JPH10210983A - ジャンピングトランスロケーション関連遺伝子 - Google Patents

ジャンピングトランスロケーション関連遺伝子

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JPH10210983A
JPH10210983A JP9033078A JP3307897A JPH10210983A JP H10210983 A JPH10210983 A JP H10210983A JP 9033078 A JP9033078 A JP 9033078A JP 3307897 A JP3307897 A JP 3307897A JP H10210983 A JPH10210983 A JP H10210983A
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JP
Japan
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seq
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base sequence
dna
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JP9033078A
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Fuyuki Ishikawa
川 冬 木 石
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Kirin Brewery Co Ltd
Original Assignee
Kirin Brewery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジャンピングトランスロケーション関連遺伝
子の提供。 【解決手段】 配列番号1または5の塩基配列、配列番
号9のアミノ酸配列をコードする塩基配列、またはこれ
らに相補的な塩基配列。これらの配列およびその断片は
ジャンピングトランスロケーションの検出に用いること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、ジャンピングトランスロケーション関連遺伝
子およびそのcDNA配列に関し、さらに詳細には、こ
れらの断片および染色体異常診断薬に関する。
【0002】背景技術 1980年代の腫瘍細胞に関する分子生物学的研究の進展の
結果、細胞の悪性形質転換には複数の遺伝子の突然変異
が必要であることが明らかとなった。しかしヒト正常細
胞における突然変異の速さは、一つの細胞に有意な確率
で複数の突然変異が生じることを説明できない(Loeb,
L. A. : Cancer Res. 51, 3075-3079 (1991))。このこ
とから腫瘍細胞の成立には、正常の細胞で見られる遺伝
情報を維持する機構の破綻、すなわちゲノムの不安定化
が必須であると考えられる。
【0003】染色体末端、テロメアの機能・構造の変化
は、腫瘍細胞で認められるこのようなゲノムの不安定性
として近年注目を集めている。通常のS 期で起こるDNA
複製ではDNA 末端が不完全にしか複製されないため、染
色体末端に存在するテロメアは細胞分裂に伴って漸次短
小化していくことが知られている。DNA 損傷や突然変異
は、限られた体細胞に生じるものと考えられるのと対照
的に、体細胞におけるテロメアの短小化はプログラムさ
れたものであり、細胞分裂を行う全ての細胞が示す現象
である。
【0004】テロメアの果たす役割の一つに、染色体末
端どうしの癒合と、末端のDNA 組換えを防ぐことが挙げ
られる。従って、テロメア機能が失われると染色体どう
しが癒合したり、一つの染色体末端が他の染色体のある
領域にstrand invasion を起こした結果、gene convers
ion を起こすことが予想される。前者の可能性からは二
つの染色体がテロメアどうしで癒合したdicentric chro
mosomeが予想されるが、これはマウス腫瘍細胞では比較
的高頻度で観察されるのに対して、ヒトでは報告が少な
い。一方、後者の可能性からは機能を失ったテロメアの
先端に別の染色体領域が付加した染色体ができることが
予想される。このような形態を示す染色体は従来、ジャ
ンピング・トランスロケーションと呼ばれる非常に稀な
染色体異常として報告されてきた。
【0005】テロメア・アソシエーションによるdicent
ric な染色体は、1984年、FitzgeraldとMorrisにより最
初に報告された( Fitzgerald, P. H. & Morris, C. M.
: Hum. Genet. 67, 385-90 (1984))。この染色体異常
は顕微鏡で見た限りでは、正常な染色体どうしが末端で
癒合したものとして観察できる。以下に述べるように、
テロメア・アソシエーションは非常に不安定で、クロー
ンとして増殖することがないため、同一のテロメア・ア
ソシエーションが繰り返して観察されず検出が難しい。
これらのことからテロメア・アソシエーションの発生率
は、実際より低く考えられている。また遺伝子増幅の原
因とされているB-F-B (breakage-fusion-bridge) cycle
や、non-disjunction を介したLOH (loss of heterogen
iety) の引き金となっていると考えられている( Smit
h, K. A., Stark, M. B., Gorman,P. A. & Stark, G.
R. : Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89, 5427-5431 (199
2)、Sawyer, J. R., Goosen, L. S., Stine, K. C., Th
omas, J. R. : Cancer 74,767-779 (1994) )。B-F-B c
ycle では、まず切断された末端を持つ染色体どうしが
最初に癒合 (fusion) し、その結果セントロメアを二つ
持つ染色体が形成される。その後、この染色体が有糸分
裂を迎えるとき、二つのセントロメアが両側の極に引き
寄せられてその極の間を橋渡し (bridge) するような形
をとる。最終的にこの間で切断 (breakage) が起こり結
果として新しい切断末端を持つ染色体が次のサイクルへ
と入ることになる。また同様の機序で癒合した染色体が
橋渡しを形成しその切断が紡錘糸に起きたとき、non-di
sjunction を介したLOH が起きると考えられている。
【0006】一方、ジャンピング・トランスロケーショ
ンは、テロメア・アソシエーションのような末端−末端
の癒合ではなく、他の染色体内部の一部が機能を失った
テロメアに癒合する染色体異常である。これは1979年に
J. Lejeuneにより最初に報告され、名付けられた( Lej
eune, J., Maunoury, C., Prieur, M. & Van den Akke
r., J. : Ann Genet. 22: 210-3 (1979) )。癒合した
染色体はセントロメアを二つ持たないため、B-F-B を起
こさず、クローンとして安定に増殖し得る。これまで報
告されているジャンピング・トランスロケーションの症
例は、ほとんどが白血病とプラダー・ウイリー症候群で
ある。プラダー・ウイリー症候群は発育不全や知能障害
を起こす染色体異常であり、15番染色体の一方のアレル
のq11-q13の欠失による同領域のモノソミーを示す。ジ
ャンピング・トランスロケーションではないテロメアを
介した染色体異常は、プラダー・ウイリー症候群におい
て多数見つかっており( Rivera, H., Zuffardi, O. &
Gargantini, L. : Am. J. Med. Genet. 37, 311-7 (199
0))、転座点におけるテロメア繰り返し配列の存在も確
認されている( Park, V. M.,Gustashaw, K. M. & Wath
en, T. M. : Am. J. Hum. Genet. 50, 914-923 (1992)
)。この意味で、プラダー・ウイリー症候群ではテロ
メア機能に何らかの異常があることが示唆され興味深い
が、その検討はなされていない。
【0007】白血病で見られるジャンピング・トランス
ロケーションは癒合点が多くの場合1 番染色体長腕であ
る。この分子生物学的理由は本発明者が知る限り報告さ
れていない。
【0008】
【発明の概要】本発明者は、今般、ジャンピング・トラ
ンスロケーションの分子生物学的な解析に成功し、その
切断点のDNA構造を明らかにした。また、そのクロー
ニングの過程において、テロメア領域の構造について新
しい知見を得た。更に、テロメア領域に癒合する遺伝子
(以下、「JTB遺伝子」ということがある)の構造を
明かにすると共に、この遺伝子により発現されるmRN
Aの塩基配列を決定した。本発明はこれらの知見に基づ
くものである。
【0009】従って、本発明は、ジャンピングトランス
ロケーションに関連する遺伝子およびそのcDNA配列
を提供することをその目的とする。
【0010】そして、本発明は、配列番号1または5の
塩基配列、配列番号9のアミノ酸配列をコードする塩基
配列、またはそれらに相補的な塩基配列が提供される。
【0011】これらのDNA配列は、ジャンピングトラ
ンスロケーションの切断点の近傍に存在する。従って、
ジャンピングトランスロケーションの機構解明に用いる
ことができる。また、これらの配列は、後記する方法に
従ってジャンピングトランスロケーションの検出に用い
ることができる。
【0012】
【発明の具体的説明】JTB遺伝子およびcDNA配列 本発明によれば、配列番号1のDNA配列からなる塩基
配列、またはそれに相補的な塩基配列が提供される。こ
の配列番号1の塩基配列は、ヒト1番染色体の1q21
付近に位置する。
【0013】ここで、配列番号1の配列は、配列番号9
のアミノ酸配列をコードする。配列番号1の配列中、図
8〜11に記載のエクソンに相当する部分は、左からそ
れぞれ、75〜112番、313〜395番、1183
〜1262番、および2240〜2324番である。
【0014】配列番号1のDNA配列は、ヒトの正常な
1番染色体中、ジャンピングトランスロケーションに関
連する領域(JTB遺伝子)に対応するゲノムDNA配
列である。配列番号2のDNA配列は、ヒト患者の1番
染色体であって、ジャンピングトランスロケーションが
