JPH10212235A - 抗腫瘍剤 - Google Patents
抗腫瘍剤Info
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- JPH10212235A JPH10212235A JP1562897A JP1562897A JPH10212235A JP H10212235 A JPH10212235 A JP H10212235A JP 1562897 A JP1562897 A JP 1562897A JP 1562897 A JP1562897 A JP 1562897A JP H10212235 A JPH10212235 A JP H10212235A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 下記式[I][式I中、R1 はH、アル
キル、ハロゲン、−OH、アルコキシ、ヒドロキシアル
コキシ、−NH2 ;R2 はH、−NH2 等;R3は下記
式(a)、(b)、(c)等;R4 はH、ハロゲン、−
NH2 、−CN、−CHO、−CH2 OH、−CH=N
−OH等;iは1〜4の整数、nは0〜4の整数、mは
0〜4の整数]で示されるピリミジン誘導体又はその薬
理学的に許容可能な塩の少なくとも1つを有効成分とし
て含有する抗腫瘍剤。 【化1】 【化2】 【効果】 本発明の抗腫瘍剤は優れた抗腫瘍作用を有
し、各種腫瘍の治療剤として有用である。
キル、ハロゲン、−OH、アルコキシ、ヒドロキシアル
コキシ、−NH2 ;R2 はH、−NH2 等;R3は下記
式(a)、(b)、(c)等;R4 はH、ハロゲン、−
NH2 、−CN、−CHO、−CH2 OH、−CH=N
−OH等;iは1〜4の整数、nは0〜4の整数、mは
0〜4の整数]で示されるピリミジン誘導体又はその薬
理学的に許容可能な塩の少なくとも1つを有効成分とし
て含有する抗腫瘍剤。 【化1】 【化2】 【効果】 本発明の抗腫瘍剤は優れた抗腫瘍作用を有
し、各種腫瘍の治療剤として有用である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の腫瘍の治療
剤として有用なピリミジン誘導体又はその薬理学的に許
容可能な塩を有効成分とする抗腫瘍剤に関する。
剤として有用なピリミジン誘導体又はその薬理学的に許
容可能な塩を有効成分とする抗腫瘍剤に関する。
【0002】
【従来の技術】現在多くの腫瘍に対しては薬効面及び安
全性の面から、満足のいく薬剤はなく、優れた抗腫瘍剤
の開発が望まれている。従来、シクロアルキル環を有す
るピリミジン関連誘導体は次のようなものが知られてい
る。特開平8−134044号公報に優れた抗ウイルス
作用を有する1−ヒドロキシメチル−シクロアルキル−
1−メチルアミノ誘導体が開示されており、特開平2−
304088号公報には、カルボビル(Carbovi
r)として周知の抗ウイルス剤の製造中間体として、ピ
リミジニルアミノ基で置換されたシクロペンテンカルビ
ノール化合物が開示されている。特開平3−47169
号公報には、炭素環式ヌクレオシドアナログの合成中間
体としてシクロブチルアミノ基を有するピリミジン誘導
体が開示されている。又、特開昭60−130571号
公報には、除草剤又は殺微生物剤として有用な、シクロ
プロピルメチルアミノ基を有するピリミジン誘導体が開
示されている。しかしながら、本発明に係わるピリミジ
ン誘導体のような構造を有する化合物が抗腫瘍作用を有
することはこれまで報告されていない。
全性の面から、満足のいく薬剤はなく、優れた抗腫瘍剤
の開発が望まれている。従来、シクロアルキル環を有す
るピリミジン関連誘導体は次のようなものが知られてい
る。特開平8−134044号公報に優れた抗ウイルス
作用を有する1−ヒドロキシメチル−シクロアルキル−
1−メチルアミノ誘導体が開示されており、特開平2−
304088号公報には、カルボビル(Carbovi
r)として周知の抗ウイルス剤の製造中間体として、ピ
リミジニルアミノ基で置換されたシクロペンテンカルビ
ノール化合物が開示されている。特開平3−47169
号公報には、炭素環式ヌクレオシドアナログの合成中間
体としてシクロブチルアミノ基を有するピリミジン誘導
体が開示されている。又、特開昭60−130571号
公報には、除草剤又は殺微生物剤として有用な、シクロ
プロピルメチルアミノ基を有するピリミジン誘導体が開
示されている。しかしながら、本発明に係わるピリミジ
ン誘導体のような構造を有する化合物が抗腫瘍作用を有
することはこれまで報告されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、腫瘍に対しては
満足のいく治療薬はなく、新たな抗腫瘍剤の開発が望ま
れ、種々の研究がなされてきているのが現状である。本
発明の目的は、副作用が少なく抗腫瘍作用が強い理想的
な薬剤の開発にある。
満足のいく治療薬はなく、新たな抗腫瘍剤の開発が望ま
れ、種々の研究がなされてきているのが現状である。本
発明の目的は、副作用が少なく抗腫瘍作用が強い理想的
な薬剤の開発にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の事
情を鑑み鋭意研究を行った結果、本発明に係わるピリミ
ジン誘導体が優れた抗腫瘍作用を有し、又低毒性である
ことを見い出し、本発明を完成した。
情を鑑み鋭意研究を行った結果、本発明に係わるピリミ
ジン誘導体が優れた抗腫瘍作用を有し、又低毒性である
ことを見い出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明の要旨及び好ましい態様は以
下の通りである。 〔1〕次の一般式[I]:
下の通りである。 〔1〕次の一般式[I]:
【0006】
【化4】
【0007】〔式I中、R1 はH、炭素数C1 〜C4 の
低級アルキル基、ハロゲン原子、−OH、炭素数C1 〜
C4 の低級アルコキシ基、炭素数C1 〜C6 のヒドロキ
シ低級アルコキシ基又は−NH2 ;R2 はH、−NH2
又は−NHCOCH3 ;R3 は次の(a)〜(e)から
選ばれる基
低級アルキル基、ハロゲン原子、−OH、炭素数C1 〜
C4 の低級アルコキシ基、炭素数C1 〜C6 のヒドロキ
シ低級アルコキシ基又は−NH2 ;R2 はH、−NH2
又は−NHCOCH3 ;R3 は次の(a)〜(e)から
選ばれる基
【0008】
【化5】
【0009】R4 はH、ハロゲン原子、−NH2 、−C
N、−CHO、−CH2 OH、−COOH、−CH2 N
H2 、−CONH2 、−CH=N−A(Aは−OH、炭
素数C1 〜C4 の低級アルキル基又は炭素数C1 〜C4
の低級アルコキシ基)、−N=N−Z(Zは芳香環基で
あって、当該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級
アルキル基、ハロゲン原子、−NO2 及び炭素数C1 〜
C4 の低級アルコキシ基から選ばれる置換基を有してい
てもよい。);R5 はH又は炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルキル基;R6 及びR7 は同一又は異なって、それぞれ
炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基;R8 はH、−O
H、炭素数C1 〜C4 のヒドロキシ低級アルキル基又は
−CH2 OC(O)CH3 ;R9 はH、−OH、炭素数
C1 〜C4 の低級アルキル基、炭素数C1 〜C4 のヒド
ロキシ低級アルキル基、炭素数C1 〜C4 の低級アルコ
キシ基、ビニル基、−O(CH2 )k−R(Rは芳香環
基であって、当該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の
低級アルキル基、ハロゲン原子及び炭素数C1 〜C4 の
低級アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよ
い。kは0 〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’
(R’はベンゾイルオキシ基又は芳香環基であって、当
該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、ハロゲン原子及び炭素数C1 〜C4 の低級アルコキ
シ基から選ばれる置換基を有していてもよい。jは0 〜
6 の整数);R10はH、−OH又は炭素数C1 〜C4 の
低級アルコキシ基;あるいはR9 とR10とでメチレン基
(=CH2 )又はそれらが結合する炭素原子と共にカル
ボニル基(C=O)を形成してもよい;式(c)及び
(e)において、シクロアルキル環は環内の任意の位置
に二重結合を有していてもよい;iは1 〜4 の整数、n
は0 〜4 の整数、mは0 〜4 の整数を示す;但し、n=
0 でR8 =Hの場合を除く〕で示されるピリミジン誘導
体又はその薬理学的に許容可能な塩の少なくとも一つを
有効成分として含有する抗腫瘍剤。 〔2〕R1 がH、メチル、エチル、塩素原子、臭素原
子、−OH、メトキシ又は−NH2 であり;R2 はH又
は−NH2 であり;R3 は次の(a)〜(e)から選ば
れる基
N、−CHO、−CH2 OH、−COOH、−CH2 N
H2 、−CONH2 、−CH=N−A(Aは−OH、炭
素数C1 〜C4 の低級アルキル基又は炭素数C1 〜C4
の低級アルコキシ基)、−N=N−Z(Zは芳香環基で
あって、当該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級
アルキル基、ハロゲン原子、−NO2 及び炭素数C1 〜
C4 の低級アルコキシ基から選ばれる置換基を有してい
てもよい。);R5 はH又は炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルキル基;R6 及びR7 は同一又は異なって、それぞれ
炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基;R8 はH、−O
H、炭素数C1 〜C4 のヒドロキシ低級アルキル基又は
−CH2 OC(O)CH3 ;R9 はH、−OH、炭素数
