量子化
しておく。量子化レベルは、例えば、マトリクス中に配
置する論理値”1”の数を示すものとする。この時、量
子化レベルに対応して、横軸で示す数だけ同一濃度を示
すパターンが存在する。横軸の並び順序は、文字データ
に対応して適宜配列する。
が3の場合、その量子化レベルを3とすれば2×2マト
リクスに”1”を3個配列する仕方は、図5の4行目に
示すように4通り存在し、このうちの何れを選んでも同
一階調を表すが、ここで混入しようとする文字データに
該当する数字が2であれば、横軸上の2の位置する列の
マトリクス、即ち4行3列のマトリクスを当該画素のデ
ィザマトリクスとして出力する。この操作を原画像のす
べての画素に適用してディザ画像を得るが、これは原画
像の濃度情報を文字情報で変調したものと等価である。
号する場合は、図5と同様のマトリクスを参照してディ
ザマトリクス中の”1”の数とその配列から所定の文字
データを表す数字2を導出し、前記と同様のコード化に
従って所望の文字データを得る。その他、類似の提案と
して、特開平1−292965、特開平2−26639
0などがある。
画像の1画素に対する階調の数ビットが4×4の2値パ
ターン、即ち、16ビットに変換されるので、全体の情
報量が原画像に比べて約2倍に増大するという問題があ
る。また、原画像に対して、異種の情報を混入せずに自
然にディザ画像を作った場合と、情報を混入させてディ
ザ画像を作った場合とでは、視覚特性を利用して白黒の
ビットパターンを配置させるディザ法の性質から、画質
の劣化が視覚的に認識されるという問題があるとして、
情報量の増大および画質劣化なしに画像に情報を混入さ
せる提案が、特開平4−248690公報に示されてい
る。
画像データをブロック符号化する際に、ブロック内での
画素の代表値の冗長性を利用して、その中に定められて
いるIDカード所有者に一意に対応する情報を埋め込む
ので、全体の情報量を圧縮しながら、かつ、画質の劣化
なしに上述のIDカード所有者に一意に対応する情報で
ある識別コードを隠蔽する事ができるとするものであ
る。以下、この従来例を詳細に説明する。
ジタル化された画像を任意のブロックに分割する。この
際、前の例と同様に、画像データの冗長性により、1つ
の情報を表すのに複数のパターンが存在する。このブロ
ック中のデータを多少変更しても、その違いが人間の視
覚では殆ど判断できないようなパターンが存在するとし
ている。そして、この性質の利用により、上記のブロッ
クに対応する各々のパターンに前記の識別コードを埋め
込むものである。埋め込みに際して、まず、画像を4×
4のブロックに分割する。
表値を求める。最初に、 E(j)=Σρ(x)/16 ……(1) E(j):平均値 ρ(x):各画素の値 j :ブロック番号 により、ブロック内の平均値を求める。次に、ブロック
内の画素の集合をΔとするとき、集合Δを E(j)<ρ(x) または、 E(j)>ρ(x) で、2つの集合Δ1 ,Δ2 に分割する。次に、 E1 (j)=Σρ(x)/(#Δ1 ) ……(2) x<E(j) および、 E2 (j)=Σρ(x)/(#Δ2 ) ……(3) x>E(j) の両式により、二つの集合の画素の平均を求める。ここ
では、二つの集合の画素の平均値が次のような8ビット
で表されている。
の情報を読み込み、この4ビットの情報を、上記の2つ
の集合の画素の平均値E1 (j)およびE2 (j)の下
位2ビットに2ビットづつ分割して埋め込む。つまり、
ビットの置き換えを下位2ビットに対して行うのであ
る。これをブロックの代表値として出力する。
行う。まず、上記手順で出力され記録された画像を読み
込みディジタル化する。次に、このディジタル化された
画像から識別コードを読み取り、文字情報に逆変換する
ものである。
きな劣化なしに画像中にコードを埋め込むことができる
としている。
86674、特開平3−238969、特開平4−24
8771、また、ランレングス符号化を用いた例とし
