JPH10239302A - コークス炉ガス中のアンモニア濃度自動測定方法 - Google Patents

コークス炉ガス中のアンモニア濃度自動測定方法

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JPH10239302A
JPH10239302A JP5831397A JP5831397A JPH10239302A JP H10239302 A JPH10239302 A JP H10239302A JP 5831397 A JP5831397 A JP 5831397A JP 5831397 A JP5831397 A JP 5831397A JP H10239302 A JPH10239302 A JP H10239302A
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JP
Japan
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gas
ammonia
sample gas
coke oven
boric acid
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JP5831397A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Watanabe
宏之 渡▲辺▼
Shigeo Kawamura
茂夫 川村
Hiroshi Kikitsu
博 喜々津
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Air Water Inc
Original Assignee
Sumikin Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナフタレンによる試料採取ラインの閉塞を防
止すると共に、ガス中のドレンによるアンモニアの吸収
を排除し、正確にしかも迅速にコークス炉ガス中のアン
モニア濃度を自動測定する。 【解決手段】 コークス炉ガス排送管1から試料ガスを
常時導入し、試料ガス中のドレン、ナフタレン分を除去
したのち、コークス炉ガスの排送管に戻入する加熱層被
覆試料ガス循環系2より、ほう酸吸収槽13に一定試料
ガスをバブリングさせた後、計量器19を介して所定量
のほう酸水溶液を恒温槽20に浸漬した反応槽21に導
入し、撹拌しながら所定量のサルチル酸ナトリウム、ニ
トロプロシドナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムの順に
加えたのち、その一部を分光光度計26の吸収セルに移
し、波長640nm付近の吸光度を測定して、予め作成
された検量線によってアンモニア濃度を求めることによ
り、短時間でしかも高精度でコークス炉ガス中のアンモ
ニア濃度を連続的に測定でき、アンモニア負荷変動に対
応して脱安設備の操業管理を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉で石炭
を乾留する際に発生するコークス炉ガス中のアンモニア
濃度の自動測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コークス炉で石炭を乾留する際に発生す
るコークス炉ガス中には、コールタール、粗軽油などの
副産物のほか、アンモニア、硫化水素、シアン化水素な
どの不純物が含有される。このため、コークス炉ガス処
理工程は、大別すると、発生ガス冷却排送工程、アンモ
ニア除去工程、粗軽油回収工程、脱硫脱シアン工程の4
つに分類される。
【0003】上記コークス炉ガス処理工程中のアンモニ
ア除去工程は、コークス炉ガス中に6〜10g/Nm3
含まれるアンモニアを、燐安水溶液で吸収させて液体ア
ンモニアとして回収するか、硫酸で吸収させて硫安とし
て回収するか、あるいは水で吸収回収後、蒸留放出させ
て燃焼処理する等からなる。上記コークス炉ガス中の脱
アンモニア工程においては、コークス炉ガス中のアンモ
ニア負荷変動に対応して脱安設備の操業管理を行い、脱
安設備出側でのコークス炉ガス中のアンモニア濃度を設
定値以下に保持することが重要である。
【0004】このため、コークス炉ガス中の脱アンモニ
ア工程においては、脱安設備の入側および出側でコーク
