JPH10222195A - 音声信号の符号化装置、復号化装置、符号化方法および復号化方法 - Google Patents

音声信号の符号化装置、復号化装置、符号化方法および復号化方法

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JPH10222195A
JPH10222195A JP9318598A JP31859897A JPH10222195A JP H10222195 A JPH10222195 A JP H10222195A JP 9318598 A JP9318598 A JP 9318598A JP 31859897 A JP31859897 A JP 31859897A JP H10222195 A JPH10222195 A JP H10222195A
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noise
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弘美 青柳
Gakutou You
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篤史 横山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可変レート型音声符号化・復号化方式を固定
容量の伝送路に適用した場合の音声品質の向上を図る。 【解決手段】 雑音符号帳111は、内部の量子化テー
ブルから入力音声ベクトルs101の特性に最も適合す
るコードを選択する。また、雑音符号帳更新回路118
は、雑音符号帳111によって選択された雑音コードs
113と入力音声ベクトルs101との相関値を求め、
雑音コードごとに相関値の積算値を順次計算し、前回の
更新処理の後に行われた有音時の符号化処理で最も多く
選択された雑音コードについての積算値を用いて更新用
コードs117を生成し、この更新用コードを最も古い
のコードと入れ替えることにより雑音符号帳111の更
新処理を行う。また、この更新用コードs117は、更
新フラグ値s123とともに多重化回路106に送ら
れ、無音フレームの剰余ビットを用いて復号器に送られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば移動体通
信システム等の通信システムにおいて、音声信号を符号
化・復号化する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電話での会話においては、通常は、通話
者が自分で話している時間と通話相手の話を聞いている
時間とが交互に存在する。ここで、通話相手の話しを聞
いている時は、相手側に送る情報は「無音」の情報とな
る(すなわち自分は話していない)ので、それ程多くの
情報量を必要としない。この様なことから、有音時(話
している時)は伝送レートを高くし、無音時(聞いてい
る時)は伝送レートを低くするような可変レート型音声
符号化・復号化方式が提案されている(下記文献1参
照)。この可変レート型音声符号化・復号化方式によれ
ば、音声品質を保ったまま平均伝送レートを下げること
ができるという効果を得ることができる。
【0003】参考文献1:DeJaco A., Ga
rdner W., JacobsP., Lee
C. ”QCELP”:The North Amer
ican CDMA Digital Cellula
r Variable Rate Speech Co
ding Standard”, IEEE Work
shop on Speech Coding for
Telecommun., pp.5−6(199
3)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のような可変レー
ト型音声符号化・復号化方式は、伝送容量を可変とする
ことができる伝送路を用いる場合には、大きい効果を得
ることができる。しかし、伝送容量が固定である伝送路
を用いる場合には、十分な効果を得ることができない。
つまり、音声情報を伝送する伝送路の伝送容量が固定で
あった場合には、その伝送路を伝送する情報量が伝送容
量よりも小さい場合であっても常に一定量の伝送路を占
有してしまうこととなるため、伝送レートを可変とする
意味がない。
【0005】また、音声符号化・復号化方式では、符号
化に用いる量子化コードと音声情報との相関性が良い場
合には良好な音声品質を得ることができるが、この相関
性が悪い場合には十分な音声品質を得ることができな
い。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)第1の発明に係る音声信号の符号化装置は、外部
から入力された入力音声ベクトルの特性に最も適合する
コードを量子化テーブルから選択することにより、入力
音声ベクトルの有音時の符号化処理を行う符号帳と、符
号帳によって選択されたコードと入力音声ベクトルとの
相関値を求め、コードごとに相関値の積算値を順次計算
し、前回の更新処理の後に行われた有音時の符号化処理
で最も多く選択されたコードについての積算値を用いて
更新用コードを生成し、この更新用コードを符号帳の所
望のコードと入れ替えることにより更新処理を行う符号
帳更新回路とを有する。
【0007】(2)第2の発明に係る音声信号の復号化
装置は、外部から入力された受信情報から最適コード情
報または更新用コードを取り出す受信回路と、最適コー
ド情報に対応するコードを量子化テーブルから選択する
ことによって入力音声ベクトルの有音時の復号化処理を
行うとともに、更新用コードを所望のコードと入れ替え
ることにより更新処理を行う符号帳とを備える。
【0008】(3)第3の発明に係る音声信号の符号化
方法は、外部から入力された入力音声ベクトルの特性に
最も適合するコードを量子化テーブルから選択すること
により、入力音声ベクトルの有音時の符号化を行う符号
化処理過程と、符号化処理過程によって選択されたコー
ドと入力音声ベクトルとの相関値を求め、コードごとに
相関値の積算値を順次計算し、前回の更新処理の後に行
われた有音時の符号化処理で最も多く選択されたコード
についての積算値を用いて更新用コードを生成し、この
更新用コードを符号帳の所望のコードと入れ替えること
により更新を行う更新処理過程とを有する。
【0009】(4)第4の発明に係る音声信号の復号化
方法は、外部から入力された受信情報から最適コード情
報または更新用コードを取り出す受信過程と、最適コー
ド情報に対応するコードを量子化テーブルから選択する
ことによって入力音声ベクトルの有音時の復号化を行う
復号化過程と、量子化テーブルに格納された所望のコー
ドを、更新用コードと入れ替えることによって更新する
更新処理過程とを備える。
【0010】(5)これらの各発明によれば、有音情報
の量子化に使用する量子化テーブルのコードを随時更新
することとしたので、有音時の周波数特性をサンプル単
位で向上させることができ、従って雑音感を向上させて
ノイズの低減を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】一般に、音声合成では、ピッチや
パワーなどの情報をもつ音源部と、音韻を表わすスペク
トル情報をもつフィルタ部(人間の声道に相当)とを独
立に制御して合成音を得る。母音などの有声音に対して
はパルス発生器により周期的音源を、無声音に対しては
雑音発生器より非周期性音源を生成し、声道の伝達特性
と等価な合成フィルタを駆動して音声を合成する。
【0012】第1の実施の形態 この発明の第1の実施の形態に係る音声信号の符号化・
復号化装置および符号化・復号化方法について、図面を
用いて説明する。
【0013】まず、この実施の形態に係る符号器につい
て説明する。
【0014】図1に示したように、符号器は、有音・無
音判定器101、LPC(Linear Predic
tive Coding:線形予測符号化)分析・量子
化部102、合成フィルタ103、加算器104、重み
付き誤差計算回路105、多重化回路106、送信端子
107、ランダム雑音発生器108、積算器109、ラ
ンダム雑音用ゲイン符号帳110、雑音符号帳111、
積算器112、ピッチ合成フィルタ113、スイッチ1
14、雑音ゲイン符号帳115、ピッチラグ符号帳11
6、ピッチゲイン符号帳117および雑音符号帳更新回
路118の各ブロックから構成される。
【0015】以下に各ブロックの機能を説明する。
【0016】有音・無音判定器101には、入力音声ベ
クトルs101がフレーム単位で入力される。この入力
音声ベクトルs101は、音声波形を示すデータであ
り、各フレームはn個の標本値{yi },i=1,2,
・・・,nによって構成されている。有音・無音判定器
101は、この入力音声ベクトルs101が示す音声信
号パワー(すなわち音声波形の振幅)をしきい値と比較
する。そして、この入力音声パワーがしきい値よりも大
きいときは、そのフレームを有音であると判定し、入力
音声パワーがしきい値よりも小さいときはそのフレーム
を無音であると判定する。さらに、この有音・無音判定
器101は、この鑑定結果に基づいて、有音・無音フラ
グs102をセットまたはリセットする。
【0017】LPC分析・量子化部102としては、例
えばCELP(Code Excited Linea
r Predictive:コード励振線形予測)型の
ものが使用される。このLPC分析・量子化部にも、入
力音声ベクトルs101がフレーム単位で入力される。
そして、この入力音声ベクトルs101が示す入力音声
の声道分析(LPC分析)と量子化とを行い、この量子
化の結果を示すデータであるLPCインデックスs10
3を多重化回路106に対して出力するとともに、LP
C分析の結果を示すデータであるLPC係数量子化値
(すなわち、後述の線形予測係数{αi},i=1,
2,・・・,p)s104を合成フィルタ103に対し
て出力する。
【0018】ここで、LPC分析は、以下のようにして
行われる。
【0019】式(A)において、yn は音声波形(入力
音声ベクトルs101によって得られる)の任意の標本
値であり、yn-1 ,・・・,yn-p は標本値yn より前
(過去)のp個の標本値である(同じフレーム内の前の
標本数がp個に満たない場合は前のフレーム内の標本値
を使用する)。また、α1 ,α2 ,・・・,αp は係数
である。この式(A)は、任意の標本値yn が、それ以
前の標本値yn-1 ,・・・,yn-p と係数α1 ,α2
・・・,αp とを掛け合わせたもの(加重平均すなわち
線形一次結合)で近似できることを意味している。すな
わち、式(A)によれば、それ以前の標本値yn-1 ,・
・・,yn-p を用いて、標本値yn を予測することが可
能である。ここで、yn の予測値と実際の測定値との誤
