JPH10209340A - Ic封止枠体およびその製造方法 - Google Patents
Ic封止枠体およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH10209340A JPH10209340A JP559197A JP559197A JPH10209340A JP H10209340 A JPH10209340 A JP H10209340A JP 559197 A JP559197 A JP 559197A JP 559197 A JP559197 A JP 559197A JP H10209340 A JPH10209340 A JP H10209340A
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- JP
- Japan
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- sealing frame
- core material
- resin
- card
- chip
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- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ICカードにより大きな曲げ応力が加わって
も、ICチップが基板フィルムから剥がれたり、誤動作
したり、動作しなくなったりすることのないIC封止枠
体を得る。 【解決手段】縦弾性係数が少なくとも80GPaであ
る、炭素繊維とエポキシ樹脂とからなるFRP製IC封
止枠体。棒状のコア材の周りにフィラメントワインディ
ング法によってFRP層を形成した後、コア材の軸方向
と直交する方向に薄板状に輪切りしてからコア材を抜き
取るか、コア材を抜き取ってから輪切りすることによっ
て得る。
も、ICチップが基板フィルムから剥がれたり、誤動作
したり、動作しなくなったりすることのないIC封止枠
体を得る。 【解決手段】縦弾性係数が少なくとも80GPaであ
る、炭素繊維とエポキシ樹脂とからなるFRP製IC封
止枠体。棒状のコア材の周りにフィラメントワインディ
ング法によってFRP層を形成した後、コア材の軸方向
と直交する方向に薄板状に輪切りしてからコア材を抜き
取るか、コア材を抜き取ってから輪切りすることによっ
て得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子マネーカード
などのICカードを構成するのに用いるIC封止枠体、
すなわち、ICチップを収容し、その周囲に樹脂を充填
してICチップを封止するためのIC封止枠体と、その
IC封止枠体を製造する方法に関する。
などのICカードを構成するのに用いるIC封止枠体、
すなわち、ICチップを収容し、その周囲に樹脂を充填
してICチップを封止するためのIC封止枠体と、その
IC封止枠体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードは、近年、電子マネーカード
や銀行カード、IDカードなどとして広く利用されてい
る。そのようなICカードは、従来、たとえば次のよう
にして製造されている。
や銀行カード、IDカードなどとして広く利用されてい
る。そのようなICカードは、従来、たとえば次のよう
にして製造されている。
【0003】すなわち、まず、基材フィルムにIC封止
枠体を接着し、そのIC封止枠体の内側の基材フィルム
上にICチップを搭載する。次に、IC封止枠体の内側
に樹脂を充填してICチップを封止し、ICモジュール
を形成する。次に、このICモジュールを合成樹脂製の
カード基板上に取り付ける。最後に、ICモジュールを
覆うようにカード基板上に保護層を形成し、ICカード
とする。
枠体を接着し、そのIC封止枠体の内側の基材フィルム
上にICチップを搭載する。次に、IC封止枠体の内側
に樹脂を充填してICチップを封止し、ICモジュール
を形成する。次に、このICモジュールを合成樹脂製の
カード基板上に取り付ける。最後に、ICモジュールを
覆うようにカード基板上に保護層を形成し、ICカード
とする。
【0004】ところで、IC封止枠体は、従来、アルミ
ニウム合金や、アルミナなどのセラミックや(特公昭5
1−4634号公報)、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂で作られている(特開昭62−229863号公
