JPH10222170A - 膜振動吸音体および吸音方法 - Google Patents

膜振動吸音体および吸音方法

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JPH10222170A
JPH10222170A JP9025264A JP2526497A JPH10222170A JP H10222170 A JPH10222170 A JP H10222170A JP 9025264 A JP9025264 A JP 9025264A JP 2526497 A JP2526497 A JP 2526497A JP H10222170 A JPH10222170 A JP H10222170A
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JP
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sound
sound absorbing
membrane vibration
present
thin film
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JP9025264A
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Inventor
Masamichi Sekiya
谷 正 道 関
Toru Morimoto
本 徹 森
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Original Assignee
Unix Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】遮音板を有するパネルに組み込む等の方法で背
後空気層を確保しなくても、優れた吸音特性を発現する
ことができ、かつ、吸音体を通しての見通し性も確保す
ることのできる膜振動吸音体、および、これらの膜振動
吸音体の有する優れた特性を十分に生かし、良好な吸音
効果を得ることができる吸音方法を提供する。 【解決手段】少なくとも一枚の多数の開口を有する板状
体と、少なくとも一枚の樹脂薄膜とを積層してなり、か
つ、この積層体が曲面を有することにより、前記課題を
解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸音体および吸音
方法の技術分野に属する。詳しくは、吸音特性のみなら
ず軽量で加工性等に優れ、かつ、必要に応じて、この吸
音体を通しての見通し性(See through) や、防塵性およ
び無塵性をも確保することができる膜振動吸音体、およ
びこれらを用いる吸音方法に関する。
【0002】
【従来の技術】飛行場や高速道路およびその周辺、音楽
ホール、体育館、工事現場、トンネル内、クリーンルー
ム等、様々な場所で防音を目的として各種の吸音材が利
用されている。このような吸音材は、グラスファイバ、
ロックウール、スポンジのようなフエルトなどの軟質多
孔材料、多孔質燒結板、金属繊維板、発泡金属板などの
多孔質成形板等、一般的に多孔質材であり、吸音特性、
耐候性、価格、加工方法等、各種の長所や短所を加味し
て、用途に応じたものが用いられている。
【0003】ところが、近年では吸音材の用途も多様化
し、求められる特性も吸音特性以外に様々な要求がなさ
れており、その一つとして、吸音材を配置した場所で、
吸音材を通して向う側が見通せること、つまり見通し性
(See through)がある。例えば、高速道路においては、
付近住民への騒音公害を防止するために道路の両側に側
壁として防音壁が配置されている。高速道路の防音壁と
しては、遮音性が良好である等の点でポリカーボネート
製の遮音壁が用いられていたが、このような遮音壁は内
部反射音が高い。また、これらの防音壁は道路外の視界
を遮蔽してしまうため、同乗者が外の景色を見ることが
できず、また、運転者にも圧迫感を与えてしまうため、
良好な吸音特性に加え、見通し性を有する吸音材を用い
るのが好ましい。
【0004】また、工場や研究所等における騒音とし
て、各種の工作機械や測定機械、ポンプ、ボイラー、発
電機等に源を発する騒音がある。これらの騒音源は、必
要に応じてグラスファイバなどの多孔質材製の吸音材に
よって囲まれた状態で作動されるが、これらの吸音材は
見通し性を有さないので、機械の作動状況を吸音材を通
して確認することができないので、やはり、見通し性を
有する吸音材を用いるのが好ましい。
【0005】このような要求に答えるために、本出願人
は、アルミニウム製のエクスパンドメタルと、フッ化エ
チレン系薄膜および/またはポリビニリデン系薄膜とを
積層してなる吸音材(特公平6−49348号公報参
