JPH10213290A - オイルエア潤滑装置の分配器 - Google Patents
オイルエア潤滑装置の分配器Info
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- JPH10213290A JPH10213290A JP9028384A JP2838497A JPH10213290A JP H10213290 A JPH10213290 A JP H10213290A JP 9028384 A JP9028384 A JP 9028384A JP 2838497 A JP2838497 A JP 2838497A JP H10213290 A JPH10213290 A JP H10213290A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 オイルの分配精度の向上。
【解決手段】 オイル供給源から供給されたオイルを通
路内壁に付着させ、通路内の空気流によりオイルを給油
箇所に搬送するオイルエア潤滑装置の端末の分配器であ
って、オイル供給源側に連絡される入口通路10と、対応
する給油箇所に連絡される複数の分配通路9 と、対応す
る給油箇所よりも下流側の給油箇所に連絡される出口通
路24とを備え、入口通路の下流側に軸方向所定深さを有
する環状隙間12を形成し、分配通路と出口通路とを環状
隙間の底よりも入口通路側でその内外周に開口させた。
入口通路と分配通路及び出口通路との間に螺旋通路11を
設けた。環状隙間に対し分配通路を外周に開口させ、出
口通路を内周に開口させ、環状隙間の内周を形成する部
分と外周を形成する部分とを脱着可能に別部材2 と3に
より形成し、分配通路の開口位置と出口通路の開口位置
とを環状隙間の軸方向に一致させた。
路内壁に付着させ、通路内の空気流によりオイルを給油
箇所に搬送するオイルエア潤滑装置の端末の分配器であ
って、オイル供給源側に連絡される入口通路10と、対応
する給油箇所に連絡される複数の分配通路9 と、対応す
る給油箇所よりも下流側の給油箇所に連絡される出口通
路24とを備え、入口通路の下流側に軸方向所定深さを有
する環状隙間12を形成し、分配通路と出口通路とを環状
隙間の底よりも入口通路側でその内外周に開口させた。
入口通路と分配通路及び出口通路との間に螺旋通路11を
設けた。環状隙間に対し分配通路を外周に開口させ、出
口通路を内周に開口させ、環状隙間の内周を形成する部
分と外周を形成する部分とを脱着可能に別部材2 と3に
より形成し、分配通路の開口位置と出口通路の開口位置
とを環状隙間の軸方向に一致させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オイル供給源から
供給されたオイルを通路内壁に付着させ、通路内の空気
流によりオイルを給油箇所に搬送するオイルエア潤滑装
置に用いられ、対応する給油箇所と下流側給油箇所とに
オイルを分配するオイルエア潤滑装置の分配器に関す
る。
供給されたオイルを通路内壁に付着させ、通路内の空気
流によりオイルを給油箇所に搬送するオイルエア潤滑装
置に用いられ、対応する給油箇所と下流側給油箇所とに
オイルを分配するオイルエア潤滑装置の分配器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】オイルエア潤滑は、圧延機等の多列軸受
の各軸受けにオイルを供給するものであり、通路内壁に
付着させたオイルを空気流により給油箇所に搬送させる
ため、空気中にオイルミストを混合して給油箇所にオイ
ルを供給するオイルミスト潤滑に比較してオイルの使用
量が少なく、また外部へのオイルの漏れが無く、環境が
汚染されないといった利点がある。
の各軸受けにオイルを供給するものであり、通路内壁に
付着させたオイルを空気流により給油箇所に搬送させる
ため、空気中にオイルミストを混合して給油箇所にオイ
ルを供給するオイルミスト潤滑に比較してオイルの使用
量が少なく、また外部へのオイルの漏れが無く、環境が
汚染されないといった利点がある。
【0003】オイルエア潤滑装置の分配器は、オイル供
給源から供給されたオイルが入ってくる通路と、この通
路から分かれて出ていく分配通路と、出口通路とを備え
ており、分配通路は所定の給油箇所に接続され、出口通
路は下流の次の分配器の通路又は最後の給油箇所にに接
続されるように使用される。このようなオイルエア潤滑
装置の分配器においては、分配通路と出口通路との開口
面積比によりその分配比が決定されることが望ましい。
すなわち、分配通路と出口通路との開口面積比を変更す
ることに応じてその分配器が対応する給油箇所へのオイ
ル量とその下流側へ搬送されるオイルの量との比を変化
させることができれば、種々の分配比に応じた分配器を
容易に得ることができる。しかしながら、オイル供給源
から供給されたオイルは、重力の影響により下方に偏っ
て搬送されるため、分配孔及び出口孔の開口位置により
その開口面積に応じた分配比が得られないといった問題
がある。
給源から供給されたオイルが入ってくる通路と、この通
路から分かれて出ていく分配通路と、出口通路とを備え
ており、分配通路は所定の給油箇所に接続され、出口通
路は下流の次の分配器の通路又は最後の給油箇所にに接
続されるように使用される。このようなオイルエア潤滑
装置の分配器においては、分配通路と出口通路との開口
面積比によりその分配比が決定されることが望ましい。
すなわち、分配通路と出口通路との開口面積比を変更す
ることに応じてその分配器が対応する給油箇所へのオイ
ル量とその下流側へ搬送されるオイルの量との比を変化
させることができれば、種々の分配比に応じた分配器を
容易に得ることができる。しかしながら、オイル供給源
から供給されたオイルは、重力の影響により下方に偏っ
て搬送されるため、分配孔及び出口孔の開口位置により
その開口面積に応じた分配比が得られないといった問題
がある。
【0004】そこで、オイルへの重力の影響を無くすこ
とを目的とした分配器が特開平5−340499号公報
に開示されている。同公報に示されている分配器は、分
配器の入口側の通路内に通路内壁との間に環状隙間を形
成するスリーブを設け、環状隙間の下流側開口にその分
配器が対応する軸受(給油箇所)へ連通する分配用孔
(分配通路)と下流側の軸受に連通する分配用孔(出口
通路)とを開口させている。
とを目的とした分配器が特開平5−340499号公報
に開示されている。同公報に示されている分配器は、分
配器の入口側の通路内に通路内壁との間に環状隙間を形
成するスリーブを設け、環状隙間の下流側開口にその分
配器が対応する軸受(給油箇所)へ連通する分配用孔
(分配通路)と下流側の軸受に連通する分配用孔(出口
通路)とを開口させている。
【0005】前記環状隙間を形成したことによって、毛
