JP2003530892A - 臨床診断のための方法 - Google Patents
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Abstract
Description
の遺伝物質、例えばDNAまたは染色体の同定のための方法に関するものである。
この方法で同定した胎児の遺伝物質は、その後例えば出生前診断に使用できる。
は、その発生数が、妊娠の第一トリメスター中の流産に伴う死亡の50%以上およ
び子宮内または周産期死亡の5%前後に及ぶ。さらに、生きて産まれた子供の0.5%
が構造的染色体異常を持っている。 染色体異常は数値上または構造上のいずれにおいても存在し得る。身体組織に
おける正常な二倍体染色体数46からの変化を意味する数値上の異常は、トリソミ
ー(1個の余分な染色体)、モノソミー(1個の染色体の欠損)および倍数性(余
分な一組全体の染色体)を包含する。染色体の破壊とその後の損傷した染色体末
端の異常な位置における治癒が引き起こす構造的再配列は、いわゆる転座、逆位
および挿入を包含する。
維持される。構造的染色体異常のキャリアーは通常何ら症状を示さない(損傷が
切断点の遺伝子に起こらない限り)。構造的染色体異常は非均衡形でも起こり得
、この場合、幾らかの遺伝物質が除去および/または倍加されている。これは通
常、身体的および精神的ハンディキャップを伴って生きて産まれた子供を包含す
る発達遅滞につながる。
伴う21トリソミーである。生きて産まれた子供の1/650前後が、幾分重篤な精神
運動発達遅滞を特徴とする21トリソミーダウン症候群に罹患しているということ
が一般的に認められている。全世界の異なる国々で21トリソミーダウン症候群の
発生率に実質的な差異は無い。
ンパ球のインビトロ培養後の染色体分析によって行う。標準染色体バンディング
技術による個別同定のために染色体を充分濃縮した場合、この細胞培養操作は、
細胞周期の中期の細胞を充分蓄積させるのに2-3日かかる。 標準型21トリソミーダウン症候群の子供を持つことについての、明確に証明さ
れている唯一の臨床危険因子は、母親の年齢に関係している。即ち、母親の年齢
が進むにつれ21トリソミーの子供を持つ危険度が増加するということが一般的に
認められており、その危険度は、45歳以上の最高齢群では妊娠の10%以上となり
得る。21トリソミーの子供を妊娠している可能性の高い女性を同定する妊娠女性
のスクリーニングプログラムが存在している。これらのスクリーニングプログラ
ムは、母親の血液試料を生化学的性質について分析すること、および、特に頸部
の皮膚の厚さを調べる目的で胎児を超音波検査することを包含している(この厚
さはダウン症候群とその他の幾つかの染色体異常を持つ胎児において特徴的に増
大する)。
度の増大があると同定された女性は、慣例として、染色体分析用の胎児細胞サン
プリングを行うための侵襲性操作(絨毛膜絨毛サンプリングおよび/または羊水
穿刺)を提示される。このような侵襲的方法は、母親にとって苦痛であると同時
に流産の危険度の増大が伴う。それ故、このような侵襲性サンプリング法に頼ら
ずに出生前診断を実行する、より有効な方法を提供する必要がある。
分の1存在するという事はよく知られている。さらにこの事が、最も一般的な21
トリソミーダウン症候群のような胎児の状態の「非侵襲的」出生前診断の可能性
を提供するという事もよく認識されている。 ダウン症候群およびその他幾つかの胎児の細胞遺伝学的状態、ならびに妊娠の
合併症、例えば子癇前症および早期分娩ならびに自己免疫疾患の分娩後発症は、
母体血液中の胎児細胞をより高レベルに導く胎児母体輸血の増大を特徴とするか
も知れない(Pertl and Bianchi Semin Perinatol 23, 5, 393-402, 1999の総説
;Bianchi Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol 92, 1, 103-8, 2000)。
ブリダイゼーション(FISH)を用いる染色体数の計数、を使用して、母体血液中
の胎児細胞の同定に多大な努力と膨大な資金が捧げられてきた(Hahn et al. Mo
l Hum Repr 4, 6, 515-521, 1998,論説中の総説)。 妊娠女性から、より侵襲性の低い方法を用いて得た試料は、幾らかの母体細胞
と比較的少数の胎児細胞を含むのが普通である。胎児細胞単離の現行方法は、抗
体、勾配分画、優先的母体細胞溶解、および細胞選別の使用を包含する。しかし
ながら母体細胞は依然として、回収されるいかなる胎児細胞をも凌駕する傾向が
ある(例えばAl-Mufti et al Amer J Med Genet 85, 1, 66-75, 1999を参照され
たい)。このような技術が可能であるという指摘によって生ずる関心は大きいも
のの、これらの試料を非侵襲的生前診断に使用することに伴う著しい困難が依然
としてある(Hulten, The Lancet, 357, 963-4, 2001)。
者より多数の反復を持つというふうに異なっていることがよく知られている。DN
A複製はテロメア反復の最末端では起こらないと考えられる。この事は、細胞分
割の度にテロメアが前より短くなることを意味している。この短縮が最終的には
