JPH10209737A - ループアンテナおよび認証装置 - Google Patents

ループアンテナおよび認証装置

Info

Publication number
JPH10209737A
JPH10209737A JP9319998A JP31999897A JPH10209737A JP H10209737 A JPH10209737 A JP H10209737A JP 9319998 A JP9319998 A JP 9319998A JP 31999897 A JP31999897 A JP 31999897A JP H10209737 A JPH10209737 A JP H10209737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
loop antenna
sub
antenna
main loop
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9319998A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinari Sugiyama
晃也 杉山
Hideo Yasuda
秀雄 保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TERUYA KK
Teruya Corp
Original Assignee
TERUYA KK
Teruya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TERUYA KK, Teruya Corp filed Critical TERUYA KK
Priority to JP9319998A priority Critical patent/JPH10209737A/ja
Publication of JPH10209737A publication Critical patent/JPH10209737A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 微弱無線局において、他局からの混信を防ぐ
ためにアンテナ近傍での電界強度を強くし、かつ、遠方
での電界強度を弱くするループアンテナおよびその布線
方法を得て、さらに、このループアンテナを用いた認証
装置を実現する。 【解決手段】 主ループアンテナの周囲に、主ループと
は磁界方向が逆向きになるように副ループアンテナを一
本の導線で上記磁界方向となるように一筆書きの如く布
線する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導電磁界を利用
して通信を行う微弱無線局のアンテナに関し、アンテナ
近傍での電界強度を強くし、かつ、遠方での電界強度を
弱くするループアンテナおよびその布線方法に関するも
のである。本発明は、ICカードの正当性を評価する装
置に利用するに適する。本発明は、非接触形の自動改札
装置に利用するに適する。
【0002】
【従来の技術】従来より、誘導無線通信機器において使
用されているループアンテナは、方形または同様の単純
な形状を成している。従来のループアンテナを図16な
いし図20を参照して説明する。図16は単一ループア
ンテナの電界強度を説明するための寸法を示す図であ
る。図17は図16におけるz方向電界強度を示す図で
ある。図18は図16におけるx方向電界強度を示す図
である。図17および図18はそれぞれ横軸に各方向の
距離(m)をとり、縦軸に電界強度(dBμ/m)をと
る。図19は複数のループコイルを用いたループアンテ
ナの例を示す図である。図20は一筆書きの導体により
描かれたループアンテナを示す図である。
【0003】このようなループアンテナの電界強度分布
は、例えば図16のような方形のループアンテナの場合
には、各方向の電界強度は図17および図18のような
特性を示し、減衰度は約20dB/Octとなる(y方
向電界強度はx方向電界強度と同一であるため図面省
略)。なお、z方向とは、x方向およびy方向を含む平
面に対して垂直な方向をいう。
【0004】近来、無線通信機器の普及が著しく、その
機種および周波数は多種多様にわたっている。特に微弱
無線局の場合、送信出力が微弱であるために他局からの
混信を受けることがある。したがって、このような他局
からの混信を防いだり、他局に妨害を与えたりすること
のないようにアンテナ近傍での電界強度を強くし、か
つ、遠方での電界強度を弱くする対策が求められてい
る。
【0005】このような課題を解決するための従来例に
ついて説明する。図19は複数のループコイルを同心ま
たは近接して配置し、各コイルの電流の大きさ、向き、
コイル径および巻数が各コイルによって発生する任意の
位置(r、θ)における磁界をHa (r、θ)としたと
き、r>>の位置においてはΣHa =0となる値に設定
する(特開平4−248704号公報)。
【0006】また、図20は主ループアンテナと副ルー