差は、上述の係数α1 ,α2 ,・・・,αp に応じて異
なる値となる。そして、この誤差の自乗平均が最小の値
(これを最小自乗誤差と称する)をとるときのα1 ,α
,・・・,αを線形予測係数と称し、この線形予
測係数{αi},i=1,2,・・・,pを求めること
をLPC分析(線形予測分析)という。
【0020】 yn ≒α1 n-1 +α2 n-2 +・・・+αp n-p −(A) 最小自乗誤差は、以下のようにして求めることができ
る。まず、標本値yn の予測値をy´n とすると、 y´n =α1 n-1 +α2 n-2 +・・・+αp n-p −(B) となる。従って、予測値y´n と実際の測定値yn との
誤差(予測誤差)をεnとすると、このεn は下式
(C)で表される。
【0021】
【数1】
【0022】ここで、上式Cの−αi をαi に置き換え
ると、この予測誤差は、下式(D)で表される。
【0023】
【数2】
【0024】したがって、予測誤差の自乗平均は下式
(E)で表される。
【0025】 εn 2=(yn +α1 nー1 +α2 nー2 +・・・+αp n-p 2 −(E) これは正もしくは0の量であり、極値が一つしかなけれ
ば、それが最小値である。よって、予測誤差の自乗平均
を最小にするような係数{αi}は、式(E)の各αi
についての偏微分係数を0とおく連立p元一次方程式の
解として求められる。
【0026】合成フィルタ103は、音韻を表わすスペ
クトル情報をもつフィルタ部(人間の声道に相当する)
である。有音時には、この声道による調整は、全極型(a
ll pole type) もしくは極零型(zero pole type)のフィ
ルタ特性で近似される。このフィルタの特性には、音源
のマクロな周波数特性(スペクトルエンベロープ特性)
も織り込まれており、更に放射特性も含まれる。また、
無音時には、ベクトルs111にゲインs112を乗じ
た後で合成フィルタ103に通すことにより、合成音ベ
クトルs105を得る。
【0027】上述したように、この合成フィルタ103
は、線形予測係数{αi},i=1,2,・・・,pを
LPC係数量子化値s104として入力する。そして、
かかる線形予測係数を用いて所定の演算処理を行い、さ
らに演算結果をz変換することにより、下式(F)に示
したような声道特性H(z)を得る。
【0028】 H(z)=ε(z)-1y(z) −(F) そして、スイッチ114を介して入力したデータにこの
声道特性H(z)を乗じることにより、後述の合成音ベ
クトルs115またはs116を生成し、出力する。
【0029】重み付き誤差計算回路105は、外部から
入力した誤差ベクトルs107を用いて重み付き誤差E
wr[i]を計算する。そして、この重み付き誤差計算
回路105は、重み付き誤差Ewr[i]が最小となる
ときのiを判断し、このiを最適ゲインインデックスs
119として多重化回路106に出力する。
【0030】多重化回路106は、有音・無音フラグs
102により、現在処理している入力音声ベクトルs1
01のフレームが無音フレームであるのか或いは有音フ
レームであるのかを判断する。そして、無音フレームの
場合には、有音・無音フラグ値s102、LPCインデ
ックスs103および最適ゲインインデックスs119
を多重化し、トータルコードs109として、後述のよ
うにして伝送路へ出力する。一方、有音フレームの場合
には、有音・無音フラグ値s102、LPCインデック
スs103、最適ゲインインデックスs119、最適雑
音コードインデックスs118、最適ピッチラグs12
1および最適ピッチゲインs122を多重化し、トータ
ルコードs110として、後述のようにして伝送路へ出
力する。図9に、有音フレームおよび無音フレームの伝
送方法の例を概念的に示す。同図に示したように、多重
化回路106は、トータルコードs109をTs ビット
の無音フレームとして伝送し、また、トータルコードs
110をTs ビットの有音フレームとして伝送する。
【0031】また、図18に、有音フレームの各パラメ
ータのビット割り当てを示す。同図において、LPCイ
ンデックスs103は例えば39ビットの声道パラメー
タとして、最適ピッチラグs121および最適ピッチゲ
インs122はピッチフィルタパラメータとして、最適
雑音コードインデックスs118および最適ゲインイン
デックスs119はコードブックパラメータとして、伝
送される。
【0032】ランダム雑音発生器108は、無声部分用
の音源である。このランダム雑音発生器108が出力す
るランダム雑音コードベクトルs111は、無音状態
を、空気の乱流に相当する白色ランダム雑音で近似する
ことによって生成される。また、このランダム雑音コー
ドベクトルs111の平均エネルギーは、人間の声の強
さに対応している。
【0033】ランダム雑音用ゲイン符号帳110には、
ランダム雑音のゲインを示すスカラ量のデータである、
ランダム雑音ゲインs112(Gr[i](i=1〜
N))が格納される。
【0034】雑音符号帳111は、有声部分用の音源で
ある。この雑音符号帳111には、雑音を表わすベクト
ル量である、雑音コードベクトルs113(Cs[j]
(j=1〜M))が格納される。この雑音コードベクト
ルs113は、後述するようにして、更新されるととも
に復号器側へ伝送される。図10は、雑音符号帳111
の量子化テーブルを示す概念図である。同図に示したよ
うに、M(=Mf +Ma )個あるコードベクトルCs
[1]〜Cs[Mf +Ma ]のうち、Mf 個のコードベ
クトルCs[1]〜Cs[Mf ]は固定のベクトルであ
り、Ma 個のコードベクトルCs[Mf +1]〜Cs
[Mf +Ma ]は可変のベクトルである。可変のベクト
ルCs[Mf +1]〜Cs[Mf +Ma ]は、ある初期
値、例えばランダム雑音を持つ。
【0035】ピッチ合成フィルタ113は、人間の声帯
に相当し、雑音(すなわち雑音コードベクトルs11
3)に周期性を与える。この繰り返し周期が声の高さ
(ピッチ周期)に対応し、波形のピーク値が声の強さに
対応する。
【0036】スイッチ114は、有音・無音判定器10
1が現在処理している入力音声ベクトルのフレームが無
音フレームであると判定した場合には、ランダム雑音発
生器108側へ倒され、かかるフレームが有音フレーム
と判定された場合には雑音符号帳111側へ倒される。
【0037】雑音ゲイン符号帳115は、雑音のゲイン
を表わすスカラ量のデータである、ゲインs114(G
s[k](k=1〜X))を格納する。
【0038】ピッチラグ符号帳116はピッチ周期を表
わすスカラ量のデータである、ピッチラグs115(L
[m](m=1〜Y))を格納し、ピッチ合成フィルタ
113へ出力する。
【0039】ピッチゲイン符号帳117は、相関の度合
を表わすスカラ量のデータである、ピッチゲインs11
6(b[n](n=1〜Z))を格納し、ピッチ合成フ
ィルタ113へ出力する。
【0040】雑音符号帳更新回路118は、雑音符号帳
111の可変領域に格納されたコードベクトルCs[M
f +1]〜Cs[Mf +Ma ](図10参照)のうち、
前回までの有音フレームで一番選択回数の多かったコー
ドベクトルを用いて、以下のような演算を行うことによ
り、更新用の雑音ベクトルを生成する。
【0041】まず、有音時の処理において、有音フレー
ムで選択されたコードベクトルに対する相関値を計算す
る。そして、有音フレームが連続する場合には、各コー
ドベクトルごとに、相関値を積算していく。
【0042】相関の演算としては、例えばLPC分析・
量子化部102と同様に最小自乗誤差を求める方法があ
る。この方法では、入力音声ベクトルs101に対する
相関値sは、各音声フレーム(1〜n)の入力信号s
1、s2、・・・、snを用いて、(s1+s2+・・
・+sn)/nより求められ、また、インパルス応答マ
トリクスの相関値Hは、各フレーム(1〜n)のインパ
ルス応答マトリクスH1、H2 、・・・、Hn を用い
て、(H1 +H2 +・・・+Hn )/nより求められ
る。ここで、インパルス応答マトリクスH1 、H2 、・
・・、Hn は、合成フィルタ103のフィルタ特性を表
すインパルス応答マトリクスである。
【0043】ここで、更新用の雑音コードベクトルをC
´i とすると、 s=H・c´i −(G) となればよいので、式(G)より、 c´i =Hー1・s −(H) となり、式(H)より最適な更新用コードベクトルc´
i が求められる。
【0044】このコードベクトルc´i は、可変ベクト
ル中で最も古いベクトルと置き換えられる。
【0045】以下に、コードベクトルを更新する際の動
作例を、図14〜図18を用いて説明する。なお、ここ
では、説明を簡単にするために、固定コードベクトルを
4組とし、可変コードベクトル1組とする。また、これ
らの5組のコードベクトルは、二次元であるものとす
る。
【0046】図14は、ある時点における符号器および
復号器(図2を用いて後述する)の雑音符号帳111,
126の状態を示す図である。図14に示したように、
雑音符号帳111内の量子化テーブルには、固定コード
ベクトル0,1,2,3として(x,y)=(1,
1),(1,2),(2,1),(2,2)が格納さ
れ、また、可変コードベクトル(x,y)=(−1,−
1)が格納されている。
【0047】図16は、図14に示した雑音符号帳11
1,126にそれぞれ格納された2次元コードベクトル
の分布状態を示す図である。図16において、固定コー
ドベクトル0〜3について入力信号に対して良好な相関
を有しているものとすると、一般的には、可変コードベ
クトル4については良好な相関を有しているとはいえな
い。このため、この実施の形態では、上述のようにし
て、雑音符号帳更新回路118(図1参照)が、雑音符
号帳111,126にそれぞれ格納された可変コードベ
クトル4を、より量子化誤差の少ないコードベクトルに
更新する。ここでは、図17に示したように、この可変
コードベクトル4を(−1,−1)から(a1 ,a2
に更新したとする。更新後の可変コードベクトル4は、
図14に示したように、雑音符号帳111に伝送される
とともに、多重化回路106および多重分離回路121
を介して雑音符号帳126へも送られる。これにより、
図15に示したように、復号器の雑音符号帳111,1
26内の可変コードベクトル4が、それぞれ、(−1,
−1)から(a1 ,a2 )に更新される。
【0048】このように、この実施の形態では、可変コ
ードベクトル4を入力音声ベクトルs101に応じてリ
アルタイムに適切なベクトルに置き換え、さらに、更新
後の可変コードベクトル4を復号器側に伝送し(後述す
るように変更フラグs123とともに伝送される)、復
号器の雑音符号帳126も同様に更新することにより、
予測誤差の少ない、より精度の高い符号化・復号化を行
うことができる。
【0049】さらに、この実施の形態では、更新された