細胞死につながるという事もまた考えられる(De Lange, Science 279, 334-335
, 1998の総説)。
伴うテロメア長の変化は全ての染色体で観察される普遍的現象である。個体の年
齢に応じてテロメアの反復長の変化はおよそ2-30KbのDNAであると見積もられて
いる。 染色体に特異的なテロメア長は、特別なソフトウェアおよびテロメアプローブ
とハイブリダイズさせた染色体の顕微鏡画像分析を用いて測定できる(Poon et
al Cytometry 36, 267-278, 1999)。これらの研究は、個体の染色体のテロメア
含有量には個々の細胞核の間で幾らかの変異があるかも知れないことを示してい
る。にもかかわらず、既に述べたように、対象の年齢に伴うテロメア長の実質的
な減少がある。これに基づくと、胎児細胞の個々の染色体のテロメア長は新生児
より長く、成人よりはさらに長いに相違ない(De Pauw et al Cytometry 32, 3,
163-1690を参照されたい)。故に、胎児細胞は、母親由来の細胞よりもより長
いテロメアを持つ、即ち染色体あたりのテロメアDNA反復のコピー数がより高い
ことが暗示される(Friedrich et al Pediatr Res 49, 2, 256-6, 2001)。
る母体および胎児間の細胞核および/またはその中の遺伝物質、特に染色体およ
びDNAの識別のための基礎に使用できることを発見した。 したがって本発明によれば、母体血液(血清または血漿成分を包含する)また
は膣試料中の胎児細胞核、染色体およびDNAを同定する方法であって、(a) 当該
試料中の細胞核の染色体を酵素によるエキソヌクレアーゼ消化に付して各染色体
の末端領域を除去し、そして(b) この消化プロセスの結果、胎児細胞核に残存し
母体細胞核には存在しないDNA配列の存在を検出する、事を含む方法が提供でき
る。
礎として、胎児および母体DNA中のテロメア反復の数の相違を利用する。工程(a)
の最中に、細胞核中の染色体のDNAを末端領域から内側へと消化する。試料に存
在する全染色体のテロメアセグメントがまずこのプロセスの間に消化される。エ
キソヌクレアーゼ消化は少なくとも母体の全テロメアDNA配列を除去するに充分
な時間実施する。
保持しているであろう。次いでこのDNAを、例えば、この状況では胎児DNAとのみ
ハイブリダイズする、テロメアDNAに特異的な標識化プローブを用いて検出する
ことができる。 好ましくはこの方法は、血清および/または血漿成分を包含する母体血液試料
を用いて実施する。「血液試料」という表現は、本明細書中では、標準技術によ
り有核細胞がそこから単離された全血、血清または血漿を包含する。
ゼ酵素を核膜を介して細胞核の中に導入する。これらは、例えば核膜を穿孔する
ためのリゾレシチン、サポニンまたはトリトン X100のような酵素を用いてこの
目的のために透過可能とすることができる。 予備的工程において、細胞由来の染色体を、カルノワ(酢酸:メタノール3:1
)またはホルムアルデヒドのような固定液を用いる標準技術によって分析用に固
定する。
ブテロメアまたはテロメア)染色体マーカーであるのが好ましいかも知れない。
何故なら、これは、マーカー自体が出生前診断に有用である可能性が生ずるため
である。いずれにせよ、染色体およびDNAを含む胎児細胞核の同定が、「非侵襲
的」出生前診断への予備工程として使用できる。
ロメア配列に特異的な第一の標識化プローブとハイブリダイズさせる。最も好ま
しくは、この第一プローブは、可視的標識、とりわけ蛍光標識で標識し、この試
料由来の蛍光を検出する。これはin situ、例えば細胞スライド上で実施でき、
またはこれに代わりフローソート法を用いて母体細胞核から胎児細胞核(蛍光標
識化されている)を分離できる。
能な消化プロセスを保証するため、DNAの特異的領域のみを消化する酵素を使用
するのが好ましい。特に、消化は3工程のプロセスで実施し、第一工程では3’伸
長DNAを除去し、第二工程では3’-5’ ss領域を切り取り、そして第三工程ではs
s領域を消化する。第一および第三工程の実施に好適な酵素は緑豆(Mungbean)
ヌクレアーゼを包含し、第二工程に関しては、好適な酵素はエキソヌクレアーゼ
IIIを包含する。
消化を提供するために必要な、酵素濃度、緩衝液系、温度およびインキュベーシ
ョン時間といった条件は、注意深い選択を必要とし、使用する個々の酵素といっ
た因子に依存する。 異なる染色体末端間のテロメアDNA配列反復の数における変異の結果、最初に
酵素系を、好ましくは染色体に特異的なやり方で「評定」することが望ましい。
この型の評定は、様々な条件下で染色体のテロメアのエキソヌクレアーゼ消化の
結果を分析することによって実施できる。
々の個別的染色体末端のテロメア長に関する基線情報を得ることである。これは
、細胞サイクルの中期におけるテロメアDNA配列の蛍光in situハイブリダイゼー
ション(FISH)を用いて実行できる。各染色体末端の1つ1つのテロメアを、サ
ブテロメアDNAプローブと組み合わせたテロメアによるFISHを用いて目立たせる
ことができる。テロメア配列の測定は、Comparative Genomic Hybridisation(C
