JPH10207922A - 熱解析方法 - Google Patents

熱解析方法

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JPH10207922A
JPH10207922A JP736097A JP736097A JPH10207922A JP H10207922 A JPH10207922 A JP H10207922A JP 736097 A JP736097 A JP 736097A JP 736097 A JP736097 A JP 736097A JP H10207922 A JPH10207922 A JP H10207922A
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JP
Japan
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flow path
divided
temperature side
temperature
low
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Application number
JP736097A
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English (en)
Inventor
Takao Morihara
隆雄 森原
Hiroaki Nikaido
弘明 二階堂
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温側流体から低温側流体へエネルギー伝達
を行う熱交換器の熱解析を、簡単な手法によって、多大
の手間を要することなく、短い時間で精度の良い解析対
象系の解析を行い得る熱解析方法を提供する。 【解決手段】 解析対象系を、高温側流体1が流れる第
1流れ方向D1に沿って複数の分割ブロック10に分割
して、前記高温側流路部4、伝熱境界面6、低温側流路
部5を備える検討対象分割モデルを生成し、前記第1流
れ方向D1に沿って、各分割ブロック10間の出入口物
理量の間の対応付けを行って、対応付けられた前記各分
割ブロック10毎に熱的に接続された複数の検討対象分
割モデルからなる熱交換検討対象モデルを構成し、前記
検討対象分割モデルを、夫々、前記第1流れ方向D1に
前記高温側流体1及び前記低温側流体2が流れる熱交換
モデルと見做して、収束解を求めて熱解析を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として熱交換器
を解析対象系とする熱解析方法に関し、詳しくは、給熱
側の高温側流体が流れる高温側流路部と、前記解析対象
系の受熱側の低温側流体が流れる低温側流路部とを備え
るとともに、前記高温側流路部と前記低温側流路部との
間に伝熱境界面を備え、前記伝熱境界面を介して前記高
温側流体により前記低温側流体への熱伝達を行う解析対
象系に対する熱交換モデルを対象とし、前記高温側流路
部、前記低温側流路部を夫々代表する高温側流路部代表
温度、低温側流路部代表温度に基づく、前記高温側流路
部と前記低温側流路部との間の流体間エネルギー伝達量
を求める流体間エネルギー伝達関係式を備え、前記高温
側流路部と前記低温側流路部の夫々の解析対象系入口物
理量から、前記高温側流路部と前記低温側流路部の夫々
の解析対象系出口物理量を、前記流体間エネルギー伝達
関係式を満足する収束解として求める熱解析方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、熱交換器の熱解析にあた
っては、図17(イ)に示すように、解析対象である熱
交換器Eを単一の熱交換解析モデルで解析する方法即
ち、高温側流体1の流れる高温側流路部4と、低温側流
体2の流れる低温側流路部5と、前記両流路部4,5の
間の伝熱境界面6とを考慮して、前記高温側流路部4の
代表位置4cと前記伝熱境界面6の代表点6cとの間の
エネルギー伝達と、前記代表点6cと前記低温側流路部
5の代表点5cとの間のエネルギー伝達とを、前記両流
路部4,5の入口4a,5aに於ける前記両流体1,2
の入口温度THi, Liとを与えて、前記各代表点4c,
5c,6cの代表温度TH,L,M として収束解を求
め、前記両流路部4,5の前記代表温度TH,L を、前
記両流路部4,5の出口温度THo,TLoとして近似する
熱解析方法が提案されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の熱交換器の
熱解析方法に於いては、図17(ロ)に示すように、前
記熱交換解析モデルの出力物理量の中の前記代表温度T
H,L と前記両出口温度THo,TLoとの間の差が大き
く、殊に、静的解析においては、満足の得られる結果が
得られていない。殊に、上記の解析方法に於いては、前
記前記低温側流路部5の代表点5cの温度TL が前記高
温側流路部4の出口温度THoよりも高くなるような解を
得ることはなく、従って、熱交換器が対向流、即ち第1
流れ方向D1即ち前記高温側流体としての燃焼ガス1の
流れる方向と、第2流れ方向即ち前記低温側流体として
の蒸気2の流れる方向とが逆であり、前記蒸気2の出口
温度T Loが前記燃焼ガス1の出口温度THoよりも高くな
るような場合には解析が不可能であるという問題を有し
ている。そこで、有限要素法等を用いることが考えられ
るが、分割要素数が極めて大きくなり、要素分割及び各
分割要素間の関係を与えるのに多大の手間と時間を要す
るばかりか、要素分割点間のエネルギー授受関係を満足
させるように収束計算を行うので計算時間も非常に長く
なるという問題を有している。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解決し、簡単な手法によって、多大の手間を要すること
なく、短い時間で精度の良い解析対象の解析が可能な熱
解析方法を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔第1特徴構成〕上記の目的のための本発明の熱解析方
法の第1特徴構成は、請求項1記載の如く、給熱側の高
温側流体が流れる高温側流路部と、受熱側の低温側流体
が流れる低温側流路部とを備えるとともに、前記高温側
流路部と前記低温側流路部との間に伝熱境界面を備え、
前記伝熱境界面を介して前記高温側流体により前記低温
側流体への熱伝達を行う解析対象系に対する熱交換モデ
ルを対象とし、前記高温側流路部、前記低温側流路部を
夫々代表する高温側流路部代表温度、低温側流路部代表
温度に基づく、前記高温側流路部と前記低温側流路部と
の間の流体間エネルギー伝達量を求める流体間エネルギ
ー伝達関係式を備え、前記高温側流路部と前記低温側流
路部の夫々の解析対象系入口物理量とから、前記高温側
流路部と前記低温側流路部の夫々の解析対象系出口物理
量とを、前記流体間エネルギー伝達関係式を満足する収
束解として求める熱解析方法を用るものである。そし
て、前記解析対象系に於ける前記高温側流路部、前記伝
熱境界面、前記低温側流路部を一組とし、前記解析対象
系を前記高温側流体が流れる第1流れ方向に沿って複数
の分割ブロックに分割して、高温側分割流路部、分割伝
熱境界面、低温側分割流路部を備える検討対象分割モデ
ルを形成する。さらに、前記第1流れ方向に沿って、前
記高温側流路部を分割して形成した高温側分割流路部の
間で前記各分割ブロック間の出入口物理量の対応付けを
行って、前記第1流れ方向に於いて、上手側に配列され
る検討対象分割モデルに於ける高温側分割流路部に対応
する分割モデル出力物理量が、下手側に配列される検討
対象分割モデルに於ける高温側分割流路部に対応する分
割モデル入力物理量に等しい関係とするとともに、前記
低温側分割流路部に対応する前記各分割ブロック間の接
続関係に所定の対応付けを行って、前記所定の対応付け