コードベクトルを、無音フレームの剰余ビットを用いて
伝送する。上述したように、伝送路の伝送容量が固定で
あった場合には、その伝送路を伝送する情報量が伝送容
量よりも小さい場合であっても常に一定量の伝送路を占
有してしまうこととなる。そして、伝送する情報が無音
フレームであるときは、有音フレームを伝送する場合よ
りも情報量が少ないため、剰余ビットが生じる。この実
施の形態では、この無音フレーム伝送時の剰余ビットを
利用して、更新されたコードベクトルを符号器から復号
器に伝送する。
【0050】上述の図9に示したように、有音フレーム
を伝送するときの伝送容量と無音フレームを伝送すると
きの伝送容量とは同一であり、ともにTs ビットであ
る。また、上述の図18に示したように、有音フレーム
を伝送する場合には、伝送容量と同じビット数の情報が
伝送される(図18はTs =160の例を示してい
る)。これに対して、無音フレームを伝送するときに必
要な伝送容量はTr ビットであり(図9参照)、伝送容
量Ts ビットよりも小さいため、Ts −Tr ビットの剰
余ビット(空き容量)が生じる。この実施の形態では、
このTs −Tr ビットの領域を用いて、各コードベクト
ル0,1,2,3,4を符号器から復号器に伝送するの
である。
【0051】次に、この実施の形態に係る復号器につい
て説明する。
【0052】図2に示したように、復号器は、入力端子
122、多重分離回路121、ランダム雑音発生器12
3、ランダム雑音用ゲイン符号帳125、乗算器12
4、雑音符号帳126、雑音ゲイン符号帳130、乗算
器127、ピッチ合成フィルタ128、ピッチラグ符号
帳131、ピッチゲイン符号帳132、スイッチ12
9、LPC逆量子化部119、および合成フィルタ12
0から構成される。
【0053】以下、図2に示した各ブロックの機能につ
いて説明する。
【0054】多重分離回路121は、入力端子122を
介して符号器から音声フレームを入力する。そして、こ
のフレームの情報の一部である有音・無音フラグs10
2により、入力されたフレームが無音フレームであるの
か或いは有音フレームであるのかを判断する。そして、
このフレームが無音フレームである場合(すなわち、こ
のフレーム内の情報がトータルコードs109である場
合)には、このフレーム内の情報を有音・無音フラグ値
s102、LPCインデックスs103、最適ゲインイ
ンデックスs119等に多重分離する。一方、入力され
たフレームが有音フレームである場合(すなわち、この
フレーム内の情報がトータルコードs110である場
合)には、このフレーム内の情報を有音・無音フラグ値
s102、LPCインデックスs103、最適ゲインイ
ンデックスs119、最適雑音コードインデックスs1
18、最適ピッチラグs121、最適ピッチゲインs1
22等に多重分離する。
【0055】LPC逆量子化部119は、LPCインデ
ックスs103を用いてLPC係数量子化値s104を
計算する。
【0056】スイッチ129は、多重分離回路121か
ら入力した有音・無音フラグs102が有音フレームで
ある場合は雑音符号帳126側へ倒され、無音フレーム
である場合はランダム雑音発生器123側へ倒される。
【0057】雑音符号帳126は、雑音を表わすベクト
ル量のデータである雑音コードベクトルが格納される。
また、更新用の雑音コードベクトルs117と更新フラ
グs123とを多重分離回路121から入力し、これら
の情報s117,s123に基づいて、内部の量子化テ
ーブルに格納された雑音コードベクトルを更新する。
【0058】雑音ゲイン符号帳130は、雑音のゲイン
を表すスカラ量である、雑音ゲインを格納する。
【0059】ピッチ合成フィルタ128は、人間の声帯
に相当し、雑音(すなわち雑音コードベクトルs11
3)に周期性を与える。この繰り返し周期が声の高さ
(ピッチ周期)に対応し、波形のピーク値が声の強さに
対応する。
【0060】ピッチラグ符号帳131は、ピッチ周期を
表わすスカラ量のデータである、ピッチラグを格納す
る。
【0061】ピッチゲイン符号帳132は、長期相関の
度合を表わすスカラ量データである、ピッチゲインを格
納する。
【0062】ランダム雑音発生器123は、無声音源で
あり、ランダム雑音コードベクトルを格納する。
【0063】ランダム雑音用ゲイン符号帳125は、ラ
ンダム雑音のゲインを表わすスカラ量のデータである、
ランダム雑音ゲインs124を格納する。
【0064】合成フィルタ120は、合成音ベクトルを
生成する。この合成音ベクトルは、音韻を表わすスペク
トル情報であり、この合成フィルタ120は人間の声道
に相当する。
【0065】次に、符号器および復号器の全体動作につ
いて説明する。
【0066】最初に、符号器の全体動作について説明す
る。
【0067】まず、上述のように、符号器のLPC分析
・量子化部102が、フレーム単位で入力した入力音声
ベクトルs101を用いてLPC係数量子化値s104
およびLPCインデックスs103を算出し、合成フィ
ルタ103および多重化回路106へ出力する。
【0068】これと平行して、上述のように、有音・無
音判定器101が、入力音声ベクトルs101をフレー
ム単位で入力して、かかるフレームが有音フレームであ
るのか或いは無音フレームであるのかを判定する。
【0069】そして、かかるフレームを無音フレームと
判定した場合には、この有音・無音判定器101は、有
音・無音フラグを「無音」にセットして、このフラグ値
s102を多重化回路106へ出力するとともに、スイ
ッチ114をランダム雑音発生器108側へ倒す。続い
て、ランダム雑音発生器108が、ランダム雑音コード
ベクトルs111を出力する。これと同時に、ランダム
雑音用ゲイン符号帳110が、ランダム雑音ゲインs1
12(Cr〔i〕(i=1〜N))を出力する。積算器
109は、ランダム雑音コードベクトルs111にラン
ダム雑音ゲインs112を積算した結果を、スイッチ1
14を介して合成フィルタ103に送る。そして、この
合成フィルタ103が、上述したような合成音ベクトル
s105を生成する。加算器104は、入力音声ベクト
ルs101から合成音ベクトルs105を減算すること
により、誤差ベクトルs107を算出する。重み付き誤
差計算回路105は、この誤差ベクトルs107を用い
て重み付き誤差Ewr〔i〕を算出した後、この重み付
き誤差Ewr〔i〕を最小とするiを判定し、さらに、
この判定結果を最適ゲインインデックスs119として
多重化回路106に送る。そして、多重化回路106
が、上述の有音・無音フラグs102、LPCインデッ
クスs103および最適ゲインインデックスs119を
多重化する。また、このとき、多重化回路106は、雑
音符号帳更新回路118が生成した雑音コードベクトル
s117および更新フラグs123も、併せて多重化す
る。そして、多重化されたデータは、トータルコードs
109として伝送路へ出力される。なお、雑音符号帳更
新回路118が雑音コードベクトルs117および更新
フラグs123を生成する動作については、後述する。
【0070】一方、有音・無音判定器101が入力音声
ベクトルs101のフレームを有音フレームであると判
定した場合には、この有音・無音判定器101は有音・
無音フラグを「有音」にセットして、このフラグ値s1
02を多重化回路106へ出力するとともに、スイッチ
114を雑音符号帳111側へ倒す。続いて、雑音符号
帳111が、雑音コードベクトルs113(Cs〔j〕
(j=1〜M))を出力する。雑音ゲイン符号帳115
は、ゲインs114(Gs〔k〕(k=1〜X))を出
力する。そして、積算器112が、雑音コードベクトル
s113にゲインs114を積算した結果を、ピッチ合
成フィルタ113に送る。また、ピッチラグ符号帳11
6は、ピッチラグs115(L〔m〕(m=1〜Y))
をピッチ合成フィルタ113へ出力する。さらに、ピッ
チゲイン符号帳117は、ピッチゲインs116(b
〔n〕(n=1〜Z))をピッチ合成フィルタ113へ
出力する。そして、ピッチ合成フィルタ113が、上述
のようにして雑音コードベクトルs113に周期性を与
え、合成フィルタ103に送る。合成フィルタ103
は、上述のようにして、合成音ベクトルs106(Ss
〔j,k,m,n〕)を生成する。続いて、加算器10
4が、入力音声ベクトルs101から合成音ベクトルs
106を減じることによって誤差ベクトルs108(E
s〔j,k,m,n〕)を生成する。次に、重み付き誤
差計算回路105が、重み付き誤差Ews〔j,k,
m,n〕を算出した後で、この重み付き誤差Ews
〔j,k,m,n〕が最小となるj,k,m,nの組合
わせを判定する。そして、この判定の結果として得られ
た値jを最適雑音コードインデックスs118として雑
音符号帳111に送り、判定結果として得られた値kを
最適ゲインインデックスs119として雑音ゲイン符号
帳115に送り、判定結果として得られた値mを最適ピ
ッチラグs121としてピッチラグ符号帳116へ送
り、さらに、判定結果として得られた値nを最適ピッチ
ゲインs122としてピッチゲイン符号帳117に送
る。また、これらのデータs118,s119,s12
1,s122は、多重化回路106へも送られる。その
後、多重化回路106が、有音・無音フラグs102、
LPCインデックスs103、最適雑音コードインデッ
クスs118、最適ゲインインデックスs119、最適
ピッチラグs121および最適ピッチゲインs122を
多重化し、トータルコードs110として伝送路へ出力
する。
【0071】次に、雑音符号帳更新回路118を用いて
雑音符号帳111の雑音コードベクトルを更新する動作
について、図21のフローチャートを用いて説明する。
【0072】まず、有音・無音判定器101により入力
音声ベクトルs101のフレームが有音フレームである
と判定された場合には(ステップs2101、s210
2)、雑音符号帳更新回路118は、選択されたコード
ベクトルと入力音声ベクトルs101との相関を計算す
る(ステップs2103)。そして、この計算結果を、
前回までの計算結果の積算値に、さらに積算する(ステ
ップs2104)。これにより、入力音声ベクトルs1
01のフレームとして有音フレームが連続している場合
には、各コードベクトルについての相関値を順次積算し
ていくこととなる。
【0073】一方、ステップs2101,s2102で
入力音声ベクトルs101が無音フレームであると判定
された場合には、続いて、前回の判定結果が有音フレー
ムであったのか或いは無音フレームであったのか(すな
わち更新用コードベクトルs117を搭載すべき無音フ
レームであるのか或いは搭載しないフレームであるの
か)を判断する(s2105)。
【0074】そして、更新用コードベクトルs117を
搭載すべき無音フレームであると判断された場合は、前
回の更新用コードベクトルs117の搭載から今回の無
