JPH10236346A - 装軌式車両のトラックフレーム - Google Patents

装軌式車両のトラックフレーム

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JPH10236346A
JPH10236346A JP5825297A JP5825297A JPH10236346A JP H10236346 A JPH10236346 A JP H10236346A JP 5825297 A JP5825297 A JP 5825297A JP 5825297 A JP5825297 A JP 5825297A JP H10236346 A JPH10236346 A JP H10236346A
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JP
Japan
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frame
plate
side frame
upper plate
plate portion
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JP5825297A
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Inventor
Akiyasu Nozue
明靖 野末
Hidetoshi Satake
英敏 佐竹
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センタフレームの上板とサイドフレームとの
接合部側に雨水等が溜って錆等が生じるのを防止でき、
全体の外観を良好に維持できるようにする。 【解決手段】 トラックフレーム27の各傾斜板部29
Bを平板部29Aの左,右両端から斜め下向きに傾斜さ
せる。また、これと同様にサイドフレーム9の上板部9
Cについても、側板部9Bから側板部9Aに向けて斜め
下向きに傾斜させ、その先端側となる接合端29B1 を
サイドフレーム9に沿って連続的に伸長させる。そし
て、傾斜板部29Bの接合端29B1 を角隅部の近傍で
上板部9C上に突き当てるようにして溶接部33により
強固に接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の装軌式車両に用いられ、特に小型
の油圧ショベル等に好適に用いられる装軌式車両のトラ
ックフレームに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル等の下部走行体を
構成するトラックフレームは、上板、下板および前,後
の側板から製缶構造をなして形成され中央部に丸胴が設
けられたセンタフレームと、該センタフレームの左,右
両側に接合され前,後方向に延びた左,右のサイドフレ
ームと、該サイドフレームの一端側に設けられた遊動輪
用ブラケットと、前記サイドフレームの他端側に設けら
れた駆動輪用ブラケットとを備えている。
【0003】そこで、図5ないし図7にこの種の従来技
術による装軌式車両として小型の油圧ショベルに用いら
れるトラックフレームを例に挙げて示す。
【0004】図中、1は下部走行体の本体部分となるト
ラックフレームで、該トラックフレーム1は、上部旋回
体(図示せず)が旋回可能に設けられるセンタフレーム
2と、該センターフレーム2の左,右両側に設けられた
後述の各サイドフレーム9とから構成されている。
【0005】ここで、前記センタフレーム2は図5およ
び図6に示す如く、外形が略四角形状をなすように形成
された上板3と、該上板3とほぼ同様に形成された下板
4と、該上板3と下板4との間の中央部に配設された筒
板5と、前記上板3と下板4との間に位置して該筒板5
の外周からそれぞれ前,後,左,右へと斜めに延びたそ
れぞれ一対の各側板6,7等とから製缶構造体として形
成されている。
【0006】また、前記センタフレーム2の上板3は図
5ないし図7に示す如く、左,右方向に水平に延びた平
板部3Aと、該平板部3Aの左,右両端側から斜め下向
きに一定の傾斜角をもってストレートに延びた左,右の
傾斜板部3B,3Bとからなり、該平板部3Aの上面側
にはその中央部に位置して前記上部旋回体用の丸胴8が
溶接等により固着されている。
【0007】ここで、前記上板3の傾斜板部3Bは平板
部3Aから延びた先端側がサイドフレーム9に対する接
合端3B1 となり、該接合端3B1 は後述するブラケッ
