JPH10248583A - Dnaポリメラーゼ及びこれをコードするdnaポリメラーゼ遺伝子 - Google Patents

Dnaポリメラーゼ及びこれをコードするdnaポリメラーゼ遺伝子

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JPH10248583A
JPH10248583A JP9083242A JP8324297A JPH10248583A JP H10248583 A JPH10248583 A JP H10248583A JP 9083242 A JP9083242 A JP 9083242A JP 8324297 A JP8324297 A JP 8324297A JP H10248583 A JPH10248583 A JP H10248583A
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dna polymerase
gene
ala
leu
asp
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JP9083242A
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Inventor
Takao Ando
崇男 安藤
Kazuhiko Katayama
和彦 片山
Hideetsu Fukushi
秀悦 福士
Fuminori Hoshino
文則 星野
Chie Kurihara
千枝 栗原
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B M L KK
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B M L KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新たなDNAポリメラーゼを特定及び製造する
ことにより、遺伝子工学及び診断医学等の分野の進歩に
寄与すること。 【解決手段】マイコバクテリウム(Mycobacterium )属
に属する細菌に由来するDNAポリメラーゼ及びこれを
コードする遺伝子を特定することにより、遺伝子工学
においてこれを応用することが可能であり、マイコバ
クテリウム属に属する細菌のタイピングやこの細菌に起
因する疾病の診断において応用することが可能であり、
新たな優れた性質を有するDNAポリメラーゼの創出
するステップとすることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNAポリメラー
ゼ及びこのDNAポリメラーゼ遺伝子に関する技術分野
に属する発明である。より具体的には、マイコバクテリ
ウム(Mycobacterium )属に属する細菌に由来するDN
Aポリメラーゼ及びこのDNAポリメラーゼの遺伝子に
関する技術分野に属する発明である。
【0002】
【従来の技術】細菌のみならず、高等生物でもDNAポ
リメラーゼ遺伝子は、DNA障害の修復,あるいはDN
Aの複製に重要な役割を果たしている。また、このDN
Aポリメラーゼは、遺伝子工学の道具として極めて有用
であり、色々利用されている。例えば、PCR(Polyme
rase chain reaction )法や、ニックトランスレーショ
ン(nick translation)法や、ランダムプライムラベリ
ング(randum prime labeling )法や、RNAを基質と
した逆転写(reverse transcriptation )等に各種のD
NAポリメラーゼが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなDNAポリ
メラーゼは、「多くの生物において、ほぼ普遍的に認め
られる酵素」の一つであり、同時に各々の生物種に応じ
て種々の特徴を有すると考えられる酵素の一つである
(例えば、上記PCR法において用いられる「耐熱性D
NAポリメラーゼ」は耐熱性菌に由来するDNAポリメ
ラーゼである)から、様々な特徴を有する生物のDNA
ポリメラーゼをスクリーニングすることにより、特徴あ
るDNAポリメラーゼを獲得することは、産業上極めて
有用なことである。
【0004】また、各々の生物種のDNAポリメラーゼ
を構成するアミノ酸配列や、これをコードする塩基配列
のDNAポリメラーゼ遺伝子を特定して、その種独特の
配列部分と多くの生物間で高度に保存されている配列を
特定することによって、その特定の生物種のスクリーニ
ングを行うことも可能である。すなわち、本発明が解決
すべき課題は、新たなDNAポリメラーゼを特定及び製
造することにより、遺伝子工学及び診断医学等の分野の
進歩に寄与することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、この課題の
解決のために鋭意検討を行った。その結果、フクシン,
クリスタルバイオレット等で固定染色した場合に塩酸酸
性アルコールによる脱色に抵抗性を示す「抗酸菌」とし
て知られるマイコバクテリウム(Mycobacterium )属に
属する細菌のDNAポリメラーゼ遺伝子がGC含量が多
い特徴的な塩基配列を有し、かつDNAポリメラーゼと
して広く知られる大腸菌DNAポリメラーゼIと共通す
る配列部分を有することを見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明者は、以下の発明を本願
において提供する。請求項1において、マイコバクテリ
ウム(Mycobacterium )属に属する細菌に由来するDN
Aポリメラーゼを提供する。
【0007】請求項2において、配列番号4で表される
アミノ酸配列を含むDNAポリメラーゼを提供する。
【0008】請求項3において、請求項2記載のDNA
ポリメラーゼのアミノ酸配列の一部を欠失,変更及び/
又は付加することにより改変してなり、かつそのDNA
ポリメラーゼとしての機能が請求項2記載のDNAポリ
メラーゼと同等であるDNAポリメラーゼを提供する。
【0009】請求項4において、マイコバクテリウム
(Mycobacterium )属に属する細菌に由来するDNAポ
リメラーゼをコードするDNAポリメラーゼ遺伝子を提
供する。
【0010】請求項5において、配列番号4で表される
アミノ酸配列のDNAポリメラーゼをコードする塩基配
列を含んでなるDNAポリメラーゼ遺伝子を提供する。
【0011】請求項6において、配列番号3で表される
塩基配列を含んでなるDNAポリメラーゼ遺伝子を提供
する。
【0012】請求項7において、請求項4乃至請求項6
のいずれかの請求項記載のDNAポリメラーゼ遺伝子の
塩基配列の一部を欠失,変更及び/又は付加することに
より改変してなり、かつその改変した遺伝子がコードす
るDNAポリメラーゼの機能が、この改変の対象となっ
たDNAポリメラーゼ遺伝子がコードするDNAポリメ
ラーゼと同等であるDNAポリメラーゼ遺伝子を提供す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明する。本発明において、DNAポリメラーゼの
供給源となるマイコバクテリウム(Mycobacterium )属
に属する細菌は、グラム陽性の桿菌で、フクシン,クリ
スタルバイオレット等で固定染色した場合に塩酸酸性ア
ルコールによる脱色に抵抗性を示す「抗酸菌」として知
られる細菌であり、例えばMycobacterium (以下、Mと
略記する)abscessus,M.avium, M.marinum, M.bovis,
M.fortuitum, M.intracelluare, M.kansasii, M.lepra
e, M.lepraemurium, M.marianum, M.microti, M.paratu
berculosis, M.phlei, M.platypoecilus, M.scrofulace
um, M.smegmatis, M.thamnopheos, M.tuberculosis, M.