音フレームまでの間の各有音フレームにおいて選択回数
が一番多かったコードベクトルを判定し、さらに、上述
のステップs2104で得られた積算結果を用いて、更
新用雑音コードベクトルs117を算出する(ステップ
s2106)。そして、更新フラグs123を、「更
新」にセットする(ステップs2107)。続いて、更
新用コードベクトルs117を、Ma 個の可変ベクトル
中で最も古いベクトルと置き換えることにより、雑音符
号帳111の雑音コードベクトルを更新する(ステップ
s2108)。また、これと同時に、更新用コードベク
トルs117と更新フラグs123とは、多重化回路1
06に送られる。多重化回路106は、上述したよう
に、無音フラグの剰余ビットを利用して、これらのデー
タs117,s123を、復号器側へ伝送する(スッテ
ップs2109)。
【0075】一方、ステップs2105で、更新用コー
ドベクトルs117を搭載しない無音フレームであると
判断された場合は、更新フラグを「無変更」にセットし
た後(s2210)、この更新フラグ値s123を多重
化回路106に送る。この場合には、多重化回路106
は、無音フラグの剰余ビットを利用して、この更新フラ
グ値s123を送る(ステップs2111)。
【0076】図19は、更新用コードベクトルs117
をフレームに搭載する場合と搭載しない場合の区分を説
明するための概念図である。同図において、○印は更新
用コードベクトルs117を搭載するフレームを示して
おり、×印は更新用コードベクトルs117を搭載しな
いフレームを示している。このように、無音フレームが
連続する場合には、最初の無音フレームで更新コードベ
クトルs117と更新フラグ値s123とを伝送し、2
番目以降の無音フレームでは更新フラグ値s123のみ
を伝送する。
【0077】次に、復号器の全体動作について説明す
る。
【0078】上述したようなトータルコードs109ま
たはs110が入力端子122から入力されると、この
トータルコードs109またはs110を多重分離回路
121が多重分離する。
【0079】そして、符号器から入力された有音・無音
フラグs102が「有音」であった場合には、復号器
は、以下のような動作を行う。
【0080】まず、LPC逆量子化部119は、上述し
たように、多重分離回路121から入力されたLPCイ
ンデックスs103を用いて、LPC係数量子化値s1
04を計算する。また、スイッチ129は、有音・無音
フラグs102によって雑音符号帳126側に倒され
る。次に、雑音符号帳126が、多重分離回路121か
ら最適雑音コードインデックスs118を入力して、こ
れに対応する雑音コードベクトルs126を出力する。
また、雑音ゲイン符号帳130は、多重分離回路121
から最適ゲインインデックスs119を入力し、これに
対応する雑音ゲインs127を出力する。さらに、ピッ
チラグ符号帳131は、多重分離回路121から入力し
た最適ピッチラグs121に対応するピッチラグs12
8を、ピッチ合成フィルタ128へ出力する。同様に、
ピッチゲイン符号帳132は、多重分離回路121から
入力した最適ピッチゲインs122に対応するピッチゲ
インs129をピッチ合成フィルタ128へ出力する。
雑音符号帳126が出力した雑音コードベクトルs12
6は、積算器127で雑音ゲインs127を積算された
後、ピッチ合成フィルタ128で周期性を与えられ、ス
イッチ129を介して合成フィルタ120に入力され
る。そして、合成フィルタ120が、LPC逆量子化部
119から入力したLPC係数量子化値s104とピッ
チ合成フィルタ128から入力した雑音コードベクトル
s126とを用いて、合成音ベクトルを生成する。
【0081】一方、符号器から入力された有音・無音フ
ラグs102が「無音」であった場合には、復号器は、
以下のような動作を行う。
【0082】まず、LPC逆量子化部119は、上述し
たように、多重分離回路121から入力されたLPCイ
ンデックスs103を用いて、LPC係数量子化値s1
04を計算する。また、スイッチ129が、有音・無音
フラグs102によって、ランダム雑音発生器123側
へ倒される。ランダム雑音発生器123は、ランダム雑
音コードベクトルs111を出力する。そして、ランダ
ム雑音用ゲイン符号帳125が、多重分離回路121か
ら最適ゲインインデックスs119を入力し、これに対
応するランダム雑音ゲインs124を出力する。これに
より、ランダム雑音コードベクトルs111は、積算器
124で最適ゲインインデックスs119を積算された
後、スイッチ129を介して合成フィルタ120に入力
される。そして、合成フィルタ120が、LPC係数量
子化値s104とランダム雑音コードベクトルs111
とを用いて、合成音ベクトルを生成する。
【0083】また、有音・無音フラグs102が「無
音」である場合には、雑音符号帳126は、多重分離回
路121から更新フラグ値s123を入力する。そし
て、この更新フラグ値s123が「更新」を示している
場合には、続いて雑音コードベクトルs117を入力
し、符号器の場合と同様にして雑音符号帳126の雑音
コードベクトルを更新する。一方、更新フラグ値s12
3が「無変更」を示している場合は、雑音符号帳126
は、雑音コードベクトルを更新しない。
【0084】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、雑音符号帳更新回路118を用いて符号器の雑音
符号帳111および復号器の雑音符号帳126に格納さ
れた雑音コードベクトルを随時更新することとしたの
で、有音時の周波数特性をサンプル単位で向上させるこ
とができ、従って雑音感を向上させてノイズの低減をは
かることができる。
【0085】また、更新のための雑音コードベクトルs
117を、無音フレームの剰余ビットを用いて符号器か
ら復号器に送ることとしたので、伝送路を有効に利用す
ることができ、全体としての伝送速度に影響を与えるこ
とがない。
【0086】第2の実施の形態 次に、この発明の第2の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、雑音ゲイン符号帳に格納されたゲイ
ンコード(スカラ量)を更新する例である。
【0087】図3は、この実施の形態にかかる符号器の
構成を概念的に示している。
【0088】同図に示したように、この符号器は、有音
・無音判定器101、LPC分析・量子化部102、合
成フィルタ103、加算器104、重み付き誤差計算回
路105、多重化回路106、送信端子107、ランダ
ム雑音発生器108、積算器109、ランダム雑音用ゲ
イン符号帳110、雑音符号帳211、積算器112、
ピッチ合成フィルタ113、スイッチ114、雑音ゲイ
ン符号帳215、ピッチラグ符号帳116、ピッチゲイ
ン符号帳117および雑音ゲイン符号帳更新回路218
の各ブロックから構成される。
【0089】図3において、図1と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図1の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0090】雑音符号帳211は、固定コードベクトル
のみを格納しており、可変コードベクトルは格納されて
いない点で、図1の雑音符号帳111の場合(図10参
照)と異なる。これは、この実施の形態では雑音符号帳
211に格納されたコードベクトルの更新を行わないか
らである。
【0091】雑音ゲイン符号帳215は、第1の実施の
形態の場合と異なり、Xf 個の固定コードに加えて、X
a 個の可変コード(これらのコードはともにスカラ量で
ある)も格納している。図11は、この雑音ゲイン符号
帳215の量子化テーブルを示す概念図である。同図に
示したように、X(=Xf +Xa )個あるコードベクト
ルGs[1]〜Gs[Xf +Xa ]のうち、Xf 個のコ
ードベクトルGs[1]〜Gs[Xf ]は固定のベクト
ルであり、Xa 個のコードベクトルGs[Xf+1]〜
Gs[Xf +Xa ]は可変のベクトルである。可変のベ
クトルGs[Xf +1]〜Gs[Xf +Xa ]は、ある
初期値を有している。
【0092】また、この実施の形態に係る符号器は、雑
音ゲイン符号帳更新回路218を備えている。この雑音
ゲイン符号帳更新回路218は、雑音ゲイン符号帳21
5の可変コードの更新を行う。更新用の新しいゲインコ
ードs217を生成するための原理は、図1に示した雑
音符号帳更新回路118の場合と同様である。すなわ
ち、入力音声ベクトルs101の有音フレームの相関値
を順次算出し、これらの相関値の積算値を用いて、新し
いゲインコードs217を生成することができる。
【0093】更新用ゲインコードs217を復号器に伝
送する方法は、上述の第1の実施の形態の場合と同様で
ある。すなわち、無音フレームをトータルコードs10
9として伝送する際に生じる(Ts−Tr)ビットの剰
余ビットを利用して、更新用ゲインコード217および
更新フラグ値s225を復号器に伝送する。
【0094】以下、雑音ゲイン符号帳更新回路218を
用いて雑音ゲイン符号帳215のゲインコードを更新す
る動作について、図22のフローチャートを用いて説明
する。
【0095】まず、有音・無音判定器101により入力
音声ベクトルs101のフレームが有音フレームである
と判定された場合には(ステップs2201、s220
2)、雑音ゲイン符号帳更新回路218は、選択された
ゲインコードと入力音声ベクトルs101との相関を計
算する(ステップs2203)。そして、この計算結果
を、前回までの計算結果の積算値に、さらに積算する
(ステップs2204)。これにより、入力音声ベクト
ルs101のフレームとして有音フレームが連続してい
る場合には、各ゲインコードについての相関値を順次積
算していくこととなる。
【0096】一方、ステップs2201,s2202で
入力音声ベクトルs101が無音フレームであると判定
された場合には、続いて、前回の判定結果が有音フレー
ムであったのか或いは無音フレームであったのか(すな
わち更新用ゲインコードs217を搭載すべき無音フレ
ームであるのか或いは搭載しないフレームであるのか)
を判断する(s2205)。そして、更新用ゲインコー
ドs217を搭載すべき無音フレームであると判断され
た場合は、前回の更新用ゲインコードs217の搭載か
ら今回の無音フレームまでの間の各有音フレームにおい
て選択回数が一番多かったゲインコードを判定し、さら
に、上述のステップs2204で得られた積算結果を用
いて、更新用ゲインコードs217を算出する(ステッ
プs2206)。そして、更新フラグs223を、「更
新」にセットする(ステップs2207)。続いて、更
新用ゲインコードs217を、Ma 個の可変ベクトル中
で最も古いゲインコードと置き換えることにより、雑音
ゲイン符号帳215のゲインコードを更新する(ステッ
