JPH10234847A - 生理活性を有する医療材料及びその製造方法 - Google Patents

生理活性を有する医療材料及びその製造方法

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JPH10234847A
JPH10234847A JP9043303A JP4330397A JPH10234847A JP H10234847 A JPH10234847 A JP H10234847A JP 9043303 A JP9043303 A JP 9043303A JP 4330397 A JP4330397 A JP 4330397A JP H10234847 A JPH10234847 A JP H10234847A
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acid anhydride
anhydride group
polymer
polyamine
group
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JP9043303A
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Hiroshi Yokoi
洋 横井
Keiichi Yamamoto
慶一 山本
Shuzo Itotani
秀三 糸谷
Yumiko Ogura
由美子 小倉
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Unitika Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生理活性を有する医療材料、及び医療材料を
構成する基材表面に生理活性物質を容易に固定化するこ
とができる方法を提供する。 【解決手段】 医療材料を構成する基材表面に、酸無水
物基を有するポリマーと酸無水物基と反応し得る反応性
官能基を有するポリアミンから形成される架橋被膜を有
し、架橋被膜の酸無水物基を有するポリマーに生理活性
物質が結合している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生理活性を有する
医療材料及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生理活性物質を基材に固定化し、医療用
材料等の各種用途に使用する試みが1960年ごろから
行われていた。生理活性物質を基材に固定化する方法と
しては、物理的な方法と化学的な方法が挙げられる。物
理的な方法としては、吸着法等があり、化学的な方法と
しては、共有結合法やイオン結合法等があるが、共有結
合法は多様な形態の基材に強固に結合させることができ
るので、きわめて有用な方法である。しかしながら、共
有結合法はアミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル
基、ヒドロキシル基、イミダゾール基、フェノール基等
の反応性に富んだ官能基を持っている基材と生理活性物
質を結合させる方法であり、例えば、ポリ塩化ビニル、
シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の反応性官能基を持たない基材に
は共有結合法で生理活性物質を固定化することができな
い。こられの基材に生理活性物質を結合させるために
は、電子線やガンマ線のような高エネルギー放射線を照
射する方法、紫外線を照射する方法、低温プラズマ放電
処理、グロー放電処理、オゾン処理等により基材表面上
に遊離ラジカルを発生させ、生成した遊離ラジカルに生
理活性物質を結合させたり、また、生成した遊離ラジカ
ルに生理活性物質を固定化するためのリガンドを結合さ
せた後、生理活性物質を結合させる方法が開発された。
例えば、特公平6−38851号公報には基材をオゾン
処理して導入した官能基にヘパリンを共有結合させた抗
血栓性材料が開示されている。また、特公平8−461
8号公報の実施例には、グロー放電処理によって基材表
面に遊離ラジカルを生成させ、水溶性単量体をグラフト
重合させた抗血栓性材料が開示されている。また、特公
昭62−14273号公報には酸無水物基を有するポリ
マーとポリオールとを固体表面上で反応させ、該被膜上
の未反応の酸無水物基に酵素を結合させる酵素活性の付
与方法が、特公昭61−17468号公報にはアミノ基
と反応し得る官能基を少なくとも2個有する試薬と過剰
のポリアミンとを固体表面上で反応させて得られた被膜
上の未反応のアミノ基に線維素溶解活性酵素を結合させ
