JPH10244093A - 水洗い洗濯方法及び装置 - Google Patents

水洗い洗濯方法及び装置

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JPH10244093A
JPH10244093A JP9049046A JP4904697A JPH10244093A JP H10244093 A JPH10244093 A JP H10244093A JP 9049046 A JP9049046 A JP 9049046A JP 4904697 A JP4904697 A JP 4904697A JP H10244093 A JPH10244093 A JP H10244093A
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JP
Japan
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washing
water
wool
tank
washing tub
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JP9049046A
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Hideaki Wada
英昭 和田
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Fujicar Manufacturing Co Ltd
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Fujicar Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来ドライクリーニングでしか洗濯できない
とされていたウール又はウール混紡衣類を収縮防止、機
械作用のダメージ防止、風合いなどの仕上がり品質の向
上を図りながら水洗いで洗濯できる方法及び装置を得
る。 【解決手段】 洗濯槽1内へ供給する水を予洗タンク5
aでは濃度0.3%の中性洗剤に防縮剤を混合して加工
剤タンク6a、洗剤タンク6bから送り給水路4からの
被洗物の重量の3倍の水に含ませて洗濯槽1へ送り、モ
ータ3によるバスケット2の回転を10〜15rpmの
低速回転で予洗した後、濃度0.5%の中性洗剤で同様
にして本洗をし、その後弱脱水、すすぎ、強脱水、乾燥
の各処理をしてウール又はウール混紡の被洗物の衣料を
洗濯する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウールやウー
ル、ポリエステル混紡衣類を洗濯できる水洗い洗濯方法
及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】衣類を洗濯する方法として、周知の如
く、大別するとドライクリーニングと水洗いの2つの方
法がある。ドライクリーニングは99%以上のパークロ
ールエチレン又は石油系の溶剤を用いて洗濯する方法で
あり、水洗いは99%以上の水に若干の洗剤等を含ませ
て洗濯する方法である。いずれの場合も一般に柔軟剤や
撥水剤が微量添加される。
【0003】上記ドライクリーニング法によるドライク
リーニング機の1例として特開平4−357999号公
報に開示されたものが公知である。この公報のドライク
リーニング機は、衣料品の各種類ごとに最適な加工条件
データを予め記憶しておき、外部からの入力で上記デー
タから選択された加工条件と、溶剤循環経路の水分検出
器、乾燥用空気循環経路の温度検出器、バスケットの回
転状態検出器からの検出値とに基づいて制御手段から機
械の作動を制御し、衣料品ごとに最適な加工条件で衣料
品の収縮のない効率的なクリーニング処理をするという
ものである。
【0004】一方、水洗い方法による洗濯機の例として
特開平3−131296号公報、あるいは特開平6−1
54462号公報により開示されたものが知られてい
る。前者の洗濯機は、予洗、本洗をした後すすぎの工程
ですすぎ水の洗剤濃度を検出器で検出し濃度が基準濃度
以下に清浄になるとすすぎ工程を終了させるようにして