プs2208)。また、これと同時に、更新用の新しい
ゲインコードs217と更新フラグs223とは、多重
化回路106に送られる。多重化回路106は、上述し
たように、無音フラグの剰余ビットを利用して、これら
のデータs217,s223を、復号器側へ伝送する
(スッテップs2209)。
【0097】一方、ステップs2205で、更新用ゲイ
ンコードs217を搭載しない無音フレームであると判
断された場合は、更新フラグを「無変更」にセットした
後(ステップs2210)、この更新フラグ値s223
を多重化回路106に送る。この場合には、多重化回路
106は、無音フラグの剰余ビットを利用して、この更
新フラグ値s223を送る(ステップs2211)。
【0098】なお、他の構成要素の動作については、第
1の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説明を省
略する。但し、雑音符号帳211に格納されたコードベ
クトルの更新を行わない点で第1の実施の形態の場合と
異なるのは、上述したとおりである。
【0099】図4は、この実施の形態に係る復号器の構
成を概念的に示している。同図に示したように、この復
号器は、入力端子122、多重分離回路121、ランダ
ム雑音発生器123、ランダム雑音用ゲイン符号帳12
5、乗算器124、雑音符号帳226、雑音ゲイン符号
帳230、乗算器127、ピッチ合成フィルタ128、
ピッチラグ符号帳131、ピッチゲイン符号帳132、
スイッチ129、LPC逆量子化部119および合成フ
ィルタ120から構成される。
【0100】図4において、図2と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図2の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0101】雑音符号帳226は、固定コードベクトル
のみを格納しており、可変コードベクトルは格納されて
いない点で、図2の雑音符号帳126の場合と異なる。
これは、この実施の形態では雑音符号帳226に格納さ
れたコードベクトルの更新を行わないからである。
【0102】雑音ゲイン符号帳230は、第1の実施の
形態の場合と異なり、Xf 個の固定コードに加えて、X
a 個の可変コード(これらのコードはともにスカラ量で
ある)も格納している。
【0103】以下、復号器の動作について説明する。
【0104】まず、多重分離回路121が、入力端子1
22からトータルコードs109またはs110を入力
し、このトータルコードs109またはs110を多重
分離する。
【0105】そして、有音・無音フラグs102が「無
音」である場合には、雑音ゲイン符号帳230が、多重
分離回路121から更新フラグ値s223を入力する。
そして、この更新フラグ値s223が「更新」を示して
いる場合には、続いて雑音ゲインコードs217を入力
し、符号器の場合と同様にして雑音ゲイン符号帳230
のゲインコードを更新する。一方、更新フラグ値s22
3が「無変更」を示している場合には、雑音ゲイン符号
帳230は、ゲインコードを更新しない。
【0106】なお、他の構成要素の動作については、第
1の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説明を省
略する。但し、雑音符号帳226に格納されたコードベ
クトルの更新を行わない点で第1の実施の形態の場合と
異なるのは、上述したとおりである。
【0107】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、雑音ゲイン符号帳更新回路218を用いて符号器
の雑音ゲイン符号帳215および復号器の雑音ゲイン符
号帳230に格納されたゲインコードを随時更新するこ
ととしたので、有音時の周波数特性をサンプル単位で向
上させることができ、従って雑音感を向上させてノイズ
の低減をはかることができる。
【0108】また、更新用ゲインコードs217を、無
音フレームの剰余ビットを用いて符号器から復号器に送
ることとしたので、伝送路を有効に利用することがで
き、全体としての伝送速度に影響を与えることがない。
【0109】第3の実施の形態 次に、この発明の第3の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、ピッチラグ符号帳に格納されたピッ
チラグコード(スカラ量)を更新する例である。
【0110】図5は、この実施の形態にかかる符号器の
構成を概念的に示している。
【0111】同図に示したように、この符号器は、有音
・無音判定器101、LPC分析・量子化部102、合
成フィルタ103、加算器104、重み付き誤差計算回
路105、多重化回路106、送信端子107、ランダ
ム雑音発生器108、積算器109、ランダム雑音用ゲ
イン符号帳110、雑音符号帳211、積算器112、
ピッチ合成フィルタ113、スイッチ114、雑音ゲイ
ン符号帳115、ピッチラグ符号帳316、ピッチゲイ
ン符号帳117およびピッチラグ符号帳更新回路318
の各ブロックから構成される。
【0112】図5において、図1と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図1の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0113】また、雑音符号帳211は、図3の場合と
同様、固定コードベクトルのみを格納し、コードベクト
ルの更新は行われない。
【0114】ピッチラグ符号帳316は、第1、第2の
実施の形態の場合と異なり、Yf 個の固定コードに加え
て、Ya 個の可変コード(これらのコードはともにスカ
ラ量である)も格納している。図12は、このピッチラ
グ符号帳316の量子化テーブルを示す概念図である。
同図に示したように、Y(=Yf +Ya )個あるコード
ベクトルL[1]〜L[Yf +Ya ]のうち、Yf 個の
コードベクトルL[1]〜L[Yf ]は固定のベクトル
であり、Ya 個のコードベクトルL[Yf +1]〜L
[Yf +Ya ]は可変のベクトルである。可変のベクト
ルL[Yf +1]〜L[Yf +Ya ]は、ある初期値を
有している。
【0115】また、この実施の形態に係る符号器は、ピ
ッチラグ符号帳更新回路318を備えている。このピッ
チラグ符号帳更新回路318は、ピッチラグ符号帳31
6の可変コードの更新を行う。更新用の新しいピッチラ
グコードs317を生成するための原理は、図1に示し
た雑音符号帳更新回路118の場合と同様である。すな
わち、入力音声ベクトルs101の有音フレームの相関
値を順次算出し、これらの相関値の積算値を用いて、新
しいピッチラグコードs317を生成することができ
る。
【0116】更新用ピッチラグコードs317を復号器
に伝送する方法は、上述の第1の実施の形態の場合と同
様である。すなわち、無音フレームをトータルコードs
109として伝送する際に生じる(Ts−Tr)ビット
の剰余ビットを利用して、更新用ピッチラグコードs3
17および更新フラグ値s223を復号器に伝送する。
【0117】以下、ピッチラグ符号帳更新回路318を
用いてピッチラグ符号帳316のピッチラグコードを更
新する動作について、図23のフローチャートを用いて
説明する。
【0118】まず、有音・無音判定器101により入力
音声ベクトルs101のフレームが有音フレームである
と判定された場合には(ステップs2301、s230
2)、ピッチラグ符号帳更新回路318は、選択された
ピッチラグコードと入力音声ベクトルs101との長期
的相関を計算する(ステップs2303)。そして、こ
の計算結果を、前回までの計算結果の積算値に、さらに
積算する(ステップs2304)。これにより、入力音
声ベクトルs101のフレームとして有音フレームが連
続している場合には、各ピッチラグコードについての相
関値を順次積算していくこととなる。
【0119】一方、ステップs2301,s2302で
入力音声ベクトルs101が無音フレームであると判定
された場合には、続いて、前回の判定結果が有音フレー
ムであったのか或いは無音フレームであったのか(すな
わち更新用ピッチラグコードs317を搭載すべき無音
フレームであるのか或いは搭載しないフレームであるの
か)を判断する(s2305)。そして、更新用ピッチ
ラグコードs317を搭載すべき無音フレームであると
判断された場合は、前回の更新用ピッチラグコードs3
17の搭載から今回の無音フレームまでの間の各有音フ
レームにおいて選択回数が一番多かったピッチラグコー
ドを判定し、さらに、上述のステップs2304で得ら
れた積算結果を用いて、更新用ピッチラグコードs31
7を算出する(ステップs2306)。そして、更新フ
ラグs333を、「更新」にセットする(ステップs2
307)。続いて、更新用ピッチラグコードs317
を、Ma 個の可変ベクトル中で最も古いピッチラグコー
ドと置き換えることにより、ピッチラグ符号帳316の
ピッチラグコードを更新する(ステップs2308)。
また、これと同時に、更新用の新しいピッチラグコード
s317と更新フラグs323とは、多重化回路106
に送られる。多重化回路106は、上述したように、無
音フラグの剰余ビットを利用して、これらのデータs3
17,s323を、復号器側へ伝送する(スッテップs
2309)。
【0120】一方、ステップs2305で、更新用ピッ
チラグコードs317を搭載しない無音フレームである
と判断された場合は、更新フラグを「無変更」にセット
した後(ステップs2310)、この更新フラグ値s3
23を多重化回路106に送る。この場合には、多重化
回路106は、無音フラグの剰余ビットを利用して、こ
の更新フラグ値s323を送る(ステップs231
1)。
【0121】なお、他の構成要素の動作については、第
1,第2の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。但し、雑音符号帳211に格納されたコ
ードベクトルおよび雑音ゲイン符号帳115に格納され
たコードの更新は、行われない。
【0122】図6は、この実施の形態に係る復号器の構
成を概念的に示している。同図に示したように、この復
号器は、入力端子122、多重分離回路121、ランダ
ム雑音発生器123、ランダム雑音用ゲイン符号帳12
5、乗算器124、雑音符号帳226、雑音ゲイン符号
帳130、乗算器127、ピッチ合成フィルタ128、
ピッチラグ符号帳331、ピッチゲイン符号帳132、
スイッチ129、LPC逆量子化部119および合成フ
ィルタ120から構成される。
【0123】図6において、図2と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図2の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0124】雑音符号帳226は、固定コードベクトル