ulcerans, M.xenopi等を例示することができる。
【0014】これらの細菌は、例えば結核菌,らい菌,
恥垢菌等として知られている。これらのマイコバクテリ
ウム属に属する細菌のうち、本発明DNAポリメラーゼ
及び同遺伝子の供給源となる菌の種名は特に限定される
ものではない。
【0015】上記した供給源から、本発明DNAポリメ
ラーゼ遺伝子の入手は、通常行われる遺伝子工学的手法
を、本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の特性に応じて適
用することにより行うことができる。すなわち、所望す
る遺伝子を有する供給源、すなわちマイコバクテリウム
属に属する細菌の遺伝子ライブラリーを作成し、この遺
伝子ライブラリーから所望する遺伝子を有するクローン
をスクリーニングすることにより、本発明DNAポリメ
ラーゼ遺伝子を入手することができる。
【0016】まず、この本発明DNAポリメラーゼ遺伝
子を入手する過程について逐次説明する。 1.遺伝子ライブラリーの調製 所望する遺伝子ライブラリーの調製は、通常公知の方法
に従い行うことができる。すなわち、所望するDNAポ
リメラーゼ遺伝子を保有するマイコバクテリウム属に属
する細菌から、通常公知の方法、例えば菌体を穏やかな
条件下で破壊後,この破壊物にショ糖密度勾配遠心や塩
化セシウム密度勾配遠心を施すことによりゲノムDNA
を分離し、このゲノムDNAを適当なII型制限酵素で処
理して、生じたDNA断片を、その断片の末端配列に応
じた遺伝子導入用ベクターに組み込み、これをそのベク
ターに応じた宿主に導入することにより、所望する遺伝
子ライブラリーを調製することができる。なお、この遺
伝子導入用ベクターにDNA断片が組み込まれたか否か
は、このベクターが保有するlac Z遺伝子活性によるカ
ラーセレクション等によって確認することができる。
【0017】ここで用いる導入用ベクターは、特に限定
されず、例えばプラスミドとしては、pBluescript ,p
UC18,pBR322,pBGP120,pPCφ
1,pPCφ2,pPCφ3,pMC1403,pLG
200,pLG300,pLG400等を;λファージ
としては、λgt10,λZAPII等を挙げることがで
きる。なお、この遺伝子ライブラリーの調製工程を市販
の遺伝子ライブラリー調製用キットを用いて行うことも
可能である。
【0018】2.本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の単
離 上記のように調製した遺伝子ライブラリーから、直接D
NAを抽出して、それらのうちいくつかの塩基配列を決
定して、それらの塩基配列から本発明DNAポリメラー
ゼ遺伝子を有するクローンを選別することも可能である
が、予めさらに遺伝子ライブラリーを構成するクローン
を選別して、本発明DNAポリメラーゼ遺伝子を有する
クローンをある程度特定することが好ましい。
【0019】かかる選別方法としては、通常公知の方法
を用いることができる。例えば、既知のDNAポリメラ
ーゼ遺伝子同士で塩基配列が共通している部分を特定し
て、その配列に基づくDNAフラグメントを合成し、こ
れに標識を施した標識プローブを用いて所望するクロー
ン群を選別することも可能である。また、この標識プロ
ーブを調製する際に合成したDNAフラグメントをプラ
イマーとして、所望する遺伝子を有するゲノムDNA
に、PCR法等の遺伝子増幅手段を施し、この増幅産物
に標識を施したものを用いて、所望するクローン群を選
別することも可能である。
【0020】大量に、かつより所望する塩基配列に近似
したプローブを容易に調製することが可能であるという
点から、後者の遺伝子増幅手段を用いてプローブを調製
することが好ましい。
【0021】なお、既知の遺伝子配列から共通する部分
の遺伝子部分を特定して、これを合成してプローブ乃至
プライマーとして用いる場合に、その共通部分に余り共
通しない塩基が混在していたり、共通するか否かが不明
な塩基部分がある場合には、その部分を可能な限り多く
の種類と塩基対を形成し得る塩基、例えばイノシンとす
ることで、あり得る塩基の種類を想定した数多くのDN
A断片を調製する必要を回避し得るという点において好
ましい。
【0022】上記のようにして調製した標識プローブ
を、上記遺伝子ライブラリーのレプリカとハイブリダイ
ズさせて、上記標識プローブとハイブリダイズするクロ
ーンを選別して、このクローンを本発明DNAポリメラ
ーゼ遺伝子を保有するクローンとして、後述する本発明
DNAポリメラーゼ遺伝子の塩基配列を決定する対象と
することができる。
【0023】このようにして、調製したクローンにおけ
る本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の塩基配列の決定手
段は通常公知の決定手段のうちから選択することができ
る。
【0024】例えば、マキサム−ギルバート法(Maxam,
A.M.,and Gilbelt,W.,Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.,74,
560(1977)),ゲノミック・シークエンス法(Church,G.
M. and Gilbert,W.,Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.,81,19
91(1984)),マルチプレックス法(Church,G.M. and Kie
ffer-Higgins,S.,Science,240,185(1988)) ,サイクル
ーシークエンス法(Murray,V.,Nucleic Acids Res.,17,
8889(1989)) ,ジデオキシ法(Sanger,F.,et al.,Proc.
Natl.Acad.Sci. U.S.A.,74,5463(1977))等の手段を用い
て、所望する本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の塩基排
列を決定することができる。なお、これらの原理を応用
した塩基配列自動解析装置を用いて、この塩基配列を決
定することも勿論可能である。
【0025】上記のごとくして決定された本発明DNA
ポリメラーゼ遺伝子の塩基配列を基にして、この本発明
DNAポリメラーゼ遺伝子そのものを入手することがで
きる。すなわち、上記と同様に調製した本発明DNAポ
リメラーゼ遺伝子の出所となるマイコバクテリウム属に
属する細菌のゲノムDNAを鋳型とし、上記のごとく決
定された本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の5’末端側
と3’末端側の配列を含むDNA断片をプライマーとし
て、PCR法に代表される遺伝子増幅法により、本発明
DNAポリメラーゼ遺伝子を大量に増幅させて入手する
こともできる。
【0026】また、上記のごとく塩基配列が決定された
DNAポリメラーゼ遺伝子断片そのものをプローブとし
て、マイコバクテリウム属に属する細菌のゲノムDNA
から作出した遺伝子ライブラリーから本発明DNAポリ
メラーゼ遺伝子を有するクローンを選別して、本発明D
NAポエイメラーゼの全長を入手する伝統的な手法を用
いることも可能である。
【0027】さらに、ホスファイト−トリエステル法
