JPH10211440A - 衝突式気流粉砕機、これを用いた粉砕方法およびこれを用いた電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

衝突式気流粉砕機、これを用いた粉砕方法およびこれを用いた電子写真用トナーの製造方法

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JPH10211440A
JPH10211440A JP1513397A JP1513397A JPH10211440A JP H10211440 A JPH10211440 A JP H10211440A JP 1513397 A JP1513397 A JP 1513397A JP 1513397 A JP1513397 A JP 1513397A JP H10211440 A JPH10211440 A JP H10211440A
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collision
crusher
cone
pulverized
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Hideyuki Yoshida
秀幸 吉田
Akihiro Nakamura
昭裕 中村
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被粉砕物を効率的に加速し粉砕処理能力を高
める加速管を用いても微粉の発生を防止できる、粉砕能
力に優れた衝突式気流粉砕機を提供すること。 【解決手段】 衝突部材4が加速管出口9から噴出する
被粉砕物を偏向させる錐体形状部10と、該錐体形状部
の周囲に設けられている加速管軸に対して垂直な、被粉
砕物を粉砕するための環状平面部11とからなり、少な
くとも該衝突部材における錐体形状部10表面の被粉砕
物に対する静止摩擦係数が0.2以下であることを特徴
とする衝突式気流粉砕機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジェット気流(高圧
気体)を利用した衝突式気流粉砕機、これを用いた粉砕
方法およびこれを用いた電子写真用トナーの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット気流を利用した従来の衝突式気
流粉砕機の分野では、例えば、図4に示すように衝突部
材(4)の平面部(14)を加速管軸に対して垂直に配
置して、これに加速流にのった被粉砕物を衝突させて粉
砕していたが、反射流が発生し粉砕効率が低下するた
め、粉砕効率向上の観点から、衝突部材や加速管に様々
な改良が加えられている。例えば、実開平1−1487
40号公報では図3に示すように衝突部材(4)の環状
平面部(11)を加速管軸に対して垂直に配置し、その
平面部に円錐形の突起(10)を設けて平面部による反
射流を防止することにより、高い粉砕性能を提供しよう
という試みがなされている。
【0003】一方、加速管については加速管出口までの
拡がり角度が一様な、従来からのラバールノズル型加速
管に代えて本願出願人が特開平8−155324号で開
示した(図2参照)、加速管に被粉砕物投入口(1)を
設け、少なくとも被粉砕物投入口(1)から加速管出口
(9)までの加速管の拡がり角度θ2が、被粉砕物投入
口(1)までの加速管の拡がり角度θ1より小さい加速
管を用いることにより、上記ラバールノズル型加速管を
用いた場合より被粉砕物を効率的に加速させ、粉砕処理
能力を向上させ得ることが知られている。
【0004】しかしながら、上述の円錐形突起を有する
衝突部材を採用した衝突式気流粉砕機では、微粉の発生
が著しくなるという問題が発生している。この問題は、
特に、被粉砕物を効率的に加速させ得る上述の加速管と
組み合わせて用いた場合に顕著であり、これは、被粉砕
物が円錐形突起表面に衝突した際に加わる、面に対して
垂直な方向に働く力(以下、法線応力という)および面
に対して水平な方向に働く力(以下、接線応力という)
のうちの法線応力と摩擦係数を乗じることにより算出さ
れる摩擦力が無視できなくなり、この法線応力に基づく
摩擦力により被粉砕物表面が削り取られて、微粉の発生
が顕著になると考えられる。
【0005】また、特開平8−131869号公報で
は、粉砕後に得られる粒子の粒径をより小さくする場合
には円錐形突起表面の表面粗さを小さくし、一方で粒子
の粒径をより大きくする場合には当該表面の表面粗さを
大きくした衝突面を有するトナー粉砕装置が開示されて
いるが、摩擦係数に関する記載は全くなく、また本願の
問題とする微粉の発生に関しては一切言及されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、被粉砕物を
効率的に加速し粉砕処理能力を高める加速管を用いても
微粉の発生を防止できる、粉砕能力に優れた衝突式気流
粉砕機を提供することを目的とする。
【0007】また本発明は上記衝突式気流粉砕機を用い
た、効率的な粉砕方法ならびに電子写真用トナーの製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、高速
気体により被粉砕物を搬送加速するための加速管と、該
加速管より噴出する被粉砕物を衝突力により粉砕するた
めの衝突部材とを具備し、該衝突部材を加速管出口に対
向して粉砕室内に設けた衝突式気流粉砕機において、前
記衝突部材が加速管出口から噴出する被粉砕物を偏向さ
せる錐体形状部と、該錐体形状部の周囲に設けられてい
る加速管軸に対して垂直な、被粉砕物を粉砕するための
環状平面部とからなり、少なくとも該衝突部材における
錐体形状部表面の被粉砕物に対する静止摩擦係数が0.