C1 〜C4 の低級アルキル基、炭素数C1 〜C4 のヒド
ロキシ低級アルキル基、炭素数C1 〜C4 の低級アルコ
キシ基、ビニル基、−O(CH2 )k−R(Rは芳香環
基であって、当該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の
低級アルキル基、ハロゲン原子及び炭素数C1 〜C4 の
低級アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよ
い。kは0 〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’
(R’はベンゾイルオキシ基又は芳香環基であって、当
該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、ハロゲン原子及び炭素数C1 〜C4 の低級アルコキ
シ基から選ばれる置換基を有していてもよい。jは0 〜
6 の整数);R10はH、−OH又は炭素数C1 〜C4 の
低級アルコキシ基;あるいはR9 とR10とでメチレン基
(=CH2 )又はそれらが結合する炭素原子と共にカル
ボニル基(C=O)を形成してもよい;式(c)及び
(e)において、シクロアルキル環は環内の任意の位置
に二重結合を有していてもよい;iは1 〜4 の整数、n
は0 〜4 の整数、mは0 〜4 の整数を示す;但し、n=
0 でR8 =Hの場合を除く〕で示されるピリミジン誘導
体又はその薬理学的に許容可能な塩の少なくとも一つを
有効成分として含有する抗腫瘍剤。 〔2〕R1 がH、メチル、エチル、塩素原子、臭素原
子、−OH、メトキシ又は−NH2 であり;R2 はH又
は−NH2 であり;R3 は次の(a)〜(e)から選ば
れる基
【0010】
【化6】
【0011】であり;R4 はH、塩素原子、臭素原子、
−NH2 、−CN、−CHO、−CH2 OH、−COO
H、−CH2 NH2 、−CONH2 、−CH=N−A
(Aは−OH、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、
エトキシ、又はプロポキシ)、又は−N=N−Z(Zは
フェニル基であって、環上にメチル、エチル、塩素原
子、臭素原子、−NO2 及びメトキシから選ばれる置換
基を有していてもよい。)であり;R5 はHであり;R
6 及びR7 は同一又は異なって、それぞれメチル、エチ
ル又はプロピルであり;R8 はヒドロキシメチル又はヒ
ドロキシエチルであり;R9 はH、−OH、メチル、エ
チル、プロピル、iso-プロピル、ヒドロキシメチル、ヒ
ドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシ、エト
キシ、ビニル、−O(CH2 )k−R:(Rはフェニル
基であって、環上にメチル、エチル、塩素原子、臭素原
子及びメトキシから選ばれる置換基を有していてもよ
い。kは0〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’
(R’はフェニル基であって、環上にメチル、エチル、
塩素原子、臭素原子及びメトキシから選ばれる置換基を
有していてもよい。jは0 〜6 の整数)であり;R10は
H、−OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はiso-
プロポキシ;あるいはR9 とR10とでメチレン基(=C
H2 )又はそれらが結合する炭素原子と共にカルボニル
基(C=O)を形成してもよく;式(c)及び(e)に
おいて、シクロアルキル環は環内の任意の位置に二重結
合を有していてもよい;iは1 〜4 の整数、nは1 又は
2 、mは0 〜2 の整数を示す、上記〔1〕に記載の抗腫
瘍剤。 〔3〕下記の化合物からなる群から選ばれる少なくとも
1つの化合物又はその薬理学的に許容可能な塩の少なく
とも一つを有効成分として含有する上記〔1〕に記載の
抗腫瘍剤。 1) 2,5−ジアミノ−4−{〔[1−ヒドロキシメ
チル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロブチ
ル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 2) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロ
ブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 3) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(3−フェニルプロピル)−1−シク
ロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 4) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルメチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 5) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 6) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシメチ
ル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 7) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメ
チル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジ
ン、 8) 2−アミノ−6−クロロ−5−ヒドロキシイミノ
メチル−4−{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒ
ドロキシメチル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}
ピリミジン、及び 9) 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフ
ェニル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3
−フェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕
アミノ}ピリミジン。
−NH2 、−CN、−CHO、−CH2 OH、−COO
H、−CH2 NH2 、−CONH2 、−CH=N−A
(Aは−OH、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、
エトキシ、又はプロポキシ)、又は−N=N−Z(Zは
フェニル基であって、環上にメチル、エチル、塩素原
子、臭素原子、−NO2 及びメトキシから選ばれる置換
基を有していてもよい。)であり;R5 はHであり;R
6 及びR7 は同一又は異なって、それぞれメチル、エチ
ル又はプロピルであり;R8 はヒドロキシメチル又はヒ
ドロキシエチルであり;R9 はH、−OH、メチル、エ
チル、プロピル、iso-プロピル、ヒドロキシメチル、ヒ
ドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシ、エト
キシ、ビニル、−O(CH2 )k−R:(Rはフェニル
基であって、環上にメチル、エチル、塩素原子、臭素原
子及びメトキシから選ばれる置換基を有していてもよ
い。kは0〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’
(R’はフェニル基であって、環上にメチル、エチル、
塩素原子、臭素原子及びメトキシから選ばれる置換基を
有していてもよい。jは0 〜6 の整数)であり;R10は
H、−OH、メトキシ、エトキシ、プロポキシ又はiso-
プロポキシ;あるいはR9 とR10とでメチレン基(=C
H2 )又はそれらが結合する炭素原子と共にカルボニル
基(C=O)を形成してもよく;式(c)及び(e)に
おいて、シクロアルキル環は環内の任意の位置に二重結
合を有していてもよい;iは1 〜4 の整数、nは1 又は
2 、mは0 〜2 の整数を示す、上記〔1〕に記載の抗腫
瘍剤。 〔3〕下記の化合物からなる群から選ばれる少なくとも
1つの化合物又はその薬理学的に許容可能な塩の少なく
とも一つを有効成分として含有する上記〔1〕に記載の
抗腫瘍剤。 1) 2,5−ジアミノ−4−{〔[1−ヒドロキシメ
チル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロブチ
ル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 2) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロ
ブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 3) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(3−フェニルプロピル)−1−シク
ロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 4) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルメチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 5) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 6) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシメチ
ル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 7) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメ
チル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジ
ン、 8) 2−アミノ−6−クロロ−5−ヒドロキシイミノ
メチル−4−{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒ
ドロキシメチル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}
ピリミジン、及び 9) 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフ
ェニル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3
−フェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕
アミノ}ピリミジン。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の前記一般式[I]中、R
1 で示される炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基は直鎖
状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメチル、エチ
ル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチ
ルであり、好ましくは、メチル又はエチルであり、最も
好ましくはメチルであり:ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子が挙げら
れ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子である:炭
素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基は直鎖状又は分枝鎖
状のいずれでもよく、例えばメトキシ、エトキシ、n-プ
ロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブトキシであり、好ま
しくはメトキシ又はエトキシであり、最も好ましくはメ
トキシであり:炭素数C1 〜C6 のヒドロキシ低級アル
コキシ基は、アルコキシ部分が直鎖状又は分枝鎖状のい
ずれでもよく、またシクロアルキル環を含んでいてもよ
い。例えば2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプ
ロポキシ、4−ヒドロキシブトキシ又は1−ヒドロキシ
メチルシクロブチル−1−メトキシが挙げられる。
1 で示される炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基は直鎖
状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメチル、エチ
ル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチ
ルであり、好ましくは、メチル又はエチルであり、最も
好ましくはメチルであり:ハロゲン原子としては、塩素
原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子が挙げら
れ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子である:炭
素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基は直鎖状又は分枝鎖
状のいずれでもよく、例えばメトキシ、エトキシ、n-プ
ロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブトキシであり、好ま
しくはメトキシ又はエトキシであり、最も好ましくはメ
トキシであり:炭素数C1 〜C6 のヒドロキシ低級アル
コキシ基は、アルコキシ部分が直鎖状又は分枝鎖状のい
ずれでもよく、またシクロアルキル環を含んでいてもよ
い。例えば2−ヒドロキシエトキシ、3−ヒドロキシプ
ロポキシ、4−ヒドロキシブトキシ又は1−ヒドロキシ
メチルシクロブチル−1−メトキシが挙げられる。
【0013】R4 で示されるハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子が挙げら
れる。R4 で示される−CH=N−AにおけるAは水酸
基、炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基または炭素数C
1 〜C4 の低級アルコキシ基であり、Aで示される炭素
数C1 〜C4 の低級アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状の
いずれでもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、
iso-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられる。
またAで示される炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基
は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブト
キシまたはiso-ブトキシが挙げられる。Aとしては、好
ましくは水酸基である。R4 で示される−N=N−Z中
のZは芳香環基であって、当該芳香環基は環上に炭素数
C1 〜C4 の低級アルキル基、ハロゲン原子、−NO2
及び炭素数C1〜C4 の低級アルコキシ基から選ばれる
置換基を有していてもよい。該置換基としての炭素数C
1 〜C4 の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のい
ずれでもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、is
o-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ま
しくはメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルで
あり、最も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子とし
ては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が
挙げられ、最も好ましくは塩素原子、臭素原子である:
炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブ
トキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキシで
あり、最も好ましくはメトキシである。Zで示される芳
香環基としてはフェニル基等が挙げられる。R4 で示さ
れる−N=N−Zとしては、
素原子、臭素原子、フッ素原子又はヨウ素原子が挙げら
れる。R4 で示される−CH=N−AにおけるAは水酸
基、炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基または炭素数C
1 〜C4 の低級アルコキシ基であり、Aで示される炭素
数C1 〜C4 の低級アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状の
いずれでもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、
iso-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられる。
またAで示される炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基
は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばメトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ、n-ブト
キシまたはiso-ブトキシが挙げられる。Aとしては、好
ましくは水酸基である。R4 で示される−N=N−Z中
のZは芳香環基であって、当該芳香環基は環上に炭素数
C1 〜C4 の低級アルキル基、ハロゲン原子、−NO2
及び炭素数C1〜C4 の低級アルコキシ基から選ばれる
置換基を有していてもよい。該置換基としての炭素数C
1 〜C4 の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のい
ずれでもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、is
o-プロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ま
しくはメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルで
あり、最も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子とし
ては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が
挙げられ、最も好ましくは塩素原子、臭素原子である:
炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブ
トキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキシで
あり、最も好ましくはメトキシである。Zで示される芳
香環基としてはフェニル基等が挙げられる。R4 で示さ
れる−N=N−Zとしては、
【0014】
【化7】
【0015】
【化8】
【0016】
【化9】
【0017】が挙げられる。
【0018】R5 で示される炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例え
ばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチ
ル又はiso-ブチルが挙げられる。
ルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例え
ばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチ
ル又はiso-ブチルが挙げられる。
【0019】R6 又はR7 で示される炭素数C1 〜C4
の低級アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよ
く、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピ
ル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメ
チル、エチル又はプロピルであり、最も好ましくはメチ
ル又はエチルである。
の低級アルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよ
く、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピ
ル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメ
チル、エチル又はプロピルであり、最も好ましくはメチ
ル又はエチルである。
【0020】R8 で示される炭素数C1 〜C4 のヒドロ
キシ低級アルキル基は、アルキル部分が直鎖状又は分枝
鎖状のいずれでもよく、例えばヒドロキシメチル、1−
ヒドロキシエチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチ
ル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシエチル、
3−ヒドロキシプロピル又は4−ヒドロキシブチルが挙
げられ、好ましくはヒドロキシメチル、1−ヒドロキシ
エチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル又は2−ヒ
ドロキシエチルであり、最も好ましくはヒドロキシメチ
ル、1−ヒドロキシエチル又は2−ヒドロキシエチルで
ある。
キシ低級アルキル基は、アルキル部分が直鎖状又は分枝
鎖状のいずれでもよく、例えばヒドロキシメチル、1−
ヒドロキシエチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチ
ル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシエチル、
3−ヒドロキシプロピル又は4−ヒドロキシブチルが挙
げられ、好ましくはヒドロキシメチル、1−ヒドロキシ
エチル、1−メチル−2−ヒドロキシエチル又は2−ヒ
ドロキシエチルであり、最も好ましくはヒドロキシメチ
ル、1−ヒドロキシエチル又は2−ヒドロキシエチルで
ある。
【0021】R9 で示される炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例え
ばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチ
ル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメチル、エチ
ル、n-プロピル又はiso-プロピルであり、最も好ましく
はn-プロピル又はiso-プロピルであり:炭素数C1 〜C
4 のヒドロキシ低級アルキル基は、アルキル部分が直鎖
状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばヒドロキシメ
チル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、
3−ヒドロキシプロピル又は4−ヒドロキシブチルが挙
げられ、好ましくはヒドロキシメチル、1−ヒドロキシ
エチル、2−ヒドロキシエチル又は3−ヒドロキシプロ
ピルであり、最も好ましくはヒドロキシメチルであり:
炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基は直鎖状又は分枝
鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシ、エトキシ、n-
プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブトキシが挙げら
れ、好ましくはメトキシ又はエトキシであり、最も好ま
しくはメトキシである。
ルキル基は直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例え
ばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチ
ル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメチル、エチ
ル、n-プロピル又はiso-プロピルであり、最も好ましく
はn-プロピル又はiso-プロピルであり:炭素数C1 〜C
4 のヒドロキシ低級アルキル基は、アルキル部分が直鎖
状又は分枝鎖状のいずれでもよく、例えばヒドロキシメ
チル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、
3−ヒドロキシプロピル又は4−ヒドロキシブチルが挙
げられ、好ましくはヒドロキシメチル、1−ヒドロキシ
エチル、2−ヒドロキシエチル又は3−ヒドロキシプロ
ピルであり、最も好ましくはヒドロキシメチルであり:
炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基は直鎖状又は分枝
鎖状のいずれでもよく、例えばメトキシ、エトキシ、n-
プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブトキシが挙げら
れ、好ましくはメトキシ又はエトキシであり、最も好ま
しくはメトキシである。
【0022】R9 で示される−O(CH2 )k−R中の
Rは芳香環基であって、当該芳香環基は環上に置換基を
有していてもよい。該置換基としての炭素数C1 〜C4
の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでも
よく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピ
ル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメ
チル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルであり、最
も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げら
れ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子である:炭
素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブ
トキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキシで
あり、最も好ましくはメトキシである。
Rは芳香環基であって、当該芳香環基は環上に置換基を
有していてもよい。該置換基としての炭素数C1 〜C4
の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでも
よく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピ
ル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましくはメ
チル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルであり、最
も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子としては、塩
素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げら
れ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子である:炭
素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又はn-ブ
トキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキシで
あり、最も好ましくはメトキシである。
【0023】R9 で示される−(CH2 )j−R’中の
R’が芳香環基である場合、当該芳香環基は環上に置換
基を有していてもよい。該置換基としての炭素数C1 〜
C4の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれ
でもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プ
ロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましく
はメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルであ
り、最も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子として
は、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙
げられ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子であ
る:炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メ
トキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又は
n-ブトキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキ
シであり、最も好ましくはメトキシ基である。R又は
R’で示される芳香環基としてはフェニル基等が挙げら
れる。
R’が芳香環基である場合、当該芳香環基は環上に置換
