JPH10250610A - パワーステアリング装置の制御弁及びその組立て方法 - Google Patents

パワーステアリング装置の制御弁及びその組立て方法

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Publication number
JPH10250610A
JPH10250610A JP7276897A JP7276897A JPH10250610A JP H10250610 A JPH10250610 A JP H10250610A JP 7276897 A JP7276897 A JP 7276897A JP 7276897 A JP7276897 A JP 7276897A JP H10250610 A JPH10250610 A JP H10250610A
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JP
Japan
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spool valve
oil chamber
valve
input shaft
oil
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Application number
JP7276897A
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English (en)
Inventor
Tatsuyoshi Maruyama
辰義 丸山
Toshinori Aihara
俊徳 相原
Norihiro Saida
憲宏 齋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵助勢力を発揮し始めるトルクを調整する
作業を容易に行うことができる制御弁及びその組立て方
法を提供する。 【解決手段】 入力軸1に対して相対回動可能な出力軸
2にバルブボディ20を設け、スプール弁収容穴25を
形成する。スプール弁収容穴25に第1スプール28弁
を挿入し、第1油室29と第2油室30に区画すると共
に、第1スプール弁28の移動によって第1油室29と
連通可能な第3油室31を形成する。第1油室29と第
2油室30とを連通し、スプール弁収容穴25内に挿入
した第2スプール弁37の移動によって閉塞可能な連通
油路36を設ける。入力軸1に、出力軸2との相対回動
時に第2スプール弁37の先端部に接して、第2スプー
ル弁37を軸方向に押圧可能な操作手段44を設ける。
入力軸1とバルブボディ20との間に、第2スプール弁
37の突出寸法を調節可能なシム24を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等のパワー
ステアリング装置のパワーシリンダへの作動油の給排を
司る制御弁及びその組立て方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の制御弁は、入力軸に入力される
操舵力に応じて円滑な操舵助勢力を発揮し、安定した操
舵を成就することが可能なように、入力軸とバルブボデ
ィとを、相対回動の中立位置で相互に連結すると共に、
操舵助勢力を発揮し始めるトルクを所定値とするように
調整される。
【0003】前記制御弁の連結及び調整作業は、この制
御弁に実際に作動油を供給して行われており、とりわ
け、操舵助勢力を発揮し始めるトルクは、制御弁を構成
する部品の寸法精度によって変化するため、所望のトル
ク値が得られない場合は、制御弁を分解して入力軸やバ
ルブボディ等の構成部品を交換することによって調整さ
れている(例えば特開平6−8841号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、操舵助勢力を発揮し始めるトルクを調
整する作業が、制御弁を分解して入力軸やバルブボディ
等の構成部品を交換することによって行われるため、調
整作業が面倒で、作業工数が嵩む虞がある。
【0005】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、操舵助勢力を発揮し始めるトルクを調整する
作業を容易に行うことができる制御弁及びその組立て方
法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、入力軸に入力される操舵力に応じて作動し、パ
ワーステアリング装置のパワーシリンダへの作動油の給
排を司る制御弁において、前記入力軸に対して相対的に
動くことが可能なバルブボディと、このバルブボディに
形成されたスプール弁収容穴と、このスプール弁収容穴
内に摺動自在に収容され、このスプール弁収容穴内部
を、パワーシリンダへ連通する第1油室と、ドレン通路
へ連通する第2油室とに区画する第1スプール弁と、こ
の第1スプール弁によってスプール弁収容穴の略中央部
分に区画形成され、作動油の供給通路へ連通しており、
第1スプール弁の移動によって第1油室と連通可能な第
3油室と、前記第1スプール弁を操作可能に配置され、
その先端部がバルブボディから突出する第2スプール弁
と、前記第1油室と第2油室とを連通しており、前記第
2スプール弁の移動によって閉塞可能な連通油路と、前
記第1スプール弁を第2油室側に付勢して、この第1ス
プール弁による第1油室と第3油室との連通を阻止する
供給スプリングと、前記入力軸に形成され、この入力軸
とバルブボディとの相対移動時に第2スプール弁の先端
部に接して、入力軸とバルブボディとの相対移動量に応
じて第2スプール弁を軸方向に操作可能な操作手段と、
前記入力軸とバルブボディとの間に、前記第2スプール
弁の突出寸法を調節可能なシムを備えてなり、前記操作
手段が第2スプール弁を移動操作することにより、この
第2スプール弁が連通油路を閉じると共に、前記第1ス
プール弁が移動して第1油室と第3油室とを連通させ、
供給通路から第3油室を介して第1油室に導かれる作動
油をパワーシリンダに供給可能とした構成にしてある。
【0007】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記第2スプール弁が、スプー
ル本体と球体とからなり、この球体が操作手段に接する
ようにした構成にしてある。
【0008】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記連通油路が第1スプール弁
に形成された構成にしてある。
【0009】また、請求項4記載の発明によれば、入力
軸に入力される操舵力に応じて作動し、パワーステアリ
ング装置のパワーシリンダへの作動油の給排を司る制御
弁の組立て方法において、前記制御弁が、入力軸に対し
て相対的に動くことが可能なバルブボディと、このバル
ブボディに形成されたスプール弁収容穴と、このスプー
ル弁収容穴内に摺動自在に収容され、このスプール弁収
容穴内部を、パワーシリンダへ連通する第1油室と、ド
レン通路へ連通する第2油室とに区画する第1スプール
弁と、この第1スプール弁によってスプール弁収容穴の
略中央部分に区画形成され、作動油の供給通路へ連通し
ており、第1スプール弁の移動によって第1油室と連通
可能な第3油室と、前記第1スプール弁を操作可能に配
置され、その先端部がバルブボディから突出する第2ス
プール弁と、前記第1油室と第2油室とを連通してお
り、前記第2スプール弁の移動によって閉塞可能な連通
油路と、前記第1スプール弁を第2油室側に付勢して、
この第1スプール弁による第1油室と第3油室との連通
を阻止する供給スプリングと、前記入力軸に形成され、