生じた領域に対応するゲノムDNA配列である。配列
中、1593番と1594番との間がブレークポイント
である。これらの配列は正常人または急性単球性白血病
患者から後記実施例の記載に従って得ることができる。
【0015】本発明において、「ジャンピングトランス
ロケーション」とは、1番染色体の長腕部分が他の染色
体(例えば、図2に示されるような染色体)のテロメア
に癒合する現象をいう。
【0016】本発明によれば、また、配列番号5の1〜
1049番のDNA配列を含む塩基配列、またはそれに
相補的な塩基配列が提供される。ここで、配列番号5の
配列は、配列番号9のアミノ酸配列をコードする。
【0017】配列番号5のDNA配列は、ヒトの正常な
1番染色体中、ジャンピングトランスロケーションに関
連する領域(JTB遺伝子)に対応するcDNA配列で
ある。この配列は実施例4の記載に従って得ることがで
きる。
【0018】図12は、配列番号5に相当するcDNA
配列を示す。図12中、矢印部分は、1番染色体の長腕
部分と他の染色体との癒合点(ブレークポイント:brea
k point )を示す。なお、本明細書においては、「癒合
点」は「切断点」と同様な意味で使用される。
【0019】更にまた、本発明によれば、配列番号9の
アミノ酸配列をコードする塩基配列、またはそれに相補
的な塩基配列が提供される。
【0020】上記配列は、後述のように、そのまままた
は断片化することによって、染色体異常診断薬として用
いることができる。
【0021】なお、本明細書において塩基配列は、DN
AやRNAを含む意味で用いられる。
【0022】染色体異常診断薬 本発明によれば、(a)配列番号1の配列中、連続した
少なくとも20塩基(好ましくは、少なくとも25塩
基、更に好ましくは少なくとも30塩基)のDNA配列
を含む塩基配列、およびそれに相補的な塩基配列、並び
に(b)(a)の塩基配列とストリンジェントな条件下
でハイブリダイズする塩基配列、から選択される塩基配
列、または前記塩基配列と検出可能な標識とを含むプロ
ーブを含む、ほ乳類の染色体異常診断薬が提供される。
【0023】上記「配列番号1の配列中、連続した少な
くとも20塩基のDNA配列」としては、例えば、配列
番号3または4の配列が挙げられる。
【0024】上記「(a)の塩基配列とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズする塩基配列」とは、後記
のような診断薬やプローブとしての使用態様によって選
択することができる。
【0025】例えば、使用態様がハイブリダイゼーショ
ン法の場合には、その条件は実施例3(1)または
(2)の実験条件と定義される。
【0026】また、PCR法の場合には、その条件は実
施例3(3)または実施例4の実験条件と定義される。
【0027】本発明による染色体異常診断薬は、例え
ば、下記のような態様で用いることができる。 (1)ハイブリダイゼーション法 図9に記載されるように、正常人の1番染色体中、配列
番号1の配列付近にはテロメアリピートが存在しない
が、ジャンピングトランスロケーションが生じた患者の
1番染色体には本発明により特定された癒合点を境にし
てテロメアリピートが存在する(図6参照)。
【0028】従って、正常人の1番染色体をEcoT1
4Iで処理すると約2.0kbの断片が生ずる。一方、
ジャンピングトランスロケーションが生じた患者の染色
体では、正常人に存在するEcoT14I開裂部位(図
9中右端)が失われ、代わりにテロメアリピートが認め
られるため、約6.5kbの断片が生じる。
【0029】このようにして生じた特定断片の有無を、
配列番号1のDNA配列中、連続した少なくとも20塩
基のDNA配列(例えば、配列番号3または4の配列あ
るいは図8中の断片(b)または(c))をプローブと
して用い、断片とのハイブリダイゼーションの程度を測
定することによって、染色体異常を診断することができ
る。
【0030】配列番号3および4の配列は、それぞれ、
図8中の断片(a)(EcoT14I/BglI)およ
び断片(d)(図8中、左から3番目のエクソンを含
む)に相当する。
【0031】ハイブリダイゼーションの程度は、例え
ば、実施例3(1)または(2)に準じて測定できる。
【0032】また、上記プローブは、検出可能な標識を
含む。検出可能な標識としては、当業者に周知のものを
用いることができる。
【0033】例えば、放射性同位元素(例えば、
32P)や酵素、酵素基質、蛍光等を用いることができ
る。
【0034】塩基配列の標識および標識の検出は、当業
者に慣用されている技術を用いて行うことができる。
【0035】図9中に図示されない制限酵素でサンプル
DNAを処理し、配列番号1の配列から選択される連続
した少なくとも20塩基の断片によって、上記のように
染色体異常を検出することは当業者に自明であろう。 (2)PCR法 図11に記載のように、正常人の1番染色体中、配列番
号1の配列付近にはテロメアリピートが存在しないが、
ジャンピングトランスロケーションが生じた患者の1番
染色体には本発明により特定された癒合点を境にしてテ
ロメアリピートが存在する。
【0036】まず、配列番号1のDNA配列中、連続し
た少なくとも20塩基のDNA配列(例えば、配列番号
3または4の配列)および(TTAGGG)n(ここ
で、nは1〜50の整数を表す)またはこれに相補的な
塩基配列を、それぞれフォワード鎖またはリバース鎖と
して用いPCR法を行う。正常人の場合にはフォワード
鎖とリバース鎖とに挟まれた領域が増幅されないが、患
者の場合には特定領域が増幅される。従って、この特定
断片の有無を検出することによって、染色体異常を診断
することができる。
【0037】(TTAGGG)nおよびこれに相補的な
塩基配列に代えて配列番号1のDNA配列中、連続した
少なくとも20塩基のDNA配列をフォワード鎖または
リバース鎖として用いてPCR法を行うことは当業者に
自明であろう。この場合、正常人のサンプルで特定領域
が増幅される。
【0038】PCR法は、例えば、実施例3(3)また
は実施例4に記載の条件に準じて行うことができる。
【0039】断片の検出は、当業者に慣用されている方
法(例えば、アガロースゲル電気泳動、ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動等)によって行うことができる。ま
た、前記のようなプローブを用いて検出することもでき
る。
【0040】本発明の診断薬に含まれる塩基配列は、後
記実施例に記載されるように、ヒトゲノムから調製して
も、ヒトcDNAから調製してもよい。また、ヒト以外
の種から調製してもよい。更に、これ以外にも、当業者
に慣用される方法(例えば、塩基配列自動合成機による
方法)に従って調製することもできる。
【0041】本発明において検出対象のゲノムDNA
は、ヒトを含むほ乳類由来のものであることができる。
【0042】ジャンピングトランスロケーションは、腫
瘍、例えば白血病(特に、骨髄異形形成症候群および急
性単血球白血病)に特徴的な現象である。
【0043】従って、本発明による診断薬は、これらの
疾患の診断薬として用いることができる。
【0044】また、本発明によれば、(a)配列番号5
の1〜1049番の配列中、連続した少なくとも20塩
基(好ましくは、少なくとも25塩基、更に好ましくは
少なくとも30塩基)のDNA配列を含む塩基配列、お
よびそれに相補的な塩基配列、並びに(b)(a)の塩
基配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズす
る塩基配列、から選択される塩基配列、または前記塩基
配列と検出可能な標識とを含むプローブを含む、ほ乳類
の染色体異常診断薬が提供される。
【0045】上記「配列番号5の1〜1049番の配列
中、連続した少なくとも20塩基のDNA配列」は、配
列番号6〜8の配列から選択することができる。
【0046】また、「連続した少なくとも20塩基のD
NA配列」は、例えば、図8〜11に記載のエクソンに
相当する部分から選択することができる。ここで、配列
番号5の配列において、図8〜11に記載のエクソンに
相当する部分は、左からそれぞれ、525〜562番、
563〜645番、646〜725番、および726〜
810番配列である。
【0047】上記「(a)の塩基配列とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズする塩基配列」は前記と同
様に定義される。また、上記診断薬の使用態様は、前記
と同様である。
【0048】本発明によれば、(a)配列番号1の配列
中、連続した少なくとも20塩基のDNA配列を含む塩
基配列、およびそれに相補的な塩基配列、並びに(b)
(a)の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズする塩基配列、から選択される塩基配列、また
は前記塩基配列と検出可能な標識とを含むプローブを、
ほ乳類のゲノムDNAとハイブリダイズさせることを含
む、ほ乳類の染色体異常の検出方法が提供される。
【0049】本発明によれば、また、(a)配列番号5
の1〜1049番の配列中、連続した少なくとも20塩
基のDNA配列を含む塩基配列、およびそれに相補的な
塩基配列、並びに(b)(a)の塩基配列とストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列、から選
択される塩基配列、または前記塩基配列と検出可能な標
識とを含むプローブを、ほ乳類のゲノムDNAとハイブ
リダイズさせることを含む、ほ乳類の染色体異常の検出
方法が提供される。
【0050】本発明による検出方法の使用態様は、診断
薬の使用態様と同様であることができる。
【0051】
【実施例】実施例1 核型の解析とFISHによる癒合点の解析 骨髄異形成症候群から急性単球性白血病へ移行した患者
の血液細胞の核型の解析とFISHによる癒合点の解析を実
施した。 (1)症例 まず、核型解析を実施した症例について以下に記載す
る。
【0052】55歳、女性。45歳頃から出血傾向があっ
た。1994年6 月23日、呼吸困難のため昭和大学藤が丘病
院を受診したが、意識消失を来たし入院した。経過より
骨髄異形成症候群から急性骨髄単球性白血病への移行例
と考えられた。高度の貧血、血小板減少、及び肺炎の併
発から化学療法は行われず補助療法のみにて、8 月12日
退院した。同年9 月13日、白血球増加のため 2回目の入
院をした。少量Ara-C 療法を施行し、白血球数は減少し
