JPH10257159A - 拡声通話機 - Google Patents

拡声通話機

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JPH10257159A
JPH10257159A JP6143497A JP6143497A JPH10257159A JP H10257159 A JPH10257159 A JP H10257159A JP 6143497 A JP6143497 A JP 6143497A JP 6143497 A JP6143497 A JP 6143497A JP H10257159 A JPH10257159 A JP H10257159A
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signal
insertion loss
closed loop
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loss
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Minoru Fukushima
実 福島
Hiroaki Takeyama
博昭 竹山
Takako Tanaka
香子 田中
Akira Terasawa
章 寺澤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハウリングの抑圧によって安定した通話が実現
でき、挿入損失量を必要最小限とすることにより双方向
同時通話の実現可能性を高める。 【解決手段】送話信号の信号経路に挿入損失量調整手段
8が設けてある。この挿入損失量調整手段8は、上記信
号経路に送出したインパルス信号に対する応答信号か
ら、閉ループ系におけるハウリング発生限界までの利得
余裕値を推定し、その推定結果に基づいて信号経路に挿
入する損失量を調整する。損失量の調整は、送受話の信
号経路に挿入されている減衰器61 ,62 の減衰量を制
御器7により可変することで行われる。而して、通話中
においても閉ループ系の安定度に応じて挿入損失量を制
御し、ハウリングを生じることなく安定した通話品質を
維持することができる。また、従来例に比較して必要以
上に挿入損失量を大きくする必要がないため、双方向同
時通話性能の実現可能性が高まる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭内、ビルディ
ング、工場等で用いられる拡声通話機に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、インターホンや電話機あるい
はPHS等の拡声通話機においては、スピーカからマイ
クロホンへの音響フィードバックおよびハイブリッド回
路(2−4線変換回路)におけるインピーダンスの不整
合により閉ループが形成され、増幅器の利得が大きすぎ
る等の理由により上記閉ループの利得が1倍以上になる
とハウリングが生じるため、通話品質を確保する上でハ
ウリングの抑圧が必要不可欠な課題となっていた。
【0003】そこで従来は、送受話信号のレべルに応じ
て受話信号または送話信号に所定量の損失を挿入するこ
とで閉ループ利得を抑圧するというハウリング抑圧方式
が用いられてきた。また、別の方式としてエコーキャン
セラを用いるものもあるが、エコーキャンセラにおける
適応フィルタの係数が収束していない過渡状態や系の変
動によりエコー経路が急激に変化した場合等において不
安定化しやすいため、挿入損失と併用する場合が多い。
【0004】上記何れの場合においても、挿入損失量を
大きくしすぎた場合には通話中に切断感を生じる(音声
が途切れる)等の通話品質の劣化を招くため、挿入損失
量を必要最小限とすることが望ましい。一方、拡声通話
機の前面に手や顔を近づけたときのように音響的反射係
数が急激に増加した場合に閉ループ利得が1倍以上とな
り、その結果、ハウリングを生じることがある。このよ
うな問題に対して、従来、図12に示すように閉ループ
内にハウリング検出器24を設け、ハウリングを検出し
た場合に送話側並びに受話側の信号経路に設けた減衰器
1 ,62 を制御器7により制御して挿入損失量を通常
よりも大きい値に設定する制御方式が用いられていた。
なお、同図中、1はマイクロホン、3はスピーカ、2及
び4は増幅器、5はハイブリッド(2−4線変換)回路
