JPH10231791A - ヘリウム用圧縮機ユニットおよびヘリウム用スクロール圧縮機 - Google Patents

ヘリウム用圧縮機ユニットおよびヘリウム用スクロール圧縮機

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JPH10231791A
JPH10231791A JP3172297A JP3172297A JPH10231791A JP H10231791 A JPH10231791 A JP H10231791A JP 3172297 A JP3172297 A JP 3172297A JP 3172297 A JP3172297 A JP 3172297A JP H10231791 A JPH10231791 A JP H10231791A
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compressor
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scroll
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Masao Shiibayashi
正夫 椎林
Mitsuhiro Okada
岡田  光弘
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は,ヘリウム圧縮機ユニットにお
いて,小形・軽量化を計るとともに、従来技術における
圧縮機の冷却不足に伴う性能の低下と信頼性の低下を解
決することにある。 【解決手段】ヘリウム圧縮機の吸入ガス配管の配管径と
吐出管の配管径とをほぼ同じ寸法に設定すること、油注
入用配管に接続する油注入孔を固定スクロール部のラッ
プ歯溝部のほぼ中央部に設けるとともに、油注入孔部の
開口部は旋回スクロール側のラップ厚さより大きい円形
孔に形成し、かつ固定スクロールラップ巻き終わり端部
に設けた吸入口とほぼ反対側の位置の固定スクロール部
ラップ歯溝底面に設けたことを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍空調用等の冷
媒圧縮機や、作動ガスとしてヘリウムガスを用いている
超高真空分野のクライオポンプ装置用ヘリウム圧縮機ユ
ニットおよび、ヘリウム用スクロール圧縮機の構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】ヘリウム圧縮機とユニットにおいては、
特開平3ー271583号、特開平4ー278146号
等に開示されているように、通常のヘリウム圧縮機ユニ
ットにおいて、圧縮機としてスクロール圧縮機あるい
は、ロータリ形、レシプロ形の圧縮機を冷却方法などを
改善して空調用途の圧縮機からヘリウム用圧縮機として
用いていた。また、ガス冷却用の油注入用配管に接続す
る油注入孔の位置が、固定スクロール部のラップ歯溝底
部にもうけられているものの、その位置は、ほぼラップ
巻き終わり端部から1巻き内側の位置に設定されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】空調用途の圧縮機で
は、フロンガス(例えばR−22など)を作動ガスとし
ているため、ガスの質量流量がヘリウムガスと比べて2
0〜30倍となっている。いいかえれば、ヘリウムガス
の質量流量がフロンガスに比べて1/20〜1/30と極
めて少ない循環量となっている。このため、ヘリウム用
圧縮機と空調用途圧縮機をそのまま使用した場合、ヘリ
ウム用途の場合の吸入配管サイズは、空調用途の吸入配
管サイズをそのまま流用することになり、配管サイズが
オーバー仕様となる。このとき、図8の吸入配管の施工
例の比較にしめすように、従来機の配管サイズの大きい
場合には、吸入配管の曲げRがその分大きくなり、その