GH)ソフトウェアプログラムを用いて顕微鏡画像分析により実施できる。
また、母体および胎児組織試料の各染色体腕についてのテロメアDNA配列の長さ
の正常変異に関するさらなる基線情報を得るてめに利用することができる。本発
明方法を用いて同定したならば、胎児DNA、染色体または細胞核を出生前診断に
付して、例えば染色体/DNA異常、例えばダウン症候群、エドワード症候群また
はクラインフェルター症候群の存在、または胎児の性別といったその他の情報を
決定することができる。
の量に関する情報は、出生前スクリーニング/診断および母体の状態の範囲の診
断に有用である。これらは、子癇前症のような妊娠時の合併症、早期分娩の危険
度の予測、そして後の自己免疫疾患の発現を包含する。 染色体異常の出生前診断を行う特別の方法は、プローブが試料内部のDNAとハ
イブリダイズする条件の下で、試料を、特定の染色体またはDNAの診断領域に特
異的な第二の標識化プローブと接触させる事によって達成できる。故に、既に胎
児起源であることが同定されている核、染色体またはDNA中のこの第二プローブ
の検出が、胎児についての情報を提供する。個別的診断目的に応じて、この第二
プローブが第18、21または13、および/またはXもしくはY染色体に特異的である
ならば有用である。
における羊水試料の全染色体分析(核型解析)により現在同定されている全異常
の約70%を検出すると予想される。高危険度妊娠(例えばいずれかの親が転座と
いったような構造的染色体異常の分かっているキャリアーであるという家族歴に
よって確認されている、または胎児の構造異常が超音波によって検出されている
)を除くと、検出比率は99%以上に増大する。異なる型の異常に特異的なプロー
ブが使用できるという事にもまた留意すべきである。
。本発明方法の特に好ましい態様では、工程(b)において、胎児DNA配列は第一の
蛍光標識したプローブを用いて検出し、第二プローブは第一プローブのそれとは
異なる波長で蛍光を発する蛍光標識を持つ[ここで胎児DNAは第一の標識由来の
蛍光を検出することによって検出する]。同定されたならば、検出される蛍光の
波長を第二プローブの波長に変え、両方のプローブ由来の蛍光が類似の細胞核、
染色体またはDNAから放射されているかどうかを調べる。これは、例えば使用す
る蛍光検出機のフィルターを変えることにより、容易に達成できる。
部の染色体にユニークなDNA配列のなかでもできるだけ遠位に位置するべきであ
る。これらのマーカーは、位置に関して個別的に各染色体末端について前もって
選択しておく。選択したDNAマーカーは、染色体特異的なユニークDNAを含むサブ
テロメア染色体位置に局在させることが戦略的に適当である。この位置は1つの
主たる理由で好ましい。
例えばトリソミー)の定量のみならず、幾つかの比較的ありふれた不均衡な構造
的染色体再配列、例えば不均衡転座の定量をも可能にする。不均衡な転座は、い
ずれの染色体が転座に関わっているかに応じて、別の染色体特異的サブテロメア
またはテロメアマーカーの除去と組み合わされた1個の染色体特異的サブテロメ
アまたはテロメアマーカーの重複として同定される。さらに、その他の比較的あ
りふれた染色体異常もこのようにしてまたは類似の方法で同定できるに相違ない
。これらには、胎児の奇形および/または精神運動発達遅滞を伴う余分のマーカ
ー染色体、例えば胎児iso 12p、iso 18p、またはisodic 15を包含し、これらは
正常な状況に比して4個の余分なマーカーを生ずる。
児の発達障害を導く大多数の染色体異常をこの方法を用いて決定することができ
る。これらは後に説明するようにダウン症候群、クラインフェルター症候群およ
びエドワード症候群を包含する。 本発明の或る態様では、血液試料(血漿または血清成分を包含する)のような
母体組織試料を取得し、分裂していない細胞である有核細胞を、常套法、例えば
Lymphoprep(Sigma)またはPercoll(Amersham Pharmacia)法を用いてそこから
単離する。
リトンX100への暴露を用いて透過性とする。 次の工程では、細胞核の染色体をカルノワ固定液(酢酸:メタノール3:1)ま
たはホルムアルデヒドへの暴露といった常套的技術によって固定する。 次いでこの細胞核を顕微鏡スライド上に塗布し、母体テロメアを消化し幾らか
の胎児テロメアDNAを残すに充分な時間、BAL31のようなエキソヌクレアーゼ酵素
と共にインキュベートする。
る。このプローブは、胎児細胞核の染色体のテロメアセグメントには付着するが
、テロメアセグメントを失ってしまっている母体細胞核の染色体とは相互作用し
ない。 この時点でスライドを調べると、胎児細胞核は蛍光を発し、母体細胞核は発し
ない。別法として、蛍光性の胎児細胞は当分野で既知のフローサイトメトリー法
を用いて母体細胞から分離できる。
る。この別の標識を行ったプローブは、可視的標識、例えば異なる蛍光標識(発
蛍光団)をも持っている事が適当である。胎児細胞由来のDNAが第二プローブに
結合したか否かは、当分野で周知のように蛍光顕微鏡および分離フィルターを用
いて決定できる。
ーダミン色素およびテキサスレッドを包含する。 本発明のさらなる態様に従い、母体血液または膣試料中の胎児細胞核、染色体