細管現象によりオイルを環状隙間に広がらせ、オイルを
各分配用孔に均一に流入させることを目的としている
が、以下のような問題がある。 (1)オイルエア潤滑装置に用いられるオイルは、粘度
が高く、環状隙間にオイルが進入したとしても、環状隙
間全体にはオイルの層が広がりにくく、下方にオイルが
多く供給される。 (2)分配通路及び出口通路の開口が環状隙間の下流側
で流体の流れと同一方向に向けて開口しているため、供
給されたオイルは環状隙間が満たされるまでにそのまま
分配通路及び出口通路へ流出してしまう。分配通路及び
出口通路へのオイルの流入が均一でないと、正確な分配
精度が得られないこのような状態は、オイルを搬送する
空気の圧力がばらついたときや、空気圧力が極端に小さ
い場合に特に顕著となる。
細管現象によりオイルを環状隙間に広がらせ、オイルを
各分配用孔に均一に流入させることを目的としている
が、以下のような問題がある。 (1)オイルエア潤滑装置に用いられるオイルは、粘度
が高く、環状隙間にオイルが進入したとしても、環状隙
間全体にはオイルの層が広がりにくく、下方にオイルが
多く供給される。 (2)分配通路及び出口通路の開口が環状隙間の下流側
で流体の流れと同一方向に向けて開口しているため、供
給されたオイルは環状隙間が満たされるまでにそのまま
分配通路及び出口通路へ流出してしまう。分配通路及び
出口通路へのオイルの流入が均一でないと、正確な分配
精度が得られないこのような状態は、オイルを搬送する
空気の圧力がばらついたときや、空気圧力が極端に小さ
い場合に特に顕著となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、給油個所へ
給油されるオイルの分配精度を向上させることができる
オイルエア潤滑装置の分配器を得ることを目的とする。
給油されるオイルの分配精度を向上させることができる
オイルエア潤滑装置の分配器を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明の手段は、オ
イル供給源から供給されたオイルを通路内壁に付着さ
せ、通路内の空気流によりオイルを給油箇所に搬送する
オイルエア潤滑装置に用いられ、前記通路中に配置され
対応する給油箇所と下流側の給油箇所とにオイルを分配
するオイルエア潤滑装置の分配器であって、前記オイル
供給源側に連絡される入口通路と、対応する給油箇所に
連絡される複数の分配通路と、対応する給油箇所よりも
下流側の給油箇所に連絡される出口通路とを備え、前記
入口通路の下流側に軸方向所定深さを有する環状隙間を
形成し、前記分配通路と前記出口通路とを前記環状隙間
の底よりも入口通路側でその内外周に開口させたことを
特徴とする(請求項1)。
イル供給源から供給されたオイルを通路内壁に付着さ
せ、通路内の空気流によりオイルを給油箇所に搬送する
オイルエア潤滑装置に用いられ、前記通路中に配置され
対応する給油箇所と下流側の給油箇所とにオイルを分配
するオイルエア潤滑装置の分配器であって、前記オイル
供給源側に連絡される入口通路と、対応する給油箇所に
連絡される複数の分配通路と、対応する給油箇所よりも
下流側の給油箇所に連絡される出口通路とを備え、前記
入口通路の下流側に軸方向所定深さを有する環状隙間を
形成し、前記分配通路と前記出口通路とを前記環状隙間
の底よりも入口通路側でその内外周に開口させたことを
特徴とする(請求項1)。
【0008】この手段では、入口通路の下流側に軸方向
所定深さを有する環状隙間を形成し、分配通路と出口通
路とを環状隙間の底よりも入口通路側でその内外周に開
口させたので、環状隙間の底から分配通路及び出口通路
の開口までに油溜まりが形成される。これにより、搬送
されてきたオイルのほとんどは、環状隙間が行き止まり
であるため、分配通路および出口通路には直ちに搬出さ
れず、まず油溜まりを満たし、その後搬送されてきたオ
イルにより油溜まり中のオイルが環状隙間内で略均等に
押され、分配通路及び出口通路から送出される。従っ
て、分配通路及び出口通路の開口面積に応じた分配比率
で分配することができる。分配通路の開口を複数個に分
けて設ける構成としたことは、環状隙間内のオイルが一
箇所から大量に送出されることがなく、環状隙間領域の
分散した位置より少量づつのオイルを取り出すことがで
き、油溜まり内にオイルが常時充満している状態とする
ことができるから、前記分配がより正確に行われる。
所定深さを有する環状隙間を形成し、分配通路と出口通
路とを環状隙間の底よりも入口通路側でその内外周に開
口させたので、環状隙間の底から分配通路及び出口通路
の開口までに油溜まりが形成される。これにより、搬送
されてきたオイルのほとんどは、環状隙間が行き止まり
であるため、分配通路および出口通路には直ちに搬出さ
れず、まず油溜まりを満たし、その後搬送されてきたオ
イルにより油溜まり中のオイルが環状隙間内で略均等に
押され、分配通路及び出口通路から送出される。従っ
て、分配通路及び出口通路の開口面積に応じた分配比率
で分配することができる。分配通路の開口を複数個に分
けて設ける構成としたことは、環状隙間内のオイルが一
箇所から大量に送出されることがなく、環状隙間領域の
分散した位置より少量づつのオイルを取り出すことがで
き、油溜まり内にオイルが常時充満している状態とする
ことができるから、前記分配がより正確に行われる。
【0009】前記分配通路を前記環状隙間の外周に開口
させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口させた
構成とするのがよい(請求項2)。この構成では、環状
隙間の外周に分配通路を開口させたので、給油箇所への
接続が容易であり、内周に出口通路を開口させたので、
その開口を連通させて出口通路を入口通路の延長線上に
設ける構成が可能となる。つまり直線状の通路から分配
通路を枝分かれさせたような、簡単な通路構成が可能と
なる。
させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口させた
構成とするのがよい(請求項2)。この構成では、環状
隙間の外周に分配通路を開口させたので、給油箇所への
接続が容易であり、内周に出口通路を開口させたので、
その開口を連通させて出口通路を入口通路の延長線上に
設ける構成が可能となる。つまり直線状の通路から分配
通路を枝分かれさせたような、簡単な通路構成が可能と
なる。
【0010】前記環状隙間の内周を形成する部分と外周
を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成するの
がよい(請求項3)。この構成では、環状隙間の内周を
形成する部分と外周を形成する部分とを脱着可能に別部
材により形成したので、例えば一方の部材を開口の大き