照)や、多数の開口を有し、かつ互いに開口率の異なる
板状体で樹脂薄膜を挟持してなる吸音材(特許番号第2
518589号公報参照)を提案している。これらの吸
音材は薄膜の膜振動を利用するものであり、この膜振動
吸音材を用いることにより、各種の用途において、良好
な吸音効果のみならず、吸音材を通しての見通し性も確
保できるようになった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の膜振動吸音材を用いても、用途や設置条件等によって
は十分や吸音効果を得ることができない場合がある。ま
た、これらの膜振動吸音材では、音のエネルギーが膜の
振動エネルギーに変化し、そのエネルギーが背後空気層
を圧縮することにより、より良好な吸音特性を発現する
ため、より良好な吸音効果を得るためには所定の背後空
気層を確保して用いることが必要であり、実際には、背
後空気層を形成するための遮音板を有する筐体やパネル
等に組み込んで用いられているのが現実である。
【0007】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、遮音板を有するパネルに組み込む
等の方法で背後空気層を確保しなくても、優れた吸音特
性を発現することができ、かつ、吸音体を通しての見通
し性も確保することのできる膜振動吸音体、および、こ
れらの膜振動吸音体の有する優れた特性を十分に生か
し、良好な吸音効果を得ることができる吸音方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者らは鋭意検討を重ね、下記の知見を得るこ
とにより本発明を成すに至った。
【0009】前述の特公平6−49348号や特許番号
第2518589号の各公報に開示される膜振動吸音材
は、平板状を有する。このような膜振動吸音材は、垂直
入射法吸音率の測定のように、吸音材の表面に対して基
本的に垂直に音波が入射する場合や、残響室法吸音率の
測定のように、音波が反射を繰り返してあらゆる方向か
ら入射する場合には、相対的に良好な吸音効果を得るこ
とができる。ところが、本発明者らの検討によれば、こ
のような平面状の膜振動吸音材は、音波が斜めに入射
(以下、これを斜入射とする)した場合には、吸音率が
低下する傾向にあり、これが、用途や設置条件等によっ
ては良好な吸音効果が得られない原因の一つであること
が判明した。また、前記膜振動吸音材の吸音特性は、多
数の開口を有する板状体と樹脂薄膜の接触状態(特に接
触している面積の量)にも大きく影響され、両者の接触
がより良好(接触面積が多い)に成されている程、優れ
た吸音特性が得られることも見出した。
【0010】以上の知見を基に、さらに検討を重ねた結
果、このような膜振動吸音材を平面ではなく、曲面を有
する構成とすることにより、斜入射に対する吸音特性を
向上することができ、しかも、板状体と樹脂薄膜との接
触状態もより良好にして、より優れた吸音特性を得られ
ることを見出した。しかも、この曲面を有する膜振動吸
音体は、所定の背後空気層を確保することなく、単に懸
吊するだけでも良好な吸音特性を発現することも見出し
た。
【0011】本発明は、上記知見を得ることによって成
されたものであり、本発明の膜振動吸音体の第1の態様
は、少なくとも一枚の多数の開口を有する板状体と、少
なくとも一枚の樹脂薄膜とを積層してなり、かつ、この
積層体が曲面を有することを特徴とする膜振動吸音体を
提供する。
【0012】また、前記樹脂薄膜が透明または半透明で
あるのが好ましい。また、形状が、円筒状、弓形柱の曲
面状および波形のいずれかであるのが好ましい。また、
前記板状体が、アルミニウム製、鋼製および樹脂製の少
なくとも1つであるのが好ましい。さらに、前記樹脂薄
膜が、フッ化エチレン系薄膜および/またはポリビニリ
デン系薄膜であり、かつ、膜厚が4μm〜25μmであ
るのが好ましい。
【0013】また、本発明の膜振動吸音体の別の態様
は、前記本発明の膜振動吸音体を、前記曲面の軸線を平
行にして複数配列してなる膜振動吸音体を提供する。
【0014】さらに、本発明の膜振動吸音体の別の態様
は、前記本発明の膜振動吸音体を、前記膜振動吸音体の
曲面と対向する面を有する保持部材で保持してなり、か
つ、前記保持部材の面が透明、半透明および不透明のい
ずれかである膜振動吸音体を提供する。
【0015】また、本発明の吸音方法は、前記本発明の
膜振動吸音体を、少なくとも一つ懸吊することを特徴と
する吸音方法を提供する。
【0016】さらに、本発明の吸音方法の別の態様は、
少なくとも一枚の多数の開口を有する板状体と、少なく
とも一枚の樹脂薄膜とを積層した積層体を、少なくとも
一つ懸吊することを特徴とする吸音方法を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の膜振動吸音体およ
