JPH1023948A - 座席用人体検出装置 - Google Patents

座席用人体検出装置

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JPH1023948A
JPH1023948A JP18300696A JP18300696A JPH1023948A JP H1023948 A JPH1023948 A JP H1023948A JP 18300696 A JP18300696 A JP 18300696A JP 18300696 A JP18300696 A JP 18300696A JP H1023948 A JPH1023948 A JP H1023948A
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JP
Japan
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seat
human body
output signal
determination
vehicle
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Application number
JP18300696A
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English (en)
Inventor
健実 ▲よし▼永
Takemi Yoshinaga
Takashi Iwasa
隆司 岩佐
Masaatsu Inoue
雅篤 井上
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
Yoshiaki Watanabe
義明 渡▲なべ▼
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は座席用人体検出装置に関するもの
で、座席上が如何なる状態の場合においても座席上の人
体の有無を正確に判定することである。 【解決手段】 座席内に配設された振動検出手段2と、
前記振動検出手段の出力信号から各々異なる特定の周波
数域の信号を取り出す複数のフィルタ手段31から3n
までと、前記フィルタ手段の出力信号のそれぞれを異な
る増幅率で増幅する複数の増幅手段411から4nmま
でと、前記の一つの増幅手段の出力信号が所定の値以上
の時にそれより低い増幅率の増幅手段に切り替える切替
手段7と、前記切替手段7の出力信号を基に前記座席上
の人体の有無を判定する判定手段52と、前記判定手段
の判定を基に信号を出力する出力手段6からなるもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、座席上の人体の有
無を検出する座席用人体検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6(a)は従来の座席用人体検出装置
の構成図であり、図6(b)は、同装置のブロック図で
ある。図に示すように、座席1内に配設された振動検出
手段2と、各々異なる特定の周波数域の信号を取り出す
フィルタ手段31、32と、フィルタ手段31、32の
出力信号を増幅する増幅手段41、42と、増幅手段4
1、42の出力信号を基に座席1上の人体の有無を判定
する判定手段5と、判定手段5の判定に基づいた信号を
外部に接続された環境をコントロールする機器(図示せ
ず)に出力する出力手段6から構成されるものである。
【0003】ここで、座席1上に人が着座すると座席1
内に配設された振動検出手段2が変形し、圧電効果によ
り電圧が発生する。座席1上に人が着座している場合に
は、この発生信号に人の心拍や呼吸による細かな体動信
号が現れ、座席1上に物が置かれた場合には、物には人
のような心拍や呼吸による細かな体動はないので体動信
号は現れない。この差を利用して、判定手段5において
座席1上の人体の有無の判定を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
座席用人体検出装置では、座席1上に物体が置かれた瞬
間や座席1上で人が激しく動いた場合において、振動検
出手段2に大きい振動が加えられ、増幅手段41、42
の出力信号が飽和して信号差が得られないために、座席
1上の人体の有無を誤って判定してしまうという課題を
有していた。
【0005】また、車両の座席では走行速度の変化によ
り車両自体の振動が変化するため、その影響を受けて振
動検出手段2の出力信号の大きさが変化してしまう。こ