さが異なるものと交換することにより出口通路及び分配
通路の開口面積比を容易に変更することができ、種々の
分配比の分配器を容易に得ることができる。また、環状
隙間の隙間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に応じ
た環状隙間寸法を設定することができる。
を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成するの
がよい(請求項3)。この構成では、環状隙間の内周を
形成する部分と外周を形成する部分とを脱着可能に別部
材により形成したので、例えば一方の部材を開口の大き
さが異なるものと交換することにより出口通路及び分配
通路の開口面積比を容易に変更することができ、種々の
分配比の分配器を容易に得ることができる。また、環状
隙間の隙間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に応じ
た環状隙間寸法を設定することができる。
【0011】前記分配通路の開口位置と前記出口通路の
開口位置とを前記環状隙間の軸方向に一致させた構成と
するのがよい(請求項4)。この構成では、分配通路の
開口位置と出口通路の開口位置とを軸方向で一致させた
ので、各開口における圧力条件を同一にすることがで
き、開口面積の条件設定が容易となる。すなわち、開口
位置が軸方向に異なっていると、その位置により双方の
開口部に差圧が生じるが、これがない。
開口位置とを前記環状隙間の軸方向に一致させた構成と
するのがよい(請求項4)。この構成では、分配通路の
開口位置と出口通路の開口位置とを軸方向で一致させた
ので、各開口における圧力条件を同一にすることがで
き、開口面積の条件設定が容易となる。すなわち、開口
位置が軸方向に異なっていると、その位置により双方の
開口部に差圧が生じるが、これがない。
【0012】前記出口通路の開口を一つとした構成とす
るのがよい。この構成では、出口通路の開口を一つとし
たので、出口通路の開口面積の設定が容易となり、分配
比を容易に変更できる。すなわち、一つの通路の開口面
積を変えるだけで分配比が変更可能となる。
るのがよい。この構成では、出口通路の開口を一つとし
たので、出口通路の開口面積の設定が容易となり、分配
比を容易に変更できる。すなわち、一つの通路の開口面
積を変えるだけで分配比が変更可能となる。
【0013】前記出口通路の開口を前記環状隙間の周方
向に開口するスリット状に構成するのがよい(請求項
6)。この構成では、出口通路の開口を環状隙間の周方
向に開口するスリット状としたので、出口通路の開口を
環状隙間の広い範囲に臨ませることができ、出口通路の
開口の方向性を無くすことができる。
向に開口するスリット状に構成するのがよい(請求項
6)。この構成では、出口通路の開口を環状隙間の周方
向に開口するスリット状としたので、出口通路の開口を
環状隙間の広い範囲に臨ませることができ、出口通路の
開口の方向性を無くすことができる。
【0014】第2の発明の手段は、オイル供給源から供
給されたオイルを通路内壁に付着させ、通路内の空気流
によりオイルを給油箇所に搬送するオイルエア潤滑装置
に用いられ、前記通路中に配置され対応する給油箇所と
下流側の給油箇所とにオイルを分配するオイルエア潤滑
装置の分配器であって、前記オイル供給源に連絡される
入口通路と、対応する給油箇所に連絡される複数の分配
通路と、対応する給油箇所よりも下流側の給油箇所に連
絡される出口通路とを備え、前記入口通路と前記分配通
路及び前記出口通路との間に螺旋通路を形成したことを
特徴とする(請求項7)。
給されたオイルを通路内壁に付着させ、通路内の空気流
によりオイルを給油箇所に搬送するオイルエア潤滑装置
に用いられ、前記通路中に配置され対応する給油箇所と
下流側の給油箇所とにオイルを分配するオイルエア潤滑
装置の分配器であって、前記オイル供給源に連絡される
入口通路と、対応する給油箇所に連絡される複数の分配
通路と、対応する給油箇所よりも下流側の給油箇所に連
絡される出口通路とを備え、前記入口通路と前記分配通
路及び前記出口通路との間に螺旋通路を形成したことを
特徴とする(請求項7)。
【0015】この手段では、入口通路と出口通路及び分
配通路との間に、螺旋通路を形成することにより、均一
なオイル層を螺旋の外周部分に形成できるから、螺旋の
終わりに続く部分に全周で均一な環状のオイル層を形成
することができ、この均一なオイル層に基いて分配通路
及び出口通路から精度の高い分配を行う構成が可能とな
る。
配通路との間に、螺旋通路を形成することにより、均一
なオイル層を螺旋の外周部分に形成できるから、螺旋の
終わりに続く部分に全周で均一な環状のオイル層を形成
することができ、この均一なオイル層に基いて分配通路
及び出口通路から精度の高い分配を行う構成が可能とな
る。
【0016】前記螺旋通路の断面形状を矩形とするのが
よい(請求項8)。この構成では、螺旋通路断面形状を
矩形としたので、螺旋通路の通路面積が絞られないで大
きく形成でき、オイル及び空気の流れに対する抵抗とな
らず、分配機能に影響を与えない。
よい(請求項8)。この構成では、螺旋通路断面形状を
矩形としたので、螺旋通路の通路面積が絞られないで大
きく形成でき、オイル及び空気の流れに対する抵抗とな
らず、分配機能に影響を与えない。
【0017】前記螺旋通路を多条とするのがよい(請求
項9)。この構成では、螺旋通路を多条としたので、螺
旋通路の出口を複数(周方向に等分割になる)とするこ
とができ、より均一なオイルの層を形成することができ
る。
項9)。この構成では、螺旋通路を多条としたので、螺
旋通路の出口を複数(周方向に等分割になる)とするこ
とができ、より均一なオイルの層を形成することができ
る。
【0018】前記螺旋通路の下流側に軸方向に所定深さ
を有する環状隙間を形成し、前記分配通路と前記出口通
路とを前記環状隙間の底よりも入口通路側でその内外周
に開口させた構成とするのがよい(請求項10)。この
構成では、螺旋通路の下流側に軸方向所定深さを有する
環状隙間を形成し、分配通路と出口通路とを環状隙間の
底よりも入口通路側でその内外周に開口させたので、環
状隙間の底から分配通路及び出口通路の開口までに油溜
まりが形成される。これにより、搬送されてきたオイル
のほとんどは、環状隙間が行き止まりであるため、分配
通路および出口通路には直ちに搬出されず、まず油溜ま
りを満たし、その後搬送されてきたオイルにより油溜ま
り中のオイルが環状隙間内で略均等に押され、分配通路
及び出口通路から送出される。従って、分配通路及び出
口通路の開口面積に応じた分配比率で分配することがで
きる。分配通路の開口を複数個に分けて設ける構成とし
たことは、環状隙間内のオイルが一箇所から大量に送出