たが芽球の割合は不変であった。以降、輸血及び少量Ar
a-C 療法で経時観察していたが、次第に出血傾向が増強
し、1995年6 月10日死亡した。診断より11.5か月の経過
であった。
【0053】(2)分裂中期染色体標本の作製と解析 上記の患者より骨髄または末梢血を採取し、細胞の分裂
中期染色体標本を作製した。具体的には下記に記載した
方法に従って実施した。
【0054】無菌的に採取した患者の骨髄または末梢血
1mlを、10%ウシ胎児血清(FCS )を添加したTC199 培
養液 9mlと混合し、培養フラスコに入れた。混合液を、
37℃の5 %CO2 インキュベーターに入れ、48時間後にチ
ミジン(終濃度300mg/ml)を添加し、培養を15.5時間継
続した。培養開始63.5時間目に細胞をTC199 培養液で2
回洗浄し、TC199 培養液10mlを加えた。これに5-ブロモ
-2- デオキシウリジン(BrdU)(終濃度25mg/ml )を添加
し、培養を継続した。
【0055】次に、30分間のコルセミド(終濃度50ng/m
l )処理を行い、培養開始70時間目に1200rpm で5 分間
遠心し、細胞を回収した。回収した細胞に0.075M KCl 1
0mlを加え、室温で30分間静置し低張処理した。1200rpm
で5 分間遠心後、上清を少量残して除去した。細胞懸
濁液とし、これをカルノア液(メタノール:酢酸=3:1
)を用いて固定した。よく撹拌し、4 ℃で10分間静置
した。1200rpm で5 分間遠心後、カルノア液を交換し、
さらに2 回、カルノア液で洗浄した。カルノア液で適当
な細胞密度に調製した染色体試料を洗浄したスライドグ
ラスの中央に滴下し、沸騰ポットを利用して蒸気固定し
た。染色体標本を一晩乾燥後、-80 ℃にて保存した。使
用する直前に乾熱滅菌器で65℃、3 時間固着した。染色
体の解析は、トリプシンギムザ分染法にて行った。
【0056】結果は下記に記載のとおりであった。1994
年6 月23日における初診時の染色体分析では、分裂像を
観察した結果、染色体異常は認められなかった。しかし
同年9 月13日の染色体分析では、46, XX, der(7)t(1;7)
(q21;p22) を基本核型(図1)とし、細胞ごとに異なる
テロメア(3q, 4p, 5q, 7p, 8q, 9q, 13q, 21q, 22q)
への付加的な1q21→ter の転座が、50個中49個の細胞に
ついて認められた(図2、図3)。このことから本例は
1q21→1qter が7pter 及び、第二の様々な染色体末端へ
ジャンピング・トランスロケーションした例と考えられ
た。また1995年3 月10日の染色体分析においては、46,
XX, der(5)t(1;5)(q21;q35), der(7)t(1;7)(q21;p22)の
染色体異常が優勢になり、9q, 3q, 4p, 13q, 21q, 22q
の末端への転座は認められなかった(図2)。しかし同
年4 月18日の染色体分析においては、ジャンピング・ト
ランスロケーションは観察されず、新しい染色体異常で
あるadd(16)(q24)が確認された(図2)。しかしこの観
察では、16qterに結合していた染色体領域を限定するこ
とはできなかった。
【0057】(3)ダイレクトR バンディングFISH (TTAGGG)28をプローブに用いたダイレクトR バンディン
グFISHにより、癒合点にテロメア繰り返し配列が存在す
るかどうかを検した。具体的には下記に記載の方法にし
たがって実施した。
【0058】(1)で作成した標本をHoechst 33258
(1mg/ml、2 ×SSC*、pH7.8 )に5 分間浸し、染色し
た。2 ×SSC で洗浄し、カバーグラスで封入し、濾紙で
余分な液を除いた。75℃のホットプレート上で3 分間静
置した。
【0059】75℃のホットプレート上でブラックライト
(20W 、東芝)で6 分間、1.5cm の距離で照射した。照
射後カバーグラスを除去し、蒸留水で洗浄し、風乾し
た。標本を70℃に保温してある70%ホルムアミド、2 ×
SSC に2 分間浸した。-20 ℃に冷却しておいた70%エタ
ノールに入れ、5 分間静置した。100 %エタノールに入
れ、5 分間静置し、風乾した。ビオチン標識した(TTAGG
G)28をホルムアミドに溶解した後、75℃で10分間加熱
し、氷上で5 分間冷却した。等量の2 ×ハイブリダイゼ
ーション溶液(4 ×SSC 、20%硫酸デキストラン)を加
え、変性染色体スライド上に播種した。パラフィルムを
被せ、湿気を含んだ密閉容器に入れ、37℃で一晩ハイブ
リダイゼーションを行った。パラフィルムを除去し、ス
ライドを37℃に保温してある50%ホルムアミド、2 ×SS
C 中で15分間洗浄した。さらに2 ×SSC 、1 ×SSC 中で
15分間ずつ洗浄した。4 ×SSC に移し、5 分間静置し
た。4 %ブロックエース、4 ×SSC 40mlをスライド上に
播種した。密閉箱に移し、42℃で15分間インキュベート
した。ストレプトアビジン-FITC (1mg/ml、フナコシ)
1ml を4 ×SSC 、1 %ブロックエース 100mlに加え、40
mlをスライド上に播種し、パラフィルムを被せた。密閉
箱にいれ、37℃で30分間インキュベートした。パラフィ
ルムを除去し、4 ×SSC で10分間洗浄した。さらに4 ×
SSC 、0.05% Triton X-100 で10分間、4 ×SSC で10分
間洗浄した。ビオチン化抗ストレプトアビジン(0.5mg/
ml、Vector)1ml を4 ×SSC 、1 %ブロックエース 500
mlに加え、40mlをスライド上に播種し、パラフィルムを
被せた。
【0060】密閉箱にいれ、37℃で30分間インキュベー
トした。パラフィルムを除去し、4×SSC で10分間洗浄
した。さらに4 ×SSC 、0.05% Triton X-100 で10分
間、4×SSC で10分間洗浄した。先に希釈したストレプ
トアビジン-FITC 40mlをスライド上に播種し、パラフィ
ルムを被せ、密閉箱にいれ、37℃で30分間インキュベー
トした。パラフィルムを除去し、4 ×SSC で10分間洗浄
した。さらに4 ×SSC 、0.05% Triton X-100 で10分
間、4 ×SSC で10分間洗浄した。2 ×SSC でリンスし、
マウント(90%グリセロール、2.5 %DABCO (1,4- ジア
ザビシクロ-[2.2.2]オクタン) 、1mg/ml PI ( プロピジ
ウムヨード) 、10mM Tris-HCl pH7.5 )30mlをスライド
上に播種した。カバーグラスで封入し、ペーパータオル
で余分な液を除去した。マニキュアを用いて封をした。
冷却CCD カメラシステム(Photometrics)により記録
後、画像解析を行った。
【0061】尚、上記に用いた様々な希釈率のSSC 溶液
は、20×SSC (3M NaCl 、0.3Mクエン酸ナトリウム、pH
7.0 )を希釈することにより調製した。
【0062】その結果、(TTAGGG)28をプローブに用いた
ダイレクトR バンディングFISHにより、癒合点である5q
35::1q21にテロメア繰り返し配列の存在が確認された
(図4)。このことは、患者の細胞の染色体で、1q21が
5q35のテロメアにジャンピング・トランスロケーション
を起こしたことを示している。
【0063】実施例2 テロメア繰り返し配列を含むク
ローンの構造解析とマッピング テロメア繰り返し配列をプローブに用いて、ジャンピン
グ・トランスロケーションを起こした患者のゲノムライ
ブラリーのスクリーニングを行い、癒合点に存在する
(テロメア繰り返し配列を含む)クローンを単離して、
その構造解析を実施した。具体的には下記の方法にした
がって実施した。
【0064】(1)ゲノムライブラリーの作成とスクリ
ーニング 患者の血液からLymphoprep(Nycomed )を用いて白血球
を分離し、RPMI1640培養液で洗浄した。PBS (phosphate
buffered saline) にサスペンドし、10倍量のDNA 抽出
液(10mM Tris-HCl pH8.0 、0.1Mエチレンジアミン-N,
N,N,N- テトラ酢酸 (EDTA) 、0.5 % SDS (ドデシル硫
酸ナトリウム) 、20mg/ml RNase )を加え、37℃で1 時
間インキュベートした。Proteinase K 300mgを加え、50
℃で3 時間インキュベートした。フェノール、クロロホ
ルム抽出を行い、酢酸アンモニウムを用いてエタノール
沈殿し、TEに溶解した。ゲノムDNA 10mgに10×H バッフ
ァー50ml 、1mg/mlウシ血清アルブミン(BSA) 50mlを加
え、milliQ水で全量を450mlとした。ゲノムDNA 45mlず
つ10本に分注し、それぞれ1, 0.1, 0.05, 0.025, 0.01
5, 0.0125, 0.01, 0.0085, 0.005, 0.0035u/mg DNA に
なるように希釈したSau3AI 5ml を加えた。37℃で30分
間インキュベートし、0.5M EDTA 1ml を加えた。20mlを
パルスフィールド電気泳動で解析し、スメアの中心が9
kbから23 kb の間にある酵素濃度を決定した。同様に希
釈したゲノムDNA 450ml に上記の半分の濃度に希釈した
制限酵素 50ml を加え、37℃で30分間インキュベートし
た。フェノール、クロロホルム抽出を行い、酢酸アンモ
ニウムを用いてエタノール沈殿し、milliQ水 43ml に溶
解した。10×フィルインバッファー(0.5M Tris-HCl pH
7.2、0.1M MgSO 4 、1mM ジチオスレイトール (DTT)、
10mM dATP 、10mM dGTP 、0.5mg/ml BSA)5ml 、Klenow
2mlを加え、37℃で30分間インキュベートした。フェノ
ール、クロロホルム抽出を行い、酢酸アンモニウムを用
いてエタノール沈殿し、milliQ水 20ml に溶解した。部
分分解したゲノムDNA 3ml に、lGEM-12 Half-Site Arms
(Promega )1ml 、10×ライゲースバッファー(300mM
Tris-HCl pH7.6、100mM MgCl2 、100mM DTT 、10mM AT
P)0.5ml 、T4DNA ライゲース 0.5mlを加え、4 ℃で一
晩インキュベートした。パッケージングエクストラクト
(Epicentre Technologies)に反応液を加え、室温で2
時間静置し、ファージバッファー(10mM Tris-HCl pH8.