に基づく前記低温側分割流路部に対応する出入力の対応
付けによって熱的に接続された複数の前記検討対象分割
モデルからなる熱交換検討対象モデルを構成する。次い
で、前記検討対象分割モデルを、夫々、前記第1流れ方
向に前記高温側流体及び前記低温側流体が流れる前記熱
交換モデルを適用して、前記各検討対象分割モデル間に
おける所定の接続関係を満足し、且つ、前記熱交換モデ
ルの流体間エネルギー伝達関係式を満たす収束解を求め
る。そして、前記収束解に基づき、前記第1流れ方向の
最下手側に配列される前記検討対象分割モデルに於ける
高温側分割流路部に対応する分割モデル出力物理量と、
前記低温流路部を前記低温側流体が流れる第2流れ方向
の最下手側に配列される前記検討対象分割モデルに於け
る低温側分割流路部に対応する分割モデル出力物理量と
から、前記高温側流路部及び前記低温側流路部の解析対
象系出口物理量とを求めるという点にある。
【0006】〔第1特徴構成の作用効果〕従って、上記
第1特徴構成によれば、解析対象系の高温側流路部、低
温側流路部を夫々代表する高温側流路部代表温度、低温
側流路部代表温度に基づく、前記高温側流路部と前記低
温側流路部との間の流体間エネルギー伝達量を求める流
体間エネルギー伝達関係式を備えて、前記高温側流路部
の入口物理量と前記低温側流路部の入口物理量とから、
前記高温側流路部の出口物理量と前記低温側流路部の出
口物理量とを、前記流体間エネルギー伝達関係式を満足
する収束解として求める(勿論複数の式からなる関係式
であってよい。)ものであり、前記高温側流路部を流れ
る高温側流体と、前記低温側流路部を前記高温側流体と
同一方向に流れる低温側流体との間で、前記高温側流路
部と前記低温側流路部との間に備える伝熱境界面をを介
して前記高温側流体により前記低温側流体への熱伝達を
行う熱交換モデルであって、前記流体間エネルギー伝達
関係式は単純化することが可能で、検討対象分割モデル
に於いては収束方向が定まっており、収束解を求めるの
に収束し易い。また、前記解析対象系に於ける前記高温
側流路部、前記伝熱境界面、前記低温側流路部を一組と
し、前記解析対象系を前記高温側流体が流れる第1流れ
方向に沿って複数の分割ブロックに分割して、高温側分
割流路部、分割伝熱境界面、低温側分割流路部を備える
検討対象分割モデルを形成してあるので、その分割数
は、従来の有限要素法と比較すると格段に少なくて済
む。さらに、前記高温側流路部を分割して形成した高温
側分割流路部の間で前記各分割ブロック間の出入口物理
量の対応付けを行って、前記第1流れ方向に於いて、上
手側に配列される検討対象分割モデルに於ける高温側分
割流路部に対応する分割モデル出力物理量が、下手側に
配列される検討対象分割モデルに於ける高温側分割流路
部に対応する分割モデル入力物理量に等しい関係とする
とともに、前記低温側分割流路部に対応する前記各分割
ブロック間の接続関係に所定の対応付けを行って、前記
所定の対応付けに基づく前記低温側分割流路部に対応す
る出入力の対応付けによって熱的に接続された複数の前
記検討対象分割モデルからなる熱交換検討対象モデルを
構成して、前記検討対象分割モデルを、夫々、前記第1
流れ方向に前記高温側流体及び前記低温側流体が流れる
前記熱交換モデルを適用して、前記各検討対象分割モデ
ル間における所定の接続関係を満足し、且つ、前記熱交
換モデルの流体間エネルギー伝達関係式を満たす収束解
を求めるので、高温側流体の流れ方向即ち、第1流れ方
向に対する、低温側流体の流れを任意に設定出来、複雑
な流路構成の解析対象系に対しても容易に対応できる。
また、上記のように、前記第1流れ方向に沿っての分割
であり、仮に前記高温側流路が複雑に形成されていて
も、単純な熱交換検討対象モデルを構成出来、その分割
数も極めて少なくて済む。そして、前記熱交換検討対象
モデルは、何れも前記流体間エネルギー伝達関係式を単
純化することが可能であり、全ての分割ブロックに前記
流体間エネルギー伝達関係式を変えること無く適用出来
るので、各分割ブロックに対する熱解析要素の割り付け
が簡単、且つ、容易である。従って、計算量に関して
も、従来とは比較にならないほどに少ないものに出来
る。また、熱解析にあたっての作業量も従来に比して遙
に少なくすることが出来る。また、前記第1流れ方向の
最上流側に配置される検討対象分割モデルの前記高温側
分割流路部に対応する分割モデル入力物理量と、前記第
2流れ方向の最上流側に配置される検討対象分割モデル
の前記低温側分割流路部に対応する分割モデル入力物理
量とを与えて繰り返し計算を行うのに、各検討対象分割
モデルの前記高温側分割流路部に対応する分割モデル出
力物理量を前記第1流れ方向の下流側に配置される検討
対象分割モデルの前記高温側分割流路部に対応する分割
モデル入力物理量として、前記低温側分割流路部に対応
する分割モデル出力物理量を前記第2流れ方向の下流側
に配置される検討対象分割モデルの前記低温側分割流路
部に対応する分割モデル入力物理量として夫々与えるこ
とを繰り返すだけでよく、熱解析計算に於ける前記両分
割モデル入力物理量の自動的付与によっても容易に収束
解が得られる。尚、前記流体間エネルギー伝達関係式に
よっても、前記熱交換検討対象モデルに於いて、前記第
1流れ方向と前記第2流れ方向とが反対方向の、所謂対
向流解析対象系に対しても満足出来る結果が得られる。
その結果、従来に比して遙に低い計算負荷で、簡単に、
且つ、短時間に解析出来、しかも、充分満足出来る程度
の精度の結果を得ることが可能である。
【0007】〔第2特徴構成及び作用効果〕本発明の熱
解析方法の第2特徴構成として、請求項2に記載の如
く、前記第1特徴構成に於ける第1流れ方向と、第2流
れ方向とが解析対象系に於いて同一の方向であり、第1
特徴構成に示す如く、前記第1流れ方向に前記高温側流
体及び前記低温側流体が流れる前記熱交換モデルを適用
してあるので、簡単なモデルではあるが、前記分割数を
適宜設定することによって、例えば前記両分割流路部夫
々の代表温度は、その分割ブロックの前記両流体夫々の
出口温度に極めて近くなるようにようにすることが可能
である。因みに、単一の熱交換モデルによる熱解析結果
に於いては、前記両流体の出口温度である前記高温側流
路部、前記低温側流路部を夫々代表する高温側流路部代
表温度、低温側流路部代表温度は、前記高温側流路部、
前記低温側流路部夫々の出口温度との間の誤差が大きい
が、熱交換検討対象モデルを、分割して配列した複数の
検討対象分割モデルで構成してあるので、上流側に配置
された検討対象分割モデルの分割モデル出力物理量を下
流側に配置された検討対象分割モデルの分割モデル入力
物理量として与えることによって、順次両流体の入口温
度を補正出来るので、解析結果に精度が得られるのであ
る。従って、上記第1特徴構成の効果に記載の如く、充
分な解析精度を得ることが出来る。
【0008】〔第3特徴構成及び作用効果〕また、本発
明の熱解析方法の第3特徴構成として、請求項3に記載
の如く、前記第1特徴構成に於ける第1流れ方向と、第
2流れ方向とが、解析対象系に於いて相対向する方向で
あり、前記第1流れ方向に配列される検討対象分割モデ
ル間に於ける前記所定の接続関係を、前記第1流れ方向
に於いて、上手側に配列される検討対象分割モデルに於
ける高温側分割流路部に対応する分割モデル出力物理量
が、下手側に配列される検討対象分割モデルに於ける高
温側分割流路部対応する分割モデル入力物理量に等し
く、且つ、下手側に配列される検討対象分割モデルに於
ける低温側分割流路部に対応する分割モデル出力物理量
が、上手側に配列される検討対象分割モデルに於ける低
温側分割流路部に対応する分割モデル入力物理量に等し
くなる関係として、前記第1流れ方向に於いて最下手側
に配列される検討対象分割モデルに於ける高温側分割流
路部に対応する分割モデル出力物理量を、前記高温側流
路部の解析対象系出口物理量とし、前記第1流れ方向に