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来例で
は、ハウリング検出器24でハウリングを検出してから
挿入損失によりハウリングを抑圧する処理を行うため、
ハウリング発生前後において挿入損失量が大きく変化
し、これによって却って通話品質の劣化を招くという問
題があった。また、ハウリング検出時に挿入する損失量
は、原理的に必要最小限の値に制御することができずに
かなり大きな値となるため、双方向同時通話性能の実現
が困難となっていた。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みて為されたも
のであり、その目的とするところは、ハウリングの抑圧
によって安定した通話が実現できるとともに、挿入損失
量を必要最小限とすることにより双方向同時通話の実現
可能性を高めることができる拡声通話機を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、集音した音を送話側の音声信号
として出力するマイクロホンと、マイクロホンからの音
声信号を増幅する第1の増幅手段と、受話側の音声信号
に応じて鳴動するスピーカと、スピーカへ出力される音
声信号を増幅する第2の増幅手段と、送話側及び受話側
と外部の通話回線との間で2−4線変換を行う2−4線
変換手段と、送話側及び受話側の少なくとも一方の信号
経路に所定量の損失を挿入する損失挿入手段と、損失挿
入手段から挿入される損失量を可変制御する制御手段
と、信号経路に送出したサンプル信号に対する応答信号
に応じて、マイクロホン及びスピーカを通じて形成され
る閉ループにおける利得余裕を推定するとともに制御手
段を介して推定結果に基づく損失量の調整を行う挿入損
失量調整手段とを備えたことを特徴とし、ハウリングが
発生するまでの閉ループ系の利得余裕を所望の値に維持
することができ、ハウリングを生じることなく安定した
通話品質を維持することができる。また、必要以上に挿
入損失量を大きくすることがないため、双方向同時通話
性能の実現可能性が高まる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、挿入損失量調整手段が、信号経路にサンプル信号を
送出するサンプル信号発生器と、音声信号にサンプル信
号を加算する加算器と、サンプル信号に対する応答信号
の包絡線を検波する包絡線検波器と、包絡線検波器の出
力信号に基づいて閉ループにおける利得余裕を推定する
閉ループ利得余裕推定部とを具備して成ることを特徴と
し、閉ループ系にサンプル信号を入力し、その応答信号
の包絡線成分から閉ループ系の時定数に関する情報を抽
出し、抽出された情報から閉ループ系の発振に対する利
得余裕値を推定し、推定結果に基づいて送話側及び受話
側への挿入損失量を制御することにより、随時閉ループ
系の利得余裕値を所定値以上に維持することができる。
【0009】請求項3の発明は、請求項2の発明におい
て、サンプル信号発生器をインパルス信号発生器として
成ることを特徴とし、利得余裕値と密接な関係にあるイ
ンパルス応答特性から閉ループ系の利得余裕値を推定す
ることができる。請求項4の発明は、請求項2の発明に
おいて、サンプル信号発生器をバーストノイズ発生器と
して成ることを特徴とし、バーストノイズを用いた場合
にも、信号送出時間が閉ループ系の遅延時間に対して十
分に短ければ、その応答波形の包絡線成分より閉ループ
系の時定数に関する情報を抽出することができる。しか
もバーストノイズの信号送出時間を適切な値とすること
により通話中における違和感をなくし、サンプル信号の
送出による通話品質の劣化を抑えることができる。
【0010】請求項5の発明は、請求項2〜4の何れか
の発明において、閉ループ利得余裕推定部が、包絡線検
波器の出力信号の微小時間における変位を求める微分器
を有し、微分器で求めた包絡線検波器の出力信号の微小
時間における変位に基づいて閉ループにおける利得余裕
を推定して成ることを特徴とし、応答信号の包絡線成分
の絶対値ではなく、時間に対する傾きから推定処理を行
うため、サンプル信号のレべル、信号送出時間や包絡線
検波器の応答特性等の影響を除去することができる。
【0011】請求項6の発明は、請求項2〜5の何れか
の発明において、挿入損失量調整手段が通話中の無音区
間を検出する無音検出器を具備し、無音検出器において
無音区間が検出されたときにサンプル信号発生器からサ