この入力軸とバルブボディとの相対移動時に第2スプー
ル弁の先端部に接して、入力軸とバルブボディとの相対
移動量に応じて第2スプール弁を軸方向に操作可能な操
作手段と、前記入力軸とバルブボディとの間に設けら
れ、前記第2スプール弁の突出寸法を調節可能なシム
と、を備えてなり、前記シムを組付ける前に、前記第1
スプール弁が第1油室と第3油室との連通を阻止し、か
つ第2スプール弁が連通油路を閉塞した状態での入力軸
とバルブボディとの間の基準寸法を測定する工程と、前
記基準寸法を測定した後に、前記入力軸に操舵助勢力を
発揮し始める操舵トルクを与えたときに、第2スプール
弁によって連通油路が閉塞される大きさの弁隙間が生じ
るように第2スプール弁を突出させ、前記基準寸法を求
めた位置から入力軸とバルブボディとを離間させて組立
て寸法を得るために所定寸法のシムを選択する工程と、
前記選択されたシムを入力軸とバルブボディとの間に組
付ける組付け工程と、からなる構成にしてある。
【0010】ここで、前記入力軸にはステアリングホイ
ールが連結され、操舵力(操舵トルク)が入力可能であ
る。また、前記バルブボディは、入力軸及びこの入力軸
が連結される操舵軸等を支持するギヤハウジングに付属
させることが可能であり、或いは、入力軸に対して可撓
性のトーションバーを介して連結され、操舵軸等に連結
される出力軸に付属させることが可能である。
【0011】前記入力軸に対してトーションバーを介し
て連結される出力軸にバルブボディを付属させた場合
は、ステアリングホイールから入力軸に与えられる操舵
力(操舵トルク)がトーションバーを介して出力軸に伝
達され、操舵軸を操作するとき、前記トションバーが捩
じられることによって、入力軸と出力軸との間、即ち入
力軸とバルブボディとの間に相対移動(相対回動)が生
じることになる。
【0012】斯かる構成の制御弁は、次のようにして組
立てられる。先ず、前記バルブボディに形成したスプー
ル弁収容穴内に第1スプール弁、第2スプール弁及び供
給スプリングを組付ける。次に、前記バルブボディと入
力軸との間にシムを組付けない状態で、これらを相対移
動可能に仮配置し、操舵操作の中立状態(操作手段が一
方の第2スプール弁のみを軸方向に操作することがない
状態)とする。
【0013】次に、前記入力軸とバルブボディとの間に
シムを組付けない仮配置の状態で、第1スプール弁が第
1油室と第3油室との連通を阻止し、かつ第2スプール
弁が連通油路を閉塞した状態での、入力軸とバルブボデ
ィとの間の基準寸法を測定する。
【0014】その後、前記入力軸とバルブボディとの仮
配置を解き、所定寸法のシムを選択して、この選択され
たシムを入力軸とバルブボディとの間に組付ける。
【0015】前記シムは、入力軸に操舵助勢力を発揮し
始めるトルクを与えたときに、第2スプール弁によって
連通油路が閉塞される大きさの弁隙間が生じるように第
2スプール弁を突出させ、前記基準寸法を求めた位置か
ら入力軸とバルブボディとを離間させて組立て寸法を得
ることが可能な寸法のシムが選択される。
【0016】ここで、制御弁の操舵助勢力を発揮し始め
るトルクの調整は次のようにして行われる。即ち、前記
基準寸法における第1スプール弁及び第2スプール弁の
位置は、第1スプール弁が第1油室と第3油室との連通
を阻止し、かつ第2スプール弁が連通油路を閉塞した状
態であるから、制御弁の組立て後において、この制御弁
が操舵助勢力を発揮し始める制御状態(詳しくは、操舵
助勢力を発揮し始める直前の制御状態)の位置である。
つまり、前記基準寸法における第2スプール弁の位置
は、入力軸に操舵トルクが入力されて入力軸とバルブボ
ディとの相対移動が生じ、操作手段が第2スプール弁を
軸方向に操作して、この第2スプール弁が基準寸法を求
めた位置に至ったときに制御弁が操舵助勢力を発揮し始
める制御状態となる位置である。
【0017】したがって、前記制御弁の組立て後におい
ては、操舵操作の中立状態での第2スプール弁の位置
が、基準寸法を求めた位置から所定寸法だけ離れた位置
にあることによって、制御弁は入力軸に所定の大きさの
操舵トルク(捩じりトルク)が与えられて、入力軸とバ
ルブボディとの間に所定の相対移動が生じることによ
り、操舵助勢力を発揮し始める制御状態となることにな
る。
【0018】前記第2スプール弁が基準寸法を求めた位
置から所定寸法だけ離れた組付け後の位置に至るには、
操作手段が形成された入力軸とバルブボディとの間の寸
法が基準寸法から所定寸法だけ離間して組立て寸法とな
ることによって可能となる。ここで、前記第2スプール
弁が基準寸法における位置から組付け後の位置に至る所
定寸法と操舵トルクとの関係は実験的に容易に求められ
るから、この関係を予め求めておき、入力軸とバルブボ
ディとの間の組立て寸法を所定寸法にすることによっ
て、制御弁の操舵助勢力を発揮し始める所定の操舵トル
クが調整できることになる。
【0019】そこで、前記基準寸法を測定した後、所定
寸法のシムを選択して、入力軸とバルブボディとの間に
組付ける。これによって、入力軸とバルブボディとの間
の組立て寸法が、基準寸法にシムの寸法を加えた寸法と
なり、制御弁の操舵助勢力を発揮し始める操舵トルクが
所定の値に調整できたことになる。
【0020】前記シムを組付けた後に、入力軸とバルブ
ボディとの間の組立て寸法を測定して、この組立て寸法
が基準寸法にシムの寸法を加えた寸法と等しくない場合
には、このシムを組付ける部分の寸法に許容寸法誤差が
あり、所定の弁隙間が形成されていないことになるか
ら、異なる寸法のシムを適宜選択して再度組付ける。
【0021】これによって、前記第2スプール弁の弁隙
間が所定の大きさに調整され、制御弁の操舵助勢力を発
揮し始める操舵トルクが調整されることになる。
【0022】前記制御弁の操舵助勢力を発揮し始める操
舵トルクは、入力軸へ与えられる操舵トルクの方向が右
方向への転舵の場合と左方向への転舵の場合の両方に現
れるから、トルク幅として表現可能である。
【0023】なお、操舵助勢力を発揮し始める操舵トル
クが調整された後、前記入力軸とバルブボディとが相対
捩じれの中立位置で相互に連結される。この場合の中立
位置は、操舵助勢力を発揮し始める操舵トルクのトルク
幅の中央位置となる。
【0024】したがって、制御弁の操舵助勢力を発揮し
始めるトルクを調整する作業を容易に行うことができ
る。
【0025】斯かる構成の制御弁は、次のように作動す
る。即ち、操舵操作の中立位置で、前記入力軸とバルブ
ボディとの間に相対移動が生じない状態にあっては、前
記第1スプール弁は、供給スプリングによって第2油室
側に付勢され、この第1スプール弁によってスプール弁
収容穴内に形成された第1油室、第2油室及び第3油室
をそれぞれ区画しており、各油室間の相互の連通は阻止
された状態にある。つまり、前記作動油の供給通路が連
通する第3油室は、パワーシリンダに連通する第1油
室、及びドレン通路に連通する第2油室に対してそれぞ
れ区画されており、このため、前記第3油室に供給され
る作動油はパワーシリンダ及びドレン通路の何れにも供
給されない状態にある。
【0026】また、操舵操作の中立位置で、前記入力軸
とバルブボディとの間に相対移動が生じない状態にあっ
ては、前記第2スプール弁はその先端部が操作手段によ
って押圧されず、好ましくは排出スプリングによって付
勢されて、第1油室と第2油室とを連通する連通油路を
連通状態に保っている。したがって、前記パワーシリン
ダに連通する第1油室は第2油室に連通するドレン通路
に連通していることになる。
【0027】斯かる状態から、前記図外のステアリング
ホイールを介して入力軸に操舵力(操舵トルク)が入力
され、入力軸とバルブボディとの間に相対移動が生じる