る線維素溶解活性の付与方法がそれぞれ開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、特殊な装置を使用する必要があったり、ま
た、反応条件の厳密な制御が必要であるので、簡便に実
施したり、大量生産を行うには適していなかった。一
方、架橋被膜を形成させる方法は比較的簡便に実施可能
であり、大量生産も可能であるが、例えば、特公昭62
−14273号公報の方法では、加熱が必要であるり、
このため、よりエネルギー消費の少ない、室温で行える
方法が望まれていた。また、特公昭61−17468号
公報の方法では、アミノ基と線維素溶解活性酵素とを結
合させるために縮合剤や多官能性試薬を必要としたり、
アミノ基と反応する官能基が活性部位に近い場合には充
分な活性が得られないことがあった。本発明は、生理活
性を有する医療材料、及び医療材料を構成する基材表面
に生理活性物質を容易に固定化することができる方法を
提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意検討した結果、医療材料を
構成する基材表面に、酸無水物基を有するポリマーと、
酸無水物基と反応し得る官能基を有するポリアミンとか
らなる架橋被膜を形成させ、架橋被膜に存在する未反応
の酸無水物基に生理活性物質を結合することにより、基
材の種類に関わらず、簡便に、かつ所望の量の生理活性
物質を基材に固定化できることを見出し、また、得られ
た医療材料が生理活性を有することを見出し、本発明に
到達した。
【0005】すなわち、本発明は、医療材料を構成する
基材表面に、酸無水物基を有するポリマーと酸無水物基
と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンから形成
される架橋被膜を有し、架橋被膜の酸無水物基を有する
ポリマーに生理活性物質が結合していることを特徴とす
る生理活性を有する医療材料、及び、酸無水物基を有す
るポリマーと、酸無水物基と反応し得る反応性官能基を
有するポリアミンを医療材料を構成する基材表面上で反
応させて、基材表面上に未反応の酸無水物基を有する架
橋被膜を形成した後、該被膜上の未反応の酸無水物基に
生理活性物質を結合させることを特徴とする生理活性を
有する医療材料の製造方法を要旨とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における医療材料を構成する基材としては、例え
ば、ガラス、カオリナイト、ベントナイト等の無機物
質、ステンレス、タンタル、ニッケル、チタン等の金属
及びこれらの合金、天然ゴム、セルロース、コラーゲ
ン、キチン、キトサン、アガロース、デキストラン等の
天然高分子及びそれらの誘導体、ポリスチレン、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリアミノ酸、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポ
リアリレート、ポリアセタール、ポリアクリル酸エステ
ル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリカーボ
ネート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、スチレン−エチレンブチレン共
重合体、スチレン−イソプレン共重合体等の合成高分子
及び共重合体並びにそれらの混合物等が挙げられる。
【0007】本発明における酸無水物基を有するポリマ
ーとしては、例えば、無水マレイン酸−エチレン共重合
体、無水マレイン酸−スチレン共重合体、無水マレイン
酸−メチルビニルエーテル共重合体等の無水マレイン酸
系ポリマー、ポリ無水アクリル酸、無水アクリル酸−ス
チレン共重合体等の無水アクリル酸系ポリマー、ポリ無
水メタクリル酸、無水メタクリル酸−スチレン共重合体
等の無水メタクリル酸系ポリマー等が挙げられる。
【0008】酸無水物基を有するポリマーの分子量は特
に制限されるものではないが、生理活性物質を基材表面
に多く結合し、基材表面積当りの生理活性を高めた医療
材料を製造する場合には、ポリマー分子に存在する酸無
水物基が多いことが好ましく、このため高分子量のポリ
マーが好適に用いられる。また、酸無水物基を有するポ
リマーは、酸無水物基を有する単量体単位と酸無水物基
を有しない単量体単位との共重合体であってもよいが、
1分子中の酸無水物基が多いことが上記の理由により好
ましく、従って、酸無水物基を有する単量体単位が多
く、高分子量の共重合体が好ましい。
【0009】本発明におけるポリアミンとは、1分子中
に少なくとも2個のアミノ基を有する化合物であり、例
えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、パ
ラフェニレンジアミン、尿素、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ポリエチレンイミン、ジ(2−アミノエチル)メチルア
ミン、ジ(2−アミノエチル)エチルアミン、N,N−
ジメチル−1,3−プロパンジアミン、アミノアセター
ル化ポリビニルアルコール、、アミノ化ポリエチレング
リコール、ポリビニルアミン、ポリリジン、ポリアミノ
スチレン、ポリ(P−アミノフェニルアラニン)等が挙
げられる。
【0010】本発明では、上記のポリアミンと酸無水物
基を有するポリマーを基材表面にて反応させることによ
り、基材表面に架橋被膜を形成させることができる。
【0011】基材表面の架橋被膜上に未反応の酸無水物
基を残すためには、架橋被膜を形成させる際に、酸無水
物基を有するポリマーの酸無水物基のモル数を、酸無水
物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンの反
応性官能基のモル数よりも多くすればよい。また、架橋
被膜を形成させる際に、酸無水物基と反応性官能基のモ
ル比を適宜選択することにより、基材表面に任意の量の
未反応の酸無水物基を有する架橋被膜を形成することが
できる。
【0012】未反応の酸無水物基に生理活性物質を結合
させ、生理活性を有する医療材料を得るためには、ポリ
アミンの反応性官能基に対する酸無水物基のモル比が1
より大きければよいが、好ましくは2以上、さらに好ま
しくは5以上である。ポリアミンの反応性官能基に対す
る酸無水物基のモル比が2未満では、表面における未反
応の酸無水物基の量が少なくなるため、表面に結合する
生理活性物質の量が少なくなることがある。また、ポリ
アミンの反応性官能基に対する酸無水物基のモル比が5
未満では、生理活性物質の結合に要する反応時間が長く
なることがある。さらに、基材表面上の生理活性を長期
に維持するためには、生理活性物質が結合する、酸無水
物基を有するポリマーとポリアミンの架橋被膜の強度が
実質的使用に耐え得ることが必要である。このことか
ら、ポリアミンの反応性官能基に対する酸無水物基のモ
ル比が100000以下であることが好ましく、更に好
ましくは10000以下である。
【0013】したがって、ポリアミンの反応性官能基に
対する酸無水物基を有するポリマーの酸無水物基のモル
比は、1よりも大きく100000以下であることが好
ましい。この際、得られた架橋被膜の中のポリアミンの
反応性官能基に対する酸無水物基を有するポリマーの酸
無水物基のモル比は1よりも大きいものとなる。
【0014】本発明では、酸無水物基を有するポリマー
と、酸無水物基と反応し得る反応性官能基を有するポリ
アミンとの架橋被膜が基材表面に形成されることによ
り、生理活性物質と反応する官能基が提供されるため、
基材自身の表面に官能基を有する必要性は特に無いが、
基材自身が酸無水物基又はポリアミンと反応し得る反応
性官能基を有する場合には、架橋被膜の強度が増すので
好ましい。基材自身の表面に存在する官能基としては、
アミノ基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシ
ル基、ヒドロキシル基等が挙げられるが、特に好ましく
はアミノ基である。
【0015】本発明に使用する酸無水物基を有するポリ
マーと酸無水物基と反応し得る反応性官能基を有するポ
リアミンは、いかなるものでもよいが、生理活性物質を
結合させた医療材料が、生体成分を含有する生体液、生
体類似液、生体に対する治療等に使用される水系媒体に
接触してその機能を発揮するためには、酸無水物基を有
するポリマー、酸無水物基と反応し得る反応性官能基を
有するポリアミンは、共に親水性であることが好まし
い。両物質が親水性であれば、生体成分を含有する生体
液、生体類似液、生体に対する治療等に使用される水系
媒体と接触した時に、両物質からなる架橋被膜が生体
液、生体類似液、水系媒体と親和性を示し、これによっ
て、被膜に固定化された生理活性物質が生理活性を発揮
しやすい構造を維持しやすくなり、また、多くの親水性
の生体成分と接触しやすくなる。
【0016】架橋被膜を形成させる方法としては、酸無
水物基を有するポリマーと酸無水物基と反応し得る反応
性官能基を有するポリアミンを予め溶媒中に分散又は溶
解させ、次に、分散液又は溶液に基材を浸漬、又は、分
散液又は溶液を基材に塗布、吹きつけ等の方法により接
触させて乾燥する方法や、酸無水物基を有するポリマー
を含有する溶媒に基材を接触させ、次に基材を一旦乾燥
後、ポリアミンを含有する溶媒に接触させて乾燥する方