プアンテナとを用いたループアンテナ構成例である。主
ループアンテナの周囲に、主ループとは磁界方向が逆向
きになるように励振された副ループアンテナを配置する
ことにより、アンテナ近傍での磁界強度を強くし、か
つ、遠方での電界強度を弱くすることができる(UnitedS
tates Patent:NO.4,866,455) 。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、鉄道の改札口に
配置され電磁波を利用して非接触に乗車券あるいは定期
券を認証する装置が求められている。これは、利用者
(乗客)が改札口を通るときに、乗車券あるいは定期券
を改札装置に挿入することなく、改札装置から20〜3
0cmの位置を通過する状態でその認証を行う装置であ
る。これは、乗車券(プリペード・カードあるいは定期
券)をICカードにより構成する。改札装置から質問信
号を含む電磁波を送信し、ICカードはその質問信号を
受信し、その質問に対する応答信号を送信し、その応答
信号を改札装置が受信分析するものである。応答信号に
は、乗車区間、有効期限、その他の情報が含まれ、乗車
区間が該当しないあるいは有効期限が該当しない乗車券
については、その改札装置を通過する前に改札装置を遮
断するように構成した装置である。
【0008】このような非接触形の改札装置では、電磁
波として13MHz帯の微弱電波を使用することが計画
されている。このような改札装置は一般に多数の装置が
並列的に使用されるので、一つの改札装置で送受信する
電磁波が、その隣に設置された同様の改札装置を通過す
る乗車券(ICカード)に誤って受信されるようなこと
があると不都合である。したがって、このためにループ
アンテナを利用し、しかも複数のループアンテナを組み
合わせたアンテナを使用し、そのアンテナから20〜3
0cm付近でその励振位相が重なるようにして感度が高
くなり、3m近傍では逆にその励振位相が打ち消される
ようにしてその感度がきわめて低くなるように設定する
ことが考えられた。
【0009】上記のような従来のループアンテナは、複
数のループを用いることから構造が複雑となり、均一な
特性のものを大量に生産することが困難である。図19
に示した従来例では、ループコイルを用いるため、コイ
ルの製造工程とその接続工程とが必要となる。特に、励
振位相の重畳および打消を所望のとおりに組み合わせる
ためには、複数のループコイルの位置関係の設定にきわ
めて精密な調整を必要とし工数を要する。図20に示し
た従来例では、導体が並列に2ないし3本設置されてお
り、これらの導体を互いに接触することなく設置するこ
とは精密な工作を必要とする。このように、従来のルー
プアンテナはその製造工程が複雑になり、上述のような
改札装置に適するループアンテナを製造することは困難
であった。
【0010】本発明はこのような背景に行われたもので
あって、簡単な製造工程で安価に、しかも、電波法によ
るところの微弱電波の送受信に適するものであり、アン
テナ近傍での電界強度を強くし、かつ、遠方での電界強
度を弱くするためのループアンテナおよびアンテナ回路
を提供することを目的とする。本発明は、複数の装置が
近接して設置される場合でも互いに干渉することがない
ICカードによる認証装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は主ループアンテ
ナおよび副ループアンテナを備えたループアンテナを饋
電端から出発しこの饋電端に戻る一筆書きの導体により
描くことを最も主要な特徴とする。また、一枚のプリン
ト基板の両面を用いて、導体が重なり合う部分について
はそのプリント基板の表と裏とに導体を分離することに
より相互に接触することがないように構成し、少ない部
品点数により簡単かつ安価に本発明のループアンテナを
実現することができる。
【0012】本発明のループアンテナを用いてICカー
ドと認証情報の送受信を行う認証装置を実現することが
できる。特に、本発明のループアンテナは、自動改札装
置に用いることに適している。すなわち、自動改札装置
は隣接して多数の装置が設置されていることから、本発
明のループアンテナのように、アンテナ近傍での電界強
度を強くし、かつ、遠方での電界強度を弱くすることに
より、隣接する自動改札装置との干渉を回避することが
できる。また、ICカードと認証情報の送受信を行う前
に人の接近を検出するようにすれば、人の接近がない状
態でのICカードとの認証情報の送受信を禁止するよう
にして隣接する自動改札装置との干渉を回避することも
できる。
【0013】上記目的を達成するために、本発明は主ル
ープアンテナの周囲に、主ループアンテナとは磁界方向
が逆向きになるように励振された副ループアンテナを配
置する。主ループアンテナに対する副ループアンテナの
数は自由であり、1個ないし複数個でも構成できる。ま
た、主ループアンテナおよび副ループアンテナの形状も
自由であり、方形、多角形、円形、楕円形およびそれら
の複合体でも構成できる。
【0014】次に、上記アンテナを励振する方法として