ため圧縮機ユニット高さが高くなるという問題があっ
た。このため、従来機の圧縮機ユニット構造では、ヘリ
ウム圧縮機ユニット全体の大きさが大きくなり、小形・
軽量化ができず、ヘリウム圧縮機は相対的にコスト高と
なるという課題があった。
【0004】また、ガス冷却用の油注入用配管に接続す
る油注入孔の位置が、固定スクロール部のラップ歯溝底
部にもうけられたその位置が、ほぼラップ巻き終わり端
部から1巻き内側の位置にあると、図11に示すよう
に、運転圧力比が1.5から2.0前後の低い運転条件の
場合には、油注入のための必要差圧が確保できず、この
ため、1点破線でしめしような冷却に必要な冷却油量を
確保できないという現象がある。このため、従来機で
は、ヘリウムガスの冷却ひいては、圧縮機全体の冷却不
足を招くという課題があった。圧縮機が冷却不足する
と、モータ巻き線温度、吐出ガス温度の異常上昇を招く
とともに、潤滑油の劣化が進み、生じることになるとい
う問題がある。従来技術における圧縮機の冷却不足に伴
い圧縮室間の漏れの増加による性能が低下するという課
題がある。このような、ヘリウム圧縮機の製品の品質面
と信頼性と性能の両面、およびコスト面で問題と課題が
ある。本発明の目的は、上記課題と問題を解決できるヘ
リウム圧縮機ユニット、またヘリウム用スクロール圧縮
機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明は、ヘリウム圧縮機とガスと油を冷却する冷
却器と油分離器、及びガス中の油分を吸着する吸着器を
1つのパッケージ内部に備えたヘリウム圧縮機ユニット
において、該ヘリウム圧縮機の吸入ガス配管の配管径と
吐出管の配管径とをほぼ同じ寸法に設定したことを特徴
とするヘリウム圧縮機ユニットである。具体的には、ヘ
リウム圧縮機の吸入ガス配管の配管内径Dと圧縮機の行
程容積Vとの比が、ほぼD/V=0.1〜0.15の範囲
にあることを特徴とするものである。次に、油注入用配
管に接続する油注入孔を固定スクロール部のラップ歯溝
部のほぼ中央部に設けるとともに、該油注ガス冷却用油
注入用配管を密閉容器を貫通して固定スクロール圧縮機
の鏡板部に接続し、入孔部の開口部は旋回スクロール側
のラップ厚さより大きい円形孔に形成し、かつ固定スク
ロールラップ巻き終わり端部に設けた吸入口とほぼ反対
側の位置の固定スクロール部ラップ歯溝底面に設けたこ
とを特徴とするヘリウム用スクロール圧縮機である。さ
らに、油注入孔は、該開口部を介して、旋回スクロール
と固定スクロールとで形成される2つの圧縮室とに間欠
的に吸入室と連通したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1か
ら図11により詳細に説明する。
【0007】図1は、固定スクロール5の平面図であ
る。図4に示した油注入用配管21に接続する油注入孔
22を固定スクロール部5のラップ歯溝部5gのほぼ中
央部に設けている。該ガス冷却用油注入用配管21を密
閉容器1を貫通して固定スクロール5の鏡板部5aに接
続し、油注入孔22の開口部22aは旋回スクロール6
側のラップ厚さtsより大きい円形孔に形成している。
その孔径Doは、ラップ厚さtsにたいして、実用的にDo
/ts=1.4〜1.6前後の値が適切である。油注入孔22は、
固定スクロールラップ巻き終わり端部5eに設けた吸入口
14とほぼ反対側の位置の固定スクロール部ラップ歯溝
部5pの底面5gに設けている。tkは固定スクロールラ
ップの厚さである。
【0008】そして、ヘリウム圧縮機とガスと油を冷却
する冷却器と油分離器、及びガス中の油分を吸着する吸
着器を1つのパッケージ内部に備えたヘリウム圧縮機ユ
ニットにおいて、圧縮機にはスクロール圧縮機を用いた
ヘリウム圧縮機であり、該ヘリウム圧縮機として、密閉
容器内にスクロール圧縮部と電動機を収納し、スクロー