されることがなく、環状隙間領域の分散した位置より少
量づつのオイルを取り出すことができ、油溜まり内にオ
イルが常時充満している状態とすることができるから、
前記分配がより正確に行われる。
を有する環状隙間を形成し、前記分配通路と前記出口通
路とを前記環状隙間の底よりも入口通路側でその内外周
に開口させた構成とするのがよい(請求項10)。この
構成では、螺旋通路の下流側に軸方向所定深さを有する
環状隙間を形成し、分配通路と出口通路とを環状隙間の
底よりも入口通路側でその内外周に開口させたので、環
状隙間の底から分配通路及び出口通路の開口までに油溜
まりが形成される。これにより、搬送されてきたオイル
のほとんどは、環状隙間が行き止まりであるため、分配
通路および出口通路には直ちに搬出されず、まず油溜ま
りを満たし、その後搬送されてきたオイルにより油溜ま
り中のオイルが環状隙間内で略均等に押され、分配通路
及び出口通路から送出される。従って、分配通路及び出
口通路の開口面積に応じた分配比率で分配することがで
きる。分配通路の開口を複数個に分けて設ける構成とし
たことは、環状隙間内のオイルが一箇所から大量に送出
されることがなく、環状隙間領域の分散した位置より少
量づつのオイルを取り出すことができ、油溜まり内にオ
イルが常時充満している状態とすることができるから、
前記分配がより正確に行われる。
【0019】前記分配通路を前記環状隙間の外周に開口
させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口させた
構成とするのがよい(請求項11)。この構成では、環
状隙間の外周に分配通路を開口させたので、給油箇所へ
の接続が容易であり、内周に出口通路を開口させたの
で、その開口を連通させて出口通路を入口通路の延長線
上に設ける構成が可能となる。
させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口させた
構成とするのがよい(請求項11)。この構成では、環
状隙間の外周に分配通路を開口させたので、給油箇所へ
の接続が容易であり、内周に出口通路を開口させたの
で、その開口を連通させて出口通路を入口通路の延長線
上に設ける構成が可能となる。
【0020】前記環状隙間の内周を形成する部分と外周
を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成した構
成とするのがよい(請求項12)。この構成では、環状
隙間の内周を形成する部分と外周を形成する部分とを脱
着可能に別部材により形成したので、例えば一方の部材
を開口の大きさが異なるものと交換することにより出口
通路及び分配通路の開口面積比を容易に変更することが
でき、種々の分配比の分配器を容易に得ることができ
る。また、環状隙間の隙間寸法を容易に変更でき、オイ
ルの粘度に応じて環状隙間寸法を設定することができ
る。
を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成した構
成とするのがよい(請求項12)。この構成では、環状
隙間の内周を形成する部分と外周を形成する部分とを脱
着可能に別部材により形成したので、例えば一方の部材
を開口の大きさが異なるものと交換することにより出口
通路及び分配通路の開口面積比を容易に変更することが
でき、種々の分配比の分配器を容易に得ることができ
る。また、環状隙間の隙間寸法を容易に変更でき、オイ
ルの粘度に応じて環状隙間寸法を設定することができ
る。
【0021】前記分配通路の開口位置と前記出口通路の
開口位置とを軸方向で一致させた構成とするのがよい
(請求項13)。この構成では、分配通路の開口位置と
出口通路の開口位置とを軸方向で一致させたので、各開
口における圧力条件を同一にすることができ、開口面積
の条件設定が容易となる。すなわち、開口位置が軸方向
に異なっていると、その位置により双方の開口部に差圧
が生じるが、これがない。
開口位置とを軸方向で一致させた構成とするのがよい
(請求項13)。この構成では、分配通路の開口位置と
出口通路の開口位置とを軸方向で一致させたので、各開
口における圧力条件を同一にすることができ、開口面積
の条件設定が容易となる。すなわち、開口位置が軸方向
に異なっていると、その位置により双方の開口部に差圧
が生じるが、これがない。
【0022】前記出口通路の開口を一つとした構成とす
るのがよい(請求項14)。この構成では、出口通路の
開口を一つとしたので、出口通路の開口面積の設定が容
易となり、分配比を容易に変更できる。すなわち、一つ
の通路の開口面積を変えるだけで分配比が変更可能とな
る。
るのがよい(請求項14)。この構成では、出口通路の
開口を一つとしたので、出口通路の開口面積の設定が容
易となり、分配比を容易に変更できる。すなわち、一つ
の通路の開口面積を変えるだけで分配比が変更可能とな
る。
【0023】前記出口通路の開口を前記環状隙間の周方
向に開口するスリット状とした構成とするのがよい(請
求項15)。この構成では、出口通路の開口を環状隙間
の周方向に開口するスリット状としたので、出口通路の
開口を環状隙間の広い範囲に臨ませることができ、出口
通路の開口の方向性を無くすことができる。
向に開口するスリット状とした構成とするのがよい(請
求項15)。この構成では、出口通路の開口を環状隙間
の周方向に開口するスリット状としたので、出口通路の
開口を環状隙間の広い範囲に臨ませることができ、出口
通路の開口の方向性を無くすことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1〜図4
を用いて説明する。図1は第1の実施の形態の分配器1
を示す。この分配器1は、略筒状の第1部材2に、第2
部材3を挿入してねじ部材4、5で固定した構造体あ
り、入口通路10、螺旋通路11、環状隙間12、分配
通路13、出口通路14、等を形成されている。
を用いて説明する。図1は第1の実施の形態の分配器1
を示す。この分配器1は、略筒状の第1部材2に、第2
部材3を挿入してねじ部材4、5で固定した構造体あ
り、入口通路10、螺旋通路11、環状隙間12、分配
通路13、出口通路14、等を形成されている。
【0025】入口通路10は、分配器1の最も上流にあ
って、図1(a)に示すように、第1部材2の中心軸線
に沿った円孔として形成されており、この入口通路10
に続いて螺旋通路11が形成されている。螺旋通路11
は、入口通路10の円孔に続いて形成されている円孔内
に第2部材3に形成された雄ねじ部17が小間隙を介し
て嵌入しており、そのねじ溝と円孔内周面とで形成され
ている。雄ねじ部17は溝が深い角形ねじで、2条ねじ
である。雄ねじ部17の下流側は円孔が少し拡大形成さ