て、特開平2−72768、特開平4−310057な
どがある。
リクスのディザ法などを用いた疑似階調画像に対して
は、有効な手段である。しかしながら、近年のIDカー
ドの顔写真は、感熱プリンタ等による濃度階調や面積階
調を用いた方式で記録されることが一般的である。
れた座標点上に濃度または面積率の異なるドットを配列
するものであって、図5に示したような複数の画素で面
積階調するディザ法のような同じ階調を示す複数のパタ
ーンは与えられず、階調は画素毎に濃度または面積率で
一意に決められてしまう。仮に、濃度や面積率を埋め込
み情報で変調して出力したとしても、ディジタル画像デ
ータとして電気的に読み込まれる場合には復調は可能で
あるが、最終的にIDカード等に記録された画像から埋
め込み情報を読み取ることは不可能である。
な問題点に着目してなされたものであって、IDカード
に中間調ドットで記録される画像に異種情報を隠蔽して
重畳記録する方法、並びに、IDカードに記録された画
像から画像に重畳された情報を再生する方法を提供する
ことを課題とする。
するための発明であり、本発明の第1の発明は、中間調
画像への異種情報重畳手段を備えた画像処理装置により
IDカードを作成するIDカード作成方法に於いて、身
分証明書等に用いられるカードに記録される顔写真等の
人物像の画像データを符号化する画像データ符号化手段
と、異種情報を暗号化する異種情報暗号化手段とを有
し、更に画像データに前記異種情報を重畳する異種情報
重畳手段を設け、前記異種情報を画像に隠して記録する
ことにより顔写真への異種情報を重畳することを特徴と
するIDカード作成方法である。
ド作成方法において、前記画像データ符号化手段は、入
力画像を微細な画素に分解し、その画素のそれぞれが位
置データと濃度データで記述されることを特徴とするI
Dカード作成方法である。
ド作成方法において、前記異種情報暗号化手段は、コー
ド化および、データ圧縮等の処理を行うものであり、そ
のコード形式およびデータ圧縮方式等の暗号化形式を選
択することにより、画像単位でデータ列を変更できるこ
とを特徴とするIDカード作成方法である。
ド作成方法において、前記異種情報重畳手段は、画像デ
ータ符号化手段にて位置と濃度データで記述された画素
の位置データを、予め規定された割当規則に従って所定
量シフトすることで論理値を割り当て、原画像に異種情
報を隠して記録することにより顔写真への異種情報を重
畳することを特徴とするIDカード作成方法である。
ド作成方法において、前記論理値の割り当ては、データ
重畳のための画素の位置シフト方向を任意に選択するこ
とにより画像単位で重畳形式を変更して行うことを特徴
とするIDカード作成方法である。
明のIDカード作成方法において、任意に選択された暗
号化形式、画素の位置シフト方向などの記録パラメータ
のデータが、異種情報に先だって画像に重畳記録される
ことを特徴とするIDカード作成方法である。
明又は上記第2の発明のIDカード作成方法において、
IDカードの異種情報を重畳された記録画像からの重畳
情報の検出は、記録された画素の中心座標値の算出結果
と基準座標面の比較によって行われ、予め規定され且つ
異種情報と同様に画像に重畳記録された符号化規則に従
って、画素の位置シフト方向を判定することで復号が行
われることを特徴とするIDカード作成方法である。
明乃至第3の発明のIDカード作成方法において、ID
カードの顔写真の画像に重畳記録される異種情報は、写
真と同一人物の個人情報であることを特徴とするIDカ
ード作成方法である。
の異種情報重畳手段を備えた画像処理装置を有するID
カード作成装置に於いて、身分証明書等に用いられるカ
ードに記録される顔写真等の人物像の画像データを符号
化する画像データ符号化手段と、異種情報を暗号化する
異種情報暗号化手段とを有し、更に画像データに前記異
種情報を重畳する異種情報重畳手段を設け、該異種情報
を画像に隠して記録することにより顔写真に異種情報を
