JPH10206330A - レーザ発光分光分析方法およびその装置 - Google Patents
レーザ発光分光分析方法およびその装置Info
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- JPH10206330A JPH10206330A JP1105297A JP1105297A JPH10206330A JP H10206330 A JPH10206330 A JP H10206330A JP 1105297 A JP1105297 A JP 1105297A JP 1105297 A JP1105297 A JP 1105297A JP H10206330 A JPH10206330 A JP H10206330A
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- Japan
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- optical path
- laser
- light
- inert gas
- laser emission
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- Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】真空紫外域に発光線を有する元素を簡便に高精
度で定量分析するレーザ発光分光分析法およびその装置
の提供。 【解決手段】測定対象物表面にレーザ光を照射して表層
部の一部をプラズマ化しプラズマから放射される光を分
光分析するレーザ発光分光分析方法であって、測定対象
物の表面付近から分光器を経て光検出器にいたる光路を
すべて不活性ガス雰囲気とするか、または測定対象物の
表面付近は不活性ガスで、それ以降の分光器を経て検出
器にいたる光路は窒素ガス雰囲気として分光分析するレ
ーザ発光分光分析方法およびその装置。
度で定量分析するレーザ発光分光分析法およびその装置
の提供。 【解決手段】測定対象物表面にレーザ光を照射して表層
部の一部をプラズマ化しプラズマから放射される光を分
光分析するレーザ発光分光分析方法であって、測定対象
物の表面付近から分光器を経て光検出器にいたる光路を
すべて不活性ガス雰囲気とするか、または測定対象物の
表面付近は不活性ガスで、それ以降の分光器を経て検出
器にいたる光路は窒素ガス雰囲気として分光分析するレ
ーザ発光分光分析方法およびその装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空紫外域に発光
線を持つ元素を定量分析するレーザ発光分光分析方法お
よびその装置に関する。
線を持つ元素を定量分析するレーザ発光分光分析方法お
よびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年レーザ技術の進歩とともに、これを
元素の励起源として利用して分光分析する試みが各方面
で進められている。試料表面に焦点を結ぶように配置さ
れた集光レンズを介して強力なレーザ光を照射すると試
料の表面層が急激に加熱される。特に、レーザ光を数n
s〜数十nsのパルス状にすると、試料内部へ熱が伝導
する以前に表面層に局所的に高エネルギーが注入された
状態となり、表面層で溶解および蒸発が起こり、表面層
を構成していた原子はプラズマ化され、光を放出するよ
うになる。このプラズマ状態の原子から放出される光を
回折格子等により分光してスペクトルに分離した後、光
電子増倍管、フォトダイオード等により検出することに
よって、対象元素の含有率を調べるのがレーザ発光分光
分析法である。
元素の励起源として利用して分光分析する試みが各方面
で進められている。試料表面に焦点を結ぶように配置さ
れた集光レンズを介して強力なレーザ光を照射すると試
料の表面層が急激に加熱される。特に、レーザ光を数n
s〜数十nsのパルス状にすると、試料内部へ熱が伝導
する以前に表面層に局所的に高エネルギーが注入された
状態となり、表面層で溶解および蒸発が起こり、表面層
を構成していた原子はプラズマ化され、光を放出するよ
うになる。このプラズマ状態の原子から放出される光を
回折格子等により分光してスペクトルに分離した後、光
電子増倍管、フォトダイオード等により検出することに
よって、対象元素の含有率を調べるのがレーザ発光分光
分析法である。
【0003】このレーザ発光分光分析法は、絶縁物や高
温溶融物の分析が可能のため銑鉄、溶鋼、スラグ等の分
析に適用されてきた。この分析方法の基本的な技術は確
立されたといえるが、解決されるべき課題が未だいくつ
か残されている。
温溶融物の分析が可能のため銑鉄、溶鋼、スラグ等の分