のみを格納しており、可変コードベクトルは格納されて
いない点で、図2の雑音符号帳126の場合と異なる。
これは、この実施の形態では雑音符号帳226に格納さ
れたコードベクトルの更新を行わないからである。
【0125】ピッチラグ符号帳331は、第1の実施の
形態の場合と異なり、Yf 個の固定コードに加えて、Y
a 個の可変コード(これらのコードはともにスカラ量で
ある)も格納している。
【0126】以下、復号器の動作について説明する。
【0127】まず、多重分離回路121が、入力端子1
22からトータルコードs109またはs110を入力
し、このトータルコードs109またはs110を多重
分離する。
【0128】そして、有音・無音フラグs102が「無
音」である場合には、ピッチラグ符号帳331が、多重
分離回路121から更新フラグ値s323を入力する。
そして、この更新フラグ値s323が「更新」を示して
いる場合には、続いてピッチラグコードs317を入力
し、符号器の場合と同様にしてピッチラグ符号帳331
のピッチラグコードを更新する。一方、更新フラグ値s
323が「無変更」を示している場合は、ピッチラグ符
号帳331は、ピッチラグコードを更新しない。
【0129】なお、他の構成要素の動作については、第
1の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説明を省
略する。但し、雑音符号帳226に格納されたコードベ
クトルおよび雑音ゲイン符号帳130に格納されたゲイ
ンコードの更新は、行われない。
【0130】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、ピッチラグ符号帳更新回路318を用いて符号器
のピッチラグ符号帳316および復号器のピッチラグ符
号帳331に格納されたピッチラグコードs317を随
時更新することとしたので、有音時の周波数特性をサン
プル単位で向上させることができ、従って雑音感を向上
させてノイズの低減をはかることができる。
【0131】また、更新のためのピッチラグコードs3
17を、無音フレームの剰余ビットを用いて符号器から
復号器に送ることとしたので、伝送路を有効に利用する
ことができ、全体としての伝送速度に影響を与えること
がない。
【0132】第4の実施の形態 次に、この発明の第4の実施の形態について説明する。
この実施の形態は、ピッチゲイン符号帳に格納されたピ
ッチゲインコード(スカラ量)を更新する例である。
【0133】図7は、この実施の形態にかかる符号器の
構成を概念的に示している。
【0134】同図に示したように、この符号器は、有音
・無音判定器101、LPC分析・量子化部102、合
成フィルタ103、加算器104、重み付き誤差計算回
路105、多重化回路106、送信端子107、ランダ
ム雑音発生器108、積算器109、ランダム雑音用ゲ
イン符号帳110、雑音符号帳211、積算器112、
ピッチ合成フィルタ113、スイッチ114、雑音ゲイ
ン符号帳115、ピッチラグ符号帳116、ピッチゲイ
ン符号帳417およびピッチゲイン符号帳更新回路41
8の各ブロックから構成される。
【0135】図7において、図1と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図1の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0136】また、雑音符号帳211は、図3、図5の
場合と同様、固定コードベクトルのみを格納し、コード
ベクトルの更新は行われない。
【0137】ピッチゲイン符号帳417は、上述の各実
施の形態の場合と異なり、Yf 個の固定コードに加え
て、Ya 個の可変コード(これらのコードはともにスカ
ラ量である)も格納している。図13は、このピッチゲ
イン符号帳417の量子化テーブルを示す概念図であ
る。同図に示したように、Z(=Zf +Za )個あるコ
ードベクトルb[1]〜b[Zf +Za ]のうち、Zf
個のコードベクトルb[1]〜b[Zf ]は固定のベク
トルであり、Za 個のコードベクトルb[Zf +1]〜
b[Zf +Za ]は可変のベクトルである。可変のベク
トルb[Zf +1]〜b[Zf +Za ]は、ある初期値
を有している。
【0138】また、この実施の形態に係る符号器は、ピ
ッチゲイン符号帳更新回路418を備えている。このピ
ッチゲイン符号帳更新回路418は、ピッチゲイン符号
帳417の可変コードの更新を行う。更新用の新しいピ
ッチゲインコードs417を生成するための原理は、図
1に示した雑音符号帳更新回路118の場合と同様であ
る。すなわち、入力音声ベクトルs101の有音フレー
ムの相関値を順次算出し、これらの相関値の積算値を用
いて、新しいピッチゲインコードs417を生成するこ
とができる。
【0139】更新用の新しいピッチゲインコードs41
7を復号器に伝送する方法は、上述の第1の実施の形態
の場合と同様である。すなわち、無音フレームをトータ
ルコードs109として伝送する際に生じる(Ts−T
r)ビットの剰余ビットを利用して、ピッチゲインコー
ドs417および更新フラグ値s423を復号器に伝送
する。
【0140】以下、ピッチゲイン符号帳更新回路418
を用いてピッチゲイン符号帳417のピッチゲインコー
ドを更新する動作について、図24のフローチャートを
用いて説明する。
【0141】まず、有音・無音判定器101により入力
音声ベクトルs101のフレームが有音フレームである
と判定された場合には(ステップs2401、s240
2)、ピッチゲイン符号帳更新回路418は、選択され
たピッチゲインコードと入力音声ベクトルs101との
長期的相関を計算する(ステップs2403)。そし
て、この計算結果を、前回までの計算結果の積算値に、
さらに積算する(ステップs2404)。これにより、
入力音声ベクトルs101のフレームとして有音フレー
ムが連続している場合には、各ピッチゲインコードにつ
いての相関値を順次積算していくこととなる。
【0142】一方、ステップs2401,s2402で
入力音声ベクトルs101が無音フレームであると判定
された場合には、続いて、前回の判定結果が有音フレー
ムであったのか或いは無音フレームであったのか(すな
わち更新用ピッチゲインコードs417を搭載すべき無
音フレームであるのか或いは更新用ピッチゲインコード
s417を搭載しないフレームであるのか)を判断する
(s2405)。そして、更新用ピッチゲインコードs
417を搭載すべき無音フレームであると判断された場
合は、前回の更新用ピッチゲインコードs417の搭載
から今回の無音フレームまでの間の各有音フレームにお
いて選択回数が一番多かったピッチゲインコードを判定
し、さらに、上述のステップs2404で得られた積算
結果を用いて、更新用の新しいピッチゲインコードs4
17を算出する(ステップs2406)。そして、更新
フラグs433を、「更新」にセットする(ステップs
2407)。続いて、更新用ピッチゲインコードs41
7を、Ma 個の可変ベクトル中で最も古いピッチゲイン
コードと置き換えることにより、雑音ゲイン符号帳11
5のピッチゲインコードを更新する(ステップs240
8)。また、これと同時に、更新用ピッチゲインコード
s417と更新フラグs423とは、多重化回路106
に送られる。多重化回路106は、上述したように、無
音フラグの剰余ビットを利用して、これらのデータs4
17,s423を、復号器側へ伝送する(スッテップs
2409)。
【0143】一方、ステップs2405で、更新用ピッ
チゲインコードs417を搭載しない無音フレームであ
ると判断された場合は、更新フラグを「無変更」にセッ
トした後(ステップs2410)、この更新フラグ値s
423を多重化回路106に送る。この場合には、多重
化回路106は、無音フラグの剰余ビットを利用して、
この更新フラグ値s423のみを送る(ステップs24
11)。
【0144】なお、他の構成要素の動作については、第
1,第2の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。但し、雑音符号帳211に格納されたコ
ードベクトルおよび雑音ゲイン符号帳115に格納され
たコードの更新は、行われない。
【0145】図8は、この実施の形態に係る復号器の構
成を概念的に示している。同図に示したように、この復
号器は、入力端子122、多重分離回路121、ランダ
ム雑音発生器123、ランダム雑音用ゲイン符号帳12
5、乗算器124、雑音符号帳226、雑音ゲイン符号
帳130、乗算器127、ピッチ合成フィルタ128、
ピッチラグ符号帳131、ピッチゲイン符号帳432、
スイッチ129、LPC逆量子化部119および合成フ
ィルタ120から構成される。
【0146】図8において、図2と同じ符号を付したブ
ロックの機能は、図2の場合とほぼ同様であるので、説
明を省略する。
【0147】雑音符号帳226は、固定コードベクトル
のみを格納しており、可変コードベクトルは格納されて
いない点で、図2の雑音符号帳126の場合と異なる。
これは、この実施の形態では雑音符号帳226に格納さ
れたコードベクトルの更新を行わないからである。
【0148】ピッチゲイン符号帳432は、第1の実施
の形態の場合と異なり、Zf 個の固定コードに加えて、
a 個の可変コード(これらのコードはともにスカラ量
である)も格納している。
【0149】以下、復号器の動作について説明する。
【0150】まず、多重分離回路121が、入力端子1
22からトータルコードs109またはs110を入力
し、このトータルコードs109またはs110を多重
分離する。
【0151】そして、有音・無音フラグs102が「無
音」である場合には、ピッチゲイン符号帳432が、多
重分離回路121から更新フラグ値s423を入力す
る。そして、この更新フラグ値s423が「更新」を示
している場合には、続いてピッチゲインコードs417
を入力し、符号器の場合と同様にしてピッチゲイン符号
帳432のピッチゲインコードを更新する。一方、更新
フラグ値s423が「無変更」を示している場合は、ピ
ッチゲイン符号帳432は、ピッチゲインコードを更新
しない。
【0152】なお、他の構成要素の動作については、第
1の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、説明を省
略する。但し、雑音符号帳226に格納されたコードベ
クトル、雑音ゲイン符号帳130に格納されたゲインコ
ードおよびピッチラグ符号帳131に格納されたピッチ
ラグコードの更新は、行われない。
【0153】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、ピッチゲイン符号帳更新回路418を用いて符号