ンプル信号を発生させて成ることを特徴とし、観測され
る応答信号が音声信号に重畳されることがなく、精度良
く推定処理を行うことができる。
【0012】請求項7の発明は、請求項2〜6の何れか
の発明において、挿入損失量調整手段が、閉ループ利得
余裕推定部にて利得余裕の推定処理が行われる際に信号
経路への挿入損失量を比較的に大きな値に設定するとと
もに推定処理終了後に推定結果から求められる調整量を
設定前の元の値に加えた値へ切り換える挿入損失量切換
部を具備して成ることを特徴とし、利得余裕値の推定処
理を行っている間に閉ループ系の変動などがあった場合
でもハウリングが生じるのを防ぐことができる。
【0013】請求項8の発明は、請求項1〜7の何れか
の発明において、通話の開始及び終了を検出する検出手
段を備え、挿入損失量調整手段が、検出手段の検出結果
に応じて非通話時に閉ループにおける利得余裕を推定す
るとともに通話開始前に推定結果に基づく所要の損失量
を信号経路に挿入させて成ることを特徴とし、非通話時
においても閉ループ系の利得余裕値を所望の値とするこ
とができるため、通話開始直後から安定した通話を実現
することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)図1は本発明の実施形態1を示すブロッ
ク図であり、集音した音を送話側の音声信号(以下、送
話信号と呼ぶ)として出力するマイクロホン1と、マイ
クロホン1からの送話信号を増幅する第1の増幅器2
と、受話側の音声信号(以下、受話信号と呼ぶ)に応じ
て鳴動するスピーカ3と、スピーカ3へ出力される受話
信号を増幅する第2の増幅器4と、送話側及び受話側と
外部の通話回線との間で2−4線変換を行う2−4線変
換手段たるハイブリッド回路5と、送話側及び受話側の
信号経路に所定量の損失を挿入する損失挿入手段たる減
衰器(アッテネータ)61 ,62 と、各減衰器61 ,6
2 から挿入される損失量を可変制御する制御器7と、信
号経路に送出したサンプル信号に対する応答信号に応じ
て、マイクロホン1及びスピーカ3を通じて形成される
閉ループ系における利得余裕を推定するとともに制御器
7を介して推定結果に基づく損失量の調整を行う挿入損
失量調整手段8とを備えている。なお、本実施形態では
挿入損失量調整手段8を受話側の信号経路上に設けてい
るが、送話側の信号経路上に設けることも勿論可能であ
る。
【0015】一方、図2は上記挿入損失量調整手段8の
具体的な構成を示すブロック図であり、受話側の信号経
路にサンプル信号たるインパルス信号を送出するインパ
ルス信号発生器9と、受話信号にインパルス信号を加算
する加算器10と、インパルス信号に対する応答信号の
包絡線を検波する包絡線検波器11と、包絡線検波器1
1の出力信号に基づいて閉ループ系における利得余裕を
推定する閉ループ利得余裕推定部12とを備えている。
ここで、閉ループ利得余裕推定部12は、後述するよう
に包絡線検波器11の出力信号レベルを予め求めた閾値
レベルと比較する比較器13と、比較結果に基づいて閉
ループ系の利得余裕値を推定する判定部14とを具備し
ている。なお、サンプル信号として用いるインパルス信
号は、パルス幅が充分に短い単一パルス信号であっても
よい。また包絡線検波器11は、整流回路とローパスフ
ィルタ回路の合成回路や、巡回型ローパスフィルタやリ
ーク積分器等のデジタル回路、あるいはDSP(Digit
al Signal Processor)などの信号処理手段によって
構成することができる。
【0016】図3に示すように、本実施形態においては
第2の増幅器4→スピーカ3→マイクロホン1→第1の
増幅器2→減衰器61 →ハイブリッド回路5→減衰器6
2 →挿入損失量調整手段8→第2の増幅器4により閉ル
ープが形成されている。ここで、各部における伝達関数
を以下のように定義する。 S :スピーカ3の電気機械変換特性 G :スピーカ3からマイクロホン1への音響伝達特性 M :マイクロホン1の音響電気変換特性 Kr:第2の増幅器4の増幅特性 Kx:第1の増幅器2の増幅特性 Ar:受話側の減衰器62 の減衰特性 Ax:送話側の減衰器61 の減衰特性 Γ :ハイブリッド回路5における反射伝達関数 また、インパルス信号発生器9から出力されるインパル
ス信号をP、外部の通話回線から伝送されてくる遠端話
者音声入力信号をY、マイクロホン1の集音する近端話
者音声信号と周囲雑音との和をXとすると、挿入損失量
