JPH10245209A - 不活性ガスの浄化器及びガスチャンバー室 - Google Patents

不活性ガスの浄化器及びガスチャンバー室

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JPH10245209A
JPH10245209A JP9067225A JP6722597A JPH10245209A JP H10245209 A JPH10245209 A JP H10245209A JP 9067225 A JP9067225 A JP 9067225A JP 6722597 A JP6722597 A JP 6722597A JP H10245209 A JPH10245209 A JP H10245209A
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JP
Japan
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inert gas
gas
chamber
purifier
filter medium
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JP9067225A
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Katsuteru Araki
勝輝 荒木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不活性ガス中でチタン、チタン合金、ステン
レス等の溶接を行う場合の不活性ガスの純度向上が目的
である。 【解決手段】 取入口26から入ったヘリウムガスは空
間8へ入り穴5をとおり、反応筒7内に入る。反応筒7
内は粒状チタン11がヒータ9で加熱されて活性化され
ているので、粒状チタン11間の空隙を通過するヘリウ
ムガス中の酸素、窒素、水素等の不純物はチタン11と
反応して除かれ、除塵フィルタ13で除塵され水冷部2
3で冷却されて出口16から出る。簡単な装置で純度の
高い不活性ガスとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不活性ガス雰囲気中
でガス溶接等の作業を行う作業方法に用いるガスチャン
バー室及び不活性ガスの浄化器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は後述の従来の
技術を更に発展させたものである。
【0003】本発明は簡易で確実な不活性ガスの浄化器
及び不活性ガスの純度を維持できるチタン合金やステン
レス鋼の溶接を行うために用いるガスチャンバー室を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
は不活性ガスと反応して不活性ガス中の不純物を除去す
る濾過材と、前記濾過材を加熱する加熱手段と、前記濾
過材を収容し、前記濾過材中を通過させる不活性ガスの
入口及び出口を備えた容器と、を有することを特徴とす
る不活性ガスの浄化器である。
【0005】本出願に係る第2の発明は前記不活性ガス
はヘリウムガスであり、前記濾過材はチタンの粒体、ペ
レットであることを特徴とする第1の発明に記載の不活
性ガスの浄化器である。
【0006】本出願に係る第3の発明は前記不活性ガス
はヘリウムガスであり、前記濾過材はステンレス鋼の粒
体、ペレットであることを特徴とする第1の発明に記載
の不活性ガスの浄化器である。
【0007】本出願に係る第4の発明は前記容器の出口
側に不活性ガスの冷却手段を有することを特徴とする第
1の発明に記載の不活性ガスの浄化器である。
【0008】本出願に係る第5の発明は前記冷却手段は
水を冷媒とするものであることを特徴とする第4の発明
に記載の不活性ガスの浄化器である。
【0009】本出願に係る第6の発明は濾過材をカート
リッジ化し、このカートリッジを前記容器に着脱可能と
したことを特徴とする第1の発明に記載の不活性ガスの
浄化器である。
【0010】本出願に係る第7の発明は下方が開放され
周壁及び天井が密閉された1つの室が支持され、該室の
下方に外部との出入開口を備え内部に不活性ガスを充填
したガスチャンバー室において、前記ガスチャンバー室