器のピッチゲイン符号帳417および復号器のピッチゲ
イン符号帳432に格納されたピッチゲインコードを随
時更新することとしたので、有音時の周波数特性をサン
プル単位で向上させることができ、従って雑音感を向上
させてノイズの低減をはかることができる。
【0154】また、更新のためのピッチゲインコードs
417を、無音フレームの剰余ビットを用いて符号器か
ら復号器に送ることとしたので、伝送路を有効に利用す
ることができ、全体としての伝送速度に影響を与えるこ
とがない。
【0155】なお、以上説明した各実施の形態におい
て、更新用コード(雑音コードベクトルs117、ゲイ
ンコードs217、ピッチラグコードs317、ピッチ
ゲインコードs417)の情報量が無音フレームの剰余
ビットの容量よりも大きい場合には、複数の無音フレー
ムに分けて伝送することとしてもよい。また、更新用コ
ードを複数の無音フレームに分けて伝送する場合には、
連続する2個以上の無音フレームに分けて伝送してもよ
いし、不連続の無音フレームに分けて伝送してもよい。
さらに、更新用コードの伝送に使用する無音フレームを
伝送路の特性や伝送情報の特性に応じて選択することと
してもよい。
【0156】図20は、更新用コードの情報量が無音フ
レームの剰余ビットの容量よりも大きい場合に、かかる
更新用コードを連続する2個の無音フレームに分けて伝
送する方法の一例を示す図である。同図において、○印
は更新用コードを搭載するフレームを示しており、×印
は更新用コードを搭載しないフレームを示している。同
図に示したように、無音フレームが連続しない場合に
は、この無音フレームで伝送できる更新用コードのみを
伝送する。また、無音フレームが2個以上連続する場合
には、最初の2個の無音フレームを用いて更新用コード
を伝送する。更新用コードの伝送に使用しない無音フレ
ームでは、図9の(Ts −Tr )ビットの領域で送られ
るのは、更新フラグs123,s223,s323,s
423のみである。
【0157】また、上述の各実施の形態で示したよう
に、更新用コードはベクトル量であってもよいし、スカ
ラ量であってもよい。
【0158】この発明では、伝送路の種類は特に限定さ
れることはなく、無線の伝送路であってもよいし、有線
の伝送路であってよい。
【0159】上述した各実施の形態では、更新用コード
を無音フレームの剰余ビットを利用して伝送することと
したが、剰余ビットを用いずに更新用コードを送ること
も可能である。
【0160】また、上述した各実施の形態では、LPC
分析・量子化部102としてCELP型のものを使用し
たが、他のタイプのもの、例えばパルス駆動型のもの、
残差駆動型のもの、量子化テーブルを使用するもの等を
使用することも可能である。
【0161】
【発明の効果】このように、この発明によれば、有音情
報の量子化に使用する量子化テーブルのコードを随時更
新することとしたので、有音時の周波数特性をサンプル
単位で向上させることができ、従って雑音感を向上させ
てノイズの低減を図ることができる。
【0162】また、量子化テーブルのコードを更新する
のための情報を、無音フレームの剰余ビットを用いて符
号器から復号器に送ることとしたので、伝送路を有効に
利用することができ、全体としての伝送速度に影響を与
えることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態における音声信号
の符号化装置のブロック図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態における音声信号
の復号化装置のブロック図である。
【図3】この発明の第2の実施の形態における音声信号
の符号化装置のブロック図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態における音声信号
の復号化装置のブロック図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態における音声信号
の符号化装置のブロック図である。
【図6】この発明の第3の実施の形態における音声信号
の復号化装置のブロック図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態における音声信号
の符号化装置のブロック図である。
【図8】この発明の第4の実施の形態における音声信号
の復号化装置のブロック図である。
【図9】この発明の第1の実施の形態における有音・無
音フレームの伝送方法の例を示す概念図である。
【図10】この発明の第1の実施の形態における雑音符
号帳の量子化テーブルの構造を示す概念図である。
【図11】この発明の第2の実施の形態における雑音ゲ
イン符号帳の量子化テーブルの構造を示す概念図であ
る。
【図12】この発明の第3の実施の形態におけるピッチ
ラグ符号帳の量子化テーブルの構造を示す概念図であ
る。
【図13】この発明の第4の実施の形態におけるピッチ
ゲイン符号帳の量子化テーブルの構造を示す概念図であ
る。
【図14】この発明の第1の実施の形態における伝送の
原理を説明するための概念図である。
【図15】この発明の第1の実施の形態における伝送の
原理を説明するための概念図である。
【図16】この発明の第1の実施の形態における雑音コ
ードベクトルの更新の原理を説明するための分布図であ
る。
【図17】この発明の第1の実施の形態における雑音コ
ードベクトルの更新の原理を説明するための分布図であ
る。
【図18】有音フレームの各パラメータのビット割り当
て例を示す表である。
【図19】この発明の第1の実施の形態において、更新
用のフレームを符号化装置から復号化装置に伝送する方
法の一例を説明するための概念図である。
【図20】この発明において、更新用のフレームを符号
化装置から復号化装置に伝送する方法の他の例を説明す
るための概念図である。
【図21】本発明の第1の実施の形態におけるコードベ
クトル更新方法を示すフローチャートである。
【図22】本発明の第2の実施の形態におけるコード更
新方法を示すフローチャートである。
【図23】本発明の第3の実施の形態におけるコード更
新方法を示すフローチャートである。
【図24】本発明の第4の実施の形態におけるコード更
新方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101・・・有音・無音判定器 102・・・LPC分析・量子化部 103・・・合成フィルタ 105・・・重み付き誤差計算回路 106・・・多重化回路 108・・・ランダム雑音発生器 110・・・ランダム雑音用ゲイン符号帳 113・・・ピッチ合成フィルタ 114・・・スイッチ 115・・・雑音ゲイン符号帳 116・・・ピッチラグ符号帳 117・・・ピッチゲイン符号帳 118・・・雑音符号帳更新回路

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子化テーブルを有し、外部から入力さ
    れた入力音声ベクトルの特性に最も適合するコードを前
    記量子化テーブルから選択することにより、前記入力音
    声ベクトルの有音時の符号化処理を行う符号帳と、 前記符号帳によって選択された前記コードと前記入力音
    声ベクトルとの相関値を求め、前記コードごとに前記相
    関値の積算値を順次計算し、前回の更新処理の後に行わ
    れた前記有音時の符号化処理で最も多く選択された前記
    コードについての前記積算値を用いて更新用コードを生
    成し、この更新用コードを前記符号帳の所望のコードと
    入れ替えることにより更新処理を行う符号帳更新回路
    と、 を有することを特徴とする音声信号の符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記符号帳更新回路が、前記入力音声ベ
    クトルが有音時のものから無音時のものに切り換わるた
    びに前記更新用コードの生成を行うことを特徴とする請
    求項1に記載の音声信号の符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記符号帳更新回路が、前記コードのう
    ち、前回入れ替えられてからの経過時間が最も長いコー
    ドを前記更新用コードと入れ替えることを特徴とする請
    求項1または2に記載の音声信号の符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記符号帳更新回路が、前記更新用コー
    ドを生成したときに、更新フラグをセットすることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の音声信号の符
    号化装置。
  5. 【請求項5】 前記符号帳更新回路から入力した前記更
    新用コードおよび前記更新フラグ値を無音時の送信情報
    の剰余ビットを用いて送信する送信回路をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項4に記載の音声信号の符号化装
    置。
  6. 【請求項6】 前記送信回路が多重化回路であることを
    特徴とする請求項5に記載の音声信号の符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、前
    記符号帳更新回路によって更新することができない固定
    コードと、前記符号帳更新回路によって更新することが
    できる可変コードとを格納するテーブルであることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の音声信号の符
    号化装置。
  8. 【請求項8】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、雑
    音を表わすベクトル量である雑音コードベクトルを格納
    するテーブルであることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれかに記載の音声信号の符号化装置。
  9. 【請求項9】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、雑
    音のゲインを表すスカラ量である雑音ゲインコードを格
    納するテーブルであることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の音声信号の符号化装置。
  10. 【請求項10】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    音声のピッチ周期を表すスカラ量であるピッチラグコー
    ドを格納するテーブルであることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれかに記載の音声信号の符号化装置。