ト13,14側の各取付板12間を各サイドフレーム9
に沿って前,後方向に連続的に伸長している。そして、
該傾斜板部3Bの接合端3B1 は図7に示す如くテーパ
状に形成され、後述するサイドフレーム9の側板部9B
との間で溶接部11用の開先を形成している。
【0008】また、各傾斜板部3Bの前,後両端側には
図5に示すように、各接合端3B1に沿って前,後へと
延びた延設部3C,3C,…が一体形成され、これらの
各延設部3Cの先端は取付板12にそれぞれ突き当てた
状態で溶接により固着されている。また、これと同様に
下板4についても、接合端4Aと各延設部4B(1個の
み図示)とが設けられている。なお、前記上板3および
下板4には筒板5よりも小径の円形穴3D,4Cが穿設
されている。
【0009】9,9はセンタフレーム2の左,右両側に
接合された左,右のサイドフレームで、該各サイドフレ
ーム9は図5および図6に示す如く、側面部としての
左,右の側板部9A,9Bと、該側板部9A,9Bの上
端を左,右方向で連結した上面部としての上板部9C
と、側板部9A,9Bの下端に設けられた下面部として
の下板部9D,9Dとから逆U字状をなした中空の角形
枠体として形成されている。
【0010】また、前記側板部9Aは、側板部9Bより
も板幅(高さ寸法)が小さく形成され、上板部9Cはサ
イドフレーム9の幅方向外側に向けて斜め下方に傾斜し
ている。従って、側板部9Aと上板部9Cとの角隅部1
0はサイドフレーム9のうちの最上端部位となってい
る。
【0011】ここで、前記側板部9Bには、角隅部10
よりも下側の位置でセンタフレーム2の接合端3B1 が
突き当てられている。そして、この状態で該側板部9B
は、接合端3B1 との間の開先に沿って溶接部11が形
成されることにより、接合端3B1 に対して強固に接合
されている。また、これと同様にして側板部9Bは下板
4の接合端4Aおよび側板6,7等に接合されている。
【0012】12,12,…はサイドフレーム9の両端
側に設けられた取付板で、該各取付板12は図5ないし
図7に示す如く略台形状をなし、その外形はサイドフレ
ーム9の断面形状よりも大きめに形成されている。そし
て、該取付板12は、サイドフレーム9の両端側を閉塞
するように側板部9A,9B、上板部9Cおよび下板部
9Dのそれぞれの端部に溶接されている。
【0013】そして、各取付板12は、サイドフレーム
9の両端側に溶接されることにより、該サイドフレーム
9に対して後述する遊動輪用ブラケット13、駆動輪用
ブラケット14の取付強度を高めると共に、角形枠体と
してのサイドフレーム9全体の剛性を高めるものであ
る。また、各取付板12にはサイドフレーム9の他にセ
ンタフレーム2の各延設部3C,4B先端が溶接され、
これによって、各取付板12の溶接強度を高めると共に
センタフレーム2全体の剛性をアップさせている。
【0014】13はサイドフレーム9の一端側(前端
側)に設けられた遊動輪用ブラケットで、該遊動輪用ブ
ラケット13は取付板12を介してサイドフレーム9に
接合されている。そして、遊動輪用ブラケット13には
遊動輪(図示せず)等が回転可能に取付けられる。ま
た、14はサイドフレーム9の他端側(後端側)に設け
られた駆動輪用ブラケットで、該駆動輪用ブラケット1
4は取付板12を介してサイドフレーム9に接合されて
いる。そして、駆動輪用ブラケット14には駆動輪(図
示せず)等が回転可能に取付けられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、センタフレーム2の接合端3B1 をサイド
フレーム9の側板部9Bに対し角隅部10よりも下側の
位置で溶接部11により接合すると共に、サイドフレー
ム9の両端部およびセンタフレーム2の延設部3C,4
Bには各取付板12を溶接する構成としている。このた
め、傾斜板部3Bと側板部9Bと各取付板12との間に
は、図7に示す如く横断面が略「く」字状をなした窪み
15が形成される。
【0016】これにより、センタフレーム2を油圧ショ
ベル等に適用した場合には、雨水や泥水等の異物16が
図7中に一点鎖線で示す如く前記窪み15内に溜り(堆
積し)易く、これによって、センタフレーム2およびサ
イドフレーム9には窪み15側の部位に錆等が生じ易く
なるという問題がある。また、このように窪み15内に
泥水等が堆積したり該窪み15側に錆等が生じると、油
圧ショベル全体の見映えが悪くなるという問題がある。
【0017】さらに、上板3の接合端3B1 とサイドフ
レーム9の側板部9Bとの間には溶接部11用の開先を