主ループアンテナおよび副ループアンテナをそれぞれ単
独に励振する方法が一般的に考えられるが、本発明にお
いては主ループアンテナの周囲に、主ループアンテナと
は磁界方向が逆向きになるように励振される副ループア
ンテナを一本の導線で一筆書きの如く布線する。
【0015】すなわち、本発明の第一の観点はループア
ンテナであって、主ループアンテナと、この主ループア
ンテナに近接して設けられた複数の副ループアンテナと
を備え、この副ループアンテナの総面積が前記主ループ
アンテナの面積に等しく、前記主ループアンテナと前記
副ループアンテナの励振磁界は相互に逆位相に設定され
たループアンテナである。
【0016】ここで、本発明の特徴とするところは、前
記主ループアンテナおよび前記副ループアンテナは、一
箇所に設けられた一対の饋電端から出発しこの饋電端に
戻る一筆書きの導体により描かれ、この導体は、一枚の
プリント基板の両面にそれぞれ形成された互いに交差す
ることのない線およびそのプリント基板を貫通する複数
のスルーホールにより形成されるところにある。これに
より、本発明のループアンテナを簡単な工程および少な
い部品点数により製造することができる。したがって、
本発明のループアンテナは大量生産を行う上で有効であ
る。
【0017】本発明のループアンテナの形状としては、
前記主ループアンテナは四辺形であり、前記副ループア
ンテナは4個であってその主ループアンテナの各辺に沿
って配置されるようにしたり、前記主ループアンテナは
円形であり、前記副ループアンテナはその主ループアン
テナの円周に沿って配置されるようにしたり、前記主ル
ープアンテナは三角形であり、前記副ループアンテナは
3個であってその主ループアンテナの各辺に沿って配置
されるようにすることができる。
【0018】本発明の第二の観点はループアンテナ回路
であって、本発明のループアンテナと、このループアン
テナの饋電端に接続されるハイブリッド回路とを備えて
いる。これにより、本発明のループアンテナは、送信用
または受信用のアンテナとしてそれぞれ機能を分離して
用いることができる。
【0019】さらに、本発明の第三の観点は認証装置で
あって、質問信号を送信する送信器と、この質問信号に
対する応答信号を受信する受信器とが前記ハイブリッド
回路に接続されている。このとき前記受信器には、受信
レベルの変化により人の接近を検出する手段と、被認証
装置(ICカード)が送信する応答信号を検出する手段
とを含む構成とすることが望ましい。これにより、多数
の装置が近接して設けられる自動改札装置に本発明の認
証装置を適用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】発明の実施の形態を図1ないし図
4、図13ないし図15を参照して説明する。図1は本
発明第一実施例のループアンテナを示す図である。図2
は本発明第一実施例のループアンテナの布線状態を示す
図である。図3はスルーホールを説明するための図であ
る。図4は本発明のループアンテナを用いた認証装置の
ブロック構成図である。図13は本発明のループアンテ
ナを用いた自動改札装置を上から見た概念図である。図
14は本発明第二実施例のループアンテナの構成図であ
る。図15は本発明第三実施例のループアンテナの構成
図である。
【0021】本発明はループアンテナであって、図1に
示すように、主ループアンテナ1と、この主ループアン
テナ1に近接して設けられた4個の副ループアンテナ2
〜5とを備え、この副ループアンテナ2〜5の総面積が
主ループアンテナ1の面積に等しく、主ループアンテナ
1と副ループアンテナ2〜5の励振磁界は相互に逆位相
に設定されたループアンテナである。
【0022】ここで、本発明の特徴とするところは、図
2に示すように、主ループアンテナ1および副ループア
ンテナ2〜5は、一箇所に設けられた一対の饋電端6か
ら出発しこの饋電端6に戻る一筆書きの導体により描か
れ、この導体は、図3に示すように、一枚のプリント基
板7の両面にそれぞれ形成された互いに交差することの
ない線およびそのプリント基板7を貫通する複数のスル
ーホール8により形成されるところにある。
【0023】なお、図3(a)は図1に示すループアン
テナのスルーホール付近を上から見た図であり、図3
(b)は図3(a)に示した部分をB−B断面より見た
図である。
【0024】本発明第一実施例は、図2に示すように、
主ループアンテナ1は四辺形であり、副ループアンテナ
2〜5は4個であってその主ループアンテナ1の各辺に
沿って配置されている。
【0025】また、図4に示すように、饋電端6には、
送受信分離用のハイブリッド回路9が接続される。ま
た、質問信号を送信する送信器10と、この質問信号に
対する応答信号を受信する受信器11とがハイブリッド
回路9に接続された認証装置を構成する。このとき、受
信器11には、受信レベルの変化により人の接近を検出
する手段および被認証装置としてのICカード13が送
信する応答信号を検出する手段である認証部12を含
む。これにより、図13に示すように、図4に示したル