於いて最上手側に配列される検討対象分割モデルに於け
る低温側分割流路部に対応する分割モデル出力物理量を
前記低温側分割流路部の解析対象系出口物理量とするこ
とで、並行流れに関する流体間エネルギー伝達関係式を
用いたモデルによって解析していながら、対向流れの解
析対象系に関して充分な熱解析精度を得ることが出来
る。従って、上記第1特徴構成の効果に記載の如く、従
来の有限要素法による場合に比して、遙に簡単に、且
つ、短時間で解析計算をすることが出来、熱解析が単純
になる。
【0009】〔第4特徴構成〕そして、本発明の熱解析
方法の第4特徴構成として、請求項4に記載の如く、解
析対象系に於いて、高温側流体が流れる第1流れ方向に
配列される複数の前記検討対象分割モデルをもって複数
の検討対象分割モデル群を構成し、前記第1流れ方向に
沿って、前記第2特徴構成に記載の熱交換検討対象モデ
ルからなる検討対象分割モデル群と、前記第3特徴構成
に記載の熱交換検討対象モデルからなる検討対象分割モ
デル群とを順次配置した熱交換検討対象モデルを構成し
て、前記第1流れ方向に於いて最下手側に配列される前
記検討対象分割モデルに於ける高温側分割流路部に対応
する分割モデル出力物理量を、前記解析対象系出口物理
量とし、前記第2流れ方向に於いて最下手側に配列され
る前記検討対象分割モデルに於ける低温側分割流路部に
対応する分割モデル出力物理量を前記解析対象系出口物
理量とする点にある。尚、前記前記第2特徴構成に関わ
る検討対象分割モデル群と、前記第3特徴構成に関わる
検討対象分割モデル群とを夫々複数順次配置した熱交換
検討対象モデルを構成することは当然に可能である。勿
論、検討対象分割モデル群は、一部単一の検討対象分割
モデルをもって形成してもよい。
【0010】〔第4特徴構成の作用効果〕従って、上記
第4特徴構成によれば、上記第2特徴構成或いは第3特
徴構成の作用効果に加えて、例えば、管路を、加熱段、
減温段、過熱段のように順次3分割してある過熱器であ
っても、各段に応じて、それに適合した前記熱交換検討
対象モデル群を形成して熱解析を行うことが出来、適宜
分割ブロックを形成することによって、前記各分割ブロ
ックに同一の流体間エネルギー伝達関係式を適用して
も、前記過熱器の出口蒸気温度を推定することが充分に
可能である。尚、上記減温段においては、熱吸収条件を
附加することによって同様に熱解析を行うことが可能で
ある。その結果、上記の如き簡単な解析モデルを適用し
ても、例えば、上記の如き複雑な流路を形成した熱交換
器の熱解析を簡単に行うことが出来るようになる。例え
ば、対向流、並行流を併用した過熱器のような解析対象
系に於いても、簡単に熱解析を行うことが可能である。
【0011】〔第5特徴構成及び作用効果〕さらに、本
発明の熱解析方法の第5特徴構成として、請求項5に記
載の如く、前記第1特徴構成〜第4特徴構成の何れかに
於ける熱交換モデルに於ける流体間エネルギー伝達関係
式を、高温側流路部、伝熱境界面、低温側流路部を夫々
代表する高温側流路部代表温度、伝熱境界面代表温度、
低温側流路部代表温度に基づく、前記高温側流路部と前
記伝熱境界面との間の高温側伝熱量を求める高温側伝熱
関係式と、前記伝熱境界面と前記低温側流路部との間の
低温側伝熱量を求める低温側伝熱関係式とに分けた伝熱
関係式と、前記高温側流路部の解析対象系入口物理量と
解析対象系出口物理量との間に於ける、前記高温側伝熱
量を考慮した高温側流路エネルギーバランス関係式と、
前記低温側流路部の解析対象系入口物理量と解析対象系
出口物理量との間に於ける前記低温側伝熱量を考慮した
低温側流路エネルギーバランス関係式と分けた流路エネ
ルギーバランス関係式とを備え、前記高温側流路部の解
析対象系入口物理量と前記低温側流路部の解析対象系入
口物理量とから、前記両伝熱関係式と、前記両流路エネ
ルギーバランス関係式夫々の間の関係を満足する収束解
として前記解析対象系両出口物理量を求めるようにして
あれば、上記各関係式は複雑なものにはならず、上記各
特徴構成の作用効果に加えて、例えば、前記伝熱境界面
に於ける境膜による伝熱抵抗の存在にも対応して簡単に
解析出来るようになる。従って、気体間の熱伝達の解析
には効果的となる。
【0012】〔第6特徴構成及び作用効果〕本発明の熱
解析方法の第6特徴構成は、請求項6に記載の如く、前
記第5特徴構成に於ける高温側伝熱関係式を、伝熱境界
面に於ける境界壁の温度変化を考慮に入れた、高温側流
路部と前記伝熱境界壁との間の伝熱関係式として、低温
側伝熱関係式を前記境界壁と前記低温側流路部との間の
伝熱関係式とするとともに、前記境界壁に於ける熱流束
に関する境界壁エネルギーバランス関係式を備えて、前
記収束解を求めるにつき、前記境界壁エネルギーバラン
ス関係式と、前記各関係式夫々及び前記各バランス関係
式夫々との間の関係を満足するものとする点にあり、こ
のようにすれば、上記各特徴構成の作用効果に加えて、
例えば、前記伝熱境界面を形成する伝熱壁を有する解析
対象系の、伝熱壁の温度変化による伝達熱エネルギーの
変化にも対応して簡単に解析出来るようになる。従っ
て、例えば、伝熱境界面の熱吸収(逆に熱放出も考え得
る。)をも考慮に入れた簡単な熱解析を行うことが可能
になる。その結果、伝熱境界面の熱吸収を考慮に入れた
場合には、例えば、前記第5特徴構成に関して示した減
温段の如き場合にも容易に対応出来、簡単な手法で熱解
析を行うことが可能になる。
【0013】〔第7特徴構成及び作用効果〕本発明の熱
解析方法の第7特徴構成は、請求項7に記載の如く、前
記第1特徴構成乃至第6特徴構成の何れかに於ける流体
間エネルギー伝達関係式に、高温側流路部及び低温側流
路部の何れか一方に於ける、入口物理量と出口物理量と
の間の流体質量保存関係式を備え、前記収束解を求める
につき、前記流体質量保存関係式をも満足するもとする
点にあり、このようにすれば、例えば、ガスと蒸気のよ
うな、圧縮性流体間の熱交換についても簡単に解析出来
るようになる。勿論、一方の流体が圧縮性流体であり、
他方が非圧縮性流体である場合にも当然に解析可能であ
る。その結果、高温側及び低温側両流体の性状如何に拘
わらず簡単に、且つ、短時間に熱解析を行うことが可能
になる。
【0014】〔第8特徴構成及び作用効果〕本発明の熱
解析方法の第8特徴構成は、請求項8に記載の如く、前
記第1特徴構成乃至第7特徴構成の何れかに於ける熱交
換モデルに於ける、前記両流路エネルギーバランス関係
式が、共に、前記代表温度の時間変化に伴う熱量変化を
考慮した点にあり、このようにすれば、高温側流体の急
激な温度変化を推定する場合にも、容易に過渡的応答を
も推定することが可能になる。その結果、静的熱解析の
みならず、動的熱解析も可能なる。
【0015】
【発明の実施の形態】上記本発明の熱解析方法の実施の
形態の一例について、以下に、図面を参照しながら説明
する。図1にこの発明の一つの実施の形態としての熱解
析モデルを示し、前記を熱解析に用いた換討対象分割モ
デルを図2に示し、前記熱解析モデルの対象とした解析
対象系としての過熱器の模式図を図6に示した。
【0016】図6に示す解析対象系とする熱交換器Eの
一例としての過熱器20は、図7に示すような、上下に
配置した分配管22と集合管23との間に設けた複数の
伝熱管21とで構成される1枚の管板を接続管24によ
って前後に接続して形成されており、接続管24による
連結によって、3段に構成されて蒸気流路が低温側流路
部5として形成されている。前記3段に構成された、第
1段は、高温側流体である燃焼ガス1の流れの最後に配
置されており、蒸気流の方向、即ち第2流れ方向D2
は、前記燃焼ガス流の流れ方向、即ち第1流れ方向D1
に一致して、並行流をなしており、第2段における蒸気
の流れ方向、即ち前記第2流れ方向D2は前記第1流れ
方向D1に対して反対の方向、即ち対向流をなしてお
り、第3段に於ける蒸気の流れ方向、即ち前記第2流れ
