JPH10220995A

JPH10220995A - 防弾パネル、防弾パネル設備および防弾設備

Info

Publication number: JPH10220995A
Application number: JP4148397A
Authority: JP
Inventors: Toshiaki Tanoue; 俊朗田之上
Original assignee: SEKIYURIKO KK
Current assignee: SEKIYURIKO KK
Priority date: 1997-02-10
Filing date: 1997-02-10
Publication date: 1998-08-21

Abstract

(57)【要約】【課題】構造簡易で安価かつ軽量であり、しかもイン
テリア性に優れた防弾パネル、防弾パネル設備および防
弾設備を提供する。【解決手段】防弾パネル１０は、箱体１の内部に防弾
板８が被弾面に対して斜めに設置されて構成されてい
る。防弾パネル設備は、防弾パネル１０が被弾面に沿っ
て複数個連結されて構成されている。防弾設備２０は、
防弾パネル１０の上部に防弾ガラス３０が設置されて構
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、銃弾等から人命を
保護するための防弾パネル、防弾パネル設備および防弾
設備に係り、特に建物内部や車両内部に設置して好適な
防弾パネル等に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、国際会議などを開催する会議場な
どのＶＩＰルームの防弾設備としては、防弾ガラスやコ
ンクリート製の防弾パネル等が使用されていた。しかし
ながら、これらは重量が大きいとともに高価であり、し
かも美観に考慮した防弾設備とすることができなかっ
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、構
造簡易で安価かつ軽量であり、しかもインテリア性に優
れた防弾パネル、防弾パネル設備および防弾設備を提供
することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明に係る防弾パネルは、少なくと
も一の外面が被弾面とされる箱体内に、防弾板を上記被
弾面に対して斜めに配設したことを特徴とするものであ
る。また、請求項２に記載の発明に係る防弾パネル設備
は、請求項１記載の防弾パネルを、上記被弾面に沿って
複数個連結したことを特徴とするものである。また、請
求項３に記載の発明に係る防弾設備は、請求項１記載の
防弾パネルまたは請求項２記載の防弾パネル設備の上部
に防弾ガラスを配設したことを特徴とするものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を、図面に基づいて説明する。図１は防弾パネルの斜視
図、図２は縦断面図である。図１において、符号１は方
形の箱体であって、この箱体１は、鉄板等の材料からな
る箱本体２と、鉄板等の材料からなる蓋３とで構成され
ている。箱体１は、たとえば縦寸法８０ｃｍ、横寸法５
０ｃｍ、厚さ寸法１０ｃｍ程度に設定される。蓋３は箱
本体２の裏面２Ａの開口部２Ｂを塞ぐようにビス４等の
締着具によって箱本体２に取り付けられている。箱本体
２の表面２Ｃ、裏面２Ａまたは蓋３のいずれかの外面が
被弾面となる。箱本体２の一方の側面には縦方向に凹溝
５が形成され、他方の側面には凹溝５に嵌合可能な凸条
６が形成されている。箱本体２は、アンカーボルト７等
の固定具によって床等に固定される。箱本体２の開口部
２Ｂは、このアンカーボルト７の締め付け等のために設
けられている。

【０００６】箱体１の内部には、防弾板８が被弾面に対
して斜めに設置されている。防弾板８の上端部および下
端部は水平に折り曲げられており、これにより防弾板８
が箱本体２内で不用意に動かないようになっている。場
合によってはビス等の締着具やあるいは溶接等の固着手
段によって、防弾板８を箱本体２に固定してもよい。防
弾板８は、鉄板やチタン合金あるいは合成樹脂等の材料
で構成することができるが、好ましくは箱体１より耐弾
性能の高い材料を用いた方がよい。

【０００７】このように構成された防弾パネル１０にあ
っては、弾丸が撃ち込まれると弾丸は箱本体２の裏面２
Ａ、蓋３、あるいは箱本体の表面２Ｃを貫通し、その運
動エネルギーが低減されるとともに弾頭がつぶされる。
その後、防弾板８が被弾面に対して斜めに設置されてい
ることから、弾丸は防弾板８に鋭角の入射角度をもって
衝突するため貫通力が低減されるので、弾丸は跳ね返
り、そして箱体１内に弾丸は残る。また、弾丸がたとえ
防弾板８を貫通したとしても他方の側の箱本体２あるい
は蓋３に当たって跳ね返り、そして箱体１内に弾丸は残
る。

