JPH10253450A - フィルター型分光器 - Google Patents

フィルター型分光器

Info

Publication number
JPH10253450A
JPH10253450A JP7646397A JP7646397A JPH10253450A JP H10253450 A JPH10253450 A JP H10253450A JP 7646397 A JP7646397 A JP 7646397A JP 7646397 A JP7646397 A JP 7646397A JP H10253450 A JPH10253450 A JP H10253450A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slit
light
wavelength
mirror
wavelength component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7646397A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Watanabe
賢司 渡邊
Yoichiro Sato
洋一郎 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Research in Inorganic Material
Original Assignee
National Institute for Research in Inorganic Material
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Research in Inorganic Material filed Critical National Institute for Research in Inorganic Material
Priority to JP7646397A priority Critical patent/JPH10253450A/ja
Publication of JPH10253450A publication Critical patent/JPH10253450A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spectrometry And Color Measurement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ光などの励起光を用いた半導体材料など
の評価をする際に用いて、ラマン散乱現象や発光現象な
どの微弱な光スペクトルの検出を容易にするための好適
な分光装置配置および構造に関する。 【解決手段】分光に用いられる主分光器前段におかれる
光学フィルター型分光器において連続した波長成分をも
つ入射光のうち、任意の波長成分のみを任意のバンド幅
で減衰させることを目的とするフィルター型分光器であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーザ光などの
励起光を用いて半導体材料などの評価をする際にラマン
散乱現象や発光現象などの微弱な光スペクトルの検出を
容易にするために使用するフィルター型分光器に関す
る。
【0002】
【従来技術】レーザ光などの励起光を用いて、種々の材
料、例えば半導体材料などの評価することが従来より行
われている。そして、この評価に際して多チャンネル検
出器を有するラマン散乱分光装置などの分光装置が用い
られている。しかしながら、レーザ励起光波長成分のう
ち、特定の波長成分が信号光観察の妨げとなる場合があ
り、そのためラマン散乱分光装置等の分光装置におい
て、信号光観察の妨げになる波長成分を除去する目的で
特定の波長帯のみを通過させる差分散型フィルター分光
器や、レーザ励起光波長成分を除去する干渉フィルター
を主分光装置の前段に置くことは良く知られている。差
分散型フィルター分光器を用いた分光装置の例が西村善
文・坪井正道両氏の報文である「レーザー応用光学 第
3講ラマン分光」(分光研究第30巻第3号(1981
年)p.193−210)の第16図として掲載されて
いる。その装置は第2図に示すような構成からなってい
る。第2図において、差分散型(ゼロ分散型)フィルタ
ー分光器は回折格子G1,G2およびスリットS1,S
2,S3および平面鏡M1,M2にて形成されており、
該装置がスリットS3からM5,M6までの光学素子か
らなる主分光器の前段におかれ、レーザ励起光波長成分
を除き、連続した特定の波長を透過させる目的に用いら
れる。即ち、ラマン光はスリットS1を通過後、球面回
折格子G1で分散光となり、その中間にあるスリットS
2で後の検出器上のラマンスペクトルの波数の光を決定
して該光のみを通過させ、球面回折格子G2を経た後、
スリットS3を通過して主分光器の後ろにとりつけられ
マルチチャンネル光検出器(インテンシファイアー付き
フィトダイオードアレイ)上に投影される。この際、マ
ルチチャンネル光検出器のスペクトル帯域にあわせてS
2スリットの幅を調整する。更に、必要に応じて観測波
長範囲を大きく変える場合はG3(あるいはG4)の回
折格子回転駆動に応じてG1、G2をゼロ分散配置を保
ちながら各々の回転駆動を行いフィルター分光器の透過
波長範囲を変えることにより目的を果たす。
【0003】また、干渉フィルターを用いた分光装置の
従来例としては、例えばジャーナル・オブ・ラマン・ス
ペクトロスコピー(Journal of Raman Spectroscopy),
Vol.25,131−138(1994).)に開示
されている。その具体例として該文献の第1図(132
頁参照)に示されており、光学部品HからNにいたる分
光部の前段にレーザ励起波長成分をのぞくためのホログ
ラフィック・ノッチ・フィルターGが設置されており、
これによって分光部に迷光が生じないようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの装置におい