の場合、判定手段5において車両の走行速度に関わらず
同一の判定値によって座席1上の人体の有無の判定を行
うと誤判定してしまうという課題を有していた。
【0006】また、構成部品に故障が発生した場合は、
故障した部品の誤った信号を基に座席上の人体の有無を
判定してしまうという課題を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、座席内に配設された振動検出手段の出力信
号を、複数のフィルタ手段によって各々異なる周波数域
の信号を取り出し、その取り出した信号のそれぞれを異
なる増幅率で増幅する複数の増幅手段によって増幅し、
その結果得られる信号を基に所定の判定値と比較して座
席上の人体の有無の判定を行うものである。
【0008】上記発明によれば、判定手段において、一
つの増幅手段の出力信号が所定の値以上の時にそれより
低い増幅率の増幅手段に切り替えて判定するため、座席
上で人が動いた時や物が置かれた瞬間等振動検出手段に
大きな振動が加わる場合においても、出力値が飽和して
信号差が得られなくなることなく、座席上の人体の有無
を正確に判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、座席内に配設された振
動検出手段と、前記振動検出手段の出力信号から各々異
なる特定の周波数域の信号を取り出す複数のフィルタ手
段と、前記フィルタ手段の出力信号のそれぞれを異なる
増幅率で増幅する複数の増幅手段と、一つの増幅手段の
出力信号が所定の値以上の時にそれより低い増幅率の増
幅手段に切り替える切替手段と、前記切替手段の出力信
号を基に前記座席上の人体の有無を判定する判定手段
と、前記判定手段の判定を基に信号を出力する出力手段
からなるものである。
【0010】そして、一つの増幅手段の出力信号が所定
の値以上の時にそれより低い増幅率の増幅手段に切り替
えて判定するため、座席上で人が動いた時や物が置かれ
た瞬間等振動検出手段に大きな振動が加わる場合におい
ても、出力値が飽和して信号差が得られなくなることが
なく、座席上の人体の有無を正確に判定することができ
る。
【0011】さらに、座席内に配設された振動検出手段
と、前記振動検出手段の出力信号から各々異なる特定の
周波数域の信号を取り出す複数のフィルタ手段と、車両
の走行速度を検出する車速検出手段と、前記複数のフィ
ルタ手段の出力信号を処理して判定値と比較を行い前記
座席上の人体の有無を判定する判定手段と、前記判定手
段の判定を基に信号を出力する出力手段からなり、前記
判定手段は前記複数のフィルタ手段の各々に対応した判
定値を車両の走行速度に応じて有し、前記車速検出手段
の出力信号に応じて判定値を切り替えて座席上の人体の
有無を判定するものである。
【0012】そして、車速検出手段により得られる走行
速度によって判定値を切り替えて座席上の人体の有無の
判定を行うため、車両の走行速度の違いによって車両自
体の振動が変化して、その影響を受けて振動検出手段の
出力信号の大きさが変化してしまう場合においても、座
席上の人体の有無を正確に判定することができる。
【0013】また、判定手段は、車速検出手段の出力信
号が所定速度以上を示している時に特定のフィルタ手段
の出力信号が所定の値を下回った場合に構成部品の故障
と判定するものである。
【0014】そして、車両走行時は、車両の振動の増加
に伴い特定のフィルタ手段の出力信号が大きくなること
を利用して、車速検出手段の出力信号が所定速度以上を
示している時に、特定のフィルタ手段の出力信号が所定
の値を下回った場合は、判定手段において振動検出手段
或いはフィルタ手段の故障と判定するため、部品故障時
の検出用として改めて検出手段を設けることなく容易に
構成部品の故障検出を行うことができるとともに、故障
した部品の誤った信号を基に人体の有無を判定すること
がない。
【0015】また、車速検出手段の出力信号が所定値以
下で且つ特定のフィルタ手段の出力信号が所定の値を越
えた場合に計時を開始するタイマ手段を設け、判定手段
は、前記特定のフィルタ手段の出力信号が前記タイマ手
段の計時が終了するまで継続して所定の値を越えた場合
に前記車速検出手段の故障と判定するものである。
【0016】そして、車速検出手段の出力信号が一定値
以下で、且つ特定のフィルタ手段の出力信号が所定の値
を越えて一定時間継続した場合は、判定手段において車
速検出手段の故障と判定するため、部品故障時の検出用
として改めて検出手段を設けることなく容易に構成部品
の故障検出を行うことができるとともに、故障した部品
