JPH10238316A - タペット - Google Patents

タペット

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Publication number
JPH10238316A
JPH10238316A JP4257497A JP4257497A JPH10238316A JP H10238316 A JPH10238316 A JP H10238316A JP 4257497 A JP4257497 A JP 4257497A JP 4257497 A JP4257497 A JP 4257497A JP H10238316 A JPH10238316 A JP H10238316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tappet
sliding contact
contact plate
sliding plate
peripheral edge
Prior art date
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Pending
Application number
JP4257497A
Other languages
English (en)
Inventor
Eijiro Kuramochi
栄次郎 倉持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Motors Ltd
Original Assignee
Isuzu Motors Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Motors Ltd filed Critical Isuzu Motors Ltd
Priority to JP4257497A priority Critical patent/JPH10238316A/ja
Publication of JPH10238316A publication Critical patent/JPH10238316A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの動弁機構のタペット本体と摺
接板との接合面であるろう付部の周縁部に発生する応力
を小さくして、摺接板の剥がれを防止できる耐久性能の
良いタペットを提供する。 【解決手段】 カムとの接触する面にセラミック製摺接
板を貼着したエンジン用タペットにおいて、前記摺接板
の接合面はその周縁部を切除して摺接面の外径よりも縮
小された径に形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンなどの動弁
機構において、カムに駆動されて吸・排気バルブを動弁
するタペットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などのエンジンは、クランク軸か
らタイミングギアまたはタイミングチェーンによってカ
ムシャフトが駆動され、例えば、図2に示すように、カ
ム5によってタペット1とこれに接続したプッシュロッ
ド6を往復運動させ、ロッカーアーム7を介してバルブ
8を開閉する動弁機構を用いて吸気・排気を行ってい
る。
【0003】このタペット1とカム5は、特定の接触部
分だけが局部的に磨耗してカム5によるリフト量に誤差
が発生しないように、また、摺接面3aに付く引っ掻き
傷(スカッフ)の発生を防止するために、図3に示すよ
うに、タペット1の中心軸とカム5の中心軸とはオフセ
ットを持ってずらして配置し、更に、カムノーズ5aに
テーパーを設けて、タペット1を軸方向に往復動させる
時にタペット1を軸回りに回転させるように構成してあ
る。
【0004】このタペット1は、カム5との接触面に摺
動板であるセラミック製の摺接板3をろう付などの貼着
により磨耗強度を増している。この摺接板3の摺接面3
aは、カム5との片当たりを避けるために、図3に誇張
して示すように数μm〜数十μm程度の膨らみを持った
略球面凸状の曲面に形成されている。なお以下に示す図
4〜図7の曲面も誇張して示してある。
【0005】この曲面は、金属製タペット本体2とセラ
ミック製の摺接板3をろう付けの際に高温に保持して熱
膨張させた後に冷却して、両者の熱膨張差による収縮現
象、即ちバイメタルの変形と同様な変形を利用して形成
される。即ち、金属製タペット本体2は熱膨張率が大き
いために、冷却時には軸中心部より周縁部の方が冷却が
速いので収縮量が多くなり、軸中心部周囲を締付ける状
態になるので先端中央部分が僅かに突出し略球面状の凸
形の曲面となり、ろう付けした摺接板3も接着力により
曲面となる。そして、この冷却時の冷却速度を調整する
ことによって、収縮量を変化させ、この曲面の曲率を所
定の曲率にすることが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなタペット1の構造においては、セラミック製の摺接