十分なすすぎ効果を得ることができる水洗い機又は同様
な機能を実施するようにした連続洗濯機を開示してい
る。
【0005】又、後者の洗濯機は、洗濯槽に接続した排
水路に貯水タンクを連結し、洗濯槽のすすぎ水を貯水タ
ンクに貯水してその水を洗浄水やすすぎ水に再利用でき
るように循環水路を設け、水の使用量を大きく減少させ
るようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ドライ
クリーニングは、油脂、グリースなどの油汚れに対する
洗浄力が大きいという特徴を有し、特にウールやウール
・ポリエステル混紡衣類については洗濯による収縮が比
較的少ないためこれらの衣類の洗濯の多くはドライクリ
ーニングによっているのが実情である。しかし、ドライ
クリーニングは調味料、ジュースなどの油以外の汚れや
汗、体臭などの洗浄力は小さく、又洗濯後の洗い上がり
観、例えば色冴え、フレッシュ感、風合い(しなやか
さ、ソフトな膨らみ)などについての評価は必ずしも満
足できるものではない。これは、回転による被洗物への
たたき効果やもみ効果を大きくしかつ短時間に処理しよ
うとするため洗濯槽のバスケットの回転が一般に40〜
45回転/分というようにかなり速く、その結果被洗物
へのダメージも大きくなるからである。又、溶剤をその
まま下水路へ排出することは水質汚濁防止法、大気汚染
防止法、あるいは労働安全衛生法の規制事項にも該当
し、一定の処理をすることが要求される。
【0007】これに対して、水洗い方法では約99%の
水に洗剤、加工剤を加え、この水を50〜60℃とし洗
濯槽のバスケットを約40〜45回転/分で正逆回転さ
せ、衣類にたたきやもみ等の強い機械的作用を繰り返し
与え、洗剤の作用により洗濯するから、油脂、グリース
などの油汚れ以外の汚れは比較的よく落ち、洗浄後の仕
上がり評価もよい。
【0008】しかし、ウール又はウール・ポリエステル
混紡衣類については水による収縮性の影響が大きく、従
って上記以外の綿、麻、ポリエステル、アクリル繊維な
どの衣類では収縮性の問題がないからよいが、ウール等
については水洗い方法で洗濯することはできない。上記
の現象は家庭で水洗いする場合も全く同じ問題が生じ、
従ってウール等の衣料は大部分ドライクリーニングで処
理されるのである。
【0009】しかしながら、発明者等の最近の研究によ
れば洗剤に防縮剤等を含め温度条件等を一定範囲に守れ
ば、水洗いであってもウール又はウール・ポリエステル
混紡衣類などを収縮させることなく洗濯できるというこ
とが知得された。
【0010】この発明は、上述したウール又はウール・
ポリエステル混紡衣類などに対する従来の水洗い方法の
問題点を解決するためになされたものであり、防縮剤を
含む中性洗剤を入れた水を用い、水の温度、バスケット
の回転数を一定条件下に保持することによりウール又は
ウール・ポリエステル混紡衣類であっても水洗いし、高
品質の仕上がりを保持することができる水洗い洗濯方法
及び装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決する手段として、洗濯槽に洗濯用の水と共に、又
はこれに含めて防縮剤を含む加工剤と中性洗剤から成る
洗剤を供給し、この水をウール又はウール混紡衣類の非
収縮温度範囲内に保持して洗濯槽のバスケットをたた
き、もみ等の機械的作用を最小限有効に与える低速度で
回転させて被洗物を水洗いすることから成る水洗い洗濯
方法を採用したのである。
【0012】そして、上記洗濯方法を実施する手段とし
て、内部に回転可能なバスケットを有する洗濯槽に水の
供給路と排水路と、防縮剤を含む加工剤及び中性洗剤を
含む洗剤の供給路とを接続し、上記水の供給路に温度調
整自在の加熱手段を設け、上記バスケットをたたき、も
み等の機械的作用を最小限有効に与える低速度で回転さ
せるように制御し、かつ上記加熱手段を槽内の水温がウ
ール又はウール混合衣類の非収縮温度に保持されるよう
に加熱制御する制御部を備えて成る水洗い洗濯機の構成
を採用したのである。
【0013】かかる構成の本発明による水洗い洗濯機に
よると、水洗いで従来の水洗いあるいはドライクリーニ
ングに代わって高品質の仕上げができる洗濯が次のよう