調整手段8の構成要素の一つである加算器10の出力信
号(応答信号)Qは下記式で表される。
【0017】
【式1】
【0018】なお、上記式のL(s) は上記閉ループ系に
おける一巡伝達関数、sはラプラス変数をそれぞれ表
す。ここで、閉ループ系の安定性は上記一巡伝達関数L
(s) により判別することができる。すなわち、極座標系
における一巡伝達関数L(s) のθ成分(=∠L(s))が
∠L(s) =2nπ(nは整数)となる全ての周波数にお
いて、r成分(=|L(s) |)が|L(s) |<1ならば
閉ループ系は安定、|L(s) |≧1となる周波数が存在
すれば閉ループ系は不安定となり、その周波数において
発振してハウリングが生じる。また、閉ループ系が安定
である場合に、∠L(s) =2nπとなる全ての周波数に
おける利得の最大値をLMAX とすれば、閉ループ系の利
得余裕値は1/LMAX で表される。よって、閉ループ系
の安定性の尺度は閉ループ利得余裕値により評価するこ
とができる。
【0019】一方、閉ループ利得余裕値は、閉ループ系
のインパルス応答特性と密接な関係があり、閉ループ利
得余裕値が大きいほどインパルス応答信号Qの振幅が時
間とともに急激に減衰し、閉ループ利得余裕値が小さい
ほど減衰が緩やかになる。そこで本発明は、閉ループ利
得余裕推定部12において閉ループ利得余裕値を推定す
るためのサンプル信号(インパルス信号)Pを上記閉ル
ープ系に与えたときの応答信号Qを観測し、その応答信
号Qの包絡線成分から閉ループ系の時定数に関する情報
を抽出して閉ループ利得余裕値の推定を行うとともに、
挿入損失量調整手段8において推定結果に基づき、閉ル
ープ利得余裕値をハウリングが生じない所望の値となる
ように閉ループ系への挿入損失量を調整する。
【0020】すなわち、上述のように包絡線検波器11
で得られる応答信号Qの包絡線成分の時間特性が閉ルー
プ利得余裕値が大きいほど減衰が早く且つ小さいほど減
衰が緩やかになるという性質を有することから、閉ルー
プ利得余裕推定部12において事前に学習された種々の
利得余裕値に対する包絡線検波器11の出力データから
閾値レベルを求めておき、比較器13において観測され
る包絡線検波器11の出力信号レベルを上記閾値レベル
と比較することにより、その比較結果に基づいて判定部
14にて閉ループ利得余裕値が推定できる。そして、そ
の推定結果から、閉ループ利得余裕値を設計仕様で定め
た値とするために必要な損失量を挿入するべく、制御器
7に信号を伝送して制御器7によって減衰器61 ,62
の減衰量を調節している。
【0021】上述のように本実施形態によれば、インパ
ルス信号に対する応答信号から、閉ループ系でハウリン
グが生じない利得余裕値を推定し、その推定結果に基づ
いて信号経路に挿入する損失量を調整する挿入損失量調
整手段8を備えているので、通話中においても閉ループ
系の安定度に応じて挿入損失量を制御し、常に利得余裕
値を仕様で定めた値に維持することができ、ハウリング
を生じることなく安定した通話品質を維持することがで
きる。また、従来例に比較して必要以上に挿入損失量を
大きくする必要がないため、双方向同時通話性能の実現
可能性が高まるという利点もある。
【0022】なお、本実施形態ではサンプル信号発生器
にインパルス信号発生器9を用いたが、代わりにバース
トノイズ発生器を用いてバーストノイズをサンプル信号
に用いてもよい。この場合には、信号を送出している状
態から送出を停止した瞬間からの閉ループ系の過渡応答
を観測し、その包絡線成分から閉ループ系の時定数に関
する情報を抽出する。而してサンプル信号にバーストノ
イズを用いた場合にも、信号送出時間が閉ループ系の遅
延時間に対して十分に短ければ、その応答波形の包絡線
成分より閉ループ系の時定数に関する情報を抽出するこ
とができ、バーストノイズの信号送出時間を適切な値と
することにより通話中における違和感をなくし、サンプ
ル信号の送出による通話品質の劣化を抑えることができ
るという利点がある。但し、種々の利得余裕値に対する
閾値レべルを求めておく必要があることはインパルス信
号の場合と同様である。
【0023】(実施形態2)図4は本発明の実施形態2
における挿入損失量調整手段8を示すブロック図であ
る。すなわち、本実施形態は挿入損失量調整手段8を除
く他の構成が実施形態1と共通であるので、共通する部
分については同一の番号を付して説明及び一部図示は省
