JPH10217337A - 3次元造形方法 - Google Patents

3次元造形方法

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JPH10217337A
JPH10217337A JP9038509A JP3850997A JPH10217337A JP H10217337 A JPH10217337 A JP H10217337A JP 9038509 A JP9038509 A JP 9038509A JP 3850997 A JP3850997 A JP 3850997A JP H10217337 A JPH10217337 A JP H10217337A
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rough
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dimensional
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JP9038509A
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Wataru Otani
渉 大谷
Toshihiro Kanematsu
俊宏 金松
Shinya Senoo
晋哉 妹尾
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は3次元物体をより迅速に、かつ、精度
良く形成する3次元造形方法を提供する。 【解決手段】3次元物体10の設計データをコンピュー
タに取り込み、造形精度の必要とされない3次元物体1
0の内部である概形形状部分11を、規格化されたブロ
ック12の複数個の組み合わせとして抽出して概形形状
データを取得する概形形状抽出工程を行い、造形精度の
必要な3次元物体10の内部等を詳細形状部分13とし
て抽出して多数の断面形状で表現した詳細形状データを
取得する詳細形状抽出工程を行う。次に、概形形状デー
タ及び詳細形状データに基づいて、概形形状形成工程と
詳細形状形成工程を同一工程で行う。すなわち、詳細形
状データに基づいて光硬化性樹脂をレーザースキャンし
て詳細形状部分13を断面形状毎に造形して概形形状部
分11が除かれた状態で順次層形成し、除かれた概形形
状部分11に順次ブロック12を詰め込んで3次元物体
10を造形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元造形方法に
関し、詳細には、3次元物体をより迅速に、かつ、精度
良く形成する3次元造形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】3次元造形物を造形する方法としては、
近時、設計段階からすぐにその原型を得ることができる
方式として3次元造形方式が普及している。
【0003】この3次元造形方式は、薄い層を何層も積
層して、3次元造形物を造形する方法であり、光を使用
した光造形方式が一般的であるが、このような光造形方
式による3次元造形方式としては、従来、例えば、特開
平6−99505号公報に記載されている三次元の物体
を作成する方法と装置がある。この従来の三次元の物体
を作成する方法と装置は、反応性物質に曝されたときに
硬化しうる媒質から三次元物体を一層づつ形成して作成
する方法において、作成する三次元物体の断面を表すデ
ータを発生させる工程と、硬化させる逐次形成される媒
質層を前に形成された媒質層に隣接させて形成させる工
程と、前記断面データに従って硬化される逐次媒質層の
少なくとも一部に反応性物質を投与することにより前記
逐次媒質層の少なくとも一部を選択的に硬化させる工程
と、からなり、前記媒質と前記反応性物質との組み合わ
せにより媒質を硬化させ、これによって前記媒質の複数
の効果層から三次元物体を形成するものである。
【0004】このように、従来の3次元造形方式は、一
般に、その加工方法から積層造形方式であり、所望形状
の断面を複数の層として分割して、各層を光硬化性樹脂
やシートなどで形造り、積層していくことで、最終形状
を得ている。
【0005】また、近時、設計を計算機(コンピュー
タ)上で行うことが多くなり、計算機上のデータをもと
に原型を造形する3次元造形システムとしては、設計デ
ータの計算機上への移し換え作業がなくなり、速やか