ス炉ガス中のアンモニア濃度を中和滴定法により測定し
ているが、手分析のため、結果が出るまでに3〜4時間
を必要とし、急激なアンモニア負荷変動に対応すること
はできない。また、他のアンモニア濃度の測定方法とし
ては、JIS K 0099に規定のインドフェノール
吸光光度法、イオン電極法、ガスクロマトグラフ法等が
知られている。
【0005】さらに、ガス中のアンモニア分析装置とし
ては、アンモニア含有高温ガス流体の一部を採取するた
めの加熱層被覆ガス導入管およびスパイラル管、該スパ
イラル管を通過したガス中に含まれるアンモニアの吸収
を行わせる吸収管、該吸収管に供給すべき酸性吸収液を
貯蔵しておく吸収液貯槽、吸収液中に導入した高温ガス
量を測定する流量計とから成り、ガス導入管より分岐し
た分岐管とガス排出系およびガス導入管とスパイラル
管、ならびに前記吸収管と流量計をそれぞれ自動開閉バ
ルブを介して連結すると共に、前記流量計とガス排出系
を逆止弁を介して連結し、吸収液貯槽とスパイラル管入
口部を定量供給装置を介して連結したアンモニア吸収系
と、該アンモニア吸収系で得られた吸収液中に含まれる
アンモニア成分の測定を行うための検出容器と、該検出
容器内に設けられた検出器に連結した分析記録計とを備
えたアンモニア分析系とによって構成した装置(特開昭
52−90994号公報)、多孔質中空管の一方に導入
される水によって、該多孔質中空管の他方側を流れる水
溶性ガスを吸収するための水溶性ガス捕集用の拡散スク
ラバーと、該拡散スクラバーから回収された水をイオン
クロマトグラフ等のイオン成分分析装置に導入して塩化
物イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、アンモニウムイ
オンを求め、ガス中の塩酸、硝酸、アンモニアを演算す
る装置(特開平8−233706号公報)が提案されて
いる。
【0006】さらにまた、ガス中のアンモニア分析法と
しては、窒素酸化物、硫黄酸化物が共存するアンモニア
含有ガスを酸素の存在下で、乾式吸収剤と接触させて硫
黄酸化物を選択的に除去した後、前記ガスを二分し、二
分したガスの一方を300〜450℃の温度でアンモニ
ア酸化器に充填されたCu−Cr系触媒と接触させてア
ンモニアをNO2、NOに変換せしめ、次いで窒素酸化
物転化触媒と接触させてNO2をNOに変化させたの
ち、これを化学発光式の窒素酸化物検出器に導いて窒素
酸化物を検出し、二分した他方のガスは直接化学発光式
の窒素酸化物検出器に導いて窒素酸化物を検出し、両者
の窒素酸化物測定値の差から連続的にアンモニアの濃度
を求める方法(特開昭53−88786号公報)が提案
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭52−90
994号公報に開示のアンモニア自動分析装置は、測定
対象が300℃以上の高温ガス流体中のアンモニア濃度
であって、ナフタレンなどの結晶成分を含有する常温に
近いコークス炉ガスを対象とするものではない。特開平
8−233706号公報に開示の酸性、塩基性ガスの自
動測定装置は、試料気体中の塩酸、硝酸、二酸化硫黄、
一酸化窒素、二酸化窒素およびアンモニア等の酸性ガス
や塩基性ガスの濃度を一斉に求めるもので、排気ガスや
環境大気を測定対象とするものであって、ナフタレンな
どの結晶成分やアンモニアを吸収するドレンを含有する
ガスを対象とするものではない。
【0008】また、特開昭53−88786号公報に開
示の方法は、排ガス中のNOXをアンモニアによる接触
還元法により除去した後の触媒反応器から流出する未反
応アンモニアを測定対象とするもので、ナフタレンなど
の結晶成分やアンモニアを吸収するドレンを含有するガ
スを対象とするものではない。
【0009】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、コークス炉ガス中のナフタレンによる試料採取ラ
インの閉塞を防止すると共に、コークス炉ガス中のドレ
ンによるアンモニアの吸収を排除し、正確にしかも迅速
にコークス炉ガス中のアンモニア濃度を自動測定できる
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のコークス炉ガス
中のアンモニア濃度自動測定方法は、コークス炉ガス排