ことにより、入力軸に形成した操作手段が第2スプール
弁の先端部に接し、この第2スプール弁を排出スプリン
グのばね力に抗して操作し、軸方向に移動させる。
【0028】具体的には、前記操作手段は入力軸の回転
方向に傾斜した形状に形成することが可能で、入力軸と
バルブボディとの相対移動(回動)量に応じて第2スプ
ール弁を軸方向に押圧する。前記第2スプール弁は請求
項2記載の発明によれば、スプール本体と球体とから構
成されており、この球体が操作手段の凹面形状に線接触
することになる。
【0029】前記操作手段が第2スプール弁に接してこ
の第2スプール弁を軸方向に操作することにより、この
第2スプール弁が、第1油室と第2油室とを連通する連
通油路を閉じる。前記連通油路は、請求項3記載の発明
によれば第1スプール弁に形成される。
【0030】前記第2スプール弁が第1油室と第2油室
との連通油路を閉じることにより、第1油室に連通する
パワーシリンダと第2油室に連通するドレン通路との連
通が阻止されることになる。
【0031】また、前記操作手段が第2スプール弁を軸
方向に押圧し、この第2スプール弁が第1スプール弁に
接することにより、この第1スプール弁が軸方向に押圧
され、供給スプリングのばね力に抗して第1油室側に移
動することになる。
【0032】前記第1スプール弁が第1油室側に移動す
ることにより、第1油室と第3油室とが連通することに
なる。これにより、前記作動油の供給通路に連通する第
3油室から第1油室に導かれる作動油がパワーシリンダ
に供給される。
【0033】これによって、前記入力軸に与えられる操
舵力(操舵トルク)に応じて、パワーシリンダに供給さ
れる作動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0034】また、請求項2記載の発明によれば、前記
第2スプール弁をスプール本体と球体とから構成したこ
とにより、球体を耐摩耗性の高い材料で形成することが
容易に可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳述する。
【0036】図1は本発明の実施の形態を示すパワース
テアリング装置の制御弁の断面図、図2は図1の要部を
拡大して示す断面図、図3は図1のA−A線断面図、図
4は図3のB−O−B線断面図である。
【0037】図において1は中空状の入力軸で、この入
力軸1には図外のステアリングホイールが連結され、操
舵力(操舵トルク)が入力される。
【0038】2は前記入力軸1に対して相対回動可能に
連繋された出力軸で、この出力軸2はギヤハウジング3
に軸受け4、5を介して回動可能に支持されている。ま
た、前記出力軸2にはピニオン6が形成されており、こ
のピニオン6は、図外の操縦リンクを操向操作するラッ
ク軸7に噛合している。
【0039】8はラックサポートで、このラックサポー
ト8はラック軸7をその背面側からばね9のばね力によ
って出力軸2のピニオン6に向かって押圧しており、こ
れによって、このラック軸7と出力軸2のピニオン6と
の噛合隙間を除去して、滑らかな操舵感覚が得られるよ
うにしてある。尚、10は前記ばね9のばね受けを兼ね
るプラグである。
【0040】前記ラック軸7にはパワーシリンダ11が
付属しており、このパワーシリンダ11は、ラック軸7
に取付けたピストン12の両側に対峙する一対のシリン
ダ室13L、13Rを備えている。
【0041】14は前記入力軸1の中空内部に挿通され
たトーションバーで、このトーションバー14は、一端
がピン15によって入力軸1に連結され、他端がセレー
ション16によって出力軸2に連結されている。これに
よって、前記出力軸2は、トーションバー14を介して
入力軸1に連繋され、このトーションバー14が捩じら
れることにより、入力軸1に対して相対回動可能であ
る。
【0042】17は筒状のバルブハウジングで、このバ
ルブハウジング17は、中間板18を介してギヤハウジ
ング3に連結されていると共に、軸受け19を介して、
入力軸1を回動可能に支持している。
【0043】20は略円筒状に形成されたバルブボディ
で、このバルブボディ20は、図4に示すように連結ピ
ン21によって出力軸2に一体的に連結され、バルブハ
ウジング17内に収容されている。また、前記バルブボ
ディ20の中空内部には入力軸1が挿通されており、こ
のバルブボディ20と入力軸1との間にはラジアル軸受
け22及びスラスト軸受け23が設けられている。これ
によって、前記出力軸2に一体的に連結されたバルブボ
ディ20は、入力軸1に対して円滑に相対回動すること
が可能となっている。
【0044】また、前記入力軸1とバルブボディ20と
の間には、後述する第2スプール弁のバルブボディ20
からの突出寸法を調節可能なシム24が設けられてい
る。前記シム24は環状の薄板で、所定の厚さ寸法をも
ってスラスト軸受け23に重畳配置され、入力軸1とバ
ルブボディ20との間の寸法を調節することにより、後
述する第2スプール弁の突出寸法を調節する。
【0045】25は前記バルブボディ20に軸方向に形
成されたスプール弁収容穴で、このスプール弁収容穴2
5は、前記パワーシリンダ11の一対のシリンダ室13
L、13Rにそれぞれ対応して一対形成してある(図1
参照)。
【0046】前記スプール弁収容穴25は、一端側がプ
ラグ26によって封止されており、その内部は、封止端
側に大径部25aが形成され、開放端側に小径部25b
が形成してある。
【0047】28は第1スプール弁である。前記第1ス
プール弁28はスプール弁収容穴25内に摺動自在に収
容され、このスプール弁収容穴25内部を封止端側の第
1油室29と解放端側の第2油室30とに区画してい
る。また、前記第1スプール弁28は、その胴部が縮径
され、スプール弁収容穴25の略中央部分に第3油室3
1を区画形成している。
【0048】前記第3油室31の第1油室29に対する
区画は、スプール弁収容穴25の大径部25a側におい
て第1スプール弁28にテーパ状に拡径して形成された
ポペット部28aが、スプール弁収容穴25の大径部2
5aと小径部25bとの段部25cに形成した弁座25
dに接し、前記第1油室29と第3油室31との連通を
遮断することによって成就されている。したがって、前
記第1油室29と第3油室31との間は、第1スプール
弁28が第1油室29側に移動して、ポペット部28a
が段部25cに形成した弁座25dから離間することに
よって連通可能である。
【0049】また、前記第3油室31の第2油室30に
対する区画は、第1スプール弁28の外径胴部に設けた
シールリング32によって成就されている。前記シール
リング32は、第1スプール弁28の外径胴部に形成し
たシールリング溝32a内に収容されており、好ましく
は、第1スプール弁28をスプール弁収容穴25内に芯
合せした状態で配置するために、剛性の高い合成樹脂材
料、例えばテフロン(登録商標)等から形成される。
【0050】前記第1スプール弁28の第1油室29側
端部は軸方向に延長されて挿入軸部28bが形成されて
おり、この挿入軸部28bがプラグ26に形成した貫通
孔33内に挿入されている。尚、34は前記挿入軸部2
8bと貫通孔33との間の封止を司るシールリングであ
る。
【0051】また、前記第1スプール弁28の第2油室
30側端部には凹形状のテーパ面35が形成してある。
【0052】36は前記第1油室29と第2油室30と
を連通する連通油路で、この連通油路36はこの実施の
形態において第1スプール弁28に形成してある。即
ち、前記連通油路36は、第1油室29に臨んで第1ス
プール弁28の胴部に形成した直径方向の貫通孔36a
と、この貫通孔36aに連通して第2油室30に開口す
る軸方向孔36bとから構成してある。尚、前記軸方向