ル圧縮部は鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロ
ールと旋回スクロールとをラップを互いに内側にしてか
み合せ、旋回スクロールを回転軸に連設する偏心機構に
係合し、旋回スクロールを自転することなく固定スクロ
ールに対し旋回運動させ、固定スクロールには中心部に
開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、吸入
口よりガスを吸入し、両スクロールにて形成される圧縮
室を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、吐出
口より圧縮ガスを容器内に吐出し、更に、吐出管を介し
て機外にヘリウムガスを吐出するスクロール圧縮機にお
いて、吸入ガス配管の配管径と吐出管の配管径とをほぼ
同じ寸法に設定する。
【0009】また、油注入孔を固定スクロール部のラッ
プ歯溝部のほぼ中央部に設けるとともに、該油注入孔部
の開口部は旋回スクロール側のラップ厚さより大きい円
形孔に形成し、該開口部を介して、旋回スクロールと固
定スクロールとで形成される2つの圧縮室とに間欠的に
吸入室と連通するようにする。
【0010】図2は、両スクロール5,6を組み合わせ
た平面図で、油注入孔22の開口部22aは旋回スクロ
ール6側のラップ厚さより大きい円形孔に形成している
ので、該開口部22aを介して、旋回スクロールと固定
スクロールとで形成される2つの圧縮室8a,8bとに間欠
的に吸入室5fと連通することになる。
【0011】上記油注入位置に設定することにより、吐
出圧力と孔22とつながる圧縮室8a,8bの圧力との差圧
(給油差圧)が大きくとることが可能となって、図11
の実線にて示すように、運転圧力比が1.5から2.0前
後の低い運転条件においても、冷却に必要な冷却油量を
確保することができる。このため、圧縮過程でのヘリウ
ムガスへの冷却ひいては、圧縮機全体の冷却が確実とな
る。そして、モータ巻き線温度、吐出ガス温度が低下
し、潤滑油の劣化も生じることがなくなる。さらに、油
温度の低下作用が、圧縮機の長寿命化を図ることができ
る。さらに、従来技術における圧縮機の冷却不足に伴う
圧縮室間の漏れの増加による性能が低下するという課題
も解決でき、内部漏れ低減による圧縮動力が低下し、ヘ
リウム圧縮機の性能向上するという効果がある。
【0012】なお、図3(a)は、本発明の作用と効果
を説明する説明図。で、図3(b)は、油注入孔22の
開口部22aと旋回ラップ6bとの係合位置関係を表す平
面図である。図3(a)において、油注入孔22の開口
部22aは、旋回ラップ6bの先端面とで塞ぎられるもの
の常に開口部が確保される。その孔22の開口面積の変
化を横軸にクランク角度(旋回角度)をとってしめして
いる。内線室側8aと外線室側8bの面積変化を示す。本
発明の孔位置に設定することにより、内線室側8aは、
Δθs2の回転角度が吸入室とつながるようになる。一
方、外線室側8bは、Δθs1の回転角度が吸入室とつな
がるようになる。このことにより、ヘリウムガスへの冷
却を吸入過程から両圧縮室に行うことが可能となり、冷
却が確実となる。従来機では、、Δθs2=0であり、冷
却がなされていなかった。また、Δθs1=60度前後と
狭い範囲であった。本発明での冷却角度範囲は、Δθs2
=50度前後であり、一方、Δθs1=160度前後と広
くなることが特徴である。
【0013】図4は、本発明にもちいたヘリウム用途に
おける注油式密閉形スクロール圧縮機400の縦断面
図、およびヘリウムガス冷却用のための注油系統図であ
る。
【0014】図4において、密閉容器1内の上方にはス
クロール圧縮機部2が、下方には電動機部3が収納され
ている。そして、密閉容器1内は上部室1aと電動機室1b
とに区画されている。図3に示すように、スクロール圧
縮機部2は固定スクロール5と旋回スクロール6を互に