にして行われる。
【0014】この発明の水洗い洗濯機における洗濯工程
は、一般に予洗、排水、本洗、脱水、すすぎ、脱水、乾
燥の順で行われる。かかる洗濯工程においてウール又は
ウール混紡衣類を処理する際には次の4点を守ることに
よって水洗いであってもウール又はウール混紡衣類の洗
濯が可能となる。
【0015】1)水洗いによる衣類の収縮の防止 2)機械的作用によるダメージの防止 3)油汚れに対する洗浄力の向上 4)色冴え、フレッシュ感、風合いなどの仕上品質の向
上 1)項は3)項の洗浄力向上のため中性洗剤を水に1%
未満含ませる際に防縮剤を他の加工剤(例えば酵素、色
止め剤、殺菌剤)に混合して含ませること、及び洗濯時
の水温をウール又はウール混紡衣類の非収縮温度範囲で
ある30〜42℃の一定温度範囲内に加熱手段とその制
御部により加熱制御して保持することにより行う。
【0016】2)項の機械作用のダメージを防止するた
めには、制御部を介してバスケットの回転を機械的作用
が最小限有効に与えられるが、ダメージとしては影響の
ない状態になるような低速度で回転させることによって
ダメージ防止を図る。
【0017】なお、この低速度の回転でダメージ防止を
図ることにより風合いなどの仕上品質向上も図ることが
できるが、さらに補助的に洗濯槽に注入する水量を被洗
物重量の数倍(例えば3倍、一般の水洗いでは5〜6倍
であるがこれを約半分程度とする)に制限するように制
御部を介して制御することによりさらに品質向上が図ら
れる。
【0018】
【実施の形態】以下この発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0019】図1に示すように、洗濯槽1の内部には表
面に多数の貫通孔を備えたバスケット2が設けられ、そ
のバスケット2がモータ3により正逆と停止の間欠動回
転できるようになっている。洗濯槽1には給水路4の水
を直接給水する第1給水路4aと洗濯槽1の下部に設け
られた洗剤タンク5を経由して給水する第2給水路4b
が接続されている。2aはかき上げ板である。
【0020】又、洗濯槽1には加工剤タンク6aと洗剤
タンク6bの液をスプレー装置7により供給するよう供
給ライン8が連結され、かつこの供給ライン8は給水タ
ンク5へも分岐連結されている。洗濯槽1の下部には排
出路9が連結され、その途中で分岐した循環ラインは給
水タンク5へ連結されている。
【0021】上記給水タンク5は予洗タンク5aと本洗
タンク5bに分かれており、上記分岐した循環ラインは
さらに2つの循環ライン9a、9bに分岐してそれぞれ
のタンク5a、5bに接続されている。予洗、本洗タン
ク5a、5bには、図示のように、給水路4から給水さ
れ、かつ前述のスプレー装置7の供給ライン8から本洗
タンク5bに洗剤及び加工剤が供給されるようになって
いる。V0 〜V11はそれぞれ電磁弁を示す。又、温度計
17(T1 、T2 )がそれぞれのタンクに設けられてい
る。5xは水位計である。
【0022】洗濯槽1の水を排水後、被洗物を乾燥させ
るため排水路9の途中には熱風循環経路12が接続さ
れ、その経路途中にダンパ13、リントフィルタ14、
ファン15、ヒータ16が設けられ洗濯槽1へ至る。ダ
ンパ13は熱風の温度調整のためであり、ヒータ16へ
の加熱源は蒸気又は電気のいずれでもよい。温度計1
7、湿度コントローラ18、水位コントローラ19が洗
濯槽1に設けられている。
【0023】図2に上記各構成部を駆動するための制御
回路を示す。入力信号として温度計17、湿度コントロ
ーラ18、水位計19の信号が制御部20へ入力され、
この制御部20の制御信号によりモータ3や各種の電磁
弁V0 〜V11がオン、オフ制御される。
【0024】なお、モータ3は揺動回転と停止を所定の
時間間隔で行うように制御部20により制御されるが、
その詳細については後で説明する。
【0025】上記の構成とした実施形態の水洗い洗濯装
置では主としてウール又はウール混紡衣類が次のように
して洗濯処理される。
【0026】ウール又はウール混紡衣類を水洗いで洗濯
する場合、従来の水洗いでは衣類の収縮が大きい、油脂
汚れに対する洗浄力が小さい、処理時間を短くするため
一般に40〜45回転/分の高速回転をさせると機械的