(Ikehara,M.,et al.,Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.,81,
5956(1984)) 等の通常公知の方法を用いて本発明DNA
ポリメラーゼ遺伝子を化学合成することも可能であり、
これらの化学合成法を応用したDNAシンセサイザーを
用いて本発明DNAポリメラーゼ遺伝子を合成すること
も可能である。
【0028】なお、このようにして製造する本発明DN
Aポリメラーゼ遺伝子の塩基配列の一部を改変(例え
ば、塩基の欠失,変更及び/又は付加)して、本発明D
NAポリメラーゼ遺伝子と変わらぬ効果(この効果につ
いては後述する)をもたらす改変遺伝子の存在を本発明
者は認識し、このような改変遺伝子にも本発明の技術的
範囲は及ぶものである。
【0029】この遺伝子改変法として、通常公知の方
法、例えばいわゆるサイト−スペシフィックミュータジ
ェネシス(Site-Specific Mutagenesis )(Mark,D.F.,
et al.,Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.,81,5662(1984))
や、前述の化学合成法等を用いて、所望の改変された遺
伝子を得ることができる。なお、このような改変遺伝子
がコードする、改変DNAポリメラーゼ(上記の本発明
DNAポリメラーゼ遺伝子がコードするDNAポリメラ
ーゼと変わらぬ効果(後述)を有する)についても、本
発明者はその存在を認識し、このような改変DNAポリ
メラーゼにも本発明の技術的範囲は及ぶものである。
【0030】3.本発明DNAポリメラーゼの製造:さ
らに、このようにして入手した、本発明DNAポリメラ
ーゼ遺伝子を用いて、組換えDNAポリメラーゼを製造
することができる。この本発明DNAポリメラーゼは、
上記本発明DNAポリメラーゼ遺伝子を利用して、通常
公知の一般的な遺伝子組換え技術に従って製造すること
ができる。
【0031】より具体的には、本発明DNAポリメラー
ゼ遺伝子が発現可能な形態の遺伝子発現用ベクターに本
発明DNAポリメラーゼ遺伝子を組み込み、この遺伝子
発現用ベクターの性質に応じた宿主に、この組換えベク
ターを導入して形質転換し、この形質転換体を培養等す
ることにより、所望する本発明DNAポリメラーゼを製
造することができる。
【0032】ここで用いる遺伝子発現用ベクターは、通
常発現しようとする遺伝子の上流域に、プロモーター,
エンハンサー及び下流域に転写終了配列等を保有するも
のを用いるのが好適である。また、本発明DNAポリメ
ラーゼの発現は、直接発現系に限らず、例えばβ−ガラ
クトシダーゼ遺伝子,グルタチオン−S−トランスフェ
ラーゼ遺伝子や、チオレドキシン遺伝子を利用した融合
タンパク質発現系とすることもできる。
【0033】遺伝子発現用ベクターとしては、例えば宿
主を大腸菌とするものとしては、pQE,pGEX,p
T7−7,pMAL,pTrxFus,pET,pNT
26CII等を例示することができる。また、宿主を枯草
菌とするものとしては、pPL608,pNC3,pS
M23,pKH80等を例示することができる。
【0034】また、宿主を酵母とするものとしては、p
GT5,pDB248X,pART1,pREP1,Y
Ep13,YRp7,YCp50等を例示することがで
きる。
【0035】また、宿主を哺乳動物細胞又は昆虫細胞と
するものとしては、p91023,pCDM8,pcD
L−SRα296,pBCMGSNeo,pSV2dh
fr,pSVdhfr,pAc373,pAcYM一,
pRc/CMV,pREP4,pcDNA1等を例示す
ることができる。
【0036】これらの遺伝子発現ベクターは、本発明D
NAポリメラーゼを発現させる目的に応じて選択するこ
とができる。例えば、大量に本発明DNAポリメラーゼ
を発現させることを企図する場合には、宿主として、大
腸菌,枯草菌又は酵母等を選択し得る遺伝子発現ベクタ
ーを選択するのが好ましい。
【0037】なお、例えば意図的にDNAポリメラーゼ
に関連する遺伝子を欠失等により失っている宿主に、本
発明DNAポリメラーゼ遺伝子を組み込んだ遺伝子発現
ベクターを導入して、その宿主の生育の状況を検討し
て、本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の機能を検討する
こともできる。
【0038】また、上記のように、既存の遺伝子発現ベ
クターを選択することも可能であるが、目的に応じて適
宜遺伝子発現ベクターを作出して、これを用いることも
勿論可能である。本発明DNAポリメラーゼ遺伝子を組
み込んだ上記遺伝子発現用ベクターの宿主細胞への導入
及びこれによる形質転換法は、一般的な方法、例えば宿
主細胞が大腸菌や枯草菌である場合には、塩化カルシウ
ム法やエレクトロポレーション法等を;宿主が哺乳動物
細胞や昆虫細胞の場合は、リン酸カルシウム法,エレク
トロポレーション法又はリポソーム法等の手段により行
うことができる。
【0039】このようにして得られる形質転換体を常法
に従い培養することにより、所望する本発明DNAポリ
メラーゼが蓄積される。かかる培養に用いられる培地
は、宿主の性質に応じて適宜選択することができるが、
例えば宿主が大腸菌である場合には、LB培地やTB培
地等が、宿主が哺乳動物の場合には、RPMI1640
培地等を適宜用いることができる。
【0040】この培養により得られる培養物からの本発
明DNAポリメラーゼの単離及び精製は、常法に従って
行うことが可能であり、例えば培養物を、本発明DNA
ポリメラーゼの物理的及び/又は化学的性質を利用した
各種の処理操作を用いて精製することが可能である。
【0041】具体的には、例えばタンパク質沈澱剤によ
る処理,限外濾過,ゲル濾過,高速液体クロマトグラフ
ィー,遠心分離,電気泳動,特異抗体を用いたアフィニ
ティクロマトグラフィー,透析法等を単独又はこれらの
方法を組み合わせて用いることができる。このようにし
て、本発明DNAポリメラーゼを単離、精製することが
可能である。
【0042】上記のようにして入手した本発明DNAポ
リメラーゼ遺伝子及び本発明DNAポリメラーゼは、以
下のような用途に有用である。 遺伝子工学分野における応用 本発明DNAポリメラーゼのDNAポリメラーゼとして
の機能を直接利用して、例えばニックトランスレーショ
ン(nick translation)法や、ランダムプライムラベリ
ング(randum prime labeling )法や、RNAを基質と
した逆転写(reverse transcriptation )等に本発明D
NAポリメラーゼを用いることができる。
【0043】診断,治療分野における応用 a)本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の塩基配列を、例
えば各種のDNAポリメラーゼ遺伝子の塩基配列と比較
して、各種間で高度に保存されている部分の配列と本発
明DNAポリメラーゼに特異的な配列とを峻別して、特
異的な配列部分をマイコバクテリウム属に属する細菌の
種名の同定、さらにはタイピングに用いて、疾病の治療
に役立てることができる。
【0044】この同定等の手段としては、例えば特定の
DNAポリメラーゼ遺伝子領域の塩基配列を有するフラ
グンメントをプローブとし、このプローブと対象となる
遺伝子とをハイブリダイズする方法や、保存領域の塩基
配列と非保存領域の塩基配列のセンス又はアンチセンス