基を有していてもよい。該置換基としての炭素数C1 〜
C4の低級アルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれ
でもよく、例えばメチル、エチル、n-プロピル、iso-プ
ロピル、n-ブチル又はiso-ブチルが挙げられ、好ましく
はメチル、エチル、n-プロピル又はiso-プロピルであ
り、最も好ましくはメチルであり:ハロゲン原子として
は、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙
げられ、最も好ましくは塩素原子又はフッ素原子であ
る:炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基としては、メ
トキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポキシ又は
n-ブトキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又はエトキ
シであり、最も好ましくはメトキシ基である。R又は
R’で示される芳香環基としてはフェニル基等が挙げら
れる。
【0024】R10で示される炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、
例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポ
キシ又はn-ブトキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又
はエトキシである。
ルコキシ基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく、
例えばメトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、iso-プロポ
キシ又はn-ブトキシが挙げられ、好ましくはメトキシ又
はエトキシである。
【0025】本発明の前記一般式[I]で示される化合
物は更に適当な酸との反応により、所望に応じて薬理学
的に許容可能な塩に変換することも、又、生成した塩か
ら塩基を遊離させることも出来る。本発明の前記一般式
[I]で示される化合物の薬理学的に許容可能な酸付加
塩を形成する酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、硝酸、燐酸等の鉱酸、メタンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低
級アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなア
リールスルホン酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸等の有機酸が
挙げられ、造塩反応は常法により容易に行うことが出来
る。
物は更に適当な酸との反応により、所望に応じて薬理学
的に許容可能な塩に変換することも、又、生成した塩か
ら塩基を遊離させることも出来る。本発明の前記一般式
[I]で示される化合物の薬理学的に許容可能な酸付加
塩を形成する酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、硝酸、燐酸等の鉱酸、メタンスルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸のような低
級アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸のようなア
リールスルホン酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、クエ
ン酸、リンゴ酸、シュウ酸、乳酸、酒石酸等の有機酸が
挙げられ、造塩反応は常法により容易に行うことが出来
る。
【0026】一般式[I]における各置換基は次のもの
が好ましい。R1 はH、ハロゲン原子、−OH又は炭素
数C1 〜C4 の低級アルコキシ基;R2 はH又は−NH
2 ;R3 は次の式(a)〜(e)から選ばれる基;
が好ましい。R1 はH、ハロゲン原子、−OH又は炭素
数C1 〜C4 の低級アルコキシ基;R2 はH又は−NH
2 ;R3 は次の式(a)〜(e)から選ばれる基;
【0027】
【化10】
【0028】R4 はH、ハロゲン原子、−NH2 、−C
N、−CHO、−CH2 OH、−CH=NOH、又は
N、−CHO、−CH2 OH、−CH=NOH、又は
【0029】
【化11】
【0030】;R5 はH;R6 及びR7 は同一又は異な
った炭素数C1 〜C4 の直鎖状あるいは分枝鎖状低級ア
ルキル基;R8 はH、−OH、炭素数C1 〜C4 のヒド
ロキシ低級アルキル基又は−CH2 OC(O)CH3 ;
R9 はH、−OH、炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基、炭素数C1
〜C4 のヒドロキシ低級アルキル基、−O(CH2 )k
−R(Rは置換基を有していてもよいフェニル基、kは
0 〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’(R’は置
換基を有していてもよいフェニル基、jは0 〜6 の整
数);R10はH又は炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ
基;iは1 〜4 の整数;nは1 〜4 の整数(より好まし
くは1又は2);mは0 〜4 の整数(より好ましくは0
〜2)。一般式[I]で示される化合物の中でも特に、
R5 がH、R8 がヒドロキシメチル、R9 が−(CH2
)j−R’(R’は置換基を有していてもよいフェニ
ル基、jは0 〜6 の整数)、nが1又は2、mが0〜2
の化合物は優れた抗腫瘍作用を有し、好ましい化合物で
ある。
った炭素数C1 〜C4 の直鎖状あるいは分枝鎖状低級ア
ルキル基;R8 はH、−OH、炭素数C1 〜C4 のヒド
ロキシ低級アルキル基又は−CH2 OC(O)CH3 ;
R9 はH、−OH、炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基、炭素数C1
〜C4 のヒドロキシ低級アルキル基、−O(CH2 )k
−R(Rは置換基を有していてもよいフェニル基、kは
0 〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’(R’は置
換基を有していてもよいフェニル基、jは0 〜6 の整
数);R10はH又は炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ
基;iは1 〜4 の整数;nは1 〜4 の整数(より好まし
くは1又は2);mは0 〜4 の整数(より好ましくは0
〜2)。一般式[I]で示される化合物の中でも特に、
R5 がH、R8 がヒドロキシメチル、R9 が−(CH2
)j−R’(R’は置換基を有していてもよいフェニ
ル基、jは0 〜6 の整数)、nが1又は2、mが0〜2
の化合物は優れた抗腫瘍作用を有し、好ましい化合物で
ある。
【0031】さらに、一般式[I]で示される化合物の
中でも、下記の化合物が特に好ましい。 1) 2,5−ジアミノ−4−{〔[1−ヒドロキシメ
チル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロブチ
ル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 2) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロ
ブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 3) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(3−フェニルプロピル)−1−シク
ロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 4) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルメチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 5) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 6) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシメチ
ル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 7) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメ
チル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジ
ン、 8) 2−アミノ−6−クロロ−5−ヒドロキシイミノ
メチル−4−{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒ
ドロキシメチル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}
ピリミジン、又は 9) 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフ
ェニル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3
−フェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕
アミノ}ピリミジン。
中でも、下記の化合物が特に好ましい。 1) 2,5−ジアミノ−4−{〔[1−ヒドロキシメ
チル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロブチ
ル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 2) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロ
ブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 3) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(3−フェニルプロピル)−1−シク
ロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 4) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルメチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 5) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 6) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシメチ
ル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 7) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメ
チル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジ
ン、 8) 2−アミノ−6−クロロ−5−ヒドロキシイミノ
メチル−4−{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒ
ドロキシメチル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}
ピリミジン、又は 9) 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフ
ェニル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3
−フェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕
アミノ}ピリミジン。
【0032】本発明の前記一般式[I]で示されるピリ
ミジン誘導体は種々の方法により製造することができ、
例えば特開平8−134044号公報に記載の方法に従
って製造することができる。一般式[I]で示される化
合物の内、R4 が−N=N−Zである化合物[Ib]
は、例えば以下の方法に従って製造することができる。
ミジン誘導体は種々の方法により製造することができ、
例えば特開平8−134044号公報に記載の方法に従
って製造することができる。一般式[I]で示される化
合物の内、R4 が−N=N−Zである化合物[Ib]
は、例えば以下の方法に従って製造することができる。
【0033】
【化12】
【0034】(上記式中、R1 、R2 、R3 及びZは前
記と同意義を示す) 一般式[Ia ]を有するピリミジン化合物、式:H2 N
−Zで表される化合物及び亜硝酸ナトリウムの混合物を
塩酸等の酸性水溶液中、0℃付近でジアゾカップリング
反応させることにより一般式[Ib ]で表されるピリミ
ジン環の5位へ−N=N−Zを導入した化合物を製造す
ることができる。
記と同意義を示す) 一般式[Ia ]を有するピリミジン化合物、式:H2 N
−Zで表される化合物及び亜硝酸ナトリウムの混合物を
塩酸等の酸性水溶液中、0℃付近でジアゾカップリング
反応させることにより一般式[Ib ]で表されるピリミ
ジン環の5位へ−N=N−Zを導入した化合物を製造す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】本発明の前記一般式[I]で示されるピ
リミジン誘導体及びその薬理学的に許容可能な塩は抗腫
瘍活性を有し、抗腫瘍剤として有用である。本発明の抗
腫瘍剤は、悪性腫瘍、良性腫瘍及び前癌病変等の腫瘍、
例えば、胃癌、肺癌、肝細胞癌、膵癌、大腸癌、悪性リ
ンパ腫、白血病、乳癌、黒色腫、腎癌、脳腫瘍、腹膜腫
瘍、脊髄腫瘍、下垂体腫瘍、甲状腺腫瘍、喉頭癌等の治
療に有効である。
リミジン誘導体及びその薬理学的に許容可能な塩は抗腫
瘍活性を有し、抗腫瘍剤として有用である。本発明の抗
腫瘍剤は、悪性腫瘍、良性腫瘍及び前癌病変等の腫瘍、
例えば、胃癌、肺癌、肝細胞癌、膵癌、大腸癌、悪性リ
ンパ腫、白血病、乳癌、黒色腫、腎癌、脳腫瘍、腹膜腫
瘍、脊髄腫瘍、下垂体腫瘍、甲状腺腫瘍、喉頭癌等の治
療に有効である。
【0036】本発明化合物は、適当な製剤用担体と混合
して調製した抗腫瘍剤組成物として投与される。投与形
態としては、経口、非経口のいずれにおいても投与でき
る。経口投与剤の剤型としては、例えば、錠剤、カプセ
ル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤及びシロップ剤等が
挙げられ、非経口投与剤の剤型としては、例えば、注射
剤及び坐剤等が挙げられる。これらの製剤の調製には薬
理学的、製剤学的に許容可能な添加物を加えることがで
き、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢
剤、コーティング剤及び色素等が用いられる。
して調製した抗腫瘍剤組成物として投与される。投与形
態としては、経口、非経口のいずれにおいても投与でき
る。経口投与剤の剤型としては、例えば、錠剤、カプセ
ル剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、液剤及びシロップ剤等が
挙げられ、非経口投与剤の剤型としては、例えば、注射
剤及び坐剤等が挙げられる。これらの製剤の調製には薬
理学的、製剤学的に許容可能な添加物を加えることがで
き、賦形剤、崩壊剤ないし崩壊補助剤、結合剤、滑沢
剤、コーティング剤及び色素等が用いられる。
【0037】経口剤においては、賦形剤としては、ブド
ウ糖、乳糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロ
ース等が、崩壊剤、崩壊補助剤としては、カルボキシメ
チルセルロース、デンプン、カルボキシメチルセルロー
スカルシウム等が、結合剤としては、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、ゼラチン等が、滑沢剤としては、ステア
リン酸マグネシウム、タルク等が、コーティング剤とし
ては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、酸
化チタン等が、又、注射剤においては、溶解剤ないし溶
解補助剤としては、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピ
レングリコール等が、等張化剤としては、ブドウ糖、塩
化ナトリウム、D−マンニトール、グリセリン等が、p
H調整剤としては、無機酸、有機酸又は無機塩基、有機
塩基等の慣用の製剤用成分が使用される。
ウ糖、乳糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロ
ース等が、崩壊剤、崩壊補助剤としては、カルボキシメ
チルセルロース、デンプン、カルボキシメチルセルロー
スカルシウム等が、結合剤としては、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、ゼラチン等が、滑沢剤としては、ステア
リン酸マグネシウム、タルク等が、コーティング剤とし
ては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、白糖、酸
化チタン等が、又、注射剤においては、溶解剤ないし溶
解補助剤としては、注射用蒸留水、生理食塩水、プロピ
レングリコール等が、等張化剤としては、ブドウ糖、塩
化ナトリウム、D−マンニトール、グリセリン等が、p
H調整剤としては、無機酸、有機酸又は無機塩基、有機
塩基等の慣用の製剤用成分が使用される。
【0038】本発明化合物の治療患者への投与量は、投
与する患者の症状、年令、投与方法によって異なるが、
通常0. 1mg〜1000mg/kg/日である。
与する患者の症状、年令、投与方法によって異なるが、
通常0. 1mg〜1000mg/kg/日である。
【0039】本発明の抗腫瘍剤組成物中における本発明
の有効成分の含有量は、製剤の形によって大きく変動
し、特に限定されるものではないが、通常は、組成物全
量に対し0. 01〜90重量%、好ましくは0. 01〜
20重量%、特に好ましくは0. 1〜10重量%であ
る。
の有効成分の含有量は、製剤の形によって大きく変動
し、特に限定されるものではないが、通常は、組成物全
量に対し0. 01〜90重量%、好ましくは0. 01〜
20重量%、特に好ましくは0. 1〜10重量%であ
る。
【0040】以下に実施例及び試験例を挙げて本発明を
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定さ
れるものではない。
更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定さ
れるものではない。
【0041】
実施例1 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフェニ
ル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3−フ
ェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕アミ
ノ}ピリミジン p−クロロアニリン 2.81g(0.022mmo
l)を水20ml及び濃塩酸6mlに溶解させ、3〜5
℃で水20mlに溶解させた亜硝酸ナトリウム1.66
g(0.024mol)を滴下し、p−クロロベンゼン
ジアゾニウムクロリド溶液とする。2−アミノ−6−ク
ロロ−4−[[(1−ヒドロキシメチル−3−フェニル
メチルオキシ−1−シクロブチル)メチル]アミノ]ピ
リミジン6.98g(0.02mol)に酢酸ナトリウ
ム 24.2g、酢酸 170ml、水 170mlを
加えて溶解させ、室温で冷却したp−クロロベンゼンジ
アゾニウムクロリド溶液を滴下し、一昼夜攪拌した。析