び吸音方法について、添付の図面を参照して詳細に説明
する。なお、以下の説明において、膜振動吸音材とは、
多数の開口を有する板状体と樹脂薄膜との板状積層体で
あり、膜振動吸音体とは、この膜振動吸音材に曲面を付
与したもの、および、これを利用する構造体を示す。
【0018】まず、本発明の膜振動吸音体の層構成およ
び形成材料について、図1に示される、前記膜振動吸音
材を参照して説明する。本発明の膜振動吸音体(前記膜
振動吸音材)は、多数の開口を有する板状体と樹脂薄膜
とを、少なくとも一枚ずつ積層した積層体であるが、吸
音特性および機械的強度等を考慮すると、好ましくは、
図1(a)、および、このb−b線断面図である図1
(b)に示されるように、樹脂薄膜14を、多数の開口
を有する板状体12(以下、板状体12とする)で挟持
した層構成を、少なくとも1つは有するのが好ましい。
【0019】また、好ましくは、図1(c)に示される
ように、一方の板状体12の表面を樹脂薄膜14で覆
う。このような構成とすることにより、より良好な吸音
特性を得ることができる。さらに、図1(d)に示され
るように、図1(b)に示される構成の両面を樹脂薄膜
14で覆ってもよい。このような構成とすることによ
り、一層の吸音特性の向上と、特に、金属製の板状体1
2を用いた本発明の膜振動吸音体を屋外で使用する場合
等において、板状体12を雨等から保護して、耐候性を
大幅に向上することができる。
【0020】なお、本発明の膜振動吸音体の層構成は以
上の例に限定はされず、例えば、さらに板状体12や樹
脂薄膜14を積層してもよく、あるいは、2枚の樹脂薄
膜14を板状体12で挟持する等、樹脂薄膜14を複数
枚積層してもよい。
【0021】本発明の膜振動吸音体を構成する板状体1
2の材料には特に限定はなく、各種の材料が利用可能で
あるが、好ましくは、アルミニウム、鋼、銅の各種の金
属材料、ステンレス等の合金材料、後述する樹脂薄膜1
4で例示される材料等の各種の樹脂材料が例示される。
また、板状体12としては、より具体的には、前記各種
の材料で形成される、金属板を孔開き加工してなるパン
チングメタル、金属製の網、エキスパンドメタル(ラス
網)、樹脂製の網や孔開き板等が例示される。また、本
発明において、これらの板状体12は、同じものを用い
てもよく、あるいは、パンチングメタルと樹脂製の網で
樹脂薄膜14を挟持した構成のように、異なる板状体を
複数種用いてもよい。さらに、図1に示されるように、
複数枚の板状体を用いる場合には、開口の大きさ(単位
面積あたりの開口率)は同じでも互いに異なるものを用
いてもよい。開口率の異なる板状体を用いることによ
り、より良好な吸音特性を得ることができる。
【0022】ここで、板状体として、エキスパンドメタ
ルや金網等の板材面に捻れや凹凸を有するものを用いる
場合には、プレス加工やローラ加工等を施して、表面の
凹凸を平坦にして使用するのが好ましい。後に詳述する
が、本発明の膜振動吸音体においては、板状体と樹脂薄
膜との接触状態が吸音効果に大きな影響を与える。その
ため、このような平坦加工を施したものを使用すること
により、両者の接触面積が向上して、より良好な吸音特
性を得ることができる。
【0023】板状体の厚さには特に限定はなく、用途や
要求される機械的強度、膜振動吸音体の大きさ等に応じ
て適宜決定すればよいが、吸音特性、取り扱い性、加工
性、重量等を考慮すれば、通常0.2mm〜2mm程度、好
ましくは、0.4mm〜1mmである。
【0024】一方、本発明の膜振動吸音材に用いられる
樹脂薄膜14としては、塩化ビニル系薄膜、ポリエチレ
ン系薄膜、ポリプロピレン系薄膜、弗化エチレン系薄
膜、ポリビニリデン系薄膜、アクリル系薄膜等、公知の
各種の樹脂薄膜がいずれも適用可能であるが、吸音特
性、耐候性、耐久性等の点で、弗化エチレン系薄膜、ポ
リビニリデン系薄膜が特に好適に適用される。
【0025】弗化エチレン系薄膜に用いられる弗化エチ
レン系の樹脂としては、公知の各種のものが例示される
が、4弗化エチレン(PTFE)、4弗化エチレン・6
弗化プロピレン共重合体、4弗化エチレン・ポリエチレ
ン共重合体(ETFE)、3弗化塩化エチレン(PCT
FE)等が好適に例示される。これらの弗化エチレン系
樹脂は、不燃性で、かつ耐薬品性、耐候性、耐熱性に優
れたものである。また、ポリビニリデン系薄膜として用
いられるポリビニリデン系の樹脂としては、公知の各種
のものが例示されるが、2弗化ビニリデン(PVD
F)、ビニリデン・サイアナイド等が好適に例示され
る。これらのビニリデン系樹脂は耐薬品性および耐候性
に優れたものである。
【0026】このような樹脂薄膜14の厚さには特に限
定はないが、好適な膜振動を得、良好な吸音特性を実現