噛合わせて圧縮室(密閉空間)8a,8bを形成してい
る。固定スクロール5は、円板状の鏡板5aと、これに直
立しインボリウト曲線と円弧曲線に形成されたラップ5b
とからなり、その中心部に吐出口10、外周部に吸入口1
4を備えている。旋回スクロール6は円板状の鏡板6a
と、これに直立し、固定スクロールのラップと同一形状
に形成されたラップ6bと、鏡板の反ラップ面に形成され
たボス部6cとからなっている。旋回スクロール6の歯底
面6mには円形溝42がある。フレーム4は中央部に軸
受部を形成し、この軸受部に回転軸7が支承され、回転
軸先端の偏心軸7aは、上記ボス部6cに旋回運動が可能
なように挿入されている。またフレーム4には固定スク
ロール5が複数本のボルトによって固定され、旋回スク
ロール6はオルダムリング33aおよびオルダムキーよ
りなるオルダム機構33によってフレーム4に支承さ
れ、旋回スクロール6は固定スクロール5に対して、自
転しないで旋回運動をするように形成されている。回転
軸7には下部に電動機ロ−タ部を一体に結合している。
固定スクロール5の吸入口14には密閉容器1を貫通し
て垂直方向の吸入管17が接続され、吐出口10が開口して
いる上部室1aは通路18a,18bを介して電動機室1bと連通
している。この電動機室1bは密閉容器1を貫通する吐出
管18に連通している。23は油分離器で配管29を介
してガス冷却器56に接続されている。なお、油分離器
23と冷却器56の吐出配管における設置順序は、図1
と逆になっているが、本発明ではどちらでもかまわな
い。
【0015】また、電動機室1bの上部と下部とは、電動
機ステータ3aと密閉溶器1の側壁との間の隙間および電
動機ステータ3aと電動機ロータ3bとの隙間を介して連通
している。なお吸入管17と固定スクロール5との間には
高圧部と低圧部とをシールするOリング53を設けてい
る。また吸入管17内には、逆止弁13が設けられ、該逆
止弁13は圧縮機停止時の回転軸7の逆転を防止するこ
とと、密閉容器内の潤滑油が低圧側に流出するのを防止
するものである。
【0016】また、旋回スクロール6の鏡板の背面に
は、圧縮機部2とフレーム4で囲まれた空間35(以下
背圧室と呼ぶ)が形成され、この背圧室35には旋回ス
クロールの鏡板に穿設した細孔(図示せず)を介し、吸
入圧力と吐出圧力の中間の圧力が導入され、旋回スクロ
ール6を固定スクロール5に押付ける軸方向の付与力を
与えている。潤滑油24は密閉容器1の底部に溜められて
おり、この潤滑油24は密閉容器内の高圧圧力と、上記背
圧室35の中間圧力との差圧により油吸上管7dへ吸い
上げられた後、回転軸7内の偏心孔内を上昇し、旋回軸
受32、主軸受4aおよび補助軸受4bへ給油される。
各軸受部へ給油された油は前記背圧室35を経てスクロ
ールラップの圧縮室8へ注入され圧縮ガスと混合され、
次いで吐出ガスと共に上部室1aへ吐出される。
【0017】前記密閉容器1の底部には、該底部の潤滑
油24を器外へ取出す油取り出し管28が設けられて、該
油取り出し管28は前記油分離器23と油冷却器26の
底部に接続されている。
【0018】また、密閉容器1の上部には、スクロール
圧縮機部2の圧縮途中の圧縮室8へ油を注入する油注入
用配管21が設けられている。この油注入用配管21は
固定スクロール5の鏡板5aに穿設した作動ガス冷却用油
注入孔22を介して圧縮室8にそれぞれ連通している。
前記油取り出し管28と前記油注入用配管21とは、油
冷却器26および絞り装置27を介設した油配管25を
介して接続されている。
【0019】上記構成により、電動機ロータ3bに直結し
た回転軸7が回転して偏心軸7aが偏心回転すると、旋
回軸受32を介して旋回スクロール6は旋回運動を行
う。この旋回運動により、圧縮室8a,8bは次第に中心
に移動して容積が減少する。作動ガスは吸入管17から吸
入口14を経て吸入室5fへ入ると共に、軸受を潤滑し