ープアンテナ15を用いて自動改札装置16−1〜16
−3を実現することができる。
【0026】本発明第二実施例は、図14に示すよう
に、主ループアンテナ21は円形であり、副ループアン
テナ22はその主ループアンテナ21の円周に沿って配
置されている。
【0027】本発明第三実施例は、図15に示すよう
に、主ループアンテナ31は三角形であり、副ループア
ンテナ32〜34は3個であってその主ループアンテナ
31の各辺に沿って配置されている。
【0028】
【実施例】
(第一実施例)本発明第一実施例を図5ないし図11を
参照して説明する。図5はループアンテナにおける測定
点Pと各導体および座標を示す図である。図6は本発明
のループアンテナの電界強度を説明するための寸法を示
す図である。図7は図1におけるループアンテナのアン
テナ近傍での磁界の様子をA−A断面より見た図であ
る。図8は本発明のループアンテナより十分離れた距離
での磁界の様子を示す図である。図9は図6におけるz
方向電界強度を示す図である。図10は図6におけるx
方向電界強度を示す図である。図11は図6および図1
6におけるz方向電界強度を重ねて示す図である。図1
2は図6および図16におけるx方向電界強度を重ねて
示す図である。図11および図12はそれぞれ横軸に各
方向の距離(m)をとり、縦軸に電界強度(dBμ/
m)をとる。
【0029】まず、本発明の説明に要する理論式を導入
する。ループアンテナのループに流れる電流を準定常電
流とすると、図5に示す測定点Pにおけるベクトルポテ
ンシャルは数1となり、ループによる磁界強度は数2と
なる。ここで、rは導体d1からP点までの距離とす
る。
【0030】
【数1】
【0031】
【数2】 次に、図16のような方形のループアンテナを例にとり
磁界強度Hを求めると、r1、r2、r3、r4におけ
る各導体の座標を(a、y′、0)、(x′、b、
0)、(−a、y′、0)、(x′、−b、0)とする
と、P点までの距離r1、r2、r3、r4は数3とな
り、P点におけるベクトルポテンシャルAはx、y、z
方向の単位ベクトルをi、j、kとすると数4となり、
P点における各方向の磁界強度Hは数5の様になり、こ
れより数6が得られる。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】
【数5】
【0035】
【数6】 数6を用いて図16のような単一のループアンテナの各
方向の電界強度を求めると、図16および図17のよう
な特性を示し、減衰度は約20dB/Octとなる。
(y方向電界強度はx方向電界強度と同一であるため図
面省略)また、図6のような主ループアンテナ1と副ル
ープアンテナ2、3、4、5で構成されるループアンテ
ナの各方向の電界強度を求めると、図9および図10の
ような特性を示し、減衰度は約30dB/Octとな
る。(y方向電界強度はx方向電界強度と同一であるた
め図面省略)なお、この時の計算条件はループアンテナ
より3mの距離で電界強度が54dBμ/mとなるよう
な電力を各々のループアンテナに加えている。図11お
よび図12は比較のためそれぞれ図9と図17および図
10と図18を重ねたものである。いずれも電界強度の
強いものが本発明のループアンテナによるものであり、
弱いものが単一ループアンテナによるものである。これ
らにより、単一のループアンテナに比べ主ループアンテ
ナ1の周囲に、主ループアンテナ1とは磁界方向が逆向
きになるように励振された副ループアンテナ2、3、
4、5を配置することにより、アンテナ近傍での電界強
度は50dB上昇し、また、減衰特性が急峻であるため
ループアンテナより3mの距離で電界強度が54dBμ
/mとなり、電波法によるところの微弱無線局の条件を
満たしていることがわかる。
【0036】上記内容を図を用いて説明すると、図7に
あるように図2におけるループアンテナのアンテナ近傍
での磁界の様子をA−A断面より見た図では、主ループ
アンテナ1近傍での磁界方向6と副ループアンテナ3近
傍での磁界方向7および副ループアンテナ5近傍での磁
界方向8とは同一方向であり、磁束は重畳しあうため電
界強度は強くなる。しかし、図8のループアンテナより
十分離れた距離での磁界の様子では、ループアンテナよ
り十分離れた距離での磁界方向9はお互いに逆方向であ
り磁界を打ち消しあうことになるため電界強度は弱くな
る。このことからも、前述したように主ループアンテナ
1の周囲に、主ループアンテナ1とは磁界方向が逆向き
になるように励振された副ループアンテナ2、3、4、
5を配置することにより、アンテナ近傍での電界強度を
強くし、かつ、遠方での電界強度を弱くすることができ
る。
【0037】また、主ループアンテナに対する副ループ
アンテナの数は自由であり、1個ないし複数個でも構成
でき、かつ、主ループアンテナおよび副ループアンテナ
の形状も自由であり、方形、多角形、円形、楕円形およ
びそれらの複合体でも構成できる。これは、主ループア
ンテナとは磁界方向が逆向きになるように励振される副