するために4μm〜25μm、好ましくは5μm〜15
μmとするのがよい。
【0027】本発明の膜振動吸音体は、このような板状
体12と樹脂薄膜14とを積層してなり、かつ、この積
層体が曲面を有するものである。そのため、樹脂薄膜1
4として透明もしくは半透明なものを選択することによ
り、本発明の膜振動吸音体を通しての見通し性(See th
rough)を確保することができ、高速道路の防音壁、工場
や研究所に配備される機械用の防音材等、吸音体を通し
て逆側の観察が希望される用途に特に好適に利用可能と
なる。なお、本発明に用いられる樹脂薄膜14は、透明
なものに限定はされず、不透明であっても良いのはもち
ろんである。
【0028】さらに、樹脂薄膜14および/または板状
体12として、着色されたもの、模様などを描かれたも
の等を用いてもよく、これにより、装飾性を有する膜振
動吸音体を得ることができる。
【0029】前述のように、本発明の膜振動吸音体は、
(多数の開口を有する)板状体12と樹脂薄膜14とを
積層してなり、かつ、この積層体が曲面を有すること
を、その基本構成とする。ここで、本発明の膜振動吸音
体と、前述の従来の膜振動吸音材の吸音作用は、基本的
に同じである。
【0030】すなわち、両者において、樹脂薄膜14に
音波Gが入射すると、図2(a)に示されるように、樹
脂薄膜面に当たる音波(振動する空気)の作用によって
樹脂薄膜14が振動する。すなわち、音のエネルギーが
樹脂薄膜14の振動に変換され吸音作用が発現する(以
下、吸音作用aとする)。また、樹脂薄膜14に入射し
た音波Gは、樹脂薄膜14表面に沿って流れるが、この
音波の流れの粘性作用(流れに対する抵抗力)によって
音のエネルギーが減衰されて吸音作用を発現する(以
下、吸音作用bとする)。しかも、前記吸音作用aのよ
うに樹脂薄膜14が振動すると、樹脂薄膜14に接触す
る板状体12によって振動が吸収され、結果的に音のエ
ネルギーを吸収すると共に、前記吸音作用aの発現を増
大する(以下、吸音作用cとする)。さらに、背後空気
層が確保されれば、前述のように、音のエネルギーによ
り膜が振動し、この振動が背後空気層を圧縮することに
より吸音作用を発現する(以下、吸音作用dとする)。
本発明の膜振動吸音体(従来の膜振動吸音材)は、上記
吸音作用a〜c、さらには吸音作用dの相乗効果によっ
て、極めて優れた吸音特性を発揮する。
【0031】なお、図2(b)および(c)に示すよう
に、複数の樹脂薄膜14を有する場合は、上記吸音作用
a〜cは、各樹脂薄膜14で発現する。従って、前述の
ように、樹脂薄膜14を板状体12で挟持した図1
(b)の構成より、1つの板状体12の表面を樹脂薄膜
14で覆う図1(c)の構成の方がより良好な吸音特性
が得られ、さらに、両面を樹脂薄膜14で覆う図1
(d)の構成は、より良好な吸音特性が得られる。
【0032】ここで、本発明の膜振動吸音体は、曲面を
有することにより、以下に示すように、平面状の膜振動
吸音材では吸音効果が劣る斜入射の音波も好適に吸音す
ることができ、しかも、膜振動吸音材に比して、前記吸
音作用をより強く発現して、より優れた吸音特性を得る
ことができる。
【0033】図3に、音波Gが斜入射した場合の音波G
の流れを模式的に示す。図3(a)に示されるように、
平面状の膜振動吸音材に音波Gが斜入射した場合には、
音波Gが通過する吸音材面(受音面)は、入射時のa、
および遮音壁16で反射された後のbの2か所である。
これに対し、曲面を有する本発明の膜振動吸音体では、
図3(b)に示されるように、面積当たりの音波Gの受
音面通過回数を容易に増やすことができ(図示例ではa
〜dの4回)、通過ごとに前記吸音作用が発現するの
で、より良好な吸音特性が得られる。
【0034】また、図3(a)に示されるように、受音
面が平面である場合は、背後空気層が一定であるので、
高い吸音率が得られる周波数領域は狭くなりがちであ
る。これに対し、曲面を有する本発明の膜振動吸音体で
は、図3(b)に示されるように、背後空気層が連続的
に変化することになるので、広い周波数領域において良
好な吸音率が得られる。
【0035】しかも、後に示す図4や図5等からも明ら
かなように、曲面を有する本発明の膜振動吸音体は、膜
振動吸音体が組み込まれた面積(いわゆる投影面積)当
たりの受音面(吸音材そのものの面積)が、平面の吸音
材よりも広く、その分、吸音効率も向上する。
【0036】さらに、前述のように、膜振動吸音体
(材)では、樹脂薄膜14板と状体12との接触によっ
て樹脂薄膜14の振動が吸収されて吸音作用を発現する
(吸音作用c)。従って、樹脂薄膜14と板状体12と
の接触面積が多い程、優れた吸音特性が得られる。ここ
で、曲面を有する本発明の膜振動吸音体では、平面の場
合に比べて樹脂薄膜14と板状体12との接触が良好と