報)。しかしながら、そのようなIC封止枠体には、以
下において述べるような問題がある。
ニウム合金や、アルミナなどのセラミックや(特公昭5
1−4634号公報)、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂で作られている(特開昭62−229863号公
報)。しかしながら、そのようなIC封止枠体には、以
下において述べるような問題がある。
【0005】すなわち、上述した従来のIC封止枠体を
用いたICカードは、何らかの原因、たとえば乱暴な扱
いによって曲げ応力が加わったとき、IC封止枠体が容
易に変形し、それに伴ってICチップが変形し、ICチ
ップが基板フィルムから剥がれたり、誤動作したり、著
しい場合には全く動作しなくなったりする。たとえば、
アルミニウム合金製IC封止枠体を用いたICカードに
100〜120MPa程度の曲げ応力を加えると、IC
チップは正常に動作しなくなってしまう。
用いたICカードは、何らかの原因、たとえば乱暴な扱
いによって曲げ応力が加わったとき、IC封止枠体が容
易に変形し、それに伴ってICチップが変形し、ICチ
ップが基板フィルムから剥がれたり、誤動作したり、著
しい場合には全く動作しなくなったりする。たとえば、
アルミニウム合金製IC封止枠体を用いたICカードに
100〜120MPa程度の曲げ応力を加えると、IC
チップは正常に動作しなくなってしまう。
【0006】このような問題を解決しようとして、従
来、いろいろな材料を使用する試みがなされている。す
なわち、材料面から上述した問題を解決しようとしてい
るのであるが、縦弾性係数との関係に着目した検討は未
だなされていない。
来、いろいろな材料を使用する試みがなされている。す
なわち、材料面から上述した問題を解決しようとしてい
るのであるが、縦弾性係数との関係に着目した検討は未
だなされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上述した問題点を解決するもので、ICカード
により大きな曲げ応力が加わっても、ICチップが基板
フィルムから剥がれたり、誤動作したり、動作しなくな
ったりする心配の少ないIC封止枠体を提供することを
目的とする。
における上述した問題点を解決するもので、ICカード
により大きな曲げ応力が加わっても、ICチップが基板
フィルムから剥がれたり、誤動作したり、動作しなくな
ったりする心配の少ないIC封止枠体を提供することを
目的とする。
【0008】また、本発明は、そのようなIC封止枠体
を低コストで製造する方法を提供することを目的とす
る。
を低コストで製造する方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、縦弾性係数が少なくとも80GPaである
IC封止枠体を特徴とするものである。封止枠体は、F
RP製であるのが好ましい。また、FRP製である場
合、FRPに含まれる強化繊維は、封止枠体の枠部に沿
って延在しているのが好ましい。本発明のIC封止枠体
は、電子マネーカードや銀行カード、IDカードなどの
ICカードを構成するのに用いることができる。
の本発明は、縦弾性係数が少なくとも80GPaである
IC封止枠体を特徴とするものである。封止枠体は、F
RP製であるのが好ましい。また、FRP製である場
合、FRPに含まれる強化繊維は、封止枠体の枠部に沿
って延在しているのが好ましい。本発明のIC封止枠体
は、電子マネーカードや銀行カード、IDカードなどの
ICカードを構成するのに用いることができる。
【0010】また、本発明は、そのようなIC封止枠体
を製造する方法として、棒状のコア材の周りにFRP層
を形成した後、コア材の軸方向と交差する方向に薄板状
に輪切りしてからコア材を抜き取るか、コア材を抜き取
ってから輪切りすることを特徴とするIC封止枠体の製
造方法を提供する。FRP層の形成は、コア材の周りに
強化繊維のストランドを巻き付けた後、そのストランド
に樹脂を含浸、固化させることによって行うことができ
る。また、コア材の周りに樹脂を含浸した強化繊維のス
トランドを巻き付け、樹脂を固化させることによって行
うことができる。強化繊維のストランドは、コア材の軸
方向と直交もしくは実質的に直交する方向に巻き付ける
のが好ましい。また、コア材の軸方向と直交もしくは実
質的に直交する方向に輪切りするのが好ましい。
を製造する方法として、棒状のコア材の周りにFRP層
を形成した後、コア材の軸方向と交差する方向に薄板状
に輪切りしてからコア材を抜き取るか、コア材を抜き取