法、あるいは、ポリアミンを含有する溶媒に基材を接触
させ、次に基材を一旦乾燥後、酸無水物基を有するポリ
マーを含有する溶媒に接触させて乾燥する方法等が挙げ
られる。
【0017】しかし、均一な架橋被膜を形成し、かつ基
材表面上に未反応の酸無水物基を均一に有する架橋被膜
を形成するためには、酸無水物基を有するポリマーと、
酸無水物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミ
ンとを、予め溶媒中で分散又は溶解させ、しかも均一に
分散又は溶解させた分散液又は溶液を用いる方法が好ま
しい。
【0018】酸無水物基を有するポリマーと酸無水物基
と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンとに接触
した基材表面を乾燥する場合、常温で行うこともできる
が、加熱乾燥によって実質的に使用可能な被膜の形成時
間を短縮することも可能である。また、減圧により時間
を短縮してもよい。
【0019】本発明では、基材表面に未反応の酸無水物
基を有する被膜を形成させた後、生理活性物質を酸無水
物基に結合させる。生理活性物質としては、酸無水物基
と反応性のある官能基を有するものであればよく、例え
ば、酵素、補酵素、酵素阻害剤、ホルモン、抗菌剤、抗
原、抗体、その他の機能を有する蛋白質、及びこれらの
物質と親和性を有するリガンド等が挙げられる。このよ
うな生理活性物質としては、アミラーゼ、トリプシン、
キモトリプシン、ペプシン、パパイン、パンクレアチ
ン、トロンビン、アミノアシラーゼ、ヌクレアーゼ、ガ
ラクトシダーゼ、ホスファターゼ、インベルターゼ、ペ
クチナーゼ、L−アスパラギナーゼ、ラクターゼ、リパ
ーゼ、グルコースイソメラーゼ、メリビアーゼ、セルラ
ーゼ、プラスミン、プラスミノーゲン、組織プラスミノ
ーゲンアクチベーター、ストレプトキナーゼ、ウロキナ
ーゼ、ブリノラーゼ等の酵素、ヘパリン、コンドロイチ
ン硫酸等の多糖類、ストレプトマイシン、カナマイシ
ン、ネオマイシン、バンコマイシン、ポリミキシン等の
抗生物質、サルファ剤等の抗菌剤等が挙げられるが、反
応性の点から、アミノ基を有する生理活性物質が特に好
ましい。
【0020】生理活性物質を架橋被膜の酸無水物基に結
合させる方法は特に限定されるものではないが、生理活
性物質の溶液に架橋被膜を形成した基材を浸漬する方法
が簡便である。生理活性物質の溶液としては、通常は、
蒸留水、生理食塩水、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリ
ス緩衝液等の水系の溶液を用ることができる。また、生
理活性物質の生理活性が有機溶媒中で消失することなく
安定に維持されるならば、有機溶媒を用いてもよい。
【0021】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 ポリ塩化ビニル(積水化学工業株式会社製,エスメディ
カ)をチューブ押出し機(株式会社笠松化工研究所製)
により170℃で押出成形して外径約3.3mm、内径約
2.7mmのチューブを得た。このチューブを分子量約6
7000の無水マレイン酸−メチルビニルエーテル共重
合体〔アイ・エス・ピー社(ISP Co.Ltd. )製,ガ
ントレッツ〕0.1wt%、エチレンジアミン(石津製
薬株式会社製)0.1wt%のアセトン(石津製薬株式
会社製)溶液に1時間浸漬した後、取り出し、室温で乾
燥した。次に、得られたチューブを600国際単位/ml
のウロキナーゼ(ミドリ十字株式会社製)の生理食塩水
溶液に7℃で24時間浸漬した後、水洗、乾燥した。得
られたチューブのウロキナーゼ活性を合成基質法(Mori
ta et al., J. Biochem., 82, 1495 (1977) )により測
定したところ、18.5±4.7国際単位/cm2 であっ
た。
【0022】実施例2 ポリウレタン〔ダウケミカル社(Dow Chemical),ペレ
セン〕をチューブ押出し機(株式会社笠松化工研究所
製)により170℃で押出成形して外径約2.0mm、内
径約1.4mmのチューブを得た。このチューブを分子量
約67000の無水マレイン酸−メチルビニルエーテル
共重合体1.5wt%、分子量約4000のポリエチレ
ングリコールジアミン(三洋化成株式会社製,イオネッ
ト)0.1wt%のアセトン溶液に1時間浸漬した後、
70℃で乾燥した。次に、得られたチューブを約600
国際単位/mlのウロキナーゼのリン酸緩衝液(pH6) 中に
4℃で48時間浸漬した後、洗浄、乾燥した。得られた
チューブの固定化ウロキナーゼ活性を実施例1と同様の
方法により測定したところ、16.3±1.1国際単位
/cm2 であった。