孔36bの第2油室30側開口端部は拡径してある。
【0053】37は前記第1スプール弁28を操作可能
に配置された第2スプール弁である。即ち、前記第2ス
プール弁37は第1スプール弁28が収容されたスプー
ル弁収容穴25の解放端側に摺動自在に収容されてお
り、第1スプール弁28に当接することによってこの第
1スプール弁28を操作可能である。また、前記第2ス
プール弁37は、この実施の形態において、一端側に第
1スプール弁28側に向かって凸形状のテーパ面38が
形成され、他端側に窪み39が形成されたスプール本体
40と、このスプール本体40の窪み39に適合する球
体41とから形成してある。また、前記第2スプール弁
37の先端部、即ち球体41の先端部はバルブボディ2
0から突出している。
【0054】42は前記第1油室29内に収容された供
給スプリングである。前記供給スプリング42は、一端
がプラグ26に接し、他端が第1スプール弁28に接し
ており、この第1スプール弁28を第2油室30側に付
勢している。これによって、前記第1スプール弁28
は、ポペット部28aがスプール弁収容穴25の段部2
5cに形成した弁座25dに接し、第1油室29と第3
油室31との連通を遮断している。
【0055】43は前記第2油室30内に収容された排
出スプリングで、この排出スプリング43は、一端が第
1スプール弁28に接し、他端が第2スプール弁37に
接して、この第2スプール弁37をバルブボディ20か
ら突出する方向に付勢している。つまり、前記排出スプ
リング43は第2スプール弁37を第1スプール弁28
から離れる方向に付勢して相互に接触させず、即ち、第
1スプール弁28の凹形状のテーパ面35と第2スプー
ル弁37の凸形状のテーパ面38とが接触しない状態と
する。このため、前記第2スプール弁37は、常態(図
示)において第1スプール弁28に形成した連通油路3
6を第2油室30側端部において閉塞することがなく、
この連通油路36を開いている状態とされる。
【0056】44は前記入力軸1に形成された操作手段
である。前記操作手段44は、入力軸1に形成した半径
方向のフランジ45に、バルブボディ20に面して形成
されており、入力軸1と出力軸2との相対回動時に第2
スプール弁37の先端部に接して、入力軸1と出力軸2
との相対回動量に応じて第2スプール弁37を軸方向に
押圧操作可能である。
【0057】即ち、前記操作手段44は、図5及び図6
に示すように、前記第2スプール弁37の先端部、即ち
この実施の形態において球弁41の先端部に適合する底
面形状の、深さが一定の平坦溝46の一端側に連続して
徐々に溝の深さが浅くなるテーパ溝47によって構成さ
れており、これら平坦溝46とテーパ溝47は、入力軸
1の軸心を中心として円弧状に形成さている。つまり、
前記操作手段44としてのテーパ溝47は、第2スプー
ル弁37の先端部を包む凹面形状、即ちこの実施の形態
において球弁41の先端部を包む曲面形状を有し、この
第2スプール弁37の先端部に対して線接触するように
形成してある。尚、前記操作手段44としてのテーパ溝
47は、バルブボディ20に形成されたスプール弁収容
穴25と同様に、このスプール弁収容穴25に収容され
た第2スプール弁37にそれぞれ対応して一対形成して
ある。
【0058】48、49、50は前記バルブボディ20
の外周に形成した周溝である。前記周溝48、49、5
0のうち、周溝48、49は、それぞれ通路51L、5
1Rを介してパワーシリンダ11のシリンダ室13L、
13Rに連通している。即ち、前記周溝48は通路51
Lを介してパワーシリンダ11の一方のシリンダ室13
Lに連通し、周溝49は通路51Rを介して他方のシリ
ンダ室13Rに連通している。また、前記周溝50は油
圧ポンプPからの作動油が導かれる供給通路52に連通
している。
【0059】前記周溝48は、この周溝48の底部に開
口する斜め孔53を介して、図1において右側に形成し
たスプール弁収容穴25の第1油室29に連通してお
り、また、周溝49は、この周溝49の底部に開口する
斜め孔54を介して、図1において左側に形成したスプ
ール弁収容穴25の第1油室29に連通している。した
がって、前記第1油室29はパワーシリンダ11のシリ
ンダ室13L、13Rへそれぞれ連通していることにな
る。
【0060】また、前記周溝50は、この周溝50の底
部に開口する斜め孔55を介して第3油室31に連通し
ている。したがって、前記第3油室31は供給通路52
へ連通していることになる。
【0061】前記周溝48、49、50の両側にはシー
ルリング56、57、58、59が配置されており、こ
れによって、これら周溝48、49、50は液密的に区
画されている。
【0062】61は前記第2油室に連通してバルブボデ
ィ20の外周に開口する斜め孔で、この斜め孔61は、
第2油室30とバルブハウジング17内に形成される低
圧室62とを連通している。
【0063】前記低圧室62は貯油タンクTに連通する
ドレン通路63に連通しており、これによって、前記第
2スプール弁37が連通油路36を開いている状態にお
いて、第1油室29は、連通油路36、第2油室30、
斜め孔61及び低圧室62を介してドレン通路63に連
通していることになる。
【0064】64は前記スプール弁収容穴25の一端側
を封止するプラグ26の外周に設けられたシーリリン
グ、65はバルブハウジング17と中間板18との間を
封止するシールリング、66は入力軸1とバルブハウジ
ング17との間を封するシールリング、67は出力軸2
とギヤハウジング3との間を封止するシールリングであ
る。
【0065】68は前記入力軸1に固定されてバルブハ
ウジング17の開口端を覆うカバー部材である。
【0066】また、前記供給通路52の途中には、油圧
ポンプPから第3油室31側への作動油の流通を許容
し、逆方向の流通を阻止するチェック弁74が設けられ
ており、更に、このチェック弁74よりも下流側の供給
通路52には、この供給通路52内の圧力を所定圧力に
維持可能なアキュームレータ75が接続されている。
【0067】76は前記油圧ポンプPを回転駆動するモ
ータで、このモータ76は、チェック弁74よりも下流
側の供給通路52内の圧力をモニターする圧力スイッチ
77の検出信号に基づいて駆動及び停止が制御される。
【0068】斯かる構成の制御弁は、次のようにして組
立てられる。先ず、前記バルブボディ20に形成したス
プール弁収容穴25内に第1スプール弁28、第2スプ
ール弁37及び供給スプリング42を組付ける。また、
前記プラグ26を組付け、抜止めリング27によって抜
止めを施す。次に、前記バルブボディ20と入力軸1と
の間にシム24を組付けない状態で、バルブボディ20
と入力軸1を相対移動可能に仮配置すると共に、操舵操
作の中立状態(操作手段44が第2スプール弁37を軸
方向に操作しない状態)とする。
【0069】具体的には、図7に示すように、前記第1
スプール弁28及び第2スプール弁37を組付けたバル
ブボディ20を治具80上に載置する。前記治具80の
所定位置にはピン81が植設してあり、このピン81に
第1スプール弁28の挿入軸部28bの端面を当接させ
た状態で載置する。前記ピン81は所定の突出高さをも
って植設してあり、これによって、第1スプール弁28
はそのポペット部28aがスプール弁収容穴25の段部
25cに形成した弁座25dに接し、第1油室29と第
3油室31との連通を阻止した状態となり、かつバルブ
ボディ20は治具80に接した状態となる。
【0070】前記治具80上に載置した状態のバルブボ
ディ20の中空内部に入力軸1を挿通し、これらバルブ
ボディ20と入力軸1とを相対移動可能に仮配置する。
