JPH10234239A - 農業用液体撒布装置 - Google Patents

農業用液体撒布装置

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JPH10234239A
JPH10234239A JP4500097A JP4500097A JPH10234239A JP H10234239 A JPH10234239 A JP H10234239A JP 4500097 A JP4500097 A JP 4500097A JP 4500097 A JP4500097 A JP 4500097A JP H10234239 A JPH10234239 A JP H10234239A
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pipes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大口径パイプの使用量を少なくして資材費及
び工事費を節減できるとともに、撒布するブロックを切
り換える際の待ち時間を短縮して撒布作業の効率を向上
させることが可能な農業用液体撒布装置を提供するこ
と。 【解決手段】 撒布ブロック1a〜1gに敷設された撒
布用配管2a〜2gのそれぞれと送液用配管10a,1
0b及び回収用配管12a,12bとの間に圧力作動式
の三方弁13を介装する。各三方弁13の導圧口に複数
の信号管36の一端をそれぞれ接続し、各信号管36の
他端は切換弁37を介して送液用配管10と選択的に連
通させ、送液用配管10から切換弁37及び信号管36
を通じて導圧口に導かれる液体の圧力によって、各三方
弁13を撒布用配管2a〜2gと送液用配管10a,1
0bとが連通する状態と、撒布用配管2a〜2gと回収
用配管12a,12bとが連通する状態とに切り換え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば農薬液や液
肥などの液体を農地に撒布するための農業用液体撒布装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の農業用液体撒布装置は図
5のようなものであった。すなわち、同図において、1
a〜1gは、農地を適宜の面積ごとに区画して形成され
た撒布ブロックを示している。これらの撒布ブロック1
a〜1g内には適宜に枝分かれした撒布用配管2a〜2
gがそれぞれ敷設され、各撒布用配管2a〜2gには、
図中に小さな白丸で示したように、相互に適宜の間隔を
おいて配置された複数のスプリンクラー3が接続されて
いる。
【0003】また、図中、4は散布すべき農薬液や液肥
などの液体を貯留する貯液槽、5は貯液槽4に接続され
た送液ポンプ、6a〜6gは送液ポンプ5と撒布用配管
2a〜2gとをそれぞれ接続して設けられた送液用配
管、7は送液用配管6a〜6gの送液ポンプ5近傍にそ
れぞれ設けられた撒布用開閉弁、8は送液用配管6a〜
6gからそれぞれ分岐して貯液槽4に至る回収管、9は
各回収管8の途中にそれぞれ設けられた回収用開閉弁で
ある。なお、各撒布用配管2a〜2gには、それぞれの
送液用配管6a〜6gとの接続箇所から離れるほど高く
なるような傾斜がつけられている。また、貯液槽4及び
送液ポンプ5は農地内の最も低い所に設けられ、各送液
用配管6a〜6gには、貯液槽4及び送液ポンプ5から
離れるほど高くなるような傾斜がつけられている。
【0004】この液体撒布装置を用いて液体を撒布ブロ
ック1a〜1gの順に撒布する場合には、送液ポンプ5
を運転して送液用配管6aの撒布用開閉弁7を開き、撒
布用配管2aのスプリンクラー3から撒布ブロック1a
に液体を撒布する。そして、撒布ブロック1aに所定量
の液体を撒布し終われば開いていた撒布用開閉弁7を閉
じ、同時に送液用配管6bの撒布用開閉弁7を開いて、
撒布ブロック1bへの液体散布へと移行する。また、撒
布ブロック1bに撒布しつつ、送液用配管6aから分岐
している回収管8の回収用開閉弁9を開き、撒布用配管
2a及び送液用配管6aの内部に残留している液体を、
重力により回収管8を通じて貯液槽4へと自然流下させ
て回収する。
【0005】このようにして、撒布ブロック1c〜1g
にも順次液体を散布するとともに、既に散布を終えた撒
布ブロックの撒布用配管及び送液用配管から順次液体を