略する。
【0024】本実施形態における挿入損失量調整手段8
においては、閉ループ利得余裕推定部12に包絡線検波
器11の出力信号の時間微分を求めるための微分器15
が設けてある。つまり、包絡線検波器11から出力され
る応答信号の包絡線成分の減衰曲線の傾きが利得余裕値
が大きいほど急となり、利得余裕値が小さいほど緩やか
となる性質を利用して、微分器15によって上記減衰曲
線の傾きを求め、事前に求めておいた種々の利得余裕値
に対する閾値レべルと比較器13において比較し、その
比較結果に基づいて判定部14にて閉ループ利得余裕値
が推定できるものである。後は実施形態1と同様に推定
結果に基づいて挿入損失量が調整される。
【0025】上述のように本実施形態によれば、応答信
号の時間微分を求める微分器15を閉ループ利得余裕推
定部12に設けたので、実施形態1のように応答信号の
包絡線成分の絶対値ではなく、時間に対する傾き(時間
微分値)から推定処理を行うため、サンプル信号(イン
パルス信号あるいはバーストノイズなど)のレべル、信
号送出時間や包絡線検波器11の応答特性等の影響を除
去することができるという利点がある。
【0026】(実施形態3)図5は本発明の実施形態3
における挿入損失量調整手段8を示すブロック図であ
る。すなわち、本実施形態は挿入損失量調整手段8を除
く他の構成が実施形態1又は2と共通であるので、共通
する部分については同一の番号を付して説明及び一部図
示は省略する。
【0027】本実施形態における挿入損失量調整手段8
においては、受話信号のレベルから(あるいは送話信号
のレベルであってもよい)、通話中の無音区間を検出す
る無音検出器16と、サンプル信号発生器(インパルス
信号発生器9あるいはバーストノイズ発生器)と加算器
10の間に挿入され、無音検出器16にて無音区間が検
出された場合にのみオンされるスイッチ17とが設けて
あって、通話中の無音区間にのみ閉ループ系にサンプル
信号(インパルス信号又はバーストノイズ)を入力し、
閉ループ利得余裕推定部12にて利得余裕値の推定処理
を行っている。
【0028】例えば、マイクロホン1で集音した受話信
号にインパルス信号等のサンプル信号が重畳された場合
について考えてみる。上述の式1を簡略化して表すと下
記式のようになる。 Q(s) =H1 (s) P(s) +H2 (s) Y(s) +H3 (s) X(s) …式2 ここでH1 (s) 〜H3 (s) の分母が共通であるため、こ
れらのうちの一つが安定であることが確認できれば、全
て安定な伝達関数となる。さらに上記式を時間領域で表
すと下記式のようになる。
【0029】 q(t) =h1 (t) *p(t) +h2 (t) *y(t) +h3 (t) *x(t) …式3 但し、H1 (s) =L〔h1 (t) 〕,H2 (s) =L〔h2
(t) 〕,H3 (s) =L〔L〔h3 (t) 〕であり、L
〔 〕はラプラス変換、*は畳み込み演算を各々表す。
特にサンプル信号p(t) がインパルス信号δ(t) の場合
には、h1 (t) *δ(t) =h1 (t) であるから上記式は
下記式のように表される。
【0030】 q(t) =h1 (t) +h2 (t) *y(t) +h3 (t) *x(t) …式4 従って、遠端話者音声信号y(t) 及び近端話者音声信号
x(t) がともにゼロである場合に、図3に示すように加
算器10の出力信号からインパルス応答h1 (t)を直接
観測することができる。しかし、これらの遠端話者音声
信号y(t) 及び近端話者音声信号x(t) がインパルス信
号δ(t) に重畳されて閉ループ中を伝搬する場合、式4
右辺の第2項及び第3項がノイズ成分となり、推定処理
が困難になる場合がある。
【0031】そこで、本実施形態では無音検出器16に
て通話中の無音区間を検出し、その無音区間に推定用の
サンプル信号(インパルス信号又はバーストノイズ)を
サンプル信号発生器(インパルス信号発生器9あるいは
バーストノイズ発生器)から発生させることにより、観
測される応答信号が音声信号に重畳されることがなく、
精度良く推定処理を行うことができる。
【0032】(実施形態4)図6は本発明の実施形態4
における挿入損失量調整手段8を示すブロック図であ
る。すなわち、本実施形態は挿入損失量調整手段8を除
く他の構成が実施形態1又は2と共通であるので、共通
する部分については同一の番号を付して説明及び一部図
示は省略する。