確保するために、該接合端3B1 をテーパ状に加工する
必要があり、上板3B全体の加工性が低下するという問
題がある。
【0018】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はセンタフレームの上板とサイド
フレームとの接合部側に雨水が溜ったり、泥等が堆積し
たりするのを防止でき、該接合部側に錆等が発生するの
を抑えて全体の外観を良好に維持できる上に、上板をサ
イドフレームに対して容易に接合でき、製造時の作業性
を向上できるようにした装軌式車両のトラックフレーム
を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、上板、下板および前,後の側板から
製缶構造をなして形成され中央部に丸胴が設けられたセ
ンタフレームと、該センタフレームの左,右両側に接合
され前,後方向に延びた左,右のサイドフレームと、該
サイドフレームの一端側に設けられた遊動輪用ブラケッ
トと、前記サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪
用ブラケットとからなる装軌式車両のトラックフレーム
に適用される。
【0020】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記センタフレームの上板は、中央部上面側に
前記丸胴が固着され左,右方向に延びた平板部と、該平
板部の左,右両端側から斜め下向きに傾斜して延び先端
側が前記遊動輪用ブラケットと、駆動輪用ブラケットと
の間を前記各サイドフレームの長さ方向に沿って連続的
に伸長する接合端となった左,右の傾斜板部とからな
り、該各傾斜板部の接合端を前記各サイドフレームの上
面側に溶接により固着する構成としたことにある。
【0021】上記構成によれば、センタフレームの平板
部から斜め下向きに延びた各傾斜板部の下端側(先端
側)となる接合端を、各サイドフレームの上面部に溶接
で固着することにより、センタフレーム上に雨水や泥等
が落ちた場合でも、この雨水等を傾斜板部から各サイド
フレームの上面側に向けて斜め下向きに導きつつ、これ
を各サイドフレームの左,右両側の外部へと落とす(排
出する)ことができる。
【0022】また、請求項2の発明では、前記各サイド
フレームを上面部、下面部および左,右の側面部から中
空の角形枠体として形成し、この角形枠体の上面部はサ
イドフレームの左,右方向で斜めに傾斜させ、かつ前記
傾斜板部の接合端は該上面部の最上端部位に溶接する構
成としている。
【0023】これにより、前記傾斜板部の接合端をサイ
ドフレームの上面部のうち最上端となる位置に配設する
ことができるから、センタフレームの傾斜板部とサイド
フレームの上面部とからなるトラックフレームの上側面
全体を前記平板部の左右両端から斜め下向きに傾斜した
傾斜面として形成することができる。
【0024】この結果、前記センタフレーム上に雨水や
泥等が落ちた場合でも、この雨水等を傾斜板部側から各
サイドフレームの上面部に向けて斜め下向きに排出で
き、センタフレームやサイドフレーム上に雨水等が溜る
のを防止できる。
【0025】さらに、請求項3の発明では、前記角形枠
体の両端側には、前記角形枠体の両端を閉塞する取付板
をそれぞれ溶接により固着し、前記遊動輪用ブラケット
と駆動輪用ブラケットは該各取付板を介して前記角形枠
体に固着する構成としたことにある。
【0026】これにより、前記遊動輪用ブラケットおよ
び駆動輪用ブラケットのサイドフレームに対する取付強
度を前記各取付板により高めることができると共に、角
形枠体としての該サイドフレームの剛性を各取付板によ
り高めて該サイドフレームの補強を図ることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づき説明する。なお、実施の形態では、上述し
た図5ないし図7に示す従来技術と同一の構成要素には
同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0028】ここで、図1ないし図4は本発明の実施例
によるトラックフレームを小型の油圧ショベルに適用し
た場合を例に挙げて示している。
【0029】図中、21は油圧ショベルの下部走行体、
22は下部走行体21上に旋回可能に設けられた上部旋
回体を示し、該上部旋回体22は運転室23、機械室2
4およびカウンタウェイト25等を備え、上部旋回体2
2の前部中央には土砂等の掘削作業を行う作業装置26
が設けられている。