回収してゆく。そして、最後に撒布用配管1g及び送液
用配管6gから液体を回収して一連の撒布作業を完了す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の液体撒布装置には以下のような問題点があった。す
なわち、撒布ブロック1a〜1g内に敷設されている撒
布用配管2a〜2gは、各配管がそれほど長くないため
比較的小口径にできるのに対し、送液ポンプ5と各撒布
ブロック1a〜1gとの間に敷設されている送液用配管
6a〜6gは、農地全体の広さにもよるが長い場合で1
本あたり数百メートルにもなり、この長い配管内での流
体摩擦による圧力損失を少なくするために、例えば50
mmというような大口径にする必要がある。このような送
液用配管が撒布ブロックの数と同じ本数だけ並設されて
いたために、従来は大口径のパイプを多量に使用するこ
とになって、液体撒布装置を設置する際の資材費及び工
事費が高くつくという問題が生じていた。
【0007】また、撒布するブロックを例えば撒布ブロ
ック1aから撒布ブロック1bへ切り換える前には撒布
用開閉弁7よりも先の送液用配管6bと撒布用配管2b
との内部は空であり、切り換え後に撒布用開閉弁7を通
過した液体が送液用配管6bの先端に到達し、撒布用配
管2bを通じて各スプリンクラー3から撒布され始める
までには、かなりの時間がかかる。このように、撒布す
るブロックを切り換えるたびに生じる待ち時間のため
に、撒布作業の効率が低くなるという問題もあった。
【0008】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、大口径パイプの使用量を少なくして
資材費及び工事費を節減できるとともに、撒布するブロ
ックを切り換える際の待ち時間を短縮して撒布作業の効
率を向上させることが可能な農業用液体撒布装置の提供
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る農業用液体撒布装置は、農地を区画し
てなる複数の撒布ブロックにそれぞれ敷設された複数の
撒布用配管と、これらの撒布用配管に送液ポンプからの
液体を供給する送液用配管と、前記複数の撒布用配管内
の液体を貯液槽に回収する回収用配管と、前記複数の撒
布用配管のそれぞれと前記送液用配管及び回収用配管と
の間に介装された圧力作動式の複数の三方弁と、一端が
前記複数の三方弁の導圧口にそれぞれ接続され他端が切
換弁を介して前記送液用配管に接続された複数の信号管
とを備え、前記切換弁は複数の信号管を送液用配管と選
択的に連通させるように流路を切り換えるとともに、前
記三方弁は送液用配管から切換弁及び信号管を通じて導
圧口に導かれる液体の圧力によって、撒布用配管と送液
用配管とが連通する状態と、撒布用配管と回収用配管と
が連通する状態とに切り換わるように構成されているも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
農業用液体撒布装置を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、農地を区画してなる各撒布ブロック
1a〜1gにそれぞれ敷設された撒布用配管2a〜2g
と、各撒布用配管2a〜2gに接続されたスプリンクラ
ー3と、貯液槽4及び送液ポンプ5とは前記従来例と同
様である。
【0011】図1の10は一端が送液ポンプ5に接続さ
れた送液用配管である。送液用配管10は途中で送液用
配管10aと送液用配管10bとに分岐し、両送液用配
管10a,10bの末端には、気体は通過させるが液体
は通過させない空気逃がし弁11がそれぞれ設けられて
いる。12は一端が貯液槽4内に開口した回収用配管で
ある。回収用配管12も途中で回収用配管12aと回収
用配管12bとに分岐し、回収用配管12aは送液用配
管10aに並設され、回収用配管12bは送液用配管1
0bに並設されている。
【0012】撒布用配管2a〜2dのそれぞれと、送液
用配管10a及び回収用配管12aとの間には、圧力作
動式の三方弁13が介装されている。また、撒布用配管
2e〜2gのそれぞれと、送液用配管10b及び回収用
配管12bとの間にも、同様の三方弁13が介装されて
いる。
【0013】各三方弁13は図2に示したように構成さ
れている。すなわち、上端が開口した略円筒状のケーシ