2以下であることを特徴とする衝突式気流粉砕機に関す
る。
【0009】このように、本発明の衝突式気流粉砕機
は、衝突部材における錐体形状部表面の被粉砕物に対す
る静止摩擦係数を0.2以下にすることにより、被粉砕
物が錐体形状部表面に衝突した際に働く摩擦力を減少さ
せることができ、このため摩擦力により被粉砕物表面が
削り取られて生じる微粉の発生を防止することが可能と
なる。なお、衝突する際の法線応力を考える場合、本来
ならば動摩擦係数を用いるべきであるが、動摩擦係数は
静止摩擦係数と比例関係にあるため、本明細書中におい
ては便宜上、静止摩擦係数を用いて考察することにす
る。摩擦力は法線応力に静止摩擦係数を乗じることによ
り求められる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の衝突式気流粉砕機に用い
られる衝突部材(4)は、例えば、図1で示されるよう
に錐体形状部(10)が加速管出口(9)に対向するよ
う粉砕室(6)内に配置されており、錐体形状部(1
0)の表面における被粉砕物に対する静止摩擦係数は
0.2以下、好ましくは0.1以下である。静止摩擦係数
が0.2を越えると本発明の効果が得られず、すなわち
被粉砕物が当該表面に衝突した際の法線応力に基づく摩
擦力が無視できなくなり、この摩擦力により被粉砕物表
面が削り取られ、微粉の発生が顕著に起こる。
【0011】このような錐体形状部としては、その表面
における被粉砕物に対する静止摩擦係数が上記規定範囲
内であれば特に制限されるものではなく、従来から用い
られている、例えば、アルミナ(Al23)等のセラミ
ックスおよび鉄鋼等の材料からなる錐体形状部に公知の
表面処理を行うことにより、被粉砕物に対する静止摩擦
係数が所望の値の表面を有する錐体形状部を得ることが
できる。
【0012】公知の表面処理としては、例えば、テフロ
ンコート、ナイロンコート、超高分子ポリエチレンコー
ト等が挙げられる。
【0013】このようにしてテフロンコートを形成され
た錐体形状部における表面は被粉砕物に対する静止摩擦
係数が0.2以下、好ましくは0.1以下とする。トナー
製造を目的とする場合、トナー結着樹脂として、例え
ば、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等
を含むトナー諸成分の混練後の固化物(被粉砕物)に対
する静止摩擦係数は0.05〜0.2であり、テフロンコ
ート処理は本発明において特に有用な表面処理法である
と言える。一方で、従来から錐体形状部に用いられてい
る鉄鋼やセラミック表面を研削法等により平滑(表面粗
さにして3μm以下)に加工したとしても、静止摩擦係
数は0.25を越えてしまい、本発明においてはこの処
理法を採用することはできない。
【0014】環状平面部においては、被粉砕物に対して
働く摩擦力は小さいため、静止摩擦係数を規定する必要
はないが、好ましくは0.3以下である。
【0015】また、本発明におけるさらなる態様とし
て、図6(a)および(b)に示すように錐体形状部に
おいて少量の気体を矢印方向に流して、錐体形状部表面
において薄い気体層を形成し、被粉砕物に対する静止摩
擦係数を0.01以下まで低下させることもできる。
【0016】詳しくは、錐体形状部における側面(図6
(a))または頂点(図6(b))に、例えば、空気等
を噴出させるための噴出口(12)が設けられ、その内
部では空気供給装置と空気供給管(17)により連結さ
れている。図6(a)においては噴出口(12)は錐体
形状部側面に複数設けられているため、錐体形状部内部
は中空になっており、図6(b)においては噴出口(1
2)から噴出された空気が錐体形状部表面に空気層を形
成するよう、偏向部材(13)が頂点付近に設置されて
いる。それぞれの寸法は、当該衝突部材を用いて被粉砕
物を粉砕する際に加速管から噴出される被粉砕物および
空気流が噴出口(12)に流入しなければ特に限定され
るものではない。また、空気供給管(17)が連結して
いる空気供給装置からの空気供給量は噴出口(12)か
ら噴出された空気が錐体形状部表面に空気層を形成し、
被粉砕物に対する静止摩擦係数が規定範囲内になるよう
適宜設定される。
【0017】本発明の衝突式気流粉砕機において採用さ
れる錐体形状部の頂角αについては、被粉砕物に対する
偏向能力および環状平面部の最小面積確保の観点から3