3 、100mM NaCl、 10mM MgCl2 )500ml 、クロロホルム
25ml を加えた。大腸菌KW251 を0.2 %マルトース、10
mM MgCl2を含むLuria-Bertani (LB)培地(1 %バクトト
リプトン、0.5 %イーストエクストラクト、1 % NaCl
)中で、OD600 が0.5 になるまで培養した。300ml を1
0本の13mlの丸底チューブに分注し、それぞれにファー
ジを5 ×104 クローンずつ加えた。37℃で15分間インキ
ュベートし、50℃に保温して溶液状になっているTBトッ
プアガー(1 %バクトトリプトン、0.5 % NaCl 、0.6
%アガロース、 10mM MgSO4 )を6ml を加え、直径150m
m のシャーレに固化してあるLBプレート上にプレーティ
ングし、37℃で8 時間培養した。Hybond-Nナイロンメン
ブレンをプレート上に乗せ、1 分間静置する。メンブレ
ンをはがし、変性溶液(1.5M NaCl 、0.5M NaOH )上に
7 分間浮かべDNA をアルカリ変性させ、さらに中和溶液
(1.5M NaCl 、0.5M Tris-HCl pH7.5 )上に3 分間浮か
べて中和した。メンブレンを2 ×SSC でリンスし、80℃
で乾燥後、UVトランスイルミネーターを用いて、紫外線
を照射し、DNA をメンブレンに架橋した。
【0065】ハイブリダイゼーションは下記のようにし
て行った。
【0066】上記のメンブレンをハイブリダイゼーショ
ンバッグに入れ、ハイブリダイゼーション溶液(50%ホ
ルムアミド、0.5 % SDS 、5 ×デンハルト液(100 ×
デンハルト溶液(2 %BSA 、2 % Ficoll 、2 %ポリビ
ニルピロリドン))、5 ×SSPE(20×SSPE(3.6M NaCl
、0.2M リン酸ナトリウム、0.02M EDTA、pH7.7
))、20μg/ml変性ニシン精子DNA(シグマ))中
で42℃、30分間、プレハイブリダイゼーションを行っ
た。100 ℃、5 分間熱変性した(TTAGGG)28(テロメア
繰り返し配列)、もしくはpBR322のプローブを加えた。
42℃で一晩、ハイブリダイゼーションを行った。100ml
の2 ×SSPE、0.1 %SDS で室温、5 分間の洗浄を2回行
った。100ml の0.1 ×SSPE、0.1 % SDSで室温、5 分間
の洗浄を2 回行った。洗浄後のメンブレンをサランラッ
プで包み、X線フィルム(Kodak)に感光させた。
陽性のクローンについて2 次スクリーニングを実施し
た。
【0067】その結果、ジャンピング・トランスロケー
ションを起こした患者のゲノムライブラリー、5 ×105
クローンのスクリーニングをテロメア繰り返し配列をプ
ローブに用いて行った結果、10クローンが得られた。
【0068】(2)制限酵素地図の作成 得られた10クローンについて、制限酵素地図を作成す
ることにより、構造解析を実施した。具体的には下記に
記載の方法にしたがって実施した。
【0069】ファージを5 ×105 クローンずつ加えた以
外は、(1)に記載した方法と同様にプラークを形成さ
せて、ファージバッファー 10ml をプレートに上層し
た。室温で3 時間振盪し、上清を50mlチューブに移し
た。さらにファージバッファー 10ml をプレートに上層
し、室温で3 時間振盪した。上清を50mlチューブに移
し、19500rpm、4 ℃で2 時間遠心した。上清を捨て、フ
ァージバッファー 2mlにサスペンドした。10mg/ml RNas
e 2ml 、70u/ml DNase 2mlを加え、37℃で30分間インキ
ュベートした。50mlチューブに移し、19500rpm、4 ℃で
2 時間遠心した。上清を捨て、ファージバッファー 500
mlにsuspend した。フェノール、クロロホルム抽出を行
い、酢酸アンモニウムを用いてエタノール沈殿し、TE 1
00mlに溶解した。DNA 10mlに10×M バッファー(500mM
Tris-HCl pH7.5、100mM MgCl2 、10mM DTT、0.5M NaCl
)5ml 、Sfi I 1ml を加えmilliQ水で全量を50mlとし
た。50℃で3 時間インキュベートし、完全に切断された
ことを確認した。Sfi I で切断したDNA を5ml ずつ10本
に分注し、それぞれ1, 0.1, 0.05, 0.025, 0.015, 0.01
25,0.01, 0.0085, 0.005, 0.0035u/5mlになるように希
釈したSfi I 5ml を加えた。37℃で30分間インキュベー
トし、1 %SDS 1ml を加えた。0.8 %アガロースゲルを
用いて部分分解したDNA を分離し、サザンハイブリダイ
ゼーションを行った。ハイブリダイゼーションの条件
は、ホルムアミドを除いた以外は前記(1)で述べたサ
ザンハイブリダイゼーションと同一にした。洗浄後のメ
ンブレンをサランラップで包み、BAS2000 イメージアナ
ライザーで解析した。
【0070】プローブにはT7 (GGAATTCTAATACGACTCACTA
TAGGG)、SP6 (CGGATCCATTTAGGTGACACTATAGAA) オリゴヌ
クレオチドを用い、以下のように合成した。それぞれオ
リゴヌクレオチド 2ml(20pmole )、10×バッファー
(700mM Tris-HCl pH7.6、10mMMgCl 2 、5mM DTT )2ml
、 [α−32P]ATP 15ml、を加え、全量を19mlとした。T
4PNK (T4 ポリヌクレオチドキナーゼ) 1ml を加え、37
℃で1 時間インキュベートした。酢酸アンモニウムを用
いてエタノール沈殿し、milliQ水に溶解したものをプロ
ーブに用いた。
【0071】結果は以下のとおりであった。これらのク
ローンについて制限酵素地図を作成したところ、個々の
制限酵素地図に共通した領域が見られないことから、全
て独立した別々のクローンであることがわかった。これ
らのクローンの特徴として目立つものに、CpG を認識配
列に含むため制限酵素部位が少ないとされているSfiI
、Xho I 等の切断部位が存在することが挙げられる。
【0072】(3)in situ supression hybridization
によるマッピング さらにこれらのクローンについて、1 番染色体長腕由来
のクローンかどうかを確かめるために、得られたクロー
ンのDNA 全長をプローブに用いてin situ supression h
ybridizationを行った。具体的には下記に記載の方法に
従って実施した。
【0073】無菌的に採取したヘパリンを含む正常人の
末梢血 0.75ml を、15%ウシ胎児血清を添加したRPMI16
40培養液 9.5ml、PHA (GIBCO BRL )0.1ml と混合し、
培養フラスコに入れた。37℃の5 %CO2 インキュベータ
ーに入れ、72時間後に10mMメソトレキセート 0.1mlを添
加し、培養を17時間継続した。上清を捨て、RPMI1640培
養液 9.5ml、1mM チミジン 0.2mlを加え、培養を3.45時
間継続した。10mg/mlデメコルシン 60ml を添加し10分
間のインキュベート後、1200rpm で5 分間遠心し、細胞
を回収した。回収した細胞に0.075M KCl 10ml を加え、
37℃で10分間静置し低張処理した。1200rpm で5 分間遠
心後、上清を少量残して除去した。細胞懸濁液とし、こ
れをカルノア液を用いて、固定した。よく撹拌し、4 ℃
で10分間静置した。1200rpm で5 分間遠心後、カルノア
液を交換し、さらに4 回、カルノア液で洗浄した。カル
ノア液で適当な細胞密度に調製した染色体試料を洗浄し
たスライドグラスの中央に滴下した。染色体標本を一晩
乾燥後、4 ℃にて保存した。使用する直前に乾熱滅菌器
で65℃、4 時間以上固着した。作成した標本を0.2NNaOH
、70%エタノールに5 分間浸した。70%エタノールに
入れ、5 分間静置した。100 %エタノールに入れ、5 分
間静置し、風乾した。
【0074】ニックトランスレーションキットを用いて
ビオチン標識した DNA 0.2mgに、10mg/ml 変性ニシン精
子DNA 2ml 、10mg/ml 大腸菌tRNA 2ml、1mg/ml Cot-1
(GIBCO BRL )10mlを加え、遠心エバポレーターで乾燥
させた。ホルムアミド 10ml に溶解した後、75℃で10分
間加熱し、氷上で5 分間冷却した。2 ×ハイブリダイゼ
ーション溶液(4 ×SSC 、20%硫酸デキストラン) 10m
l を加え、全量を変性染色体スライド上に播種した。カ
バーグラスを被せ、湿気を含んだ密閉容器に入れ、37℃
で一晩ハイブリダイゼーションを行った。カバーグラス
を除去し、スライドを37℃に保温してある50%ホルムア
ミド、2 ×SSC 中で5 分間、3 回洗浄した。さらに0.5
×SSC で5 分間、3 回洗浄した。4 ×SSC 、0.1 % Twe
en 20 に移し、5 分間静置した。4 ×SSC 、0.1 % Twe
en 20 、3 %BSA 100ml をスライド上に播種した。密閉
箱に移し、室温で30分間インキュベートした。アビジン
-FITC (5mg/ml、Vector)1ml を4 ×SSC 、0.1 % Twe
en 20 、1 %BSA 1ml に加え、100ml をスライド上に播
種し、カバーグラスを被せた。密閉箱にいれ、室温で30
分間インキュベートした。カバーグラスを除去し、4 ×
SSC 、0.1 % Tween 20 で5 分間、3 回洗浄した。McIl
vaine バッファー(0.018M クエン酸、0.164Mリン酸一
水素ナトリウム、pH7.0 )に、室温で5 分間静置した。
McIlvaine バッファーで希釈した0.2mg/mlジスタマイシ
ンA 100ml を播種し、室温で10分間静置した。McIlvain
e バッファーで10秒間リンスした。McIlvaine バッファ
ー 50ml に1mg/ml DAPI (4 6-diamidino-2-phenylidol
e) 10mlを加え、染色バット中に室温で10分間静置し
た。McIlvaine バッファーで10秒間リンスした。マウン
ト20mlをスライド上に播種した。カバーグラスで封入
し、ペーパータオルで余分な液を除去した。マニキュア
を用いて封をした。冷却CCD カメラシステムにより記録
後、画像解析を行った。
【0075】結果は以下のとおりであった。クローン3
については、プローブとして用いるためのDNA が足りな
かったため、マッピングを行うことができなかったが、
残り全てのクローンをプローブに用いたin situ supres
sion hybridizationでは、1q21にシグナルが認められな
かった。シグナルが認められたのは、クローン1, 2,5,
7, 8, 9では染色体末端部分であったが、クローン4, 5,
6, 7, 8, 10 などでは染色体内部においてもシグナル
が認められた(データ省略)。
【0076】実施例3 染色体異常に特異的な領域の特
定とその解析 (1)染色体異常の検出 本症例は実施例1に示したように、1994年9 月13日から
1995年3 月10日の期間においてはジャンピング・トラン
スロケーションの存在が確認されたが、1995年4 月18日
においてはこの染色体異常は観察されなかった(図
2)。また(TTAGGG)28をプローブに用いたFISHにより、
癒合点におけるテロメア繰り返し配列の存在が確認され
た(図4)。このことから、テロメア繰り返し配列を含
む領域の中に、ジャンピング・トランスロケーションの
消失と挙動をともにする領域が存在することが予想され
た。この領域は染色体内部に存在することから、バック
グラウンドとなる染色体末端のテロメア繰り返し配列を
BAL31 エキソヌクレアーゼを用いて分解することで、検
出が可能であると予想される(図5)。そこで、この予
想が正しいかどうかについて調べるために、下記に記載