ング14には、底面に送液用配管接続口15が、周面に
撒布用配管接続口16及び回収用配管接続口17が、そ
れぞれ形成されている。ケーシング14内には、下から
順に第1弁座18,スペーサ19,第2弁座20,スペ
ーサ21,シリンダ22が配備されるとともに、これら
の構成部品はシリンダ22に蓋体23を載せたのちにケ
ーシング14に螺合したユニオンキャップ24を締め付
けることにより下向きに押圧されて固定されている。
【0014】第1弁座18及び第2弁座20は環状に形
成されている。また、スペーサ19及びスペーサ21は
円筒状に形成されるとともに、スペーサ19にはその内
部空間と撒布用配管接続口16とを連通する切欠部19
aが、スペーサ21にはその内部空間と回収用配管接続
口17とを連通する切欠部21aが、それぞれ形成され
ている。
【0015】シリンダ22内のピストン室25にはピス
トン26が上下に摺動自在に設けられるとともに、第1
弁座18と第2弁座20との間には弁棒27を介してピ
ストン26と一体に形成された弁体28が設けられてい
る。弁体28は、下方に向かって縮径する第1円錐面2
9(第1弁座18に対応)と、下方に向かって拡径する
第2円錐面30(第2弁座20に対応)とを有してい
る。
【0016】蓋体23にはピストン室25と連通する導
圧口31が形成されるとともに、この導圧口31の上方
には逆L字状の導圧管32が一体に形成されている。ま
た、ピストン26の上面には弁体28の内方まで下向き
に延びるバネ挿入穴33が形成されるとともに、下端が
バネ挿入穴33の底面に当接し、上端が導圧管32の内
壁面に当接する圧縮型のコイルバネ34が設けられて、
ピストン26及び弁体28を下向きに付勢している。
【0017】なお、ピストン室25内の圧力を受けるピ
ストン26上面の有効面積は、送液用配管接続口15か
らの圧力を受ける弁体28下面の有効面積よりも大きく
設定されている。送液用配管接続口15には送液用配管
10a(または10b)が、撒布用配管接続口16には
撒布用配管2a(または2b〜2gの何れか)が、回収
用配管接続口17には回収用配管12a(または12
b)が、それぞれ接続されるとともに、導圧管32には
信号管36の一端が接続されている。
【0018】また、弁体28の底部には送液用配管接続
口15とバネ挿入穴33とを連通する極めて直径の小さ
い連通孔35が形成されており、液体が信号管36を経
てピストン室25内に充満する際に、信号管36及びピ
ストン室25内の空気を連通孔35を通じて送液用配管
10aまたは10b内に押し出すことができるようにな
っている。
【0019】図1の37は接続管38を介して送液用配
管10に接続された切換弁である。この切換弁37は図
3のように構成されている。すなわち、偏平な円筒状の
ケーシング39の周壁に流入口40が1つ形成され、ケ
ーシング39の底壁には周方向に等間隔に配された7つ
の流出口41(そのうち2つのみを図示)が形成されて
いる。流入口40には接続管38が接続され、各流出口
41には各三方弁13からの信号管36の他端がそれぞ
れ接続されている。
【0020】ケーシング39内には流路切換部材42が
設けられている。流路切換部材42は、ケーシング39
中央の上面壁と底面壁との間に枢支された軸部42a
と、この軸部42aから半径方向に延び、先端部分で1
つの流出口41の上端開口を略密封状に覆うように形成
されたアーム部42bとから構成されている。そして、
軸部42aから上方に延設されたハンドル43を回す
と、アーム部42bの先端部分の下面をケーシング39
底面に摺動させながら、流路切換部材42が垂直軸心回
りに回動するようになっている。また、軸部42aの下
端はケーシング39の底面壁から下方へ突出するととも
に、この突出した軸部42aの下端面とアーム部42b
先端部分の下面とを連通する連通路42cが流路切換部
材42の内部に形成されている。
【0021】したがって、ハンドル43を操作して、ア
ーム部42bの先端部分で、任意に選択された何れか1
つの流出口41の上端開口を覆うようにすると、その1
つの流出口41に接続された信号管36のみが送液用配
管10と遮断され、それ以外の6つの流出口41にそれ
ぞれ接続された信号管36は接続管38を介して送液用
配管10と連通されるようになっている。また、この際