析に適用されてきた。この分析方法の基本的な技術は確
立されたといえるが、解決されるべき課題が未だいくつ
か残されている。
【0004】たとえば、鉄鋼材料に不可避的に含まれ
て、強度や靭性に大きな影響を及ぼすリン、硫黄などは
プラズマ状態から発光する光の波長が190nm以下の
真空紫外域に属するが、この波長域の光は酸素分子によ
って吸収され、空気中を伝播することができない。
て、強度や靭性に大きな影響を及ぼすリン、硫黄などは
プラズマ状態から発光する光の波長が190nm以下の
真空紫外域に属するが、この波長域の光は酸素分子によ
って吸収され、空気中を伝播することができない。
【0005】このため、これらの元素を精度良く分析す
る方法として、光路を真空雰囲気内におさめる方法が提
案された(特開昭56−128445号公報)。この方
法では測定対象物表面から検出器までの光路を真空雰囲
気とする必要がある。このため、この方法は高真空度の
真空チャンバの製作に高コストを要するほかに、製造現
場等の振動の大きい場所や温度の高い場所では装置の耐
久性を低下させるという問題を有する。
る方法として、光路を真空雰囲気内におさめる方法が提
案された(特開昭56−128445号公報)。この方
法では測定対象物表面から検出器までの光路を真空雰囲
気とする必要がある。このため、この方法は高真空度の
真空チャンバの製作に高コストを要するほかに、製造現
場等の振動の大きい場所や温度の高い場所では装置の耐
久性を低下させるという問題を有する。
【0006】また、高温流動状態の金属を分析する方法
として、測定対象物表面にランスによって不活性ガスを
吹き付けながら、そのランスを通してレーザ光を照射し
て発光分光分析する方法も提案された(特開昭61−1
40842号公報)。しかし、ランスから光検出器まで
の部分について真空紫外域の光の伝送は考慮されておら
ず、したがって、真空紫外域に発光線を持つ硫黄、リン
などの高精度分析は不可能であった。
として、測定対象物表面にランスによって不活性ガスを
吹き付けながら、そのランスを通してレーザ光を照射し
て発光分光分析する方法も提案された(特開昭61−1
40842号公報)。しかし、ランスから光検出器まで
の部分について真空紫外域の光の伝送は考慮されておら
ず、したがって、真空紫外域に発光線を持つ硫黄、リン
などの高精度分析は不可能であった。
【0007】現在までのところ、真空紫外域に発光線を
有する元素のレーザ発光分光分析を簡便に精度よく行う
方法および装置はないと言ってよい。
有する元素のレーザ発光分光分析を簡便に精度よく行う
方法および装置はないと言ってよい。
【0008】一方、真空紫外域の発光線に限らず、レー
ザ発光分光分析方法の分析精度を高める方法として、プ
ラズマ化用のレーザ光源を2台用いるレーザ多段励起法
が開示されている(特開昭62−188919号公
報)。この方法は測定対象元素の発光効率を高めるので
通常の可視領域等に発光線を有する元素の高精度分析を
可能とするが、この方法のみでは真空紫外域に発光線を
有する元素を簡便に精度よく行うことができないことに
は変わりはない。
ザ発光分光分析方法の分析精度を高める方法として、プ
ラズマ化用のレーザ光源を2台用いるレーザ多段励起法
が開示されている(特開昭62−188919号公
報)。この方法は測定対象元素の発光効率を高めるので
通常の可視領域等に発光線を有する元素の高精度分析を
可能とするが、この方法のみでは真空紫外域に発光線を
有する元素を簡便に精度よく行うことができないことに
は変わりはない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、真空
紫外域に発光線を有する元素を簡便に高精度で定量分析
するレーザ発光分光分析法およびその装置を提供するこ
とにある。
紫外域に発光線を有する元素を簡便に高精度で定量分析
するレーザ発光分光分析法およびその装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため実験を重ねた結果、下記の事項を確認す
ることができた。
を解決するため実験を重ねた結果、下記の事項を確認す
ることができた。
【0011】(a)測定対象物から分光器を経て検出器
にいたる測定光の光路を真空紫外域の光を吸収しない不
活性ガスまたは窒素ガスでパージすることにより真空紫
外域に発光線を持つ元素の定量分析が可能である。
にいたる測定光の光路を真空紫外域の光を吸収しない不
活性ガスまたは窒素ガスでパージすることにより真空紫
外域に発光線を持つ元素の定量分析が可能である。
【0012】図4は、波長180nmの真空紫外線の透
過率に及ぼす窒素ガス圧力の影響を示す図である。この
ときの真空紫外線の窒素ガス中の光路長さは約6mであ