た油が旋回スクロール6の外周部隙間等から吸入室5f
へ流入して前記作動ガスに混入する。軸受を経由した油
と前記した作動ガス冷却用油注入孔22から注入された
油とを含んだ作動ガスは前記圧縮室で圧縮されて吐出口
10から上部室1aへ吐出され、通路16a,16bを通って
電動機室1bへ流入する。実線の矢印は作動ガスの流れ
を、破線の矢印は油の流れをそれぞれ示している。狭い
通路16a,16bから広い空間の電動機室1bに流入した
作動ガスと油は、その流速が急激に低下し、かつ流れ方
向が変更するため、ガス中に含まれる油の大部分が分離
され、作動ガスは吐出管18内へ流出し、油は電動機ロー
タ外周部の隙間を通って流下し、密閉容器1底部に溜ま
る。密閉容器1の底部に溜められた潤滑油24は、密閉容
器1内の圧力(吐出圧力)と前記圧縮室8a,8bの圧力
(吐出圧力以下の圧力)との差圧によって油取り出し管
28に流入していく。油取り出し管28内へ流入した油
は油配管25を通って油冷却器26へ至り、ここで適宜
冷却された後、絞り装置27を通り、油注入用配管21
および作動ガス冷却用油注入孔22を経て圧縮室へ注入
される。圧縮室へ注入された油は、該圧縮室内において
作動ガスの冷却作用およびスクロールラップ先端部等の
摺動部を潤滑する役目を果す。そして、この油は作動ガ
スと共に圧縮された後、吐出過程時において、両スクロ
−ルの歯底面に設定した溝42、43等を介して、吐出
口10より上部室1aへスム−スに吐出され、前述と同様に
電動機室1bで作動ガスから分離して密閉容器1の底部に
溜まる。尚、各軸受32,4aへの給油は、密閉容器1
内の圧力と背圧室35内の圧力(中間圧力)との差圧に
より、油吸上管7d,回転軸7内の給油孔7cを介して
行われる。油注入用配管21から作動ガス冷却用油注入
孔22を介して圧縮室8a,8bに注入された冷却用の油
は、両スクロールの圧縮作用により作動ガスとともに高
圧の吐出圧力まで昇圧され、この密閉容器1内に吐出さ
れる。密閉容器1内が比較的広い空間を備えているの
で、密閉容器1自体が油分離機能を有し、注入された大
部分の油は、この密閉容器1内でガス中から分離され
て、次に容器下部の油溜め部に回収される。
【0020】このような配管経路を構成することによっ
て、軸受給油系路とは別の経路を備えているため、特別
な給油ポンプがいらず、常に安定した冷却用注入油量が
供給できる。このため、ヘリウムガスへの冷却作用を常
に確実に行うことができる。
【0021】図5は、本発明の注油式密閉型スクロール
圧縮機上部の部分断面を示す縦断面図である。
【0022】油注入孔22は、固定スクロールラップ巻
き終わり端部5eに設けた吸入口14とほぼ反対側の位置
の固定スクロール部ラップ歯溝部5pの底面5gに設ける
ことにより、図5に示すように、吸入ツギテ部17sと
油注入ツギテ部21cとの距離L1が従来機より増加
し、両者の電気溶接特に、自動電気溶接による組立が可
能となり、組立工数低減をはかることができる。図5に
おいて、92は溶接棒で、93aはトーチで、適宜溶接
角度を適正に保持して、上記の自動電気溶接作業を行わ
せることができるようになる。従来では、L1寸法が小
さく、前記油注入ツギテ部21cと密閉容器1の上フタ
部1sとの組立は手動によるロー付けによるものであっ
た。図5の21bha,油注入孔22と油注入ツギテ部
21cとをつなぐ配管である。
【0023】あることを特徴とする特許請求範囲第1項
記載のヘリウム圧縮機ユニット。
【0024】図6と図7は、圧縮機100の外観を示す
縦側面図と平面図である。該ヘリウム圧縮機100の吸
入ガス配管17の配管径と吐出管18の配管径とをほぼ
同じ寸法に設定している。このため、吸入配管口17c
は、従来の空調用吸入配管サイズより、小さく設定する
ことになる。ヘリウム圧縮機の吸入ガス配管の配管内径