【0033】本実施形態における挿入損失量調整手段8
には、閉ループ利得余裕推定部12にて利得余裕の推定
処理が行われる際に信号経路への挿入損失量を比較的に
大きな値に設定するとともに推定処理終了後に推定結果
から求められる調整量を設定前の元の値に加えた値へ切
り換える挿入損失量切換部18が設けてある。また閉ル
ープ利得余裕推定部12では、推定処理中に挿入損失量
切換部18により追加して挿入された損失量を考慮し、
この追加された損失量を差し引いて閉ループ系の利得余
裕値を推定する。そして、推定処理の完了後は、挿入損
失量切換部18にて所望の利得余裕値を得るために必要
な値に挿入損失量を調整する。
【0034】例えば、図7に示すようにマイクロホン1
やスピーカ3の近傍に人が近づいた場合にはスピーカ3
からマイクロホン1への音響伝達特性Gが変動し、ある
いは図8に示すように閉ループ系に従来周知の構成を有
するエコーキャンセラ19が閉ループ系に挿入された場
合には、それまでに収束していた適応フィルタ19aの
係数がサンプル信号(インパルス信号あるいはバースト
ノイズ)の入力によって攪乱され、結果的に閉ループ系
の特性が変動し、閉ループ系への挿入損失量が小さいと
きに上記変動が急激に生じると閉ループ系が不安定化し
てハウリングが生じるおそれがある。しかしながら、本
実施形態おいては、挿入損失量切換部18が閉ループ利
得余裕推定部12にて利得余裕の推定処理が行われる際
に信号経路への挿入損失量を比較的に大きな値に設定す
るので、上記のようなハウリングの発生を防止すること
ができる。
【0035】また図9及び図10に示すようなAGC
(自動利得制御)回路20が閉ループ系に挿入された構
成においては、上記推定処理中にレベルの大きな遠端話
者音声信号Yが伝送されてきた場合に、AGC回路20
における利得調整機能によって閉ループ系の利得が変化
してしまい、利得余裕値が正しく推定できなくなるおそ
れがある。しかしながら、本実施形態では推定処理が行
われる際に充分に大きな損失量が挿入されているため、
遠端話者音声信号Yのレベルを充分に低減して推定処理
中にAGC回路の利得制御がかかるのを防止することが
できる。
【0036】上述のように本実施形態によれば、利得余
裕の推定処理が行われる際に信号経路への挿入損失量を
比較的に大きな値に設定するとともに推定処理終了後に
推定結果から求められる調整量を設定前の元の値に加え
た値へ切り換える挿入損失量切換部18を挿入損失量調
整手段8に備えたので、利得余裕値の推定処理を行って
いる間に上記のような閉ループ系の変動などがあった場
合でもハウリングが生じるのを防ぐことができるという
利点がある。
【0037】(実施形態5)図11は本発明の実施形態
5を示すブロック図であり、基本的な構成は実施形態1
〜4と共通であるので共通する部分については同一の符
号を付して説明は省略し、本実施形態の特徴となる部分
についてのみ説明する。本実施形態は、通話の開始及び
終了を検出する通話/非通話検出部21と、送話信号を
増幅する第1の増幅器2と減衰器61 との間の信号経路
に挿入されて通話/非通話検出部21によってオン・オ
フされる通話回路スイッチ22とを備え、挿入損失量調
整手段8が、上記通話/非通話検出部21の検出結果に
応じて非通話時に閉ループにおける利得余裕を推定する
とともに、通話開始前に推定結果に基づく所要の損失量
を信号経路に挿入させる点に特徴がある。
【0038】通話/非通話検出部21は、拡声通話機の
函体に設けられた通話スイッチや送話信号中の音声を検
出して反応する音声検出スイッチ等のスイッチ手段23
により通話状態と非通話状態の判別を行うとともに、非
通話状態において通話回路スイッチ22を閉成し、閉ル
ープを形成した状態で挿入損失量調整手段8により閉ル
ープ系の利得余裕値が所望の値となるように挿入損失量
の調整を行わせる。
【0039】すなわち、通常は非通話状態で通話回路ス
イッチ22が開成されるのであるが、本実施形態におい
ては非通話時に通話回路スイッチ22を閉成して挿入損
失量の調整を行うようにしたため、非通話時においても
閉ループ系の利得余裕値を所望の値とすることができ、
その結果、通話開始直後から安定した通話を実現するこ
とができる。
【0040】
【発明の効果】請求項1の発明は、集音した音を送話側
の音声信号として出力するマイクロホンと、マイクロホ
ンからの音声信号を増幅する第1の増幅手段と、受話側