なる。しかしながら、曲面加工や板状体12による挟持
等によって樹脂薄膜14に作用する張力が大きくなりす
ぎると、樹脂薄膜14の自由な振動を阻害して逆に吸音
特性の低下を招く場合もあるので注意を要する。
【0037】図4に、本発明の膜振動吸音体の一例を示
す。図4は、円弧状の曲面を有する、弓(扇)形柱(底
面が弓形の柱)の曲面形状を有する例で、図4(a)
は、半円形の曲面を有する半円筒状の膜振動吸音体であ
る。なお、円弧は完全な円弧である必要はなく、例え
ば、長円の円弧であってもよい。
【0038】本発明の膜振動吸音体は、従来の膜振動吸
音材と同様に、筐体等に組み込んでパネル状にして、背
後空気層を確保して使用してもよい。本発明の膜振動吸
音体は、このような背後空気層を確保するための筐体等
を使用せず、例えば天井から懸吊するだけでも非常に優
れた吸音特性を発揮するが、このような構成とすること
により、前述の吸音作用dが発現して、より良好な吸音
特性を発揮する。図4(b)は、この一例で、図4
(a)に示される半円筒状の膜振動吸音体を軸線を平行
にして複数(図示例では5個)配列して、一面が開放す
る直方体の筐体に収納し、パネル状の吸音構造体とした
例である。なお、この例のように、本発明の膜振動吸音
体を複数配列して筐体に収納する場合には、膜振動吸音
体をただ筐体内に配列して収納しただけでもよく、ある
いは、膜振動吸音体を針金やテープ等で連結してもよ
い。また、膜振動吸音体の筐体への固定も必要に応じて
行っても行わなくてもよい。
【0039】ここで、少なくとも筐体の底面すなわち背
後空気層を形成する遮音板を透明にすることにより、こ
のようなパネル状の吸音構造体としても、良好な見通し
性を確保することができる。なお、底面のみならず、筐
体全面を透明にしてもよいのは言うまでもない。また、
このようにパネル状の吸音構造体にする際には、一面の
みが開放する筐体である必要はなく、例えば、2面以上
が開放する筐体であってもよく、あるいは、四角形の遮
音板に膜振動吸音体を保持するための棒状のブラケット
等を取り付け、遮音板との間隙を保持して本発明の膜振
動吸音体を取り付けてパネル状にしてもよい。
【0040】図4(c)は、図4(b)の例で述べたよ
うにして複数連結した本発明の膜振動吸音体を、懸吊し
て使用する例である。すなわち、本発明の吸音方法の一
例である。本発明の膜振動吸音体は、前述のように、平
面状の膜振動吸音材にも増して、前記吸音作用a〜cを
好適に発現するため、所定の背後空気層を確保しなくて
も良好な吸音特性を得ることができる。そのため、図4
(c)に示されるように、単に懸吊するだけで吸音効果
を確保することができる。また、本発明の膜振動吸音体
は、その構成上、軽量でかつ加工性に富む上に、前述の
ように、装飾性を付与することも容易であるので、使用
用途に応じて加工して、懸吊することが可能であり、例
えば、体育館やプールに採用すれば、競技を妨げること
なく騒音を低減でき、また、音楽ホールや劇場等であれ
ば、鑑賞空間を無駄にすることなく、合理的に残響調整
が可能となる。
【0041】図5に、本発明の膜振動吸音体の別の例を
示す。なお、図5および図6に示される例は、膜振動吸
音体の形状が異なる以外は、基本的に同様の構成を有す
るので、以下の説明は異なる部分を主に行う。図5
(a)に示される例は、円筒状の形状を有する本発明の
膜振動吸音体で、図5(b)は、前記図4(b)と同様
に、これを複数配列して筐体に収納してパネル状にした
吸音構造体ある。また、図5(c)および図5(d)
は、前記図4(c)と同様に、本発明の吸音方法の一例
で、図5(c)は図5(a)に示される膜振動吸音体を
単体で多数懸吊した例であり、図5(d)は、図5
(b)に用いられた連結された膜振動吸音体を懸吊した
例である。なお、円筒は完全な円筒でなくてもよく、長
円筒や斜円筒であってもよい。
【0042】図6(a)に示される例は、波形の形状を
有する本発明の膜振動吸音体で、図6(b)は、これを
筐体に収納(面方向に複数配列して用いてもよい)して
パネル状にした吸音構造体ある。また、図6(c)は、
本発明の吸音方法の一例で、図6(a)に示される膜振
動吸音体を面方向に複数連結して、これを懸吊した例で
ある。なお、波の大きさやピッチ(周期)は、一定でも
一定でなくてもよく、用途等に応じて適宜決定すればよ
い。
【0043】なお、以上の例は、本発明の膜振動吸音体
の一例であり、本発明は、これ以外にも、例えば、円錐
の側面形状、円錐台の側面形状、球帯形状等、曲面を有
する各種の形状、およびその連結体が利用可能である。
また、異なる形状の膜振動吸音体を複数連結してもよ
い。本発明の膜振動吸音体は、基本的に全面が曲面であ
るのが好ましいが、連結や固定のため、意匠性の向上の
ため等、必要に応じて平面部分を有してもよい。ただ