プライマーを調製して、これをPCR法に代表される遺
伝子増幅手段の増幅用プライマーとして用いて、その増
幅産物により所望する同定等を行う方法等を例示するこ
とができる。
【0045】b)本発明DNAポリメラーゼを抗原とす
る抗体を製造し、これをマイコバクテリウム属に属する
細菌に起因する疾患の診断,治療に応用することが可能
である。具体的には、例えば本発明DNAポリメラーゼ
を抗原とするポリクローナル抗体を、マイコバクテリウ
ム属に属する細菌に起因する疾患、例えば結核等の治療
手段として用いることが可能である。
【0046】また、本発明DNAポリメラーゼの遺伝子
の可変部の転写産物をエピトープとしたモノクローナル
抗体を、マイコバクテリウム属に属する細菌に起因する
疾患の特定に用いることが可能である。
【0047】新たな優れた性質を有するDNAポリメ
ラーゼの創出 本発明DNAポリメラーゼ遺伝子は、他のDNAポリメ
ラーゼ遺伝子に比べるとGC含量が多く(これについて
は後述する)、既知の耐熱性DNAポリメラーゼと共通
する要素を有している。よって、例えば本発明DNAポ
リメラーゼに、突然変異を誘発することで、耐熱性を有
し、かつ読み間違えの少ない等の優れた性質を有するD
NAポリメラーゼを創出することが可能であると考えら
れる。
【0048】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をより具体的に
説明する。しかしながら、この実施例により、本発明の
技術的範囲が限定的に解釈されるべきものではない。 〔実施例1〕本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の製造等 (1)遺伝子ライブラリーの調製 Mycobacterium Kansasii NIHJ1619 株(慶応大学医学部
微生物学教室より分与、本教室又は国立予防衛生研究所
から必要に応じて分譲可能)を1%小川培地(厚生省監
修「結核菌検査指針」1979年版に基づき調製し
た。)で37℃で4週間培養した後、生育した菌を採
り、TE(10mM Tris-HCl pH8.0 ,1mM EDTA)に懸濁
し、使用時まで−20℃で保存した。これを使用時に溶
解後、終濃度が500μg/mlになるように卵白リゾチー
ム(生化学工業製)を加え、37℃で処理した。次に、
プロテアーゼKを終濃度100μg/mlに,SDSを終濃
度0.1%になるように加え、40℃で1時間、次いで
60℃で1時間処理して溶菌した。
【0049】この溶菌液に等量のフェノール液を加え、
ロータリーシェイカーで37℃で30分間穏やかに混和
した。15000rpm ,15分の遠心操作をした後、D
NAが含まれる水層を可能な限りDNAに機械的剪断力
が加わらないように留意して集めた。この水層にフェノ
ール−クロロホルム液を加え、同じくロータリーシェイ
カーを用いて30分間穏やかに混和し、続いて上記と同
じ条件で遠心を行った後、同じく水層を集め、これにク
ロロホルム液を加えて前記と同じく混和した。また、混
和後に前記と同じ条件で遠心操作を行い、水層を集め
た。
【0050】集めた水層液に1/10量の3M の酢酸カ
リウム及び2倍量のエタノールを添加して混和し、生じ
た繊維状のDNAを集め、70%エタノールでDNAを
洗浄した後にこのエタノールを除き、得られたDNAを
適当量のTEに溶解して、所望するゲノムDNAを得
た。このゲノムDNA30μg に、制限酵素Sau3A
(宝酒造製)を37℃において作用させて部分消化を行
った。
【0051】この部分消化物を、アガロース電気泳動装
置を用いて分画(電気泳動後、近紫外線照射下で、6〜
9kbpサイズの位置を確かめてそのブロックを切出
し、この切り出したブロックを適当量の泳動用緩衝液と
共に透析チューブに入れ、電気泳動してDNAをゲルか
ら透析チューブ内の緩衝液に移動させ、この緩衝液から
常法であるフェノール法を用いてDNAを精製した)し
て、フラグメントサイズが6〜10kbpのDNA断片
を、市販の遺伝子ライブラリー作成用キットである「la
mbda ZAP EXPRESS BamHI(Stratagen社製)」を用いて、
Mycobacterium Kansasii NIHJ1619 株のゲノムDNAの
遺伝子ライブラリーを調製した。
【0052】(2)クローニング用プローブの調製 本実施例においては、上記のMycobacterium Kansasii N
IHJ1619 株のゲノムDNAのPCR産物をクローニング
用のプローブとして用いた。PCRプライマーは、セン
ス(sense)プライマーとして、 5’CIGAICCIAACITGCAIAACATI
CC 3’ (配列番号1:Iはイノシンを表す、以下同様。)を用
い、アンチセンス(anti sense) プライマーとして、 5’AIIAIIAGITCITCITGIACCTG
CA 3’ (配列番号2)を用いた。
【0053】なお、これらのプライマーは、既知のE.co
li,Thermus aquatlcus 及び Bacillus caldotenaxのD
NAポリメラーゼI遺伝子配列同士で高度に保存されて
いる領域の配列を選び用いた。なお、この3者間で保存
されていない選択した領域内の部位にはイノシン(上記
の配列において,Iで表す)を導入して、作業の効率化
を図った。
【0054】PCR反応は、PCRの鋳型DNAとし
て、上記のMycobacterium Kansasii NIHJ1619 株のゲノ
ムDNAを1μg ,上記の各プライマーを1μM ,10
mM Tris−HCl(pH8.3) ,50mM KCl,2mM
MgCl2 ,dNTPを各200μM 及びTaqポリ
メラーゼ(ロシュ社製)を2.5ユニット含む100μ
l の系で、熱サイクル(94℃・1分→42℃・2分→
72℃・1.5分)を40サイクル繰り返した。
【0055】その結果、約2μg の約620塩基対のP
CR産物を得た。このPCR産物は、前記3者のDNA
ポリメラーゼIの遺伝子と極めて相同性が高かった。よ
って、このPCR産物をランダムプライミング法を用い
た市販の32P標識用キット(宝酒造製)を用いて標識
し、これらを放射性プローブとした。
【0056】(3)本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の
塩基配列決定 上記(1)で得たDNAライブラリーを宿主菌である大
腸菌と共に播き、生じたプラークについて、レプリカフ
ィルターを作成した。このレプリカフィルターに対し
て、上記の放射性プローブをハイブリダイズさせ、0.
1×SSCで洗浄後、オートラジオグラフィーでプロー
ブと相同なDNAを含む大腸菌プラークを同定した。
【0057】この方法で、2×104 個の独立クローン
をスクリーニングした結果、陽性クローンを7個認め
た。これらの陽性クローンのうち、4PB-1-1と名付け
たクローンは、長さ約8Kbのインサートを有しており、
そのDNAポリメラーゼ遺伝子を含む領域の制限酵素地
図を第1図に示す。
【0058】このうち、DNAポリメラーゼ領域(第2
図)の塩基配列を、ジデオキシ法を用いた塩基配列解読
用キット「Sequenase ver.2.0 (United States Bioche
mical 社製)」を用いて解読した。その塩基配列を第3
図−1,2及び配列番号3に表す。
【0059】この塩基配列におけるGC含量は、67.