出する結晶を濾取し、水洗すると橙黄色結晶 8.81
g(90.4%)を得た。mp142〜144℃(ジエ
チルエーテル)
ル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3−フ
ェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕アミ
ノ}ピリミジン p−クロロアニリン 2.81g(0.022mmo
l)を水20ml及び濃塩酸6mlに溶解させ、3〜5
℃で水20mlに溶解させた亜硝酸ナトリウム1.66
g(0.024mol)を滴下し、p−クロロベンゼン
ジアゾニウムクロリド溶液とする。2−アミノ−6−ク
ロロ−4−[[(1−ヒドロキシメチル−3−フェニル
メチルオキシ−1−シクロブチル)メチル]アミノ]ピ
リミジン6.98g(0.02mol)に酢酸ナトリウ
ム 24.2g、酢酸 170ml、水 170mlを
加えて溶解させ、室温で冷却したp−クロロベンゼンジ
アゾニウムクロリド溶液を滴下し、一昼夜攪拌した。析
出する結晶を濾取し、水洗すると橙黄色結晶 8.81
g(90.4%)を得た。mp142〜144℃(ジエ
チルエーテル)
【0042】特開平8−134044号公報に記載の方
法又は実施例1に記載の方法と同様の方法により製造し
た式[I]で示される化合物群を次の表に例示するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお表
中の略号は次の意味を表す。 MeOH : メタノール EtOH : エタノール Et2 O : エチルエーテル iso-PrOH : イソプロパノール AcOEt : 酢酸エチル dec : 分解 表中で 1H−NMR測定溶媒の記載のないものはDMS
O−d6 中で測定した。
法又は実施例1に記載の方法と同様の方法により製造し
た式[I]で示される化合物群を次の表に例示するが、
本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお表
中の略号は次の意味を表す。 MeOH : メタノール EtOH : エタノール Et2 O : エチルエーテル iso-PrOH : イソプロパノール AcOEt : 酢酸エチル dec : 分解 表中で 1H−NMR測定溶媒の記載のないものはDMS
O−d6 中で測定した。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【表10】
【0053】
【表11】
【0054】
【表12】
【0055】
【表13】
【0056】
【表14】
【0057】
【表15】
【0058】
【表16】
【0059】
【表17】
【0060】
【表18】
【0061】
【表19】
【0062】
【表20】
【0063】
【表21】
【0064】
【表22】
【0065】
【表23】
【0066】
【表24】
【0067】
【表25】
【0068】
【表26】
【0069】
【試験例】次に本発明化合物、式[I]で示される化合
物群が優れた抗腫瘍作用を有し、抗腫瘍剤として有用で
あることについて、試験例を挙げて説明する。
物群が優れた抗腫瘍作用を有し、抗腫瘍剤として有用で
あることについて、試験例を挙げて説明する。
【0070】抗腫瘍効果の検定法 本発明化合物、式[I]で示される化合物群についての
抗腫瘍作用検定法、毒性試験方法及びその結果を示す。
抗腫瘍作用検定法、毒性試験方法及びその結果を示す。
【0071】試験例1−ヒト培養腫瘍細胞株を用いた抗
腫瘍効果の検定 54種のヒト培養腫瘍細胞株を5%ウシ胎児血清を含
む、2mM グルタミンを添加したRPMI-1640 の培地に
懸濁して、100μl/穴、細胞数4000−5000
個/穴になるように接種し、37℃で約24時間プレイ
ンキュベートし、被験薬添加前に安定させ、式[I]で
示される化合物をジメチルスルフォキシド(DMSO)
に溶解後、生理食塩水で希釈し、種々の濃度になるよう
に(DMSOは0.5%)添加した。これを二酸化炭素
インキュベーター中で37℃、48時間培養後、細胞の
増殖をSRS法 [Journal of National Cancer Institu
te Vol. 83, 757-766(1991)]を用いて測定した。その結
果(細胞増殖抑制率)を表27〜表31に示した。
腫瘍効果の検定 54種のヒト培養腫瘍細胞株を5%ウシ胎児血清を含
む、2mM グルタミンを添加したRPMI-1640 の培地に
懸濁して、100μl/穴、細胞数4000−5000
個/穴になるように接種し、37℃で約24時間プレイ
ンキュベートし、被験薬添加前に安定させ、式[I]で
示される化合物をジメチルスルフォキシド(DMSO)
に溶解後、生理食塩水で希釈し、種々の濃度になるよう
に(DMSOは0.5%)添加した。これを二酸化炭素
インキュベーター中で37℃、48時間培養後、細胞の
増殖をSRS法 [Journal of National Cancer Institu
te Vol. 83, 757-766(1991)]を用いて測定した。その結
果(細胞増殖抑制率)を表27〜表31に示した。
【0072】
【表27】
【0073】
【表28】
【0074】
【表29】
【0075】
【表30】
【0076】
【表31】
【0077】試験例2−マウス白血病P388による抗
腫瘍効果の検定 一群6匹のCDF1マウスの腹腔内に106 個のP38
8細胞を移植し、被験物質の濃度は最高400mg/k
gを限度とし、腹腔内に1日目と5日目の2回投与す
る。対照群の動物数は10匹とし、効果判定は、T/C
%(下式)に基づき判定した。その結果を表32に示し
た。 T/C%=T/C×100 但し、T:治療群の生存日数の中央値 C:対照群の生存日数の中央値 (観察期間は30日とする。)
腫瘍効果の検定 一群6匹のCDF1マウスの腹腔内に106 個のP38
8細胞を移植し、被験物質の濃度は最高400mg/k
gを限度とし、腹腔内に1日目と5日目の2回投与す
る。対照群の動物数は10匹とし、効果判定は、T/C
%(下式)に基づき判定した。その結果を表32に示し
た。 T/C%=T/C×100 但し、T:治療群の生存日数の中央値 C:対照群の生存日数の中央値 (観察期間は30日とする。)
【0078】
【表32】
【0079】試験例3−毒性試験 一夜絶食させたICR系雄性マウス(体重25〜35
g)に試験化合物を経口投与し、14日間までの生死を
判定した。結果は最小致死量で示した。結果を表33に
示す。表33に示す如くいずれの化合物も低い毒性値を
示した。
g)に試験化合物を経口投与し、14日間までの生死を
判定した。結果は最小致死量で示した。結果を表33に
示す。表33に示す如くいずれの化合物も低い毒性値を
示した。
【0080】
【表33】
【0081】次に製剤処方について記述する。本発明に
よる化合物は1日に体重kg当たり0.1〜1000m
gの用量を与えることが出来る。これら化合物は錠剤又
はカプセルの剤型で投与し得るし、溶解度が許せば水溶
性シロップ、油性溶液又は不溶性ならば懸濁液とし投与
され得る。代表的な医薬品処方を下記に示す。 カプセル処方 本発明化合物 5〜500mg アビセル PH−101 全量800mgとする。 (微晶質セルロース) 錠剤処方 本発明化合物 5〜500mg アビセル PH−101 130mg でんぷん(変性) 20mg ステアリン酸マグネシウム 5.5mg ポリビニルピロリドン 22mg ステアリン酸 30mg
よる化合物は1日に体重kg当たり0.1〜1000m
gの用量を与えることが出来る。これら化合物は錠剤又
はカプセルの剤型で投与し得るし、溶解度が許せば水溶
性シロップ、油性溶液又は不溶性ならば懸濁液とし投与
され得る。代表的な医薬品処方を下記に示す。 カプセル処方 本発明化合物 5〜500mg アビセル PH−101 全量800mgとする。 (微晶質セルロース) 錠剤処方 本発明化合物 5〜500mg アビセル PH−101 130mg でんぷん(変性) 20mg ステアリン酸マグネシウム 5.5mg ポリビニルピロリドン 22mg ステアリン酸 30mg
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩倉 文月 大阪府大阪市東淀川区豊里2−13−7− 406 (72)発明者 冨士 薫 京都府宇治市五ケ庄平野51−6 (72)発明者 野出 學 大阪府枚方市楠葉並木1−10−19 (72)発明者 西出 喜代治 滋賀県甲賀郡甲西町柑子袋東浦963−7
Claims (3)
- 【請求項1】 次の一般式[I]: 【化1】 〔式I中、R1 はH、炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、ハロゲン原子、−OH、炭素数C1 〜C4 の低級ア
ルコキシ基、炭素数C1 〜C6 のヒドロキシ低級アルコ
キシ基又は−NH2 ;R2 はH、−NH2 又は−NHC
OCH3 ;R3 は次の(a)〜(e)から選ばれる基 【化2】 R4 はH、ハロゲン原子、−NH2 、−CN、−CH
O、−CH2 OH、−COOH、−CH2 NH2 、−C
ONH2 、−CH=N−A(Aは−OH、炭素数C1 〜
C4 の低級アルキル基又は炭素数C1 〜C4 の低級アル
コキシ基)、−N=N−Z(Zは芳香環基であって、当
該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基、ハロゲン原子、−NO2 及び炭素数C1 〜C4 の低
級アルコキシ基から選ばれる置換基を有していてもよ
い。);R5 はH又は炭素数C1 〜C4 の低級アルキル
基;R6 及びR7 は同一又は異なって、それぞれ炭素数
C1 〜C4 の低級アルキル基;R8 はH、−OH、炭素
数C1 〜C4 のヒドロキシ低級アルキル基又は−CH2
OC(O)CH3 ;R9 はH、−OH、炭素数C1 〜C
4 の低級アルキル基、炭素数C1 〜C4 のヒドロキシ低
級アルキル基、炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基、
ビニル基、−O(CH2 )k−R(Rは芳香環基であっ
て、当該芳香環基は環上に炭素数C1 〜C4 の低級アル
キル基、ハロゲン原子及び炭素数C1 〜C4 の低級アル