し、良好な吸音特性を有するためには、好ましくは、受
音面全面積(実面積)の30%以上、より好ましくは5
0%以上、特に、90%以上が曲面であるのが好まし
い。さらに、図4および図5に示される例では、曲面と
天井面とを垂直にして膜振動吸音体を懸吊しているが、
曲面と天井面とを平行に膜振動吸音体を懸吊してもよ
い。
【0044】このような本発明の膜振動吸音体は、図1
に示されるような積層体(すなわち、従来の膜振動吸音
材)を作製した後に、この積層体に曲げ加工やプレス加
工等の各種の加工を施して曲面を形成して作製してもよ
く、あるいは、板状体12を曲面を有する所定形状に加
工した後に、樹脂薄膜14と積層して作製してもよい。
ここで、前述のように、本発明の膜振動吸音体では樹脂
薄膜14が振動することにより吸音作用を発現するの
で、樹脂薄膜14が強い張力を掛けられた状態で保持さ
れると、樹脂薄膜14の振動が阻害され吸音効果が低減
する。そのため、樹脂薄膜14は緩んだ状態で保持され
るのが好ましく、例えば、単に板状体12で挟まれてい
るだけの構成とするのが好ましい。
【0045】また、必要に応じて、膜振動吸音体の機械
的な強度、特に各層がバラバラになることを防止するた
めに、各層を部分的に接着する、各層を枠体やテープで
保持する、線材等で各層を括る、各層をクランプ等を用
いて固定する、等の加工を施してもよい。ただし、これ
らの加工により、樹脂薄膜14の振動を妨げる結果とな
るのは吸音特性の低下につながるので、これらの加工
は、膜振動吸音体の周辺部や角部で行うのが好ましく、
また、強度等を確保するために、膜振動吸音体の受音面
内を加工する場合には、部分的に行うのが好ましい。
【0046】図7に、本発明の吸音方法の別の態様を概
念的に示す。この吸音方法は、少なくとも一枚の多数の
開口を有する板状体12と、少なくとも一枚の樹脂薄膜
14とを積層した積層体(すなわち、従来の膜振動吸音
材)を、少なくとも一つ懸吊するものであり、例えば、
図1に示されるような積層体を懸吊することにより、吸
音を行う。
【0047】図7(a)は、この膜振動吸音材を、複
数、近接して懸吊した例である。また、図7(b)は、
この膜振動吸音材を複数連結して、これを懸吊した例で
ある。さらに、図7(c)は、膜振動吸音材を面方向を
天井に向けて複数点(図示例では2点)で懸吊すること
により、自重で湾曲させた例である。この態様によれ
ば、この膜振動吸音材は結果的に曲面を有する構成とな
るので、前記本発明の膜振動吸音体と同様の吸音作用を
発現し、良好な吸音特性を得ることができる。
【0048】このような本発明の吸音方法の第2の態様
において、吸音材の形状は長方形にこだわるものではな
く、正方形、円形、楕円形、その他使用する場所に好適
な不定形状であってもかまわない。また、吸音材は、空
気層の無いパネルに組み込んで懸垂してもよい。
【0049】以上、本発明の膜振動吸音体および吸音方
法について詳細に説明したが、本発明は上述の例に限定
はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各
種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
【0050】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明
をより詳細に説明する。
【0051】[実施例1]5mm×10mmの網目のアルミ
ニウム(Al)エクスパンドメタル、および4mm×8mm
のAlエクスパンドメタルにローラ加工を施して凹凸を
ならすことにより、表面を平坦化した。この2種のAl
エクスパンドメタルで、厚さ12μmの透明なPTFE
(ポリテトラフルオロエチレン)製の薄膜を挟持し、さ
らに、5mm×10mmの網目のAlエクスパンドメタル側
の表面を覆うように同様のPTFE薄膜を積層し、図1
(c)に示される層構成の積層体(従来の膜振動吸音材
(以下、吸音材1−aとする))を作製した。なお、こ
の吸音材1−aは、2000mm(長さ)×447mm
(幅)の長方形である。この吸音材1−aを加工して、
図6(a)に示されるような、波型の本発明の吸音体
(以下、吸音体1−bとする)を作製した。なお、この
吸音体1−bは、長さが1500mm、波のピッチ(頂点
間距離)が440mm、波の振幅(頂点から底部までの厚
み)が180mmとした。さらに、前記吸音材1−aを切
断、加工して図5(a)に示されるような、直径95m
m、高さ447mmの円筒形の本発明の吸音体を作製した
(以下、吸音体1−cとする)。これを軸線を平行にし
て15本連結して、図5(d)に示されるような本発明
の吸音体(以下、吸音体1−c(連)とする)を作製し
た。
【0052】このような各吸音体(材)を、多数、吸音