【0030】27は下部走行体21を構成するトラック
フレームを示し、該トラックフレーム27は、後述のセ
ンタフレーム28と、従来技術と同様に形成される左,
右のサイドフレーム9,9とから構成されている。
【0031】28はトラックフレーム27の一部を構成
するセンタフレームを示し、該センタフレーム28は図
2および図4に示す如く、従来技術で述べたセンタフレ
ーム2とほぼ同様に、各側板31,32、上板29、下
板33および筒板5等から製缶構造体として形成され、
該上板29の上面側中央部には丸胴8が溶接で固着され
ている。
【0032】また、前記上板29は、従来技術で述べた
上板3と同様に平板部29A、傾斜板部29B、延設部
29Cおよび円形穴29Dを有し、該傾斜板部29Bに
は接合端29B1 がそれぞれ設けられている。そして、
該傾斜板部29Bの接合端29B1 はサイドフレーム9
に沿って前,後方向に連続的に伸長し、後述の溶接部3
3を介してサイドフレーム9に接合されている。
【0033】さらに、下板30についても、従来技術で
述べた下板4と同様に接合端30A、延設部30Bおよ
び円形穴30Cを有し、接合端30Aは各側板31,3
2と共に各サイドフレーム9の側板部9B側に接合され
ている。
【0034】しかし、本実施例では、センタフレーム2
8の上板29が従来技術による上板3とは異なってい
る。
【0035】即ち、上板29は図3に示す如く、傾斜板
部29Bが側板31の端部からさらにサイドフレーム9
の上板部9C側へと一定寸法だけ斜め下向きに延びるよ
うに形成されている。そして、傾斜板部29Bの接合端
29B1 は、サイドフレーム9の角隅部10の近傍で上
板部9C上に突き当てられている。また、前記上板29
の接合端29B1 は、該上板29の加工時等に溶接用の
開先等を特別に形成する必要がなく、接合端29B1 と
上板部9Cとの間には断面略く字状をなした開先が確保
される。
【0036】そして、上板29の接合端29B1 と上板
部9Cとの間の開先には、すみ肉溶接等の手段を用いる
ことによりサイドフレーム9に沿った直線状の溶接部3
3が形成され、この溶接部33は上板部9Cに対して前
記接合端29B1 を強固に接合させている。また、該溶
接部33の表面は、接合端29B1 の位置から上板部9
Cに向けて斜め下向きに傾斜した傾斜面として形成され
るものである。
【0037】34,34,…はサイドフレーム9の両端
に設けられた取付板を示し、該各取付板34は図1ない
し図4に示す如く、高い剛性を有する金属材料等により
従来技術で述べた取付板12と同様に形成されている。
そして、該取付板34はサイドフレーム9の両端側を閉
塞するように側板部9A,9B、上板部9Cおよび各下
板部9Dのそれぞれの端部に溶接されることにより、遊
動輪用ブラケット13および駆動輪用ブラケット14を
サイドフレーム9の両端側に一体に取付けると共に、サ
イドフレーム9全体の剛性を高めている。
【0038】また、取付板34はセンタフレーム28の
各延設部29C,30B等に溶接されることにより、該
取付板34の接合強度を高めると共にセンタフレーム2
8全体の剛性をアップさせている。
【0039】35は各サイドフレーム9の一端側(前
側)に回転可能に設けられた遊動輪、36は各サイドフ
レーム9の他端側(後側)に回転可能に設けられた駆動
輪(いずれも一方のみ図示)を示し、該駆動輪36は走
行用アクチュエータとしての油圧モータ(図示せず)等
によって回転駆動され、遊動輪35との間に巻回された
履帯37を駆動させるものである。
【0040】本実施例による油圧ショベルは上述の如き
構成を有するもので、駆動輪36が前記走行用の油圧モ
ータ等を介して回転駆動されると、この回転によって履
帯37は遊動輪35と駆動輪36との間で周回動作を行
い、下部走行体21を前,後方向等に走行させる。ま
た、下部走行体21上で上部旋回体22を旋回させつつ
作業装置26を作動させることにより土砂等の掘削作業
等を行う。
【0041】ここで、上述した路上走行時や掘削作業時
には、雨水や泥等がトラックフレーム27上に落下する
ことが多く、これらはトラックフレーム27の発錆や汚
れの原因となる。
【0042】然るに本実施例では、トラックフレーム2
7の傾斜板部29Bを平板部29Aの左,右両端から斜
め下向きに傾斜させ、これと同様にサイドフレーム9の
上板部9Cについても側板部9Aから側板部9Bに向け
て斜め下向きに傾斜させると共に、前記傾斜板部29B
の接合端29B1 をサイドフレーム9の角隅部10の近