方向D2は前記第1流れ方向D1に一致して、並行流を
なしている。
【0017】前記過熱器20は、図8に示すように、廃
棄物焼却設備に組み込まれるものであって、燃焼室28
を備え、バーナ26からの燃料を前記燃焼室28内で燃
焼させ、高温側流路部としての燃焼ガス流路4内に配置
した前記蒸気流路5を形成する伝熱管21内を流通す
る、低温側流体としての蒸気2と、前記燃焼によって生
成した高温側流体である燃焼ガス1との間で熱交換させ
て、過熱蒸気を生成するものである。前記伝熱管21に
は、廃棄物焼却炉40に備える廃熱ボイラ41からの蒸
気が、前記蒸気流路5の入口5aから供給され、前記伝
熱管21を通過して過熱された過熱蒸気は、前記蒸気流
路5の出口5bから排出され、発電機等を駆動するター
ビンに供給されるようになっている。さらに、前記第1
段と前記第2段とを接続する接続管24には、前記廃熱
ボイラ41からの蒸気流量が不足した場合、或いは、前
記第1段の出口蒸気温度が異常に高くなった際に、その
流路内に水を噴霧して、蒸気量を増し、或いは、蒸気温
度を低下させるための注水器30を備えている。
【0018】前記過熱器20に対して、本発明の熱解析
方法を適用するのに、図5(イ)に示すように、図1に
示す熱解析モデルを適用するための、分割ブロック10
としての解析ブロックBを形成した。つまり、前記過熱
器20の第1段目の4段からなる第1一次過熱段、第2
段目の8段からなる第2一次過熱段、第3段目の22段
からなる二次過熱段の各段を検討対象分割モデル群を形
成するための解析ブロック群Gとし、前記燃焼ガス1の
流れる方向、即ち第1流れ方向D1に沿って、前記二次
過熱段を第1解析ブロック群G1、前記第2一次過熱段
を第2解析ブロック群G2、前記第1一次過熱段を第3
解析ブロック群G3に形成した。さらに、前記各解析ブ
ロック群G1,G2,G3内で、前記燃焼ガス流路4
と、伝熱管21内流路、即ち蒸気流路5及び、伝熱管2
1壁である境界壁3を夫々解析ブロックBに分割した。
前記境界壁3は、伝熱境界面6として扱い、図2(イ)
に示す分割ブロック10を適用した。前記分割ブロック
10は、図17に示した熱交換モデルと同じ考え方に基
づくもので、前記分割ブロック10内に於ける温度関係
は、図2(ロ)に示すように、図17(ロ)に示すと同
様の温度関係を備えるものである。前記第1解析ブロッ
ク群G1及び前記第3解析ブロック群G3は、図3に示
した並行流熱伝達の熱交換器の熱交換モデルを用いたも
ので、前記第2解析ブロック群G2は、図4に示した対
向流熱伝達の熱交換器の熱交換モデルを用いたものであ
る。
【0019】前記第1解析ブロック群G1に於いては、
前記第1流れ方向D1に沿ってさらに前記燃焼ガス流路
4、前記蒸気流路5、及び前記境界壁3を、前記管板1
枚毎の蒸気管群に分割し、解析ブロックBを形成して、
前記燃焼ガス流路4を分割して高温側分割流路部として
の分割ガス流路11、前記蒸気流路5を分割して低温側
分割流路部としての蒸発管路群即ち管板内流路12、及
び前記境界壁3を分割して分割境界壁群としての蒸発管
壁群即ち管板壁部14を形成し、前記第1流れ方向D1
に沿って、第1〜8解析ブロックB11,B12,B13,B
14,B15,B16,B17,B18を夫々形成した。前記各解
析ブロックB11,B12,B13,B14,B 15,B16
17,B18夫々の接続関係を、前記第1解析ブロックB
11の前記分割ガス流路11の出口11bの出口物理量で
ある燃焼ガス温度及び燃焼ガス流量と、前記管板内流路
12の出口にあたる集合管23の集合管出口12bの出
口物理量である出口蒸気温度及び出口蒸気流量を、夫
々、前記第2解析ブロックB12の前記分割ガス流路11
の入口11aの入口物理量である入口燃焼ガス温度及び
入口燃焼ガス流量と、前記管板内流路12の入口にあた
る分配管22の分配管入口12aの入口物理量である入
口蒸気温度及び入口蒸気流量に等しいものとし、前記第
2解析ブロックB12〜前記第7解析ブロックB17の出口
物理量と前記第3解析ブロックB13〜前記第8解析ブロ
ックB18の入口物理量に対して順次同様の対応付けを
し、前記第8解析ブロックB18の出口物理量を夫々過熱
器20の出口物理量とするとともに、前記第1解析ブロ
ックB11の入口物理量に対しては、前記第2解析ブロッ
ク群G2の後記第7解析ブロックB27の出口物理量に等
しいものとした。
【0020】前記第2解析ブロック群G2に於いては、
前記第1流れ方向D1に対して逆の方向に、即ち、前記
前記第2流れ方向D2に沿って、前記第1解析ブロック
群G1と同様に、前記燃焼ガス流路4、前記蒸気流路
5、及び前記境界壁3を、前記管板1枚毎に分割し、解
析ブロックBを形成して、前記第1流れ方向D1に沿っ
て、第7〜1解析ブロックB27,B26,B25,B24,B
23,B22,B21を夫々形成した。この前記第2解析ブロ
ック群G2に於いては、分割ガス流路11の接続関係に
関しては前記第1解析ブロック群G1に於ける接続関係
と同様にし、前記第7解析ブロックB27の分割ガス流路
11の入口11aの入口ガス温度及び入口ガス流量は、
前記第1解析ブロック群G1の第8解析ブロックB18
前記分割ガス流路11の出口11bの出口ガス温度及び
出口ガス流量と等しい関係としてあり、管板内流路12
の接続関係に関して、前記第1〜7解析ブロックB21
22,B23,B24,B25,B26,B27へと順に、前記各
解析ブロックB22,B23,B 24,B25,B26,B27夫々
の集合管出口12bの出口蒸気温度及び出口蒸気流量
を、前記各解析ブロックB21,B22,B23,B24
25,B26夫々の前記分配管入口12aの入口蒸気温度
及び入口蒸気流量と等しい関係とし、前記第7解析ブロ
ックB27に於いては、分割ガス流路11の入口11aの
入口ガス温度及び入口ガス流量を前記第1解析ブロック
群G1に於ける前記第8解析ブロックB18の分割ガス流
路11の出口11bの出口ガス温度及び出口ガス流量に
等しいものとするとともに、集合管出口12bの出口蒸
気温度及び出口蒸気流量を、前記第1解析ブロック群G
1に於ける第1解析ブロックB11の分配管入口12aの
入口蒸気温度及び入口蒸気流量として与えるようにし
た。さらに、前記第1解析ブロックB21の分割ガス流路
11の出口11bの出口ガス温度及び出口ガス流量は、
前記第3解析ブロック群G3に於ける、後記第1解析ブ
ロックB31の分割ガス流路11の入口11aの入口ガス
温度及び入口ガス流量とするとともに、前記分配管入口
12aの入口蒸気温度及び入口蒸気流量としては、前記
第3解析ブロック群G3に於ける、後記第7解析ブロッ
クB37の集合管出口12bの出口蒸気温度及び出口蒸気
流量に対して水を添加したのちの物理量を与えるように
してある。
【0021】前記第3解析ブロック群G3に於いては、
前記第1流れ方向D1に沿って、前記第1解析ブロック
群G1と同様に分割して解析ブロックBを形成して、前
記第1流れ方向D1に沿って、第1〜8解析ブロックB
31,B32,B33,B34,B35,B36,B37,B38を夫々
形成し、前記第3解析ブロック群G3内に於ける各解析
ブロックB31,B32,B33,B34,B35,B36,B37
38に関しては、前記第1解析ブロック群G1と同様の
関係付けを行った。前記第3解析ブロック群G3の前記
第1解析ブロックB31の分割ガス流路11の入口11a
の入口ガス温度及び入口ガス流量は、前記第2解析ブロ
ック群G2の前記第1解析ブロックB21の分割ガス流路
11の出口11bの出口ガス温度及び出口ガス流量に等
しい関係とし、前記分配管入口12aの入口蒸気温度及
び入口蒸気流量は、前記過熱器20の蒸気流路5の入口
5aの入口物理量である入口蒸気温度及び入口蒸気流量
に等しいものとした。また、前記第8解析ブロックB28
の分割ガス流路11の出口11bの出口ガス温度及び出
口ガス流量を、前記過熱器20の燃焼ガス流路4の出口