このとき、前記入力軸1とバルブボディ20との相対位
置は、操舵操作の中立状態(操作手段44が一方の第2
スプール弁37のみを軸方向に操作することがない状
態)とするが、第2スプール弁37の先端(球弁41)
は入力軸1のフランジ45に形成した平坦溝46または
操作手段44としてのテーパ溝47に接しているから、
第2スプール弁37は入力軸1の自重によって第1スプ
ール弁28に接し、この第1スプール弁28の凹形状の
テーパ面35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面
38とが接触する。このため、前記第2スプール弁37
は第1スプール弁28に形成した連通油路36を第2油
室30側端部において閉塞することになり、この連通油
路36を閉じた状態とする。
【0071】次に、前記入力軸1とバルブボディ20と
の間にシム24を組付けない仮配置の状態で、第1スプ
ール弁28が第1油室29と第3油室31との連通を阻
止し、かつ第2スプール弁37が連通油路36を閉塞し
た状態での入力軸1とバルブボディ20との間の基準寸
法L1を測定する。
【0072】その後、前記入力軸1をバルブボディ20
の中空内部から取出し、所定寸法のシム24を選択し
て、この選択されたシム24及びスラスト軸受け23を
入力軸1とバルブボディ20との間に、詳しくは、入力
軸1に形成したフランジ45とバルブボディ20の中空
内部に形成した段部20aとの間に組付ける(図8参
照)。また、前記第2油室30内に排出スプリング43
を収容する。
【0073】前記シム24は、スラスト軸受け23の寸
法を加えて、入力軸1に操舵助勢力を発揮し始めるトル
クを与えたときに、第2スプール弁37によって連通油
路36が閉塞される大きさの弁隙間が生じるように第2
スプール弁37を突出させ、前記基準寸法L1を求めた
位置から入力軸1とバルブボディ20とを離間させて組
立て寸法L2を得ることが可能な寸法のシム24が選択
される。
【0074】ここで、制御弁の操舵助勢力を発揮し始め
るトルクの調整は次のようにして行われる。即ち、前記
基準寸法L1における第1スプール28弁及び第2スプ
ール弁37の位置は、第1スプール弁28が第1油室2
9と第3油室31との連通を阻止し、かつ第2スプール
弁37が連通油路36を閉塞した状態であるから、制御
弁の組立て後において、この制御弁が操舵助勢力を発揮
し始める制御状態(詳しくは、操舵助勢力を発揮し始め
る直前の制御状態)の位置である。つまり、前記基準寸
法L1における第2スプール弁37の位置は、入力軸1
に操舵トルクが入力されて入力軸1とバルブボディ20
との相対移動が生じ、操作手段44が第2スプール弁3
7を軸方向に操作して、この第2スプール弁37が基準
寸法L11を求めた位置に至ったときに制御弁が操舵助
勢力を発揮し始める制御状態となる位置である。
【0075】したがって、前記制御弁の組立て後におい
ては、操舵操作の中立状態での第2スプール弁37の位
置が、基準寸法L1における位置から所定寸法だけ離れ
た位置にあることによって、制御弁は入力軸1に所定の
大きさの操舵トルク(捩じりトルク)が与えられて、入
力軸1とバルブボディ20との間に所定の相対移動が生
じることにより、操舵助勢力を発揮し始める制御状態と
なることになる。
【0076】前記第2スプール弁37が基準寸法L1を
求めた位置から所定寸法だけ離れた組付け後の位置に至
るには、操作手段44が形成された入力軸1とバルブボ
ディ20との間の寸法が基準寸法L1から所定寸法だけ
離間して組立て寸法L2となることによって可能とな
る。ここで、前記第2スプール弁37が基準寸法L1に
おける位置から組付け後の位置に至る所定寸法と操舵ト
ルクとの関係は実験的に容易にめ求められるから、この
関係を予め求めておき、入力軸1とバルブボディ20と
の間の組立て寸法L2を所定寸法にすることによって、
制御弁の操舵助勢力を発揮し始める所定の操舵トルクが
調整できることになる。
【0077】そこで、前記基準寸法L1を測定した後、
所定寸法のシム24を選択して、このシム24及びスラ
スト軸受け23を入力軸1とバルブボディ20との間に
組付ける。これによって、入力軸1とバルブボディ20
との間の組立て寸法L2が、基準寸法L1にシム24の
寸法を加えた寸法となり、制御弁の操舵助勢力を発揮し
始める操舵トルクが所定の値に調整できたことになる。
【0078】前記シム24を組付けた後に、入力軸1と
バルブボディ20との間の組立て寸法L2を測定して
(図8参照)、この組立て寸法L2が基準寸法L1にシ
ム24の寸法(厚さ)を加えた寸法と等しくない場合に
は、このシム24を組付ける部分(例えば段部20a)
の寸法やスラスト軸受け23の寸法に許容寸法誤差があ
り、所定の弁隙間が形成されていないことになるから、
異なる寸法のシム24を適宜選択して再度組付ける。
【0079】これによって、前記第2スプール弁37の
弁隙間が所定の大きさに調整され、制御弁の操舵助勢力
を発揮し始める操舵トルクが調整されることになる。
【0080】前記制御弁の操舵助勢力を発揮し始める操
舵トルクは、入力軸1へ与えられる操舵トルクの方向が
右方向への転舵の場合と左方向への転舵の場合の両方に
現れるから、トルク幅として表現可能である。
【0081】なお、操舵助勢力を発揮し始める操舵トル
クが調整された後、前記入力軸1とバルブボディ20と
が相対捩じれの中立位置で相互に連結される。具体的に
は、相対捩じれの中立位置で、入力軸1と、バルブボデ
ィ20が出力軸2を介して連結されたトーションバー1
4とに、貫通孔15aを形成して、この貫通孔15aに
ピン15を挿入することによって連結される。この場合
の中立位置は、操舵助勢力を発揮し始める操舵トルクの
トルク幅の中央位置となる。
【0082】次に、斯かる構成の制御弁の作動について
説明する。先ず、前記入力軸1に連結される図外のステ
アリングホイールが操舵操作され、この入力軸1に操舵
力(操舵トルク)が入力されると、この操舵トルクはト
ーションバー14を介して出力軸2に伝達され、ラック
軸7を介して図外の操縦リンクを操向操作する。
【0083】このとき、図外の車輪の接地抵抗が大きい
場合には、前記トーションバー14が捩じられ、入力軸
1と出力軸2との間に相対回動が生じることになる。
【0084】前記入力軸1と出力軸2との相対回動が生
じることによって制御弁が作動し、パワーシリンダ11
に作動油を給排して、作動油圧による操舵助勢力が得ら
れることになるのであり、これについて順を追って説明
する。
【0085】まず、前記供給通路52の作動油は、チェ
ック弁74よりも下流側に設けたアキュームレータ75
によって加圧されて、常時所定圧力に維持されている。
即ち、前記供給通路52内の作動油の圧力は圧力スイッ
チ77によってモニターされており、この供給通路52
内の圧力が所定圧力よりも低下した場合には圧力スイッ
チ77の検出信号に基づいてモータ76が回転し、油圧
ポンプPが回転駆動されることによって、供給通路52
内の作動油の圧力が高められる。一方、前記供給通路5
2内の圧力が所定圧力に達した場合には、圧力スイッチ
77がこれを検出し、モータ76及び油圧ポンプPの回
転駆動を停止させる。したがって、前記第3油室31内
には常時所定圧力の作動油が導かれていることになる。
【0086】このとき、前記入力軸1と出力軸2との間
に相対回動が生じない状態、即ち操舵操作の中立位置に
おいては、第1スプール弁28及び第2スプール弁37
は共に図に示す中立状態にあり、作動油のパワーシリン
ダ11への供給は遮断された状態にある。
【0087】即ち、前記第1スプール弁28は、常態に
あって、この第1スプール弁28によってスプール弁収