の誤った信号を基に人体の有無を判定することがない。
【0017】以下、本発明の実施例について図面を用い
て説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の座席用人体検出
装置のブロック図である。座席(図示せず)上の物体が
座席に加える振動の歪みの大きさに応じて出力信号が変
化する座席内に配設された振動検出手段2と、振動検出
手段2の出力信号から各々異なった周波数域の信号を取
り出すフィルタ手段31〜3n(nは2以上の自然数)
と、フィルタ手段31〜3nのそれぞれの出力信号を異
なる増幅率で増幅する複数の増幅手段411〜4nm
(mは2以上の自然数)と、複数の増幅手段411〜4
nmから座席上の人体の有無の判定に用いる増幅手段の
信号を切り替える切替手段7と、切替手段7の出力信号
を基に座席上の人体の有無を判定する判定手段52と、
外部に接続される機器(図示せず)に判定手段52の判
定に基づき信号を出力する出力手段6からなる。フィル
タ手段31〜3nは振動検出手段2の検出する振動に応
じた信号の中から、人体の固有振動周波数成分とカバン
や荷物等の物の固有振動周波数成分とを取り出し、増幅
手段411〜4nmに入力する。増幅手段411〜4n
mはフィルタ手段31〜3nで取り出した人体の固有振
動周波数成分f1とカバンや荷物等の物の固有振動周波
数成分f2を増幅し、切替手段7に入力する。切替手段
7は増幅手段411〜4nmから座席上の人体の有無の
判定に用いる増幅手段の信号の切り替えを行い判定手段
52に入力する。
【0018】本実施例では、フィルタ手段の数が、振動
検出手段2の検出する振動に応じた信号の中から人体の
固有振動周波数成分f1を取り出すフィルタ手段31
と、物の固有振動周波数成分f2を取り出すフィルタ手
段32の2個で、増幅手段の数がフィルタ手段のそれぞ
れの出力信号を増幅する増幅手段411、421と、増
幅手段411、421より低い増幅率の増幅手段41
2、422の合計4個の場合について説明する。
【0019】本実施例の判定手段52における判定は、
人体と物の固有振動周波数が各々異なる(物に比べて人
体の固有振動周波数が低い)ことを利用するものであ
る。座席上に存在するものが人の場合は、人体の固有振
動周波数成分f1を取り出すフィルタ手段31の出力信
号が、物の固有振動周波数成分f2を取り出すフィルタ
手段32の出力信号よりも大きくなり、逆に座席上に存
在するものが人以外の荷物等の場合は、人体の固有振動
周波数成分f1を取り出すフィルタ手段31の出力信号
より、物の固有振動周波数成分f2を取り出すフィルタ
手段32の出力信号の方が大きくなる。この違いで、座
席上のものが人か或いは人以外かを判定している。
【0020】このとき、ある特定の増幅率を持つ一種類
の増幅手段のみを用いてフィルタ手段31、32の出力
信号を増幅すると、座席上に物体が置かれた瞬間や座席
上で人が動いた場合等振動検出手段2に大きな振動が加
えられた場合に、増幅手段を介して得られるフィルタ手
段31、32の出力信号が飽和して信号差が得られない
ことがある。この場合には、判定手段52において、人
と物との区別ができなくなるといった誤判定の可能性が
ある。従って、フィルタ手段31、32のそれぞれの出
力信号を増幅する増幅手段411、421と増幅手段4
11、421より低い増幅率の増幅手段412、422
を設け、増幅手段411、421の出力信号が所定の値
以上つまり飽和している場合には、切替手段7によって
増幅手段412、422の飽和していない出力信号に切
り替えて判定手段52に入力し、判定手段52において
はその入力された信号と使用フィルタ手段の増幅率を基
に座席上の人体の有無の判定を行う。
【0021】なお、人体以外の物体を検出したい場合
は、その物体の持つ固有振動周波数成分を取り出すフィ
ルタ手段を設けて、判定手段52において判定を行う。
また、増幅手段412、422の出力信号でも飽和して
信号差が得られない場合には、前記増幅手段412、4
22よりもさらに低い増幅率を持つ増幅手段を複数設け
て、その出力信号を基に座席上の人体の有無の判定を行
う。
【0022】(実施例2)図2は、本発明の実施例2の
座席用人体検出装置のブロック図である。座席(図示せ
ず)上の物体が座席に加える振動の歪みの大きさに応じ
て出力信号が変化する座席内に配設された振動検出手段
2と、振動検出手段2の出力信号から各々異なった周波
数域の信号を取り出すフィルタ手段31〜3nと、車両
の走行速度を検出する車速検出手段8と、複数のフィル
タ手段31〜3nの出力信号のそれぞれの最大振幅を求