重畳するようにしたことを特徴とするIDカード作成装
置である。
れば、前記異種情報を画像に隠して記録できるものであ
り、更に上記第1の発明のIDカード作成方法によれ
ば、前記の画像データ符号化手段は、入力画像を微細な
画素に分解し、その画素のそれぞれが位置と濃度データ
で記述され、異種情報暗号化手段は、コード化および、
データ圧縮などの処理を行うものであり、コード形式お
よびデータ圧縮方式等の暗号化形式を選択することによ
り、画像単位でデータ列を変更できる。
によれば、画像データに異種情報を重畳する異種情報重
畳手段は、前記の画像データ符号化手段にて位置データ
と濃度データで記述された画素の位置データを、予め規
定された割当規則に従って所定量シフトすることにより
論理値を割り当て、原画像に異種情報を隠して記録でき
る。
法によれば、論理値割当規則は、データ重畳のための画
素の位置シフト方向を任意に選択することにより、画像
単位で重畳形式を変更でき、任意に選択された暗号化形
式、画素の位置シフト方向などの記録パラメータのデー
タが、個人情報に先だって画像に重畳されて記録でき
る。
法によれば、読み取りに際しては、IDカードの異種情
報を重畳された記録画像からの重畳情報の検出が、記録
された画素の中心座標値の算出結果と基準座標面の比較
により行われ、予め規定され且つ異種情報と同様に画像
に重畳記録された符号化規則に従って画素の位置シフト
方向を判定することで復号できる。
法によれば、上記第1の発明乃至第3の発明のIDカー
ド作成方法において、IDカードの顔写真の画像に重畳
記録される異種情報は、写真と同一人物の個人情報など
固有情報であるので、重畳記録された前記固有情報によ
って偽造防止機能やセキュリティ性能を向上できる。
置によれば、顔写真等の人物像の画像データを符号化す
る画像データ符号化手段と、異種情報を暗号化する異種
情報暗号化手段とを有し、更に画像データに前記異種情
報を重畳する異種情報重畳手段を設けたので、該異種情
報を画像に隠して記録することにより顔写真に異種情報
を重畳することができる。
ての中間調ドットの着地誤差に着目したものである。例
えば、レーザプリンタ等のように光走査によって画像記
録する装置に於いては、走査系としてポリゴンスキャナ
やガルバノスキャナ また共振型スキャナ等の光学走査
装置が用いられる。
は、主として電動機が用いられており、如何に精密に制
御しても回転むら等の位置決め誤差を有している。ま
た、走査線に沿って走査する主走査装置に加え、走査線
と垂直方向に記録媒体を搬送する副走査装置を有するプ
リンタでは、搬送誤差によっても画素の位置決め誤差を
発生させる。
動や精度によって原画像に対して画素の着地誤差という
ノイズを含むことになる。
人間の知覚外の変動ノイズであれば問題は発生しない。
の画素の位置変化量を機械的及び電気的に制御して、画
素毎に重畳すべき情報の2値乃至多値論理値に対応した
位置シフト方向としての、直接肉眼では知覚し難い異種
情報を付加することで、意図的に原画像に含まれていな
い全く別個の情報を画像に重畳させるものである。
カード作成方法、及び当該方法に於ける画像への異種情
報の重畳の手順を以下に説明する。なお、本発明の第5
の発明のIDカード作成装置は、この方法の説明の中で
逐次説明していく。
への変換が行われる。それは、1つの画素が画像の中の
何処に位置するかという画素位置データ(x,y)と濃
度レベルを表す与えられた階調数を示すデータのビット
列生成により実行される。
は、該当する画素のxy直交座標面上の画素の中心を表
す座標値である。一方、後者の階調ビット列は、本発明
の異種情報重畳には関与しない量であり、256階調の
場合には8ビットが割り当てられる。
記述された文書データとする。この文書データは、バイ
ナリーコード、ASCIIコードやJISコード、又は
特殊な暗号表等の暗号化規則によってディジタル化さ
れ、更に、必要に応じてデータ圧縮等の処理を行って暗