作用によるダメージが大きいという種々の不都合が生じ
るから、この実施形態の装置では前提条件として次の5
つの条件を満足することによりかかる不都合を生じさせ
ないようにする。
【0027】1)衣類の収縮防止のためまず洗剤に防縮
剤を含む加工剤を混合する(収縮防止)。 2)水洗い温度を30〜42℃に保持する(収縮防
止)。 3)油脂汚れを落とすため洗剤として中性洗剤を用いる
(洗浄力)。 4)機械的作用によるダメージを防ぐためバスケット2
の回転を10〜15回転/分の低速回転とする(ダメー
ジ防止)。 5)バスケット内の水量を被洗物重量の約3倍程度に制
限する(従来は5〜6倍)(風合い)。
【0028】上記3)項は予め洗剤タンク6bに中性洗
剤を貯留すればよいが、他の項については各条件を満た
すように制御部20の記憶部に予め設定されているプロ
グラムに従って制御部20により制御する。なお、実際
の洗濯工程では上記条件を満足させながら予洗、本洗、
すすぎ、乾燥の工程を実行するから、詳細な洗濯工程と
共に以下さらに説明する。
【0029】図3にウール又はウール混紡衣類の主要な
洗濯工程を示す。図示の工程に入るまえに予め水、洗剤
等の注入が行われるが、その際まず予洗タンク5aに上
記1)、5)の条件を満たす水が用意されそれを洗濯槽
1へ給水する。即ち、弁V4を閉じた状態で予洗タンク
5aに給水路4から被洗物の重量の約3倍の水を送り、
かつ加工剤タンク6a、洗剤タンク6bからスプレー装
置7を経由して予洗での洗剤濃度0.5%を満足するよ
うに防縮剤を含む中性洗剤を送る。
【0030】そして予洗タンク5aでヒータ10により
加熱して送り出す際に洗濯槽1までの配管及び洗濯槽1
における温度降下を考慮して予洗での最終温度が30℃
以下とならないように、例えば40℃程度に加熱して送
り出す。このような加熱給水は、洗剤濃度は異なるが本
洗にても同様に行う。加熱温度は温度計17の検出信号
に基づいてヒータ10の加熱量を調整して制御する。
【0031】以上のようにして洗濯槽1内に給水が行わ
れると、ステップS1 の予洗では低速回転、この実施形
態では例えば10〜15rpm程度で正逆3″、停止2
7″の間欠サイクルでモータ3を駆動制御して予洗を行
う。上記回転数は、この実施形態では洗濯槽1の直径
(バスケット)920mmφ、水位がバスケット下底か
ら180mm、被洗物重量(ウール)10〜15kgの
場合の例であり、洗濯槽直径が異なれば上記回転条件と
同等となるように設定すればよい。
【0032】上記間欠動による予洗を一定時間繰り返し
て予洗が終了すると、ステップS2で洗濯槽1の予洗に
用いられた水は弁V0 を開いて排水される。次に、予洗
の場合と同様にして但し異なる濃度0.3%の中性洗剤
(防縮剤含む)を加えた本洗用の水が予め本洗タンク5
bに注入されており、ステップS3 の本洗ではこのタン
クからポンプ11により洗濯槽1へ給水される。この本
洗における温度、水位、回転速度は予洗の場合と同じ
で、間欠動は正逆2″、停止58″を繰り返す。
【0033】上記本洗が終了すると、洗濯槽1の水は次
回の予洗水として利用するため予洗タンク5aへ送ら
れ、その後ステップS4 にて弱脱水が行われる。この弱
脱水はこの実施形態では450rpmの回転速度でバス
ケット2を回転させて行われる。この回転速度450r
pmの弱脱水は遠心効果90Gに相当する脱水作用であ
り、遠心効果の値は次式によって得られる値である。
【0034】 G=5.6×n2 d/107 (遠心効果) n:回転数(rpm) d:内胴直径(cm) なお、上記弱脱水の際にはその前に本洗で使用された水
は洗濯槽1から排出され、その水は次回の予洗水として
利用するため弁V7 を開いて予洗タンク5aに貯留され
る。
【0035】こうして、弱脱水が十分行われると、次に
ステップS5 においてすすぎが行われる。このすすぎ用
の水は給水路4から弁V4 を開いて直接給水され、かつ
スプレー装置7から仕上剤スプレー0.5%となるよう
に加工剤をスプレーし仕上加工をする。これにより色冴
え、フレッシュ感、風合いを増すのである。この場合、
予洗、本洗と同じく低速回転で、正逆3″、停止27″
の間欠駆動でバスケットを回転させる。