容穴25内に形成された第1油室29、第2油室30及
び第3油室31をそれぞれ区画しており、各油室間の相
互の連通は阻止された状態にある。つまり、前記第1ス
プール弁28は供給スプリング42によって第2油室3
0側に付勢され、この第1スプール弁28のポペット部
28aがスプール弁収容穴25の段部25cに形成した
弁座25dに接しており、第1油室29と第3油室31
との連通を阻止している。また、前記第2油室30と第
3油室31との間はシールリング32によって封止が施
されている。つまり、前記作動油の供給通路52が連通
する第3油室31は、パワーシリンダ11に連通する第
1油室29、及びドレン通路63に連通する第2油室3
0に対してそれぞれ区画されており、このため、前記第
3油室31に供給される作動油はパワーシリンダ11及
びドレン通路63の何れにも供給されない状態にある。
【0088】また、前記第2スプール弁37は排出スプ
リング43によってバルブボディ20から突出する方向
に付勢されているけれども、常態にあって、その先端
部、即ちこの実施の形態において球弁41の先端部は操
作手段44としてのテーパ溝47によって押圧されず、
この第2スプール弁37は第1油室29と第2油室30
とを連通する連通油路36を連通状態に保っている。つ
まり、前記第2スプール弁37は排出スプリング43に
よってバルブボディ20から突出する方向に付勢され、
これによって、第2スプール弁37は第1スプール弁2
8から離間して、第1スプール弁28の凹形状のテーパ
面35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面38と
が接触しない状態とされる。このため、前記第2スプー
ル弁37は第1スプール弁28に形成した連通油路36
を第2油室30側端部において閉塞することがなく、こ
の連通油路36を開いている。したがって、前記パワー
シリンダ11に連通する第1油室29は、第2油室30
に連通するドレン通路63に連通していることになる。
【0089】斯かる状態から、図外のステアリングホイ
ールを介して前記入力軸1に操舵トルクが入力され、ト
ーションバー14が捩じられて入力軸1と出力軸2とが
相対回動することにより、入力軸1に形成した操作手段
44が第2スプール弁37の先端部(球弁41の先端
部)に接し、この第2スプール弁37を排出スプリング
43のばね力に抗して軸方向に押圧して、軸方向に移動
させる。
【0090】具体的には、前記第2スプール弁37の先
端部(球弁41の先端部)が、入力軸1の軸心に対して
同心の円弧状に形成した平坦溝46内から、この平坦溝
46に連続するテーパ溝47内に移動し、このテーパ溝
47によって入力軸1の回転方向と直角な方向に押され
る(図6参照)。これによって、前記第2スプール弁3
7は操作手段44としてのテーパ溝47によって、入力
軸1と出力軸2との相対回動量に応じて軸方向に押圧さ
れるのである。尚、図6には、球弁41がテーパ溝47
内に移動した状態を誇張して示してあるが、球弁41が
テーパ溝47内に移動して押圧されるのは、この球弁4
1が平坦溝46との接触を中止し、平坦溝46から僅か
に離間することによって達成される。
【0091】このとき、前記操作手段44としてのテー
パ溝47は、第2スプール弁37の先端部を包む凹面形
状、即ちこの実施の形態において球弁41の先端部を包
む曲面形状を有し、この第2スプール弁37の先端部に
対して線接触するように形成してあることにより、球弁
41とテーパ溝47との接触面積は、点接触する場合に
比較して大きく確保されている。
【0092】前記操作手段44としてのテーパ溝47
が、第2スプール弁37の球弁41に接して、この第2
スプール弁37を軸方向に押圧することにより、この第
2スプール弁37が、第1油室29と第2油室30とを
連通する連通油路36を閉じることになる。
【0093】即ち、前記第2スプール弁37が排出スプ
リング43のばね力に抗して第1スプール弁28側に押
圧されることにより、第2スプール弁37が第1スプー
ル弁28に接し、第1スプール弁28の凹形状のテーパ
面35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面38と
が接触する。このため、前記第2スプール弁37は第1
スプール弁28に形成した連通油路36を第2油室30
側端部において閉塞することになり、この連通油路36
を閉じる。したがって、前記パワーシリンダ11に連通
する第1油室29は第2油室30に連通するドレン通路
63との連通が阻止されることになる。
【0094】また、前記操作手段44としてのテーパ溝
47が第2スプール弁37を軸方向に押圧して移動さ
せ、この第2スプール弁37が第1スプール弁28に接
することにより、この第1スプール弁28が軸方向に押
圧され、供給スプリング42のばね力に抗して第1油室
29側に移動することになる。
【0095】前記第1スプール弁28が第1油室29側
に移動することにより、第1油室29と第3油室31と
が連通することになる。これにより、前記作動油の供給
通路52に連通する第3油室31から第1油室29に導
かれる作動油がパワーシリンダ11に供給される。
【0096】即ち、いま、前記入力軸1に一定方向の操
舵トルクが入力され、図1において左側に位置するスプ
ール弁収容穴25内の第1スプール弁28が第1油室2
9側に移動する場合を考えると、この第1スプール弁2
8が第1油室29側に移動することにより、この第1ス
プール弁28に形成されたポペット部28aが、スプー
ル弁収容穴25の大径部25aと小径部25bとの段部
25cに形成した弁座25dから離れ、前記第1油室2
9と第3油室31とが連通される。これによって、前記
供給通路52から周溝50及び斜め孔55を介して第3
油室31に供給される作動油が、第1油室29内に導か
れ、この第1油室29から、斜め孔53、周溝48及び
通路51Lを介してパワーシリンダ11の一方のシリン
ダ室13Lに供給されるのである。
【0097】このとき、前記第1スプール弁28は、操
舵トルクが増加する過程で入力軸1に入力される操舵ト
ルクとパワーシリンダ11の一方のシリンダ室13L内
の圧力及び供給スプリング42のばね力との3者の釣合
いが徐々に変化することによって移動し、次のように作
動する。
【0098】即ち、前記第1スプール弁28のポペット
部28aがスプール弁収容穴25の段部25cに形成し
た弁座25dから離れ、作動油が第1油室29からパワ
ーシリンダ11に供給されて、一方のシリンダ室13L
内の圧力が上昇し、操舵助勢力が発揮されると、前記図
外のステアリングホイールから入力軸1に入力されてい
る操舵トルクは、パワーシリンダ11によって得られる
助勢力の大きさの分、減じられることが可能である。同
時に、前記シリンダ13L内の圧力が上昇することによ
って第1油室29内の圧力も上昇することになるから、
第1スプール弁28は第1油室29内の圧力によって押
し戻され、ポペット部28aがスプール弁収容穴25の
段部25cに形成した弁座25dに接して、第1油室2
9と第3油室31との連通を遮断する。さらに、転舵操
作のために前記入力軸1に入力される操舵トルクが増大
すると、再びポペット部28aがスプール弁収容穴25
の段部25cに形成した弁座25dから離れ、作動油が
パワーシリンダ11の一方のシリンダ室13Lに供給さ
れる。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルクに応
じて所定の大きさの操舵助勢力が得られるまで、前記動
作が繰り返されることになる。
【0099】つまり、前記第1スプール弁28は、入力