め、その結果と所定の判定値との比較により座席上の人
体の有無を判定する判定手段53と、外部に接続される
機器(図示せず)に、判定手段53の判定に基づき信号
を出力する出力手段6とからなり、フィルタ手段31〜
3nは振動検出手段2の検出する振動に応じた信号の中
から人体の固有振動周波数成分f1とカバンや荷物等の
物の固有振動周波数成分f2とを取り出し、判定手段5
3に入力する。また、判定手段53は車両の走行速度に
対応した判定値を複数有し、車速検出手段8により検出
された走行速度に応じて判定値91〜9k(kは2以上
の自然数)を切り替えて用いる。
【0023】本実施例では、判定手段53で判定に用い
る判定値の数が車両がアイドリング状態の時の判定値9
1と走行している時の判定値92の2個の場合について
説明する。
【0024】図3は、車両がエンジンを動作させて停止
しているアイドリング状態の時と走行している時の人体
の固有振動周波数成分f1を取り出すフィルタ手段の出
力信号と、物の固有振動周波数成分f2を取り出すフィ
ルタ手段の出力信号との関係を表したものである。図3
に示すように、車両がアイドリング状態にある時に比べ
て、車両が走行している時には車両自体が振動している
ため、その影響を受けて振動検出手段2に大きい振動が
加わり人体の固有振動周波数成分f1を取り出すフィル
タ手段の出力信号と、物の固有振動周波数成分f2を取
り出すフィルタ手段の出力信号とが大きくなる。このと
きに判定手段53において、座席上の人体の有無の判定
を車両の走行速度に関わらず同一の判定値で行うと、座
席上の人体の有無を誤って判定してしまう可能性があ
る。従って、本発明の座席用人体検出装置の判定手段5
3においては、アイドリング状態の時と車両が走行して
いる時の判定値91、92を設け、車速検出手段6で検
出された走行速度に応じて判定値91、92を切り替え
て座席上の人体の有無の判定を行う。
【0025】なお、判定に用いる判定値を車両の走行速
度に応じて複数設けることで、車両の速度変化による影
響で振動検出手段2に加わる振動の大きさが違う場合に
おいても座席上の人体の有無の判定がより正確に行え
る。
【0026】また、図2の振動検出手段2としては外部
から受ける振動による素子の歪みの大きさに応じて出力
電圧が変化する圧電素子が、複数のフィルタ手段31〜
3nは電子部品で構成されたものが通常用いられる。複
数のフィルタ手段に用いられる電子部品に関しては、現
在の電子部品の信頼性から考えて故障する可能性はほと
んどない。しかし、振動検出手段2に用いられる圧電素
子は、電子部品に比べて熱や湿気等のストレスに弱く長
期間の使用においては故障により出力が低下することが
ある。振動検出手段2の感度低下や断線等の故障が起こ
った場合に、出力がない状態で人体の持つ固有振動周波
数成分f1を取り出すフィルタ手段の信号出力と物の持
つ固有振動周波数成分f2を取り出すフィルタ手段の出
力信号とを基に座席上の人体の有無の判定を行うと、人
がいるにも関わらず人がいないというように誤って判定
する可能性がある。
【0027】本実施例では、車両が走行している時には
車両自体が振動しているためその影響を受けて振動検出
手段2に大きな振動が加わり、特定のフィルタ手段の出
力信号の値が座席上の状態に関わらず必ず所定以上の値
になることを利用し、車速検出手段8によって車両が走
行していると判定し且つ特定のフィルタ手段の出力信号
の値が所定の値を下回った場合には、判定手段53が振
動検出手段2の感度低下や断線等の故障と判定する。
【0028】(実施例3)また図4は、本発明の実施例
3の座席用人体検出装置のブロック図である。
【0029】座席(図示せず)上の物体が座席に加える
振動の歪みの大きさに応じて出力信号が変化する座席内
に配設された振動検出手段2と、振動検出手段2の出力
信号から各々異なった周波数域の信号を取り出すフィル
タ手段31〜3nと、車両の走行速度を検出する車速検
出手段8と、一定時間計時するタイマ手段10と、複数
のフィルタ手段31〜3nの出力信号を基に座席上の人
体の有無を判定する判定手段53と、外部に接続される
機器(図示せず)に、判定手段53の判定に基づいた信
号を出力する出力手段6からなり、フィルタ手段31〜
3nは振動検出手段2の検出する振動に応じた信号の中
から、人体の固有振動周波数成分f1とカバンや荷物等
の物の固有振動周波数成分f2とを取り出し判定手段5
3に入力する。また、タイマ手段10は、車速検出手段
8により車両が停止状態と判定し、且つ判定手段53に
おいて特定のフィルタ手段の出力信号が所定の値を越え