れた拡大円孔18となり、雄ねじ部17の終わりにはね
じ溝底径に略等しい径の短い軸部19がある。
って、図1(a)に示すように、第1部材2の中心軸線
に沿った円孔として形成されており、この入口通路10
に続いて螺旋通路11が形成されている。螺旋通路11
は、入口通路10の円孔に続いて形成されている円孔内
に第2部材3に形成された雄ねじ部17が小間隙を介し
て嵌入しており、そのねじ溝と円孔内周面とで形成され
ている。雄ねじ部17は溝が深い角形ねじで、2条ねじ
である。雄ねじ部17の下流側は円孔が少し拡大形成さ
れた拡大円孔18となり、雄ねじ部17の終わりにはね
じ溝底径に略等しい径の短い軸部19がある。
【0026】この短い軸部19に続いて大径部20があ
り、この大径部20の外周と拡大円孔18との間に環状
隙間12が形成されている。環状隙間12は、図1
(a)の右側に底21があって行き止まりとなってい
る。すなわち、環状隙間12は軸方向に所定の深さを有
している。環状隙間12の隙間寸法は供給するオイルの
粘度に応じて適切に決められている。底21は大径部2
0が更に大径になった部分と拡大円孔18が拡大した部
分とが密着嵌合することによって形成され、底付近の環
状隙間12は隙間寸法が少し拡大している。
り、この大径部20の外周と拡大円孔18との間に環状
隙間12が形成されている。環状隙間12は、図1
(a)の右側に底21があって行き止まりとなってい
る。すなわち、環状隙間12は軸方向に所定の深さを有
している。環状隙間12の隙間寸法は供給するオイルの
粘度に応じて適切に決められている。底21は大径部2
0が更に大径になった部分と拡大円孔18が拡大した部
分とが密着嵌合することによって形成され、底付近の環
状隙間12は隙間寸法が少し拡大している。
【0027】環状隙間12の入口通路10側から底21
に至る途中には分配通路13及び出口通路14が開口し
ている。分配通路13は、図1(a)、(b)に示すよ
うに、環状隙間12の外周を形成している第1部材2の
周壁を内外に貫通して軸直角方向に穿設された小孔9で
あり、周方向に等間隔で4個設けてある。その小孔9の
外側開口が位置する第1部材2の外周部分には環状凹溝
22を設けてある。出口通路14は、図1(a)、
(b)に示すように、環状隙間12の内周を形成してい
る第2部材3及びねじ部材4に設けてあり、図1(a)
の右端から環状隙間12の内側位置に達する中心円孔2
3と第2部材3の周壁を貫通して中心円孔23に達する
1個の小孔24とで形成されている。分配通路13と出
口通路14との開口位置は環状隙間12の軸方向に位置
を一致させて設けてあり、すなわち底21を有する環状
隙間12における同じ深さ位置に設けてある。
に至る途中には分配通路13及び出口通路14が開口し
ている。分配通路13は、図1(a)、(b)に示すよ
うに、環状隙間12の外周を形成している第1部材2の
周壁を内外に貫通して軸直角方向に穿設された小孔9で
あり、周方向に等間隔で4個設けてある。その小孔9の
外側開口が位置する第1部材2の外周部分には環状凹溝
22を設けてある。出口通路14は、図1(a)、
(b)に示すように、環状隙間12の内周を形成してい
る第2部材3及びねじ部材4に設けてあり、図1(a)
の右端から環状隙間12の内側位置に達する中心円孔2
3と第2部材3の周壁を貫通して中心円孔23に達する
1個の小孔24とで形成されている。分配通路13と出
口通路14との開口位置は環状隙間12の軸方向に位置
を一致させて設けてあり、すなわち底21を有する環状
隙間12における同じ深さ位置に設けてある。
【0028】図2は第2の実施の形態の分配器1aを示
す。この分配器1aは、第2の実施の形態のものと比べ
て出口通路14の環状隙間12に対する開口形状が異な
る。出口通路14の環状隙間12に対する開口形状は、
第2部材3の外周から軸直角方向に所定幅で切り込んだ
スリット25である。このスリット25は環状隙間12
の内周面の周方向に広い範囲で開口させることができる
から、その開口の方向性をなくすことができ、環状隙間
12内の周方向のオイルの均一性が崩れることがあって
も、あまりその影響を受けること無くオイルを流出させ
る。この他は第1の実施の形態と同じであるから同じ部
分に同一図面符号を付して説明を省略する。
す。この分配器1aは、第2の実施の形態のものと比べ
て出口通路14の環状隙間12に対する開口形状が異な
る。出口通路14の環状隙間12に対する開口形状は、
第2部材3の外周から軸直角方向に所定幅で切り込んだ
スリット25である。このスリット25は環状隙間12
の内周面の周方向に広い範囲で開口させることができる
から、その開口の方向性をなくすことができ、環状隙間
12内の周方向のオイルの均一性が崩れることがあって
も、あまりその影響を受けること無くオイルを流出させ
る。この他は第1の実施の形態と同じであるから同じ部
分に同一図面符号を付して説明を省略する。
【0029】このような分配器1、1aは、いずれも所
望の分配比となるように、分配通路13の小孔9と出口
通路14の小孔24又はスリット25との開口面積比を
決めた構成として同様に使用され、例えば分配器1は図
3に示すように、2個が圧延機のローラの軸受部を構成
しているチョック26に組み込まれる。図中、27はロ
ール軸の一部、28、29はロール軸のころ軸受であ
る。図の左側が給油の上流側で、図4に示すミキシング
ブロック43に接続し、図の右側が下流で、図示してい
ない他の給油個所に接続している。同図において、チョ
ック26に穿設された円孔30内に上流側から通路接続
部材31、1番目の分配器1、スペーサ32、2番目の
分配器1、スペーサ33が順に配置されている。円孔3
0は軸受28、29の上側に接近した位置に穿設されて
おり、各分配器1の分配通路13である環状凹溝22と
ころ軸受28、29とを接続する給油通路34、35が
チョック26に設けてある。通路接続部材31は中心に
給油通路としての円孔36が形成されていて1番目の分
配器1の入口通路10に接続し、スペーサ32の給油通
路としての中心孔37が1番目の分配器1の出口通路1
4と2番目の分配器1の入口通路10とを接続し、スペ
ーサ33の給油通路としての中心孔38が他の給油個所
へ向かう給油通路に接続している。ここで使用している
1番目の分配器1は分配通路13へ流れるオイル量と出
口通路14へ流れるオイル量との比、つまり分配比が1
対2、また2番目の分配器1は分配比が1対1のもので
あり、予めこの分配比となるように小孔9と小孔24の
開口面積比を異ならせて形成したものである。
望の分配比となるように、分配通路13の小孔9と出口
通路14の小孔24又はスリット25との開口面積比を
決めた構成として同様に使用され、例えば分配器1は図
3に示すように、2個が圧延機のローラの軸受部を構成