Dと圧縮機の行程容積Vとの比が、具体的には、ヘリウ
ム圧縮機100の吸入ガス配管17の配管内径Dと圧縮
機の行程容積Vとの比が、ほぼD/V=0.1〜0.15
の範囲になるように、上記吸入ガス配管17の配管内径
Dをきめるのが、実用的であることが分かった。
【0025】このため、1つのパッケージ構造のヘリウ
ム圧縮機ユニット255において、該ヘリウム圧縮機1
00(400)の吸入ガス配管17の配管径と吐出管1
8の配管径とをほぼ同じ寸法に設定していることも特徴
とするものである。図8に示すように、本構造とするこ
とにより、吸入配管17の曲げRを、従来の吸入配管1
7Pの曲げR=R2から本発明の吸入配管17mの曲げ
R=R1へと小さく設定できるため、圧縮機上方の空間
の縮小化、具体的には、図8のL2寸法分が、ヘリウム
圧縮機ユニット全体の高さとしてひくくする事が可能と
なる。その効果を図10に示す。例えば、5HP容量
で、L2寸法として数十ミリメートルとなる。このた
め、図10に示した破線部分のユニット容積分が、ヘリ
ウム圧縮機ユニットとして小形・軽量化が可能となる。
さらに、ヘリウム圧縮機ユニットの低コスト化をはかる
ことができる。
【0026】図9は、ヘリウム圧縮機100とガスと油
を冷却する冷却器56と油分離器23、及びガス中の油
分を吸着する吸着器95を1つのパッケージ200aの
内部に備えたヘリウム圧縮機ユニット255である。図
9において、圧縮機100にはスクロール圧縮機400
を用いたヘリウム圧縮機であり、該ヘリウム圧縮機ユニ
ット255のガス入口部220とスクロール圧縮機のガ
ス入口部17aとの配管途中に圧力タンク90を設けて
いる。なお、60、61は吐出側配管である。55は、
油配管で、配管28、25と合流する。このような、ヘ
リウム圧縮機ユニットにおいて、該ヘリウム圧縮機10
0の吸入ガス配管17の配管径と吐出管18の配管径と
をほぼ同じ寸法に設定したことを特徴としている。前記
したように、吸入配管径を小さくできるため、図10に
示した破線部分のユニット容積分が、ヘリウム圧縮機ユ
ニットとして小形・軽量化が可能となる。さらに、ヘリ
ウム圧縮機ユニットの低コスト化をはかることができる
というものである。上記から、圧縮機の運転範囲の拡大
と長寿命化を図ることができる。また、従来技術におけ
る圧縮機の冷却不足に伴う圧縮室間の漏れの増加による
性能が低下するという課題も解決でき、性能向上すると
いう効果がある。
【0027】
【発明の効果】
(1)ヘリウム圧縮機ユニット全体の高さがひくくな
り、小形・軽量化が可能となる。このため、ヘリウム圧
縮機ユニットの低コスト化をはかることができる。
【0028】(2)運転圧力比が1.5から2.0前後の
低い運転条件においても、冷却に必要な冷却油量を確保
できる。このため、ヘリウムガスの冷却ひいては、圧縮
機全体の冷却が確実となって、モータ巻き線温度、吐出
ガス温度が低下し、潤滑油の劣化も生じることがなくな
る。
【0029】このような、ヘリウム圧縮機の製品の品質
面と信頼性と性能の両面、およびコスト面で有効な効果
が得られる。そして、ヘリウム圧縮機ユニット全体の製
品の品質面と信頼性が大きく向上・改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固定スクロール5の平面図。
【図2】両スクロール5,6を組み合わせた平面図。
【図3】本発明の作用と効果を説明する説明図(a)
と、油注入孔22の開口部22aと旋回ラップ6bとの係
合位置関係を表す平面図(b)。
【図4】本発明の注油式密閉型スクロール圧縮機の一実
施例を示す縦断面図、及び注油系統図。
【図5】本発明の注油式密閉型スクロール圧縮機上部の
部分断面を示す縦断面図。
【図6】圧縮機外観を示す縦側面図。
【図7】圧縮機外観の平面図。
【図8】注油式密閉型スクロール圧縮機上部の部分断面
を示す縦断面図。