の音声信号に応じて鳴動するスピーカと、スピーカへ出
力される音声信号を増幅する第2の増幅手段と、送話側
及び受話側と外部の通話回線との間で2−4線変換を行
う2−4線変換手段と、送話側及び受話側の少なくとも
一方の信号経路に所定量の損失を挿入する損失挿入手段
と、損失挿入手段から挿入される損失量を可変制御する
制御手段と、信号経路に送出したサンプル信号に対する
応答信号に応じて、マイクロホン及びスピーカを通じて
形成される閉ループにおける利得余裕を推定するととも
に制御手段を介して推定結果に基づく損失量の調整を行
う挿入損失量調整手段とを備えたので、ハウリングが発
生するまでの閉ループ系の利得余裕を所望の値に維持す
ることができ、ハウリングを生じることなく安定した通
話品質を維持することができるという効果がある。ま
た、必要以上に挿入損失量を大きくすることがないた
め、双方向同時通話性能の実現可能性が高まるという効
果がある。
【0041】請求項2の発明は、挿入損失量調整手段
が、信号経路にサンプル信号を送出するサンプル信号発
生器と、音声信号にサンプル信号を加算する加算器と、
サンプル信号に対する応答信号の包絡線を検波する包絡
線検波器と、包絡線検波器の出力信号に基づいて閉ルー
プにおける利得余裕を推定する閉ループ利得余裕推定部
とを具備して成るので、閉ループ系にサンプル信号を入
力し、その応答信号の包絡線成分から閉ループ系の時定
数に関する情報を抽出し、抽出された情報から閉ループ
系の発振に対する利得余裕値を推定し、推定結果に基づ
いて送話側及び受話側への挿入損失量を制御することに
より、随時閉ループ系の利得余裕値を所定値以上に維持
することができるという効果がある。
【0042】請求項3の発明は、サンプル信号発生器を
インパルス信号発生器として成るので、利得余裕値と密
接な関係にあるインパルス応答特性から閉ループ系の利
得余裕値を推定することができるという効果がある。請
求項4の発明は、サンプル信号発生器をバーストノイズ
発生器として成るので、バーストノイズを用いた場合に
も、信号送出時間が閉ループ系の遅延時間に対して十分
に短ければ、その応答波形の包絡線成分より閉ループ系
の時定数に関する情報を抽出することができ、バースト
ノイズの信号送出時間を適切な値とすることにより通話
中における違和感をなくし、サンプル信号の送出による
通話品質の劣化を抑えることができるという効果があ
る。
【0043】請求項5の発明は、閉ループ利得余裕推定
部が、包絡線検波器の出力信号の微小時間における変位
を求める微分器を有し、微分器で求めた包絡線検波器の
出力信号の微小時間における変位に基づいて閉ループに
おける利得余裕を推定して成るので、応答信号の包絡線
成分の絶対値ではなく、時間に対する傾きから推定処理
を行うため、サンプル信号のレべル、信号送出時間や包
絡線検波器の応答特性等の影響を除去することができる
という効果がある。
【0044】請求項6の発明は、挿入損失量調整手段が
通話中の無音区間を検出する無音検出器を具備し、無音
検出器において無音区間が検出されたときにサンプル信
号発生器からサンプル信号を発生させて成るので、観測
される応答信号が音声信号に重畳されることがなく、精
度良く推定処理を行うことができるという効果がある。
【0045】請求項7の発明は、挿入損失量調整手段
が、閉ループ利得余裕推定部にて利得余裕の推定処理が
行われる際に信号経路への挿入損失量を比較的に大きな
値に設定するとともに推定処理終了後に推定結果から求
められる調整量を設定前の元の値に加えた値へ切り換え
る挿入損失量切換部を具備して成るので、利得余裕値の
推定処理を行っている間に閉ループ系の変動などがあっ
た場合でもハウリングが生じるのを防ぐことができると
いう効果がある。
【0046】請求項8の発明は、通話の開始及び終了を
検出する検出手段を備え、挿入損失量調整手段が、検出
手段の検出結果に応じて非通話時に閉ループにおける利
得余裕を推定するとともに通話開始前に推定結果に基づ
く所要の損失量を信号経路に挿入させて成るので、非通
話時においても閉ループ系の利得余裕値を所望の値とす
ることができ、その結果、通話開始直後から安定した通
話を実現することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1を示すブロック図である。
【図2】同上における挿入損失量調整手段を示すブロッ
ク図である。