4bの出口物理量である出口ガス温度及び出口ガス流量
に等しいものとし、前記第8解析ブロックB28の前記集
合管出口12bの出口蒸気温度及び出口蒸気流量には、
前記注水器30に於ける水噴霧の影響を加味した後に、
前記第2解析ブロック群G2の後記第1解析ブロックB
21の前記分配管入口12aの入口物理量として入口蒸気
温度及び入口蒸気流量与えるようにした。
【0022】以上のように過熱器20を各解析ブロック
Bに分割して、夫々に熱交換検討対象モデルMを割りつ
け、前記第1流れ方向D1に沿って、各検討対象分割モ
デルM11,M12,M13,M14,M15,M16,M17
18,M27,M26,M25,M24,M23,M22,M21,M
31,M32,M33,M34,M35,M36,M37,M38を配列
し、前記燃焼ガス流路4に対しては、前記検討対象分割
モデルM11,M12,M13,M14,M15,M16,M17,M
18,M27,M26,M25,M24,M23,M22,M21
31,M32,M33,M34,M35,M36,M37,M38の入
力物理量及び出力物理量に関して、順次、前記各解析ブ
ロックB11,B12,B13,B14,B15,B16,B 17,B
18,B27,B26,B25,B24,B23,B22,B21
31,B32,B33,B 34,B35,B36,B37,B38の入
口物理量及び出口物理量を夫々割当てた。前記各検討対
象分割モデルMi に適用した熱交換検討対象モデルM
は、図2に示すように、高温側分割流路としての分割ガ
ス流路11と、低温側分割流路としての管板内流路12
と、これら両分割流路11,12を区画する分割境界壁
としての管板壁部14と、前記管板壁部14の燃焼ガス
1及び蒸気2に接する分割伝熱境界面13,13を備え
るものとした。
【0023】上記熱交換検討対象モデルMに於いては、
前記分割ガス流路11には、温度T H1の燃焼ガス1が入
口11aから流入し、温度TH2の前記燃焼ガス1が出口
11bから流出するものとして、前記分割ガス流路11
に於ける前記燃焼ガス1の代表ガス温度TH0を示す代表
点11cが定まるものとし、前記管板内流路12には、
温度TL1の蒸気2が分配管入口12aから流入し、温度
L2の蒸気2が集合管出口12bから流出するものとし
て、前記管板内流路12に於ける前記蒸気2の代表蒸気
温度TL0を示す代表点12cが定まるものとする。そし
て、図5(イ)に示すように、前記代表点12cに於け
る前記代表ガス温度TH0の燃焼ガス1と、前記前記代表
点12cに於ける前記代表蒸気温度TL0の蒸気2との間
で、単一の前記分割伝熱境界面13を形成する前記管板
壁部14を介して流体間エネルギー伝達が行われるもの
とし、同図(ロ)に破線で示す温度分布を代表する実線
で示す温度分布を想定し、前記管板壁部14には、経時
的に変化して到達する代表管壁温度TMPを示す代表点1
3cが存在するものとする。
【0024】上記熱交換検討対象モデルMに用いる流体
間エネルギー伝達関係式は、前記燃焼ガス1及び蒸気2
と前記管板壁部14との間の夫々の伝熱関係式と、前記
分割ガス流路11及び前記管板内流路12の夫々に於け
る流路エネルギーバランス関係式と、前記管板壁部14
に於ける境界壁エネルギーバランス関係式と、前記分割
ガス流路11及び前記管板内流路12に於ける、燃焼ガ
ス1及び蒸気2夫々の流体質量保存関係式とを備えるも
のである。前記伝熱関係式は、前記高温側流体である燃
焼ガス1と前記分割伝熱境界面13との間の熱伝達関係
を解析する高温側熱伝達関係式と、前記分割伝熱境界面
13と前記低温側流体である蒸気2との間の熱伝達関係
を解析する低温側熱伝達関係式とからなり、前記高温側
熱伝達関係式は、 QH = λHH(TH0−TM0) で示され、前記低温側熱伝達関係式は、 QL = λLL(TM0−TL0) で示される。つまり、前記温度分布は、図5(ロ)に破
線で示したように、分割伝熱境界面13近傍の燃焼ガス
1と蒸気2との間には伝熱境界層の影響で本来曲線的に
なる温度分布が生ずるものを、前記燃焼ガス1と前記分
割伝熱境界面13との間及び蒸気2と前記分割伝熱境界
面13との間の夫々の熱貫流係数を熱伝達係数として扱
って、先述のように直線化近似し、図中に実線で示した
ように直線的温度分布であるものとしてある。尚、上式
中、QH は、前記燃焼ガス1を例示する高温側流体から
前記分割伝熱境界面13への熱伝達量を示し、λH は、
前記燃焼ガス1から前記分割伝熱境界面13への熱貫流
係数を用いた熱伝達係数を示し、AH は、前記燃焼ガス
1から前記分割伝熱境界面13への伝熱面積を示し、T
H0は、前記燃焼ガス1の前記分割ガス流路11に於ける
代表ガス温度を示し、TM0は、前記分割伝熱境界面13
に於ける代表管壁温度を示す。また、QL は、前記分割
伝熱境界面13から前記蒸気2を例示する低温側流体へ
の熱伝達量を示し、λL は、前記分割伝熱境界面13か
ら前記蒸気2への熱貫流係数を用いた熱伝達係数を示
し、AL は、前記分割伝熱境界面13から前記蒸気2へ
の伝熱面積を示し、TL0は、前記蒸気2の前記低温側分
割流路12に於ける代表蒸気温度を示すものである。こ
こに、図9(イ)に示したような、管板壁部14内の熱
伝達を考慮に入れたモデルを考えると、同図(ロ)に実
線で示すような、分割ブロック10の長さ方向の温度分
布が生ずるものであるが、ここでは、前記分割ガス流路
11、前記管板内流路12及び前記管板壁部14内には
代表点が存在するものとして、各代表点11c,12
c,13cに於ける温度から熱伝達量を求めることと
し、図10(イ)に示す代表点間の熱伝達モデルを考慮
し、同図(ロ)に示したように、前記燃焼ガス1と前記
管板壁部14の前記分割ガス流路11側の分割伝熱境界
面13との温度差、及び、前記蒸気2と前記管板壁部1
4の前記管板内流路12側の分割伝熱境界面13との温
度差に比して、前記管板壁部14の前記分割ガス流路1
1側の管板壁部14表面と前記管板内割路12側の管板
壁部14表面との温度差は無視できる程度に小さいもの
として、前記両管板壁部14表面の代表温度T MH,TML
に代えて、分割伝熱境界面13の代表点13cの代表温
度TM0を両者に用いることとした。前記流路エネルギー
バランス関係式は、前記分割ガス流路11に於ける高温
側流路エネルギーバランス関係式と、前記管板内流路1
2に於ける低温側流路エネルギーバランス関係式とから
なり、前記高温側流路エネルギーバランス関係式は、
【0025】
【数1】 で示され、前記低温側流路エネルギーバランス関係式
は、
【0026】
【数2】 で示される。尚、上式中、CH1は、前記分割ガス流路1
1の入口11aに於ける前記燃焼ガス1の定圧比熱を示
し、CH0は、前記分割ガス流路11の代表点11cの代
表ガス温度TH0に於ける前記燃焼ガス1の定圧比熱を示
し、SH1は、前記入口11aに於ける前記燃焼ガス1の
質量流量を示し、SH0は、前記代表点11cに於ける前
記燃焼ガス1の質量流量を示し、VH は、前記分割ガス
流路11の前記分割ブロック10内容積を示し、ρ
H0は、前記燃焼ガス1の代表温度TH0に於ける密度を示
す。また、CL1は、前記管板内流路12の分配管入口1
2aの入口蒸気温度TL1に於ける前記蒸気2の定圧比熱
を示し、CL0は、前記管板内流路12の代表点12cの
代表蒸気温度TL0に於ける前記蒸気2の定圧比熱を示
し、SL1は、前記分配管入口12aに於ける前記蒸気2
の質量流量を示し、SL0は、前記代表点12cに於ける
前記蒸気2の質量流量を示し、VL は、前記管板内流路
12の容積即ち前記分割ブロックB内の容積を示し、ρ
L1は、前記入口蒸気温度TL1に於ける前記蒸気2の密度
を示し、ρL0は、前記代表蒸気温度TL0に於ける前記蒸
気2の密度を示す。前記境界壁エネルギーバランス関係
式は、
【0027】
【数3】 で示される。尚、上式中、CM0は、管板壁部14の前記
分割伝熱境界面13代表温度TM0に於ける定圧比熱を示