に、かつ、簡単に3次元造形物を造形できるようになっ
てきている。
【0006】このような3次元造形方式の代表的な造形
方式である光造形法は、一般に、図6に示すような立体
形状モデル1を計算機上に立体形状モデルデータとして
移し、計算機上に移した立体形状モデルデータを、図7
に示すように、水平方向の層2に何層にもスライスす
る。このスライスした各層2のデータに基づいて、図8
に示すように、光硬化性樹脂3をレーザー4で順次スキ
ャンして積層し、図9に示すように、最終の3次元物体
5を形状する。
【0007】なお、最近では、光硬化性樹脂を使用した
光造形方式においては、光硬化性樹脂の取り扱い上の問
題や単価が高いこと、さらに、装置が大型化する等の問
題があるため、これらの問題を回避するのに、いわゆる
光造形方式以外のものが出現している。その代表的な方
式としては、シート積層方式があり、このシート積層方
式は、図10に示すように、計算機上に取り込まれて何
層にもスライスされた各層のデータに基づいて、例え
ば、炭酸ガスレーザー6をスキャンして、搬送されるシ
ート7の切り取りを行い、切り取った1枚1枚のシート
7をテーブル8上で接着して積層することにより、3次
元造形を行っている。
【0008】このシート積層方式は、上述のように、設
計された形状データの扱いにおいては、光造形方式と違
いはなく、各1層1層の積層に光硬化性樹脂の代わり
に、シートを用いている点が異なる。シート積層方式で
使用するシートとしては、いろいろな材料が従来種々提
案されているが、紙を用いるものが一般的である。
【0009】このように、従来の3次元造形方式は、積
層方式であり、設計形状である3次元物体を全て水平方
向にスライスして、当該スライスした各層のデータを元
に、順次光硬化性樹脂やシート等で造形を行っている。
従来、スライス層の厚さとしては、0.1mm程度であ
った。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の3次元造形方式、特に、シート積層方式は、
にあっては、設計形状(3次元物体)を単純に水平方向
にスライスして、当該スライスした各層のデータに基づ
いて光スキャンを行って、順次光硬化性樹脂やシート等
で造形を行っていたため、設計形状をスライスする層の
数を多くすればするほど、造形される3次元造形物の精
度は向上するが、スライスする層の数を多くすればする
ほど、逆に造形速度は遅くなり、スライスする層の数を
少なくすると、造形速度は速くなるが、造形物の精度が
低下するという相反する関係にあり、造形速度が速く、
かつ、造形精度の良好な3次元造形が要望されている。
【0011】そこで、請求項1記載の発明は、3次元物
体の内部等の詳細な形状造形の不要な概形形状部分を抽
出して単純形状の1つまたは複数の組み合わせで表現す
る概形形状データを取得する概形形状抽出工程と、3次
元物体の表面部分等の詳細な形状造形を必要とする詳細
形状部分を抽出して多数の断面形状で表現した詳細形状
データを取得する詳細形状抽出工程と、概形形状データ
に基づいて光硬化物質あるいはシート部材等により単純
形状からなる概形形状部分を形成する概形形状形成工程
と、詳細形状データに基づいて光照射により断面形状の
層形成を行って詳細形状部分を形成する詳細形状形成工
程と、を行って3次元物体を作製することにより、概形
形状部分を層毎に光スキャンを行うことなく速やかに形
成するとともに、詳細形状部分を光スキャンにより精度
良く形成し、造形速度を向上させるとともに、造形精度
を向上させることのできる3次元造形方法を提供するこ
とを目的としている。
【0012】請求項2記載の発明は、概形形状抽出工程
において、所定の規格化されたブロックの1つまたは複
数の組み合わせとして概形形状部分を抽出して概形形状
データを取得し、概形形成工程で、概形形状データに基
づいて規格化された1つまたは複数のブロックを組み合
わせた概形形状部分を形成することにより、規格化され
たブロックを用いて概形形状部分を抽出して、形成し、
概形形状抽出工程及び概形形状形成工程をより一層簡
単、かつ、速やかに行うとともに、3次元物体を概形形
状部分で形成可能な部分をより一層多くして、詳細形状
抽出工程で抽出し詳細形状形成工程で形成する詳細形状
部分をより一層少なくし、より一層造形速度を向上させ
るとともに、造形精度を向上させることのできる3次元