しているチョック26に組み込まれる。図中、27はロ
ール軸の一部、28、29はロール軸のころ軸受であ
る。図の左側が給油の上流側で、図4に示すミキシング
ブロック43に接続し、図の右側が下流で、図示してい
ない他の給油個所に接続している。同図において、チョ
ック26に穿設された円孔30内に上流側から通路接続
部材31、1番目の分配器1、スペーサ32、2番目の
分配器1、スペーサ33が順に配置されている。円孔3
0は軸受28、29の上側に接近した位置に穿設されて
おり、各分配器1の分配通路13である環状凹溝22と
ころ軸受28、29とを接続する給油通路34、35が
チョック26に設けてある。通路接続部材31は中心に
給油通路としての円孔36が形成されていて1番目の分
配器1の入口通路10に接続し、スペーサ32の給油通
路としての中心孔37が1番目の分配器1の出口通路1
4と2番目の分配器1の入口通路10とを接続し、スペ
ーサ33の給油通路としての中心孔38が他の給油個所
へ向かう給油通路に接続している。ここで使用している
1番目の分配器1は分配通路13へ流れるオイル量と出
口通路14へ流れるオイル量との比、つまり分配比が1
対2、また2番目の分配器1は分配比が1対1のもので
あり、予めこの分配比となるように小孔9と小孔24の
開口面積比を異ならせて形成したものである。
【0030】図4はオイルエア潤滑装置の構成を示すブ
ロック図であり、39はオイルタンク、40は制御盤、
41は給油ポンプ、42は分配弁、43はミキシングブ
ロック、44は空気源であり、45はオイルライン、4
6は電気配線、47はエアライン、48はオイル/エア
ラインである。
ロック図であり、39はオイルタンク、40は制御盤、
41は給油ポンプ、42は分配弁、43はミキシングブ
ロック、44は空気源であり、45はオイルライン、4
6は電気配線、47はエアライン、48はオイル/エア
ラインである。
【0031】このオイルエア潤滑装置は、ポンプ41が
制御盤40からの制御信号により動作してオイルタンク
39のオイルを分配弁42に加圧供給し、分配弁42が
制御盤40からの制御信号により動作して各給油ブロッ
ク毎に設けられているミキシングブロック43、その他
のミキシングブロックへ順次所定時間間隔で所定量のオ
イルを分配する。ミキシングブロック43では空気源4
4からの圧縮空気により分配弁42からのオイルをオイ
ル/エアライン48を介して1番目の分配器1の入口通
路10に搬送する。分配器1では、空気の流入に伴って
オイルが入口通路10の内周面に沿って流入する。そし
て空気は螺旋通路11に沿って流れ、更に分配通路13
と出口通路14とに分かれて流出する。この空気流によ
ってオイルも螺旋通路11に沿って流れ、螺旋通路11
の終端した拡大円孔18の始端の内面全周に均一なオイ
ルの層を形成し、これによって環状隙間12に全周から
入り、給油開始初期の段階で環状隙間12の底21から
分配通路13及び出口通路14の位置までの間の部分
を、つまり環状隙間12の奥部の油溜まりを、満たした
状態となり、それから分配通路13の小孔9と出口通路
14の小孔24とに分かれて流れている空気流によって
オイルが各小孔9、24の開口面積に応じた分配比率
(この場合は1対2)で環状凹溝22、中心円孔23へ
流出し、一方は給油通路34を介してころ軸受28に供
給され、他方はスペーサ32の中心孔37を介して2番
目の分配器1に供給される。
制御盤40からの制御信号により動作してオイルタンク
39のオイルを分配弁42に加圧供給し、分配弁42が
制御盤40からの制御信号により動作して各給油ブロッ
ク毎に設けられているミキシングブロック43、その他
のミキシングブロックへ順次所定時間間隔で所定量のオ
イルを分配する。ミキシングブロック43では空気源4
4からの圧縮空気により分配弁42からのオイルをオイ
ル/エアライン48を介して1番目の分配器1の入口通
路10に搬送する。分配器1では、空気の流入に伴って
オイルが入口通路10の内周面に沿って流入する。そし
て空気は螺旋通路11に沿って流れ、更に分配通路13
と出口通路14とに分かれて流出する。この空気流によ
ってオイルも螺旋通路11に沿って流れ、螺旋通路11
の終端した拡大円孔18の始端の内面全周に均一なオイ
ルの層を形成し、これによって環状隙間12に全周から
入り、給油開始初期の段階で環状隙間12の底21から
分配通路13及び出口通路14の位置までの間の部分
を、つまり環状隙間12の奥部の油溜まりを、満たした
状態となり、それから分配通路13の小孔9と出口通路
14の小孔24とに分かれて流れている空気流によって
オイルが各小孔9、24の開口面積に応じた分配比率
(この場合は1対2)で環状凹溝22、中心円孔23へ
流出し、一方は給油通路34を介してころ軸受28に供
給され、他方はスペーサ32の中心孔37を介して2番
目の分配器1に供給される。
【0032】スペーサ32の中心孔37を介して空気お
よびオイルを供給される2番目の分配器1においても1
番目と同様に、各小孔9、24の開口面積に応じた分配
比率(この場合は1対1)で環状凹溝22、中心円孔2
3へ流出し、一方は給油通路34を介してころ軸受29
に供給され、他方は次の図示していない給油個所に搬送
される。
よびオイルを供給される2番目の分配器1においても1
番目と同様に、各小孔9、24の開口面積に応じた分配
比率(この場合は1対1)で環状凹溝22、中心円孔2
3へ流出し、一方は給油通路34を介してころ軸受29
に供給され、他方は次の図示していない給油個所に搬送
される。
【0033】なお、分配器1、1aを用いた分配精度テ
ストによれば、好ましい分配精度が得られたが、分配器
1の雄ねじ部17を除去した構成のものでもある程度の
分配精度を確保できるから、用途によっては雄ねじ分1
7を省略したものでも実用可能である。また、前記螺旋
通路11を形成する雄ねじ部17は、1条ねじでもよい
が、多条ねじの方が螺旋通路11の下流側における円孔
内周面に形成されるオイル層の厚さの均等性がよいよう
であり、分配精度が高い。また、この螺旋通路11を備
えた構成は、これに続く下流側内周の全周面に均等なオ
イルの層を形成するから、分配通路と出口通路とが環状
隙間に開口する構成に限らず、螺旋軸方向に沿って上流
に向かって開口した構成であっても分配精度を向上させ
ることができる。
ストによれば、好ましい分配精度が得られたが、分配器
1の雄ねじ部17を除去した構成のものでもある程度の
分配精度を確保できるから、用途によっては雄ねじ分1
7を省略したものでも実用可能である。また、前記螺旋
通路11を形成する雄ねじ部17は、1条ねじでもよい
が、多条ねじの方が螺旋通路11の下流側における円孔
内周面に形成されるオイル層の厚さの均等性がよいよう
であり、分配精度が高い。また、この螺旋通路11を備