【0036】すすぎの後にはステップS6 にて強脱水作
用を加える。この場合、回転速度は1000rpm(4
50G)の高速回転とし、高速による強脱水を行うので
ある。
【0037】この強脱水を行う前にすすぎに用いられた
水は次回の本洗に再利用するため弁V7 、V8 を開いて
本洗タンク5bへ送りかつ洗剤濃度を中性洗剤を送り込
んで予め次回の本洗の濃度に調整を行っておく。
【0038】ステップS6 の強脱水が終了すると、ステ
ップS7 で乾燥を行う。この乾燥処理の条件は槽内を
100℃とし衣類の水分含有率60%となるまでは正逆
3″、停止27″の間欠動で低速回転し、60℃、4
0%までは正逆15″、停止3″、余熱で10%とな
るまで正逆15″、停止3″の間欠動を行う。
【0039】この場合、乾燥工程に入る前にヒータ16
へ熱源を投入し、熱風循環路12に熱風を循環させ得る
ように駆動部を制御しておくものとする。
【0040】以上で最初の被洗物の洗濯が終了して洗濯
槽1から取り出された後2回目の被洗物が投入される
と、上述した工程のステップS1 から順次同じ工程で2
回目の被洗物の洗濯が行われる。この2回目の洗濯では
前回本洗に用いられた水が予洗タンク5aに貯留されて
いるから、これが予洗用としてポンプ11により洗濯槽
1へ送られてくる。
【0041】又、本洗用の水は前回のすすぎ用に用いら
れた水が本洗タンク5bに貯留されているから、これが
本洗用としてポンプ11により送られてくる。そして、
2回目の本洗いに用いられた水は予洗タンク5aへ送ら
れ次々回の予洗のため貯留される。従って、3回目以降
の洗濯では最初すすぎに用いられた水は、本洗、予洗へ
と循環使用された後排水されるから、1回ごとに予洗、
本洗、すすぎにそれぞれ使用された水を全量排水する方
式に比較すると水の使用量が数分の1となり激減する。
【0042】上記水洗いでは使用される洗濯水には1%
未満の中性洗剤しか含まれていないから、ドライクリー
ニング方式に較べると排水の対環境への影響も小さく、
水質汚濁防止法、大気汚染防止法、労働安全衛生法の規
制を全く受けず、かつ水の使用量が少ないためさらに影
響が小さくなる。
【0043】以上の水洗いの洗濯方法は、予洗、本洗に
おいて前述した5つの条件を満足させて水洗いによる洗
濯を実行し、その後のすすぎ、強脱水、乾燥工程におい
ても収縮防止、ダメージ防止、風合いなどの仕上がり向
上に留意した処理をするようにしたから、従来ドライク
リーニングでしかできないと考えられていたウール又は
ウール混紡衣類をドライクリーニング以上の高品質の仕
上がり状態で洗濯することが可能となったのである。
【0044】なお、上記実施形態では洗濯槽1でのバス
ケットの回転は正逆回転としたが、これに代えて揺動回
転(回転角度約120°)、又は一方向への連続回転
(但し正逆回転に対応する時間のみ)としてもよい。
【0045】上述した低速回転によるダメージの防止に
ついては、その客観的な評価基準として洗濯機業界にお
いて定められた、洗浄機械作用の評価基準を用いその最
小機械作用ランクに適合する程度とする。
【0046】上記評価基準とは所定径の穴の複数個を予
めパンチングで穿設した一定サイズ(450×450正
方形)の麻布のサンプルを衣類にピン止めし、他の衣類
と一緒に洗濯してサンプル布のパンチング穴周辺の糸の
ほつれ状態を観察し、ほつれ具合の大きいものから小さ
いものを1級〜5級に分けて5段階評価するというもの
である。この5段階評価のうち5級(最低ランク)を機
械作用が弱くダメージが少ないという表現に該当するも
のとする。
【0047】又、保温手段は予洗タンク5a、本洗タン
ク5bを加熱制御することにより洗濯槽1内の洗濯水の
温度を間接制御するようにしたが、洗濯槽1にヒータ、
温度計、温度検出器を直接設けて直接的な制御としても
よいことは勿論である。
【0048】さらに、乾燥工程も洗濯槽1内で実施でき
るようにしたが、この乾燥工程は洗濯槽とは別体の装置
で実施できるようにしてもよい。なお、この乾燥工程で
は図3に示すように、湿度センサによる乾燥時間のコン
トロールをする。乾燥初期は洗濯槽入口熱風を100℃
にて湿度60%位いまでとし、次に60℃で40%を経