号化されビット列を形成する。
れぞれ画像の画素位置データ(x,y)に付加される。
画素位置データ(x,y)に文書データのビットの論理
値”0”または、”1”が付加される時、文書データの
論理値と画素位置データ(x,y)のシフトが、図2に
示すような画素シフト状態の中から一定の規則で対応付
けられる。
報の重畳方法を説明する図である。図2に於いて、画素
はトーンの付いた円形で示した。ここで、シフト規則の
一例を掲げると、図2(b)に示す重畳例では、 論理値”0”=x−a ……(4) 論理値”1”=x+a ……(5) a:規定されたシフト量 ただし、aの値は、隣接する画素間隔の1/2未満 のようになり、画素位置データを1つの画素に割り当て
られた寸法(ピクセル)内でシフトするように規定する
ものである。
ては、x方向のみ以外に、y方向のみ、x方向とy方向
双方の組み合わせも可能である。また、シフト方向と論
理値対応を逆転させても良く、多数のシフト規則が存在
する。
状態を選定して、画像データを画素位置データのシフト
によって変調する。この時、異種情報が重畳されていな
い画素は、図2(a)左端に示すように、原画像から生
成された画素位置データ(x,y)の値を維持する。
方向のみに変調された画素列の一部を例示する。それぞ
れの画素が位置シフトされており、図2(b)上段のシ
フト規則による位置シフト方向と論理値の対応関係によ
って、ビット列が重畳されている。図では、画像データ
に重畳情報として文字”5”をASCIIコードでビッ
ト列を形成した例を示す。
重畳の形態を説明する図である。図3に示すように、選
定されたシフト規則は、予め一律に規定されたシフト規
則で個別情報による変調に先だって、他の記録パラメー
タと共にフォーマット指定情報30として画像データの
先頭等予め規定された位置に組み込まれる。
ォーマット指定情報30の記録領域以外の領域に、個別
情報記録領域内の画像の画素に対して個人情報31とし
て重畳情報本体による位置シフトを行うことで重畳処理
が達成される。このデータ重畳処理の結果、画像のデー
タ量の増加は発生しない。この異種情報で画素位置を変
調された画像データは、サーマルプリンタなどの描画装
置でIDカードに記録される。
置を示すために、図3に示すスケール記録33等、座標
軸を示すデータが原画像部32の周囲に付加されて記録
される。
は、高解像度の撮像装置によって行われる。
基準としてそれぞれの画素の中心座標値を、該当する全
画素に対して算出する。
座標面の比較によって画素の位置シフト方向を判定す
る。
画像に重畳記録されたフォーマット指定情報30が復号
される。このフォーマット指定情報30に含まれる記録
パラメータのシフト規則に従って、個別情報がバイナリ
ー形式のデータ列に復号される。更に、このデータ列
は、前述した記録パラメータの一つである暗号化規則に
従って、文字などのデータ列に逆変換される。その結
果、重畳された異種情報の画像データからの分離処理を
達成する。
た中間調画像への異種情報の重畳とそのカードの画像か
ら異種情報を分離することができる。
の特定が第一の目的であるので、原画像として顔写真等
の人物像が採用される。
る異種情報としては、顔写真と同一人物に関する個人情
報(固有情報)が望ましい。
するために、前述のようにして画像データに重畳記録さ
れていた個人データは、その一部が画像と同一のIDカ
ードの磁気ストライプに記録されたコードと照合され、
正しいカードであることを確認する様に構成可能であ
る。
た情報と前記IDカードの個別情報を対照するように構
成することで、セキュリティー性は一層向上する。
て詳細に説明する。
への異種情報の重畳方法を適用したIDカード発行管理
装置の一例を示すブロック図である。図1に示すIDカ
ード発行管理装置は、データ記録装置1と再生装置2と
を具備しており、原画像20(個人の顔写真画像)とそ
の画像に対応した個人データ21(固有情報;異種情
報)とが入力されたとき、記録装置1によって、原画像