内の不活性ガスの循環路と、前記循環路に介装した、不
活性ガスの循環付勢手段と、前記循環路に介装した不活
性ガス中の不純物を除去するための浄化器と、を有する
ことを特徴とするガスチャンバー室である。
【0011】本出願に係る第8の発明は前記循環路は不
活性ガスの吸込口及び吐出口がガスチャンバー室内に開
口する配管であって、前記不活性ガスの循環付勢手段は
ガス圧縮装置であることを特徴とする第7の発明に記載
のガスチャンバー室である。
【0012】本出願に係る第9の発明は前記循環路に介
装した浄化器は加熱手段を備え、浄化器の下流側におい
て循環路内を流れる不活性ガスを冷却する冷却手段を循
環路に介装したことを特徴とする第7又は第8の発明に
記載のガスチャンバー室である。
【0013】
【従来の技術】従来、ヘリウムガス中で例えばチタン合
金の溶接を行いヘリウムガスに含まれる不純物が増加す
ると、ヘリウムガスの補充量を増加したり、ヘリウムガ
スの入替を行っている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。
【0015】〔実施の形態1〕図1は不活性ガスを浄化
するための浄化器の縦断面図である。外筒2内には反応
筒7が挿入されており、外筒2のフランジ2a、反応筒
7のフランジ7a、ウォータージャケット23のフラン
ジ23aを重ねて線で示したボルト12で共締めされて
いる。フランジ2a,7a間はテーパ21で接して密封
されており、フランジ7a,3a間には耐熱耐水のパッ
キン22が介装され封水されている。
【0016】外筒2のフランジ2aと反対側端部の内周
は耐熱性密封輪2bを介し反応筒7が密封嵌合されてい
る。外筒2と反応筒7間は円筒状に空間8が形成され
る。この空間8には図1おいて左端側に不活性ガスの取
入口26が通じている。外筒2の外周には多数の放熱フ
イン4が設けられ、大気中への放熱を計ってある。
【0017】反応筒7は中間に中空円筒部分を有し、こ
の部分に反応筒7の内部と空間8を通ずる穴5が複数あ
けられている。この穴5はガス取入口26に近い側にの
み配設される。反応筒7の左端の縮径された部分には耐
熱密封輪18を介してヒーターユニット1がねじ込まれ
ている。
【0018】このヒーターユニット1は強化セラミック
等の耐熱性材料でできた電熱筒10内に電気抵抗発熱体
でできたヒータ9が収容されており、該ヒータ9へ給電
するための電極3が設けられている。電極3には図示さ
れない電源から電線が配され結線される。反応筒7の右
端は縮径されており、縮径部の前後には耐熱性除塵フィ
ルタ13が充填されている。この除塵フィルタ13はグ
ラスウール、ロックウール等である。除塵フィルタ13
の上流の反応筒7内の空間には粒体のチタン又はチタン
合金からなる濾過材11が充填されている。この濾過材
11はヒータ9の加熱により膨張するので、予かじめ反
応筒7及び電熱筒10に、濾過材11の加熱膨張による
圧力が加わらないように反応筒7内空間の容積よりも濾
過材11の占める容積を小さくしておく。
【0019】反応筒7の右端側は縮径後、冷却部屋1
5、出口通路16で浄化後の不活性ガスが外部へ流出す
るようになっている。この冷却部屋15の回りには不活
性ガスの冷却手段として、前述したウォータージャケッ
ト23が密封輪27を介して嵌合している。このウォー
タージャケット23には冷却水入口25aと冷却水出口
25bが設けられている。また冷却部屋15付近の反応
筒7の外周には冷却フイン14が設けられている。
【0020】上記において反応筒7は耐熱材料、例えば
耐熱合金、セラミック等で作られ、外筒2は鋳鉄、ウォ
ータージャケット23は鋳鉄で作られる。
【0021】チタンおよびチタン合金は高温ではきわめ
て活性であるから、不活性ガス中に混じり込む酸素、窒
素、水素が反応してこれらの反応物はチタンまたはチタ
ン合金の濾過材11に吸収される。このチタンの酸化物
はTiO2 ,Ti23,TiO等である。
【0022】上記、濾過材11として用いられるチタン
は工業用純チタン、チタン合金としてはαチタン合金類
の(Ti−0.2Pd),(Ti−5Al(エル)−
2.5Sn)、Nearチタン合金類の(Ti−8Al
(エル)−1Mo−1v),(Ti−6Al(エル)−