えた構成は、これに続く下流側内周の全周面に均等なオ
イルの層を形成するから、分配通路と出口通路とが環状
隙間に開口する構成に限らず、螺旋軸方向に沿って上流
に向かって開口した構成であっても分配精度を向上させ
ることができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、環状隙間が油
溜まりとなって、この環状隙間に溜まったオイルが分配
通路及び出口通路から押し出されるから、分配通路及び
出口通路の開口面積に応じた分配比率で分配することが
できる効果を奏する。請求項2に記載の発明は、通路構
成が簡単になることから、単純で嵩張らない分配器とな
る効果を奏する。請求項3に記載の発明は、出口通路及
び分配通路の開口面積比を容易に変更することができ、
種々の分配比の分配器を得やすく、また、環状隙間の隙
間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に適応した分配
器を得やすい効果を奏する。請求項4記載の発明は、分
配通路の開口と出口通路の開口との各開口における圧力
条件が同一になるから、開口面積の条件設定が容易とな
る効果を奏する。請求項5に記載の発明は、分配比が容
易に変更できる効果を奏する。請求項6に記載の発明
は、出口通路の開口の方向性を無くすことができるか
ら、出口通路直前付近のオイル層が何らかの原因で周方
向の均一性の崩れた状態になったとしても、その影響を
受けにくい効果を奏する。請求項7に記載の発明は、均
一なオイル層をねじの終わりに続く位置の全周に形成す
ることができ、分配通路及び出口通路から精度の高い分
配を行うことができる効果を奏する。請求項8に記載の
発明は、螺旋通路の通路面積が絞られないで大きく形成
でき、オイル及び空気の流れに対する抵抗とならず、分
配機能に影響を与えない効果を奏する。請求項9に記載
の発明は、より均一なオイルの層を形成することができ
るから、より正確な分配比で分配できる効果を奏する。
請求項10に記載の発明は、環状隙間が油溜まりとなっ
て、この環状隙間に溜まったオイルが分配通路及び出口
通路から押し出されるから、分配通路及び出口通路の開
口面積に応じた分配比率で分配することができる効果を
奏する。請求項11に記載の発明は、嵩張らない分配器
となる効果を奏する。請求項12に記載の発明は、出口
通路及び分配通路の開口面積比を容易に変更することが
でき、種々の分配比の分配器を得やすく、また、環状隙
間の隙間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に適応し
た分配器を得やすい効果を奏する。請求項13に記載の
発明は、分配通路の開口と出口通路の開口との各開口位
置における圧力条件が同一になるから、開口面積の条件
設定が容易となる効果を奏する。請求項14に記載の発
明は、分配比が容易に変更できる効果を奏する。請求項
15に記載の発明は、出口通路の開口の方向性を無くす
ことができるから、出口通路直前付近のオイル層が何ら
かの原因で周方向の均一性の崩れた状態になったとして
も、その影響を受けにくい効果を奏する。
溜まりとなって、この環状隙間に溜まったオイルが分配
通路及び出口通路から押し出されるから、分配通路及び
出口通路の開口面積に応じた分配比率で分配することが
できる効果を奏する。請求項2に記載の発明は、通路構
成が簡単になることから、単純で嵩張らない分配器とな
る効果を奏する。請求項3に記載の発明は、出口通路及
び分配通路の開口面積比を容易に変更することができ、
種々の分配比の分配器を得やすく、また、環状隙間の隙
間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に適応した分配
器を得やすい効果を奏する。請求項4記載の発明は、分
配通路の開口と出口通路の開口との各開口における圧力
条件が同一になるから、開口面積の条件設定が容易とな
る効果を奏する。請求項5に記載の発明は、分配比が容
易に変更できる効果を奏する。請求項6に記載の発明
は、出口通路の開口の方向性を無くすことができるか
ら、出口通路直前付近のオイル層が何らかの原因で周方
向の均一性の崩れた状態になったとしても、その影響を
受けにくい効果を奏する。請求項7に記載の発明は、均
一なオイル層をねじの終わりに続く位置の全周に形成す
ることができ、分配通路及び出口通路から精度の高い分
配を行うことができる効果を奏する。請求項8に記載の
発明は、螺旋通路の通路面積が絞られないで大きく形成
でき、オイル及び空気の流れに対する抵抗とならず、分
配機能に影響を与えない効果を奏する。請求項9に記載
の発明は、より均一なオイルの層を形成することができ
るから、より正確な分配比で分配できる効果を奏する。
請求項10に記載の発明は、環状隙間が油溜まりとなっ
て、この環状隙間に溜まったオイルが分配通路及び出口
通路から押し出されるから、分配通路及び出口通路の開
口面積に応じた分配比率で分配することができる効果を
奏する。請求項11に記載の発明は、嵩張らない分配器
となる効果を奏する。請求項12に記載の発明は、出口
通路及び分配通路の開口面積比を容易に変更することが
でき、種々の分配比の分配器を得やすく、また、環状隙
間の隙間寸法を容易に変更でき、オイルの粘度に適応し
た分配器を得やすい効果を奏する。請求項13に記載の
発明は、分配通路の開口と出口通路の開口との各開口位
置における圧力条件が同一になるから、開口面積の条件
設定が容易となる効果を奏する。請求項14に記載の発
明は、分配比が容易に変更できる効果を奏する。請求項
15に記載の発明は、出口通路の開口の方向性を無くす
ことができるから、出口通路直前付近のオイル層が何ら
かの原因で周方向の均一性の崩れた状態になったとして
も、その影響を受けにくい効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施の形態を示し、(a)は縦
断側面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
断側面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示し、(a)は縦
断側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
断側面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図3】本発明の分配器をチョックに組み込んだ状態の
縦断側面図である。
縦断側面図である。
【図4】本発明の分配器を使用するオイルエア潤滑装置
のブロック図である。
のブロック図である。