に送液用配管10と遮断された信号管36は、流出口4
1及び連通路42cを介して大気と連通するようになっ
ている。なお、図3に示したように、軸部42aの突出
部分にホース45を接続し、このホース45の他端側
(不図示)を貯液槽4内に開口させておけば、液体が信
号管36を逆流した場合にも、これを貯液槽4内に回収
できる。
【0022】図1の46は送液用配管10の基部に設け
られた三方弁である。この三方弁46には他端が貯液槽
4内に開口した接続管47が接続されていて、送液ポン
プ5と送液用配管10とを連通する状態と、送液用配管
10と接続管47とを連通する状態とに切り換え可能に
なっている。
【0023】次いで、動作を説明する。送液ポンプ5を
運転すると、貯液槽4内の液体は送液ポンプ5から送液
用配管10内に吐出され、空気逃がし弁11から配管内
の空気を押し出しつつ、送液用配管10,10a,10
b内の全体に充満する。また、これと同時に送液ポンプ
5からの液体の一部は送液用配管10から接続管38に
分岐し、切換弁37において送液用配管10と連通して
いる各信号管36に流入し、これらの信号管36に接続
されている三方弁13のピストン室25内にそれぞれ充
満する。
【0024】よって、前記各三方弁13においては、弁
体28下面とピストン26上面とに単位面積当たりでは
等しい圧力がかかるが、前記したようにピストン室25
内の圧力を受けるピストン26上面の有効面積は送液用
配管接続口15からの圧力を受ける弁体28下面の有効
面積よりも大きいので、ピストン26上面にかかる全圧
力は弁体28下面にかかる全圧力よりも大きくなり、こ
れにコイルバネ34の付勢力も加わるため、ピストン2
6及び弁体28は下向きに押圧され、弁体28の第1円
錐面29が第1弁座18に押し付けられる。この作動状
態では、送液用配管接続口15と撒布用配管接続口16
とが遮断され、撒布用配管接続口16と回収用配管接続
口17とが連通される。
【0025】これに対し、信号管36が切換弁37にお
いて送液用配管10と連通せずに、連通路42cを介し
て大気と連通している場合には、この信号管36に接続
されている三方弁13のピストン室25内の圧力が大気
圧と等しくなるので、送液用配管接続口15からの液体
の圧力により、図2に一点鎖線で示したように弁体28
及びピストン26がコイルバネ34の付勢力に抗して押
し上げられ、弁体28の第2円錐面30が第2弁座20
に押し付けられる。この作動状態では、撒布用配管接続
口16と回収用配管接続口17とが遮断され、送液用配
管接続口15と撒布用配管接続口16とが連通される。
【0026】したがって、この液体撒布装置を用いて液
体を撒布ブロック1a〜1gの順に撒布する場合には、
先ず、切換弁37の流路切換部材42を、撒布用配管2
aに接続された三方弁13へ延びる信号管36が送液用
配管10と遮断され、他の6本の信号管36が送液用配
管10と連通する位置にセットして、送液ポンプ5を運
転すると、撒布用配管2aに接続された三方弁13のみ
送液用配管接続口15と撒布用配管接続口16とが連通
する状態となって、撒布用配管2aに接続されたスプリ
ンクラー3から撒布ブロック1aに液体が撒布される。
【0027】そして、撒布ブロック1aに所定量の液体
を撒布し終われば、切換弁37のハンドル43を操作し
て、撒布用配管2bに接続された三方弁13へ延びる信
号管36が送液用配管10と遮断され、他の6本の信号
管36が送液用配管10と連通する位置に流路切換部材
42を回動させる。すると、撒布用配管2bに接続され
た三方弁13は撒布用配管接続口16と送液用配管接続
口15とが連通する状態に切り換わり、撒布用配管2b
に接続されたスプリンクラー3から撒布ブロック1bへ
液体の撒布が開始される。また、これと同時に、撒布用
配管2aに接続された三方弁13は撒布用配管接続口1
6と回収用配管接続口17とが連通する状態に切り換わ
り、撒布用配管2a内の残液は三方弁13を経て回収用
配管12aに流入し、重力により回収用配管12a,1
2内を自然流下して貯液槽4内へ回収される。
【0028】以下、同様に撒布ブロック1c〜1gにも
順次液体を散布するとともに、既に散布を終えた撒布ブ
ロックの撒布用配管から順次液体を回収してゆく。そし
て、撒布ブロック1gへの撒布が終わると、撒布用配管
2g内の残液を回収するとともに、三方弁46を送液用