送管から試料ガスを常時導入し、試料ガス中のドレン、
ナフタレン分を除去したのち、コークス炉ガスの排送管
に戻入する加熱層被覆試料ガス循環系より、ほう酸吸収
槽に一定試料ガスをバブリングさせた後、計量器を介し
て所定量のほう酸吸収液を恒温槽に浸漬した反応槽に導
入し、撹拌しながら所定量のサルチル酸ナトリウム、正
確には5.5%水酸化ナトリウム水溶液中に濃度25%
となるようサルチル酸を溶解した水溶液(以下試薬Aと
いう)、ニトロプロシドナトリウム、正確には0.4%
ニトロプロシドナトリウム二水和物水溶液(以下試薬B
という)、次亜塩素酸ナトリウム、正確には有効塩素濃
度10%の20%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(以下試
薬Cという)の順に加えたのち、その一部を比色計の吸
収セルに移し、波長640nm付近の吸光度を測定し
て、予め作成された検量線によってアンモニア濃度を求
めることとしている。
【0011】このように、コークス炉ガス排送管から試
料ガスを常時導入し、試料ガス中のドレン、ナフタレン
分を除去したのち、コークス炉ガスの排送管に戻入する
加熱層被覆試料ガス循環系を設けたことによって、加熱
層被覆試料ガス循環系には常にドレン、ナフタレン分が
除去されたコークス炉ガスが流通しており、試料採取ラ
インの閉塞を防止でき、ドレンによるアンモニアの吸収
を排除することができると共に、任意の時間に試料ガス
をほう酸吸収槽に導入することができる。また、加熱層
被覆試料ガス循環系よりほう酸吸収槽に一定試料ガスを
バブリングさせた後、計量器を介して所定量のほう酸吸
収液を恒温槽に浸漬した反応槽に導入し、撹拌しながら
所定量の試薬A、試薬B、試薬Cの順に加えたのち、そ
の一部を分光光度計の吸収セルに移し、波長640nm
付近の吸光度を測定して、予め作成された検量線によっ
てアンモニア濃度を求めることによって、従来公知のイ
ンドフェノール吸光光度法の長時間を要する欠点が改良
され、コークス炉ガス中のアンモニア濃度を、正確かつ
短時間で迅速に自動分析することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における加熱層被覆試料ガ
ス循環系は、コークス炉ガスの排送管より分岐した試料
ガス循環ラインにスチームトレース管を併設して保温材
により被覆したもので、試料ガス循環ラインをナフタレ
ンの融点(81℃)以上の温度に保持し、ナフタレンの
析出を防止すると共に、試料ガスを常時15〜20l/
minで排送管に戻入することができる。試料ガス循環
ラインには、試料ガス採取ラインが電磁弁を介して接続
される。この試料ガス採取ライン接続部の上流側には、
ドレンポットおよびドレン捕集びんを配置し、コークス
炉ガス中のドレンを排除する。
【0013】試料ガス採取ラインは、ほう酸吸収槽のほ
う酸溶液中に開口している。したがって、試料ガス採取
時は、電磁弁を開放して所定流量、例えば、1l/mi
nでほう酸吸収槽のほう酸水溶液中に試料ガスがバブリ
ングされ、ガス中のアンモニアはほう酸水溶液に吸収さ
れる。アンモニアの吸収された排ガスは、ほう酸吸収槽
から脱脂綿を充填したミスト除去フィルターとガラス繊
維を充填したミスト除去フィルターによりナフタレン、
油ミストが除去されたのち、電気クーラー、フローメー
ターを介して大気中に燃焼放散される。ほう酸吸収槽の
底部は、計量器を介して恒温槽に浸漬して55℃に保持
された反応槽と接続され、所定量、例えば、アンモニア
を吸収した2mlのほう酸水溶液を反応槽に導入し、純
水で希釈して全量を50mlとする。
【0014】しかるのち、55℃恒温槽に浸漬した反応
槽には、前記3種の試薬A〜Cを注入して撹拌、反応さ
せる。すなわち、試薬Aを10ml注入して60秒撹拌
反応させたのち、試薬Bを2ml注入して30秒撹拌反
応させ、次いで試薬Cを3ml注入して5分間撹拌反応
させることによって、従来公知のインドフェノール吸光
光度法の長時間を要する欠点を解消することができる。
この間にほう酸吸収槽は、純水で洗浄しておく。反応槽
の反応液の一部は、比色計の吸収セルに導入し、640
nm付近の透過率を測定して吸光度に換算し、予め定め
た検量線に基づいてガス中のアンモニア濃度を演算す
る。この間に反応槽は、純水により洗浄して次回に備え