傍で上板部9C上に突き当てた状態にして溶接部33に
より強固に接合する構成としている。
【0043】これにより、サイドフレーム9の側板部9
Bは傾斜板部29Bの下側に全て隠れるようになり、傾
斜板部29Bと上板部9Cとからなるトラックフレーム
27の上側面全体を平板部29Aの左,右両端から斜め
下向きに傾斜した傾斜面として形成できる。
【0044】この結果、例えばセンタフレーム28上に
滴下または降灰した泥水等を傾斜板部29Bから上板部
9C側へと斜め下向きに円滑に導きつつ、これを図4中
に示す矢示A方向に向け各サイドフレーム9の左,右両
側の外部へと効果的に落とす(排出する)ことができ
る。
【0045】従って、本実施例によれば、傾斜板部29
Bと上板部9Cとの溶接部33側に雨水等が滞留したり
泥が堆積したりするのを確実に防止でき、これによっ
て、センタフレーム28およびサイドフレーム9に溶接
部33側で錆等が発生するのを抑えることができ、当該
油圧ショベル全体の見映え等を長期に亘って良好に維持
することができる。
【0046】また、上板29の加工前の素材を該上板2
9の接合端29B1 にそのまま用いた場合でも、接合端
29B1 と上板部9Cとの間には溶接部33用の開先を
十分に確保できるから、これによって、従来技術で述べ
たように前記溶接部33用の開先を設けるための特別な
加工を接合端29B1 に施す必要がなくなり、上板29
の製造時の作業性を向上できる。そして、上板29をす
み肉溶接等の手段を用いて溶接部33により上板部9C
に対し容易に接合させることができる。
【0047】さらに、サイドフレーム9の両端側には補
強用の各取付板34を設ける構成としたから、遊動輪用
ブラケット13および駆動輪用ブラケット14をサイド
フレーム9の両端側に容易に取付けることができ、サイ
ドフレーム9に対して該遊動輪用ブラケット13と駆動
輪用ブラケット14の取付強度を高めることができる上
に、サイドフレーム9等の補強を図ることができ、該サ
イドフレーム9の耐久性等を向上できる。
【0048】しかも、上板29の接合端29B1 をサイ
ドフレーム9に対し強度的に最も強い角隅部10側に直
接設ける構成としたから、センタフレーム28側からの
荷重で溶接部33が歪んだりするのを確実に防止でき、
当該トラックフレーム全体の剛性を一層高めることがで
きる。
【0049】なお、前記実施例では、サイドフレーム9
の上板部9Cを左,右方向に向けて一定の角度で傾斜さ
せるものとして述べたが、これに替えて、例えば上板部
9Cの中央部を左,右方向で「へ」字状に折曲げるよう
に形成してもよい。そして、この場合には、上板29の
接合端29B1 を上板部の中央部(最上端位置)に接合
するようにすればよい。
【0050】また、前記実施例では、装軌式車両として
小型の油圧ショベルを例に挙げて説明したが、本発明は
これに限らず、例えば中型の油圧ショベル、油圧クレー
ン、ブルトーザ等の装軌式車両にも広く適用できるもの
である。
【0051】
【発明の効果】以上詳述した通り本発明によれば、請求
項1に記載の如く、センタフレームの上板を平板部の
左,右両端側から斜め下向きに傾斜させ、その先端側と
なる接合端を各サイドフレームの上面側に溶接により固
着する構成としたから、センタフレーム上に雨水や泥等
が落ちた(飛散した)場合でも、この雨水を傾斜板部か
ら各サイドフレームの上面側に向けて斜め下向きに導き
つつ、これを各サイドフレームの左,右両側の外部へと
落とす(排出する)ことができる。従って、従来技術の
ようにセンタフレームとサイドフレームの接合端との間
で錆等が発生するのを抑えることができ、当該油圧ショ
ベル全体の見映え等を長期に亘って良好に維持すること
ができる。
【0052】また、請求項2の発明では、角形枠体とし
てのサイドフレームの上面部をサイドフレームの左,右
方向で斜めに傾斜させ、かつ前記傾斜板部の接合端をサ
イドフレームの上面部のうち最上端部位に溶接する構成
としたから、傾斜板部と上板部とからなるトラックフレ
ームの上側面全体を平板部の左右両端から斜め下向きに
傾斜した傾斜面として形成することができる。そして、
センタフレーム上に雨水や泥等が下雨または降灰してき
た場合には、これらの雨水等を傾斜板部から各サイドフ
レームの上面部側に向けて斜め下向きに確実に排出で
き、センタフレームおよびサイドフレームに接合端側で
錆等が発生するのを抑えることができる。
【0053】また、上板の加工前の素材をそのまま該上
板の接合端に用いた場合でも、接合端と前記上板部との