た場合に計時を開始する。また、判定手段53は車両の
走行速度に対応した座席上の人体の有無の判定に用いる
複数の判定値91〜9kを有しており、特定のフィルタ
手段の出力信号が前記タイマ手段10の計時が終了する
まで、継続して所定の値を越えた場合に車速検出手段8
の故障と判定する。
【0030】図5は車両の走行速度の違いによる車速信
号の一例を表した図である。通常車速信号には、図に示
すような車両の走行速度に応じて周期Tが変化するパル
スがよく用いられる。車両が早い速度で走行している場
合は5aのように車速信号パルスの周期T1は短くな
り、車両が遅い速度で走行している場合は5bのように
車速信号パルスの周期T2は長くなり、また車両がアイ
ドリング状態の場合は5cのように車速信号パルスは発
生しない。車速検出手段8は、この車速信号パルスの周
期Tの長さより車両の走行速度を検出する。
【0031】仮に、図4の車速検出手段8が断線等の故
障を起こした場合は車速信号パルスが発生せず、常に車
両が停止しているものと検出してしまう。このとき、車
両が走行していても、車速検出手段8は停止していると
誤って判定している。そのまま判定手段53において人
体の持つ固有振動周波数成分f1を取り出すフィルタ手
段の出力信号と物の持つ固有振動周波数成分f2を取り
出すフィルタ手段の出力信号とを基に座席上の人体の有
無の判定を行うと、人がいるにも関わらず人がいないと
誤って判定してしまう可能性がある。
【0032】しかし、通常車両が停止している場合は、
車両が走行している場合に比べて車両自体の振動が少な
いため振動検出手段2にあまり大きい振動が加わらな
い。そのため、複数のフィルタ手段の出力信号は、座席
上の状態に関わらず必ず所定の値以下になる。但し、車
両が停止している場合であっても、座席上に荷物が置か
れた瞬間や人が着座した瞬間など座席上に強い衝撃が加
えられたときには振動検出手段2に大きい振動が加わる
ため、複数のフィルタ手段の出力信号は一時的に所定の
値以上になることがあるが、その状態が所定時間以上継
続することはない。
【0033】従ってこのことを利用して図4に示すよう
に、ある一定時間計時するタイマ手段10を設け、車速
検出手段8が車両が停止していると判定して且つ判定手
段53において複数のフィルタ手段の出力信号が所定の
値を越えたと判定した時点からタイマ手段10の計時を
開始し、複数のフィルタ手段の出力信号がタイマ手段1
0の計時が終了するまで継続して所定の値を越えた場合
は、判定手段53は車速検出手段8の断線等の故障と判
定し、車速検出手段8の故障による誤った信号で人体の
有無を判定することを防止する。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、判定手段
において、一つの増幅手段の出力信号が所定の値以上の
時にそれより低い増幅率の増幅手段に切り替えて判定す
るため、座席上で人が動いた時や物が置かれた瞬間等振
動検出手段に大きな振動が加わる場合においても、出力
値が飽和して信号差が得られなくなることなく、座席上
の人体の有無を正確に判定することができるという有利
な効果を有する。
【0035】さらに、判定手段において、車速検出手段
により得られる走行速度によって判定値を切り替えて座
席上の人体の有無の判定を行うため、車両の走行速度の
違いによって車両自体の振動が変化して、その影響を受
けて振動検出手段の出力信号の大きさが変化してしまう
場合においても、座席上の人体の有無を正確に判定する
ことができるという有利な効果を有する。
【0036】また、車両走行時は、車両の振動の増加に
伴い特定のフィルタ手段の出力信号が大きくなることを
利用して、車速検出手段の出力信号が所定速度以上を示
している時に、所定のフィルタ手段の出力信号が所定の
値を下回った場合は、判定手段において振動検出手段或
いはフィルタ手段の故障と判定するため、部品故障時の
検出用として改めて検出手段を設けることなく容易に構
成部品の故障検出を行うことができるとともに、故障し
た部品の誤った信号を基に人体の有無を判定することが
ないという有利な効果を有する。
【0037】また、車速検出手段の出力信号が所定値以
下で、且つ特定のフィルタ手段の出力信号が所定の値を
越えて一定時間継続した場合は、判定手段において車速
検出手段の故障と判定するため、部品故障時の検出用と
して改めて検出手段を設けることなく容易に構成部品の
故障検出を行うことができるとともに、故障した部品の
誤った信号を基に人体の有無を判定することがないとい