0°〜90°、好ましくは50°〜70°が望ましい。
環状平面部(11)の面積Tについては、加速管出口の
開口断面積Aeを用いて表した場合、2Ae以上、好ま
しくは4Ae〜10Aeであることが望ましい。2Ae
未満であると所望の粉砕能力を提供できない。
【0018】錐体形状部と環状平面部は、被粉砕物の流
れの対称性を考慮して、それぞれ円錐形状と円環形状を
有することが好ましいが、その他の形状、例えば、多角
錐形状とそれに対応した形状でも本発明による同様の効
果が得られる。
【0019】本発明の衝突式気流粉砕機に用いられる加
速管としては、処理能力のさらなる向上を目的として、
被粉砕物投入口より加速管出口までの加速管拡がり角度
を被粉砕物投入口までの加速管の拡がり角度より小さく
した加速管を用いることが好ましい。これにより、被粉
砕物投入口での気流の速度が加速管出口に向かって極端
に減速することがなくなり、衝突時の被粉砕物の持つ運
動エネルギーを従来の衝突式気流粉砕機より高めること
ができ、そのためより大きな粉砕能力を付与することが
可能となり、本発明の衝突部材とを組み合わせることに
より、微粉の発生等の不都合が生じず、処理能力に優れ
た粉砕機を提供できる。以下、このような加速管を図1
および図2の概略断面図を用いて説明する。しかしなが
ら、従来からの、加速管拡がり角度が加速管出口まで一
様なラバール型を用いても本発明の効果に悪影響を与え
るものではない。
【0020】圧縮空気供給ノズル(2)から高速気流が
供給される。高速気流はスロート部(断面At)(8)
を通過し加速管(3)に供給される。本発明の加速管
(3)は図2に示すごとく拡がり角θ1を有する被粉砕
物投入口までの加速管ノズル部(15)と拡がり角θ2
が0≦θ2<θ1を満たす被粉砕物投入口から加速管出口
までの加速管ノズル部(16)から構成される。被粉砕
物(7)は投入口(1)よりノズル部(16)に供給さ
れる。供給された被粉砕物は、ノズル部(16)中を加
速されて加速管出口(9)から吐出され、衝突部材
(4)に衝突する。
【0021】投入口(1)が設けられる位置は、被粉砕
物に最大の運動エネルギーを与えるようにノズル中の気
流の速度が最大となる位置と等しい。この気流の速度が
最大となる位置は、ノズル前後の圧力比とノズルのスロ
ート部断面積に対する任意位置でのノズル部断面積の大
きさによって決定される。本発明において「投入口」の
位置は上流側bの位置として定める。また「加速管出口
まで」とは投入口から、粉砕室(6)に達するノズル先
端部分までの位置をいい、その長さは、被粉砕物が気流
中に一様に分散する為に必要な長さと、管との摩擦によ
る減速度合のバランスから、最も粉砕性が高くなるよう
に決定される。
【0022】拡がり角θ1、θ2のノズル部の断面形状
は、すべての方向に一様な速度場を実現するため好まし
くは円形であるが、被粉砕物投入口(1)での流速が出
口(9)までの間に極端に減速されない限り、楕円等の
形状であってもよい。ここで投入口(1)から出口
(9)までの間に流速が極端に減速されないとは、管と
の摩擦等による不可避的な減速を意味するのではなく、
ノズルの形状による極端な圧力損失による減速を意味す
る。
【0023】ノズル部(15)の拡がり角θ1は、圧縮
空気が断熱膨張して加速する際にできるだけ効率良く加
速される観点から4°〜8°、好ましくは5°〜7°で
ある。ノズル部(16)の拡がり角θ2は、上記のθ
に対して0≦θ2<θ1を満足すれば良く、好ましくは0
°である。
【0024】加速管出口(9)から衝突部材(4)まで
の距離は、製造しようとしている粉砕粒子の目標粒径に
対して任意に変化させればよく、本発明においては特に
限定されるものではない。
【0025】以上のような図1の本発明の粉砕機と分級
機を組み合わせることにより所望の粒径を有する粉砕粒
子を得ることができる。粉砕室出口(5)からでた粉砕
粒子は分級機に送られ所望の粒径範囲内にある粒子を製
品として取り出し、粗粉砕粒子はさらに粉砕機に戻さ
れ、さらに粉砕、分級の工程が繰り返される。
【0026】本発明の粉砕機は粉砕能力に優れ、かつ微
粉の発生が少ないので、所望の粒径に粉砕するまでの繰
り返し粉砕回数を減らすことができ、そのことはさらに
粉砕物の処理能力向上につながる。また、微粉砕後の微
粉カット工程の収率も向上する。
【0027】本発明の衝突式気流粉砕機は、少なくとも