2cb−1 Ta−0.8Mo),(Ti−6Al(エ
ル)−4Zr−2Mo−2Sn)、α+β合金類の(T
i−6Al(エル)−4v),(Ti−6Al(エル)
−4V ELI),(Ti−7Al(エル)−4M
o),(Ti−6Al(エル)−6V−2Sn)Ti−
8Mn)βチタン合金の(Ti−13V−11Cr−3
Al(エル))等がある。
【0023】上述の材料を濾過材11に採用した場合
に、濾過材11の表面積をより多くすると共に、濾過材
11の表面にくまなく不活性ガスがふれることが重要で
ある。そこで本例では濾過材11を球状とした場合に
は、大粒径と小粒径の濾過材11を混合してある。これ
によって大粒径の濾過材11のみでは大きな空間ができ
てしまい不活性ガスが作用しないで通過してしまうか、
作用が不充分な表面が生ずることを防いでいる。
【0024】上記構成における作用を説明する。ヒータ
9に通電状態で濾過材11が温度上昇して一定温度とな
った定常状態において、不活性ガスの取入口26から不
活性ガスを送入すると、外筒4と反応筒7間の空間8へ
出る。この空間8に冷えた不活性ガスが入り、不活性ガ
スに対する熱交換が反応筒7側から行われるので反応筒
7から外筒2への伝熱が抑制される一方、不活性ガスが
昇温する。この不活性ガスは矢印6で示すように反応筒
7の穴5をとおり、反応筒7内へ入り、ヒータ9で加熱
された粒状の濾過材11間の空間をぬって出口通路16
へ向う、不活性ガスがヘリウムであり、ヘリウム中に酸
素、窒素、水素、水分、粉塵が混じり込んでいると、こ
れらの不純物は濾過材11のチタン又はチタン合金と反
応してチタン化合物を生成する。又粉塵は高温で分解し
その成分によっては濾過材11と反応すると共にに濾過
材11に付着する。かくして、ヘリウム中の酸素、窒
素、水素を取り除くことによってヘリウムの純度が高め
られる。かかる濾過材11中を通過するヘリウムはヒー
タ9で加熱された濾過材11により加熱され温度上昇す
る。濾過材11を通過したヘリウムは除塵フィルタ13
を通過する際に更にヘリウム中の粉塵が除去され、冷却
部屋15へ出る。この除塵フィルタ13及び冷却部屋1
5はウォータージャケット23で囲まれた反応筒7の下
流内にあるので、冷却水入口25aから流入する水によ
って反応筒7の周壁を介して冷却される。そして冷却フ
イン14があるので更に冷却効率が向上する。この熱交
換により、ヘリウムは温度低下して出口通路16から流
出すると共に冷却水は冷却水出口25bから流出する。
【0025】チタンはα−β変態温度の882℃以上で
は活性が大となり、酸素、窒素、水素等との反応が激し
くなり、酸化物、窒化物、水酸化物の生成が著しくな
る。従って、濾過材がチタンである場合は高温加熱が望
ましい。ただし濾過材としてはステンレス鋼も用い得る
ので、ステンレス鋼においても高温においては酸化等の
化学反応が活性化するので高温加熱が望ましい。
【0026】更には、一般的には金属は高温において酸
化等の化学反応が活性化するので金属材料を濾過材とす
る場合は高温加熱が望ましい。
【0027】使用により濾過材11が寿命に達するとヒ
ータユニット1をねじ戻して濾過材11を入れ替える。
【0028】本実施の形態によれば、濾過材11をヒー
タ9により加熱して活性化し酸素、窒素、水素等との反
応を可能としたことにより、不活性ガス中の不純物質を
取り除くことができる。装置は濾過材を加熱できるよう
にすると共に濾過材中に不活性ガスを通過させるだけの
構成であるから非常に簡単で安価である。
【0029】また外筒を反応筒の外側に空間をおいて配
してこれらの間の空間に被処理される不活性ガスを一旦
流入されるため、外筒の温度を低くすることができ、火
傷を防止し、火災原因をなくすることができると共に不
活性ガスの予熱ができて熱効率がよく、また濾過材の不
活性ガスによる温度低下を抑制できるため、濾過材の作
用が効率よく行われる。
【0030】また、加熱昇温して流出する不活性ガスを
冷却する冷却手段として反応筒の下流側をウォータージ
ャケットで覆って水をウォータージャケット内に流すよ
うにしたので冷却手段も備えてコンパクトな浄化器を提
供できる。
【0031】なお、上記冷却手段は分離して、一旦反応
筒から流出するヘリウムを別途配管で冷却手段へ導いて
もよいし、出口通路に連結する配管を例えば冷却フィン
