JPH10231085A - 高温鋼材用の吊り上げ電磁石 - Google Patents

高温鋼材用の吊り上げ電磁石

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JPH10231085A
JPH10231085A JP5112697A JP5112697A JPH10231085A JP H10231085 A JPH10231085 A JP H10231085A JP 5112697 A JP5112697 A JP 5112697A JP 5112697 A JP5112697 A JP 5112697A JP H10231085 A JPH10231085 A JP H10231085A
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JP
Japan
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filler
coil
steel material
temperature steel
temperature
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Application number
JP5112697A
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English (en)
Inventor
Susumu Nakagawa
進 中川
Shukichi Shutoku
修吉 酒徳
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Shinko Electric Co Ltd
Original Assignee
Shinko Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温鋼材から伝導する熱を抑制するととも
に、コイルのジュール熱の放散を良好にして、コイルの
温度上昇を抑える高温鋼材用の吊り上げ電磁石を提供す
る。 【解決手段】 コイル1を絶縁するための各充填材を夫
々ヨーク側と鋼材側に分割し、鋼材側を第1充填材6
a、ヨーク側を第2充填材6bとする。コイル1の温度
上昇を抑えるためには、第1充填材6aの熱伝導性能を
小さくして、高温鋼材7の熱伝導を抑え、ヨーク側の第
2充填材6bの熱伝導性能を大きくして、コイル1で発
生したジュール熱の放散を良好にすれば良い。具体的に
は、高温鋼材7側の充填材6aの材料に熱伝導の小さい
材料、コイル1側の充填材6bの材料に熱伝導の大きい
材料を使用する。あるいは、第1充填材6aを厚くし、
第2充填材6bを比較的薄くするという形状に充填材部
を成型すれば良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば温度500
〜600℃の高温のビレット等の高温鋼材の吊り上げ、
運搬を行うために用いる吊り上げ電磁石に係り、特に、
そのコイルの温度上昇を抑える構造を備えた吊り上げ電
磁石に関する。
【0002】
【従来の技術】製鉄所等においては、前記のような高温
鋼材を吊り上げ、運搬するに際して、次のような高温鋼
材用の吊り上げ電磁石が使用されてきた。図3は、従来
のこの種の吊り上げ電磁石20の構造を表す縦断正面図
で、同図に示すように、吊り上げ電磁石20は、コイル
1、磁極(外極2、内極3)、ヨーク4、底板5及び充
填材6から構成される。なお、コイル1は外極2、内極
3、ヨーク4及びステンレスなどの非磁性材料で製作さ
れた底板5により囲まれた部分に装着され、このコイル
1の絶縁と固定のために、その隙間にエポキシ樹脂等の
充填材6が充填されている。このように構成された上記
吊り上げ電磁石は、電源装置(図示せず)よりコイル1
に給電され、電磁力により高温の鋼材7を吸着して吊り
上げ運搬する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
高温鋼材用の吊り上げ電磁石においては、次のような問
題点があった。 (1)この吊り上げ電磁石は防水性能を考慮して密閉構
造としており、真空を利用してエポキシ樹脂等を一気に
充填できるので製造上有利であるが、充填材の熱伝導性
が良い場合は高温の鋼材の熱の影響を受けやすく、逆に
熱伝導性を低くすればコイルの給電によるジュール熱の
放散が悪くなるといった矛盾がある。 (2)このため高温の鋼材を高頻度にハンドリングする
場合、上記の通りコイルのジュール発熱と高温鋼材から
の伝導熱により、正常な吸引力により電磁石を運転でき
る温度範囲を超えたり、更にはコイル絶縁と固定の目的
で充填している樹脂を分解する温度域まで達し、熱分解
ガスによる内部圧力の上昇と吊り上げ電磁石の機械的破
損を招くことがあった。
【0004】本発明は、従来の高温鋼材用の吊り上げ電
磁石の上記課題(問題点)を解決するために、高温鋼材