配管10と接続管47とが連通する状態に切り換えて、
送液用配管10,10a,10b内の残液も貯液槽4に
回収し、一連の撒布作業を完了する。
【0029】以上のような液体撒布装置にあっては、信
号圧力を三方弁13に伝える信号管36については流体
摩擦がほとんど問題にならないため口径10mm前後の細
いものでよく、また、回収用配管12,12a,12b
も比較的小口径でよい。そして、大口径にしなければな
らない送液用配管10,10a,10bは各撒布ブロッ
ク1a〜1gに共通である。したがって、撒布ブロック
と同数の送液用配管が必要だった従来に比べて大口径パ
イプの使用量を少なくでき、液体撒布装置を設置する際
の資材費及び工事費を大幅に節減することができる。ま
た、農地が広くて、送液ポンプ5から最も端の撒布ブロ
ックまでの距離が遠いような場合に、送液用配管をより
一層口径の大きいものにして圧力損失を少なくすること
も容易である。
【0030】また、送液ポンプ5の運転中は、送液用配
管10,10a,10b内が送液ポンプ5からの液体で
満たされているので、撒布するブロックを切り換える
際、従来のような液体が各送液用配管の先端に到達する
までの待ち時間が無くなり、切換弁37の操作後速やか
に別の撒布ブロックへの撒布が開始される。したがっ
て、撒布するブロックを切り換えるたびに長時間撒布が
中断されるようなことがなく、撒布作業の効率を大幅に
向上できる。
【0031】また、撒布用配管2a〜2g及び送液用配
管10,10a,10b内の残液を貯液槽4に回収でき
るので農薬や液肥などを無駄にすることがなく、かつ、
2種類以上の液体を続けて撒布する場合には異種の液体
が相互に混ざり合うことを極力防止できる。
【0032】因みに、三方弁13に代えて、各撒布用配
管と送液用配管との間に電磁開閉弁をそれぞれ介装する
とともに、各撒布用配管と回収用配管との間に撒布用配
管内の圧力が所定圧力以下まで下がった時に開く自動開
閉弁をそれぞれ介装することも考えられるが、この場合
は1つの撒布ブロックへの撒布が終了してから自動開閉
弁が開いて残液回収が開始されるまでに時間がかかり、
その間に撒布用配管内の残液がスプリンクラーから漏れ
出したり、残液中の薬剤が沈澱して撒布用配管が詰まっ
たりする危険が生じる。これに対し、三方弁13によれ
ば、撒布用配管2a〜2gと送液用配管10a,10b
とが遮断されると同時に撒布用配管2a〜2gと回収用
配管12a,12bとが連通されるので、1つの撒布ブ
ロックへの撒布終了後、直ちに残液回収を開始できる。
したがって、残液回収開始までに撒布用配管内の残液が
漏れ出したり、薬剤が沈澱して撒布用配管が詰まったり
することがない。
【0033】また、電動弁や電磁弁を用いた場合は電気
を引けない山間の農地には設置できず、しかも、制御盤
から各電動弁または電磁弁への配線に落雷したり、感電
事故を起こしたりする危険が生じる。さらに、一般に電
動弁や電磁弁は、農薬液や液肥を流して使用すると故障
が多発して安定性に欠けるという問題もある。これに対
し、本発明では送液用配管内の液体の圧力で作動する三
方弁13を用いているので、三方弁を作動させるための
専用の動力源が不要であり、送液ポンプ5にエンジン式
のポンプを用いれば電気が引かれていない農地でも使用
でき、落雷や感電事故の危険性もない。また、圧力作動
式の三方弁13は農薬液や液肥を流して使用した場合に
も故障が少なく安定性に優れている。
【0034】なお、本発明の実施形態が以上の説明に限
定されないことは言うまでもない。例えば、前記では切
換弁37を送液ポンプ5の近傍に設けたが、切換弁37
は送液用配管に沿ったところならどこにでも設けられる
ので、例えば送液ポンプ5の近傍から農地の全体が見通
せないような場合には、見通しの良い別の場所に設けて
もよい。また、切換弁37は1個に限られず、例えば図
4に示したように送液用配管10aに接続された切換弁
37aと送液用配管10bに接続された切換弁37bと
を設け、切換弁37aで撒布ブロック1a〜1dを、切
換弁37bで撒布ブロック1e〜1gを、それぞれ切り
換えるように構成してもよい。
【0035】また、前記では撒布ブロックの1つずつに
撒布するようにしたが、適宜に選択された複数の撒布ブ
ロックに同時に撒布するようにしてもよい。また、前記
では残液を重力で自然流下させて回収したが、農地が平