付の配管としてもよい。
【0032】〔実施の形態2〕図3は本発明の実施の形
態2を示す。
【0033】炉体31は断熱保温体32であるロックウ
ールが周壁内に充填されている。炉体31は内周板31
a、底板31bは耐熱鋼板例えばクロム合金鋼板、外部
を取り巻く外周及び底の外板31cはステンレス鋼、耐
熱鋼板(例えばアルサイト(商品名))が用いられる。
内周板31aの外周に沿って電気抵抗線ヒーター33が
配設されている。
【0034】炉体31上には炉体31に対して着脱可能
に断熱フタ34が設けられている(着脱構成はボルト取
り付け、ヒンジ取り付け等であるが説明は省略する)。
この断熱フタ34は外板34aが耐熱鋼板でできていて
内部に断熱保温材34bが充填されている。断熱フタ3
4内には不活性ガスの送入管35、送出管36が配され
ている。
【0035】炉体31内には濾過材カートリッジ37が
配設され前記断熱フタ34に設けた送入管35、送出管
36とは夫々管継手37a,37bで連結されている。
管継手37aを一端とする他端がカートリッジ本体37
c内の分散室37dに開口している不活性ガス導入管3
7eを濾過材カートリッジ37は備えている。この分散
室37dは金網状の隔壁37fでもって濾過材11が充
填された濾過室37gと仕切られている。また濾過室3
7gの上部は金網状の隔壁37hでもって除塵室37i
と仕切られている。除塵室37iにはロックウール等の
除塵フィルタ37jが充填されている。そしてカートリ
ッジ本体37cの頂部近くには不活性ガスの導出管37
kが設けられ、この導出管37kは管継手37bでもっ
て送出管36に連結されている。
【0036】送入管35の未処理の不活性ガスの入口側
は管継手38aでもって送気管39に連結されている。
また送出管36の出口側は管継手38bでもって熱交換
器41に連結されている。熱交換器41は管継手38b
で送出管36に連結される熱交換要素41aを内包する
本体41bを有する。本体41bには冷却水入口41
c、冷却水出口41dが夫々設けられている。
【0037】ヒーター33に通電加熱され、昇温した定
常状態において、不活性ガス入口である送気管39を通
じ送られて来た不活性ガスは管継手38aを介して送入
管35、管継手37a、導入管37eを通じて分散室3
7dに入り、隔壁37fをとおり、濾過室37gに入
る。濾過室37gをとおる際、不活性ガス中の酸素、窒
素、水素等はチタン、チタン合金、ステンレス等の濾過
材11と反応して濾過材11に付着し、不活性ガスは純
度を高める。濾過材11中を通過したガスは隔壁37h
をとおり、除塵フィルタ37jを通過する間に除塵され
送出管36を通じて送り出され、管継手38bから熱交
換要素41a中を流れる際、冷却水入口41cから本体
41bへ流入して冷却水出口41dから流出する冷却水
により冷却され処理ガス出口41eから流出する。
【0038】本実施の形態においては、濾過材カートリ
ッジ37内の濾過材11、除塵フィルタ37jが寿命と
なった場合は、管継手38a,38bを分離して断熱フ
タ34を持ち上げると濾過材カートリッジ37が炉体3
1外へ出される。そこで管継手37a,37bを分離す
ると、濾過材カートリッジ37を取り外せる。そして新
しい濾過材カートリッジ37を管継手37a,37bで
送入管35、送出管36と連結して、断熱フタ34を持
ち上げて濾過材カートリッジ37を炉体31内へ挿入
し、断熱フタ34を閉め、炉体31に締結する。その
後、送入管35を管継手38aで送気管39に連結し、
送出管36を熱交換器41の熱交換要素41aに管継手
38bで連結する。
【0039】本実施の形態2によれば、濾過材カートリ
ッジを用いるため、保守が非常に簡単でユーザー自身が
濾過材の交換を行うことができる。
【0040】〔実施の形態3〕上記実施の形態の浄化器
を用いてチタン合金等の溶接装置の性能改善を計る例を
説明する。
【0041】金属例えばチタン等の嫌気性金属の溶接作
業にともなう大気からの汚染を防ぐため、さまざまな方
法が実施されている。その1つは真空チャンバーを設
け、その中へヘリウムを充填し、その内部の機械器具及
び材料をその外部からマニピュレータを使用しての操作
を行っている。
【0042】しかし、完全密閉の真空チャンバー室を設