ってから輪切りすることを特徴とするIC封止枠体の製
造方法を提供する。FRP層の形成は、コア材の周りに
強化繊維のストランドを巻き付けた後、そのストランド
に樹脂を含浸、固化させることによって行うことができ
る。また、コア材の周りに樹脂を含浸した強化繊維のス
トランドを巻き付け、樹脂を固化させることによって行
うことができる。強化繊維のストランドは、コア材の軸
方向と直交もしくは実質的に直交する方向に巻き付ける
のが好ましい。また、コア材の軸方向と直交もしくは実
質的に直交する方向に輪切りするのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図1において、IC封止枠体1
は、強化繊維2と樹脂マトリクス3とを含むFRPから
なっている。強化繊維2は、枠部に沿って延在してい
る。このIC封止枠体1は、少なくとも80GPaの縦
弾性係数を有し、大きさは、用いるICチップの大きさ
にもよるが、通常、縦5〜20mm、横5〜20mm、
厚み0.2〜1.5mm程度である。
は、強化繊維2と樹脂マトリクス3とを含むFRPから
なっている。強化繊維2は、枠部に沿って延在してい
る。このIC封止枠体1は、少なくとも80GPaの縦
弾性係数を有し、大きさは、用いるICチップの大きさ
にもよるが、通常、縦5〜20mm、横5〜20mm、
厚み0.2〜1.5mm程度である。
【0012】上記において、強化繊維は、炭素繊維、ガ
ラス繊維、有機高弾性率繊維(たとえばポリアラミド繊
維)などの高強度、高弾性率繊維である。なかでも、低
比重であるうえにより高強度、高弾性率である炭素繊維
が最も好ましい。また、樹脂マトリクスは、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂など
の熱硬化性樹脂や、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PPS樹脂などの熱可塑性樹脂からなっている。
ラス繊維、有機高弾性率繊維(たとえばポリアラミド繊
維)などの高強度、高弾性率繊維である。なかでも、低
比重であるうえにより高強度、高弾性率である炭素繊維
が最も好ましい。また、樹脂マトリクスは、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂など
の熱硬化性樹脂や、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、PPS樹脂などの熱可塑性樹脂からなっている。
【0013】強化繊維は、樹脂マトリクスと共同してI
C封止枠体に少なくとも80GPaの縦弾性係数を与え
る。より少ない繊維量でかかる縦弾性係数を発現させ、
より薄く、軽量なIC封止枠体を得るために、強化繊維
は、上述したように枠部に沿って延在しているのが好ま
しい。FRPは、その特性が強化繊維の方向に依存する
異方性材料であり、縦弾性係数はその繊維軸の方向に最
も効果的に発現されるからである。しかしながら、多少
ずれていても縦弾性係数の発現効果にそれほど大きな影
響はない。すなわち、全体として見たとき、枠部に沿っ
て延在していればよい。
C封止枠体に少なくとも80GPaの縦弾性係数を与え
る。より少ない繊維量でかかる縦弾性係数を発現させ、
より薄く、軽量なIC封止枠体を得るために、強化繊維
は、上述したように枠部に沿って延在しているのが好ま
しい。FRPは、その特性が強化繊維の方向に依存する
異方性材料であり、縦弾性係数はその繊維軸の方向に最
も効果的に発現されるからである。しかしながら、多少
ずれていても縦弾性係数の発現効果にそれほど大きな影
響はない。すなわち、全体として見たとき、枠部に沿っ
て延在していればよい。
【0014】上述したようなIC封止枠体は、フィラメ
ントワインディング法によって製造することができる。
ントワインディング法によって製造することができる。
【0015】すなわち、図2に示すように、パッケージ
4から強化繊維のストランド5を連続的に繰り出しなが
ら樹脂浴6中に通し、得られた樹脂含浸ストランド7を
矢印方向に回転しつつ軸方向に移動する棒状のコア材8
に巻き付け、コア材8の周りに強化繊維層9を形成す
る。次に、強化繊維層9をコア材8とともに金型に入れ
てホットプレス成形し、コア材8の周りにFRP層10
(図3)を形成する。次に、コア材8を抜き取った後、
図3に示すように、存在していたコア材の軸と交差する
方向に所望の厚みで輪切りし、IC封止枠体1を得る。