から伝導する熱を抑制するとともに、コイルのジュール
熱の放散を良好にして、コイルの温度上昇を抑制する構
造を備えた高温鋼材用の吊り上げ電磁石を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記高温鋼材
用の吊り上げ電磁石において、充填材を鋼材側とヨーク
側とに分割し、熱伝導性を鋼材側の充填材部で小さく
し、ヨーク側の充填材部で大きくすることによりコイル
の温度上昇を抑制できる構成とすることを特徴とする。
【0006】この場合、鋼材側の充填材部の熱伝導性を
小さくし、ヨーク側の充填材部で大きくする具体的手段
として、分割された上記各充填材部で、夫々高温鋼材側
の充填材部では熱伝導の小さい材質又は/及び形状の充
填材、ヨーク側の充填材部では熱伝導の大きな材質又は
/及び形状の充填材とした構成とすればよい。
【0007】更に、鋼材側の充填材部の充填材として、
無機材料を使用するようにしても良い。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の高温鋼材用の吊り上げ電
磁石の一実施の形態を、図1を用いて説明する。本発明
の吊り上げ電磁石10の構成は、従来の吊り上げ電磁石
同様に、コイル1、外極2、内極3、ヨーク4、底板5
を構成要素とするが、コイル1を絶縁するための各充填
材を夫々ヨーク4側と鋼材7側に分割し、鋼材7側を第
1充填材6a、ヨーク4側を第2充填材6bとした点に
構成上の特徴がある。また、13はヨーク4と外極2、
内極3を固定するボルトである。
【0009】なお、各充填材6a、6bはコイル1の温
度上昇を抑えるために、次の条件を充足するように設定
するものとする。即ち、鋼材7側の第1充填材6aは、
その熱伝導性を小さくして高温鋼材7の熱伝導を抑え、
ヨーク4側の第2充填材6bの熱伝導性を大きくしてコ
イル1で発生したジュール熱の放散を良好にする。それ
を実現するための具体的手段としては、次のことが考え
られる。先ず、高温鋼材7側の充填材6aの材料に熱伝
導の小さい材料、コイル1側の充填材6bの材料に熱伝
導の大きい材料を使用する。次に、図1に示すように第
1充填材6aを厚くし、第2充填材6bを比較的薄くす
るという形状に充填材部を成型するのも、コイル1の温
度上昇を抑えるのには有効である。なお、充填材6aと
充填材6bにおいて、上記材料、形状の相違を組み合わ
せるとその有効性は更に向上する。
【0010】本発明である吊り上げ電磁石10の充填材
部で使用する上記充填材の材料の具体的な例としては、
先ず、第1充填材6aとして無機材料を用いる。これは
高温鋼材7の熱により充填材が熱分解することや、熱分
解ガスの発生を防止するのに有効である。しかし、一般
に無機材料は有機材料より熱伝導率が大きいので、第2
充填材6bとの熱の伝導のバランスを考慮して、第1充
填材6aは他の断熱材料を混合したものを用いることも
考えられる。具体的には、接着硬化剤として石灰岩コン
クリート、断熱材としてケイ酸カルシウムやパーライト
が挙げられる。
【0011】第2充填材6bは有機、無機材料のいずれ
でも良い。また、第2充填材6bも第1充填材6aと同
様に単独物質あるいは混合物質を用いることができる。
例えば具体的には、熱伝導向上材料としてアルミナ粉末
を配合したエポキシ樹脂等がその材料となる。
【0012】次に、本発明の吊り上げ電磁石の製造工程
の一例を、角型電磁石について図2を用いて説明する。
先ず、図2(A)に示す内極3に対して、同図(B)に
示すように内極3の凹部にコイル1の充填材6aを填め
込み、内極3のヨーク4側の部分に第2充填材6bを填
め込む。こうしてできた第1充填材6aの表面で、コイ
ル1と接する部分には、後の工程で第1充填材6aの内
部に、第2充填材6bが浸透しないように適当な材料を
塗布し目張りをする。外極2及び端板(図示せず)も内
極3と同様に製作する。次に、同図(C)に示すよう
に、内極3の周りにコイル素線を巻き付けてコイル1を
形成した状態とする。同図(D)に示すように、外極
2、内極3、コイル1、底板5、第1充填材6a、第2
充填材6bを夫々所定の位置に配置し、溶接により組み
立てた状態とする。なお、ここで底板5とコイル1の間
の第1充填材6aの部分は別途形成しておいたものを使
用し、前記同様に表面は目張りしてある。次に、同図
(E)に示すように、ヨーク4を配置し外極2と溶接し
て接合し、更に同図に示した穴12を利用して真空抜き
を行い、同図(F)に示すように、第2充填材6b′を
充填してコイル素線などの接着固定を行う。最後に同図
(F)で示すように、ボルト13により内極3を固定
し、本発明の高温鋼材用の吊り上げ電磁石10は完成す
る。
【0013】本発明は、上述の実施の形態の構成や製作
方法に限定されるものではない。例えば、ヨーク側の充
填材部及び鋼材側の充填材部の充填材の形状について種
々の改変が可能である。また、充填材の材料も上述の材
質に限定されないのは勿論のことである。