坦で自然流下による回収が困難な場合には、回収用のポ
ンプを設けてもよい。また、前記では撒布用配管にスプ
リンクラー3を設けたが、スプリンクラー3の代わりに
噴霧ノズルを撒布用配管に接続し、この噴霧ノズルから
液体を撒布してもよい。さらに、前記では撒布すべき液
体を貯留する貯液槽4に残液を回収したが、撒布用の貯
液槽4とは別に回収用の貯液槽を設け、この回収用の貯
液槽に残液を回収することも考えられる。さらにまた、
三方弁13の構造も前記したものに限定されず、例えば
ピストン及び弁体を比重の大きい金属などで形成し、そ
の自重で下向きに付勢されるようにして、コイルバネ3
4を省略することも考えられる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る農業
用液体撒布装置によれば、撒布ブロックと同数の送液用
配管を並設していた従来に比べて大口径パイプの使用量
を減らすことができ、液体撒布装置を設置する際の資材
費及び工事費を大幅に節減できる。また、送液ポンプの
運転中は送液用配管内が送液ポンプからの液体で満たさ
れているので、撒布するブロックを切り換える際、従来
のように液体が各送液用配管の先端に達するまで待つ必
要がなく、切換弁を操作すると速やかに別の撒布ブロッ
クへの撒布が開始される。したがって、撒布するブロッ
クを切り換えるたびに長時間撒布が中断されることがな
く、撒布作業の効率を大幅に向上できる。しかも、三方
弁を用いているので、1つの撒布ブロックへの撒布終了
と同時に残液回収を開始でき、撒布終了から残液回収開
始までの間に撒布用配管内の残液が漏れ出したり残液中
の薬剤が沈澱して撒布用配管が詰まったりすることがな
い。さらに、三方弁を送液用配管内の液体の圧力で作動
させているので、三方弁を作動させるための専用の動力
源が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る農業用液体撒布装置
の概略構成図である。
【図2】三方弁の側断面図である。
【図3】切換弁の概略側断面図である。
【図4】本発明の別の実施形態に係る農業用液体撒布装
置の概略構成図である。
【図5】従来の農業用液体撒布装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】 1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g 撒布ブ
ロック 2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g 撒布用
配管 4 貯液槽 5 送液ポンプ 10,10a,10b 送液用配管 12,12a,12b 回収用配管 13 三方弁 31 導圧口 36 信号管 37,37a,37b 切換弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 農地を区画してなる複数の撒布ブロック
    にそれぞれ敷設された複数の撒布用配管と、これらの撒
    布用配管に送液ポンプからの液体を供給する送液用配管
    と、前記複数の撒布用配管内の液体を貯液槽に回収する
    回収用配管と、前記複数の撒布用配管のそれぞれと前記
    送液用配管及び回収用配管との間に介装された圧力作動
    式の複数の三方弁と、一端が前記複数の三方弁の導圧口
    にそれぞれ接続され他端が切換弁を介して前記送液用配
    管に接続された複数の信号管とを備え、前記切換弁は複
    数の信号管を送液用配管と選択的に連通させるように流
    路を切り換えるとともに、前記三方弁は送液用配管から
    切換弁及び信号管を通じて導圧口に導かれる液体の圧力
    によって、撒布用配管と送液用配管とが連通する状態
    と、撒布用配管と回収用配管とが連通する状態とに切り
    換わるように構成されていることを特徴とする農業用液
    体撒布装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110999891A (zh) * 2019-12-23 2020-04-14 山东思代尔农业装备有限公司 一种适用于大型喷杆式喷药机的变量喷药控制系统
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