4から強化繊維のストランド5を連続的に繰り出しなが
ら樹脂浴6中に通し、得られた樹脂含浸ストランド7を
矢印方向に回転しつつ軸方向に移動する棒状のコア材8
に巻き付け、コア材8の周りに強化繊維層9を形成す
る。次に、強化繊維層9をコア材8とともに金型に入れ
てホットプレス成形し、コア材8の周りにFRP層10
(図3)を形成する。次に、コア材8を抜き取った後、
図3に示すように、存在していたコア材の軸と交差する
方向に所望の厚みで輪切りし、IC封止枠体1を得る。
【0016】ここで、コア材としては鋼製や木材製のも
のを用いることができ、そのコア材に、強化繊維のスト
ランドを、コア材の軸と直交するように巻き付けるとと
もに、存在していた軸と直交する方向に輪切りするのが
好ましいが、巻付角度や輪切り角度は、縦弾性係数の発
現効果に著しい影響を与えない範囲であればよい。すな
わち、実質的に直交する方向であればよい。また、コア
材を抜き取らないで輪切りし、しかる後にコア材を分離
してもよい。
のを用いることができ、そのコア材に、強化繊維のスト
ランドを、コア材の軸と直交するように巻き付けるとと
もに、存在していた軸と直交する方向に輪切りするのが
好ましいが、巻付角度や輪切り角度は、縦弾性係数の発
現効果に著しい影響を与えない範囲であればよい。すな
わち、実質的に直交する方向であればよい。また、コア
材を抜き取らないで輪切りし、しかる後にコア材を分離
してもよい。
【0017】以上においては、樹脂含浸ストランドを用
いる場合について説明したが、樹脂を含浸していない生
のストランドをコア材に巻き付けて形成した強化繊維層
に樹脂を含浸するようにしてもよい。また、一方向にシ
ート状に引き揃えたストランドに樹脂を含浸してなる一
方向性プリプレグを用い、その一方向性プリプレグをス
トランドの方向がコア材の軸と直交もしくは実質的に直
交するように巻き付けるようにしてもよい。
いる場合について説明したが、樹脂を含浸していない生
のストランドをコア材に巻き付けて形成した強化繊維層
に樹脂を含浸するようにしてもよい。また、一方向にシ
ート状に引き揃えたストランドに樹脂を含浸してなる一
方向性プリプレグを用い、その一方向性プリプレグをス
トランドの方向がコア材の軸と直交もしくは実質的に直
交するように巻き付けるようにしてもよい。
【0018】上述したIC封止枠体を用いたICカード
の製造は、たとえば次のようにして行うことができる。
の製造は、たとえば次のようにして行うことができる。
【0019】すなわち、まず、接着剤を、スクリーン法
を用いて基材フィルム(たとえばエポキシ樹脂フィル
ム)に塗布するか、IC封止枠体に塗布して、基材フィ
ルムにIC封止枠体を接着する。次に、IC封止枠体の
内側の基材フィルム上にICチップを搭載した後、IC
封止枠体の内側に樹脂(たとえばエポキシ樹脂)を充填
してICチップを封止し、ICモジュールを形成する。
次に、このICモジュールを合成樹脂(たとえば塩化ビ
ニル樹脂)からなるカード基板上に取り付け、さらにI
Cモジュールを覆うようにカード基板に保護フィルム
(たとえばポリエチレンフィルム)を貼り付けて保護層
を形成し、ICカードとする。
を用いて基材フィルム(たとえばエポキシ樹脂フィル
ム)に塗布するか、IC封止枠体に塗布して、基材フィ
ルムにIC封止枠体を接着する。次に、IC封止枠体の
内側の基材フィルム上にICチップを搭載した後、IC
封止枠体の内側に樹脂(たとえばエポキシ樹脂)を充填
してICチップを封止し、ICモジュールを形成する。
次に、このICモジュールを合成樹脂(たとえば塩化ビ
ニル樹脂)からなるカード基板上に取り付け、さらにI
Cモジュールを覆うようにカード基板に保護フィルム
(たとえばポリエチレンフィルム)を貼り付けて保護層
を形成し、ICカードとする。
【0020】
【実施例】強化繊維のストランドとして平均単糸径7μ
m、単糸数12,000本、引張強度3430MPa、
引張弾性率230GPaの炭素繊維ストランドを、コア
材として6.4mm角、長さ1, 000mmの鋼製コア
材を、樹脂マトリクスとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用
い、図2および図3に示した方法によってIC封止枠体
を製造した。
m、単糸数12,000本、引張強度3430MPa、
引張弾性率230GPaの炭素繊維ストランドを、コア
材として6.4mm角、長さ1, 000mmの鋼製コア
材を、樹脂マトリクスとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用