造形方法を提供することを目的としている。
【0013】請求項3記載の発明は、詳細形状形成工程
において、概形形状形成工程で形成された概形形状部分
を基準としてその外表面部分を詳細形状部分を形成する
ことにより、同じ概形形状部分を基準として詳細形状部
分のみが異なる複数の3次元物体を簡単、かつ、速やか
に作製して、形状設計の自由度の高い3次元造形方法を
提供することを目的としている。
【0014】請求項4記載の発明は、概形形状形成工程
と詳細形状形成工程を光照射により同一工程内で行うこ
とにより、硬化収縮や収縮に起因するねじれ等により造
形形状誤差の大きいとされる光造形方式で3次元物体の
造形を行った場合にも、概形形状部分と詳細形状部分の
ずれを無くし、より一層精度の良好な3次元物体を作製
することのできる3次元造形方法を提供することを目的
としている。
【0015】請求項5記載の発明は、概形形状形成工程
と詳細形状形成工程を別工程で行うことにより、概形形
状部分と詳細形状部分を部品として扱うことができ、設
計形状の検討を部品交換と同じような感覚で行って、よ
り一層簡単、かつ速やかに3次元物体を作製することが
できるとともに、大型の3次元物体をも速やかに作製す
ることのできる3次元造形方法を提供することを目的と
している。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明の3
次元造形方法は、3次元物体を多数の断面形状を表現し
た断面形状データに基づいて所定の光硬化物質あるいは
シート部材等に光を照射して、前記断面形状の層形成を
順次行って3次元物体を作製する3次元造形方法におい
て、前記3次元物体の内部等の詳細な形状造形の不要な
概形形状部分を抽出して当該概形形状部分を単純形状の
1つまたは複数の組み合わせで表現する概形形状データ
を取得する概形形状抽出工程と、前記3次元物体の表面
部分等の詳細な形状造形を必要とする詳細形状部分を抽
出して当該詳細形状部分を多数の前記断面形状で表現し
た詳細形状データを取得する詳細形状抽出工程と、前記
概形形状抽出工程で抽出した前記概形形状データに基づ
いて前記光硬化物質あるいは前記シート部材等により前
記概形形状部分を形成する概形形状形成工程と、前記詳
細形状抽出工程で抽出した前記詳細形状データに基づい
て前記光照射により前記断面形状の層形成を行って前記
詳細形状部分を形成する詳細形状形成工程と、を備える
ことにより、上記目的を達成している。
【0017】上記構成によれば、3次元物体の内部等の
詳細な形状造形の不要な概形形状部分を抽出して単純形
状の1つまたは複数の組み合わせで表現する概形形状デ
ータを取得する概形形状抽出工程と、3次元物体の表面
部分等の詳細な形状造形を必要とする詳細形状部分を抽
出して多数の断面形状で表現した詳細形状データを取得
する詳細形状抽出工程と、概形形状データに基づいて光
硬化物質あるいはシート部材等により単純形状からなる
概形形状部分を形成する概形形状形成工程と、詳細形状
データに基づいて光照射により断面形状の層形成を行っ
て詳細形状部分を形成する詳細形状形成工程と、を行っ
て3次元物体を作製するので、概形形状部分を層毎に光
スキャンを行うことなく速やかに形成することができる
とともに、詳細形状部分を光スキャンにより精度良く形
成することができ、造形速度を向上させることができる
とともに、造形精度を向上させることができる。
【0018】この場合、例えば、請求項2に記載するよ
うに、前記概形形状抽出工程は、所定の規格化されたブ
ロックの1つまたは複数の組み合わせとして前記概形形
状部分を抽出して前記概形形状データを取得し、前記概
形形成工程は、前記概形形状抽出工程で取得した前記概
形形状データに基づいて前記規格化された1つまたは複
数のブロックを組み合わせた概形形状部分を形成しても
よい。
【0019】上記構成によれば、概形形状抽出工程にお
いて、所定の規格化されたブロックの1つまたは複数の
組み合わせとして概形形状部分を抽出して概形形状デー
タを取得し、概形形成工程で、概形形状データに基づい
て規格化された1つまたは複数のブロックを組み合わせ
た概形形状部分を形成するので、規格化されたブロック
を用いて概形形状部分を抽出して、形成することがで
き、概形形状抽出工程及び概形形状形成工程をより一層
簡単、かつ、速やかに行うことができるとともに、3次
元物体を概形形状部分で形成可能な部分をより一層多く