ると共に、洗浄した純水を比色計に吸引し、比色計の洗
浄を行い、測定周期に従って待機する。
【0015】
【実施例】
実施例1 以下に本発明のコークス炉ガス中のアンモニア濃度自動
測定方法の詳細を実施の一例を示す図1に基づいて説明
する。図1は本発明のコークス炉ガス中のアンモニア濃
度自動測定方法の一例を示す系統図である。
【0016】図1において、1は脱安吸収塔出側のコー
クス炉ガス排送ライン、2はコークス炉ガス排送ライン
1から分岐した試料ガス循環ラインで、ドレンポット
3、ドレン捕集びん4、5を介して上流側のコークス炉
ガス排送ブロワ6のサクション側に接続されている。ま
た、試料ガス循環ライン2には、図示していないが、ス
チームトレース管が配設されて保温材により被覆され、
コークス炉ガス中のナフタレンの析出が防止されてい
る。7は試料ガス循環ライン2から三方電磁弁8を介し
て分岐した試料ガス採取ラインで、該試料ガス採取ライ
ン7から切替弁9を介して分岐したバイパスライン10
は、直列に配列した脱脂綿を充填したミスト除去フィル
ター11とガラスウールを充填したミスト除去フィルタ
ー12を介して後述する電気クーラー連結されている。
【0017】13はほう酸吸収槽で、図示しない洗浄用
純水供給源から純水が供給できると共に、図示しないほ
う酸溶液タンクから0.5%のほう酸水溶液を所定量供
給できるよう構成されている。また、ほう酸吸収槽13
の底部には、切替弁14を介して試料ガス採取ライン7
の出口が開口しており、ほう酸吸収槽13に導入した所
定量(60ml)の0.5%のほう酸水溶液中に所定量
の試料ガスがバブリングされるよう構成されている。ま
た、ほう酸吸収槽13でアンモニアの吸収除去された試
料ガスは、切替弁15を介して前記バイパスライン10
を経由して前記ミスト除去フィルター11、12を通過
して電気クーラー16、フローメーター17を介して燃
焼放散筒18に連結され、試料ガス採取ライン7内のブ
ローガスならびにアンモニアの吸収除去された試料ガス
が大気中に燃焼放散される。
【0018】19はほう酸吸収槽13からアンモニア吸
収後のほう酸水溶液を一定量(2ml)はかりとる計量
器、20は55℃に保持した恒温槽、21は恒温槽20
に浸漬した撹拌機22を有する反応槽で、計量器19で
はかり取られたアンモニア吸収後のほう酸水溶液が装入
される。23は反応槽21へ試薬Aを添加する配管、2
4は試薬Bを添加する配管、25は試薬Cを添加する配
管である。26は反応槽21から反応液を導入する比色
計で、吸収セルに導入された反応液の比色測定により透
過率を求める。27は比色計26からの反応液の排出管
である。また、反応槽21には、図示しない洗浄用純水
の供給源から純水が供給できるよう構成されている。
【0019】28は操作制御部で、マイクロコンピュー
ターシステムを内蔵し、ほう酸吸収槽13に試料ガスを
導入する前に、切替弁14、15を閉止し、切替弁9を
開放したのち、三方電磁弁8を切替えてバイパスライン
10に試料ガスを通し、試料ガス採取ライン7管内のブ
ローを1l/minで3分間行ったのち、1l/min
で1分間フローメーター17による流量チェックを行
う。また、操作制御部28は、ほう酸吸収槽13の純水
洗浄、ほう酸溶液の供給、切替弁9を閉止し、切替弁1
4、15を開放して試料ガス採取ライン7から所定量の
試料ガスをほう酸吸収槽13に導入し、試料ガス中のア
ンモニアの吸収を行わせると共に、フローメーター17
から入力される試料ガス量およびガス温度に基づいてガ
ス量を温度補正する。また、操作制御部28は、計量器
19でアンモニア吸収後のほう酸溶液2mlをはかり取
って反応槽21に導入し、純水で希釈して全量を50m
lに調整すると共に、試薬Aを配管23から10ml添
加して60秒撹拌機22を運転して撹拌し、次いで試薬
Bを配管24から2ml添加して30秒撹拌し、さら
に、試薬Cを配管25から3ml添加して5分間撹拌
し、反応させるよう構成されている。
【0020】さらに、操作制御部28は、反応槽21に
純水を導入して洗浄する。また、純水を比色計26に圧
送し、比色計26の640nm付近の基準透過率
(T0)を求める。さらにまた、操作制御部28は、随
時ブランクの吸光度も測定し、補正する。また、操作制
御部28は、計量器19でアンモニア吸収後のほう酸溶