て、差分散型フィルター分光器を用いた場合は、通過帯
域を信号光の帯域幅と同じにするために主分光器の波長
と差分散型フィルター分光器の波長を同期させなければ
ならず、そのため以下の(1)から(3)ような欠点が
あった。 (1)測定波長領域を変えるために主分光器を駆動する
際に、差分散型フィルター分光器の通過波長領域を変え
る必要がある場合は、主分光器の駆動にあわせて差分散
型フィルター分光器の二つの分散素子の角度を同期させ
て駆動するような複雑かつ精密な駆動機構を要する。 (2)レーザ励起光波長を変える必要がある場合には、
上記と同様に差分散型フィルター分光器の通過波長範囲
を変えるための複雑かつ精密な駆動機構を必要とする。 (3)微弱光を観測するに際して、高感度な光検出器を
使用した場合、レーザ光の主分光器への入射は、光検出
器の飽和あるいは損傷を伴う可能性があるので、誤って
レーザ励起光波長成分を透過させてしまわないような保
護機構を差分散型フィルター分光器に取り付けるか、使
用者がその波長にあわせないように差分散型フィルター
分光器の駆動に細心の注意を払う必要がある。
【0005】また干渉フィルターを利用した場合は、波
長や帯域幅を任意に可変することができず、測定上、異
なる波長幅をもつレーザ光を用いなければならないとき
には新たに別の干渉フィルターを用意しなければならな
いという欠点や連続レーザ励起光波長可変測定には対応
できないという欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者はこ
のような欠点を除去すべく種々検討した結果、本発明を
完成したもので、本願発明の目的は、半導体などの材料
光評価に用いる分光装置において微弱信号光観察の妨げ
になるレーザなどの励起光波長成分を効率良く除去する
フィルター型分光器を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の要旨
は、分光に用いられる主分光器前段におかれる光学フィ
ルター型分光器であって、連続した波長成分をもつ入射
光のうち、任意の波長成分のみを任意のバンド幅で減衰
させることを特徴とするフィルター型分光器でああり、
請求項2の発明の要旨は、請求項1記載のフィルター型
分光器において、スリット面に対して平行移動可能であ
り、かつ入射面が鏡面からなるスリット幅可変型鏡面ス
リットを設けたことを特徴とするフィルター型分光器で
ある。即ち、請求項1の発明では、分光装置において任
意の波長を任意のバンド幅で除去するための連続波長可
変フィルター型分光器を主分光器の前段に設置すること
によって、微弱信号光観察の妨げになるレーザなどの励
起光波長成分を効率良く除去し、また、請求項2の発明
では、スリット面に対して平行移動可能で、かつ入射面
が鏡面からなるスリット幅可変型鏡面スリットによって
波長成分の一部を除去して任意の波長の成分の選択を任
意の波長域および帯域で行う。
【0008】本発明によれば、主分光器にて微弱光を検
出する際に妨げとなるレーザ励起光波長成分は、前段の
フィルター型分光器で減衰させられているためにレーザ
励起光波長成分による迷光が生ぜず、また、強いレーザ
励起光波長成分が主分光器に入射しないので主分光器の
駆動に際して、検出器にダメージを与えるような強い光
を入射する気づかいがない。更に、励起光波長を変えて
測定を行う場合もフィルター型分光器の波長を励起光波
長にあわせるだけで測定が可能になり、異なる帯域幅を
もつ励起光を用いた場合も除去バンド幅を変えることに
より対応できる。そして、レーザ励起光波長成分の除去
は、レーザ波長を連続可変する場合は、スリット幅可変
型鏡面スリットを平行移動させるだけで行うことが出来
るので、その構造は極めて簡単である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明にかかるフィルター型分光
器が適用される任意の波長としては特に限定されない
が、例えば400〜800nm等の可視光、レーザ励起
光波長領域等をいい、除去される任意のバンド幅とは
0.5〜20nm等のレーザ線幅より広い波長領域をい
うのである。そして、本発明において任意の波長成分の
みを任意のバンド幅で減衰させるとは、上記の任意の波
長領域内においてたとえばレーザ光などの特定の波長に
大きな強度をもつ光強度成分を例えば5桁程度減衰さ
せ、他の波長成分はフィルター型分光器の構成部品によ
るたとえば散乱損失などにより数十パーセント程度の透
過率で透過させられることを意味するものであって、減
衰させる具体的な手段としては、例えば、2つの分光器
を用いて差分散型配置によって行っても良く、また、回
折格子などの光学的分散素子を用いて空間的に波長成分
を選択する方法等によって行ってもよい。そして、本発
明のフィルター型分光器は、具体的には凹面鏡、および
光学的分散素子、例えば回折格子を含み、その中間にス
リット幅可変型鏡面スリットを設置する。このスリット
幅可変型鏡面スリットによって、入射した光の特定の波
長成分を除去し、反射された光を再び光学的分散素子に
よってもとの入射光像に戻して出射させて主分光器の入
射光とする。
【0010】
【実施例及び比較例】以下、実施例についていくつかの
図面を参照して行う。しかしながら説明に用いる各図は
この発明を理解できる程度に各構成成分の寸法、形状お
よび配置関係を概略的に示してあるにすぎない。また、
各図において同様な構成成分については同一の番号を付
して示しその重複説明を省略する。図1は、この実施例
の説明に供するフィルター型分光器の構造図である。図
は装置の構造を平面図で示してある。また、入射光と記
した一連の実線および点線は例として波長400から8
00nmまで等間隔に分布したそれぞれの波長を有する
光線の光路を示している。特に点線はこのフィルター型
分光器で例として除去される波長成分を有する光線の光
路を示している。図1構成要素のうちスリット1から凹
面鏡4およびスリット幅可変型鏡面スリット5まで第1