【図9】ヘリウム圧縮機ユニットの外観図および内部機
器の構成図。
【図10】ヘリウム圧縮機ユニットの外観斜視図。
【図11】本発明の作用と効果を説明する説明図。
【符号の説明】
1…密閉容器 1a…上部室 1b…電動機室 2…スク
ロール圧縮機部 3…電動機部 4…フレーム 4a…
主軸受 4b…補助軸受 5…固定スクロール 5a…円板状の鏡板 5b…ラップ 5f…吸入室 6…旋
回スクロール 6c…ボス部 6a…円板状の鏡板 6b…ラ
ップ 7…回転軸 7a…偏心軸 7c…給油孔 7d
…油吸上管 8…圧縮室 8a,8b…圧縮室 10…吐出
口 13…逆止弁 14…吸入口 16a,16b…通路 17…吸入管 18…吐出管 53…シールするOリング
21…油注入用配管 22…作動ガス冷却用油注入穴 24…潤滑油 25…油
配管 26…油冷却器 27…絞り装置 28…油取り出し管 32…旋回軸受
33a…オルダムリング 33…オルダム機構 35
…背圧室。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘリウム圧縮機と、ガスと油を冷却する冷
    却器と油分離器、及びガス中の油分を吸着する吸着器を
    1つのパッケージ内部に備えたヘリウム用圧縮機ユニッ
    トにおいて、該ヘリウム圧縮機の吸入ガス配管の配管径
    と吐出管の配管径とをほぼ同じ寸法に設定したことを特
    徴とするヘリウム用圧縮機ユニット。
  2. 【請求項2】密閉容器内にスクロール圧縮機部と電動機
    を収納し、スクロール圧縮機部は鏡板に渦巻状のラップ
    を直立する固定スクロールと旋回スクロールとをラップ
    を互いに内側にしてかみ合せ、旋回スクロールを回転軸
    に連設する偏心機構に係合し、旋回スクロールを自転す
    ることなく固定スクロールに対し旋回運動させ、固定ス
    クロールには中心部に開口する吐出口と外周部に開口す
    る吸入口を設け、吸入口よりガスを吸入し、両スクロー
    ルにて形成される圧縮室を中心に移動させ容積を減少し
    てガスを圧縮し、吐出口より圧縮ガスを容器内に吐出
    し、更に、吐出管を介して機外にヘリウムガスを吐出す
    るスクロール圧縮機において、該油注入用配管に接続す
    る油注入孔を固定スクロール部のラップ歯溝部のほぼ中
    央部に設けるとともに、該油注ガス冷却用油注入用配管
    を密閉容器を貫通して固定スクロール圧縮機の鏡板部に
    接続し、入孔部の開口部は旋回スクロール側のラップ厚
    さより大きい円形孔に形成し、かつ固定スクロールラッ
    プ巻き終わり端部に設けた吸入口とほぼ反対側の位置の
    固定スクロール部ラップ歯溝底面に設けたことを特徴と
    するヘリウム用スクロール圧縮機。
JP3172297A 1997-02-17 1997-02-17 ヘリウム用圧縮機ユニットおよびヘリウム用スクロール圧縮機 Pending JPH10231791A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022543544A (ja) * 2019-08-07 2022-10-13 スミトモ (エスエイチアイ) クライオジェニックス オブ アメリカ インコーポレイテッド 非改良スクロールコンプレッサを備えたヘリウムコンプレッサシステム

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JP2022543544A (ja) * 2019-08-07 2022-10-13 スミトモ (エスエイチアイ) クライオジェニックス オブ アメリカ インコーポレイテッド 非改良スクロールコンプレッサを備えたヘリウムコンプレッサシステム

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