20に個人データ21を重畳して、この重畳結果を、図
示しないIDカードに記録画像22として記録するデー
タを出力する。
を読み込み、この記録画像22から画像データと重畳さ
れた個人データ21とを分離再生し、この分離再生され
た個人データを利用して個人認証や個人情報の確認また
は、IDカードの真偽判定を行う。
りのための画像入力部3と、符号化部4と、個人データ
21の読み込みのためのコード入力部5と、暗号化部6
と、記録フォーマット指定部16と、原画像20と個人
データ21とを結合するデータ重畳部7と、画像出力部
8とを具備している。
た際に、原画像20に個人データ21を隠して重畳させ
た中間調画像データファイルを作成し、IDカードに記
録するための図示しない描画装置に出力する。
ンサ等を備えており、実写や写真等の原画像20を読み
取り、ディジタル化した後、符号化部4に伝達する。こ
こで画像入力部3は、読み取った画像を保管するための
記憶装置を備えても良い。
置データと、画素毎に階調情報を含む濃度データとを有
する中間調画像データに変換する。その変換は、1つの
画素が画像の中の何処に位置するかという画素位置デー
タ(x,y)と濃度レベルを表す与えられた階調数を示
すデータのビット列生成により実行される。
は、該当する画素のxy直交座標面上の画素の中心を表
す座標値である。一方、後者の階調ビット列は、本発明
の異種情報重畳には関与しない量であり、256階調の
場合には8ビットが割り当てられる。この変換を全画素
に対して実行し、画像データファイルを作成する。
像20として顔写真などの人物像が用いられ、原画像2
0として取り込んだ本人確認情報である個人データ21
は、原画像20と同一人物の個人特有の情報である。
しては、例えば、姓名、性別、年齢などの文字データと
しての通常の個人情報の他、コード化された署名や指紋
などの生体情報が用いられる。更には、指紋画像、側面
や背後から撮影された人物像などの画像データが利用さ
れ得る。
ォーマット指定部16に於いて、フォーマット指定情報
30の設定が為される。
のファイル形式を示す情報であり、このフォーマット指
定情報30には、記録パラメータが含まれる。
記録パラメータとしては、シフト規則指定としてシフト
方向指定、どのシフト状態を各論理に対応させるかとい
う論理値割当指定、そして、カラー画像の場合にY(イ
エロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、若しくはB
(ブルー)、G(グリーン)、R(レッド)のうち、ど
の色を変調するかを決定する色指定と、個人データ21
の暗号化規則の指定、例えば、バイナリー形式、JIS
コード、ASCIIコード、その他、特殊暗号方式 そ
して、データ圧縮処理の有無などがある。また、個人デ
ータの記録開始座標および方向、そして、記録したデー
タのデータ形式の情報も含まれる。
によって供給されるディジタルデータとしてコード入力
部5で読み込まれる。前述したように、入力された個人
データ21は、暗号化部6でフォーマット指定情報30
の記録パラメータで指定される暗号化規則によってディ
ジタル化した後、暗号化して、暗号データファイルを作
成する。
原画像から変換された画像データファイル内の各画素の
位置データを暗号データファイルのビット列に対応させ
て、前に詳しく述べたシフト規則で変調する。
例を、図2(a)〜(e)に示す。図2(a)は、画素
枠Pf内の記録画素Pi(原画像)を示し、例えば、こ
の記録画素Piは画素枠Pfの中心Oに存在している場
合を示す。
の記録画素Pi、又は異種情報としての個人データ21
による異種画像の記録画素Piが、1/4画素寸法刻み
で画素枠Pfの中心より位置移動した場合、それぞれ記
録画素Piが8通りのシフト状態を取る場合を示してい
る。
記式(4)及び図2(c)に示す論理値”0”と、上記
式(5)及び図2(d)に示す論理値”1”のそれぞれ