する方法にしたがって、実験を実施した。
【0077】1994年9 月16日、1995年1 月11日、同年3
月11日、同年5 月10日の患者のゲノムDNA を実施例2と
同様に抽出した。ゲノムDNA 10mgに5 ×BAL31 バッファ
ー(100mM Tris-HClpH8.0 、3M NaCl 、 60mM CaCl2
60mM MgCl2 、5mM EDTA)40mlを加え、milliQ水で全量
を200ml とし、30℃で2 時間インキュベートした。1.8u
/ml BAL31 エキソヌクレアーゼ 2.5mlを加え、30℃で70
分間インキュベートした。フェノール、クロロホルム抽
出を行い、エタノール沈殿してmilliQ水 90mlに溶解し
た。10×M バッファー 10ml 、Hin fI 1mlを加え、37℃
で3 時間インキュベートした。フェノール、クロロホル
ム抽出を行い、エタノール沈殿してTE 10ml に溶解し
た。0.6 %アガロースゲルを用いてDNA を分離し、サザ
ンハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼー
ションのプローブには(TTAGGG)28を用いた。
【0078】結果は下記に示したとおりであった。図5
のサザンハイブリダイゼーションで見られる通り、ジャ
ンピング・トランスロケーションのある時期に一致して
見られる特異的なTTAGGG陽性のシグナルが検出された。
テロメア繰り返し配列を含むこの領域は、ジャンピング
・トランスロケーションの存在する1994年9 月16日から
1995年3 月11日までは検出できるが、この染色体異常が
観察されなかった1995年5 月10日においては消失してい
ることがわかる(図5、矢印)。 (2)染色体異常領域の特定 制限酵素にTsp 509Iを用いたサザンハイブリダイゼーシ
ョンにおいても同様のバンドが7.2 kb, 6.0 kbに検出さ
れた(図7)ので、この領域を ZAP II を用いてクロー
ニングした。テロメア繰り返し配列をプローブに全6000
クローンのスクリーニングを行ったところ、3 クローン
が得られたので、そのうち1 クローンについて全長の塩
基配列を決定した。具体的には下記に記載した方法にし
たがって実施した。
【0079】制限酵素としてTsp 509Iを用いた以外は上
記(1)と同様にしてサザンハイブリダイゼーションを
行い、染色体異常に特異的な領域領域を限定した。ゲノ
ムDNA 20mgを用いて同様の処理を行い、0.6 %アガロー
スゲルを用いてDNA を分離した後、6 kbから9 kbの領域
をジーンクリーンを用いて精製し、milliQ水 7mlに溶解
した。これにEco RI digested ZAP II(Stratagene)1m
l (1mg )、10×ライゲースバッファー 1ml、T4DNA ラ
イゲース 1mlを加え、16℃で一晩インキュベートした。
反応液をパッケージングエクストラクトに加え、室温で
2 時間静置し、ファージバッファー 500ml、クロロホル
ム 25ml を加えた。プレートあたり1 ×103 クローンず
つ解析し、宿主にXLI-Blue MRF′ を用いた以外は実施
例2と同様に行い、合計で6 ×103 クローンをスクリー
ニングした。陽性のクローンについて2 次スクリーニン
グを行い、単一クローンを3 個得た。XLI-Blue MRF′
を0.2 %マルトース、 10mM MgCl2 を含むLB培地中で、
OD600 が1 になるまで培養し、20mlずつ分注した。ファ
ージ 10ml 、ExAssist(Stratagene)1ml を加え、37℃
で15分間インキュベートした。LB培地 300mlを加え37℃
で3 時間培養し、68℃で20分間インキュベートした。16
000rpmで遠心し、上清を新しいチューブに移した。LB培
地中でOD600 が1 になるまで培養した大腸菌SOLR(Stra
tagene)20mlに、上清 5mlを加え、37℃で15分間インキ
ュベートした。このうち1ml をとりLB培地 1mlに加え、
100ml を50mg/ml アンピシリンナトリウムを含むLBプレ
ート上で培養した。これより3 クローンのプラスミドを
得て、常法に従って塩基配列を決定した(データ省
略)。
【0080】また、全く同様の手法でEco T14Iを用いて
制限酵素処理した患者DNA の癒合領域をZAP IIを用いて
クローニングし、プラスミドとして合計15個が得られた
ので、それらのうち1 クローンの塩基配列を決定した。
Eco T14Iを用いて得られたクローンの制限酵素地図は図
8の通りである。
【0081】そこで同クローンの塩基配列を解析した結
果、短小化したテロメアが癒合したことが、分子レベル
で初めて証明された。決定した配列は、配列番号2に記
載される通りであった。
【0082】決定した塩基配列に含まれている癒合点付
近の構造を図6および図8に示した。この配列について
ネットワーク上で使用が可能な相同配列検索ソフトであ
るGenome NetのBLAST を用いて既知のテロメア領域との
配列の相同性を比較したところ、1990年に報告されたTe
lSau2.0 (M57753)(Brown, W.R. et al. Cell: 63,11
9-32, 1990 )とほぼ同一であった。
【0083】決定したこの配列の一部(配列番号3の配
列)または(T2 AG3 )nをプローブに用いて上記と同様に
サザンハイブリダイゼーションを行った結果、目的とし
ていた断片のクローニングに成功したことが示された
(図7、9)。ハイブリダイゼーションは、実施例2
(1)と同様にして行った。
【0084】さらに、ヒト−マウスのHybrid Cell Pane
l (文部省がん重点研究総合癌研究資材開発委員会製)
を用いたサザンハイブリダイゼーションから、プローブ
とした断片は1番染色体由来であることが明らかとなっ
た(図10)。ハイブリダイゼーションは、実施例2
(1)と同様にして行った。
【0085】(3)染色体異常領域の解析 切断点をまたぐプライマー・ペア( dH4: TTA GGG TTA
GGG TTA GGG TTA GGGおよび 5′JTB3: TAC CCC TGA GT
G TGG TCC CAC AGG ATA TGT(配列番号4))を設計
し、正常細胞では検出されないJTB/telomere fusion 特
異的なPCR ( ポリメラーゼ連鎖反応) を構築した。この
系を用いて、京都府立医大衛生学、阿部達生教授の症例
(46,XXder(4)t(1;4)(q21;p16)で解析した。具体的には
以下のようにして行った。
【0086】患者の細胞由来のDNA 0.5 μl、10×PCR
バッファー(200mM Tris-HCl pH8.4、500mM KCl )1 μ
l、5mM MgCl2 2μl、1 % W-1(シグマ)0.5 μl、
1mMdNTPミックス1 μl、dH4プライマー、JTB3
プライマー 10 pmole を混合し、全量で9.8 μlとし
た。
【0087】ミネラルオイルを乗せ、96℃で10分間加熱
した。0.5 u/μlに希釈しておいたTaq DNA polymeas
e(GIBCO BRL) 0.2μlを加え、92℃2 分間、60℃2 分
間、72℃5 分間のサイクルを35回行い、最後に10分間72
℃でインキュベートした。
【0088】その結果、切断点は、同一であった(図1
1)。
【0089】実施例4 JTB cDNAのクローニン
配列番号2の1q側のDNA 配列をGenbank dbEST で検索し
たところ、多数のESTクローン(GenBank Ac. No.: AA14
6975, AA147767, AA181845, AA186580, AA129237, W373
97,AA147827, AA156467, N64392, AA147154, H02844, N
26922, H93145, N39879,T16095, H97024, AA071387, W9
2126, H79711, H79710, N52630, AA156128, R19375,W92
127, R01857)がこの領域の一部の配列とほぼ100%同一
の配列をもって報告されていることが明らかとなった。
このことは、この領域に転写されている遺伝子が存在す
ることを示している。
【0090】エクソン領域のあると思われるDNA 配列か
らプライマー・ペア(5′JTB2: ATT TTT CTC GCT GTG
GCA ACG GGG A (配列番号6)および 3′JTB2: AAG A
CA AGC GAA GAT CAG GGC CAC A(配列番号7))を作成
し、RT-PCR法によりヒトテラトカルチノーマ細胞PA-1
(JCRB細胞バンク(Japanese Canser Research Resourse
s Bank) (財団法人がん研究振興財団)のCRL 1572; Ja
panese Cancer ResearchResources Bank NEWSLETTER, N
o.19, p18 (1993) )由来のcDNAライブラリーからcDNA
断片(配列番号6の252 番〜810 番の塩基配列:配列番
号8の配列)をクローニングした。RT-PCR法は、実施例
3の(3)の方法に準じて行った。
【0091】なお、cDNAライブラリーは市販のもの
(クロンテック社、ストラタジーン社等)を用いること
ができる。
【0092】次に、このcDNA断片をプローブとして用い
て、前記と同様にしてPA-1 cDNA ライブラリーより全長
のcDNAをクローニングした(図12および配列番号6の塩
基配列)。この全長のcDNAを「JTB cDNA」
と名付けた。
【0093】JTB cDNAにはひとつのオープンリ
ーディングフレームが存在し、それには146アミノ酸
からなるタンパク質(JTB)(配列番号9)がコード
されていた。この推定アミノ酸配列には、N末端に分泌
のためのシグナル配列、C末端付近に膜貫通領域をコー
ドすると考えられる疎水性アミノ酸に富むアミノ酸配列
が存在した(図12)。
【0094】実施例5 ガン細胞に特異的なmRNAの検出 cDNA配列の一部(配列番号8の塩基配列)をプローブと
して、キット(Multiple tissue blot)に添付されてい
た製造業者(Clontech社)の実験手順書に従ってノーザ
ンハイブリダイゼーションを行った。この結果、約1kb
のmRNAが多くの癌細胞由来の細胞株で転写されているこ
とがわかった(図13)。また、Clontech社のMultiple t
issue blotを用いてヒト正常組織での発現をみたとこ
ろ、ほとんどの組織で発現が確認された。1 kbのmRNAに
加えて、腎臓では、1.5 kbのmRNAが観察された。
【0095】実施例6 正常なゲノムJTB遺伝子のク
ローニング 患者由来のゲノムJTB遺伝子(配列番号2)では、ブ
レークポイントでテロメアリピートと癒合しているた
め、cDNA配列(配列番号5)より予想される4番目
のエクソンを含む部分を欠失している(図8)。そこ
で、正常なゲノムJTB遺伝子の図8中、左から4番目
のエクソンを含む部分をクローニングした。実施例2に
従って調製した正常人ゲノムDNAを鋳型として、5′
JTB3(配列番号4;図8中、左から3番目のエクソ
ン部分配列)および3′JTB2(配列番号7;図8
中、左から4番目のエクソンの3′末端配列に相補的な
配列)をプライマー・ペアとして用いて、実施例3
(3)に記載の方法に従ってPCRを実施した。
【0096】得られた断片の塩基配列を決定した。この
配列と、患者由来のゲノムJTB遺伝子の配列とを合わ
せることによって、正常なゲノムJTB遺伝子の配列
(配列番号1)が明らかとなった。
【0097】同定されたcDNAの(配列番号5)と正常な
ゲノムDNA の配列(配列番号1)との比較の結果、図8
〜11に示すようなエクソン構造を持つことが明らかと
なった。配列番号1の配列中、75〜112番、313