し、AM は、前記分割ブロックBに於ける前記管板壁部
14の断面積を示し、LM は、前記分割ブロックBに於
ける前記分割伝熱境界面13の長さを示し、ρM0は、前
記管板壁部14の前記分割伝熱境界面13の前記代表温
度TM0に於ける密度を示す。前記流体質量保存関係式
は、前記燃焼ガス1の前記分割ガス流路11に於ける高
温側流体質量保存関係式のみを考慮し、次式によるもの
とする。
【0028】
【数4】 ここに、前記蒸気2の前記管板内流路12に於ける密度
の時間的変化は無視できるものとする。尚、上式中、t
は、経過時間を示す。尚、前記燃焼ガス1の前記分割ガ
ス流路入口11aに於ける質量流量SH1及び入口ガス温
度TH1は、前記分割ガス流路11に対する入口物理量に
相当し、前記蒸気2の前記分配管入口12aに於ける質
量流量SL1及び入口蒸気温度TL1は、前記管板内流路1
2に対する入口物理量に相当し、これら両入口物理量
は、前記検討対象分割モデルMi の入力物理量に対応す
る。また、前記燃焼ガス1の前記分割ガス流路11の代
表点11cに於ける質量流量SH0及び代表ガス温度TH0
は、前記分割ガス流路11に対する出口物理量を近似し
たものであり、前記蒸気2の前記管板内流路12の代表
点12cに於ける質量流量SL0及び代表蒸気温度T
L0は、前記管板内流路12に対する出口物理量を近似し
たものであり、これら両出口物理量は、前記検討対象分
割モデルMi の出力物理量に対応する。
【0029】熱解析に当たっては、過熱器Eを分割ブロ
ック群G1,G2,G3に3分割し、各分割ブロック群
G1,G2,G3夫々に、前記管板毎に分割ブロックB
を形成し、前記分割ブロック群G1については、前記第
1流れ方向D1に沿って、分割ブロックB11〜B18に8
分割し、前記分割ブロック群G2については、前記第1
流れ方向D1に沿って、分割ブロックB27〜B21に7分
割し、前記分割ブロック群G3については、前記第1流
れ方向D1に沿って、分割ブロックB31〜B38に8分割
する。上記各式を変形して前記検討対象分割モデルMに
与え、前記各分割ブロックB11〜B37に夫々検討対象分
割モデルM11〜M37として割り当てる。各検討対象分割
モデルMi の対応付けの一例を以下に示す。検討対象分
割モデルM11に対しては、入力物理量として、過熱器E
に対する前記燃焼ガス流路4の入口ガス温度TH1及び入
口質量流量SL1と、検討対象分割モデルM27の出力物理
量の中の管板内流路12の質量流量SL0及び代表蒸気温
度T L0とを付与する。検討対象分割モデルM12に対して
は、入力物理量として、前記検討対象分割モデルM11
出力物理量を夫々対応させて付与する。検討対象分割モ
デルM12〜M18には、前記第1流れ方向D1の上流側に
位置する検討対象分割モデルMi 出力物理量を、夫々の
入力物理量として付与し、前記検討対象分割モデルM18
の管板内流路12に関する出力物理量を、過熱器Eの蒸
気2の出口物理量、即ち、出口蒸気流量及び出口蒸気温
度として出力する。次に、検討対象分割モデルM27の分
割ガス流路11に関する入力物理量として、前記検討対
象分割モデルM18の分割ガス流路11に関する出力物理
量を付与し、管板内流路12に関する入力物理量として
は、検討対象分割モデルM26の管板内流路12に関する
出力物理量を付与する。以下同様に、検討対象分割モデ
ルM26〜M22に対して、分割ガス流路11に関する入力
物理量として、前記第1流れ方向D1の上流側に位置す
る検討対象分割モデルMN-1 の分割ガス流路11に関す
る出力物理量を付与し、管板内流路12に関する入力物
理量としては、前記第1流れ方向D1の下流側に位置す
る検討対象分割モデルMN+1 の管板内流路12に関する
出力物理量を付与する。検討対象分割モデルM21につい
ては、分割ガス流路11に関する入力物理量には、前記
検討対象分割モデルM18の分割ガス流路11に関する出
力物理量を付与し、管板内流路12に関する入力物理量
には、検討対象分割モデルM37の管板内流路12に関す
る出力物理量に、注水器30からの水添加を加味した結
果を付与する。検討対象分割モデルM31については、分
割ガス流路11に関する入力物理量としては、前記検討
対象分割モデルM21の分割ガス流路11に関する出力物
理量を付与し、管板内流路12に関する入力物理量とし
ては、過熱器Eの蒸気2の入口流量及び入口温度を付与
する。検討対象分割モデルM32〜M37に対しては、その
入力物理量として、前記第1流れ方向D1の上流側に位
置する検討対象分割モデルMN-1 の出力物理量を付与
し、その分割ガス流路11に関する出力物理量を、過熱
器Eの燃焼ガス1の出口物理量、即ち、排ガス温度並び
に排ガス流量として出力するとともに、管板内流路12
に関する出力物理量は、前記検討対象分割モデルM21
入力物理量として与える。以上の対応付けを行って、各
入力物理量の初期値としては、全ての入力物理量を、過
熱器Eの入口物理量に一致させて設定する。上記過熱器
Eの入口物理量を与える入力物理量に関しては、入力デ
ータを固定しておき、初回の上記各式の計算結果から、
各熱討対象分割モデルMi の出力物理量を得、上記の対
応付けに従って各検討対象分割モデルMi の次回の入力
物理量を決定する。2回目以降の計算についても、同様
に前回の対応する各検討対象分割モデルMi の出力物理
量を入力物理量として、繰り返し計算を実行する。各検
討対象分割モデルMi に於いて、出力物理量と、前回の
出力物理量との差が、設定範囲内に収まったところで収
束計算を終了する。
【0030】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。 〈1〉上記実施の形態において示した流体間エネルギー
伝達関係式は、一例を示すものであって、前記構成に限
るものではない。例えば、低温側流体の質量保存関係式
を含むものであってもよく、また、系外への熱損失に関
する熱流束をも考慮に入れた熱伝達関係式を用いてもよ
く、さらに、過渡的応答を厳密にした、熱交換器壁部の
温度変化をも考慮に入れたエネルギーバランス式をも考
慮に入れたエネルギーバランス式を構成してもよい。 〈2〉上記実施の形態において示した流体間エネルギー
伝達関係式には、伝熱壁の熱吸収は考慮に入れつつ、伝
熱壁の両流体との境界面の温度差を無視したが、図9
(イ)に示すように両流路1,2間に分割境界壁14を
考慮に入れた、同図(ロ)に示すような入口11a,1
2a、出口11b,12b間の温度勾配を示す場合に対
して、前記分割境界壁14の熱抵抗をも考慮に入れて、
前記両境界面13,13の温度差を考慮に入れた伝熱関
係式を構成すればさらに精度が向上する。また、両境界
面13,13における流体の境界層熱抵抗を無視した
が、流体の流速を考慮に入れて、前記境界層熱抵抗を考
慮に入れた伝熱関係式とすればさらに精度が高まる。ま
た、分割境界壁14に検討対象分割ブロック10間の対
応付けを行い、前記分割境界壁14間の熱の授受を配慮
した伝熱関係式を構成するようにしてもよい。さらに、
図11(イ)に示すような両流体1,2間の直接の熱伝
達を考慮したモデルであってもよい。この場合の両流体
の温度分布についても同図(ロ)に示すような関係を持
つものとする。 〈3〉上記実施の形態においては、分割ブロックを管板
一枚ごとに分割形成した例を示したが、全てを細かく分
割することなく、例えば、図12に示すように、一部の
温度勾配の小さな部位に於いては複数の管板を1分割ブ
ロックに含ませることが可能で、このようにすれば、計
算量を低減できる。つまり、図13に示すような、過熱
器全長にわたって並行流に構成された熱交換器に対して
は、図14(イ)に示すような熱伝達モデルが用いられ
るが、この場合、同図(ロ)に示すような代表点温度の
分布となり、出入口温度差の小さな領域では、前記代表
点温度が略出口温度に一致するので、例えば、試設計段