【0023】実施例3 ナイロン12系エラストマー(EMS社製)をプレス機
(株式会社林機械製作所製)により200℃でプレス
し、シート化した。このシートを直径6mmの円形に打ち
抜き、3.5N塩酸に30℃で30分間浸漬した後、水
洗、乾燥し、無水マレイン酸−スチレン共重合体〔アイ
・エス・ピー社(ISP Co. Ltd. )製,SMA〕5.
0wt%、エチレンジアミン(石津製薬株式会社製)
0.1wt%のアセトン(石津製薬株式会社製)溶液に
1時間浸漬した後、引き上げて100℃で加熱乾燥し
た。乾燥シートをアセトンで洗浄した後、再び乾燥し、
その内20枚を10mg/ml のトリプシン生理食塩水溶液
(シグマ社製)に浸漬して、室温で5時間振盪した。こ
のフィルムを生理食塩水で洗浄し、37℃の100mg/m
lN−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル塩酸
塩の0.05Mほう酸緩衝液(pH8) に加えて10分間反
応させ、253nmの光学密度の増加を測定したところ、
0.22であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の医療材料は、生理活性を有す
る。また、本発明の方法は、医療材料を構成する基材表
面に反応性官能基を持たなくても生理活性物質を容易に
固定化することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 由美子 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療材料を構成する基材表面に、酸無水
    物基を有するポリマーと酸無水物基と反応し得る反応性
    官能基を有するポリアミンから形成される架橋被膜を有
    し、架橋被膜の酸無水物基を有するポリマーに生理活性
    物質が結合していることを特徴とする生理活性を有する
    医療材料。
  2. 【請求項2】 酸無水物基を有するポリマーと、酸無水
    物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンが、
    いずれも親水性であることを特徴とする請求項1記載の
    生理活性を有する医療材料。
  3. 【請求項3】 酸無水物基を有するポリマーと、酸無水
    物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンとか
    ら形成される架橋被膜が、医療材料を構成する基材表面
    と結合していることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の生理活性を有する医療材料。
  4. 【請求項4】 酸無水物基を有するポリマーと、酸無水
    物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンを医
    療材料を構成する基材表面上で反応させて、基材表面上
    に未反応の酸無水物基を有する架橋被膜を形成した後、
    該被膜上の未反応の酸無水物基に生理活性物質を結合さ
    せることを特徴とする生理活性を有する医療材料の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 酸無水物基を有するポリマーと、酸無水
    物基と反応し得る反応性官能基を有するポリアミンを、
    共に溶解し得る溶媒に分散又は溶解し、該分散液又は溶
    液に医療材料を構成する基材を接触させた後、乾燥させ
    て該基材表面に未反応の酸無水物基を有する架橋被膜を
    形成させ、次に該基材を生理活性物質が分散又は溶解し
    た液と接触させることを特徴とする生理活性を有する医
    療材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 医療材料を構成する基材表面で反応させ
    る酸無水物基を有するポリマーの酸無水物基とポリアミ
    ンの反応性官能基のモル比が10:1〜100000:
    1であることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の
    医療材料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001276211A (ja) * 2000-03-28 2001-10-09 Unitika Ltd 生理活性を有する抗菌性医療用具及びその製造方法
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