〜395番、1183〜1262番、および2240〜
2234番の配列は図8〜11に記載のエクソンと、左
からそれぞれ対応する。
【0098】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2324 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列の特徴 他の情報:正常なゲノム(1q21由来) 配列 CCATGGACAG CGCAGGAGGG GGTGCCCTAT TTTCTGGGTT TTGACTTTTG TCCCTTCCCC 60 CAACTCCGCT ACAGCCAAGC AGAGGCTCCC GTGCAGGAAG AGAAGCTGTC AGGTGGGTGA 120 TTGTCTGGGA ACCCGACACG TCCCGTCGTT TGTTTTTGGT TTTAGTATCT TCCCCATATA 180 CCAAGAGCAC AGGTGGAAAA GGCCGGCACC ACATGGAATG AGGGCAAGCG CTGTGCCGGG 240 AAGTTGGATG GGCAGAGCCT GGGAGAAATG TTTTCTGAAT GGCCTGGGGC TGGCATTTAT 300 CTTTCCTTTC AGCAAGCACC TCAAATTTGC CATGCTGGCT GGTGGAAGAG TTTGTGGTAG 360 CAGAAGAGTG CTCTCCATGC TCTAATTTCC GGGCTGTGAG TATCTATTTC TCTACCCTTT 420 TTTTTTTTAA ACATCTAAGC AAACACTTAA GCAACATCTT AACATCCAAG TCTTATTAAG 480 CTGCCTTTGC ATCATCTTTT TTTCTTTCTT CTTGCAGTCT CAGTGTATGT CCAAATCTGT 540 ACTTGTCTTT CCCCTGAAAA TGTGCCCCTT TCTTTCCAAG CTAATGGCAG TATTCAACTG 600 ATAACTATGG TTTTTTTGTT TGTTTTTGAG ACGGAGTCTC ACTCTGTTGC CCAGGCTGGA 660 GTGCAGTGGC GAGATCTCGG CTCACCACAA CCTCCGCCTC CCGGGTTCAA GCGATTCTCC 720 TGCCTCAGCC TCCTGAGTAG CTGTGACTAA AGGCGCGTTG CACCATGCCT GGCTAATTTT 780 TGTATTTTTA GTAGACTCGG GTTTCACTGT GTTGGCCAGG CTAGTCTCTA ACTCCTTACC 840 TCGTGATCTG CCCGCCTCAG CCTCCCAAAG TGCTGGGATT ATAGGCGTGA GCCGCCACAC 900 CCGGCCTCAA ATAACTATGT TTTATTCACT TTTAGTATAG TAGGCTCTGG AATGGAATGT 960 ATCTTTGCCA CTCCTAGACT GTTGCCCCTG AAGTGTTCTA ACATACATTC GTAATCATGC 1020 AACCACCACC TCCACCATCC GCATCAGAAC TCTTTCATTA GCTCTCTGTT GCCTACCACT 1080 CCAAACCATA GCAGTTGGGC ACCTGCACCT TCTGAATGGC AGCCTTTTTG TTTATCCTGT 1140 TGCCCCTTCC TAACATGTAC TTTGCTCCTT TTCTCCTGGC AGAAAACTAC CCCTGAGTGT 1200 GGTCCCACAG GATATGTAGA GAAAATCACA TGCAGCTCAT CTAAGAGAAA TGAGTTCAAA 1260 AGGTGAGTGC TGTTTCTCTT CTCTGAGATC ACCTCCTTTG CTCCTATGAC TTTAGATGGA 1320 TGGTCCCACC TTTTCCCCTG GTCTGGGGGT AGCATGGAAT ATCTGAAAGA AGAGGGGGCC 1380 GGGCTCACAC CTATAATCCC AGTACTTAGG GAGGCTGAGG CTAACAGATC ACCTGAGGTC 1440 AGGAGTTCGA GATCAGCCTG GCCAACGTGG TGAAACCCCA TCTCTACTAA AAATACAAAA 1500 ATTAGCTGGT GTGGTGGGTG CCCATAATCC CAGCTACTTG GGAGGCTGAG GCAGGGAGAA 1560 TCACTTGAAC CCAGGAGGCA GAGGTTAGAG TGAGCCAAGA TCATGCCACT GCACTCCAGC 1620 CTGGGCAATG GAGCGAGACT GTGTGTCAAA AAAAAAAAAA AAGAGCTGGG AGGGTGGCTC 1680 ACGCCTGTAA TCCCAGCACT TTGGGAGCCG AGCGGTGGAT CACGAGTTAG GAGTTCAAGA 1740 CCAGCCTGCC AAGATGGTGA AACTCATCTC TCTTAAAGAT ACAAAAATTA GCTGGGCATG 1800 ATGGCGGGCA CCTGTAATCC CAGCTACTTG GGAGGCTGAA GCAGAAAACT GCTTAAACCC 1860 GGGAGGTGGA GGTTGCAGTG AGCCAAGGTC ACGCCACTGC ACTCCAGTCT GGGTGACAGA 1920 GCGAGACACC ATCTCAAAAA TAATAAGAAA GAAGACGGGA TTTGGAGCCA AATTACTTGA 1980 ACCCAAGTCC CAGCTCTACT CCTCAGCACT ATGTTATTGG CCATATTTTC TCATCAGTAA 2040 AATTGGTTAA TACTAGCTCT GCTTATCCAG AGAATAAATT AAATGATCTA TTTGAGAGGG 2100 ATTTATGTAC TATACACACA ATAGAAGCCT GGCTCTGATT TCCTCTTGAG TGTATCCTGG 2160 CTAGGCTGAA GTAGAAGGGA AATTAGAGGG AGAAGCTGTC TGGCCTTCCT TGGGAATAAC 2220 TATTCCTTCC TGCCCTCAGC TGCCGCTCAG CTTTGATGGA ACAACGCTTA TTTTGGAAGT 2280 TCGAAGGGGC TGTCGTGTGT GTGGCCCTGA TCTTCGCTTG TCTT 2324
【0099】配列番号:2 配列の長さ:3282 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列の特徴 他の情報:ジャンピングトランスロケーションが生じた
ゲノム 配列 CCATGGACAG CGCAGGAGGG GGTGCCCTAT TTTCTGGGTT TTGACTTTTG TCCCTTCCCC 60 CAACTCCGCT ACAGCCAAGC AGAGGCTCCC GTGCAGGAAG AGAAGCTGTC AGGTGGGTGA 120 TTGTCTGGGA ACCCGACACG TCCCGTCGTT TGTTTTTGGT TTTAGTATCT TCCCCATATA 180 CCAAGAGCAC AGGTGGAAAA GGCCGGCACC ACATGGAATG AGGGCAAGCG CTGTGCCGGG 240 AAGTTGGATG GGCAGAGCCT GGGAGAAATG TTTTCTGAAT GGCCTGGGGC TGGCATTTAT 300 CTTTCCTTTC AGCAAGCACC TCAAATTTGC CATGCTGGCT GGTGGAAGAG TTTGTGGTAG 360 CAGAAGAGTG CTCTCCATGC TCTAATTTCC GGGCTGTGAG TATCTATTTC TCTACCCTTT 420 TTTTTTTTAA ACATCTAAGC AAACACTTAA GCAACATCTT AACATCCAAG TCTTATTAAG 480 CTGCCTTTGC ATCATCTTTT TTTCTTTCTT CTTGCAGTCT CAGTGTATGT CCAAATCTGT 540 ACTTGTCTTT CCCCTGAAAA TGTGCCCCTT TCTTTCCAAG CTAATGGCAG TATTCAACTG 600 ATAACTATGG TTTTTTTGTT TGTTTTTGAG ACGGAGTCTC ACTCTGTTGC CCAGGCTGGA 660 GTGCAGTGGC GAGATCTCGG CTCACCACAA CCTCCGCCTC CCGGGTTCAA GCGATTCTCC 720 TGCCTCAGCC TCCTGAGTAG CTGTGACTAA AGGCGCGTTG CACCATGCCT GGCTAATTTT 780 TGTATTTTTA GTAGACTCGG GTTTCACTGT GTTGGCCAGG CTAGTCTCTA ACTCCTTACC 840 TCGTGATCTG CCCGCCTCAG CCTCCCAAAG TGCTGGGATT ATAGGCGTGA GCCGCCACAC 900 CCGGCCTCAA ATAACTATGT TTTATTCACT TTTAGTATAG TAGGCTCTGG AATGGAATGT 960 ATCTTTGCCA CTCCTAGACT GTTGCCCCTG AAGTGTTCTA ACATACATTC GTAATCATGC 1020 AACCACCACC TCCACCATCC GCATCAGAAC TCTTTCATTA GCTCTCTGTT GCCTACCACT 1080 CCAAACCATA GCAGTTGGGC ACCTGCACCT TCTGAATGGC AGCCTTTTTG TTTATCCTGT 1140 TGCCCCTTCC TAACATGTAC TTTGCTCCTT TTCTCCTGGC AGAAAACTAC CCCTGAGTGT 1200 GGTCCCACAG GATATGTAGA GAAAATCACA TGCAGCTCAT CTAAGAGAAA TGAGTTCAAA 1260 AGGTGAGTGC TGTTTCTCTT CTCTGAGATC ACCTCCTTTG CTCCTATGAC TTTAGATGGA 1320 TGGTCCCACC TTTTCCCCTG GTCTGGGGGT AGCATGGAAT ATCTGAAAGA AGAGGGGGCC 1380 GGGCTCACAC CTATAATCCC AGTACTTAGG GAGGCTGAGG CTAACAGATC ACCTGAGGTC 1440 AGGAGTTCGA GATCAGCCTG GCCAACGTGG TGAAACCCCA TCTCTACTAA AAATACAAAA 1500 ATTAGCTGGT GTGGTGGGTG CCCATAATCC CAGCTACTTG GGAGGCTGAG GCAGGGAGAA 1560 TCACTTGAAC CCAGGAGGCA GAGGTTAGAG TGATCTGCTG TAAAGGGTCC TCACCCTGAC 1620 CCTGACCCTC ACCCTGACCC TGACCCCAAC CCTAACCCTA ACCCTAACCC TAACCCTAAC 1680 CCCAACCCCA ACCCCAACCC CAACCCCAAC CCCAACCCCA ACCCTAACCC TAACCCTAAC 1740 CCTAACCCTA ACCCTAACCC TAACCCTAAC CCTAACCCTA ACCCTAACCC TAACCCTAAC 1800 CCTAACCCTA ACCCTCACCC TCACCCTCAC CCTCACCCTC ACCCTCACCC TCACCCTAAC 1860 CCTAACCCTA ACCCCTAACC CTAACCCTAA