ループアンテナを配置することだけがアンテナ近傍での
電界強度を強くさせ、かつ、遠方での電界強度を弱くさ
せるための必要条件であり、配置する副ループアンテナ
の数や形状には無関係で減衰度または減衰特性が異なる
だけである。
【0038】次に、上記のような主ループアンテナ1の
周囲に、主ループアンテナ1とは磁界方向が逆向きにな
るように励振される副ループアンテナ2、3、4、5を
配置する方法として、図2のようなアンテナパターンに
することにより、主ループアンテナ1の周囲に、主ルー
プアンテナ1とは磁界方向が逆向きになるように励振さ
れる副ループアンテナ2、3、4、5を一本の導線で一
筆書きの如く布線することができる。このようなループ
アンテナは、図1のプリント基板7のように導線を誘電
体基板上にフォトエッチングにより作製することにより
得ることができる。また、図3に示すように、プリント
基板7にはスルーホール8が設けられており、その周囲
には表面パターンと裏面パターンとが配置されている。
図1に示す構成では、一筆書きの導体が交差する部分で
このスルーホール8を用いて表面パターンは裏面パター
ンへと切換接続され、裏面パターンは表面パターンへと
切換接続される。
【0039】図1に示すように、プリント基板7上に構
成された本発明のループアンテナ15は、図4に示すよ
うに、ICカード13の認証装置に用いられる。この認
証装置について説明する。ハイブリッド回路9は、ルー
プアンテナ15を送信器10および受信器11のそれぞ
れに相互に分離して接続する。送信器10からはICカ
ード13に対する質問信号が送信される。ICカード1
3からこの質問信号に対する応答信号がループアンテナ
15に到来するとこの応答信号は受信器11に入力され
る。この応答信号は受信器11から認証部12に入力さ
れてICカード13の正当性の認証が行われる。
【0040】また、ループアンテナ15の磁界に人間が
近付くとループアンテナ15のインピーダンスが変化す
る。このインピーダンスの変化を監視することによって
人間の接近を検出することができる。これにより、人間
の接近が検出された後にICカード13からの応答信号
が受信された場合には、これを正当な応答信号と判断し
て処理し、人間の接近が検出されていないにもかかわら
ずICカード13からの応答信号が受信された場合に
は、これを不当な応答信号と判断して処理を禁止するこ
とができる。したがって、図13に示すように、本発明
の認証装置を自動改札装置16−1〜16−3に用いて
これを近接させて設置した場合に、隣接する装置で処理
されるべき応答信号を誤って自装置で処理してしまうと
いった誤動作を回避することができる。
【0041】本発明実施例では、ループアンテナ15の
インピーダンスの変化の監視は、ハイブリッド回路9に
おける送信器10の質問信号の漏れによる出力を受信器
11で受信し、この受信レベルの変化を認証部12が監
視することにより行う。
【0042】(第二実施例)本発明第二実施例を図14
を参照して説明する。本発明第二実施例は、主ループア
ンテナ21は円形であり、副ループアンテナ22はその
主ループアンテナ21の円周に沿って配置された例であ
る。このように構成することによっても、本発明第一実
施例で説明したループアンテナ15と同様のループアン
テナを実現することができる。
【0043】(第三実施例)本発明第三実施例を図15
を参照して説明する。本発明第三実施例は、主ループア
ンテナ31は三角形であり、副ループアンテナ32〜3
4は3個であってその主ループアンテナ31の各辺に沿
って配置された例である。このように構成することによ
っても、本発明第一実施例で説明したループアンテナ1
5と同様のループアンテナを実現することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のループア
ンテナを使用することにより、アンテナ近傍での電界強
度を強くし、かつ、遠方での磁界強度を弱くすることが
できる。このため、微弱無線局においては他局からの混
信を防いだり、他局に妨害を与えたりすることがなくな
る。また、主ループアンテナおよび副ループアンテナを
1本の導線で一筆書きの如く布線でき、複数のループア
ンテナを個々に励振する場合よりも送信出力回路が簡略
化できる。しかも、プリント基板のように導線をフォト
エッチングで作製することによりループアンテナ製造精
度がよくなる。
【0045】これにより、簡単な製造工程および低いコ
ストにより、電波法によるところの微弱無線局の定義を
遵守し、アンテナ近傍での電界強度を強くし、かつ、遠
方での電界強度を弱くするためのループアンテナを実現
することができる。また、複数の装置が近接して設置さ
れる場合でも互いに干渉することがないICカードによ
る認証装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第一実施例のループアンテナを示す図。
【図2】本発明第一実施例のループアンテナの布線状態
を示す図。
【図3】スルーホールを説明するための図。