【図3】同上の動作を説明するための説明図である。
【図4】実施形態2における挿入損失量調整手段を示す
ブロック図である。
【図5】実施形態3における挿入損失量調整手段を示す
ブロック図である。
【図6】実施形態4における挿入損失量調整手段を示す
ブロック図である。
【図7】同上を説明するための説明図である。
【図8】同上を説明するための説明図である。
【図9】同上を説明するための説明図である。
【図10】同上を説明するための説明図である。
【図11】実施形態5を示すブロック図である。
【図12】従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 マイクロホン 2 第1の増幅器 3 スピーカ 4 第2の増幅器 5 ハイブリッド回路 61 ,62 減衰器 7 制御器 8 挿入損失量調整手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺澤 章 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集音した音を送話側の音声信号として出
    力するマイクロホンと、マイクロホンからの音声信号を
    増幅する第1の増幅手段と、受話側の音声信号に応じて
    鳴動するスピーカと、スピーカへ出力される音声信号を
    増幅する第2の増幅手段と、送話側及び受話側と外部の
    通話回線との間で2−4線変換を行う2−4線変換手段
    と、送話側及び受話側の少なくとも一方の信号経路に所
    定量の損失を挿入する損失挿入手段と、損失挿入手段か
    ら挿入される損失量を可変制御する制御手段と、信号経
    路に送出したサンプル信号に対する応答信号に応じて、
    マイクロホン及びスピーカを通じて形成される閉ループ
    における利得余裕を推定するとともに制御手段を介して
    推定結果に基づく損失量の調整を行う挿入損失量調整手
    段とを備えたことを特徴とする拡声通話機。
  2. 【請求項2】 挿入損失量調整手段が、信号経路にサン
    プル信号を送出するサンプル信号発生器と、音声信号に
    サンプル信号を加算する加算器と、サンプル信号に対す
    る応答信号の包絡線を検波する包絡線検波器と、包絡線
    検波器の出力信号に基づいて閉ループにおける利得余裕
    を推定する閉ループ利得余裕推定部とを具備して成るこ
    とを特徴とする請求項1記載の拡声通話機。
  3. 【請求項3】 サンプル信号発生器をインパルス信号発
    生器として成ることを特徴とする請求項2記載の拡声通
    話機。
  4. 【請求項4】 サンプル信号発生器をバーストノイズ発
    生器として成ることを特徴とする請求項2記載の拡声通
    話機。
  5. 【請求項5】 閉ループ利得余裕推定部は、包絡線検波
    器の出力信号の微小時間における変位を求める微分器を
    有し、微分器で求めた包絡線検波器の出力信号の微小時
    間における変位に基づいて閉ループにおける利得余裕を
    推定して成ることを特徴とする請求項2〜4の何れかに
    記載の拡声通話機。
  6. 【請求項6】 挿入損失量調整手段は通話中の無音区間
    を検出する無音検出器を具備し、無音検出器において無
    音区間が検出されたときにサンプル信号発生器からサン
    プル信号を発生させて成ることを特徴とする請求項2〜
    5の何れかに記載の拡声通話機。
  7. 【請求項7】 挿入損失量調整手段は、閉ループ利得余
    裕推定部にて利得余裕の推定処理が行われる際に信号経
    路への挿入損失量を比較的に大きな値に設定するととも
    に推定処理終了後に推定結果から求められる調整量を設
    定前の元の値に加えた値へ切り換える挿入損失量切換部
    を具備して成ることを特徴とする請求項2〜6の何れか
    に記載の拡声通話機。
  8. 【請求項8】 通話の開始及び終了を検出する検出手段
    を備え、挿入損失量調整手段は、検出手段の検出結果に
    応じて非通話時に閉ループにおける利得余裕を推定する
    とともに通話開始前に推定結果に基づく所要の損失量を
    信号経路に挿入させて成ることを特徴とする請求項1〜
    7の何れかに記載の拡声通話機。
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