7%であり、他の一般的なDNAポリメラーゼにおける
GC%と比較すると高値であった。この領域には、一つ
の大きなオープンリーディングフレームが認められ、一
番目のATGからストップコドンまで、2664塩基対
であった。これから推測されるアミノ酸配列は、887
アミノ酸残基からなる(第3図及び配列番号4)もので
あった。
【0060】なお、マイコバクテリウム属に属する細菌
の遺伝子においては、開始コドンがGTGとなっている
場合が多いとの報告がある(Rajagopalan,M.,M-H.Qin,
D.R.Nash&M.V.V.S.Madiraju, J.Bacteriol.,177,6527
(1995))。そこで、念のためにこの遺伝子において、こ
の可能性を検討したところ、この遺伝子における開始コ
ドンがGTGであると仮定すると、アミノ酸配列がN末
端側に13アミノ酸残基分延びることになるが、このG
TGの近傍には本来存在するはずのリボゾーム結合配列
に相当する塩基配列が存在しない。
【0061】これに対して上記したATGの上流には、
リボゾーム結合配列に相当する塩基配列が存在するの
で、このATGが真の開始コドンであると推測した。ま
た、上記の通り推測したオープンリーディングフレーム
における塩基配列を既知のDNAポリメラーゼ遺伝子と
の相同性を検討したところ〔Genetyx homology researc
h program ver.2.2(SDC 社製) による〕、E.coliとは5
0.1%,Thermus aquatlcus とは52.4%であり、
Mycobacterium tuberculosisとは86.1%であり、マ
イコバクテリウム属に属する細菌同士のDNAポリメラ
ーゼの配列は、他の属に属する細菌と比べて極めて相同
性が高いことが判明した。
【0062】さらに、細かく確かめられた塩基配列を検
討すると、E.coliのDNAポリメラーゼ領域の中で、D
NAポリメラーゼの機能を発揮するのに必須であるとい
われているアミノ酸残基である〔Met−512,Ar
g−682,Arg−690,Lys−758,Tyr
−766,Arg−841,Gly−850及びHis
−881(Thermus aquatlcus でもMet−512に相
当するアミノ酸残基を除いて保存されている)〕は、上
記の推測したオープンリーディングフレーム中において
「Arg−545,Arg−533,Lys−622,
Tyr−630,Arg−705,Gly−714及び
His−745」と、上記Met−512に相当するア
ミノ酸残基を除いてすべて保存されていた。
【0063】また、E.coliにおいて、5’−3’エキソ
ヌクレアーゼの機能を発揮するのに必須であるといわれ
ているアミノ酸残基である〔Asp−13,Asp−6
3,Glu−72,Glu−113,Asp−115,
Asp−116,Asp−138,Asp−140,A
sp−185,Asp−188〕も、上記の推測したオ
ープンリーディングフレーム中において「Asp−4,
Asp−56,Glu−65,Glu−106,Asp
−108,Asp−109,Asp−131,Asp−
133,Asp−182及びAsp−185」と、すべ
て保存されていた。
【0064】これに対して、E.coliにおいて3’−5’
エキソヌクレアーゼの機能を発揮するのに必須であると
いわれているアミノ酸残基である〔Asp−355,G
lu−357,Asp−424及びAsp−501〕
は、上記の推測したオープンリーディングフレーム中に
おいては、いずれも保存されていなかった。
【0065】これらの結果より、本発明DNAポリメラ
ーゼは、大腸菌DNAポリメラーゼIに認められる、D
NAポリメラーゼ活性,5’−3’エキソヌクレアーゼ
活性及び3’−5’エキソヌクレアーゼ活性のうち、前
2者のみの活性を有するものであることが強く推測され
る。
【0066】〔実施例2〕 本発明DNAポリメラーゼ
遺伝子の発現 (1)本発明DNAポリメラーゼ発現プラスミドの構築 最も5’側の領域は、ATGの前にBamHI 制限酵素の切
断配列を入れたセンスプライマー〔プライマー1:CA
G GGA TCC ATG TTG CTGGAT
GGC AAC TCG(配列番号5)〕及びアンチセ
ンスプライマー〔プライマー2:CGA TCT GG
C CGT CGC GGA ATTCGT(配列番号
6)〕の両プライマーを用いてPCR反応を行い、その
増幅産物をプラスミドpT7blueプラスミド(Novagen
社)にクローニングした。各クローンの塩基配列を調
べ、正しい塩基配列(既知のDNAポリメラーゼをコー
ドする遺伝子の配列とある程度の相関がある塩基配列)
を有するクローンを選択し、そのプラスミドDNAから
BamHI −EcoRI 切断断片をDNAから切り出して、所望
する発現プラスミドpKM887の構築に用いた。
【0067】中央部のEcoRI サイトからSphIサイトまで
は、遺伝子ライブラリーから得たクローン4PB1−1
から両制限酵素の切断断片を切り出して使用した。3’
側の領域は、センスプライマーとして〔プライマー3:
GGC TGGCGT CGC GCA TGC(配列
番号7)〕を及びアンチセンスプライマーとして〔プラ
イマー4:CAA GCT TGA TCG CCT
GTCAGT GAG CCG(配列番号8)〕を用い
てSphIサイトから停止コドンの後のプライマーに導入し
たHindIII までを、前記の5’側と同様にPCR産物を
pT7 blueプラスミドにクローニングした後、その塩基配
列を解析し、プラスミドからSphI−HindIII 切断断片を
切り出した。
【0068】本発明遺伝子発現プラスミドであるpMK
887プラスミドの構築は、先ずSphI−HindIII 切断断
片のプラスミドpQE30のSphI−HindIII 部位への導
入を行った。次いで、この構築したプラスミドのBamHI
−SphI部位に、前記のBamHI −EcoRI 切断断片とEcoRI
−SphI断片とを同時に導入して構築した。このpMK8
87プラスミドの構築図を第4図に示す。
【0069】(2)本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の
発現−1 上記のように構築した発現プラスミドpKM887を、
コンピテントな状態にしたDNAポリメラーゼI機能を
持たないE.coli P3478株(De Lucia,P.,&J.Caims,Natu
re,224,1164(1969) :ATCC 25947)に塩化カ
ルシウム法で導入して形質転換体を得た。この形質転換
体は、アンピシリンに対して感受性であり、アンピシリ
ン耐性遺伝子を有するベクターが導入されない限りアン
ピシリンを含んだ培地では増殖してコロニーを形成する
ことができない。よって、形質転換を行った系をIPT
Gとアンピシリンとを含んだ培地に播き、生じたコロニ
ーを形成するE.coli P3478株を形質転換体とした(この
菌株では、導入した発現プラスミドpKM887が複製
され、このプラスミドに組み込まれている遺伝子が発現
していることは明らかである)。この形質転換体は、受
託番号FERM P−16080として,工業技術院生
命工学技術研究所に「E.coli MKP887」の
名称で寄託されている。
【0070】また、上記において生じたコロニーの菌株
を上記と同じ培地で増殖させてプラスミドDNAを分離
精製して、このプラスミドDNAを種々の制限酵素で切
断し、そのサイズを元の発現プラスミドpKM887と
比較したところ、両者のプラスミドDNAは全く同一で
あった。この事実は、上記のようにE.coli P3478株中で
発現プラスミドpKM887が確かに発現していること
を明確に示すものである。
【0071】プラスミドpQE30のレプリコンはpM
BI由来であり、このプラスミドpQE30は、そのD
NAの複製に宿主大腸菌のpolA遺伝子の産物である
DNAポリメラーゼIを必要とする(Kingsbury,D.T.&
D.R.Helinski,Biochem.Biophys.Res.Commun.,41,1538(1
971)) 。加えてインビトロの複製において、DNAポリ
メラーゼのドメイン以外にも、5’−3’エキソヌクレ
アーゼドメインも、その複製に必要とであることが明ら
かにされている(Itoh,T. & J.Tomizawa,ColdSpring H
arbor Symp.Quant.Biol.,43,409(1978)) 。
【0072】すなわち、本発明DNAポリメラーゼ遺伝
子の全長を持ったpKM887がDNAポリメラーゼI
機能を持たないE.coli P3478株で複製され得るというこ
とは、本発明DNAポリメラーゼ遺伝子が、DNAポリ
メラーゼドメインと、5’−3’エキソヌクレアーゼド
メインとを併せ持つと同時に、S.neumonaeのDNAポリ
メラーゼAやヒトのDNAポリメラーゼβと同様に、大