【図4】本発明のループアンテナを用いた認証装置のブ
ロック構成図。
【図5】ループアンテナにおける測定点Pと各導体およ
び座標を示す図。
【図6】本発明のループアンテナの電界強度を説明する
ための寸法を示す図。
【図7】図1におけるループアンテナのアンテナ近傍で
の磁界の様子をA−A断面より見た図。
【図8】本発明のループアンテナより十分離れた距離で
の磁界の様子を示す図。
【図9】図6におけるz方向電界強度を示す図。
【図10】図6におけるx方向電界強度を示す図。
【図11】図9および図17におけるz方向電界強度を
重ねて示す図。
【図12】図10および図18におけるx方向電界強度
を重ねて示す図。
【図13】本発明のループアンテナを用いた自動改札装
置を上から見た概念図。
【図14】本発明第二実施例のループアンテナの構成を
示す図。
【図15】本発明第三実施例のループアンテナの構成を
示す図。
【図16】単一ループアンテナの電界強度を説明するた
めの寸法を示す図。
【図17】図16におけるz方向電界強度を示す図。
【図18】図16におけるx方向電界強度を示す図。
【図19】複数のループコイルを用いたループアンテナ
の例を示す図。
【図20】一筆書きの導体により描かれたループアンテ
ナを示す図。
【符号の説明】
1、21、31 主ループアンテナ 2〜5、22、32〜34 副ループアンテナ 6 饋電端 7 プリント基板 8 スルーホール 9 ハイブリッド回路 10 送信器 11 受信器 12 認証部 13 ICカード 15 ループアンテナ 16−1〜16−3 自動改札装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主ループアンテナと、この主ループアン
    テナに近接して設けられた複数の副ループアンテナとを
    備え、この副ループアンテナの総面積が前記主ループア
    ンテナの面積に等しく、前記主ループアンテナと前記副
    ループアンテナの励振磁界は相互に逆位相に設定された
    ループアンテナにおいて、 前記主ループアンテナおよび前記副ループアンテナは、
    一箇所に設けられた一対の饋電端から出発しこの饋電端
    に戻る一筆書きの導体により描かれ、 この導体は、一枚のプリント基板の両面にそれぞれ形成
    された互いに交差することのない線およびそのプリント
    基板を貫通する複数のスルーホールにより形成されたこ
    とを特徴とするループアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記主ループアンテナは四辺形であり、
    前記副ループアンテナは4個であってその主ループアン
    テナの各辺に沿って配置された請求項1記載のループア
    ンテナ。
  3. 【請求項3】 前記主ループアンテナは円形であり、前
    記副ループアンテナはその主ループアンテナの円周に沿
    って配置された請求項1記載のループアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記主ループアンテナは三角形であり、
    前記副ループアンテナは3個であってその主ループアン
    テナの各辺に沿って配置された請求項1記載のループア
    ンテナ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のループアンテナと、この
    ループアンテナの饋電端に接続されるハイブリッド回路
    とを備えたループアンテナ回路。
  6. 【請求項6】 質問信号を送信する送信器と、この質問
    信号に対する応答信号を受信する受信器とが請求項5記
    載のハイブリッド回路に接続された認証装置。
  7. 【請求項7】 前記受信器には、受信レベルの変化によ
    り人の接近を検出する手段と、被認証装置(ICカー
    ド)が送信する応答信号を検出する手段とを含む請求項
    6記載の認証装置。
JP9319998A 1996-11-22 1997-11-20 ループアンテナおよび認証装置 Pending JPH10209737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9319998A JPH10209737A (ja) 1996-11-22 1997-11-20 ループアンテナおよび認証装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-327892 1996-11-22
JP32789296 1996-11-22
JP9319998A JPH10209737A (ja) 1996-11-22 1997-11-20 ループアンテナおよび認証装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10209737A true JPH10209737A (ja) 1998-08-07

Family