板3がタペット本体2から剥がれて脱落しやすいという
問題がある。つまり、金属部分のタペット本体2の作用
端側が収縮して中央部が膨らんだ曲面を形成する際に、
金属の熱膨張率に比較してセラミックの熱膨張率が小さ
いために、摺接板3の曲面は、タペット本体2の曲面よ
りも曲率の大きい曲面となる。この曲率の異なるタペッ
ト本体2と摺接板3を対面してろう付しているために、
図4に示すように中心から周縁部3bに行くほど大きく
なる静的な残留応力σsが接合面4に発生し、この残留
応力σsは摺接板3をタペット本体2から引き剥がすよ
うに作用することになる。 この残留応力σsは、中心
から離れる程タペット本体2と摺接板3との収縮量の差
が拡大するので大きくなり、接合面4の径が大きい程周
縁部3bに発生する残留応力σsの最大値が大きくな
る。
【0007】一方、動弁機構が稼働している時には、図
5に示すように、タペット1はテーパーしたカムノーズ
5aによって摺接面3aを押し上げる力Fを繰り返し受
けるので、摺接板3を二点鎖線で示す形状に変形させる
応力σdが発生し、この動的な繰り返し応力σdも摺接
板3を周縁部3b側から剥がすように作用することにな
る。特に、カムノーズ5aと摺接板3とが接触し続ける
回転方向の相対速度がゼロの部分では潤滑油の油膜が切
れていてオイルクッション効果がないので、摺接板3に
加わる力Fは大きくなる。
【0008】これらの残留応力σsと繰り返し応力σd
はいずれも接合部4の周縁部4bで大きくなり応力の集
中が生じるため、これらの応力により、タペット1の稼
働を続けると図6に示すような周縁部4bが少し剥がれ
た初期剥がれAが生じる。この初期剥がれAが一旦発生
するとタペット1は往復動を繰り返しているため、この
初期剥がれが進行して中期剥がれBになり、最終的には
全面剥がれとなって摺接板3が脱落するか、又は、摺接
板3が破損して、タペット本体2から離れることにな
り、バルブを正確に開閉できなくなるという問題があ
る。
【0009】この問題の解決方法の一つとして、図7に
示すようにタペット1の径を大きくしてカムノーズ5a
との接触点Pを摺接面3aの周縁部3bより中心側に寄
った部分にすることが考えられるが、タペット1の径を
大きくすることは動弁機構の設置スペースには制限があ
るので実用的ではないという問題がある。本発明は、上
述の問題を解決するためになされたもので、その目的
は、タペット本体と摺接板との接合面であるろう付部の
周縁部に発生する応力を小さくして、摺接板の剥がれを
防止できる耐久性能の良いタペットを提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するためのタペットは、カムとの接触する面にセラミッ
ク製の摺接板を貼着したエンジン用タペットにおいて、
前記摺接板の接合面はその周縁部を摺接面の外径よりも
縮小された径に形成して構成され、接合面の周縁部の応
力を小さくし摺接板の剥がれを防止する。
【0011】また、前記周縁部の縮小された径に形成さ
れる部分がタペット本体と前記摺接板の対面する両者の
縁部であるように構成する。さらに、前記周縁部の縮小
された径に形成される部分の断面をU型の環状溝に形成
して応力の集中が発生しないように構成する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。図1に示すように、エンジ
ン用の動弁機構などに使用されるタペット1において、
タペット本体2とセラミック製の摺接板3との接合面4
をその周縁部を切除して摺接板3の摺接面3aの外径よ
りも縮径して形成する。
【0013】即ち、ろう付の接合面4の外径を摺接板3
の摺接面3aの外径より小さく、かつ、摺接板3の接合
に十分な強度を有する程度の大きさに形成して、残留応
力σs及びその最大値を小さくする。また、その一方
で、摺接板3の外径は従来通りの大きさに形成してカム
の接触面である摺接面3aの大きさを維持する。また、
接合面4をタペット本体2と摺接板3の対面する両者の
縁部を切除して縮径して形成する。つまり、両者の接合
部分の外周に開先を設ける。そして、好ましくは、この
周縁部を切除した部分の断面形状がU型の環状溝9にな
るように形成して、応力の急激な変化(応力集中)を分
散させる。
【0014】以上のような構造のタペット1によれば、
タペット本体2に摺接板3をろう付けなどで貼着して、
冷却時の収縮現象を利用して摺接板3を略球面状の曲面
に形成した時に、接合面4を小径で形成しているので、
接合面4の周縁部4aに発生するタペット本体2から摺
接板3を剥がす方向に作用する静的な残留応力σsを小
さくすることができる。
【0015】また、摺接板3の周縁部3bがろう付けさ
れない自由端になっているために、この部分においては
残留応力σsの発生がないので、接合面4における残留
応力σsの総和である静的な分離力を著しく減少でき
る。そして、タペット1の摺接面3aがカム5で繰り返