【0014】
【発明の効果】本発明の高温鋼材用の吊り上げ電磁石
は、上述のように構成されるから従来のものに比べて、
次のような優れた効果を有する。 (1)第1充填材6aは断熱性を良くしているので、高
温の鋼材からコイルに伝導する熱が少なくなり、また第
2充填材6bは熱伝導性を良くしているのでコイルの給
電によるジュール熱の放熱が良好となり、従ってコイル
の温度上昇を適正値に抑えることができる。 (2)前記のようにコイルの温度を従来のものよりも低
い値に抑えることができるので、同一条件下では、従来
の吊り上げ電磁石に比較して、吊り上げ能力、使用時間
の効率の点で有利となる。 (3)温度が高くなる側に配置される第1充填材には無
機材料を用いているので、充填材の熱分解あるいは熱分
解ガスの発生を防止することができ、構造的に信頼でき
る高温鋼材用の吊り上げ電磁石を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である高温鋼材用の吊り
上げ電磁石の構成を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の高温鋼材用の吊り上げ電磁石の製造工
程を示す概略図である。その内同図(A)は内極の正面
図、同図(B)は内極に充填材を形成した状態の縦断正
面図である。同図(C)はコイルを形成した状態を示す
縦断正面図で、同図(D)は溶接により組み立てた状態
の縦断正面図である。同図(E)は、コイル素線などの
接着固定の部分も示す縦断正面図、同図(F)は吊り上
げ電磁石が完成した状態を示す縦断正面図である。
【図3】従来の高温鋼材用の吊り上げ電磁石の構成を示
す縦断正面図である。
【符号の説明】
1:コイル 2:外極 3:内極 4:ヨーク 5:底板 6a:第1充填材 6b、6b′:第2充填材 7:高温の鋼材 10:本発明の高温鋼材用の吊り上げ電磁石

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークと、外極、内極の磁極と、励磁用
    のコイルと、このコイルの押さえとなる底板と、コイル
    の絶縁、固定のために用いられる充填材とを備えた高温
    鋼材用の吊り上げ電磁石において、 上記充填材を鋼材側とヨーク側とに分割し、熱伝導性を
    鋼材側の充填材部で小さくし、ヨーク側の充填材部で大
    きくしたことを特徴とする高温鋼材用の吊り上げ電磁
    石。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高温鋼材用の吊り上げ電
    磁石において、 鋼材側の充填材部の熱伝導性を小さくし、ヨーク側の充
    填材部で大きくする手段として、分割された上記各充填
    材部で夫々鋼材側の充填材部では熱伝導の小さい材質又
    は/及び形状の充填材、ヨーク側の充填材部では熱伝導
    の大きな材質又は/及び形状の充填材を用いることを特
    徴とする高温鋼材用の吊り上げ電磁石。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の高温鋼材用
    の吊り上げ電磁石吊り上げ電磁石において、 鋼材側の充填材部の充填材として無機材料を使用したこ
    とを特徴とする高温鋼材用の吊り上げ電磁石。
JP5112697A 1997-02-20 1997-02-20 高温鋼材用の吊り上げ電磁石 Pending JPH10231085A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001013382A1 (de) * 1999-08-14 2001-02-22 Fev Motorentechnik Gmbh Elektromagnetischer aktuator mit wärmeleitmitteln
KR100624740B1 (ko) * 2006-05-10 2006-09-15 해성마그네트 주식회사 리프팅 마그네트
KR100704236B1 (ko) 2006-12-22 2007-04-09 해성마그네트 주식회사 스크랩 마그네트
KR100751851B1 (ko) 2006-09-27 2007-08-28 한영기 집게 차량용 전자척
RU2712712C1 (ru) * 2019-06-13 2020-01-30 Дмитрий Анатольевич Трегубов Способ изготовления катушки грузоподъёмного электромагнита

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KR100704236B1 (ko) 2006-12-22 2007-04-09 해성마그네트 주식회사 스크랩 마그네트
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