てヒータを遮断し、余熱乾燥で10%位いまでクールダ
ウンさせる。
【0049】又、上記実施形態は主としてウール又はウ
ール混紡を水洗いで洗濯する方法及び装置について説明
したが、上記以外の綿、麻、ポリエステル、アクリル繊
維などの一般的な被洗物も同様に洗濯できることは言う
までもない。この場合、ウール等に比して水による収縮
幅が大きくないから、温度条件については加熱制御は必
らずしも必要ではない。
【0050】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明の
水洗い洗濯方法及び装置では洗濯用水と防縮剤を含む中
性洗剤とを洗濯槽に供給し、この水をウール又はウール
混紡衣類の非収縮温度範囲内に保持し、バスケットを最
小機械作用を与える低速回転させるようにしたから、従
来水洗いでは収縮性のためウール又はウール混紡衣類は
洗濯できずドライクリーニングでしかできないとされて
いたものを本発明の水洗い洗濯で収縮もなく、機械的ダ
メージも生じず、強い洗浄力で洗濯でき、かつ色冴え、
フレッシュ感、風合いなどの仕上げ品質も一段と向上し
た洗濯が可能になるという種々の利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の水洗い洗濯機の全体概略構成図
【図2】制御回路の全体概略ブロック図
【図3】作用の説明図
【符号の説明】
1 洗濯槽 2 バスケット 3 モータ 4 給水路 5a 予洗タンク 5b 本洗タンク 6a 加工剤タンク 6b 洗剤タンク 7 スプレー装置 8 供給ライン 9 排水路 10 ヒータ 11 ポンプ 12 熱風循環路 13 ダンパ 14 リントフィルタ 15 ファン 16 ヒータ 17 温度計 18 湿度コントローラ 19 水位計 20 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D06F 39/08 341 D06F 39/08 341

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗濯槽に洗濯用の水と共に、又はこれに
    含めて防縮剤を含む加工剤と中性洗剤から成る洗剤を供
    給し、この水をウール又はウール混紡衣類の非収縮温度
    範囲内に保持して洗濯槽のバスケットをたたき、もみ等
    の機械的作用を最小限有効に与える低速度で回転させて
    被洗物を水洗いすることから成る水洗い洗濯方法。
  2. 【請求項2】 内部に回転可能なバスケットを有する洗
    濯槽に水の供給路と排水路と、防縮剤を含む加工剤及び
    中性洗剤を含む洗剤の供給路とを接続し、上記水の供給
    路に温度調整自在の加熱手段を設け、上記バスケットを
    たたき、もみ等の機械的作用を最小限有効に与える低速
    度で回転させるように制御し、かつ上記加熱手段を槽内
    の水温がウール又はウール混合衣類の非収縮温度に保持
    されるように加熱制御する制御部を備えて成る水洗い洗
    濯機。
  3. 【請求項3】 前記洗濯槽の排水路の途中に予洗タンク
    と本洗タンクを接続し、これらのタンクを介して前記洗
    濯槽へ洗剤を送る供給路を接続し、洗濯槽へ直接給水路
    から送られた水ですすぎをした水は次回の被洗物の本洗
    のため本洗タンクへ貯留し、この本洗タンクの水を洗濯
    槽へ送り本洗した水は次々回の予洗のため予洗タンクへ
    貯留し、この予洗タンクの水を洗濯槽へ送って予洗した
    水を排水路に排水するように給水路、供給路、排水路を
    互いに接続したことを特徴とする請求項2に記載の水洗
    い洗濯機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1296547C (zh) * 2003-06-06 2007-01-24 日立家用电器公司 洗衣机
JP2008125889A (ja) * 2006-11-22 2008-06-05 Sanyo Electric Co Ltd 洗濯機

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