JPH10249484A - 消失模型鋳造法 - Google Patents

消失模型鋳造法

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JPH10249484A
JPH10249484A JP9430197A JP9430197A JPH10249484A JP H10249484 A JPH10249484 A JP H10249484A JP 9430197 A JP9430197 A JP 9430197A JP 9430197 A JP9430197 A JP 9430197A JP H10249484 A JPH10249484 A JP H10249484A
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model
pattern
mold
ice
molding sand
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JP9430197A
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English (en)
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Yuji Kamimura
優二 上村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳物の寸法精度が良く、模型の燃焼気化によ
るガス欠陥や鋳肌の荒れが発生しにくく、しかもCAD
/CAMシステムの適用により模型の製作時間が短縮で
きる消失模型鋳造法を得る。 【解決手段】 発泡ポリスチレンなど独立気泡型発泡プ
ラスチックの細片を氷で結合させた模型と予冷した鋳物
砂とで自硬性鋳型を製作し、該鋳型を硬化させた後に模
型の脱水を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡プラスチックの
模型を丸ごと鋳物砂に埋めて鋳型を製作する消失模型鋳
造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の消失模型鋳造法は、発泡ポリスチ
レンで作った模型を鋳型に埋めたまま注湯し、燃焼気化
させた模型と入れ替えに鋳物を製作している。模型を鋳
型から抜かないので、模型と鋳型を分割する必要がない
反面、鋳物と同数の模型を用意しなければならない。こ
のため、金型によって模型を製作する量産物もしくは切
削加工によって模型を製作する、生産個数の少ない鋳物
に適用が限定され、一般には生産個数の少ない鋳物に適
用されるケースが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の消失模型鋳造法
は、弾力性のある発泡ポリスチレンでできた模型が造型
のとき変形しやすいので、概して鋳物の寸法精度が悪
い。また、切削抵抗による模型の変形も大きくなりやす
いので、NC加工では寸法精度の良い模型を得ることが
難しく、CAD/CAMシステムを模型の製作に適用で
きないことが多い。この場合、時間のかかる手作業に頼
るしかなく、模型の製作時間を短縮することができな
い。そして、模型が燃焼気化するとき生じるガスと炭素
の残渣によってガス欠陥や鋳肌の荒れが発生することが
ある。
【0004】本発明は、鋳物の寸法精度が良く、模型の
燃焼気化によるガス欠陥や鋳肌の荒れが発生しにくく、
しかもCAD/CAMシステムの適用により模型の製作
時間が短縮できる消失模型鋳造法を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の消失模型鋳造法
においては、模型材料の剛性を高めるとともに、模型の
燃焼気化に伴うガスと炭素の残渣の発生量を減らすた
め、独立気泡型発泡プラスチックの細片を氷で結合させ
た模型を使用する。そして、この模型と予冷した鋳物砂
とで自硬性鋳型を製作し、その鋳型を硬化させた後に模
型の脱水を行う。さらに、模型の脱水が完了した後に鋳
型内の発泡プラスチックを真空吸引によって排出する。
【0006】独立気泡型発泡プラスチックの細片を氷で
結合させた模型は、軽量で吸水性のない発泡プラスチッ
クの細片がほとんど弾性変形しない氷の中に封じ込めら
れた構造であるため、材料の剛性が発泡ポリスチレンよ
り格段に高く、造型や切削加工のとき変形しにくい。し
かも、材料の見掛け密度が氷の約2分の1で発泡ポリス
チレンの10倍前後になるから、造型時の安定性に優れ
ている。また、発泡プラスチックの絶対量が従来の約2
分の1と少ないので、模型の燃焼気化に伴うガスと炭素
の残渣の発生量が半減する。しかも、発泡プラスチック
の細片の集合体は表面積が大きく、燃えやすいため、模
型の不完全燃焼に起因する炭素の残渣の発生量はさらに
少なくなる。そして、気体を内包する独立気泡型発泡プ
ラスチックの細片は水が凍るときの体積膨脹を吸収する
作用と模型の氷を解けにくくする断熱作用があるため、
模型の素材を製作するとき比較的薄肉の閉鎖型容器を使
うことができる上に、模型の搬送中における断熱対策を
簡素化することもできる。模型の脱水を行い、結合剤の
氷を消失させれば、鋳型内の発泡プラスチックの細片は
バラバラになり、真空吸引によって排出することができ
る。また、氷の消失でできた模型内部の空隙が新たなガ
ス抜きの通路になるため、模型の燃焼気化に伴うガスが
従来よりスムーズに排出される。造型に予冷した鋳物砂
を使うのは、砂込め中に温かい鋳物砂の熱で模型の氷が
解けるのを防ぐためである。しかも鋳物砂の温度が一定
するから、フラン鋳型における硬化剤の調整も容易にな
る。また、自硬性鋳型に限定するとともに、それを硬化
させた後に模型の脱水を行うのは、粘土を粘結剤とする
鋳型にしたり、自硬性鋳型を硬化させる前に模型の脱水