およびDNAを同定するためのキットであって、DNAの末端領域を消化できるエキソ
ヌクレアーゼ酵素、および、染色体の末端領域に見出される特異的DNA配列を検
出するための標識化プローブ、例えば蛍光標識されたプローブを含むキットが提
供される。
たは物品を含み得る。特に、このキットは、特定の染色体セグメントの中の或る
DNA配列に特異的な第二の標識化プローブ、例えば別な蛍光標識を行ったプロー
ブをさらに含むことができ、故に異なる染色体条件の診断ができる。 このキットはさらに、有核細胞の単離のための試薬(例えばPercollまたはLym
phoprep)および/または核膜の穿孔のための試薬(例えばリゾレシチン、サポ
ニンまたはトリトンX 100)および/またはテロメアの消化のためのエキソヌク
レアーゼ酵素(例えばBAL 31)を含んでいてよい。
須であるということに留意することが重要である(Hulten, The Lancet, 357, 9
63-4, 2001)。本発明がこれを達成する手段を提供する。 他方では、当分野で周知のように、様々な組み合わせの発蛍光団(直接的また
は間接的に標識されている)を、テロメア配列および染色体特異的配列の同定の
ための異なるFISH着色シグナルのために使用できるという事にも注目すべきであ
る。FISH自体は現在急速に発展しつつある分野である。
術に比して本来単純且つ迅速であると認識する事が重要である。濃縮および調製
物作製の合計実施時間は、in situハイブリダイゼーションを含めて6時間前後で
ある。幾つかの工程は自動化の適用に向いている。これは顕微鏡分析にも当ては
まり、この場合、市販のコンピューターソフトウェアを用いる自動化蛍光スポッ
ト計数が既に研究室内に存在する。
単離した。二種類の細胞型を、1/10、および1/100から1/1000 vol%までの範囲の
異なる比率で胎児および成人細胞を含む懸濁液に混合した。
いて固定および顕微鏡スライドの作製ならびにエキソヌクレアーゼによるDNA消
化を行った。次いでこれらの細胞を汎テロメアプローブとハイブリダイズさせ、
その後蛍光顕微鏡分析用の染色体特異的プローブとハイブリダイズさせた。 1) 細胞調製 EDTA管に入れた新鮮血10mlを燐酸緩衝化食塩水(PBS)10mlと混合した。次にL
ymphoprep(Nycomed Pharma AS、オスロ、ノルウェー)10mlを50ml管に入れ、希
釈した血液10mlをその上にゆっくりと積層した。
を傾けて除去し、細いピペットを用いて細胞の層(3-5ml)を吸引した。この後
、分離したリンパ球をPBSで希釈し20mlまでの最終容量とした。次いでこれらの
細胞を2000rpmで15分間遠心分離した。上清を廃棄し、細胞ペレットをPBS5mlに
溶解した。
を注意深く廃棄し、細胞ペレットをPBS5mlに再懸濁した。 2) 細胞混合物 成人女性細胞および雄性胎児細胞試料の異なる混合物を10mlの最終溶液となる
ように調製した。胎児対成人細胞の比率は1/10、1/100および1/1000 vol%まで変
化させた。
添加した。これらの細胞を4℃で2分間インキュベートした。パラホルムアルデヒ
ド2.5mlの添加により反応を停止させた。次にこの細胞を2000rpmで15分間遠心分
離し、1%牛血清アルブミン(BSA)を含有するPBSで2回洗浄した。
ルデヒド200μlをスライド上に加えることで細胞を固定し、10分間放置した。次
いでこのスライドをPBSで洗浄し、エタノール系列で脱水した。 5) エキソヌクレアーゼ酵素消化 スライドをホットプレート(40-50℃)上で2時間エージングさせた。スライド
あたり50μlの緩衝液に入れたBal 31酵素(New England Bio labs)1-5単位で酵
素消化を実施した。スライドを37℃のホットプレート上に10分間置いた。室温で
スライドを2xSSCで洗浄することにより酵素反応を停止させた。次いでスライド
をエタノール系列で脱水し、風乾した。
推奨に従い、スライドを、トリス緩衝化食塩水(TBS)、3.7%ホルムアルデヒド
および前処理溶液で洗浄した。次にスライドをエタノール系列で脱水し、風乾し
た。各々のスライドにFITC標識化プローブ10μlを加え、カバーガラスで覆った
。スライドを80℃で3分間、次いで遮光下に室温で30分間インキュベートした。
このスライドをすすぎおよび洗浄溶液にかけ、エタノール系列で脱水した。風乾
後、DAPIを含有するVectashield(Vector Laboratories, Peterborough, 英国)
で対比染色し、カバーガラスで覆い封入した。
なプローブとのハイブリダイゼーション アセトンに2分間浸漬することによってスライドからカバーガラスを除去した
。次にこのスライドを脱水および風乾した。ダイヤモンドの先端を持つ筆記具を
用いてスライド上にハイブリダイゼーション領域の印を2個付けた。標的DNAを70
%ホルムアミド:30% 2xSSCに73℃で5分間浸漬することによって変成させた。CEP
18/X/Yプローブミックス10μlを標的領域1に適用し、LSI 13/21プローブミック
ス(Vysis,米国)10μlを標的領域2に適用し、プローブ溶液をカバーガラスで覆
った。カバーガラスをゴムのりを用いて密封し、スライドを、37℃インキュベー