腸菌のDNAポリメラーゼIを代用できることを意味す
る(Lopez,p.,S.Martinez,A.Diaz&M.Espinosa,J.Bacte
riol.,169,4869(1987);Sweazy,J.B.,M.Chen&L.A.Loe
b,J.Bacteriol.,177,2923(1995))。
【0073】すなわち、この実施例は、本発明DNAポ
リメラーゼが、DNAポリメラーゼ活性と5’−3’エ
キソヌクレアーゼ活性を併せ持ち、上のように解析した
本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の構造を裏付ける構造
を有することを示すものである。
【0074】また、現在遺伝子工学の分野で汎用されて
いる大腸菌のDNAポリメラーゼIを本発明DNAポリ
メラーゼで代用することが可能であり、本発明DNAポ
リメラーゼの産業上の有用性を示すものである。
【0075】(3)本発明DNAポリメラーゼ遺伝子の
発現−2 さらに、本発明DNAポリメラーゼ遺伝子において,D
NAポリメラーゼ活性を司る部分を解析するために、様
々な鎖長の上記(2)において発現させた本発明DNA
ポリメラーゼ遺伝子の断片を組み込んだ遺伝子発現プラ
スミドを構築して、これらを大腸菌に導入して、その形
質発現の有無を検討した。
【0076】発現プラスミドpQE30(Qiagen社(米
国)製)に、上記により得た本発明DNAポリメラーゼ
遺伝子のオープンリーディングフレームに相当する部分
の全長(887アミノ酸残基),このアミノ酸配列の全
長のC末端から,それぞれ808残基(pMK80
8),697残基(pMK697),535残基(pM
K535)に相当する塩基配列を導入して、組換えプラ
スミドを構築した。
【0077】すなわち、プラスミドpMK808は、上
述のプラスミドpMK887のEcoRI 開裂部位からHind
III 開裂部位までの断片をBamHI −EcoRI リンカーを介
してプラスミドpQE30のBamHI −HindIII 部位に導
入して構築した。またプラスミドpMK697は、5’
側のSmaI開裂部位からKpnI開裂部位までの断片とKpnI開
裂部位からHindIII 開裂部位までの断片の両者をpQE
32のSmaI−HindIII 部位に導入して構築した。
【0078】さらにプラスミドpMK535は、KpnI開
裂部位からHindIII 開裂部位までの断片の両者をpQE
30のKpnI−HindIII 部位に導入して構築した。これら
の組換えプラスミドを、塩化カルシウム法でコンピテン
トな状態にしたE.coliに導入した。
【0079】これらの形質転換体を、IPTGにより誘
導し、菌体を集め、超音波で菌体を破壊し、その遠心上
清を集めた。この遠心上清にNi−樹脂〔Qiagen社(米
国)製:アガロースゲルにNTA(nitrilo-tri-acetic
acid )を結合させ、NTA分子の他端にニッケルを結
合させたもの。ニッケルはアミノ酸配列中のヒスチジン
の連続した配列に結合し易い性質があり、一方pQE3
0は、発現されるポリペプチドやタンパク質のN末端に
6個のヒスチジンの配列が入るべく設計されたベクター
である。よって、Ni−樹脂には、pQE30の発現産
物が特異的に結合する。〕を加え、N末端に6個のヒス
チジン(His)残基を有する発現産物を、このNi−
樹脂に結合させ、洗浄して発現産物の粗精製を行っ
た)。次に、EDTAを含んだ緩衝液で樹脂から発現産
物を分離した。
【0080】分離した各粗精製液(各12.5μl )と
反応溶液〔1×random primer labeling solution (宝
酒造製)、dATP,dCTP,dTTP(各21μM
)、非標識dCTP(1μM )及び35SdCTP(1
0mCi/ml, 1000mCi/mol :アマシャム社製)〕(6
2.5μl )を37℃で反応後、反応液のうち25μl
を取り、3mlの氷冷10%TCA〔ピロリン酸(50m
M)及び活性化サケ精子DNA(20μg/ml)〕に入
れ、30分間静置した。静置後、反応物をWhatman GF/C
フィルターで濾過の後、5ml氷冷10%TCAで3回、
5ml氷冷エタノールで2回洗浄した後、フィルターを風
乾した。そして、標識dCTPの酸不溶分画における標
識量を測定することにより、各々の系のDNAポリメラ
ーゼ活性を測定した〔放射能のカウントは、Beckman li
qiudscintiration counter(LS5000TD)で測定
した。〕。
【0081】その結果、上記した系のうち、C末端から
535残基に相当する塩基配列を導入した系を除いてD
NAポリメラーゼ活性が認められた。すなわち、確かに
本発明DNAポリメラーゼには、DNAポリメラーゼ活
性が認められるが、その活性を司る部分は、C末端から
697アミノ酸残基以内に存在し、本発明遺伝子におけ
るDNAポリメラーゼの活性ドメインも、そのアミノ酸
配列に対応する部分に存在することが推測された。
【0082】
【発明の効果】本発明により、遺伝子工学分野及び診
断,治療分野に有用な、マイコバクテリウム(Mycobact
erium )属に属する細菌に由来するDNAポリメラーゼ
及びこのDNAポリメラーゼの遺伝子が提供される。
【配列表】
【0083】配列番号:1 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CNGANCCNAA CNTGCANAAC ATNCC 25
【0084】配列番号:2 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ANNANNAGNT CNTCNTGNAC CTGCA 25
【0085】配列番号:3 配列の長さ:2664 配列の型:核酸 鎖の数:両形態 トポロジー:不明 配列の種類:Genomic DNA 起源 Mycobacterium Kansasii 配列 ATGTTGCTGG ATGGCAACTC GCTGGCGTTT CGGGCGTTTT ATGCGCTGCC GGCGGAGAAC 60 TTCAAGACCC GCGGCGGGCT GACCACCAAC GCGGTCTACG GCTTCACCGC CATGCTGATC 120 AACCTGCTGC GTGACGAAGC CCCGACGCAC ATCGCCGCGG CCTTCGACGT GTCCCGGCAG 180 ACCTTTCGCT CCGAGCGTTA CCCCGAGTAC AAGGCCAACC GATCATCGAC GCCCGACGAA 240 TTCCACGGCC AGATCGACAT CACCAAGGAG GTCCTGGGCG CGCTGGGCAT CACGGTGCTC 300 GCCGAACCGG GATTCGAGGC CGACGACATC ATCGCGACGC TGGCCACCCA GGCCGAGAAG 360 GAGGGCTATC GGGTCCTGCT GTACCCGCGC AAGGGGGTCA GCGAACTCAC CCGCTTCACC 420 CCCGAGGCCG TCGTCGTCAC CGGCGACCGC GACTCACTGC AGCTGGTCAG TGACGACGTG 480 ACGGTCGTCG AGAAGTACGG GCTCACCCCC GCGCAATACC CGGACTTCGC CGCGCTGCGC 540 GGGGACCCCA GCGACAACCT GCCCGGCATT CCCGGGGTGG GCGAGAAGAC CGCCACCAAG 600 TGGATCGCCG AGTACGGCTC GCTGCAGGAG CTGGTCGACC ATGTCGACTC GGTTCGCGGC 660 AAAGTCGGCG ACGCGCTTCG GGCGCACGTG GCCAACGTGG TGCGCAACCG CGAACTCACC 720 GAGCTGGTGC GTGATGTGCC GCTGGCCCAA ACCCCGGACA CGCTGCGGCT GCAGCCCTGG 780 GACCGCGACC ACATCCACCG GCTCTTCGAC GACCTGGAGT TCCGGGTGTT GCGAGACCGG 840 TTATTCGACA CGCTGGCCGC GGTCGAGCCC GAGGTCGACG AGGGGTTCGA CGTGCGCGGC 900 GGGACGCTGC AGCCCGGCAC GGTGGCGCAG TGGCTGGCCG CACACGCCGG CGACGGGCGC 960 CGCTGCGGCC TGACGGTCGT GGGCACCCAT CTGCCGCACG GCGGTGACAC CACCGCGCTG 1020 GCAATCGCGG CCGCCGACGG CGACGGCGGC TACATCGGTA CCGCCACGGT GACACCCGAG 1080 GACGACGCCG CGCTGGCGGC CTGGTTGGCC