分光器をなす。また、スリット幅可変型鏡面スリット5
および凹面鏡6からスリット9までで第2分光器をな
す。第1分光器と第2分光器は、第1分光器内で長い光
路をとった回折光が第2分光器内で短い光路をとり、第
1分光器内で短い光路をとった回折光が第2分光器内で
長い光路をとるような配置関係になっている。また、回
折格子面の法線と入射、回折光線がなす角をそれぞれ、
入射角、回折角と定義し、回折角の正負に関しては法線
に対して入射光と同じ側を正、反対側を負とするとき、
光の波長を変えたとき回折格子3の回折角が減ると回折
格子7の入射角が減るようになっている。すなわち、2
つの分光器の関係は差分散型配置となっている。入射ス
リット1から入射した光はスリット位置から焦点距離だ
け離れた凹面鏡2により平行光となり、平面回折格子3
で一度分散させられる。この分散光は凹面鏡4によりス
リット幅可変型鏡面スリット5上にスペクトル像として
結像される。スリット幅可変型鏡面スリット5上に結像
されたスペクトル像のうちスリット鏡面上に入射した波
長成分は反射され、凹面鏡6に入射する。また、スリッ
ト位置に到達した光はスリットを透過し図1点線により
示されるように除去される。除去されるバンド幅はスリ
ット後のスリット幅と入射スリット1から凹面鏡4およ
びスリット幅可変型鏡面スリット5までからなる分光器
の分散値との関係により決定される。たとえば、凹面鏡
2および4の焦点距離を30cmとし、平面回折格子の
刻線数を600本/mmとするならば、スリット幅可変
型鏡面スリット上での逆分散は、約5nm/mmとなり
スリット幅100μmのときに約0.5nmとなる。除
去される波長成分はスリット幅可変型鏡面スリットのス
リット位置と、平面回折格子によって分散させられ凹面
鏡4によって結像されたスペクトルの位置関係で決定さ
れる。このスリット位置はスリット幅可変型鏡面スリッ
トをスペクトル像の波長軸方向に平行移動してやること
により決められ、連続的に除去波長を選ぶことができ
る。スリット幅可変型鏡面スリット5により反射された
光は、凹面鏡4と同じ焦点距離を持ちかつ凹面鏡4と平
行に設置された凹面鏡6により再び平行光にされ平面回
折格子7に入射される。このとき回折格子3と回折格子
7が同一の分散を示すものとすると第1分光器と第2分
光器は前述のとおり差分散型配置となっており、回折格
子3への入射角が小さいときに近似的にほぼゼロ分散を
示す。すなわち第1分光器でスペクトルに分散された像
は回折格子3と同じ角度に設置された回折格子7と凹面
鏡8によりスリット1と対称位置に配するスリット9上
に再びスリット1の実像として結像させられる。出射ス
リット9より外にとりだされた光はスリット5により反
射された波長成分のみであり、スリット5により除去さ
れた成分は含まれない。したがって、この出射光をふた
たび、主分光器に入射してやることにより迷光の少ない
目的とする波長成分の信号スペクトルを得ることができ
る。
【0011】なおスリット幅可変型鏡面スリット5は、
平面が鏡面からなるナイフエッジ2枚で構成されてい
る。この2枚のナイフエッジ表面はお互いに同一平面上
に位置し、スリット幅はマイクロメータヘッドで可変で
きる。また、スリット位置はスリット全体がレールの上
に乗っておりやはりマイクロメータヘッドの回転によ
り、スリット面に対して平行に移動させることが可能で
ある。このマイクロメータヘッドの読みは光学的分散素
子3で分散され凹面鏡4によりスリット上に投影された
スペクトル位置により較正されており、任意の波長をこ
のマイクロメータヘッドの読みにより設定できる。ま
た、同様にスリット幅と光学的分散素子3とスリット5
の光学的配置関係により決定される分散値の関係によ
り、任意の減衰スペクトル帯域を設定できる。
【0012】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
出願の発明によれば、簡単な駆動機構でレーザ光などの
微弱光測定の妨げになる波長成分を任意のバンド幅かつ
任意の波長で減衰させることができ、効率良く材料評価
を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する平面図である。
【図2】従来の差分散型フィルターの平面図である。
【符号の説明】
1 入射スリット 2 凹面鏡 3 回折格子
4 凹面鏡 5 スリット幅可変型鏡面スリット 6 凹面鏡
7 回折格子 8 凹面鏡 9 出射スリット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分光に用いられる主分光器前段におかれ
    る光学フィルター型分光器であって、連続した波長成分
    をもつ入射光のうち、任意の波長成分のみを任意のバン
    ド幅で減衰させることを特徴とするフィルター型分光
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフィルター型分光器にお
    いて、スリット面に対して平行移動可能であり、かつ入
    射面が鏡面からなるスリット幅可変型鏡面スリットを設
    けたことを特徴とするフィルター型分光器。
JP7646397A 1997-03-12 1997-03-12 フィルター型分光器 Pending JPH10253450A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7646397A JPH10253450A (ja) 1997-03-12 1997-03-12 フィルター型分光器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7646397A JPH10253450A (ja) 1997-03-12 1997-03-12 フィルター型分光器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10253450A true JPH10253450A (ja) 1998-09-25