ター中の前もって温めておいた加湿容器に16時間または一夜入れた。カバーガラ
スを除去し、スライドを73℃の0.4xSSC/0.3% NP-40溶液で2分間洗浄した。次い
でスライドを室温の2xSSC/0.1% NP-40溶液に1分間入れた。完全に乾燥したなら
ば、DAPI II対比染色液(Vysis,米国)10μlを標的領域に適用し、カバーガラス
下に密封した。
用いてスクリーニングした。適当なフィルターを用いてシグナルを観察し、Smar
tCaptureソフトウェア(Vysis,米国)を用いるCCDカメラを使用して画像を取得
した。カバーガラスの左上角からスライドのスキャンを開始し、上から下まで動
かした。
よび陰性細胞の位置をEngland Finder(Graticules Ltd, Kent,英国)を用いて
記録した。その後、それぞれYおよび第21染色体の同定と計数について、細胞核
を橙色フィルター(Vysis,米国)を用いて領域1および2に関して再調査した。 9) 結果 FITCフィルターを用いる蛍光顕微鏡検査は、幾つかの細胞核にテロメアシグナ
ルを示し、一方他の核ではシグナルは無いかまたは殆ど無かった。これらのテロ
メアシグナルを示す核の比率は、調製し分析した胎児および成人細胞核の混合物
から予想された比率に相当した。即ち、胎児細胞の濃度が低いほど非蛍光性核の
比率が高く、逆もまた真であった。細胞核の適当な集団の画像を捕捉し、それら
の位置を記録した。(図2Aおよび3A)。
性21トリソミー核の同定のため、橙色フィルター(Vysis,米国)を用いて同じ細
胞集団を分析した。細胞ミックスの種類(1/10、1/100、1/1000 vol%の胎児対成
人細胞)あたり合計1000個の核を、スライドの領域1におけるYシグナル、スライ
ドの領域2における第21染色体シグナルについて分析した。
ルの存在の間に97.3%の対応が見出された。Y蛍光についてのこの結果は、純粋な
胎児細胞集団の対応する分析で見出されたものと一致し、それは製造業者のマニ
ュアルによると95-100%であった。(図2B)。 テロメア蛍光を持ち、故に胎児のものであると解釈できる核、および3個の第2
1染色体シグナルの存在の間には、僅かに低い対応が見られた。これは反復実験
において83-90%の間で変化した。しかしながらそれでもこれらの結果は、胎児ト
リソミーの症例において羊水試料で本発明者等が常套的に記録している結果に相
当し、製造業者のマニュアルに記録された範囲内である。(図3B)。 10) 解釈 これらの結果は、経時的なテロメアの酵素消化の後の、テロメアおよび染色体
特異的プローブの二元的FISH分析を使用して、胎児および成人の細胞を識別する
ことが可能であることを証明している。
を得た後、在胎齢16週の妊娠女性から静脈穿刺により血液12mlを採取し2本のエ
デト酸(EDTA)管に入れる。
体血液試料は、より多数の胎児細胞を集めることができ、故に好ましいという事
に留意すべきである。]
ロトコル(Ganshirt et al., Diagnostic Cytogenetics, Springer Lab Manual,
1999 R.-D. Wagner, Fetal Cells in Maternal blood, pp401-415)に従いTrip
le Density Gradientを用いて実施する。
混合する。この血液/PBS混合物6mlをピペットで4本の15mlポリスチレン管に入
れる。注射筒に取り付けた細長いカニューレを用いて3層のPercoll(登録商標)(
Amersham Pharmacia)を下層に積層する。最初に40% Percoll 3mlを、その後45%
Percoll 3mlおよび50% Percoll 3mlを下層に積層する。次にこの懸濁液を500g
で30分間遠心分離する。血漿層を取って清浄な管に移し、500gで再度10分間遠心
分離する。細胞ペレットをPBSで洗浄し、細胞遺伝学的調製のために通常用いら
れる標準技術に従い3:1のメタノール:酢酸で固定する。
る。この細胞懸濁液をさらにcoplin jar内で10分間ホルムアルデヒド固定し(50
ml PBS、0.5g MgCl2、1.3mlホルムアルデヒド)、エタノール系列(70%、95%、1
00%)で脱水し、風乾する。
施する。 5. 汎テロメア、Yおよび21プローブの組み合わせを用いるFISH 全テロメアジゴキシゲニン標識化プローブ(Appligene Oncor)0.5μl、LSI第
21染色体橙色スペクトルプローブ(Vysis Ltd.)1μlおよびCEP(III)水色スペ
クトルプローブ(Vysis Ltd)1μlを、各々のスライド用のHybrisol VI(Oncor
Appligene)7.5μlと混合する。このプローブミックス10μlを標的細胞を含む顕
微鏡スライド上に置く。次いでスライドを75℃のホットプレート上で5分間変成
させ、ゴム溶液で密封し、37℃の加湿室で一夜ハイブリダイズさせる。
3℃で15分間、2xSSC中37℃で8分間、次いで1xPBT中、室温で洗浄する。フルオレ
セイン標識化抗ジゴキシゲニン抗体30μlをスライド上に乗せ、5分間37℃に維持
する。最後に、スライドを1xPBTで2分間3回洗浄し、風乾し、DAPIで対比染色す
る。