軸1に操舵トルクが入力されて、入力軸1と出力軸2と
の相対回動が生じ、所定の大きさの助勢力が得られるま
で、ポペット部28aがスプール弁収容穴25の段部2
5cに形成した弁座25dから離れて作動油をパワーシ
リンダ11に導入する動作と、ポペット部28aが弁座
25dに接して作動油の導入を中止する動作とを繰り返
すことになる。
【0100】したがって、前記トーションバー14は、
第1スプール弁28のポペット部28aがスプール弁収
容穴25の段部25cに形成した弁座25dから離れる
までの範囲内でのみ捩じられることになり、また、前記
入力軸1と出力軸2と相対回動量もその範囲内となる。
【0101】一方、前記供給通路52からの作動油がパ
ワーシリンダ11の一方のシリンダ室13Lに導入され
るとき、パワーシリンダ11の他方のシリンダ室13R
は通路51Rを介して周溝49に連通しており、この周
溝49は斜め孔54を介して図1において左側に位置す
るスプール弁収容穴25内の第1油室29内に連通して
いる。
【0102】図1において左側に位置するスプール弁収
容穴25内の第1スプール弁28及び第2スプール弁3
7は、図1において右側に位置するスプール弁収容穴2
5内の第1スプール弁28及び第2スプール弁37が第
1油室29側に移動するとき、図示の状態にある。即
ち、前記第1スプール弁28は、第1油室29、第2油
室30及び第3油室31をそれぞれ区画しており、各油
室間の相互の連通を阻止した状態にあり、また、前記第
2スプール弁37は、その先端部が操作手段44として
のテーパ溝47に接触せず、第1油室29と第2油室3
0とを連通する連通油路36を連通状態に保っている。
【0103】したがって、前記パワーシリンダ11の他
方のシリンダ室13Rは、通路51R、周溝49、斜め
孔54を介して第1油室29に連通し、さらに、連通油
路36、第2油室30、斜め孔61及び低圧室62を介
してドレン通路63に連通して大気解放されており、こ
のため、パワーシリンダ11の一方のシリンダ室13L
に導入される作動油の圧力によって、ピストン12を介
してラック軸7に操舵方向の力が与えられ、操舵助勢力
が発揮されるのである。
【0104】これにより、前記入力軸1に与えられる操
舵力(操舵トルク)に応じて、パワーシリンダ11に供
給される作動油によって所定の操舵助勢力が得られる。
【0105】次に、操舵操作が完了し、前記入力軸1へ
の操舵トルクの入力が解除されると、第1スプール弁2
8が第1油室29内の圧力及び供給スプリング42のば
ね力によって第2油室30側に押し戻され、第1スプー
ル弁28のポペット部28aがスプール弁収容穴25の
段部25cに形成した弁座25dに接して、第1油室2
9と第3油室31との連通を遮断する。
【0106】また、前記第2スプール弁37が、第2油
室30内の圧力(パワーシリンダ11の一方のシリンダ
室13L内の圧力に等しい)及び排出スプリング43の
ばね力によって第1スプール弁28から離間する方向に
徐々に押し戻され、第1スプール弁28の凹形状のテー
パ面35と第2スプール弁37の凸形状のテーパ面38
とが接触しない状態とされる。このため、前記第2スプ
ール弁37は第1スプール弁28に形成した連通油路3
6を第2油室30側端部において開口し、この連通油路
36を開く。これによって、前記パワーシリンダ11の
一方のシリンダ室13Lに連通する第1油室29がドレ
ン通路63に連通し、シリンダ室13L内を大気解放し
て、操舵助勢力を除すことになる。
【0107】このとき、前記第2スプール弁37は、操
舵トルクが減じられる過程で入力軸1に残留する操舵ト
ルクとパワーシリンダ11の一方のシリンダ室13L内
に残留する圧力及び排出スプリング43のばね力との3
者の釣合いが徐々に変化することによって移動し、連通
油路36を徐々に開くことになる。
【0108】即ち、前記第2スプール弁37が連通油路
36を僅かに開くと、パワーシリンダ11の一方のシリ
ンダ室13L内の油圧力が僅かに減じられ、操舵助勢力
が減じられる。前記パワーシリンダ11の助勢力が減じ
られると、入力軸1に残留する操舵トルクが勝り、第2
スプール弁37は第1スプール弁28に接し、連通油路
36を閉じることになる。さらに、転舵操作を解除する
ために前記入力軸1に入力されている操舵トルクを除す
と、再び第2スプール弁37が第1スプール弁28から
離間して連通油路36を開き、パワーシリンダ11の一
方のシリンダ室13L内の作動油をドレン通路63に逃
がす。以後、前記入力軸1に入力される操舵トルク及び
パワーシリンダ11での操舵助勢力が零になるまで、前
記動作が繰り返されることになる。
【0109】つまり、前記第2スプール弁37は、入力
軸1に入力される操舵トルクが減じられることによっ
て、入力軸1と出力軸2との相対回動が減じられ、操舵
助勢力が零になるまで、第1スプール弁28から離間し
て連通油路36を開き、パワーシリンダ11とドレン通
路63とを連通する動作と、第1スプール弁28に接し
て連通油路36を閉じる動作とを繰り返すことになる。
【0110】一方、図外のステアリングホイールが逆方
向に操舵操作された場合には、前述した操舵操作の場合
とは逆に、前記パワーシリンダ11の一方のシリンダ室
13Lが通路51L、周溝48、斜め孔53を介して図
1において右側に位置するスプール弁収容穴25内に形
成した第1油室29に連通し、さらに、連通油路36、
第2油室30を介してドレン通路63に連通している状
態になる。この状態で、供給通路52から周溝50を介
して第3油室31に導かれる作動油が、入力軸1と出力
軸2との相対回動に応じて、図1において左側に位置す
るスプール弁収容穴25内の第1油室29内に導かれ、
さらに、斜め孔54、周溝49、通路51Rを介してパ
ワーシリンダ11の他方のシリンダ室13Rに導かれ
る。これによって、前記同様に、入力軸1に入力される
操舵トルクに応じた操舵助勢力が得られる。
【0111】したがって、操舵助勢力を発揮し始めるト
ルクを調整する作業を容易に行うことができる制御弁及
びその組立て方法が得られる。
【0112】また、前記操作手段44としてのテーパ溝
47は、第2スプール弁37の先端部を包む凹面形状、
即ちこの実施の形態において球弁41の先端部を包む曲
面形状を有し、この第2スプール弁37の先端部に対し
て線接触するように形成してあることにより、点接触す
る場合に比較して接触面積を大きくすることができ、こ
のため、接触面圧が低下して、テーパ溝47の変形や摩
耗を可及的に少なくすることができ、所望の油圧特性を
長期に亘って安定して得ることができる。
【0113】また、前記第2スプール弁37をスプール
本体40と球体41とから構成したことにより、球体4
1を耐摩耗性の高い材料で形成することが容易に可能と
なり、耐久性に優れた制御弁を得ることができる。
【0114】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記第2スプール弁37は、スプール本体40
と球体41とを一体とした構成にしてもよく、また、こ
の第2スプール弁37の先端形状は球形状に限ることな
く、円錐形状等各種の形状が採用可能である。
【0115】また、前記連通油路36を開く位置に第2
スプール弁37を押し戻す排出スプリング43は廃止可
能である。何故ならば、前記第2スプール弁37は、パ
ワーシリンダ11内の作動油が排出されるとき、このパ
ワーシリンダ11内の作動油が導かれる第2油室30内
の圧力によってバルブボディ20から突出する方向に付
勢され、連通油路36を開く位置に押し戻されるからで
ある。
【0116】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、入力軸とバルブボディとの間に組込むシムを選