して、詳細形状抽出工程で抽出し詳細形状形成工程で形
成する詳細形状部分をより一層少なくすることができ
る。その結果、より一層造形速度を向上させることがで
きるとともに、造形精度を向上させることができる。
【0020】また、例えば、請求項3に記載するよう
に、前記詳細形状抽出工程は、前記概形形状抽出工程で
抽出された前記概形形状部分を基準として前記3次元物
体の表面部分等を前記詳細形状部分として抽出して前記
概形形状データを取得し、前記詳細形状形成工程は、前
記詳細形状抽出工程で取得した前記詳細形状データに基
づいて前記概形形成工程で形成された前記概形形状部分
を基準として表面部分等の前記詳細形状部分を形成して
もよい。
【0021】上記構成によれば、詳細形状形成工程にお
いて、概形形状形成工程で形成された概形形状部分を基
準としてその外表面部分を詳細形状部分を形成するの
で、同じ概形形状部分を基準として詳細形状部分のみが
異なる複数の3次元物体を簡単、かつ、速やかに作製す
ることができ、形状設計の自由度を向上させることがで
きる。
【0022】さらに、例えば、請求項4に記載するよう
に、前記概形形状形成工程と前記詳細形状形成工程を前
記光照射により同一工程内で行ってもよい。
【0023】上記構成によれば、概形形状形成工程と詳
細形状形成工程を光照射により同一工程内で行うので、
硬化収縮や収縮に起因するねじれ等により造形形状誤差
の大きいとされる光造形方式で3次元物体の造形を行っ
た場合にも、概形形状部分と詳細形状部分のずれを無く
すことができ、より一層精度の良好な3次元物体を作製
することができる。
【0024】また、例えば、請求項5に記載するよう
に、前記概形形状形成工程と前記詳細形状形成工程を別
工程で行ってもよい。
【0025】上記構成によれば、概形形状形成工程と詳
細形状形成工程を別工程で行うので、概形形状部分と詳
細形状部分を部品として扱うことができ、設計形状の検
討を部品交換と同じような感覚で行って、より一層簡
単、かつ速やかに3次元物体を作製することができると
ともに、大型の3次元物体をも速やかに作製することが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0027】図1〜図3は、本発明の3次元造形方法の
第1の実施の形態を示す図である。本実施の形態の3次
元造形方法は、3次元物体を作製する場合、作製する3
次元物体が精度の要求される部分と精度のさほど要求さ
れない部分に区分されることに着目して、造形形状の精
度を向上させつつ造形速度を向上させている。
【0028】すなわち、例えば、図1に示すような3次
元物体10を作製する場合、3次元物体10の内部は、
造形精度がさほど必要とされず、3次元物体10の表面
部分については、高い造形精度が要求される。
【0029】そこで、本実施の形態においては、3次元
物体10の設計データをコンピュータに取り込むと、当
該取り込んだ設計データから造形精度のさほど必要とさ
れない3次元物体10の内部である概形形状部分(図2
中白色の部分)11を抽出して当該概形形状部分の設計
データ(概形形状データ)を取得する概形形状抽出工程
を行う。この概形形状抽出工程においては、例えば、図
2に示すように、3次元物体10の内部の概形形状部分
を、規格化された所定の大きさの所定形状のブロック1
2の1個または複数個の組み合わせとして抽出する。こ
のにように予め規格化されたブロック12の組み合わせ
として概形形状部分を抽出すると、概形形状部分の抽出
を簡単に、かつ、速やかに行うことができる。この規格
化されたブロック12としては、図2では、立方体を採
用しているが、立方体に限るものではなく、例えば、直
方体、球、あるいは、円柱等であってもよく、また、概
形形状部分を抽出するブロック12は、1種類だけであ
ってもよいし、複数種類のブロック12を組み合わせで
あってもよい。この規格化されたブロック12は、予め
3次元物体を作製する際の造形物質あるいはその他の物
質、例えば、光硬化性物質等により作製して、用意して
おく。
【0030】次に、3次元物体10の詳細形状部分(図
2中黒色の部分)13として抽出して、当該詳細形状部
分13を多数の断面形状で表現した詳細形状データ(断
面形状データ)を取得する詳細形状抽出工程を行う。こ
の詳細形状抽出工程においては、3次元物体10の概形
形状抽出工程で抽出した概形形状部分以外の部分である
3次元物体10の表面部分を詳細形状部分13として抽