用いてスクリーニングする。適当なフィルターを用いてシグナルを観察し、Smar
tCapture画像取得および解析系(Vysis/Applied Imaging)を用いるCCDカメラを
使用して画像を取得し、適切な画像を保存する。
(緑色)シグナルを含んでおらず、これらは母体起源のものであると解釈できる
。FITC、橙色スペクトルおよび水色スペクトルフィルターを用いて、残り5個の
核の画像を捕捉する。これら5/1000の核は緑色テロメアシグナルと水色Yシグナ
ルの両者を含み、故に雄性胎児起源のものであると解釈できる。ところがこれら
5個の核は3個の赤色シグナルをも含み、これは、この胎児が、ダウン症候群を予
想する核型47,XY+21を持っているかも知れないことを示している。
の同定とYおよび第21染色体シグナルの計数のため、プローブカクテルTel/Y/21
を用いてFISH調査を実施する。 この実施例は、インビトロでの酵素による涸渇後に残存するテロメア蛍光によ
って本質的に胎児起源であると診断できる、細胞核中の、適用したプローブカク
テルY/21に関する染色体構成を同定することが可能であることを例示する。この
組み合わせは、胎児が雄性であり且つ21トリソミーダウン症候群を持つか否かに
ついて結論を引き出すことができる。
を得た後、在胎齢16週の妊娠女性から静脈穿刺により血液12mlを採取し2本のエ
デト酸(EDTA)管に入れる。
ロトコル(Ganshirt et al., Diagnostic Cytogenetics, Springer Lab Manual,
1999 R.-D. Wagner, Fetal Cells in Maternal blood, pp401-415)に従いTrip
le Density Gradientを用いて実施する。
混合する。この血液/PBS混合物6mlをピペットで4本の15mlポリスチレン管に入
れる。注射筒に取り付けた細長いカニューレを用いて3層のPercoll(登録商標)(
Amersham Pharmacia)を下層に積層する。最初に40% Percoll 3mlを、その後45%
Percoll 3mlおよび50% Percoll 3mlを下層に積層する。次にこの懸濁液を500g
で30分間遠心分離する。血漿層を取って清浄な管に移し、500gで再度10分間遠心
分離する。細胞ペレットをPBSで洗浄し、細胞遺伝学的調製のために通常用いら
れる標準技術に従い3:1のメタノール:酢酸で固定する。
る。この細胞懸濁液をさらにcoplin jar内で10分間ホルムアルデヒド固定し(50
ml PBS、0.5g MgCl2、1.3mlホルムアルデヒド)、エタノール系列(70%、95%、1
00%)で脱水し、風乾する。
施する。 5. 汎テロメア、X/Y、13、18および21プローブの組み合わせを用いるFISH 全テロメアジゴキシゲニン標識化プローブ(Appligene Oncor)0.5μlを、ビ
オチン標識化StarFISHヒト染色体汎テロメアプローブ(Cambio)0.5μlと混合す
る。次にこのテロメアミックスをMultiVysion(登録商標)PGT(Vysis Ltd)10
μlと混合する。このプローブミックスを標的細胞を含む顕微鏡スライド上に置
く。次いでスライドを75℃のホットプレート上で5分間変成させ、ゴム溶液で密
封し、37℃の加湿室で一夜ハイブリダイズさせる。
3℃で15分間、2xSSC中37℃で8分間、次いで1xPBT中、室温で洗浄する。前もって
混合しておいたDual Colour検出試薬(Oncor Appligene)30μlをスライド上に
乗せ、5分間37℃に維持する。最後に、スライドを1xPBTで2分間3回洗浄し、風乾
し、DAPIで対比染色する。
用いてスクリーニングする。適当なフィルターを用いてシグナルを観察し、Smar
tCapture画像取得および解析系(Vysis/Applied Imaging)を用いるCCDカメラを
使用して画像を取得し、適切な画像を保存する。
(黄色)シグナルを含んでおらず、これらを仮に母体起源のものであると解釈す
る。FITC、橙色スペクトル、水色スペクトルおよび金色スペクトルフィルターを
用いて、残り5個の核の画像を捕捉する。これら5/1000の核は黄色テロメアシグ
ナルを含み、故に胎児起源のものであると解釈できる。
す2個の緑色シグナル、X染色体を示す2個の水色シグナル、および第18染色体に
対応する3個の青色シグナルをも含むが、Y染色体を示す金色シグナルは持ってい
ないかも知れない。このようなパターンは、この胎児が、エドワード症候群を予
想する核型47,XX+18を持っていることを示している。
の同定と第13、18、X、Yおよび21染色体シグナルの計数のため、プローブカクテ
ルTel/13/18/X/Y/21を用いてFISH調査を実施する。 この実施例は、インビトロでの酵素による涸渇後に残存するテロメア蛍光によ
って本質的に胎児起源であると診断できる、細胞核中の染色体構成(プローブカ
クテル13/18/X/Y/21に関する)を同定することが可能であることを例示する。こ
の組み合わせは、胎児が雌性であり且つエドワード症候群を持つか否かについて
結論を引き出すことができる。
を得た後、在胎齢16週の妊娠女性から静脈穿刺により血液12mlを採取し2本のエ