け、且つマニピュレータを設けることは非常にコストが
かかる。一方真空チャンバー室を設けると予め、その内
部に備える機械器具装置は固定化され、容積が不足する
と機械器具装置が収容できないとか、大きな材料が入ら
ないとかいうことが起り設備の融通性がない。
【0043】そこで真空チャンバー室を特に設けること
なく、簡易に不活性ガス空間中で不活性ガス中での操作
を必要とする作業例えば溶接作業を行う方法及びその装
置並びにそれに伴なう人体の保護具が特開平5−766
15号公報に示されている。
【0044】上記公報に示される発明は下方の開放され
たガスチャンバー内に不活性ガスを充填し、人体呼吸保
護具を着用した該チャンバー内で作業できるようにした
から、簡易容易に不活性ガス中で操作を必要とする作業
を行うことができる。
【0045】ガスチャンバーは下方の開放された密閉室
であるから製作簡単で安価であり、下方の開放部が前面
開放されている場合は作業者はガスチャンバー内を自由
に移動ができ作業性がよい。ガスチャンバーは可搬性を
持たせることができるので装置に融通性がある。
【0046】人体呼吸保護具は送気、排気通路がガスチ
ャンバーを気密にして通過しており、送気手段を例えば
送風機としてわずかの動力で送気でき、排気は自然排気
となるので、ガスチャンバーにおける呼吸を確保するの
に安全、確実で簡単安価である。
【0047】本実施の形態では、上記においてのヘリウ
ムガスの純度向上を計ったガスチャンバー室を提供する
ことができる。
【0048】図4は全体を示す縦断面図である。床51
上に立設した支柱52でもってガスチャンバー53が支
持されている。ガスチャンバー53は四周の側壁及び天
井は密閉されているが下方は全面が開放されている。こ
の下方の開放されたガスチャンバー下縁53aと床51
との間は人Mがかがんで自在に出入りできるが、立った
状態では人Mのほぼ上半身はガスチャンバー53内にあ
る大きさに選んである。又、このガスチャンバー53の
下方の周囲は全面が開放されていることが好適であるが
目的によっては人が出入りできる程度に限ることはでき
る。ガスチャンバー53は下方の開放部分から例えばヘ
リウムガスを注入して充填する。ヘリウムガスは空気よ
り軽いのでガスチャンバー53内の空気を排除して貯留
される。尚、ヘリウムガスをボンベから極小量宛ガスチ
ャンバー53の下方から補充するとヘリウムガス濃度が
確保される。
【0049】床51上に置かれたガス圧縮機81の吸込
管82がガスチャンバー53内のヘリウムガスの下層中
に開口している。ガス圧縮機81の吐出口81aは実施
の形態1又は2で述べた浄化器83の入口に連結され、
浄化器83の出口は吐出配管84でもってガスチャンバ
ー53のヘリウムガスの上層に開口している。
【0050】ここで図4に示すように人Mがガスチャン
バー53内へ入り作業を行う。ヘリウムをガスチャンバ
ー53へ充填してあるので、そのままでは入れない。従
来、不活性ガス雰囲気中へ人が入ることを可能としたも
のにガスマスクがあるが例え酸素吸入式であっても排気
は外部へ出すため、本発明のガスチャンバー53内へ放
出されるので、不活性ガスと混合してしまい、大気を嫌
う金属の溶接不良の原因となる。そこで従来ある全身を
密閉して酸素等の供給装置、人の排気の処理装置を備え
た防護服で排気を出さない形式のものがあるが、これは
重さが重く作業性が悪く、且つ高価である。
【0051】図5は人体呼吸保護具の透視図を示してい
る。人Mの上半身を密閉する人体呼吸保護具54は気密
性の良い材料、例えばゴム、フッ素樹脂、塩化ビニール
等のフィルム、又はこれらフィルムをライニングした例
えばガラス繊維強化した生地等で作ってあり、裾55は
開放されており、裾55はガスチャンバー53の下縁5
3aよりも下方にくるようにしてある。外部の視界を確
保するため、顔面には透明な窓56が設けてある。頭部
を覆う部分は硬質材料又は半硬質材料としてある。窓5
6は透明な強化ガラス、透明耐熱合成樹脂等で密閉され
ている。袖57の先は腕58が人体呼吸保護具54の外
部へ出るように手首もしくは腕部等でゴムバンド等で外
部との気密を保てるようにしてある。又は手の先まで全
体が入るようにして該手の部分は指の機能を保つように
五指が入り又は溶接用の手袋のように親指と他の指をま