1 分配器 1a 分配器 9 小孔 10 入口通路 11 螺旋通路 12 環状隙間 13 分配通路 14 出口通路 17 雄ねじ部 21 底 22 環状凹溝 23 中心円孔 24 小孔 25 スリット 26 チョック 27 ロール軸 28 ころ軸受 29 ころ軸受
Claims (15)
- 【請求項1】 オイル供給源から供給されたオイルを通
路内壁に付着させ、通路内の空気流によりオイルを給油
箇所に搬送するオイルエア潤滑装置に用いられ、前記通
路中に配置され対応する給油箇所と下流側の給油箇所と
にオイルを分配するオイルエア潤滑装置の分配器であっ
て、前記オイル供給源側に連絡される入口通路と、対応
する給油箇所に連絡される複数の分配通路と、対応する
給油箇所よりも下流側の給油箇所に連絡される出口通路
とを備え、前記入口通路の下流側に軸方向所定深さを有
する環状隙間を形成し、前記分配通路と前記出口通路と
を前記環状隙間の底よりも入口通路側でその内外周に開
口させたオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項2】 前記分配通路を前記環状隙間の外周に開
口させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口させ
た請求項1記載のオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項3】 前記環状隙間の内周を形成する部分と外
周を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成した
請求項1または請求項2記載のオイルエア潤滑装置の分
配器。 - 【請求項4】 前記分配通路の開口位置と前記出口通路
の開口位置とを前記環状隙間の軸方向に一致させた請求
項1、請求項2、または請求項3記載のオイルエア潤滑
装置の分配器。 - 【請求項5】 前記出口通路の開口を一つとした請求項
2、請求項3、または請求項4記載のオイルエア潤滑装
置の分配器。 - 【請求項6】 前記出口通路の開口を前記環状隙間の周
方向に開口するスリット状とした請求項5記載のオイル
エア潤滑装置の分配器。 - 【請求項7】 オイル供給源から供給されたオイルを通
路内壁に付着させ、通路内の空気流によりオイルを給油
箇所に搬送するオイルエア潤滑装置に用いられ、前記通
路中に配置され対応する給油箇所と下流側の給油箇所と
にオイルを分配するオイルエア潤滑装置の分配器であっ
て、前記オイル供給源に連絡される入口通路と、対応す
る給油箇所に連絡される複数の分配通路と、対応する給
油箇所よりも下流側の給油箇所に連絡される出口通路と
を備え、前記入口通路と前記分配通路及び前記出口通路
との間に螺旋通路を形成したことを特徴とするオイルエ
ア潤滑装置の分配器。 - 【請求項8】 前記螺旋通路の断面形状を矩形とした請
求項7記載のオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項9】 前記螺旋通路を多条とした請求項7、請
求項8記載のオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項10】 前記螺旋通路の下流側に軸方向所定深
さを有する環状隙間を形成し、前記分配通路と前記出口
通路とを前記環状隙間の底よりも入口通路側でその内外
周に開口させた請求項7、請求項8、または請求項9記
載のオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項11】 前記分配通路を前記環状隙間の外周に
開口させ、前記出口通路を前記環状隙間の内周に開口さ
せた請求項10記載のオイルエア潤滑装置の分配器。 - 【請求項12】 前記環状隙間の内周を形成する部分と
外周を形成する部分とを脱着可能に別部材により形成し
た請求項10、または請求項11記載のオイルエア潤滑
装置の分配器。 - 【請求項13】 前記分配通路の開口位置と前記出口通
路の開口位置とを軸方向で一致させた請求項10、請求
項11、または請求項12記載のオイルエア潤滑装置の
分配器。 - 【請求項14】 前記出口通路の開口を一つとした請求
項11、請求項12、または請求項13記載のオイルエ
ア潤滑装置の分配器。 - 【請求項15】 前記出口通路の開口を前記環状隙間の
周方向に開口するスリット状とした請求項14記載のオ
イルエア潤滑装置の分配器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9028384A JPH10213290A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | オイルエア潤滑装置の分配器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9028384A JPH10213290A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | オイルエア潤滑装置の分配器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10213290A true JPH10213290A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=12247172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9028384A Pending JPH10213290A (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | オイルエア潤滑装置の分配器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10213290A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010193805A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Putio:Kk | ねじ式流量調節器および点滴灌水用ドリッパ |
JP2020159375A (ja) * | 2019-03-25 | 2020-10-01 | 広和株式会社 | オイルエア分配器およびオイルエア分配構造 |
CN114838281A (zh) * | 2022-03-17 | 2022-08-02 | 启东安升润液设备有限公司 | N点单线圆周分配式智能分配器 |
-
1997
- 1997-01-27 JP JP9028384A patent/JPH10213290A/ja active Pending
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