CCCTAACCCT AACCCTAACC CCTAACCGTA 1920 ACCGTAACCG TAACCGTAAC CGTAACCCTA ACCCTAACCG TAACCCTAAC CCTAACCCTA 1980 ACCCTAACCC TAACCCTAAC CGTACCCTAA CCCTAACCCT AACCCTAACC CTAACCCTAA 2040 CCCTAACCCT AACCCTAACC CTGCAATACA GCCCCTCGCC TTGCCTTGGG AGAATCTCGG 2100 TGCGCAGGAT TCAGAGAGGC TTTTCGTTTC CCGCTTTCCA CACTAAACCG TTCTAACTGG 2160 TCTCTGACCT TGATTATTCA GGGCAGCAAA CGGGAAAGAT TTTATTCACC GTCGATGCGG 2220 CCCCGAGTTA TCCCAAAGGC AGGCAGTACC CCCAACGTCT GTGCTGAGAA GAATGATGCT 2280 CCGCCTTTAC GGTGCCCCCC ACGTCTGTGC TGAACAGAAC GCAGCTCCAC CCTCGCAGTG 2340 CCCTCAGCCC GCCCGCCCGG GTCTGACCTG ATAAGAACTC TGCTCCGCCT TCGCAATACC 2400 CCCGAAGTCT GTGCAGAGGA GAACGCAGCT CCGCCCTCGC GATGCTCTCC GGGTGTGTGC 2460 TAAAGACAAC GCAACTCCGC CCTCGCAAAG GCGGCGCGCC GGCGCAGGCG CAGAGAGGCG 2520 CGGGGCGCCG GCGCAGGCGC AGAGAGGCGC GGGGCGCCGG CGCAGGCGCA GAGAGGCGCG 2580 CCGCTGTTGG GGAGACGCGG CGCAGGGGGT AGACGCACGC CGGCGCCTCC CCGGAAGGGG 2640 AGGGGTCGCT GAGCGGGCGG GAGTGAGGCG CGGCGCAGGC GCAGAGACGC ACGTCGCTGG 2700 GCTGAGGGTG GCGGGGAGTG TTGCAGTCGC ACAGTCGCGC GCCGCCGGGC GGGGAGCGCG 2760 GGGGTGGCGC GGTGCACGCG CAGAGACACA CGTCCCCGGC GGCGCAGAGA CGAGTGGAAC 2820 CTGAGTAATC TGAAAAGCCC GTTTCGGGCG CCCCCTGCTT GCAGCCGGGC ACTACAGGAC 2880 CAGCTTGCCC ACGGTGCTCT GCCATTGCGT CCCCTACTGG CGACTAGGAC AACTGCAGGG 2940 CCCTCTTGCT TACAGTGCTG TCCAGCGCCC CCTGCTGGCG CCGGGGCTCG GCAGGGCTCT 3000 CTTGCTCGCA GTATAGTGGT GGCACGCCGC CTGCTGGCAG CTAGGGACAT TGCAGGGCCC 3060 TCTTCCTCAC ATTATAGTGG CAGCACACCC GCCTGCTGGC AGCTGGGCAC ACTGCCGGGC 3120 CCTCTTGCTG CCATTGTCGT GGCTGCACGC CACATGCAGG CAGATGGGGA CTACGCAGGG 3180 CCCTCTTGCT CCCGGCGTAA CGGCTGGCGT CCCCTACTGG CCGCCTCCTG CACCACTTAA 3240 AGTCAGAGCG CCAGTTATTA ATCCCCATCA GTTCTGCAAA TT 3282
【0100】配列番号:3 配列の長さ:335 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 配列 CCATGGACAG CGCAGGAGGG GGTGCCCTAT TTTCTGGGTT TTGACTTTTG TCCCTTCCCC 60 CAACTCCGCT ACAGCCAAGC AGAGGCTCCC GTGCAGGAAG AGAAGCTGTC AGGTGGGTGA 120 TTGTCTGGGA ACCCGACACG TCCCGTCGTT TGTTTTTGGT TTTAGTATCT TCCCCATATA 180 CCAAGAGCAC AGGTGGAAAA GGCCGGCACC ACATGGAATG AGGGCAAGCG CTGTGCCGGG 240 AAGTTGGATG GGCAGAGCCT GGGAGAAATG TTTTCTGAAT GGCCTGGGGC TGGCATTTAT 300 CTTTCCTTTC AGCAAGCACC TCAAATTTGC CATGC 335
【0101】配列番号:4 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA ) 配列 TACCCCTGAG TGTGGTCCCA CAGGATATGT 30
【0102】配列番号:5 配列の長さ:1086 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:442..882 配列 CGGCACGAGG CGAGGCGCCA CCGACGCGGA AGACTATAAG CCCCAGCGGG CGACGACCGA 60 ACGCCCCCGG GAACACCGGG CCCCGAGCTC GGTCCCGCGC CCGAGGATCC TCCACGGGGC 120 TAGATGGCTG CGTCGGGGGC GGGAGCGGAG GTGAGCGGGC GCTAGGGCCG CGAGCCCCCG 180 CCGGCCCTTC CTCCAGCGCC CTGCGGACCC CGCAGAAGGC GCTCGCCTCC CTAGCCCGCA 240 AAAACATATC GATTTTTCTC GCTGTGGCAA CGGGGACGTC CTGATAGATC CTCTGCTCCA 300 ATAGGCAACT CCGGCCTTCC CTGCCCTGAC CTGGAACCTC TGGGAGGGCT GCAGAGTAAG 360 TGCCGCCTCT GCGCTCCGAC GGAGGCACGA GGCCTGTGGA GTAGGTCCCT CTGTTCCGAC 420 AGGTGCGACA CTTGGCGCTC C ATG CTT GCG GGT GCC GGG AGG CCT GGC CTC 471 Met Leu Ala Gly Ala Gly Arg Pro Gly Leu 1 5 10 CCC CAG GGC CGC CAC CTC TGC TGG TTG CTC TGT GCT TTC ACC TTA AAG 519 Pro Gln Gly Arg His Leu Cys Trp Leu Leu Cys Ala Phe Thr Leu Lys 15 20 25 CTC TGC CAA GCA GAG GCT CCC GTG CAG GAA GAG AAG CTG TCA GCA AGC 567 Leu Cys Gln Ala Glu Ala Pro Val Gln Glu Glu Lys Leu Ser Ala Ser 30 35 40 ACC TCA AAT TTG CCA TGC TGG CTG GTG GAA GAG TTT GTG GTA GCA GAA 615 Thr Ser Asn Leu Pro Cys Trp Leu Val Glu Glu Phe Val Val Ala Glu 45 50 55 GAG TGC TCT CCA TGC TCT AAT TTC CGG GCT AAA ACT ACC CCT GAG TGT 663 Glu Cys Ser Pro Cys Ser Asn Phe Arg Ala Lys Thr Thr Pro Glu Cys 60 65 70 GGT CCC ACA GGA TAT GTA GAG AAA ATC ACA TGC AGC TCA TCT AAG AGA 711 Gly Pro Thr Gly Tyr Val Glu Lys Ile Thr Cys Ser Ser Ser Lys Arg 75 80 85 90 AAT GAG TTC AAA AGC TGC CGC TCA GCT TTG ATG GAA CAA CGC TTA TTT 759 Asn Glu Phe Lys Ser Cys Arg Ser Ala Leu Met Glu Gln Arg Leu Phe 95 100 105 TGG AAG TTC GAA GGG GCT GTC GTG TGT GTG GCC CTG ATC TTC GCT TGT 807 Trp Lys Phe Glu Gly Ala Val Val Cys Val Ala Leu Ile Phe Ala Cys 110 115 120 CTT GTC ATC ATT CGT CAG CGA CAA TTG GAC AGA AAG GCT CTG GAA AAG 855 Leu Val Ile Ile Arg Gln Arg Gln Leu Asp Arg Lys Ala Leu Glu Lys 125 130 135 GTC CGG AAG CAA ATC GAG TCC ATA TAG CTACATTCCA CCCTTGTATC 902 Val Arg Lys Gln Ile Glu Ser Ile * 140 145 CTGGGTCTTA GAGACCCTAT CTCAGACAGT GAAAGTGAAA TGGACTGATT TGCACTCTTG 962 GTTCTTTGGA GCCTTGTGGT GGAATCCCCT TTTCCCCATC TTCTTCTTTC AGATCATTAA 1022 TGAGCAGAAT AAAAAGAGTA AAATGGTAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA AAAAAAAAAA 1082 AAAA 1086
【0103】配列番号:6 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA ) 配列 ATTTTTCTCG CTGTGGCAAC GGGGA 25
【0104】配列番号:7 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(合成DNA ) 配列 AAGACAAGCG AAGATCAGGG CCACA 25
【0105】配列番号:8 配列の長さ:559 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 配列 ATTTTTCTCG CTGTGGCAAC GGGGACGTCC TGATAGATCC TCTGCTCCAA TAGGCAACTC 60 CGGCCTTCCC TGCCCTGACC TGGAACCTCT GGGAGGGCTG CAGAGTAAGT GCCGCCTCTG 120 CGCTCCGACG GAGGCACGAG GCCTGTGGAG TAGGTCCCTC TGTTCCGACA GGTGCGACAC 180 TTGGCGCTCC ATGCTTGCGG GTGCCGGGAG GCCTGGCCTC CCCCAGGGCC GCCACCTCTG 240 CTGGTTGCTC TGTGCTTTCA CCTTAAAGCT CTGCCAAGCA GAGGCTCCCG TGCAGGAAGA 300 GAAGCTGTCA GCAAGCACCT CAAATTTGCC ATGCTGGCTG GTGGAAGAGT TTGTGGTAGC 360 AGAAGAGTGC TCTCCATGCT CTAATTTCCG GGCTAAAACT ACCCCTGAGT GTGGTCCCAC 420 AGGATATGTA GAGAAAATCA CATGCAGCTC ATCTAAGAGA AATGAGTTCA AAAGCTGCCG 480 CTCAGCTTTG ATGGAACAAC GCTTATTTTG GAAGTTCGAA GGGGCTGTCG TGTGTGTGGC 540 CCTGATCTTC GCTTGTCTT 559