い、図2および図3に示した方法によってIC封止枠体
を製造した。
【0021】すなわち、炭素繊維ストランドをエポキシ
樹脂浴中に通し、得られたエポキシ樹脂含浸ストランド
をコア材に巻き付け、コア材の周りに厚みが1.0mm
の炭素繊維層を形成した。なお、このとき、コア材をそ
の1回転ごとに軸方向に2.5mm移動させた。
樹脂浴中に通し、得られたエポキシ樹脂含浸ストランド
をコア材に巻き付け、コア材の周りに厚みが1.0mm
の炭素繊維層を形成した。なお、このとき、コア材をそ
の1回転ごとに軸方向に2.5mm移動させた。
【0022】次に、炭素繊維層をコア材とともに金型に
入れ、100℃、6MPaでホットプレス成形してコア
材の周りにFRP層を形成した。FRP層の厚みは0.
8mmであった。
入れ、100℃、6MPaでホットプレス成形してコア
材の周りにFRP層を形成した。FRP層の厚みは0.
8mmであった。
【0023】次に、コア材を抜き取った後、存在してい
たコア材の軸と直交する方向に厚みが0.5mmになる
ように輪切りし、図1に示したIC封止枠体を得た。こ
のIC封止枠体は、縦弾性係数が120GPaであっ
た。
たコア材の軸と直交する方向に厚みが0.5mmになる
ように輪切りし、図1に示したIC封止枠体を得た。こ
のIC封止枠体は、縦弾性係数が120GPaであっ
た。
【0024】次に、このIC封止枠体を用い、上述した
方法によってICカードを作り、曲げ応力を加えたとこ
ろ、ICチップは280MPaまで正常に動作した。
方法によってICカードを作り、曲げ応力を加えたとこ
ろ、ICチップは280MPaまで正常に動作した。
【0025】
【比較例】従来のエポキシ樹脂製のIC封止枠体を用
い、実施例と同じ方法によってICカードを得た。
い、実施例と同じ方法によってICカードを得た。
【0026】このICカードを実施例と同様に試験した
ところ、50MPaの曲げ応力でICチップが正常に動
作しなくなった。
ところ、50MPaの曲げ応力でICチップが正常に動
作しなくなった。
【0027】
【発明の効果】本発明のIC封止枠体は、縦弾性係数が
少なくとも80GPaであるから、これを用いたICカ
ードは、実施例と比較例との対比からも明らかなよう
に、より大きな曲げ応力が加わっても、ICチップが基
板フィルムから剥がれたり、誤動作したり、動作しなく
なったりする心配が少ない。
少なくとも80GPaであるから、これを用いたICカ
ードは、実施例と比較例との対比からも明らかなよう
に、より大きな曲げ応力が加わっても、ICチップが基
板フィルムから剥がれたり、誤動作したり、動作しなく
なったりする心配が少ない。
【0028】しかも、FRPで形成した場合には、IC
封止枠体が軽量、薄肉となることから、これを用いたI
Cカードの軽量化、薄肉化を図ることが可能となる。さ
らには、FRP製IC封止枠体は非磁性体である。この
ため、FRP製IC封止枠体を用いた場合には、IC封
止枠体が磁性体であるときにIC封止枠体が磁化したた
めICチップが誤動作しやすいという不都合も生じな
い。
封止枠体が軽量、薄肉となることから、これを用いたI
Cカードの軽量化、薄肉化を図ることが可能となる。さ
らには、FRP製IC封止枠体は非磁性体である。この
ため、FRP製IC封止枠体を用いた場合には、IC封
止枠体が磁性体であるときにIC封止枠体が磁化したた
めICチップが誤動作しやすいという不都合も生じな
い。
【0029】また、本発明は、そのようなIC封止枠体
をフィラメントワインディング法によって製造するか
ら、製造コストを低くできる。
をフィラメントワインディング法によって製造するか
ら、製造コストを低くできる。
【図1】本発明の一実施態様に係るIC封止枠体の概略
斜視図である。
斜視図である。
【図2】図1に示したIC封止枠体の製造工程の概略斜
視図である。
視図である。
【図3】図1に示したIC封止枠体の製造工程の概略斜
視図である。
視図である。
1:IC封止枠体 2:強化繊維 3:樹脂マトリクス 4:強化繊維のパッケージ 5:強化繊維のストランド 6:樹脂浴 7:樹脂含浸ストランド 8:コア材 9:強化繊維層 10:FRP層
Claims (10)
- 【請求項1】縦弾性係数が少なくとも80GPaである
ことを特徴とするIC封止枠体。 - 【請求項2】FRP製である、請求項1に記載のIC封
止枠体。 - 【請求項3】FRPに含まれる強化繊維が、前記IC封
止枠体の枠部に沿って延在している、請求項2に記載の