液2mlを計量して反応槽21に導入し、純水で希釈し
て50mlとしたのち、各々の試薬A〜Cを順に添加撹
拌し、反応液を比色計26の吸収セルに導入し、反応液
の比色測定により640nm付近の透過率(T)を求
め、前記基準透過率(T0)と透過率(T)から吸光度
を演算し、予め定めた検量線から試料ガス中のアンモニ
ア濃度を演算し、プリンター29に出力するよう構成さ
れている。なお、ブランクの吸光度とは、ほう酸吸収槽
13に0.5%ほう酸水溶液を導入し、試料ガスを通さ
ずに計量器19で2mlを計量して反応槽21に導入
し、純水で希釈して50mlとしたのち、各々の試薬A
〜Cを順に添加撹拌し、反応液を比色計26の吸収セル
に導入して求めた値である。
【0021】上記のとおり構成したことによって、試料
ガス循環ライン2は、図示しないスチームトレース管と
保温材により保温されてガス中のナフタレンの融点以上
に保持され、ライン内でのナフタレンの析出が防止され
ると共に、ドレンポット3、ドレン捕集びん4、5でド
レンが除去された脱安吸収塔出側のコークス炉ガスが常
時15〜20l/min流通している。脱安吸収塔出側
のコークス炉ガス中のアンモニア濃度を測定する場合
は、操作制御部28に測定指令を入力すると共に、脱安
吸収塔使用時はLow、脱安吸収塔補修中などで水洗浄
による脱アンモニアを行っている場合はHighのレン
ジを選択すると、操作制御部28は、ほう酸吸収槽13
に図示しない洗浄用純水供給源から純水を供給して洗浄
したのち、図示しないほう酸溶液タンクから0.5%の
ほう酸水溶液60mlを注入する。
【0022】しかるのち、操作制御部28は、Lowレ
ンジ選択時は切替弁14、15を閉止し、切替弁9を開
放したのち、三方電磁弁8を切替えて試料ガス採取ライ
ン7、バイパスライン10に試料ガスを1l/minで
3分間ブローしたのち、1l/minで1分間フローメ
ーター17の流量チェックを行った後、切替弁9を閉止
し、切替弁14、15を開放して試料ガスを1l/mi
nで10分間ほう酸吸収槽13のほう酸水溶液中にバブ
リングさせ、試料ガス中のアンモニアをほう酸水溶液に
吸収させたのち、三方電磁弁8を閉止する。また、操作
制御部28は、フローメーター17から入力される試料
ガス量および試料ガス温度に基づいてガス流量を温度補
正する。フローメーター17を通過した試料ガスは、燃
焼放散筒18で燃焼放散される。
【0023】次いで操作制御部28は、Lowレンジ選
択時は計量器19を操作してアンモニアを吸収したほう
酸吸収槽13中のほう酸水溶液を2ml計量する。この
場合、Highレンジを選択した場合は、ほう酸吸収槽
13に試料ガスを1l/minで2.5分間バブリング
させたのち、希釈用の純水を添加してほう酸水溶液量を
160mlにしたのち、計量器19を操作してアンモニ
アを吸収したほう酸吸収槽13中のほう酸水溶液を2m
l計量する。また、操作制御部28は、反応槽21に図
示しない洗浄用純水供給源から純水を供給して洗浄す
る。また、純水は、比色計26の吸収セルに供給して基
準透過率(T0)を測定する。さらに、操作制御部28
は、計量器19で計量したほう酸水溶液を反応槽21に
導入し、純水で希釈して全量を50mlとする。
【0024】操作制御部28は、反応槽21に配管23
から試薬Aを10ml添加して撹拌機19を運転して6
0秒間撹拌、反応させ、次いで配管24から試薬Bを2
ml添加して30秒間撹拌、反応させ、さらに、配管2
5から試薬Cを3ml添加して5分間撹拌、反応させ
る。この反応中に操作制御部28は、ほう酸吸収槽13
に図示しない洗浄用純水供給源から純水を供給して洗浄
し、次回の測定に備える。反応終了後操作制御部28
は、反応槽21から反応液を比色計26の吸収セルに導
入し、比色計26から入力される透過率(T)と前記基
準透過率(T0)に基づき、下式により吸光度ABSに
換算する。 ABS=−log(T/T0
【0025】操作制御部28は、前記温度補正した試料
ガス量に基づいて容量補正し、比色測定により求めた吸
光度と予め定めた検量線から試料ガス中のアンモニア濃
度を演算し、アナログ電送信号として出力すると共に、
プリンター29に記録する。なお、Highレンジでの
測定の際には、レンジ信号を出力する。また、操作制御
部28は、この測定結果が予め設定された範囲を超えて