に対応する2つのシフトを選定する。
種画像の2種類の各々記録画素Piが画素枠Pf内で8
回のシフト位置の変化によって採り得る該2種類の記録
画素Piの位置の組み合わせ変化は、論理反転を考慮す
ると、確率計算では、 8C2×2=56通り存在するこ
とになる。ここで、画素寸法の±1/4(画素間1/
2)以上を実用的なシフト量としても、32通りのシフ
トペアが存在する。このシフトペアの中から画像データ
を変調するシフト規則を選定する。
る2種類の記録画素Piのシフトペアから選定されたシ
フト規則は、例えば上記式(4)及び図2(c)、上記
式(4)及び図2(d)に示すように、横方向の左シフ
トを論理”0”、右シフトを論理”1”と決めるなどし
て、予め一律に規定されたシフト規則で、暗号データに
よる変調に先だって他の記録パラメータと共にフォーマ
ット指定情報30として図3に示す如く画像データの先
頭に組み込まれる。
畳のためのシフト規則は、適用されるシステム毎に設定
される。
フォーマット指定情報30の記録領域に続けて、個人情
報31としての重畳情報本体による位置シフトを全ての
画素に対して行うことで重畳処理が達成される。
して、256×256画素の画像を描画するように設定
すると、1画素に対して1ビットのデータを重畳可能で
あるので、約20mm角のIDカード表面に、最大で、
約8キロバイトのデータを組み込むことができる。これ
は、ICカードの記憶容量に匹敵するものである。
データに暗号データを重畳された出力画像データファイ
ルを作成し図示しない描画装置に出力する。この出力画
像データは、サーマルプリンタなどの描画装置でIDカ
ードに記録される。本実施例では、ガルバノスキャナを
走査光学系とした半導体レーザ描画装置を用いた。本実
施例に於いて、半導体レーザ描画装置を用いた理由は、
解像度が高いこと、エネルギー照射強度の変調が容易な
こと、位置決めが高精度で任意に行えることという利点
があるためである。
を示すために、図3に示すスケール記録33の如く座標
軸を示すデータが原画像部32の周囲に付加されて記録
される。この基準の記録は、スケール記録33以外にト
ンボに準じたものを記録しても良いし、マーク、例え
ば、菱形図形などの描画でも良い。
は、高解像度の撮像装置を具備する画像読み取り部9に
よって行われる。個人データ検出部10で、画像読み取
り部9にて読み取られた暗号データを重畳された記録画
像22から、前述した記録画像22の周囲に記録された
座標軸を基準としてそれぞれの画素の中心座標値を、す
べての画素に対して算出する。
座標面の比較によって画素の位置シフト方向を判定す
る。その後、コード再生部11で、画像の先頭に予め一
律に規定され、画像に重畳記録されたフォーマット指定
情報30の内容が復号される。
記録パラメータのシフト規則に従って、個別データ21
がバイナリー形式のデータ列に復号される。更に、この
データ列は、前述した記録パラメータの一つである暗号
化規則に従って文字等のデータ列に逆変換される。ここ
までで、記録画像22から読み取った画像データからの
重畳された個人データの分離処理を達成する。
た中間調画像の人物像に、人物像と同一人物の個人デー
タの重畳とそのカードの画像からの異種情報の分離を実
現できた。
するために、前述のようにして画像データに重畳記録さ
れていた個人データ21は、磁気情報と比較されるよう
に構成する。
像と同一のIDカードの磁気ストライプに磁気コード2
3として記録されており、その磁気コード23を、磁気
カードリーダ等で構成したデータ入力部12から入力
し、コード抽出部13で抽出する。磁気コード23から
抽出した個人コードと画像から読み取った個人データ2
1の一部とが照合され、正しいカードであることを確認
する様に構成した。
された情報と、前記IDカードの個人データ21とを対
照するよう構成することで、セキュリティー性は一層向
上する。
の重畳と分割の動作フローチャートであり、図4(a)