結着樹脂および着色剤を含有する混合物を溶融混練し、
混練物を冷却固化し、固化物を従来からの粉砕機により
粗粉砕(または中粉砕)して得られた粒径10〜200
0μm、好ましくは10〜20μmの粉砕物をさらに微
粉砕する工程において使用することが特に有用である。
【0028】結着樹脂としては従来からトナーに用いら
れているいかなる結着樹脂も使用可能であり、例えば、
スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、エポキシ系樹脂等、好ましくはポリエステ
ル系樹脂を使用することができる。ただ、これらの樹脂
を用いて製造されたトナー中間物に対する衝突式気流粉
砕機の錐体形状部表面の静止摩擦係数が上述の関係を満
たしていればよい。
【0029】着色剤としては特に限定されるものではな
く、従来電子写真で使用されてきた着色剤を用いること
ができる、以下のものが例示できる。まず、着色剤とし
て黒色顔料は、カーボン・ブラック、酸化銅、二酸化マ
ンガン、アニリンブラック、活性炭、フェライト、マグ
ネタイトなどを使用することができる。黄色顔料として
は、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、
ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、
ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、バンザー
イエローG、バンザーイエロー10G、ベンジジンイエ
ローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレ
ーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレヘ
ーキなどを使用することができる。
【0030】また、赤色顔料としては、赤色黄鉛、モリ
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダス
レンブリリアントオレンジGK、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、パーマネントレッド4R、リソールレッ
ド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、レーキレ
ッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、
エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレー
キ、ブリリアントカーミン3B、パーマネントオレンジ
GTR、バルカンファストオレンジGG、パーマネント
レッドF4RH、パーマネントカーミンFBなどを使用
することができる。また、青色顔料としては、紺青、コ
バルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブル
ーレーキ、フタロシアニンブルーなどを使用することが
できる。なお、これらの着色剤の量はトナー結着樹脂1
00重量部に対して1〜20重量部、好ましくは3〜1
5重量部になるようにする。
【0031】本発明の粉砕機を用いて製造することので
きる電子写真用トナーには、トナーに従来から用いられ
ているその他所望の添加剤、例えば、荷電制御剤、オフ
セット防止剤、流動化剤、離型剤、クリーニング剤等を
適宜配合することもできる。
【0032】荷電制御剤としては、従来の乾式現像剤で
一般に使用されているものを使用すことができ、正荷電
制御剤としては、例えば、アジン化合物のニグロシン系
染料のボントロンO3、第四級アンモニウム塩のボント
ロンP−51が挙げられ、負荷電制御剤としては、例え
ば、含金アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフト
エ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE
−84ならびにフェノール系縮合物のE−89が挙げら
れる。なお、これらの量はトナー結着樹脂100重量部
に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5.0
重量部になるようにする。
【0033】オフセット防止剤としてはポリエチレンワ
ックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレン
ワックス、酸化型ポリプロピレンワックス、カルナバワ
ックス、サゾールワックス、ライスワックス、キャンデ
リラワックス、ホホバ油ワックス、蜜ろうワックス、な
どを使用できる。オフセット防止剤の添加量は、結着樹
脂100重量部に対して1〜7重量部、好ましくは2〜
5重量部になるようにする。その量が1重量部より少な
いとオフセット防止の効果が不十分になり、7重量部よ
り多いとトナーの流動性が悪くなる。
【0034】流動化剤を用いる場合には、シリカ微粒
子、二酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、フッ化マグ
ネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒
子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化
ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微
粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、
ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネ
シウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子等を使用するこ
とができる。なお、これらの微粒子は、シランカップリ
ング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シリコー
ンオイル等で疎水化処理して用いることが望ましい。流
動化剤の量は、トナー100重量部に対して0.05〜
5重量部、好ましくは0.1〜3重量部用いることが望
ましい。本発明の衝突式気流粉砕機およびこれを用いた
電子写真用トナーの製造方法を以下の実施例でさらに詳
しく説明する。
【0035】
【実施例】実施例1〜2および従来例1〜2 被粉砕粒子の調製 ・スチレン−n−ブチルメタクリレート樹脂 100重量部 (Tm:132℃、Tg:60℃) ・ニグロシン系染料 5重量部 (ニグロシンベースEX;オリエント化学工業社製) ・低分子量ポリプロピレン 5重量部 (ビスコール550P;三洋化成工業社製) ・カーボンブラック 10重量部 (MA#8;三菱化学工業社製)
【0036】以上の材料をヘンシェルミキサーで混合
後、得られた混合物を連続押し出し混練機で混練した。
混練物を冷却後ハンマーミルで粗粉砕し、平均粒径2m
mの粗粉砕粒子を得た。得られた粗粉砕粒子を機械式衝
撃粉砕機(クリプトロンKTMO型;川崎重工業社製)
で粉砕し平均粒径(D50)11μmの被粉砕粒子を得た
(変動係数33%)。
【0037】上記被粉砕粒子をさらに粉砕するに際して
ジェット粉砕機(IDS−2型;日本ニューマチック工
業社製)を用いた。この時ノズルとしては、図2におけ
る拡がり角度としてθ1=6°、θ2=6°を有する従来
のノズル(実施例1および従来例1)、および拡がり角
度としてθ1=6°、θ2=0°を有するノズル(実施例
2および従来例2)を用いた。また、それぞれのノズル
に対して図5(衝突部材における錐体形状部付近の概略
断面図)に示す衝突部材を用いた。
【0038】各衝突部材の具体的寸法は以下の通りであ
る。また、衝突部材における錐体形状部(ここでは円錐
形状部)についてはテフロンコートしたもの(実施例1
〜2)と、コーティングしていないもの(従来例1〜
2)を使用した。衝突部材:D=φ46mm、h=25
mm、α=50°
【0039】粉砕条件は処理量2Kg/h、粉砕圧:
6.5Kgf/cm2Gにおいて、上記衝突部材各々に対
して行った。粉砕能力は、ジェット粉砕機の分級器を取
りはずし、被粉砕物をジェット粉砕機に1回通した事に
よって得られる1回粉砕完粒径を検討することにより評
価した。
【0040】なお、静止摩擦係数は以下のように測定し
た。本発明の特徴とする錐体形状部素材(材料;ステン
レス鋼)を平面状にし、当該錐体形状部が表面処理され
ている場合は当該平面板に同様の表面処理を施した。そ
の平面板を水平に設置した上に、被粉砕物材料(ここで
は、結着樹脂としてスチレン−n−ブチルメタクリレー