出し、当該抽出した詳細形状部分13を水平方向にスラ
イスした多数の断面形状で表現した詳細形状データを取
得する。この詳細形状部分13は、3次元物体10の全
体積と比較して一部分にすぎず、詳細形状データのデー
タ量は、3次元物体10全体を断面形状データで取得し
たときのデータ量に比較して、極端に少ない量となって
いる。
【0031】このようにして、概形形状抽出工程と詳細
形状抽出工程を行って、概形形状データ及び詳細形状デ
ータを取得すると、次に、これらの概形形状データ及び
詳細形状データに基づいて、概形形状を形成する概形形
状形成工程と詳細形状を形成する詳細形状形成工程を行
って3次元物体の作製を行う。
【0032】この3次元物体の作製においては、種々の
方法で作成することができるが、例えば、概形形状形成
工程と詳細形状形成工程を同一工程で行う場合は、図3
に示すように、まず、詳細形状データに基づいて光硬化
性樹脂14をレーザー15によりスキャンすることによ
り詳細形状部分13を層毎(断面形状毎)に造形して、
順次積層していく。この詳細形状部分13が順次造形さ
れて積層されていくと、図3に示すように、概形形状部
分11が除かれた状態で層形成され、この除かれた概形
形状部分11は、概形形状データに対応したブロック1
2の組み合わせ状態で順次除外された形状となる。この
概形形状部分11が除かれた状態で順次詳細形状部分1
3が形成されると、順次当該概形形状部分11にブロッ
ク12が詰め込まれ、順次詳細形状部分13の造形が進
むに連れて、概形形状部分11にブロック12が詰め込
まれる。
【0033】このようにして順次詳細形状部分13と概
形形状部分11が形成され、最終的に3次元物体10が
造形される。
【0034】上記造形においては、詳細形状部分13が
レーザー15によるスキャンで形成されるが、概形形状
部分11は、レーザー15をスキャンする必要がなく、
造形速度を向上させることができる。また、詳細形状部
分13は、3次元物体10の全体積と比較して一部分に
すぎないため、3次元物体10全体をスキャンして造形
する場合に比較して、造形速度を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【0035】上記概形形状抽出工程において、組み合わ
せるブロック12を小型化し、また、組み合わせるブロ
ック12の形状を複雑化すると、3次元物体10から概
形形状部分11として抽出する部分がより一層多くな
り、詳細形状部分13として抽出する部分がより一層少
なくなる。その結果、レーザー15によるスキャン量を
より一層少なくして、造形速度をより一層向上させるこ
とができる。
【0036】また、上述のように、造形速度を向上させ
ることができることから、詳細形状部分13をスライス
する断面形状の数を多くすることができ、3次元物体1
0の造形精度を向上させることができる。
【0037】また、概形形状形成工程と詳細形状形成工
程を同一工程で行っているので、光硬化樹脂14を使用
して造形を行う光造形方式においては、光硬化樹脂の収
縮や収縮に起因するねじれ等により造形形状の誤差が大
きいとされているが、この場合にも、概形形状部分11
と詳細形状部分13のずれを無くすことができ、より一
層精度良く造形することができる。
【0038】なお、上記実施の形態においては、概形形
状形成工程と詳細形状形成工程を同一工程で行っている
が、同一工程で行うものに限るものではなく、例えば、
概形形状形成工程により、まず、概形形状部分11を形
成し、次に、この概形形状部分11を基礎として、詳細
形状形成工程により、概形形状部分11の周囲に相当す
る詳細形状部分13を形成してもよい。このようにする
と、詳細形状抽出工程で抽出する詳細形状部分13を、
概形形状抽出工程で抽出した概形形状部分11を基準と
することができ、概形形状部分11の変更を伴わない詳
細形状部分13の変更を簡単、かつ、容易に行うことが
でき、形状設計の自由度を向上させることができる。
【0039】図4及び図5は、本発明の3次元造形方法
の第2の実施の形態を示す図である。本実施の形態は、
概形形状部分と詳細形状部分を組み合わせて全体の3次
元物体を形成するものである。
【0040】図4において、コンピュータに複数種類の
詳細形状部分21の断面形状で表現される詳細形状デー
タと、1つあるいは複数の規格化されたブロック22の
組み合わせからなる概形形状部分23の設計データ(概