GACCCGGCCA AACCCAAGGC ACTGCATGAG 1140 GCCAAGCTCG CCATCCATGA CCTCGGGGGC CGCGGCTGGA CCCTGGACGG CGTCACCTCC 1200 GACACCGCAC TGGCCGCCTA CCTGGTGCGG CCGGGCCAGC GCAGCTTCAC CCTCGACGAT 1260 CTCTCGCTGC GCTACCTGCT CCGCGAGCTG CGCGCGGAAA CGCCTGAACA GCAACAACTT 1320 TCATTGCTCG ACGATATGGA AGGAGTGGAC GACCAAGCCG TCCAAACCGC GATCCTGCGG 1380 GCCAGGGCGG TGGCGGACCT GGCCGAAGCG CTGGACGCCG AACTGGCCCG CATCGATTCC 1440 ACGGCCTTGC TGGCCGACAT GGAACTGCCC GTGCAGCGGG TGCTGGCCGA CATGGAGCGC 1500 GCCGGCATCG CCGTCGACCT GCGACTGCTG GCCGAGCTGC AAAGCCAGTT CGCCGACCAG 1560 ATCCGCGACG CCGCCGAGGC CGCATACGCC GTCATCGGCA AGCAGATCAA CCTCGGCTCG 1620 CCCAAGCAGC TGCAGGTCGT GCTGTTCGAC GACCTCGGGA TGCCGAAGAC CAAGCGGACC 1680 AAGACCGGCT ACACCACCGA CGCCGACGCT GTGCACGGCC TTTTTGAAAA GACCGGGCAC 1740 CCGTTCCTGC AGCATCTGCT GGCGCACCGC GACGTCACCC GGCTCAAGGT CACCGTCGAC 1800 GGGCTGCTGA ACTCGGTGGC CGCCGACGGC CGGATTCATA CCACGTTCAA CCAGACCATC 1860 GCGGCCACGG GCAGGCTGTC GTCGACGGAG CCCAACTTGC AGAACATCCC GATCCGCACC 1920 GACGCCGGCC GGCAGATCCG CGACGCGTTC GTCGTCGGCG CCGGTTATAG CGAGCTGATG 1980 ACCGCCGATT ACAGCCAGAT CGAGATGCGG ATCATGGCGC ACCTGTCGGG CGACGAAGGT 2040 CTCATCGAAG CCTTCAATAC CGGCGAGGAC CTGCACTCGT TCGTCGCGTC CCGGGCTTTC 2100 GGTGTGCCCA TCGACGAGGT GACCGGCGAG TTCGGCCGCC GGGTCAAGGC GATGTCGTAC 2160 GGGCTGGCCT ACGGGTTGAG TGCCTATGGG CTGTCCACGC AGCTGAAGAT CTCCACCGAA 2220 GAGGCGAAGG TTCAGATGGA CCAATACTTC GCGCGCTTCG GCGGCGTGCG CGACTACCTG 2280 ATGGCCGTGG TCGAGCAGGC CCGCAAGGAC GGATACACCT CAACCGTGTT GGGGCGCCGG 2340 CGCTACCTTC CCGAGCTGGA CAGCAGCAAT CGGCAGGTGC GTGAGGCTGC CGAGCGGGCG 2400 GCGCTCAACG CGCCGATCCA GGGCAGTGCG GCCGACATCA TCAAGGTGGC GATGATCGAG 2460 GTCGACAAGG CGCTCACCGA GGCCGGGCTG GCGTCGCGCA TGCTGCTGCA GGTCCACGAC 2520 GAATTGCTGT TCGAAATCGC GCCCGGAGAA CGCGAACGGG TCGAGGCGCT GGTGCGCGAG 2580 AAAATGGGCG GCGCCTACCC GTTGGACGTT CCGCTGGAAG TGTCGGTGGG CTTCGGGCGC 2640 TCTTGGGACG CGGCGGCTCA CTGA 2664
【0086】配列番号:4 配列の長さ:887 配列の型:アミノ酸 トポロジー:不明 配列の種類:蛋白質 起源 Mycobacterium Kansasii 配列 Met Leu Leu Asp Gly Asn Ser Leu Ala Phe Arg Ala Phe Tyr Ala Leu 16 Pro Ala Glu Asn Phe Lys Thr Arg Gly Gly Leu Thr Thr Asn Ala Val 32 Tyr Gly Phe Thr Ala Met Leu Ile Asn Leu Leu Arg Asp Glu Ala Pro 48 Thr His Ile Ala Ala Ala Phe Asp Val Ser Arg Gln Thr Phe Arg Ser 64 Glu Arg Tyr Pro Glu Tyr Lys Ala Asn Arg Ser Ser Thr Pro Asp Glu 80 Phe His Gly Gln Ile Asp Ile Thr Lys Glu Val Leu Gly Ala Leu Gly 96 Ile Thr Val Leu Ala Glu Pro Gly Phe Glu Ala Asp Asp Ile Ile Ala 112 Thr Leu Ala Thr Gln Ala Glu Lys Glu Gly Tyr Arg Val Leu Val Val 128 Thr Gly Asp Arg Asp Ser Leu Gln Leu Val Ser Asp Asp Val Thr Val 144 Leu Tyr Pro Arg Lys Gly Val Ser Glu Leu Thr Arg Phe Thr Pro Glu 160 Ala Val Val Glu Lys Tyr Gly Leu Thr Pro Ala Gln Tyr Pro Asp Phe 176 Ala Ala Leu Arg Gly Asp Pro Ser Asp Asn Leu Pro Gly Ile Pro Gly 192 Val Gly Glu Lys Thr Ala Thr Lys Trp Ile Ala Glu Tyr Gly Ser Leu 208 Gln Glu Leu Val Asp His Val Asp Ser Val Arg Gly Lys Val Gly Asp 224 Ala Leu Arg Ala His Val Ala Asn Val Val Arg Asn Arg Glu Leu Thr 240 Glu Leu Val Arg Asp Val Pro Leu Ala Gln Thr Pro Asp Thr Leu Arg 256 Leu Gln Pro Trp Asp Arg Asp His Ile His Arg Leu Phe Asp Asp Leu 272 Glu Phe Arg Val Leu Arg Asp Arg Leu Phe Asp Thr Leu Ala Ala Val 288 Glu Pro Glu Val Asp Glu Gly Phe Asp Val Arg Gly Gly Thr Leu Gln 304 Pro Gly Thr Val Ala Gln Trp Leu Ala Ala His Ala Gly Asp Gly Arg 320 Arg Cys Gly Leu Thr Val Val Gly Thr His Leu Pro His Gly Gly Asp 336 Thr Thr Ala Leu Ala Ile Ala Ala Ala Asp Gly Asp Gly Gly Tyr Ile 352 Gly Thr Ala Thr Val Thr Pro Glu Asp Asp Ala Ala Leu Ala Ala Trp 368 Leu Ala Asp Pro Ala Lys Pro Lys Ala Leu His Glu Ala Lys Leu Ala 384 Ile His Asp Leu Gly Gly Arg Gly Trp Thr Leu Asp Gly Val Thr Ser 400 Asp Thr Ala Leu Ala Ala Tyr Leu Val Arg Pro Gly Gln Arg Ser Phe 416 Thr Leu Asp Asp Leu Ser Leu Arg Tyr Leu Leu Arg Glu Leu Arg Ala 432 Glu Thr Pro Glu Gln Gln Gln Leu Ser Leu Leu Asp Asp Met Glu Gly 448 Val Asp Asp Gln Ala Val Gln Thr Ala Ile Leu Arg Ala Arg Ala Val 464 Ala Asp Leu Ala Glu Ala