は、記録装置1に於ける処理の動作フローチャートであ
り、図4(b)は、再生装置2に於ける処理の動作フロ
ーチャートである。
実施例1に於ける画像データへの個人情報などの異種情
報の重畳と、異種情報が重畳された記録画像からの異種
情報の分離のルーチンを簡単に説明する。
情報などの異種情報の重畳ルーチンから説明する。画像
データとしては、顔画像を用い、異種情報としては、こ
こでも個人データを扱うものとする。
ータを取り込む。 ステップ101;次に、1つの画素が画像の中の何処に
位置するかという画素位置データ(x,y)と濃度レベ
ルを表す与えられた階調数を示すデータのビット列であ
る濃度データ生成により、原画像20からディジタルデ
ータへの変換を実行する。 ステップ102;ここで、個人データを顔画像に重畳さ
せるか否かを決定する。個人データを顔画像に重畳させ
ない場合には、NOとしてこのルーチンから抜ける。 ステップ103;個人データを顔画像に重畳させる場合
には、YESとして個人データを重畳させるフォーマッ
ト指定を行う。そして、記録フォーマット指定を終える
と、フォーマット指定情報ファイルを作成し、規定され
たシフト規則で顔画像データの先頭に組み込む。 ステップ104;その後、個人データを読み込み暗号化
(コード入力)する。 ステップ105;次に、指定された記録フォーマットに
基づいて、この個人データのビット列の論理値で、画素
の位置データを、既に詳細に記述した手順で、順次変調
する。 ステップ106;この位置データシフトによる変調処理
を、すべての個人データビットに対して行った後、画像
データへの個人データの重畳処理ルーチンを終了する。
れた画像から個人情報を分離するルーチンを説明する。 ステップ110;まず、記録画像の読み込みを行う。 ステップ111;読み込まれた画像から予め規定された
座標基準を算出する。 ステップ112;読み取られた異種情報を重畳された画
像から、上述した座標軸を基準としてそれぞれの画素の
中心座標値を、すべての画素に対して算出し、画素の中
心座標値の算出結果と基準座標面の比較によって、画素
の位置シフト方向を判定することで、顔画像に重畳され
た個人データを検出する。 ステップ113;その後、画像の先頭に、予め一律に規
定され画像に重畳記録された記録フォーマットが再生さ
れる。この記録フォーマットのシフト規則に従って、個
人データがバイナリー形式の2値データ列に復号され
る。 ステップ114;更に、このデータ列は、前述した記録
パラメータの一つである暗号化規則に従って、文字等の
データ列に逆変換される。ここまでで、重畳された異種
情報の画像データからの分離処理を完了する。記録され
た個人情報は、その記録内容に応じて、個人認証を始
め、医療や福祉など幅広い用途に適用可能である。 ステップ115;最後に別途IDカードの磁気ストライ
プに記録されたコードが読み込まれる。 ステップ116;ステップ114で再生された個人デー
タの一部とが照合され、カードの真偽を判定する。 ステップ117;判定結果を出力して、判定を終了す
る。
置は、以上のように、中間調画像への異種情報重畳手段
を備えた画像処理装置を有するIDカード発行管理装置
において、顔写真などの人物像の画像データを入力して
微細な画素に分解し、画像データを構成する画素のそれ
ぞれが位置と濃度データで記述されるように符号化し、
その画素の位置データを予め規定された割当規則に従っ
て所定量シフトすることにより、ディジタル化して重畳
する異種情報の論理値を割り当てることで、これまで実
現されていなかった中間調画像に個人情報を画像に隠し
て記録する方法を提供することができる。
とで、不法にデータを読み取られ、解読される可能性を
減少することができる。
するために、前述のようにして画像データに重畳記録さ
れていたデータを、その一部、例えば、社員番号や暗証
番号などが同一のIDカードの磁気ストライプに記録さ
れた磁気コードとして記録されたデータと照合し、ID
カードの真偽を判定することで、個人認証能力を向上