IC封止枠体。 - 【請求項4】請求項1、2または3に記載のIC封止枠
体を含むICカード。 - 【請求項5】電子マネーカードである、請求項4に記載
のICカード。 - 【請求項6】棒状のコア材の周りにFRP層を形成した
後、コア材の軸方向と交差する方向に薄板状に輪切りし
てからコア材を抜き取るか、コア材を抜き取ってから輪
切りすることを特徴とするIC封止枠体の製造方法。 - 【請求項7】FRP層の形成を、コア材の周りに強化繊
維のストランドを巻き付けた後、そのストランドに樹脂
を含浸、固化させることによって行う、請求項6に記載
のIC封止枠体の製造方法。 - 【請求項8】FRP層の形成を、コア材の周りに樹脂を
含浸した強化繊維のストランドを巻き付け、樹脂を固化
させることによって行う、請求項6に記載のIC封止枠
体の製造方法。 - 【請求項9】強化繊維のストランドを、コア材の軸方向
と直交もしくは実質的に直交する方向に巻き付ける、請
求項7または8に記載のIC封止枠体の製造方法。 - 【請求項10】コア材の軸方向と直交もしくは実質的に
直交する方向に輪切りする、請求項6〜9のいずれかに
記載のIC封止枠体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP559197A JPH10209340A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Ic封止枠体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP559197A JPH10209340A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Ic封止枠体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10209340A true JPH10209340A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11615490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP559197A Pending JPH10209340A (ja) | 1997-01-16 | 1997-01-16 | Ic封止枠体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10209340A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008262547A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-10-30 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置及びその作製方法 |
KR20130049719A (ko) * | 2011-11-04 | 2013-05-14 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 펠리클 |
-
1997
- 1997-01-16 JP JP559197A patent/JPH10209340A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008262547A (ja) * | 2007-03-13 | 2008-10-30 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 半導体装置及びその作製方法 |
US8558370B2 (en) | 2007-03-13 | 2013-10-15 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device with antenna |
KR20130049719A (ko) * | 2011-11-04 | 2013-05-14 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 펠리클 |
JP2013097308A (ja) * | 2011-11-04 | 2013-05-20 | Shin Etsu Chem Co Ltd | ペリクル |
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