とめ二股状の手袋状としてある。人体呼吸保護具54の
頭部には送気通路を設けるためた可撓性の送気管59の
一端が連結されており、送気管59の他端は送風機60
に連結されている。人Mの排気は人の鼻N、口MO部分
から袖55までの間で人Mと人体呼吸保護具54間を排
気通路としてある。
【0052】次に前述したガスチャンバー53、人体呼
吸保護具54を用いて作業をする場合を例にとって説明
する。ガスチャンバー53には既に述べたようにヘリウ
ムガスが充填してある。人Mはガスチャンバー53外で
人体呼吸保護具54を着用する。着用の際には送風機6
0は運転されており、大気は送気管59を通じて人体呼
吸保護具54内へ送気されている。人Mは頭を裾55か
ら入れ、人体呼吸保護具54をかぶるようにして着用す
る。人が着用すると送風機60から人体呼吸保護具54
中へ送られる大気圧よりわずかに大きい圧力の空気は、
該保護具54の人Mの頭部回りの空間に入り、鼻N、口
MOでの呼吸を可能とする。人の鼻N、口MOからの排
気は人体呼吸保護具54内で人体との間を通りぬけて裾
55から大気中へ出る。この状態でガスチャンバー53
の下縁53aと床51の間をかがんでくぐって人Mはガ
スチャンバー53に入る。この状態においてガスチャン
バー53内のヘリウムガスと人体呼吸保護具54及び送
気管59内とは隔絶しており、人Mは窒息のおそれがな
く、ヘリウムガスへの人体からの呼気の排気のまざり込
みもない。従って人Mはガスチャンバー53の外部に置
かれた溶接機61と電線63で結合された溶接棒グリッ
プ或はワイヤフィーダ等の溶接材供給具64を手で持
ち、電線62を結合して導通させたワーク側グリップ6
6の取付けた作業台65上のワーク67の溶接を行う。
作業台65の回りを人Mは自在に移動できるので作業性
は極めて良い。作業終了後は人Mは外に出て人体呼吸保
護具54をぬぎ、その後送風機60を止める。
【0053】このような、作業による反応により粉塵及
び下方からの空気の混じり込み等により微量の酸素、窒
素、水素がヘリウム中に入り、純度が徐々に下る。そこ
でガス圧縮機81が作動しているので、酸素、窒素、水
素、粉塵の混じり込んだヘリウムは吸込管82からガス
圧縮機81に吸込まれ加圧して吐出され浄化器83で酸
素、窒素、水素、粉塵等が除去されて、ガスチャンバー
53内へ送り出される。
【0054】このようにガスチャンバー53内のヘリウ
ムは浄化器で浄化されるのでヘリウムの純度が高まり、
好適な雰囲気の中でチタン等の嫌気性金属の溶接ができ
る。また新たなヘリウムの補充量を少なくする効果があ
る。実施の形態3のガスチャンバーは開放型であるが、
密閉型ガスチャンバーに適用可能である。
【0055】実施の形態はヘリウムとしたが不活性ガス
であれば例えばアルゴン等に本発明が適用される。
【0056】
【実施例】実施の形態の説明に併記した。
【0057】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の浄化器によれ
ば、濾過材として嫌気性金属例えばチタン、ステンレス
等の粒体、ペレット等中を不活性ガス例えばヘリウムを
流すようにしたことにより、非常に簡単な手段で不活性
ガスの浄化ができた。
【0058】本発明のガスチャンバーは不活性ガスの循
環路にガスチャンバー、循環付勢手段、浄化器を介装し
てあるのでガスチャンバーの不活性ガスの純度を向上で
きる。また、ガスチャンバーに補充する不活性ガスの量
を減少できる。
【0059】本発明において、濾過材を加熱装置内へ着
脱可能なカートリッジとした場合には、保守が簡単で使
用者が濾過材の交換を行うことかできる。
【図面の簡単な説明】
図面は何れも本発明の実施の形態を示し、
【図1】実施の形態1の縦断面図である。
【図2】図1の左側面図である。
【図3】実施の形態2の縦断面図である。
【図4】実施の形態3の縦断面図である。
【図5】人体呼吸保護具の透視図である。
【符号の説明】
1…ヒーターユニット 2…外筒 2a…フランジ 2b…密封輪 3…電極 4…放熱フィン 5…穴 7…反応筒 7a…フランジ 8…円筒状空間 9…ヒータ 10…電熱筒 11…濾過材 12…ボルト 13…除塵フィルタ 14…冷却フィン 15…冷却部屋 16…出口通路 18…密封輪 21…テーパ 22…パッキン 23…ウォータージャケット 23a…フランジ 25a…冷却水入口 25b…冷却水出口 26…ガス取入口 27…密封輪 31…炉体 31a…内周板 31b…底板 31c…