  11. 【請求項11】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    ピッチ周期の度合いを表すスカラ量であるピッチゲイン
    コードを格納するテーブルであることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の音声信号の符号化装置。
  12. 【請求項12】 外部から入力された受信情報から最適
    コード情報または更新用コードを取り出す受信回路と、 前記最適コード情報に対応するコー.ドを量子化テーブ
    ルから選択することによって入力音声ベクトルの有音時
    の復号化処理を行うとともに、前記更新用コードを所望
    の前記コードと入れ替えることにより更新処理を行う符
    号帳と、 を備えたことを特徴とする音声信号の復号化装置。
  13. 【請求項13】 前記符号帳が、前記受信情報が有音時
    のものから無音時のものに切り換わるたびに前記更新処
    理を行うことを特徴とする請求項12に記載の音声信号
    の復号化装置。
  14. 【請求項14】 前記符号帳が、前記コードのうち、前
    回入れ替えられてからの経過時間が最も長いコードを前
    記更新用コードと入れ替えることを特徴とする請求項1
    2または13に記載の音声信号の復号化装置。
  15. 【請求項15】 前記符号帳が、前記更新用コードとと
    もに更新フラグ値を入力し、この更新フラグが「更新有
    り」を示しているときに前記更新処理を行うことを特徴
    とする請求項12〜14のいずれかに記載の音声信号の
    復号化装置。
  16. 【請求項16】 前記受信回路が、前記更新用コードお
    よび前記更新フラグ値を無音時の前記受信情報の剰余ビ
    ットから取り出すことを特徴とする請求項15に記載の
    音声信号の復号化装置。
  17. 【請求項17】 前記受信回路が、多重分離回路である
    ことを特徴とする請求項12または16に記載の音声信
    号の復号化装置。
  18. 【請求項18】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    前記更新処理によって更新することができない固定コー
    ドと、前記更新処理によって更新することができる可変
    コードとを格納するテーブルであることを特徴とする請
    求項12〜17のいずれかに記載の音声信号の復号化装
    置。
  19. 【請求項19】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    雑音を表わすベクトル量である雑音コードベクトルを格
    納するテーブルであることを特徴とする請求項12〜1
    8のいずれかに記載の音声信号の復号化装置。
  20. 【請求項20】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    雑音のゲインを表すスカラ量である雑音ゲインコードを
    格納するテーブルであることを特徴とする請求項12〜
    18のいずれかに記載の音声信号の復号化装置。
  21. 【請求項21】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    音声のピッチ周期を表すスカラ量であるピッチラグコー
    ドを格納するテーブルであることを特徴とする請求項1
    2〜18のいずれかに記載の音声信号の復号化装置。
  22. 【請求項22】 前記符号帳の前記量子化テーブルが、
    ピッチ周期の度合いを表すスカラ量であるピッチゲイン
    コードを格納するテーブルであることを特徴とする請求
    項12〜18のいずれかに記載の音声信号の復号化装
    置。
  23. 【請求項23】 外部から入力された入力音声ベクトル
    の特性に最も適合するコードを量子化テーブルから選択
    することにより、前記入力音声ベクトルの有音時の符号
    化を行う符号化処理過程と、 前記符号化処理過程によって選択された前記コードと前
    記入力音声ベクトルとの相関値を求め、前記コードごと
    に前記相関値の積算値を順次計算し、前回の更新処理の
    後に行われた前記有音時の符号化処理で最も多く選択さ
    れた前記コードについての前記積算値を用いて更新用コ
    ードを生成し、この更新用コードを前記量子化テーブル
    の所望のコードと入れ替えることにより更新を行う更新
    処理過程と、 を有することを特徴とする音声信号の符号化方法。
  24. 【請求項24】 前記更新処理過程が、前記入力音声ベ
    クトルが有音時のものから無音時のものに切り換わるた
    びに前記更新用コードの生成を行う過程であることを特
    徴とする請求項23に記載の音声信号の符号化方法。
  25. 【請求項25】 前記更新処理過程が、前記コードのう
    ち、前回入れ替えられてからの経過時間が最も長いコー
    ドを前記更新用コードと入れ替える過程であることを特
    徴とする請求項23または24に記載の音声信号の符号
    化方法。
  26. 【請求項26】 前記更新処理過程が、前記更新用コー
    ドを生成したときに、更新フラグをセットする過程を含
    むことを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載
    の音声信号の符号化方法。
  27. 【請求項27】 前記更新処理過程で生成された前記更
    新用コードおよび前記更新フラグ値を無音時の送信情報
    の剰余ビットを用いて送信する送信過程をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項26に記載の音声信号の符号化
    方法。
  28. 【請求項28】 前記送信過程が多重化送信を行う過程
    であることを特徴とする請求項27に記載の音声信号の
    符号化方法。
  29. 【請求項29】 前記量子化テーブルが、前記更新処理
    によって更新することができない固定コードと、前記更
    新処理によって更新することができる可変コードとを格
    納するテーブルであることを特徴とする請求項23〜2
    8のいずれかに記載の音声信号の符号化方法。
  30. 【請求項30】 前記量子化テーブルが、雑音を表わす
    ベクトル量である雑音コードベクトルを格納するテーブ
    ルであることを特徴とする請求項23〜29のいずれか
    に記載の音声信号の符号化方法。
  31. 【請求項31】 前記量子化テーブルが、雑音のゲイン
    を表すスカラ量である雑音ゲインコードを格納するテー
    ブルであることを特徴とする請求項23〜29のいずれ
    かに記載の音声信号の符号化方法。
  32. 【請求項32】 前記量子化テーブルが、音声のピッチ
    周期を表すスカラ量であるピッチラグコードを格納する
    テーブルであることを特徴とする請求項23〜29のい
    ずれかに記載の音声信号の符号化方法。
  33. 【請求項33】 前記量子化テーブルが、ピッチ周期の
    度合いを表すスカラ量であるピッチゲインコードを格納
    するテーブルであることを特徴とする請求項23〜29
    のいずれかに記載の音声信号の符号化方法。
  34. 【請求項34】 外部から入力された受信情報から最適
    コード情報または更新用コードを取り出す受信過程と、 前記最適コード情報に対応するコードを量子化テーブル
    から選択することによって入力音声ベクトルの有音時の
    復号化を行う復号化過程と、 前記量子化テーブルに格納された所望の前記コードを、
    前記更新用コードと入れ替えることによって更新する更
    新処理過程と、 を備えたことを特徴とする音声信号の復号化方法。
  35. 【請求項35】 前記更新処理過程が、前記受信情報が
    有音時のものから無音時のものに切り換わるたびに前記
    更新を行う過程であることを特徴とする請求項34に記
    載の音声信号の復号化方法。
  36. 【請求項36】 前記更新処理過程が、前記コードのう
    ち、前回入れ替えられてからの経過時間が最も長いコー
    ドと前記更新用コードとを入れ替える過程であることを
    特徴とする請求項34または35に記載の音声信号の復
    号化方法。
  37. 【請求項37】 前記更新処理過程が、前記更新用コー
    ドとともに更新フラグ値を入力し、この更新フラグが
    「更新有り」を示しているときに前記更新を行う過程で
    あることを特徴とする請求項34〜36のいずれかに記
    載の音声信号の復号化方法。
  38. 【請求項38】 前記受信過程が、前記更新用コードお
    よび前記更新フラグ値を無音時の前記受信情報の剰余ビ
    ットから取り出す過程であることを特徴とする請求項3
    7に記載の音声信号の復号化方法。
  39. 【請求項39】 前記受信過程が、前記受信情報を多重
    分離する過程であることを特徴とする請求項34または
    38に記載の音声信号の復号化方法。
  40. 【請求項40】 前記量子化テーブルが、前記更新処理
    によって更新することができない固定コードと、前記更
    新処理によって更新することができる可変コードとを格
    納するテーブルであることを特徴とする請求項34〜3
    9のいずれかに記載の音声信号の復号化方法。
  41. 【請求項41】 前記量子化テーブルが、雑音を表わす
    ベクトル量である雑音コードベクトルを格納するテーブ
    ルであることを特徴とする請求項34〜40のいずれか
    に記載の音声信号の復号化方法。
  42. 【請求項42】 前記量子化テーブルが、雑音のゲイン
    を表すスカラ量である雑音ゲインコードを格納するテー
    ブルであることを特徴とする請求項34〜40のいずれ
    かに記載の音声信号の復号化方法。
  43. 【請求項43】 前記量子化テーブルが、音声のピッチ
    周期を表すスカラ量であるピッチラグコードを格納する
    テーブルであることを特徴とする請求項34〜40のい
    ずれかに記載の音声信号の復号化方法。
  44. 【請求項44】 前記量子化テーブルが、ピッチ周期の
    度合いを表すスカラ量であるピッチゲインコードを格納
    するテーブルであることを特徴とする請求項34〜40
    のいずれかに記載の音声信号の復号化方法。
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