階の温度推定には充分に役立つものであるからである。
因みに、対向流の熱伝達モデルは、図15(イ)に示す
ようなものになり、その温度関係は同図(ロ)に示すよ
うに、高温側流体の出口温度THoが低温側流体の出口温
度TLoよりも低くなる場合にも適用可能である。このモ
デルの割り付けは図16に示すようになるが、ここにお
いても同様に充分な近似精度を有するものである。尚、
前記図12に示した例は、これらを組み合わせたもので
ある。 〈4〉上記実施の形態においては、流体間エネルギー伝
達関係式の具体例を示したが、上記流体間エネルギー伝
達関係式の構成は任意であり、異なる式を適用すること
が可能である。尚、本発明はの熱解析方法は、簡単なモ
デルを用いて、要素分割量を低減し、容易に熱解析を行
いうるところを特徴とするものである。 〈5〉上記実施の形態においては、熱伝達を、高温側流
体から伝熱面への熱伝達と、前記伝熱面から低温側流体
への熱伝達とに分けて解析するようにしたが、前記伝熱
面を、両流体を区画する境界面として、高温側流体から
低温側流体に直接熱伝達するモデルを形成してあっても
よい。 〈6〉上記実施の形態においては、過熱器を3群に分割
して、並行流熱伝達領域と対向流熱伝達領域とに区分し
たが、全てが並行流熱伝達領域であってもよく、また、
全てが対向流熱伝達領域であってもよい。尚、本発明の
熱解析方法に用いた並行流熱伝達モデルに於いては、単
一モデルであれば、低温側流体の出口温度は、高温側流
体の出口温度より高くなる結果は求め得ないが、前記熱
伝達モデルを分割して連結することによって、対向流熱
伝達に於いて、低温側流体の出口温度が高温側流体の出
口温度よりも高くなる場合に関しても解析可能となって
いる。さらに、全てが並行流熱伝達領域である場合に於
いても、検討対象熱交換器を分割して、各分割ブロック
に於ける入口と出口の温度差を小さく出来ることによ
り、両流体の代表温度を両流体の出口温度に近づけるこ
とが可能であり、概念設計に於いて必要とされる程度の
精度を維持することが可能である。 〈7〉上記実施の形態においては、蒸気管路に水を噴霧
する例を示したが、解析の柔軟性を示すためのものであ
って、本発明に於いては、このような管路中で熱的変化
を流体に与えることが可能であるが、本発明に必須のも
のではない。 〈8〉上記実施の形態においては、解析ブロック群G即
ち分割ブロック群を構成するのに、複数の解析ブロック
B即ち分割ブロック10をもって構成した例を示した
が、前記分割ブロック群は、単一の分割ブロックから構
成されたものが含まれていてもよい。
【0031】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱解析方法に適用する熱交換器モデル
の一例を示す説明図
【図2】図1に示す熱交換器モデルに適用する熱交換検
討対象モデルの説明図
【図3】図1に示す熱交換器モデルに対する説明図
【図4】図1に示す熱交換器モデルに対する説明図
【図5】図2に示す熱交換検討対象分割モデルの説明図
【図6】本発明の実施の形態の具体例を示す過熱器の説
明用縦断面図
【図7】熱交換検討対象分割モデルの具体例を示す過熱
器の説明用要部斜視図
【図8】図6に示す過熱器の具体的な使用例を示す説明
【図9】他の熱交換検討対象分割モデルの説明図
【図10】図9に示す熱交換検討対象分割モデルの熱伝
達の説明図
【図11】他の熱交換検討対象分割モデルの説明図
【図12】他の実施の形態の具体例を示す過熱器の説明
用縦断面図
【図13】他の実施の形態の具体例を示す過熱器の説明
用縦断面図
【図14】図13に示す熱交換器モデルに関する説明図
【図15】他の熱交換器モデルに関する説明図
【図16】図15に示す熱交換器モデルの具体例を示す
過熱器の説明用縦断面図
【図17】従来の熱交換器モデルに関する説明図
【符号の説明】
1 高温側流体 2 低温側流体 4 高温側流路部 5 低温側流路部 6 伝熱境界面 10 分割ブロック 11 高温側分割流路部 12 低温側分割流路部 13 分割伝熱境界面 D1 第1流れ方向 D2 第2流れ方向 E 熱交換器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給熱側の高温側流体(1)が流れる高温
    側流路部(4)と、熱側の低温側流体(2)が流れる
    低温側流路部(5)とを備えるとともに、前記高温側流
    路部(4)と前記低温側流路部(5)との間に伝熱境界
    面(6)を備え、前記伝熱境界面(6)を介して前記高
    温側流体(1)により前記低温側流体(2)への熱伝達
    を行う解析対象系に対する熱交換モデルを対象とし、前
    記高温側流路部(4)、前記低温側流路部(5)を夫々
    代表する高温側流路部代表温度、低温側流路部代表温度
    に基づく、前記高温側流路部(4)と前記低温側流路部
    (5)との間の流体間エネルギー伝達量を求める流体間
    エネルギー伝達関係式を備え、前記高温側流路部(4)
    と前記低温側流路部(5)の夫々の解析対象系入口物理
    量から、前記高温側流路部(4)と前記低温側流路部
    (4)の夫々の解析対象系出口物理量を、前記流体間エ
    ネルギー伝達関係式を満足する収束解として求める熱解
    析方法であって、 前記高温側流路部(4)、前記伝熱境界面(6)、前記
    低温側流路部(5)を一組として、前記解析対象系を前
    記高温側流体(1)が流れる第1流れ方向(D1)に沿
    って複数の分割ブロック(10)に分割して、高温側分
    割流路部(11)、分割伝熱境界面(13)、低温側分
    割流路部(12)を備える検討対象分割モデルを生成
    し、前記第1流れ方向(D1)に沿って、前記高温側分
    割流路部(11)の間で前記各分割ブロック(10)間
    の出入口物理量の対応付けを行って、前記第1流れ方向
    (D1)に於いて、上手側に配列される検討対象分割モ
    デルに於ける高温側分割流路部(11)に対応する分割
    モデル出力物理量が、下手側に配列される検討対象分割
    モデルに於ける高温側分割流路部(11)に対応する分
    割モデル入力物理量に等しい関係とするとともに、前記
    低温側分割流路部(12)に対する前記各分割ブロック
    (10)間の接続関係に所定の対応付けを行って、前記
    所定の対応付けに基づく前記低温側分割流路部(12)
    に対応する出入力の対応付けによって熱的に接続された
    複数の前記検討対象分割モデルからなる熱交換検討対象
    モデルを構成し、前記検討対象分割モデルを、夫々、前
    記第1流れ方向(D1)に前記高温側流体(1)及び前
    記低温側流体(2)が流れる前記熱交換モデルと見做し
    て、前記所定の接続関係を満足し、且つ、前記熱交換モ
    デルの流体間エネルギー伝達関係式を満たす収束解を求
    め、前記第1流れ方向(D1)の最下手側に配列される
    検討対象分割モデルに於ける高温側分割流路部(11)
    に対応する分割モデル出力物理量と、前記低温流路部
    (5)を前記低温側流体(2)が流れる第2流れ方向
    (D2)の最下手側に配列される検討対象分割モデルに
    於ける低温側分割流路部(12)に対応する分割モデル
    出力物理量とから、前記高温側流路部(4)及び前記低
    温側流路部(5)夫々の解析対象系出口物理量を求める
    熱解析方法。
  2. 【請求項2】 前記第1流れ方向(D1)と、前記第2
    流れ方向(D2)とが前記解析対象系に於いて同一の方
    向であり、前記第1流れ方向(D1)に配列される検討
    対象分割モデル間に於ける前記所定の接続関係が、上手
    側に配列される検討対象分割モデルに於ける低温側分割
    流路部(12)に対応する分割モデル出力物理量が、下