コキシ基から選ばれる置換基を有していてもよい。kは
0 〜4 の整数)、又は−(CH2 )j−R’(R’はベ
ンゾイルオキシ基又は芳香環基であって、当該芳香環基
は環上に炭素数C1 〜C4 の低級アルキル基、ハロゲン
原子及び炭素数C1 〜C4 の低級アルコキシ基から選ば
れる置換基を有していてもよい。jは0 〜6 の整数);
R10はH、−OH又は炭素数C1 〜C4 の低級アルコキ
シ基;あるいはR9 とR10とでメチレン基(=CH2 )
又はそれらが結合する炭素原子と共にカルボニル基(C
=O)を形成してもよい;式(c)及び(e)におい
て、シクロアルキル環は環内の任意の位置に二重結合を
有していてもよい;iは1 〜4 の整数、nは0 〜4 の整
数、mは0 〜4 の整数を示す;但し、n=0 でR8 =H
の場合を除く〕で示されるピリミジン誘導体又はその薬
理学的に許容可能な塩の少なくとも一つを有効成分とし
て含有する抗腫瘍剤。 - 【請求項2】 R1 がH、メチル、エチル、塩素原子、
臭素原子、−OH、メトキシ又は−NH2 であり;R2
はH又は−NH2 であり;R3 は次の(a)〜(e)か
ら選ばれる基 【化3】 であり;R4 はH、塩素原子、臭素原子、−NH2 、−
CN、−CHO、−CH2 OH、−COOH、−CH2
NH2 、−CONH2 、−CH=N−A(Aは−OH、
メチル、エチル、プロピル、メトキシ、エトキシ、又は
プロポキシ)、又は−N=N−Z(Zはフェニル基であ
って、環上にメチル、エチル、塩素原子、臭素原子、−
NO2 及びメトキシから選ばれる置換基を有していても
よい。)であり;R5 はHであり;R6 及びR7 は同一
又は異なって、それぞれメチル、エチル又はプロピルで
あり;R8 はヒドロキシメチル又はヒドロキシエチルで
あり;R9 はH、−OH、メチル、エチル、プロピル、
iso-プロピル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、
ヒドロキシプロピル、メトキシ、エトキシ、ビニル、−
O(CH2 )k−R:(Rはフェニル基であって、環上
にメチル、エチル、塩素原子、臭素原子及びメトキシか
ら選ばれる置換基を有していてもよい。kは0〜4 の整
数)、又は−(CH2 )j−R’(R’はフェニル基で
あって、環上にメチル、エチル、塩素原子、臭素原子及
びメトキシから選ばれる置換基を有していてもよい。j
は0 〜6 の整数)であり;R10はH、−OH、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ又はiso-プロポキシ;あるい
はR9 とR10とでメチレン基(=CH2 )又はそれらが
結合する炭素原子と共にカルボニル基(C=O)を形成
してもよく;式(c)及び(e)において、シクロアル
キル環は環内の任意の位置に二重結合を有していてもよ
い;iは1 〜4 の整数、nは1 又は2 、mは0 〜2 の整
数を示す、請求項1記載の抗腫瘍剤。 - 【請求項3】 下記の化合物からなる群から選ばれる少
なくとも1つの化合物又はその薬理学的に許容可能な塩
の少なくとも一つを有効成分として含有する請求項1記
載の抗腫瘍剤。 1) 2,5−ジアミノ−4−{〔[1−ヒドロキシメ
チル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロブチ
ル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 2) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(2−フェニルエチル)−1−シクロ
ブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 3) 2−アミノ−6−クロロ−4−{〔[1−ヒドロ
キシメチル−3−(3−フェニルプロピル)−1−シク
ロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 4) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルメチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 5) 6−クロロ−2,5−ジアミノ−4−{〔[3−
(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメチル−1−
シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 6) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒドロキシメチ
ル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジン、 7) 2−アミノ−6−クロロ−5−ホルミル−4−
{〔[3−(2−フェニルエチル)−1−ヒドロキシメ
チル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}ピリミジ
ン、 8) 2−アミノ−6−クロロ−5−ヒドロキシイミノ
メチル−4−{〔[3−(1−メチルエチル)−1−ヒ
ドロキシメチル−1−シクロブチル]メチル〕アミノ}
ピリミジン、及び 9) 2−アミノ−6−クロロ−5−〔(4−クロロフ
ェニル)アゾ〕−4−{〔[1−ヒドロキシメチル−3
−フェニルメチルオキシ−1−シクロブチル]メチル〕
アミノ}ピリミジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1562897A JPH10212235A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 抗腫瘍剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1562897A JPH10212235A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 抗腫瘍剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10212235A true JPH10212235A (ja) | 1998-08-11 |
Family
ID=11893990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1562897A Withdrawn JPH10212235A (ja) | 1997-01-29 | 1997-01-29 | 抗腫瘍剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10212235A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505121A (ja) * | 2003-09-08 | 2007-03-08 | 武田薬品工業株式会社 | ジペプチジルぺプチダーゼ阻害剤 |
EP2339351A1 (en) | 2003-09-08 | 2011-06-29 | The Government of the United States of America as represented by the Secretary of the Department of Health and Human Services | Non-peptide agonists and antagonists of adrenomedullin and gastrin releasing peptide |
CN103058935A (zh) * | 2013-01-15 | 2013-04-24 | 四川大学 | 一种嘧啶类化合物及其制备方法和用途 |
WO2015161479A1 (zh) * | 2014-04-24 | 2015-10-29 | 四川大学 | 一种嘧啶类化合物的抗宫颈癌用途 |
CN105111151A (zh) * | 2015-04-17 | 2015-12-02 | 成都理工大学 | 作为PPAR-γ调节剂的氨基嘧啶衍生物 |
-
1997
- 1997-01-29 JP JP1562897A patent/JPH10212235A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505121A (ja) * | 2003-09-08 | 2007-03-08 | 武田薬品工業株式会社 | ジペプチジルぺプチダーゼ阻害剤 |
EP2339351A1 (en) | 2003-09-08 | 2011-06-29 | The Government of the United States of America as represented by the Secretary of the Department of Health and Human Services | Non-peptide agonists and antagonists of adrenomedullin and gastrin releasing peptide |
CN103058935A (zh) * | 2013-01-15 | 2013-04-24 | 四川大学 | 一种嘧啶类化合物及其制备方法和用途 |
WO2015161479A1 (zh) * | 2014-04-24 | 2015-10-29 | 四川大学 | 一种嘧啶类化合物的抗宫颈癌用途 |
US9840474B2 (en) | 2014-04-24 | 2017-12-12 | Sichuan University | Pyrimidine compounds and use as anti-cervical cancer thereof |
CN105111151A (zh) * | 2015-04-17 | 2015-12-02 | 成都理工大学 | 作为PPAR-γ调节剂的氨基嘧啶衍生物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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