デト酸(EDTA)管に入れた。
ロトコル(Ganshirt et al., Diagnostic Cytogenetics, Springer Lab Manual,
1999 R.-D. Wagner, Fetal Cells in Maternal blood, pp401-415)に従いTrip
le Density Gradientを用いて実施した。
混合する。この血液/PBS混合物6mlをピペットで4本の15mlポリスチレン管に入
れる。注射筒に取り付けた細長いカニューレを用いて3層のPercoll(登録商標)(
Amersham Pharmacia)を下層に積層する。最初に40% Percoll 3mlを、その後45%
Percoll 3mlおよび50% Percoll 3mlを下層に積層する。次にこの懸濁液を500g
で30分間遠心分離する。血漿層を取って清浄な管に移し、500gで再度10分間遠心
分離する。細胞ペレットをPBSで洗浄し、細胞遺伝学的調製のために通常用いら
れる標準技術に従い3:1のメタノール:酢酸で固定する。
る。この細胞懸濁液をさらにcoplin jar内で10分間ホルムアルデヒド固定し(50
ml PBS、0.5g MgCl2、1.3mlホルムアルデヒド)、エタノール系列(70%、95%、1
00%)で脱水し、風乾する。
施する。 5. 汎Telおよび18/X/Yプローブの組み合わせを用いるFISH標識化 Aneuvysion CEP 18/X/Y(Vysis Ltd)9.5μlおよび全テロメアジゴキシゲニン
標識化プローブ(Oncor)0.5μlをスライド上に置きカバーガラスをかける。次
いでスライドを75℃のホットプレート上で5分間変成させ、ゴム溶液で密封し、3
7℃の加湿室で一夜ハイブリダイズさせる。
3℃で15分間、2xSSC中37℃で8分間、次いで1xPBT中、室温で洗浄する。フルオレ
セイン標識化抗ジゴキシゲニン抗体30μlをスライド上に乗せ、5分間37℃に維持
する。最後に、スライドを1xPBTで2分間3回洗浄し、風乾し、4’,6-ジアミノ-2-
フェニルインドール(DAPI、Vectashield Ltd)1滴で対比染色する。
用いてスクリーニングする。適当なフィルターを用いてシグナルを観察し、Smar
tCapture画像取得および解析系(Vysis/Applied Imaging)を用いるCCDカメラを
使用して画像を取得し、適切な画像を保存する。
(緑色)シグナルを含んでおらず、これらは母体起源のものであると解釈できる
。これに対して、5個の核はテロメアシグナルおよびYシグナルを含み、これらは
胎児起源であると解釈できる。 これら5個のうち4個の核には、クラインフェルター症候群を予想する胎児核型
47,XXYに合致するシグナルの組み合わせである、2個のXシグナルがあるかも知れ
ない。残りの細胞は、正常な46,XY雄性であると考えられる1個のXと1個のYを持
っているかも知れない。5個の細胞全てが第18染色体を示す2個のシグナルを持つ
かも知れない。
っていると結論付けることが可能である。しかしながら、XY染色体構成を持つ1
個の細胞核の存在がXハイブリダイゼーションの失敗の技術的所産(偽陰性胎児
細胞)を表すという可能性と、またはそうではなく実はこの胎児は核型46,XY[1]
/47,XXY[4]を持つクラインフェルターモザイクであるという可能性を区別できな
いということには留意すべきである。
体の計数のためのプローブカクテルX/Y/18(Visis Ltd)、およびテロメア配列
の同定のための全テロメアジゴキシゲニン標識化プローブ(Appligene Oncor)
を用いてFISH調査を実施できる。
って胎児起源であると診断できる、細胞核中の、プローブカクテルX/Y/18に関す
る胎児染色体構成を、汎テロメアプローブを用いて同定することが可能であるこ
とを例示する。XXYおよびXYおよびテロメア蛍光を持つ細胞核間の一致に基づき
、本発明者等は、この胎児が非モザイク型またはモザイク型のクラインフェルタ
ー症候群を持つと結論を下すことができる。
酵素消化の影響を模式的に示すものであり;
を使用する母体および胎児細胞の混合集団の、本発明方法を用いた分析結果を模
式的に示すものであり;
、を使用する母体および胎児細胞の混合集団の、本発明方法を用いた分析結果を
模式的に示すものである。
Claims (30)
- 【請求項1】 母体血液または膣試料中の、染色体およびDNAを含有する胎
児細胞核を同定する方法であって、(a) 当該試料中の細胞核の染色体を酵素によ
るエキソヌクレアーゼ消化に付して各染色体の末端領域を除去し、そして(b) こ
の消化プロセスの結果、胎児染色体に残存し母体DNAには存在しないDNA配列の存
在を検出する、事を含む方法。 - 【請求項2】 細胞核の染色体および構成DNAが細胞内部でin situエキソヌ
クレアーゼ消化に付されるよう、該酵素を細胞中に導入する、請求項1に記載の
方法。 - 【請求項3】 リゾレシチン、サポニンまたはトリトンX100のような試薬の
投与により、核膜を該酵素に対して透過性とする、請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 予備工程において細胞核の染色体をカルノワ(酢酸:メタノ