を行うと、脱水時の水分により鋳型の表面が崩れる恐れ
があるからである。そして、模型の脱水が完了した後に
押湯部などの鋳型開口部から真空吸引によって鋳型内の
発泡プラスチックを可能な限り排出すれば、その排出量
に応じて模型の燃焼気化に伴うガスと炭素の残渣の発生
量はさらに少なくなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の特徴である造型工程及び
模型の製作工程をいかに実施するかを図面に基づいて説
明する。図1は造型工程の説明図である。鋳枠1の下に
多数の細穴をあけた定盤2と送風口のある筺体3が設け
られ、鋳枠1と定盤2の間には鋳物砂を通さない通気性
シート4が挟まれている。以下に造型工程の具体的な手
順を示す。 (1)氷点下に冷却した骨材のけい砂にフラン樹脂と硬
化剤を配合混練し、予冷した鋳物砂を準備する。 (2)発泡ポリスチレンの細片を氷で結合させた模型5
を鋳枠1に収め、鋳枠の中に前記鋳物砂を充填する。こ
の際、模型の変形や鋳物砂の充填ムラを防止するため、
振動造型機を用いることが望ましい。 (3)前記鋳物砂より温度の高い乾燥冷風を筺体3を介
して自硬性鋳型6に通気し、その温度を一様に上昇させ
ることにより、模型の氷が解けるのを防ぎながら鋳型を
均等に硬化させる。 (4)前記乾燥冷風を乾燥温風に変え、鋳型温度をさら
に上昇させることにより模型5の氷を融解蒸発させ、模
型の脱水を行う。この際、鋳枠上面を閉鎖し、鋳枠内を
減圧すれば、脱水時間を短縮することができる。 (5)必要に応じて、模型の脱水が完了した後に押湯部
7から真空吸引によって鋳型内の発泡ポリスチレンを可
能な限り排出する。なお、この排出作業は鋳型を反転さ
せる必要がないから、大型の鋳型でも比較的容易に行う
ことができる。
【0008】図2は模型の製作工程の説明図である。符
号10、11は模型の素材を製作する容器を示し、容器
10には吸込口が、容器11には真空装置につながる排
気口がついている。その排気口には発泡ポリスチレンの
細片12が流出するのを防ぐフィルター13が設けられ
ている。容器内の水を早く凍らせるため、容器の材料と
しては銅など熱伝導率の大きいものが好ましい。以下に
模型の製作工程の具体的な手順を示す。 (1)真空装置で容器内を減圧することにより粒状また
は短い繊維状の発泡ポリスチレンの細片12を容器内に
吸引充満させる。 (2)容器内の減圧を続けながら吸込口を水中に開放す
ることにより容器内に水14を吸引充満させる。 (3)発泡ポリスチレンの細片と水で満たされた容器を
冷凍室に入れ、内部の水を凍らせた後、容器から取り出
せば模型の素材が得られる。 (4)CADデータをNCデータに利用するCAD/C
AMシステムを適用することにより模型の素材を所定の
形状に切削加工すれば模型が完成する。この際、NC工
作機械の加工室に氷点下の冷風を供給するなど模型の氷
が加工中に解けるのを防ぐ対策を行う必要がある。大型
あるいは複雑形状ゆえに複数のパーツに分割しなければ
ならない模型は、接合面に水を浸透させ、局所冷却する
ことにより一体化することができる。
【0009】なお、独立気泡型発泡プラスチックの材料
は、ここにあげたポリスチレンの他に、ポリエチレン、
ポリプロピレン、アクリル樹脂などがある。また、自硬
性鋳型はここにあげたフラン樹脂を粘結剤とするフラン
鋳型に限るものではなく、けい酸ソーダを粘結剤とし、
鋳型に炭酸ガスを通気することにより硬化させる炭酸ガ
ス型など他の自硬性鋳型であってもよい。
【0010】
【発明の効果】本発明の消失模型鋳造法は造型のとき模
型が変形しにくいため、鋳物の寸法精度が良い。また、
切削抵抗による模型の変形が小さいので、CAD/CA
Mシステムが模型の製作に適用でき、この方法によれば
寸法精度の高い模型を従来より短い時間で製作すること
ができる。特に手作業では時間のかかる自由曲面を有す
る模型の場合、得られる効果が大きい。さらに、ネット
ワークを利用したデジタルデータのやりとりができ、情
報伝達の迅速化も可能になる。そして、模型の燃焼気化
に伴うガスと炭素の残渣の発生量が半減するので、これ
らを原因とするガス欠陥や鋳肌の荒れが発生しにくい。
しかも、真空吸引により鋳型内の発泡プラスチックを可
能な限り排出すれば、前記欠陥の発生率はさらに低下す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】造型工程の説明図
【図2】模型の製作工程の説明図
【符号の説明】
1…鋳枠 2…定盤 3…筺体 5…模型 6…自硬性鋳型 10,11…模型の素材を製作する容器 12…発泡ポリスチレンの細片

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立気泡型発泡プラスチックの細片を氷
    で結合させた模型と予冷した鋳物砂とで自硬性鋳型を製
    作し、該鋳型を硬化させた後に模型の脱水を行うことを
    特徴とする消失模型鋳造法。
  2. 【請求項2】 模型の脱水が完了した後に真空吸引によ
    る発泡プラスチックの排出作業を付加した請求項1記載
    の消失模型鋳造法。
JP9430197A 1997-03-08 1997-03-08 消失模型鋳造法 Pending JPH10249484A (ja)

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Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010029665A (ja) * 2008-07-29 2010-02-12 Ivoclar Vivadent Ag 焼却可能な、容易に切削可能な、発泡プラスチックからのcadブロックおよびその使用
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