外板 32…断熱保温材 33…ヒータ 34…断熱フタ 34a…外板 34b…断熱保温材 35…送入管 36…送出管 37…濾過材カートリッジ 37a,37b…管継手
37c…カートリッジ本体 37d…分散室 37e…
不活性ガス導入管 37f…隔壁 37g…濾過室 3
7h…隔壁 37i…除塵室 37j…除塵フィルタ
37k…導出管38a,38b…管継手 39…送気管 41…熱交換器 41a…熱交換要素 41b…本体
41c…冷却水入口 41d…冷却水出口 41e…処理ガス出口 51…床 52…支柱 53…ガスチャンバー 53a…下縁 54…人体呼吸保護具 55…裾 56…窓 57…袖 58…腕 59…送気管 60…送風機 61…溶接機 62…電線 63…電線 64…溶接材供給具 65…作業台 66…ワーク側グリップ 67…ワーク 81…ガス圧縮機 81a…吐出口 82…吸込管 83…浄化器 84…吐出配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 9/16 B23K 9/16 J 9/23 9/23 G B 37/00 37/00 A

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガスと反応して不活性ガス中の不
    純物を除去する濾過材と、前記濾過材を加熱する加熱手
    段と、前記濾過材を収容し、前記濾過材中を通過させる
    不活性ガスの入口及び出口を備えた容器と、を有するこ
    とを特徴とする不活性ガスの浄化器。
  2. 【請求項2】 前記不活性ガスはヘリウムガスであり、
    前記濾過材はチタンの粒体、ペレットであることを特徴
    とする請求項1に記載の不活性ガスの浄化器。
  3. 【請求項3】 前記不活性ガスはヘリウムガスであり、
    前記濾過材はステンレス鋼の粒体、ペレットであること
    を特徴とする請求項1に記載の不活性ガスの浄化器。
  4. 【請求項4】 前記容器の出口側に不活性ガスの冷却手
    段を有することを特徴とする請求項1に記載の不活性ガ
    スの浄化器。
  5. 【請求項5】 前記冷却手段は水を冷媒とするものであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の不活性ガスの浄化
    器。
  6. 【請求項6】 濾過材をカートリッジ化し、このカート
    リッジを前記容器に着脱可能としたことを特徴とする請
    求項1に記載の不活性ガスの浄化器。
  7. 【請求項7】 下方が開放され周壁及び天井が密閉され
    た1つの室が支持され、該室の下方に外部との出入開口
    を備え内部に不活性ガスを充填したガスチャンバー室に
    おいて、前記ガスチャンバー室内の不活性ガスの循環路
    と、前記循環路に介装した不活性ガスの循環付勢手段
    と、前記循環路に介装した不活性ガス中の不純物を除去
    するための浄化器と、を有することを特徴とするガスチ
    ャンバー室。
  8. 【請求項8】 前記循環路は不活性ガスの吸込口及び吐
    出口がガスチャンバー室内に開口する配管であって、前
    記不活性ガスの循環付勢手段はガス圧縮装置であること
    を特徴とする請求項7に記載のガスチャンバー室。
  9. 【請求項9】 前記循環路に介装した浄化器は加熱手段
    を備え、浄化器の下流側において循環路内を流れる不活
    性ガスを冷却する冷却手段を循環路に介装したことを特
    徴とする請求項7又は8に記載のガスチャンバー室。
JP9067225A 1997-03-05 1997-03-05 不活性ガスの浄化器及びガスチャンバー室 Pending JPH10245209A (ja)

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Cited By (7)

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