【0106】配列番号:9 配列の長さ:146 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Leu Ala Gly Ala Gly Arg Pro Gly Leu Pro Gln Gly Arg His Leu 1 5 10 15 Cys Trp Leu Leu Cys Ala Phe Thr Leu Lys Leu Cys Gln Ala Glu Ala 20 25 30 Pro Val Gln Glu Glu Lys Leu Ser Ala Ser Thr Ser Asn Leu Pro Cys 35 40 45 Trp Leu Val Glu Glu Phe Val Val Ala Glu Glu Cys Ser Pro Cys Ser 50 55 60 Asn Phe Arg Ala Lys Thr Thr Pro Glu Cys Gly Pro Thr Gly Tyr Val 65 70 75 80 Glu Lys Ile Thr Cys Ser Ser Ser Lys Arg Asn Glu Phe Lys Ser Cys 85 90 95 Arg Ser Ala Leu Met Glu Gln Arg Leu Phe Trp Lys Phe Glu Gly Ala 100 105 110 Val Val Cys Val Ala Leu Ile Phe Ala Cys Leu Val Ile Ile Arg Gln 115 120 125 Arg Gln Leu Asp Arg Lys Ala Leu Glu Lys Val Arg Lys Gln Ile Glu 130 135 140 Ser Ile * 145
【図面の簡単な説明】
【図1】ジャンピング・トランスロケーションの基本核
型(46,XX,der(7)t(1;7)(q21;
p22))を示した染色体の写真である。7番染色体短
腕に1番染色体の長腕の一部が癒合している。
【図2】ジャンピング・トランスロケーションの核型の
変化を示す図である。
【図3】ジャンピング・トランスロケーションが生じた
染色体の写真である。1番染色体長腕の大部分が、3
q,4p,5q,7p,8q,9q,12q,21q,
22qなどの染色体末端に癒合した染色体のG−バンド
像を示した。顕微鏡による観察では各染色体の末端に大
きな変化はみられなかった。
【図4】(TTAGGG)28をプローブとして用いた
ダイレクトRバンディングFISHの結果を示した染色
体の写真である。染色体標本は1994年9月13日の
ものを用いた。矢印は5q35::1q21の転座癒合
点におけるテロメア繰り返し配列のシグナルを示す。
【図5】染色体の末端に特異的なテロメア繰り返し配列
の分解を示した図とサザンハイブリダイゼーションの結
果を示す電気泳動写真である。 A:BAL31エキソヌクレアーゼを用いた染色体末端
のテロメア繰り返し配列の分解を示す。 B:TTAGGGをプローブとして用いたサザンハイブ
リダイゼーションの結果を示す。矢印(5.5kb、
4.37kb)はTTAGGG陽性シグナルを示す。
【図6】癒合点領域の塩基配列を示した図である。太字
で示した配列が短小化したテロメアにみられる特徴的な
配列を示している。
【図7】TTAGGG繰り返し配列と1番染色体の配列
をプローブ(Probe)として用いたサザンブロット
の結果を示した図である。+および−はジャンピングト
ランスロケーション(Jumping translocation )の有無
を示す。星印は正常な1q21由来であると考えられ
る。
【図8】癒合点付近のゲノム構造を示した図である。
【図9】ジャンピングトランスロケーションの有無を示
したサザンブロット解析(電気泳動写真)およびプロー
ブの位置を示した図である。JTはジャンピングトラン
スロケーションの有無を示す。
【図10】体細胞ハイブリッドを用いたサザンブロット
解析の結果を示した電気泳動写真である。Ch1は1番
染色体を示す。
【図11】ジャンピングトランスロケーションの癒合点
を示すサザンブロット解析の結果を示した電気泳動写真
およびプローブの位置を示した図である。
【図12】ジャンピングトランスロケーション(JT
B)cDNA配列および推定アミノ酸配列を示した図で
ある。
【図13】JTB配列の一部をプローブとして用いたノ
ザンブロットの結果を示した電気泳動写真およびプロー
ブの位置を示した図である。各レーンの記号は、ガン細
胞由来の細胞株を示す。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1のDNA配列からなる塩基配
    列、またはそれに相補的な塩基配列。
  2. 【請求項2】配列番号5の1〜1049番のDNA配列
    を含む塩基配列、またはそれに相補的な塩基配列。
  3. 【請求項3】配列番号9のアミノ酸配列をコードする塩
    基配列、またはそれに相補的な塩基配列。
  4. 【請求項4】(a)配列番号1の配列中、連続した少な
    くとも20塩基のDNA配列を含む塩基配列、およびそ
    れに相補的な塩基配列、並びに(b)(a)の塩基配列
    とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基
    配列、から選択される塩基配列と検出可能な標識とを含
    むプローブ。
  5. 【請求項5】配列番号1の配列中、連続した少なくとも
    20塩基のDNA配列が、配列番号3および4の配列か
    ら選択される、請求項4に記載のプローブ。
  6. 【請求項6】(a)配列番号5の1〜1049番の配列
    中、連続した少なくとも20塩基のDNA配列を含む塩
    基配列、およびそれに相補的な塩基配列、並びに(b)
    (a)の塩基配列とストリンジェントな条件下でハイブ
    リダイズする塩基配列、から選択される塩基配列と、検
    出可能な標識とを含む、プローブ。
  7. 【請求項7】配列番号5の1〜1049番の配列中、連
    続した少なくとも20塩基のDNA配列が、配列番号6
    〜8の配列から選択される、請求項6に記載のプロー
    ブ。
  8. 【請求項8】標識が、放射性同位元素である請求項4〜
    7のいずれか一項に記載のプローブ。
  9. 【請求項9】(a)配列番号1の配列中、連続した少な
    くとも20塩基のDNA配列を含む塩基配列、およびそ
    れに相補的な塩基配列、並びに(b)(a)の塩基配列
    とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基
    配列、から選択される塩基配列、または前記塩基配列と
    検出可能な標識とを含むプローブを含む、ほ乳類の染色
    体異常診断薬。
  10. 【請求項10】(TTAGGG)n(ここで、nは1〜
    50の整数を表す)またはこれに相補的な塩基配列を更
    に含む、請求項9に記載の診断薬。
  11. 【請求項11】配列番号1の配列中、連続した少なくと
    も20塩基のDNA配列が、配列番号3および4の配列
    から選択される、請求項9に記載の診断薬。
  12. 【請求項12】染色体異常がジャンピングトランスロケ
    ーションである、請求項9に記載の診断薬。
  13. 【請求項13】(a)配列番号5の1〜1049番の配
    列中、連続した少なくとも20塩基のDNA配列を含む
    塩基配列、およびそれに相補的な塩基配列、並びに
    (b)(a)の塩基配列とストリンジェントな条件下で
    ハイブリダイズする塩基配列、から選択される塩基配
    列、または前記塩基配列と検出可能な標識とを含むプロ
    ーブを含む、ほ乳類の染色体異常診断薬。
  14. 【請求項14】(TTAGGG)n(ここで、nは1〜
    50の整数を表す)またはこれに相補的な塩基配列を更
    に含む、請求項13に記載の診断薬。
  15. 【請求項15】配列番号5の1〜1049番の配列中、
    連続した少なくとも20塩基のDNA配列が、配列番号
    6〜8の配列から選択される、請求項13に記載の診断
    薬。
  16. 【請求項16】染色体異常がジャンピングトランスロケ
    ーションである、請求項13に記載の診断薬。
  17. 【請求項17】(a)配列番号1の配列中、連続した少
    なくとも20塩基のDNA配列を含む塩基配列、および
    それに相補的な塩基配列、並びに(b)(a)の塩基配
    列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩
    基配列、から選択される塩基配列、または前記塩基配列
    と検出可能な標識とを含むプローブを、ほ乳類のゲノム
    DNAとハイブリダイズさせることを含む、ほ乳類の染
    色体異常の検出方法。
  18. 【請求項18】染色体異常をPCR法によって検出す
    る、請求項17に記載の検出方法。
  19. 【請求項19】(TTAGGG)n(ここで、nは1〜
    50の整数を表す)またはこれに相補的な塩基配列をフ
    ォワード鎖またはリバース鎖として用いる、請求項18
    に記載の検出方法。
  20. 【請求項20】配列番号1の配列中、連続した少なくと
    も20塩基のDNA配列が、配列番号3および4の配列
    から選択される、請求項17に記載の検出方法。
  21. 【請求項21】ゲノムDNAがヒト由来である、請求項
    17に記載の検出方法。
  22. 【請求項22】染色体異常がジャンピングトランスロケ
    ーションである、請求項17に記載の検出方法。
  23. 【請求項23】(a)配列番号5の1〜1049番の配
    列中、連続した少なくとも20塩基のDNA配列を含む
    塩基配列、およびそれに相補的な塩基配列、並びに
    (b)(a)の塩基配列とストリンジェントな条件下で
    ハイブリダイズする塩基配列、から選択される塩基配
    列、または前記塩基配列と検出可能な標識とを含むプロ
    ーブを、ほ乳類のゲノムDNAとハイブリダイズさせる
    ことを含む、ほ乳類の染色体異常の検出方法。
  24. 【請求項24】染色体異常をPCR法によって検出す
    る、請求項23に記載の検出方法。
  25. 【請求項25】(TTAGGG)n(ここで、nは1〜
    50の整数を表す)またはこれに相補的な塩基配列をフ
    ォワード鎖またはリバース鎖として用いる、請求項24
    に記載の検出方法。
  26. 【請求項26】配列番号5の1〜1049番の配列中、
    連続した少なくとも20塩基のDNA配列が、配列番号
    6〜8の配列から選択される、請求項23に記載の検出
    方法。
  27. 【請求項27】染色体異常がジャンピングトランスロケ
    ーションである、請求項23に記載の検出方法。
  28. 【請求項28】ゲノムDNAがヒト由来である、請求項
    23に記載の検出方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003530892A (ja) * 2000-04-20 2003-10-21 シーメグ リミティド 臨床診断のための方法
US7510707B2 (en) 1999-12-20 2009-03-31 New York University Mt. Sinai School Of Medicine PAR, a novel marker gene for breast and prostate cancers

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