    手側に配列される検討対象分割モデルに於ける低温側分
    割流路部(12)に対応する分割モデル入力物理量に等
    しい関係であり、前記第1流れ方向(D1)に於いて最
    下手側に配列される検討対象分割モデルに於ける高温側
    分割流路部(11)及び低温側分割流路部(12)夫々
    に対応する分割モデル出力物理量を、前記高温側流路部
    (4)及び前記低温側流路部(5)夫々の解析対象系出
    口物理量とする請求項1記載の熱解析方法。
  3. 【請求項3】 前記第1流れ方向(D1)と、前記第2
    流れ方向(D2)とが、前記解析対象系に於いて相対向
    する方向であり、前記第1流れ方向(D1)に配列され
    る前記検討対象分割モデル間に於ける前記所定の接続関
    係を、下手側に配列される検討対象分割モデルに於ける
    低温側分割流路部(12)に対応する分割モデル出力物
    理量が、上手側に配列される検討対象分割モデルに於け
    る低温側分割流路部(12)に対応する分割モデル入力
    物理量に等しくなる関係とし、前記第1流れ方向(D
    1)に於いて最下手側に配列される検討対象分割モデル
    に於ける高温側分割流路部(11)に対応する分割モデ
    ル出力物理量を、前記高温側流路部(4)の解析対象系
    出口物理量とし、前記第1流れ方向(D1)に於いて最
    上手側に配列される検討対象分割モデルに於ける低温側
    分割流路部(12)に対応する分割モデル出力物理量を
    前記低温側流路部(5)の解析対象系出口物理量とする
    請求項1記載の熱解析方法。
  4. 【請求項4】 前記解析対象系に於いて、前記第1流れ
    方向(D1)に配列される複数の前記検討対象分割モデ
    ルをもって構成される、前記第1流れ方向(D1)に対
    して前記第2流れ方向(D2)が異なる複数の検討対象
    分割モデル群に分割し、前記換検討対象分割モデル群内
    の高温側流路部(4)及び低温側流路部(5)に関し
    て、前記各検討対象分割モデル群間の接続関係の対応付
    けを行って、前記各検討対象分割モデル群内に於ける前
    記所定の接続関係につき、前記第1流れ方向(D1)と
    前記第2流れ方向(D2)との関係に対応して、夫々請
    求項2又は請求項3記載の所定の接続関係とし、前記第
    1流れ方向(D1)に配列される前記検討対象分割モデ
    ル群間に於ける接続関係を、前記第2流れ方向(D2)
    の上手側に配列される検討対象分割モデル群の最下手側
    に配列される検討対象分割モデルの低温側分割流路部
    (12)に対応する分割モデル出力物理量が、下手側に
    配列される検討対象分割モデル群の最上手側に配列され
    る検討対象分割モデルの低温側分割流路部(12)に対
    応する分割モデル入力物理量に等しい関係であり、前記
    第1流れ方向(D1)に於いて最下手側に配列される検
    討対象分割モデルに於ける高温側分割流路部(11)に
    対応する分割モデル出力物理量を、前記高温側流路部
    (4)の解析対象系出口物理量とし、前記第2流れ方向
    (D2)に於いて最下手側に配列される検討対象分割モ
    デルに於ける低温側分割流路部(12)に対応する分割
    モデル出力物理量を前記低温側流路部(5)の解析対象
    系出口物理量とする熱解析方法。
  5. 【請求項5】 前記熱交換モデルに於ける前記流体間エ
    ネルギー伝達関係式を、前記高温側流路部(4)、前記
    伝熱境界面(6)、前記低温側流路部(5)を夫々代表
    する高温側流路部代表温度、伝熱境界面代表温度、低温
    側流路部代表温度に基づく、前記高温側流路部(4)と
    前記伝熱境界面(6)との間の高温側伝熱量を求める高
    温側伝熱関係式と、前記伝熱境界面(6)と前記低温側
    流路部(5)との間の低温側伝熱量を求める低温側伝熱
    関係式とを備え、且つ、前記高温側流路部(4)の解析
    対象系入口物理量と解析対象系出口物理量との間に於け
    る、前記高温側伝熱量を考慮した高温側流路エネルギー
    バランス関係式と、前記低温側流路部(5)の解析対象
    系入口物理量と解析対象系出口物理量との間に於ける前
    記低温側伝熱量を考慮した低温側流路エネルギーバラン
    ス関係式とを備えるものとし、前記高温側流路部(4)
    と前記低温側流路部(5)夫々の解析対象系入口物理量
    とから、前記高温側流路部(4)と前記低温側流路部
    (4)夫々の解析対象系出口物理量を、前記高温側伝熱
    関係式、前記低温側伝熱関係式、前記高温側流路エネル
    ギーバランス関係式、前記低温側流路エネルギーバラン
    ス関係式夫々の間の関係を満足する収束解として求める
    請求項1〜4の何れかに記載の熱解析方法。
  6. 【請求項6】 前記高温側伝熱関係式を、前記伝熱境界
    面(6)に於ける境界壁(3)の温度変化を考慮に入れ
    た、前記高温側流路部(4)と前記境界壁(3)との間
    の伝熱関係式とし、低温側前記伝熱関係式を、前記境界
    壁(3)と前記低温側流路部(5)との間の伝熱関係式
    とするとともに、前記境界壁(3)に於ける熱流束に関
    する境界壁エネルギーバランス関係式を備えて、前記収
    束解を求めるにつき、前記境界壁エネルギーバランス関
    係式と、前記各関係式夫々及び前記各バランス関係式夫
    々との間の関係を満足するものとする請求項5記載の熱
    解析方法。
  7. 【請求項7】 前記流体間エネルギー伝達関係式に、前
    記高温側分割流路部(11)及び前記低温側分割流路部
    (12)の何れか一方に於ける、入口物理量と出口物理
    量との間の流体質量保存関係式を備え、前記収束解を求
    めるにつき、前記流体質量保存関係式をも満足するもの
    とする請求項1〜6の何れかに記載の熱解析方法。
  8. 【請求項8】 前記熱交換モデルに於ける、前記高温側
    流路エネルギーバランス関係式及び前記低温側流路エネ
    ルギーバランス関係式が、共に、前記代表温度の時間変
    化に伴う熱量変化を考慮した式である請求項1〜7の何
    れかに記載の熱解析方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005147422A (ja) * 2003-11-11 2005-06-09 Fujitsu General Ltd 熱交換器のシミュレータ、シミュレーション方法及びシミュレーションプログラム
JP2007500810A (ja) * 2003-07-31 2007-01-18 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ガスタービン設備の効率向上を図る方法とガスタービン設備
CN107354651A (zh) * 2017-09-12 2017-11-17 广东溢达纺织有限公司 染色机蒸汽耗用的检测方法及装置和染色机

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JP4668189B2 (ja) * 2003-07-31 2011-04-13 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト ガスタービン設備の効率向上を図る方法とガスタービン設備
JP2005147422A (ja) * 2003-11-11 2005-06-09 Fujitsu General Ltd 熱交換器のシミュレータ、シミュレーション方法及びシミュレーションプログラム
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