択することにより、操舵助勢力を発揮し始めるトルクを
調整する作業を容易に行うことができるから、調整作業
が容易な制御弁及びその組立て方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパワーステアリング
装置の制御弁の断面図である。
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図3のB−O−B線断面図である。
【図5】入力軸を図1の矢印C方向から見た図面であ
る。
【図6】図5のD−D線断面図である。
【図7】入力軸とバルブボディとの間にシムを組付ける
前に、入力軸とバルブボディとの間の基準寸法を測定す
る工程を説明する図面である。
【図8】選択されたシムを入力軸とバルブボディとの間
に組付けた状態を説明する図面である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 11 パワーシリンダ 17 バルブハウジング 20 バルブボディ 24 シム 25 スプール弁収容穴 28 第1スプール弁 29 第1油室 30 第2油室 31 第3油室 36 連通油路 37 第2スプール弁 42 供給スプリング 43 排出スプリング 44 操作手段 52 供給通路 63 ドレン通路
【手続補正書】
【提出日】平成9年4月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】64は前記スプール弁収容穴25の一端側
を封止するプラグ26の外周に設けられたシーリン
グ、65はバルブハウジング17と中間板18との間を
封止するシールリング、66は入力軸1とバルブハウジ
ング17との間を封するシールリング、67は出力軸2
とギヤハウジング3との間を封止するシールリングであ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸に入力される操舵力に応じて作動
    し、パワーステアリング装置のパワーシリンダへの作動
    油の給排を司る制御弁において、前記入力軸に対して相
    対的に動くことが可能なバルブボディと、このバルブボ
    ディに形成されたスプール弁収容穴と、このスプール弁
    収容穴内に摺動自在に収容され、このスプール弁収容穴
    内部を、パワーシリンダへ連通する第1油室と、ドレン
    通路へ連通する第2油室とに区画する第1スプール弁
    と、この第1スプール弁によってスプール弁収容穴の略
    中央部分に区画形成され、作動油の供給通路へ連通して
    おり、第1スプール弁の移動によって第1油室と連通可
    能な第3油室と、前記第1スプール弁を操作可能に配置
    され、その先端部がバルブボディから突出する第2スプ
    ール弁と、前記第1油室と第2油室とを連通しており、
    前記第2スプール弁の移動によって閉塞可能な連通油路
    と、前記第1スプール弁を第2油室側に付勢して、この
    第1スプール弁による第1油室と第3油室との連通を阻
    止する供給スプリングと、前記入力軸に形成され、この
    入力軸とバルブボディとの相対移動時に第2スプール弁
    の先端部に接して、入力軸とバルブボディとの相対移動
    量に応じて第2スプール弁を軸方向に操作可能な操作手
    段と、前記入力軸とバルブボディとの間に、前記第2ス
    プール弁の突出寸法を調節可能なシムを備えてなり、前
    記操作手段が第2スプール弁を移動操作することによ
    り、この第2スプール弁が連通油路を閉じると共に、前
    記第1スプール弁が移動して第1油室と第3油室とを連
    通させ、供給通路から第3油室を介して第1油室に導か
    れる作動油をパワーシリンダに供給可能としたことを特
    徴とする、パワーステアリング装置の制御弁。
  2. 【請求項2】 前記第2スプール弁は、スプール本体と
    球体とからなり、この球体が操作手段に接するようにし
    たことを特徴とする、請求項1記載のパワーステアリン
    グ装置の制御弁。
  3. 【請求項3】 前記連通油路は第1スプール弁に形成さ
    れてなることを特徴とする、請求項1記載のパワーステ
    アリング装置の制御弁。
  4. 【請求項4】 入力軸に入力される操舵力に応じて作動
    し、パワーステアリング装置のパワーシリンダへの作動
    油の給排を司る制御弁の組立て方法において、前記制御
    弁が、入力軸に対して相対的に動くことが可能なバルブ
    ボディと、このバルブボディに形成されたスプール弁収
    容穴と、このスプール弁収容穴内に摺動自在に収容さ
    れ、このスプール弁収容穴内部を、パワーシリンダへ連
    通する第1油室と、ドレン通路へ連通する第2油室とに
    区画する第1スプール弁と、この第1スプール弁によっ
    てスプール弁収容穴の略中央部分に区画形成され、作動
    油の供給通路へ連通しており、第1スプール弁の移動に
    よって第1油室と連通可能な第3油室と、前記第1スプ
    ール弁を操作可能に配置され、その先端部がバルブボデ
    ィから突出する第2スプール弁と、前記第1油室と第2
    油室とを連通しており、前記第2スプール弁の移動によ
    って閉塞可能な連通油路と、前記第1スプール弁を第2
    油室側に付勢して、この第1スプール弁による第1油室
    と第3油室との連通を阻止する供給スプリングと、前記
    入力軸に形成され、この入力軸とバルブボディとの相対
    移動時に第2スプール弁の先端部に接して、入力軸とバ
    ルブボディとの相対移動量に応じて第2スプール弁を軸
    方向に操作可能な操作手段と、前記入力軸とバルブボデ
    ィとの間に設けられ、前記第2スプール弁の突出寸法を
    調節可能なシムと、を備えてなり、前記シムを組付ける
    前に、前記第1スプール弁が第1油室と第3油室との連
    通を阻止し、かつ第2スプール弁が連通油路を閉塞した
    状態での入力軸とバルブボディとの間の基準寸法を測定
    する工程と、前記基準寸法を測定した後に、前記入力軸
    に操舵助勢力を発揮し始める操舵トルクを与えたとき
    に、第2スプール弁によって連通油路が閉塞される大き
    さの弁隙間が生じるように第2スプール弁を突出させ、
    前記基準寸法を求めた位置から入力軸とバルブボディと
    を離間させて組立て寸法を得るために所定寸法のシムを
    選択する工程と、前記選択されたシムを入力軸とバルブ
    ボディとの間に組付ける組付け工程と、からなることを
    特徴とする制御弁の組立て方法。
JP7276897A 1997-03-11 1997-03-11 パワーステアリング装置の制御弁及びその組立て方法 Pending JPH10250610A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100842933B1 (ko) * 2001-12-28 2008-07-02 주식회사 만도 동력조향장치
KR100842935B1 (ko) * 2001-12-28 2008-07-02 주식회사 만도 동력조향장치

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KR100842933B1 (ko) * 2001-12-28 2008-07-02 주식회사 만도 동력조향장치
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