ト樹脂を含むトナー諸成分を混練後、冷却して得られる
固化物)からなる立方体(10mm×10mm×10mm)を
静置し、その平板を徐々に傾けた。そして、当該立方体
が動き出したときの平板の傾きを測定して、そこから物
体に加わる力(F)および接触面に垂直に働く力(N)
を計算し、F=μNの式に代入して静止摩擦係数μを算
出した。
【0041】以上の諸条件および結果を以下の表1にま
とめて示す。1回粉砕完粒径は、被粉砕物をジェット粉
砕機に1回通した後の粉砕物の平均粒径(D50)を意味
する。また平均粒径(D50)は、粉砕物の粒径分布を重
量分布で表わした場合の分布の50%部分に相当する粒
径を意味する。また、粒径分布のバラツキは分布の標準
偏差を1回粉砕完粒径で除した変動係数で示した。すな
わち、変動係数が小さいほど粒径分布においてバラツキ
が少なく、微粉の発生が少ないことを示す。
【0042】
【表1】
【0043】以上の結果より、摩擦係数をある一定値以
下にすることにより変動係数が小さい、すなわちトナー
粒度分布がシャープで微粉の混入が少ないトナーを容易
に効率良く提供できることが明らかになった。
【0044】
【発明の効果】本発明に従い、静止摩擦係数を規定する
ことにより、衝突時の被粉砕物に働く摩擦力を従来の衝
突式気流粉砕機を用いた場合より減少することができ、
そのため粉砕能力を高めつつ微粉の発生を防止すること
が可能となった。又、この粉砕機と分級工程を組み合わ
せた粉砕装置において所望の粒径に粉砕するまでの繰り
返し粉砕回数を減らすことができ、粉砕物の処理能力が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【図2】 本発明の衝突式気流粉砕機において用いられ
る加速管の概略断面図である。
【図3】 従来の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【図4】 従来の衝突式気流粉砕機の概略断面図であ
る。
【図5】 本発明の衝突式気流粉砕機に用いられる衝突
部材の形状および寸法を示す、錐体形状部付近の衝突部
材の概略断面図である。
【図6】 (a)および(b)は共に、本発明の衝突式
気流粉砕機に用いられる衝突部材における錐体形状部の
別の一態様を示す、錐体形状部付近の衝突部材の概略断
面図である。
【符号の説明】
1:被粉砕物投入口、2:圧縮空気供給ノズル、3:加
速管、4:衝突部材、5:粉砕室出口、6:粉砕室、
7:被粉砕物、8:スロート部、9:加速管出口、1
0:錐体形状部、11:環状形状部、12:噴出口、1
3:偏向部材、14:平面部、15:被粉砕物投入口ま
での加速管ノズル部、16:被粉砕物投入口から加速管
出口までの加速管ノズル部、17:空気供給管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速気体により被粉砕物を搬送加速する
    ための加速管と、該加速管より噴出する被粉砕物を衝突
    力により粉砕するための衝突部材とを具備し、該衝突部
    材を加速管出口に対向して粉砕室内に設けた衝突式気流
    粉砕機において、前記衝突部材が加速管出口から噴出す
    る被粉砕物を偏向させる錐体形状部と、該錐体形状部の
    周囲に設けられている加速管軸に対して垂直な、被粉砕
    物を粉砕するための環状平面部とからなり、少なくとも
    該衝突部材における錐体形状部表面の被粉砕物に対する
    静止摩擦係数が0.2以下であることを特徴とする衝突
    式気流粉砕機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の衝突式気流粉砕機を用い
    て被粉砕物を粉砕する粉砕方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも結着樹脂および着色剤を含有
    する混合物を溶融混練し、混練物を冷却固化し、固化物
    を粗粉砕して粉砕物を得、この粉砕物を衝突式気流粉砕
    機で微粉砕し、得られた微粉砕物から電子写真用トナー
    を製造する方法において、前記衝突式気流粉砕機として
    請求項1記載の衝突式気流粉砕機を用いることを特徴と
    する電子写真用トナーの製造方法。
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