JPH1025552A - 打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板 - Google Patents
打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板Info
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- JPH1025552A JPH1025552A JP8181005A JP18100596A JPH1025552A JP H1025552 A JPH1025552 A JP H1025552A JP 8181005 A JP8181005 A JP 8181005A JP 18100596 A JP18100596 A JP 18100596A JP H1025552 A JPH1025552 A JP H1025552A
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Abstract
切り刃で製造することが可能な無方向性電磁鋼板を提供
する。 【解決手段】 重量%で、Si:4%以下、Al:2%
以下を含有し、伸び率が25%以下であることを特徴と
する打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板。
Description
モーターコア用無方向性電磁鋼板に関する。
下、Al:2%以下を含有して、厚みが0.2〜0.7
mmの鋼板である。無方向性電磁鋼板の製造方法として
は、幾つか知られているが、主なものとしては最終焼鈍
をするものと最終スキンパス圧延をするものとがある。
鋼板の硬さはSi等のFe以外の元素が増えると増加
し、またスキンパス圧延をすると硬くなる。一般に、モ
ーターコア用の素材としては、この無方向性電磁鋼板が
使用されている。
板のコイルは、加工業または電気メーカーで一枚一枚の
コア形状に打抜き加工された後、積み重ねられてカシメ
または溶接によりブロック化され、モーターコアとな
る。モーターコアの構造は通常、内側に回転するロータ
ーと、外周側に固定されたステーターとから構成され
る。このローター外径とステーター内径との寸法差(隙
間)は、エアーギャップと呼ばれ、無方向性電磁鋼板の
磁気特性とならんでモーターの効率に影響する重要な因
子である。
って変わるが、従来、金型切り刃を真円としても、打ち
抜かれた後のコアは、真円でなく楕円や歪な多角形にな
ることが多かった。例えば、ローター外周およびステー
ター内周の形状が真円でないと、ローター外径最大値よ
りもステーター内径最小値が大きくなったりして、ロー
ターが回転しないため、安全サイドをみてエアーギャッ
プを大きめにとる必要が生じて、モーター効率が劣化し
た。
ーモーターでは、ステーターの外径部分が直接ケースに
接触しているため、ステーターの外径の真円が崩れる
と、ケースに入らない問題や、無理にケースに挿入しよ
うとするとステーターの内径寸法も狂う難点があった。
このため、コンプレッサー用のステーター外径寸法の精
度は厳しいものが要求されていた。この真円の程度を表
すものとして、径の最大値と最小値との差をとって、真
円度と表現することが多い。
要因として、例えば「プレス技術」第10巻,第9号,
96頁の図4にあるように、引張強度が小さいほど真円
度が低減できると言われていた。しかしながら、実際の
モーターコアで調査すると、引張強度では整理できな
い。また、鋼板の結晶粒径の影響も考えられていた。例
えば、特開昭62−130259号公報には、結晶粒径
を小さくすることによって、優れた真円度を有するステ
ッピングモーターを製造する技術が開示されている。
ーター外径が高々50mm程度以下の小型で、かつステッ
プ角が非常に小さいものでは結晶粒径を制御すれば打抜
き面の剪断・破断面積比率が安定して、小さな凹凸がス
ムースになる。しかし、通常のサイズのモーターでは真
円度が大きくなり、結晶粒径の真円度に及ぼす影響は非
常に小さかった。
の種類を変えたとき、モーターコアへ先ず一度打ち抜い
てから、真円度と各角度毎の寸法を調査して、それから
金型の寸法を設計しなおしてから、再度金型の製作をす
るという大変な作業を行っていたが、素材のバラツキも
あって何度も金型切り刃の寸法を造りなおしていたのが
実態であった。特に、新型モーターの場合、切り刃の寸
法をどうすればよいのか見当もつかなかったため、試行
錯誤で金型製作していた。
み、モーターコアへの打抜きの際に、金型の切り刃が真
円でも、打ち抜かれたステーターコア外径がほぼ真円と
なる無方向性電磁鋼板を提供するものである。
i:4%以下、Al:2%以下を含有し、伸び率が25
%以下であることを特徴とする打抜き寸法精度の優れた
無方向性電磁鋼板である。
真円の金型切り刃で打ち抜いたコアの真円度は鋼板の伸
びによって決まること。2点目は、伸びの大きい鋼板ほ
ど真円度が大きくなること。3点目は、無方向性電磁鋼
板の伸び率を制御することで、金型切り刃が真円でも打
抜きコアをほぼ真円にすることが可能なことである。
説明する。Si量は4%以下に制限する。Si量は多い
ほど鉄損が向上するが、4%を超えると冷間での鋼板破
断が生じるためである。Al量は2%以下に制限する。
Al量も多いほど鉄損が向上するが、添加コストがある
ので2%以下とする。その他の無方向性電磁鋼板の成分
として公知のMn,P,Sn,Cu,Ni,B,Cr,
SbおよびC等は必要に応じて添加する。有害元素とし
て知られているN,S,V,Nbなどは極力少ない方が
良い。残部は実質的にFeである。
種の機械的性質を有するフルプロおよびセミプロの無方
向性電磁鋼板0.5mm厚の104mm幅スリットフープを
準備した。成分、製造プロセスおよび機械的性質を表
1、2に示す。伸び(El)、降伏点(YP)、抗張力
(TS)は、5号引張試験片で測定した。測定は、圧延
方向から22.5度毎に5号引張試験片を切り出して、
全周を平均化した。
径80.0mmで外径100mmのステーターに、真円の切
り刃で打ち抜いて100枚積みのコアにカシメた。金型
のクリアランスは、3/100mmとした。このステータ
ーコアの円周部の外径真円度を測定した結果を図1に示
す。図1に示すように、鋼板の伸びと真円度は良い相関
性を示し、伸びが大きくなると真円度が悪くなる。な
お、その他の降伏強度、引張強度、ヤング率および硬度
との関係も調査したが、相関関係は見出だせなかった。