Leu Asp Ala Glu Leu Ala Arg Ile Asp Ser 480 Thr Ala Leu Leu Ala Asp Met Glu Leu Pro Val Gln Arg Val Leu Ala 496 Asp Met Glu Arg Ala Gly Ile Ala Val Asp Leu Arg Leu Leu Ala Glu 512 Leu Gln Ser Gln Phe Ala Asp Gln Ile Arg Asp Ala Ala Glu Ala Ala 528 Tyr Ala Val Ile Gly Lys Gln Ile Asn Leu Gly Ser Pro Lys Gln Leu 544 Gln Val Val Leu Phe Asp Asp Leu Gly Met Pro Lys Thr Lys Arg Thr 560 Lys Thr Gly Tyr Thr Thr Asp Ala Asp Ala Val His Gly Leu Phe Glu 576 Lys Thr Gly His Pro Phe Leu Gln His Leu Leu Ala His Arg Asp Val 592 Thr Arg Leu Lys Val Thr Val Asp Gly Leu Leu Asn Ser Val Ala Ala 608 Asp Gly Arg Ile His Thr Thr Phe Asn Gln Thr Ile Ala Ala Thr Gly 624 Arg Leu Ser Ser Thr Glu Pro Asn Leu Gln Asn Ile Pro Ile Arg Thr 640 Asp Ala Gly Arg Gln Ile Arg Asp Ala Phe Val Val Gly Ala Gly Tyr 656 Ser Glu Leu Met Thr Ala Asp Tyr Ser Gln Ile Glu Met Arg Ile Met 672 Ala His Leu Ser Gly Asp Glu Gly Leu Ile Glu Ala Phe Asn Thr Gly 688 Glu Asp Leu His Ser Phe Val Ala Ser Arg Ala Phe Gly Val Pro Ile 704 Asp Glu Val Thr Gly Glu Phe Gly Arg Arg Val Lys Ala Met Ser Tyr 720 Gly Leu Ala Tyr Gly Leu Ser Ala Tyr Gly Leu Ser Thr Gln Leu Lys 736 Ile Ser Thr Glu Glu Ala Lys Val Gln Met Asp Gln Tyr Phe Ala Arg 752 Phe Gly Gly Val Arg Asp Tyr Leu Met Ala Val Val Glu Gln Ala Arg 768 Lys Asp Gly Tyr Thr Ser Thr Val Leu Gly Arg Arg Arg Tyr Leu Pro 784 Glu Leu Asp Ser Ser Asn Arg Gln Val Arg Glu Ala Ala Glu Arg Ala 800 Ala Leu Asn Ala Pro Ile Gln Gly Ser Ala Ala Asp Ile Ile Lys Val 816 Ala Met Ile Glu Val Asp Lys Ala Leu Thr Glu Ala Gly Leu Ala Ser 832 Arg Met Leu Leu Gln Val His Asp Glu Leu Leu Phe Glu Ile Ala Pro 848 Gly Glu Arg Glu Arg Val Glu Ala Leu Val Arg Glu Lys Met Gly Gly 864 Ala Tyr Pro Leu Asp Val Pro Leu Glu Val Ser Val Gly Phe Gly Arg 880 Ser Trp Asp Ala Ala Ala His 887
【0087】配列番号:5 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CAGGGATCCA TGTTGCTGGA TGGCAACTCG 30
【0088】配列番号:6 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CGATCTGGCC GTCGCGGAAT TCGT 24
【0089】配列番号:7 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GGCTGGCGTC GCGCATGC 18
【0090】配列番号:8 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 CAAGCTTGAT CGCCTGTCAG TGAGCCG 27
【図面の簡単な説明】
【図1】陽性クローンである,4PB-1-1の全長の制限
酵素切断地図である。
【図2】4PB-1-1のDNAポリメラーゼ領域の制限酵
素切断地図である。
【図3】4PB-1-1のDNAポリメラーゼ領域の塩基配
列及びこの塩基配列から推定されアミノ酸配列の前半部
を示した図面である。
【図4】4PB-1-1のDNAポリメラーゼ領域の塩基配
列及びこの塩基配列から推定されアミノ酸配列の後半部
を示した図面である。
【図5】pMK887プラスミドの構築図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:32) (C12N 9/12 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (72)発明者 星野 文則 埼玉県川越市的場1361番地1 株式会社ビ ー・エム・エル総合研究所内 (72)発明者 栗原 千枝 埼玉県川越市的場1361番地1 株式会社ビ ー・エム・エル総合研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイコバクテリウム(Mycobacterium )属
    に属する細菌に由来するDNAポリメラーゼ。
  2. 【請求項2】配列番号4で表されるアミノ酸配列を含む
    DNAポリメラーゼ。
  3. 【請求項3】請求項2記載のDNAポリメラーゼのアミ
    ノ酸配列の一部を欠失,変更及び/又は付加することに
    より改変してなり、かつそのDNAポリメラーゼとして
    の機能が請求項2記載のDNAポリメラーゼと同等であ
    るDNAポリメラーゼ。
  4. 【請求項4】マイコバクテリウム(Mycobacterium )属
    に属する細菌に由来するDNAポリメラーゼをコードす
    るDNAポリメラーゼ遺伝子。
  5. 【請求項5】配列番号4で表されるアミノ酸配列のDN
    Aポリメラーゼをコードする塩基配列を含んでなるDN
    Aポリメラーゼ遺伝子。
  6. 【請求項6】配列番号3で表される塩基配列を含んでな
    るDNAポリメラーゼ遺伝子。
  7. 【請求項7】請求項4乃至請求項6のいずれかの請求項
    記載のDNAポリメラーゼ遺伝子の塩基配列の一部を欠
    失,変更及び/又は付加することにより改変してなり、
    かつその改変した遺伝子がコードするDNAポリメラー
    ゼの機能が、この改変の対象となったDNAポリメラー
    ゼ遺伝子がコードするDNAポリメラーゼと同等である
    DNAポリメラーゼ遺伝子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001048211A1 (fr) * 1999-12-24 2001-07-05 Biowindow Gene Development Inc. Shanghai Nouveau polypeptide, adn polymerase 13, et polynucleotide codant pour ce polypeptide
WO2001051621A2 (en) * 2000-01-14 2001-07-19 University Of Washington Dna polymerase mutant having one or more mutations in the active site

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WO2001051621A3 (en) * 2000-01-14 2002-01-24 Univ Washington Dna polymerase mutant having one or more mutations in the active site

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