う有利な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の座席用人体検出装置のブロ
ック図
【図2】本発明の実施例2の座席用人体検出装置のブロ
ック図
【図3】車両の走行状態の違いによる人体の固有振動周
波数と物の固有振動周波数との相関図
【図4】本発明の実施例3の座席用人体検出装置のブロ
ック図
【図5】車両の走行速度の違いによる車速信号の一例を
表した図
【図6】(a)従来の座席用人体検出装置の構成図 (b)同装置のブロック図
【符号の説明】
1 座席 2 振動検出手段 10 タイマ手段 31 フィルタ手段1 32 フィルタ手段2 3n フィルタ手段n 41 増幅手段1 42 増幅手段2 411 増幅手段1(フィルタ手段1に対応) 412 増幅手段2(フィルタ手段1に対応) 41m 増幅手段m(フィルタ手段1に対応) 421 増幅手段1(フィルタ手段2に対応) 422 増幅手段2(フィルタ手段2に対応) 42m 増幅手段m(フィルタ手段2に対応) 4n1 増幅手段1(フィルタ手段nに対応) 4n2 増幅手段2(フィルタ手段nに対応) 4nm 増幅手段m(フィルタ手段nに対応) 51 判定手段(従来例) 52 判定手段 53 判定手段 6 出力手段 7 切替手段 8 車速検出手段 91 判定値1(走行速度1に対応) 92 判定値2(走行速度2に対応) 9k 判定値k(走行速度kに対応)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 弘之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 渡▲なべ▼ 義明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】座席内に配設された振動検出手段と、前記
    振動検出手段の出力信号から各々異なる特定の周波数域
    の信号を取り出す複数のフィルタ手段と、前記フィルタ
    手段の出力信号のそれぞれを異なる増幅率で増幅する複
    数の増幅手段と、一つの増幅手段の出力信号が所定の値
    以上の時にそれより低い増幅率の増幅手段に切り替える
    切替手段と、前記切替手段の出力信号を基に前記座席上
    の人体の有無を判定する判定手段と、前記判定手段の判
    定を基に信号を出力する出力手段からなる座席用人体検
    出装置。
  2. 【請求項2】座席内に配設された振動検出手段と、前記
    振動検出手段の出力信号から各々異なる特定の周波数域
    の信号を取り出す複数のフィルタ手段と、車両の走行速
    度を検出する車速検出手段と、前記複数のフィルタ手段
    の出力信号を処理して判定値と比較を行い前記座席上の
    人体の有無を判定する判定手段と、前記判定手段の判定
    を基に信号を出力する出力手段からなり、前記判定手段
    は前記複数のフィルタ手段の各々に対応した判定値を車
    両の走行速度に応じて有し、前記車速検出手段の出力信
    号に応じて判定値を切り替えて座席上の人体の有無を判
    定する座席用人体検出装置。
  3. 【請求項3】判定手段は、車速検出手段の出力信号が所
    定速度以上を示している時に所定のフィルタ手段の出力
    信号が所定の値を下回った場合に構成部品の故障と判定
    する請求項2記載の座席用人体検出装置。
  4. 【請求項4】車速検出手段の出力信号が所定値以下で且
    つ特定のフィルタ手段の出力信号が所定の値を越えた場
    合に計時を開始するタイマ手段を設け、判定手段は、前
    記特定のフィルタ手段の出力信号が前記タイマ手段の計
    時が終了するまで継続して所定の値を越えた場合に前記
    車速検出手段の故障と判定する請求項2記載の座席用人
    体検出装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019200372A1 (en) * 2018-04-13 2019-10-17 Tactual Labs Co. Movement enhanced detection

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WO2019200372A1 (en) * 2018-04-13 2019-10-17 Tactual Labs Co. Movement enhanced detection

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