ール、3:1)またはホルムアルデヒドへの暴露といった標準技術により固定する
、請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】 胎児染色体に残存している該DNA配列がテロメア配列である
、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 該DNA配列を、その配列に特異的な一次標識化プローブを用
いて検出する、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項7】 標識が蛍光標識である、請求項6に記載の方法。
- 【請求項8】 同定される胎児細胞核をフローソート法によって母体細胞か
ら分離する、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項9】 染色体およびDNAを含む胎児細胞核を蛍光in situハイブリダ
イゼーション検定(FISH)を用いて同定する、請求項1ないし7のいずれか1項に
記載の方法。 - 【請求項10】 酵素がBAL31である、前記請求項のいずれか1項に記載の方
法。 - 【請求項11】 第一工程において3’伸長DNAを除去し、第二工程において
3’-5’ ss領域を切り取り、そして第三工程においてss領域を消化するという工
程でエキソヌクレアーゼ消化を実施する、請求項1ないし12のいずれか1項に記載
の方法。 - 【請求項12】 第一工程を緑豆ヌクレアーゼを用いて実施する、請求項11
に記載の方法。 - 【請求項13】 第二工程をエキソヌクレアーゼIIIを用いて実施する、請
求項11または請求項12に記載の方法。 - 【請求項14】 第三工程を緑豆ヌクレアーゼを用いて実施する、請求項11
ないし13のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項15】 同定された染色体およびDNAを含む胎児細胞核を出生前診
断に付す、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項16】 診断が染色体異常を検出する、請求項15に記載の方法。
- 【請求項17】 特定の染色体に特異的、または特定の染色体セグメントの
DNAに特異的である1またはそれ以上の二次標識化プローブと試料を接触させるこ
とによって該診断を実施する、請求項15または請求項16に記載の方法。 - 【請求項18】 二次プローブが蛍光標識を持っている、請求項17に記載の
方法。 - 【請求項19】 胎児の染色体セグメントおよびDNA配列を、蛍光標識化一
次プローブを用いて検出し、二次プローブは第一プローブとは異なる波長で蛍光
を発する蛍光標識を持ち、ここで、胎児の染色体セグメントおよびDNA配列は、
該第一標識由来の蛍光を検出することによって検出し、同定したならば、検出さ
れた蛍光の波長を第二プローブのそれに変え、両方のプローブ由来の蛍光が同じ
細胞核から放射されているか、それでいて異なる染色体セグメントおよびDNA配
列を同定するか否かを判断する、請求項17または請求項18に記載の方法。 - 【請求項20】 二次プローブが第18、21、13、XまたはY染色体に特異的で
ある、請求項17または19のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項21】 二次プローブが1またはそれ以上の特定の染色体セグメン
トに特異的である、請求項17ないし20のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項22】 母親の状態の診断に使用する、請求項1ないし15のいずれ
か1項に記載の方法。 - 【請求項23】 該状態が子癇前症、早期分娩の危険度の予測、及び後の自
己免疫疾患の発現である、請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】 母体試料中の胎児細胞の量または濃度を測定する、請求項
15、請求項22または請求項23に記載の方法。 - 【請求項25】 母体血液または膣試料中の染色体およびDNAを含有する胎
児細胞核を同定するためのキットであって、染色体の末端セグメントを消化でき
るエキソヌクレアーゼ酵素、および、染色体の末端セグメントに見出される特異
的DNA配列を検出するための標識化プローブを含むキット。 - 【請求項26】 標識化プローブが蛍光標識化プローブである、請求項25に
記載のキット。 - 【請求項27】 染色体/DNAの状態の診断ができる二次標識化プローブをさ
らに含む、請求項25または請求項26に記載のキット。 - 【請求項28】 二次標識化プローブが蛍光標識化プローブである、請求項
27に記載のキット。 - 【請求項29】 実施例に関連して実質上本明細書前記のように記載された
、母体血液または膣試料中の染色体およびDNAを含む胎児細胞核を同定するため
の方法。 - 【請求項30】 実質上本明細書前記のように記載された、母体血液または
膣試料中の染色体およびDNAを含む胎児細胞核を同定するためのキット。
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