材の短手辺を上下にして残響室の天井から懸吊し、それ
ぞれについて、JIS A1409−1967に準じて
残響室法吸音率を測定した。また、図7(c)に示され
るように、吸音材1−aを長手方向の両端(すなわち単
手辺)を支持して残響室の天井から懸吊して、自重によ
って自然に湾曲させて(以下、吸音方法1−dとす
る)、同様に残響室法吸音率を測定した。なお、吸音方
法1−dにおける懸吊においては、長手方向両端辺の間
隔を1000mmとし、また、形成された湾曲の最大深さ
は平均で840mmであった。
【0053】残響室法吸音率の測定結果を、図8に示
す。なお、残響室法吸音率の算出には、いずれも各吸音
材の投影面積(従って、吸音材1−aは実面積と同じ)
の合計を用いた。また、残響室法吸音率が1(100
%)を超えた場合には、吸音率は全て1としている。図
8に示されるように、特に、吸音体1−b、吸音体1−
c(連)、および吸音方法1−dでは、315Hz以上
における吸音率が1を超える、優れた吸音特性が得られ
ている。
【0054】[実施例2]下記の4種の吸音パネルを作
製した。 <吸音パネルa>2000mm(長さ)×500mm(幅)
×100mm(深さ)で、上面のみが開放する筐体を用意
した。なお、この筐体の底面は厚さが5mmのポリカーボ
ネート製で、側壁は、厚さ1mmの鋼板を用いて箱状に加
工してなる、幅25mm(すなわち、これが側壁の厚さ)
の板材を組み合わせたものである。この筐体の上面(開
放面)を閉塞するように前記吸音材1−aを切断・加工
して固定して、吸音パネルを作製した。 <吸音パネルb>前記吸音材1−aを切断・加工して、
図6(a)に示されるような、波のピッチが310mm、
振幅が40mmの波形の本発明の吸音体を作製した。この
吸音体を、前記吸音パネルaと同じ筐体の開放面を閉塞
するように、筐体に内接して固定して、図6(b)に示
されるような吸音パネルを作製した。なお、吸音体の固
定は、波の形成方向を筐体の長さ方向と一致して、か
つ、吸音体の頂点と筐体の上面とが一致するように行っ
た。従って、吸音体の底部と筐体底面との間には、約5
5mmの間隙がある。 <吸音パネルc>前記吸音材1−aを切断・加工して、
図4(a)に示されるような、弓形柱の曲面形状を有す
る本発明の吸音体を作製した。なお、湾曲により形成さ
れた弓形の弦の長さは220mm、弓形の高さ(湾曲の最
大深さ)は95mmとした。この吸音体を前記吸音パネル
aと同じ筐体内に全面的に配列して、図4(b)に示さ
れるような吸音パネルを作製した。なお、吸音体の配列
は、湾曲の山側を筐体の開放面に向け、弓形の弦が筐体
の長さ方向と一致するように行った。 <吸音パネルd>前記吸音体1−cを前記吸音パネルa
と同じ筐体内に全面的に配列して、吸音パネルを作製し
た。なお、配列は、筐体の長さ方向と吸音体1−cの直
径方向とが一致するように行った。
【0055】このような各吸音パネルについて、JIS
A1409−1967に準じて残響室法吸音率を測定
した。なお、前記実施例1と同様に、残響室法吸音率が
1を超えた場合には、吸音率は全て1としている。結果
を図9に示すが、特に、円筒の本発明の吸音体を筐体に
配列した吸音パネルdは、周波数325Hz以上の全周
波数帯に渡って1以上の吸音率を示し、優れた吸音特性
を発揮している。
【0056】〔実施例3〕実施例2で作製した吸音パネ
ルa〜dについて、斜入射法吸音率を測定した。なお、
斜入射法吸音率の測定方法は、以下に示すとおりであ
る。
【0057】図10に示されるように、スピーカから出
され、半無響室の床面(剛壁)に正反射した音波がマイ
クロフォンに入射するように、マイクロフォンとスピー
カとを設置した。なお、図に示されるように、マイクロ
フォンおよびスピーカは、床面における音の入射位置を
中心とする半径3000mmの円周上に位置するように配
置した。このような条件で、床面における音の入射位置
と吸音パネルの中心とが一致するように、各吸音パネル
を床面に載置し、それぞれについて、スピーカから射出
され、床面で反射される反射音のパワースペクトルを測
定し、斜入射法吸音率を算出した。このような測定を、
角度θを0°、15°、30°および45°に変更し
て、各吸音パネル共に4種類ずつ行った。なお、各吸音
パネル共に、角度θが0°の場合は、スピーカを300
0mmの位置に、マイクロフォンを2500mmの位置に配
置して測定を行った。斜入射法吸音率の算出方法は、以
下のとおりである。 α(θ)=1−[Ps(f)/Pr(f)] α(θ);斜入射法吸音率 Ps(f);吸音パネルがない場合の音のパワースペク
トル Pr(f);吸音パネルを配置した場合の音のパワース
ペクトル
【0058】各吸音パネル毎の斜入射法の平均吸音率を
図11に示す。図11に示されるように、本発明にかか