し、セキュリティー性は一層向上する。
適用した画像記録再生装置の一例を示すブロック図であ
る。
法を説明する図である。
説明する図である。
の動作フローチャートである。
号化部 5…コード入力部 6…暗号化部 7…データ重畳部
8…画像出力部 9…画像読み取り部 10…個人データ部 11…コード再生部 12…デー
タ入力部 13…コード抽出部 14…コード照合部 15…デー
タベース 16…記録フォーマット指定部 20…原画像 21…個人データ 22…記録画像 2
3…磁気コード 30…フォーマット指定情報 31…個人情報 32…
原画像部 33…スケール記録
Claims (9)
- 【請求項1】中間調画像への異種情報重畳手段を備えた
画像処理装置によりIDカードを作成するIDカード作
成方法に於いて、身分証明書等に用いられるカードに記
録される顔写真等の人物像の画像データを符号化する画
像データ符号化手段と、異種情報を暗号化する異種情報
暗号化手段とを有し、更に画像データに前記異種情報を
重畳する異種情報重畳手段を設け、前記異種情報を画像
に隠して記録することにより顔写真への異種情報を重畳
することを特徴とするIDカード作成方法。 - 【請求項2】前記画像データ符号化手段は、入力画像を
微細な画素に分解し、その画素のそれぞれが位置データ
と濃度データで記述されることを特徴とする請求項1記
載のIDカード作成方法。 - 【請求項3】前記異種情報暗号化手段は、コード化およ
び、データ圧縮等の処理を行うものであり、そのコード
形式およびデータ圧縮方式等の暗号化形式を選択するこ
とにより、画像単位でデータ列を変更できることを特徴
とする請求項1又は請求項2記載のIDカード作成方
法。 - 【請求項4】前記異種情報重畳手段は、画像データ符号
化手段にて位置と濃度データで記述された画素の位置デ
ータを、予め規定された割当規則に従って所定量シフト
することで論理値を割り当て、原画像に異種情報を隠し
て記録することにより顔写真への異種情報を重畳するこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のIDカード
作成方法。 - 【請求項5】前記論理値の割り当ては、データ重畳のた
めの画素の位置シフト方向を任意に選択することにより
画像単位で重畳形式を変更して行うことを特徴とする請
求項4記載のIDカード作成方法。 - 【請求項6】請求項1乃至請求項5記載のIDカード作
成方法において、任意に選択された暗号化形式、画素の
位置シフト方向などの記録パラメータのデータが、異種
情報に先だって画像に重畳記録されることを特徴とする
IDカード作成方法。 - 【請求項7】請求項1乃至請求項6記載のIDカード作
成方法において、IDカードの異種情報を重畳された記
録画像からの重畳情報の検出は、記録された画素の中心
座標値の算出結果と基準座標面の比較によって行われ、
予め規定され且つ異種情報と同様に画像に重畳記録され
た符号化規則に従って画素の位置シフト方向を判定する
ことで復号が行われることを特徴とするIDカード作成
方法。 - 【請求項8】請求項1乃至請求項7記載のIDカード作
成方法において、IDカードの顔写真の画像に重畳記録
される異種情報は、写真と同一人物の個人情報であるこ
とを特徴とするIDカード作成方法。 - 【請求項9】中間調画像への異種情報重畳手段を備えた
画像処理装置を有するIDカード作成装置に於いて、身
分証明書等に用いられるカードに記録される顔写真等の
人物像の画像データを符号化する画像データ符号化手段
と、異種情報を暗号化する異種情報暗号化手段とを有
し、更に画像データに前記異種情報を重畳する異種情報
重畳手段を設け、該異種情報を画像に隠して記録するこ
とにより顔写真に異種情報を重畳するようにしたことを
特徴とするIDカード作成装置。
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