ID=26569912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9319998A Pending JPH10209737A (ja) 1996-11-22 1997-11-20 ループアンテナおよび認証装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10209737A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1538551A1 (en) * 2002-09-13 2005-06-08 Sony Corporation Reader/writer and automatic ticket checker for checking ticket by reader/writer
JP2006025363A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nippon Signal Co Ltd:The リーダライタ用アンテナ及び物品管理システム
US7142163B2 (en) 2003-08-29 2006-11-28 Seiko Epson Corporation Loop antenna device
JP2007034397A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 非接触icカードリーダ装置
US7617987B2 (en) 2005-05-11 2009-11-17 Hitachi Kokusai Electric Inc. Reader/writer apparatus
JP2011049935A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Panasonic Corp アンテナ装置
EP2293383A3 (en) * 2009-08-28 2011-07-27 Panasonic Corporation Antenna unit and communication device using the same
WO2013114491A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 パナソニック株式会社 アンテナ装置及び携帯無線機
US20160190710A1 (en) * 2014-12-27 2016-06-30 Wistron Neweb Corp. Antenna structure
JP2016150212A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 株式会社セガゲームス 自動麻雀卓および遊技用卓
JP2017130918A (ja) * 2016-12-26 2017-07-27 日本電信電話株式会社 ループアンテナアレイ
US10340598B2 (en) 2016-01-22 2019-07-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Loop antenna array
US11544482B2 (en) 2020-11-25 2023-01-03 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Antenna and wireless tag issuing device

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1538551A4 (en) * 2002-09-13 2005-12-14 Sony Corp READER / RECORDER AND AUTOMATIC TICKET TESTER FOR CHECKING TICKETS BY READER / LETTER
US7004399B2 (en) 2002-09-13 2006-02-28 Sony Corporation Reader/writer device and automatic ticket gate including the same for checking ticket
CN100350423C (zh) * 2002-09-13 2007-11-21 索尼株式会社 读/写装置和包括该装置的用于检票的自动检票机
EP1538551A1 (en) * 2002-09-13 2005-06-08 Sony Corporation Reader/writer and automatic ticket checker for checking ticket by reader/writer
US7142163B2 (en) 2003-08-29 2006-11-28 Seiko Epson Corporation Loop antenna device
JP2006025363A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Nippon Signal Co Ltd:The リーダライタ用アンテナ及び物品管理システム