いたときは、アンモニア濃度異常信号を出力する。さら
に、操作制御部28は、反応槽21に図示しない洗浄用
純水供給源から純水を供給して洗浄し、洗浄純水を比色
計26の吸収セルに供給して洗浄し、排出管27より洗
浄純水を排出したのち、測定周期にしたがって次回の測
定開始まで待機する。
【0026】実施例2 前記実施例1に記載の装置を使用し、脱安吸収塔出側に
おけるコークス炉ガス中のアンモニア濃度をLowレン
ジ(50〜200mg/Nm3)、Highレンジ(1
000〜2500mg/Nm3)の場合について自動分
析すると共に、手分析による中和滴定法と比較した。そ
の結果をLowレンジの場合を表1、図2に、High
レンジの場合を表2、図3に示す。また、試料ガス循環
ラインの保温ならびにドレンポット、ドレン捕集びんを
設置しないで、直接コークス炉ガス排送ラインからほう
酸吸収槽にLowレンジの試料ガスを導入した場合につ
いて試験したが、検出限界値(<10mg/Nm3)と
なり、測定不可能であった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】表1、表2および図2、図3に示すとお
り、Lowレンジ、Highレンジのいずれの濃度範囲
においても、手分析と自動分析の相関は、r2=0.9
7〜0.99以上であり、コークス炉ガスの操業分析に
用いるに十分な精度であると考えられる。
【0030】
【発明の効果】本発明のコークス炉ガス中のアンモニア
濃度自動測定方法は、コークス炉ガス中のアンモニア濃
度を短時間でしかも高精度で連続的に測定することがで
き、コークス炉ガスの精製処理におけるアンモニア負荷
変動に対応して脱安設備の操業管理を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコークス炉ガス中のアンモニア濃度自
動測定方法の一例を示す系統図である。
【図2】実施例2におけるLowレンジでの手分析値と
自動分析値との相関を示すグラフである。
【図3】実施例2におけるHighレンジでの手分析値
と自動分析値との相関を示すグラフである。
【符号の説明】
1 コークス炉ガス排送ライン 2 試料ガス循環ライン 3 ドレンポット 4、5 ドレン捕集びん 6 排送ブロワ 7 試料ガス採取ライン 8 三方電磁弁 9、14、15 切替弁 10 バイパスライン 11、12 ミスト除去フィルター 13 ほう酸吸収槽 16 電気クーラー 17 フローメーター 18 燃焼放散筒 19 計量器 20 恒温槽 21 反応槽 22 撹拌機 23、24、25 配管 26 比色計 27 排出管 28 操作制御部 29 プリンター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉ガス排送管から試料ガスを常
    時導入し、試料ガス中のドレン、ナフタレン分を除去し
    たのち、コークス炉ガスの排送管に戻入する加熱層被覆
    試料ガス循環系より、ほう酸吸収槽に一定試料ガスをバ
    ブリングさせた後、計量器を介して所定量のほう酸水溶
    液を恒温槽に浸漬した反応槽に導入し、撹拌しながら所
    定量のサルチル酸ナトリウム、ニトロプロシドナトリウ
    ム、次亜塩素酸ナトリウムの順に加えたのち、その一部
    を分光光度計の吸収セルに移し、波長640nm付近の
    吸光度を測定して、予め作成された検量線によってアン
    モニア濃度を求めることを特徴とするコークス炉ガス中
    のアンモニア濃度自動測定方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100402032B1 (ko) * 1999-12-23 2003-10-17 재단법인 포항산업과학연구원 안수중 고정 암모니아 농도 측정용 전처리방법
JP2008046068A (ja) * 2006-08-21 2008-02-28 Sanyo Electric Co Ltd 汚染度検出装置及びそれを用いた空気処理装置
CN107449847A (zh) * 2017-09-15 2017-12-08 山东鼎安检测技术有限公司 煤层自然发火标志气体色谱分析及指标优选的测定装置

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