【０００８】この防弾パネル１０は、構造簡単で安価で
かつ軽量であり、しかも形状あるいは寸法の設定に対し
て融通性があるため美観を考慮した製品とすることがで
きてインテリア性に優れているから、国際会議場などの
ＶＩＰルームなどに設置されても、美観を損なうことな
く用いることができる。さらに、箱本体２に対しては美
観を考慮する一方、内部にある防弾板８に対しては耐弾
性を重視し美観を考慮しない構成とすることができる利
点がある。しかも、この防弾パネル１０は、防弾の必要
のない通常の場合には取り外しておくことができる。加
えて、弾丸が箱体１内に残るので跳弾による二次災害を
防止することができるし、また弾丸の回収を確実に行う
ことができるから証拠収集にも有効である。この防弾パ
ネル１０は、このように会議場に設置できる他、会社等
の役員室等にも設置でき、さらには車両の内部等にも設
置可能である。

【０００９】なお、上記実施の態様では、防弾板８を平
板状に形成したが、これに代えてくの字状あるいはジク
ザク状に形成してもよい。この場合、弾丸が防弾板に当
たる回数を増やすことに役立つので運動エネルギーの低
減により有効である利点がある。また、上記防弾板８を
円弧状に形成してもよい。この場合、弾丸が貫通せずに
より跳弾し易くなる利点がある。

【００１０】防弾パネル１０を被弾面に沿って複数個連
結して防弾パネル設備としてもよい。すなわち、例え
ば、防弾パネル１０の凹溝５に他の防弾パネル１０の凸
条６を嵌合することにより横方向に一列に連ねて防弾パ
ネル設備とすることができる。連ねる防弾パネル１０の
個数は、防弾すべき広さに応じて調節すればよい。連結
方法は、上記凹溝５と凸条６による嵌合にさらに他の連
結具を加えてより強固に連結するようにしてもよし、あ
るいは他の連結方法を採用してもよい。このような防弾
パネル設備にあっては、上記防弾パネル１０の利点を維
持しつつ、さらにより広い地域をカバーすることができ
る。

【００１１】図３は、本発明に係る防弾設備の実施の形
態の一例を示す側面図である。この防弾設備２０は、記
防弾パネル１０の上部に防弾ガラス３０が斜めに設置さ
れて構成されている。この例では防弾設備２０は、窓ガ
ラス４０から所定距離をおいて床５０に設置された防弾
パネル１０の上部に、防弾ガラス３０が窓ガラス４０側
に傾斜しつつ天井６０に向かって斜めに設置されてい
る。このような防弾設備２０にあっては、屋上等からの
より上部からの狙撃に対しても対処することができる。
なお、上記防弾パネル設備の上部に防弾ガラスを設置し
て横方向に連続した防弾設備としてもよい。

【００１２】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項１に
記載の本発明に係る防弾パネルによれば、構造簡単で安
価でかつ軽量であり、しかもインテリア性に優れている
という利点がある。さらに、箱本体に対しては美観を考
慮する一方、内部にある防弾板に対しては耐弾性を重視
し美観を考慮しない構成とすることができる。さらに
は、弾丸が箱体内に残るので跳弾による二次災害を防止
できるとともに、弾丸の回収を確実にことができ証拠収
集にも有効である。また、請求項２に記載の本発明に係
る防弾パネル設備によれば、上記防弾パネルの利点を維
持しつつ、さらに広い地域をカバーすることが可能とな
る。また、請求項３に記載の本発明に係る防弾設備によ
れば、請求項１または請求項２に記載の発明に加え、よ
り上部からの狙撃等に対しても備えることが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る防弾パネルの実施の形態の一例を
示す斜視図である。

【図２】防弾パネルの縦断面図である。

【図３】本発明に係る防弾設備の実施の形態の一例を示
す側面図である。

【符号の説明】

１箱体２箱本体３蓋５凹溝６凸条８防弾板１０防弾パネル２０防弾設備３０防弾ガラス

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも一の外面が被弾面とされる箱
体内に、防弾板を上記被弾面に対して斜めに配設したこ
とを特徴とする防弾パネル。
【請求項２】請求項１に記載の上記防弾パネルを、上
記被弾面に沿って複数個連結したことを特徴とする防弾
パネル設備。
【請求項３】請求項１に記載の上記防弾パネルまたは
請求項２記載の上記防弾パネル設備の上部に防弾ガラス
を配設したことを特徴とする防弾設備。