図1から明らかなように、鋼板の伸び率が25%以下で
あれば、真円度が約50μm以内のステーターが得られ
る。例えば、コンプレッサー用モータではステーター外
径に許容される真円度は50μm程度なので、無方向性
電磁鋼板の伸び率が25%以下であれば、面倒な金型研
磨やサイズ変更をしないでも、真円の切り刃のままで良
好なステーター外径精度が得られることになる。
延方向と垂直な方向に伸び、圧延方向に縮んだ楕円にな
っていた。この打抜き後のコア形状は、スリットエッジ
の残留歪み、カシメの大きさや位置などの打抜き方法に
よって変化するものであるが、真円度そのものは材料の
伸びに支配される。伸び率を低く制御するには、公知技
術である成分、例えばP,Si,Snなどの添加、製品
結晶粒径の粗大化および最終スキンパス圧延などが有効
である。
mm厚の無方向性電磁鋼板を準備した。鋼板表面には、公
知の半有機・半無機系電気絶縁皮膜がある。伸び(E
l)は、5号引張試験片で測定した。測定片は、圧延方
向から22.5度毎に5号引張試験片試料を切り出し
て、全周を平均化した。この素材に対して、245mm幅
スリットフープから、外径79.5mmのローター、内径
80.0mmで外径120mmのステーターに、2列の金型
で打ち抜いてから120枚積みのコアにカシメた。カシ
メはVカシメで、12個とした。ティースは24個。金
型のクリアランス刃は3/100mmとして、ステーター
外径切り刃は真円とした。ステーターコアの形状は、左
列が右上45度方向に伸び、右列は左上45度方向に伸
びたいずれも楕円の形状を呈していた。打抜いた実機コ
アの真円度測定結果を表3に示す。
の25%以下にしたものでは、打抜きステーターコア外
径の真円度が40μm以内の安定した真円度のものが得
られた。
優れたモーター用ステーターコアを工業的に簡単に得る
ことができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で、 Si:4%以下、 Al:2%以下 を含有し、伸び率が25%以下であることを特徴とする
打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8181005A JPH1025552A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8181005A JPH1025552A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1025552A true JPH1025552A (ja) | 1998-01-27 |
Family
ID=16093080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8181005A Pending JPH1025552A (ja) | 1996-07-10 | 1996-07-10 | 打抜き寸法精度の優れた無方向性電磁鋼板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1025552A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003197414A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-11 | Jfe Steel Kk | 打ち抜き寸法精度および高周波磁気特性に優れる薄手電磁鋼板 |
JP2004040057A (ja) * | 2002-07-08 | 2004-02-05 | Nippon Steel Corp | 焼鈍鉄芯と鉄芯の製造方法 |
JP2011140683A (ja) * | 2010-01-06 | 2011-07-21 | Nippon Steel Corp | 磁気特性と打ち抜き加工性に優れた無方向性電磁鋼板 |
JP2015214758A (ja) * | 2015-07-10 | 2015-12-03 | 新日鐵住金株式会社 | 磁気特性と打ち抜き加工性に優れた無方向性電磁鋼板 |
JP2018096272A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | ダイキン工業株式会社 | ケーシングに固定された圧縮機構を備える圧縮機 |
-
1996
- 1996-07-10 JP JP8181005A patent/JPH1025552A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003197414A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-11 | Jfe Steel Kk | 打ち抜き寸法精度および高周波磁気特性に優れる薄手電磁鋼板 |
JP2004040057A (ja) * | 2002-07-08 | 2004-02-05 | Nippon Steel Corp | 焼鈍鉄芯と鉄芯の製造方法 |
JP2011140683A (ja) * | 2010-01-06 | 2011-07-21 | Nippon Steel Corp | 磁気特性と打ち抜き加工性に優れた無方向性電磁鋼板 |
JP2015214758A (ja) * | 2015-07-10 | 2015-12-03 | 新日鐵住金株式会社 | 磁気特性と打ち抜き加工性に優れた無方向性電磁鋼板 |
JP2018096272A (ja) * | 2016-12-13 | 2018-06-21 | ダイキン工業株式会社 | ケーシングに固定された圧縮機構を備える圧縮機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040810 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041005 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20051206 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060203 |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060221 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20060414 |