Family

ID=13605868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7646397A Pending JPH10253450A (ja) 1997-03-12 1997-03-12 フィルター型分光器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10253450A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8754658B1 (en) * 2009-08-18 2014-06-17 Lockheed Martin Corporation Variable transmission optical filter

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8754658B1 (en) * 2009-08-18 2014-06-17 Lockheed Martin Corporation Variable transmission optical filter

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4060327A (en) Wide band grating spectrometer
US7898656B2 (en) Apparatus and method for cross axis parallel spectroscopy
US6583873B1 (en) Optical devices having a wavelength-tunable dispersion assembly that has a volume dispersive diffraction grating
US7295330B2 (en) Film mapping system
JP2834954B2 (ja) 分光装置
US5139335A (en) Holographic grating imaging spectrometer
US7518722B2 (en) Multi-channel, multi-spectrum imaging spectrometer
US4575243A (en) Monochromator
JPH09500970A (ja) 分光装置
JP2008501966A (ja) 2つのスペクトロメータ配置を用いることにより検知器の能力利用を改良したエシェルスペクトロメータ
EP0083573A1 (fr) Dispositif de spectrométrie
US3865490A (en) Filter spectrograph
JP3250426B2 (ja) 光スペクトラム測定装置
US3922089A (en) Apparatus and method for the uniform separation of spectral orders
US5497230A (en) Spectroradiometer
JP4640577B2 (ja) 光スペクトラムアナライザ
US11385101B2 (en) High resolution and high throughput spectrometer
JPS634650B2 (ja)
US5661557A (en) Combined complementary filtering spectrum analysis device, in particular for RAMAN spectrometry
US2874608A (en) Monochromator optical system
US3748040A (en) High resolution or high bandwidth monochromator
JPH03146833A (ja) 多波長分光器
JPH02108929A (ja) 二重分光写真装置
US5260574A (en) Infrared densitometer
Kawata Instrumentation for near-infrared spectroscopy