形形状データ)と、が格納されている。この詳細形状部
分21の詳細形状データに基づいて、詳細形状形成工程
で、例えば、レーザーを光硬化樹脂にスキャンすること
により、詳細形状部分21を形成し、上記概形形状部分
23を設計データに基づいてブロック22を組み合わせ
て形成する。これら分割して形成した概形形状部分23
と詳細形状部分21を接着剤等で接着することにより、
最終の3次元物体24を形成する。
【0041】したがって、図5に示すように、詳細形状
部分のみが異なる3次元物体25を造形する場合、詳細
形状部分26のみを新たに詳細形状データに基づいて形
成し、概形形状部分23を共用して使用することができ
る。その結果、複数種類の詳細形状部分26を用意する
ことにより、概形形状部分23を共用して、複数種類の
3次元物体24、25を簡単、かつ、容易に形成するこ
とができ、詳細形状部分の異なる設計形状の変更の要請
に簡単、かつ、容易に答えることができる。
【0042】以上、本発明者によってなされた発明を好
適な実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもな
い。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載の発明の3次元造形方法に
よれば、3次元物体の内部等の詳細な形状造形の不要な
概形形状部分を抽出して単純形状の1つまたは複数の組
み合わせで表現する概形形状データを取得する概形形状
抽出工程と、3次元物体の表面部分等の詳細な形状造形
を必要とする詳細形状部分を抽出して多数の断面形状で
表現した詳細形状データを取得する詳細形状抽出工程
と、概形形状データに基づいて光硬化物質あるいはシー
ト部材等により単純形状からなる概形形状部分を形成す
る概形形状形成工程と、詳細形状データに基づいて光照
射により断面形状の層形成を行って詳細形状部分を形成
する詳細形状形成工程と、を行って3次元物体を作製す
るので、概形形状部分を層毎に光スキャンを行うことな
く速やかに形成することができるとともに、詳細形状部
分を光スキャンにより精度良く形成することができ、造
形速度を向上させることができるとともに、造形精度を
向上させることができる。
【0044】請求項2記載の発明の3次元造形方法によ
れば、概形形状抽出工程において、所定の規格化された
ブロックの1つまたは複数の組み合わせとして概形形状
部分を抽出して概形形状データを取得し、概形形成工程
で、概形形状データに基づいて規格化された1つまたは
複数のブロックを組み合わせた概形形状部分を形成する
ので、規格化されたブロックを用いて概形形状部分を抽
出して、形成することができ、概形形状抽出工程及び概
形形状形成工程をより一層簡単、かつ、速やかに行うこ
とができるとともに、3次元物体を概形形状部分で形成
可能な部分をより一層多くして、詳細形状抽出工程で抽
出し詳細形状形成工程で形成する詳細形状部分をより一
層少なくすることができる。その結果、より一層造形速
度を向上させることができるとともに、造形精度を向上
させることができる。
【0045】請求項3記載の発明の3次元造形方法によ
れば、詳細形状形成工程において、概形形状形成工程で
形成された概形形状部分を基準としてその外表面部分を
詳細形状部分を形成するので、同じ概形形状部分を基準
として詳細形状部分のみが異なる複数の3次元物体を簡
単、かつ、速やかに作製することができ、形状設計の自
由度を向上させることができる。
【0046】請求項4記載の発明の3次元造形方法によ
れば、概形形状形成工程と詳細形状形成工程を光照射に
より同一工程内で行うので、硬化収縮や収縮に起因する
ねじれ等により造形形状誤差の大きいとされる光造形方
式で3次元物体の造形を行った場合にも、概形形状部分
と詳細形状部分のずれを無くすことができ、より一層精
度の良好な3次元物体を作製することができる。
【0047】請求項5記載の発明の3次元造形方法によ
れば、概形形状形成工程と詳細形状形成工程を別工程で
行うので、概形形状部分と詳細形状部分を部品として扱
うことができ、設計形状の検討を部品交換と同じような
感覚で行って、より一層簡単、かつ速やかに3次元物体
を作製することができるとともに、大型の3次元物体を
も速やかに作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3次元造形方法の第1の実施の形態を