る吸音パネルb〜dは、いずれも斜入射に対して従来の
吸音パネルaよりも良好な吸音特性を発揮している。以
上の結果より、本発明の効果は明らかである。
【0059】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
る膜振動吸音体によれば、音源が斜め方向にあり斜入射
となる場合においても良好な吸音特性が得られる。ま
た、透明な樹脂薄膜を用いると共に、パネル化する際に
も透明な底板をパネル材料として用いることにより、吸
音体を通しての見通し性も確保できるので、高速道路等
の防音壁用の用途にも好適に利用することができる。ま
た、本発明の吸音方法を用いることにより、所定の背後
空気層を確保することなく、単に懸垂するだけで吸音効
果を確保することができる。従って、パネル化が不要で
あるので、製作費用、取り付け費用等の削減が可能で、
例えば、体育館やプールの天井に膜振動吸音材を懸垂す
ることにより、競技を妨げることなく騒音を低減でき、
また、音楽ホールや劇場等の天井に懸垂して、合理的に
残響調整が可能となる。さらに、透明膜や様々な色彩の
半透明膜で製作した、たとえば円筒状の本発明の膜振動
吸音体の中に電灯や蛍光灯を灯すこと等により、高い装
飾性も確保できるので、ホテルや百貨店のロビー用の残
響調整の吸音材としても好適である。しかも、本発明の
膜振動吸音体は、軽量で取り付けが極めて簡単であるの
で、ドームや屋外で実施されるライブ用の可搬式残響調
整の用途にも好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b),(c)および(d)は、そ
れぞれ本発明の膜振動吸音体の層構成を説明するための
概念図である。
【図2】 (a),(b)および(c)は、それぞれ本
発明の膜振動吸音体の吸音作用を説明するための概念図
である。
【図3】 音波の斜入射に対する吸音作用を説明するた
めの概念図で、(a)は従来の膜振動吸音材を、(b)
は本発明の膜振動吸音体を、それぞれ示す。
【図4】 (a)および(b)は、それぞれ本発明の膜
振動吸音体の一例の概略斜視図で、(c)は、これを用
いた本発明の吸音方法の一例を示す概略斜視図である。
【図5】 (a)および(b)は、それぞれ本発明の膜
振動吸音体の別の概略斜視図で、(c)および(d)
は、これを用いた本発明の吸音方法の一例を示す概略斜
視図である。
【図6】 (a)および(b)は、それぞれ本発明の膜
振動吸音体の別の概略斜視図で、(c)は、これを用い
た本発明の吸音方法の一例を示す概略斜視図である。
【図7】 (a),(b)および(c)は、それぞれ本
発明の吸音方法の別の態様の一例を示す概念図である。
【図8】 本発明の実施例における残響室法吸音率を示
すグラフである。
【図9】 本発明の実施例における残響室法吸音率を示
すグラフである。
【図10】 斜入射法吸音率の測定を説明するための模
式図である。
【図11】 本発明の実施例における斜入射法吸音率を
示すグラフである。
【符号の説明】
12 (多数の開口を有する)板状体 14 樹脂薄膜 16 遮音壁

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一枚の多数の開口を有する板状
    体と、少なくとも一枚の樹脂薄膜とを積層してなり、か
    つ、この積層体が曲面を有することを特徴とする膜振動
    吸音体。
  2. 【請求項2】前記樹脂薄膜が透明または半透明である請
    求項1に記載の膜振動吸音体。
  3. 【請求項3】形状が、円筒状、弓形柱の曲面状および波
    形のいずれかである請求項1または2に記載の膜振動吸
    音体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の膜振動吸
    音体を、前記曲面の軸線を平行にして複数配列してなる
    膜振動吸音体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の膜振動吸
    音体を、前記膜振動吸音体の曲面と対向する面を有する
    保持部材で保持してなり、かつ、前記保持部材の面が透
    明、半透明および不透明のいずれかである膜振動吸音
    体。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の膜振動吸
    音体を、少なくとも一つ懸吊することを特徴とする吸音
    方法。
  7. 【請求項7】少なくとも一枚の多数の開口を有する板状
    体と、少なくとも一枚の樹脂薄膜とを積層した積層体
    を、少なくとも一つ懸吊することを特徴とする吸音方
    法。
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