US7617987B2 (en) 2005-05-11 2009-11-17 Hitachi Kokusai Electric Inc. Reader/writer apparatus
JP4665645B2 (ja) * 2005-07-22 2011-04-06 パナソニック電工株式会社 非接触icカードリーダ装置
JP2007034397A (ja) * 2005-07-22 2007-02-08 Matsushita Electric Works Ltd 非接触icカードリーダ装置
JP2011049935A (ja) * 2009-08-28 2011-03-10 Panasonic Corp アンテナ装置
EP2293383A3 (en) * 2009-08-28 2011-07-27 Panasonic Corporation Antenna unit and communication device using the same
WO2013114491A1 (ja) * 2012-01-30 2013-08-08 パナソニック株式会社 アンテナ装置及び携帯無線機
US20160190710A1 (en) * 2014-12-27 2016-06-30 Wistron Neweb Corp. Antenna structure
JP2016150212A (ja) * 2015-02-19 2016-08-22 株式会社セガゲームス 自動麻雀卓および遊技用卓
US10340598B2 (en) 2016-01-22 2019-07-02 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Loop antenna array
JP2017130918A (ja) * 2016-12-26 2017-07-27 日本電信電話株式会社 ループアンテナアレイ
US11544482B2 (en) 2020-11-25 2023-01-03 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Antenna and wireless tag issuing device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3783713B2 (ja) リーダ・ライタ用アンテナ
JP4544289B2 (ja) 通信装置、通信方法及び通信システム
JPH10209737A (ja) ループアンテナおよび認証装置
EP2178157B1 (en) Antenna device
KR101413276B1 (ko) 통신 시스템, 통신 장치 및 고주파 결합기
JP5443447B2 (ja) 車両用電力線通信システムおよび送信機
JP2003152442A (ja) 受信アンテナの配置方法
US20100309080A1 (en) Complex antenna and communication device
JP2000323916A (ja) ループアンテナ
US20140292611A1 (en) Antenna apparatus
JPH1132452A (ja) リーダまたは/およびライタ装置
KR102402279B1 (ko) 자동차의 보드 상에 있는 휴대용 요소와 근거리 무선 주파수 통신을 하기 위한 디바이스
CN102195115A (zh) 高频耦合器及通信装置
CN108292561A (zh) 感应式功率传输单元中的电压和电流补偿
US11043751B2 (en) NFC antenna device in a metallic environment
JP2003152443A (ja) 受信アンテナの配置方法
KR102183887B1 (ko) 무선전력용 안테나 및 이를 구비한 이중모드 안테나
US9524602B2 (en) Compact antenna structure with a coupling device
US20030076093A1 (en) Reducing orientation directivity and improving operating distance of magnetic sensor coils in a magnetic field
JP2010004257A (ja) ループアンテナ及び無線送受信装置
JP2009268087A (ja) フェライトアンテナ、及びタイヤ状態検知システム
JPH1198061A (ja) ループアンテナおよび情報処理装置
JP4071672B2 (ja) アンテナ装置
Attaran et al. NFC Reader Antenna Design and Considerations for Automotive Applications
WO2013046949A1 (ja) ループアンテナ及びループアンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070327