適用した3次元造形方法を使用して造形する3次元物体
の一例を示す図。
【図2】図1の3次元物体を概形形状部分と詳細形状部
分とに分けて概形形状部分の概形形状データと詳細形状
部分の詳細形状データを取得する様子を示す図。
【図3】図2の概形形状部分の概形形状データと詳細形
状部分の詳細形状データに基づいて光硬化樹脂に光照射
して概形形状部分と詳細形状部分を形成している状態を
示す図。
【図4】本発明の3次元造形方法の第2の実施の形態を
適用した3次元造形方法による3次元物体の造形手順を
示す図。
【図5】図4の3次元造形方法により他の3次元物体を
造形する手順を示す図。
【図6】従来の3次元造形方法により造形される3次元
物体の一例を示す図。
【図7】図6の3次元物体を多数のスライス層に分割し
て断面形状データを取得する工程を示す図。
【図8】図7の工程で取得した断面形状データにより光
硬化樹脂を光スキャンして3次元物体を造形している状
態を示す図。
【図9】図8の造形により3次元物体が造形された状態
を示す図。
【図10】従来のシート積層方式によりシートを光スキ
ャンして3次元物体を造形している状態を示す図。
【符号の説明】
10 3次元物体 11 概形形状部分 12 ブロック 13 詳細詳細形状部分 14 光硬化性樹脂 15 レーザー 21 詳細形状部分 22 ブロック 23 概形形状部分 24、25 3次元物体 26 詳細形状部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3次元物体を多数の断面形状を表現した断
    面形状データに基づいて所定の光硬化物質あるいはシー
    ト部材等に光を照射して、前記断面形状の層形成を順次
    行って3次元物体を作製する3次元造形方法において、
    前記3次元物体の内部等の詳細な形状造形の不要な概形
    形状部分を抽出して当該概形形状部分を単純形状の1つ
    または複数の組み合わせで表現する概形形状データを取
    得する概形形状抽出工程と、前記3次元物体の表面部分
    等の詳細な形状造形を必要とする詳細形状部分を抽出し
    て当該詳細形状部分を多数の前記断面形状で表現した詳
    細形状データを取得する詳細形状抽出工程と、前記概形
    形状抽出工程で抽出した前記概形形状データに基づいて
    前記光硬化物質あるいは前記シート部材等により前記概
    形形状部分を形成する概形形状形成工程と、前記詳細形
    状抽出工程で抽出した前記詳細形状データに基づいて前
    記光照射により前記断面形状の層形成を行って前記詳細
    形状部分を形成する詳細形状形成工程と、を備えたこと
    を特徴とする3次元造形方法。
  2. 【請求項2】前記概形形状抽出工程は、所定の規格化さ
    れたブロックの1つまたは複数の組み合わせとして前記
    概形形状部分を抽出して前記概形形状データを取得し、
    前記概形形成工程は、前記概形形状抽出工程で取得した
    前記概形形状データに基づいて前記規格化された1つま
    たは複数のブロックを組み合わせた概形形状部分を形成
    することを特徴とする請求項1記載の3次元造形方法。
  3. 【請求項3】前記詳細形状抽出工程は、前記概形形状抽
    出工程で抽出された前記概形形状部分を基準として前記
    3次元物体の表面部分等を前記詳細形状部分として抽出
    して前記概形形状データを取得し、前記詳細形状形成工
    程は、前記詳細形状抽出工程で取得した前記詳細形状デ
    ータに基づいて前記概形形成工程で形成された前記概形
    形状部分を基準として表面部分等の前記詳細形状部分を
    形成することを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の3次元造形方法。
  4. 【請求項4】前記概形形状形成工程と前記詳細形状形成
    工程を前記光照射により同一工程内で行うことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の3次元造形方法。
  5. 【請求項5】前記概形形状形成工程と前記詳細形状形成
    工程を別工程で行うことを特徴とする請求項1または請
    求項2記載の3次元造形方法。
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