間に溶接用の開先を十分に確保でき、これによって、従
来技術で述べたように前記溶接用の開先を設けるための
特別な加工を前記接合端に施す必要がなくなり、上板の
製造時の作業性等を確実に向上できる。そして、この上
板をすみ肉溶接等の手段を用いてサイドフレームの上板
部に対して容易に接合することができる。
【0054】さらに、請求項3の発明では、前記角形枠
体としてのサイドフレームの両端側に取付板を設ける構
成としたから、遊動輪用ブラケットと駆動輪用ブラケッ
トとを該各取付板を介してサイドフレームの両端側に容
易に取付けることができ、サイドフレームに対して遊動
輪用ブラケットと駆動輪用ブラケットの取付強度を高め
ることができる上に、角形枠体としての該サイドフレー
ムの剛性を高めて補強を図ることができ、該サイドフレ
ームの耐久性等を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による油圧ショベルの全体図で
ある。
【図2】図1中のトラックフレームを拡大して示す平面
図である。
【図3】センタフレームとサイドフレームとの接合端を
示す図2中の矢示III −III 方向からみた拡大断面図で
ある。
【図4】図2中のトラックフレームを示す斜視図であ
る。
【図5】従来技術によるトラックフレームを示す斜視図
である。
【図6】図5中のセンタフレームおよびサイドフレーム
を示す縦断面図である。
【図7】図6中の要部拡大図である。
【符号の説明】
8 丸胴 9 サイドフレーム 9A 側板部(側面部) 9B 側板部(側面部) 9C 上板部(上面部) 9D 下板部(下面部) 10 角隅部(最上端部位) 13 遊動輪用ブラケット 14 駆動輪用ブラケット 27 トラックフレーム 28 センタフレーム 29 上板 29A 平板部 29B 傾斜板部 29B1 接合端 30 下板 31 側板 32 側板 33 溶接部 34 取付板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上板、下板および前,後の側板から製缶
    構造をなして形成され中央部に丸胴が設けられたセンタ
    フレームと、該センタフレームの左,右両側に接合され
    前,後方向に延びた左,右のサイドフレームと、該サイ
    ドフレームの一端側に設けられた遊動輪用ブラケット
    と、前記サイドフレームの他端側に設けられた駆動輪用
    ブラケットとからなる装軌式車両のトラックフレームに
    おいて、 前記センタフレームの上板は、中央部上面側に前記丸胴
    が固着され左,右方向に延びた平板部と、該平板部の
    左,右両端側から斜め下向きに傾斜して延び先端側が前
    記遊動輪用ブラケットと駆動輪用ブラケットとの間を前
    記各サイドフレームの長さ方向に沿って連続的に伸長す
    る接合端となった左,右の傾斜板部とからなり、該各傾
    斜板部の接合端を前記各サイドフレームの上面側に溶接
    により固着する構成としたことを特徴とする装軌式車両
    のトラックフレーム。
  2. 【請求項2】 前記各サイドフレームは上面部、下面部
    および左,右の側面部から中空の角形枠体として形成
    し、この角形枠体の上面部はサイドフレームの左,右方
    向で斜めに傾斜させ、かつ前記傾斜板部の接合端は該上
    面部の最上端部位に溶接する構成としてなる請求項1に
    記載の装軌式車両のトラックフレーム。
  3. 【請求項3】 前記角形枠体の両端側には、前記角形枠
    体の両端を閉塞する取付板をそれぞれ溶接により固着
    し、前記遊動輪用ブラケットと駆動輪用ブラケットは該
    各取付板を介して前記角形枠体に固着する構成としてな
    る請求項1に記載の装軌式車両のトラックフレーム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014025292A (ja) * 2012-07-27 2014-02-06 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 作業機械

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US7204518B2 (en) 2003-05-20 2007-04-17 Komatsu Ltd. Construction machine
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