し押圧力Fで押圧されても、摺接板3の周縁部3bが変
形できるため、この周縁部3bには摺接板3を剥がす方
向に作用する動的な繰り返し応力σdが発生しないの
で、繰り返し応力σdの総和である動的な分離力も著し
く減少できる。
【0016】また、この繰り返し力Fの作用点Pを接合
面4の周縁部4bに近付けることにより、摺接板3を剥
がす方向に作用する動的な繰り返し応力σdを更に小さ
くできる。従って、タペット本体1と摺接板3との接合
面4の周縁部4bに働く、摺接板3を剥がすように作用
する静的及び動的な応力σs,σdを両方とも小さくす
ることができるので、摺接板3の剥がれを防止でき、耐
久性のあるタペット1を提供することができる。
【0017】その上、タペット本体2と摺接板3の接合
面4の部分に断面形状がU型の環状溝9を設けて、即
ち、円弧形状の開先を設けて、応力がなだらかに変化す
るようにしているので応力の集中を避けることができ、
更に耐久性を増すことができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
タペットのカムと接触する面にセラミック製の摺接板を
貼着したエンジン用タペットにおいて、摺接板の接合面
の周縁部を切除して摺接面の外径よりも縮小した径で形
成したので、ろう付けの接合面の周縁部に摺接板を剥が
す方向に作用する力を減少できるので、摺接板の剥がれ
を防止でき耐久性を向上できる。
【0019】さらに、タペット本体と摺接板の周縁部の
切除した部分の断面をU型の環状溝に形成することによ
り、周縁部に応力集中が発生しないようにすることがで
き、更に耐久性を増すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すタペットの側面図で
ある。
【図2】タペットの使用状況を示す動弁機構の一部構成
図である。
【図3】タペットとカムの相互作用を示す構成図であ
り、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図4】タペットに発生する残留応力を示す図である。
【図5】タペットに発生する動的応力を示す図であり、
(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図6】タペットの摺接板の剥がれの進行状態を示す説
明図である。
【図7】タペットの検討例を示す図であり、(a)は正
面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 … タペット 2 … タペット本
体 3 … 摺接板(セラミック板) 3a… 摺接面 3b… 周縁部(摺接板) 4 … 接合面 4b… 周縁部(接合面) 9 … U型の環状
溝 A … 初期剥がれ B … 中期剥がれ F … 押し上げ力 P … 接触点 σs… 残留応力 σd… 繰り返し応

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムとの接触する面にセラミック製の摺
    接板を貼着したエンジン用タペットにおいて、前記摺接
    板の接合面はその周縁部を摺接面の外径よりも縮小され
    た径に形成されるタペット。
  2. 【請求項2】 前記周縁部の縮小された径に形成される
    部分がタペット本体と前記摺接板の対面する両者の縁部
    である請求項1記載のタペット。
  3. 【請求項3】 前記周縁部の縮小された径に形成される
    部分の断面がU型の環状溝である請求項2記載のタペッ
    ト。
JP4257497A 1997-02-26 1997-02-26 タペット Pending JPH10238316A (ja)

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JP4257497A JPH10238316A (ja) 1997-02-26 1997-02-26 タペット

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JP4257497A JPH10238316A (ja) 1997-02-26 1997-02-26 タペット

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JP (1) JPH10238316A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009257300A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Hyundai Motor Co Ltd 連続可変バルブリフト装置
KR101068693B1 (ko) * 2006-01-25 2011-09-29 유겐가이샤 쟈판 츠쇼 돔형 대피소

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