る。この結果から、窒素ガスは真空紫外線を減衰させな
いことがわかる。アルゴンガスについても、図4に示す
窒素ガスについての図と同様な結果が得られている。
過率に及ぼす窒素ガス圧力の影響を示す図である。この
ときの真空紫外線の窒素ガス中の光路長さは約6mであ
る。この結果から、窒素ガスは真空紫外線を減衰させな
いことがわかる。アルゴンガスについても、図4に示す
窒素ガスについての図と同様な結果が得られている。
【0013】(b)測定対象物の表面付近に生成するプ
ラズマを含む部分のみを不活性ガス雰囲気とし、それ以
降の光路を窒素ガスでパージすると、プラズマの周囲に
測定対象物を構成する元素の窒化物を生成せずにかつ安
価に上記(a)の分析が可能である。
ラズマを含む部分のみを不活性ガス雰囲気とし、それ以
降の光路を窒素ガスでパージすると、プラズマの周囲に
測定対象物を構成する元素の窒化物を生成せずにかつ安
価に上記(a)の分析が可能である。
【0014】(c)(a)および(b)の方法と前記し
たレーザ多段励起法を組み合わせることにより真空紫外
域に発光線を有する元素をさらに高精度で分析すること
ができる。
たレーザ多段励起法を組み合わせることにより真空紫外
域に発光線を有する元素をさらに高精度で分析すること
ができる。
【0015】本発明は上記の事項を適切に組み合わせ実
際に製造現場に適用して効果を確認して完成されたもの
で、下記のレーザ発光分光分析方法およびその装置をそ
の要旨とする。
際に製造現場に適用して効果を確認して完成されたもの
で、下記のレーザ発光分光分析方法およびその装置をそ
の要旨とする。
【0016】(1)測定対象物表面にレーザ光を照射し
て表面の一部をプラズマ化しプラズマから放射される光
を分光分析するレーザ発光分光分析方法であって、測定
対象物の表面付近から分光器を経て光検出器にいたる光
路をすべて不活性ガス雰囲気とするか、または測定対象
物の表面付近は不活性ガスで、それ以降の分光器を経て
検出器にいたる光路は窒素ガス雰囲気として分光分析す
るレーザ発光分光分析方法(〔発明1〕とする)。
て表面の一部をプラズマ化しプラズマから放射される光
を分光分析するレーザ発光分光分析方法であって、測定
対象物の表面付近から分光器を経て光検出器にいたる光
路をすべて不活性ガス雰囲気とするか、または測定対象
物の表面付近は不活性ガスで、それ以降の分光器を経て
検出器にいたる光路は窒素ガス雰囲気として分光分析す
るレーザ発光分光分析方法(〔発明1〕とする)。
【0017】(2)レーザ光源、分光器、光検出器、光
路および排気装置を備えたレーザ発光分光分析装置であ
って、測定対象物の表面付近から分光器を経て光検出器
にいたる測定光の光路が空気を排除できる1または2以
上のチャンバ内に形成され、かつ測定対象物に接するチ
ャンバはプラズマが形成される空間を含み測定対象物側
が開放されているレーザ発光分光分析装置(〔発明2〕
とする)。
路および排気装置を備えたレーザ発光分光分析装置であ
って、測定対象物の表面付近から分光器を経て光検出器
にいたる測定光の光路が空気を排除できる1または2以
上のチャンバ内に形成され、かつ測定対象物に接するチ
ャンバはプラズマが形成される空間を含み測定対象物側
が開放されているレーザ発光分光分析装置(〔発明2〕
とする)。
【0018】〔発明1〕および〔発明2〕において「測
定対象物」は固相であっても液相であってもよい。「レ
ーザ光源」は、パルスレーザ光を発光するものとする。
「測定対象物表面付近」とは測定対象物表面からプラズ
マが形成される空間を含む。「不活性ガス」とは主にア
ルゴンガスをさすが、ヘリウムガス等であってもよい。
〔発明2〕において「レーザ光源」は、多段励起法を適
用する場合には、複数のレーザ光源とする。
定対象物」は固相であっても液相であってもよい。「レ
ーザ光源」は、パルスレーザ光を発光するものとする。
「測定対象物表面付近」とは測定対象物表面からプラズ
マが形成される空間を含む。「不活性ガス」とは主にア
ルゴンガスをさすが、ヘリウムガス等であってもよい。
〔発明2〕において「レーザ光源」は、多段励起法を適
用する場合には、複数のレーザ光源とする。
【0019】〔発明2〕の装置は上記のほかにレーザ光
源と光検出器を同期させる遅延回路、光検出器からの信
号を受けて対象とする元素の含有率を計算するコンピュ
ータ等が含まれる。「光路」には、各種の集光レンズ、
反射ミラー、ダイクロイックミラー等が含まれる。
源と光検出器を同期させる遅延回路、光検出器からの信
号を受けて対象とする元素の含有率を計算するコンピュ
ータ等が含まれる。「光路」には、各種の集光レンズ、
反射ミラー、ダイクロイックミラー等が含まれる。
【0020】〔発明1〕における「不活性ガスまたは窒
素ガスの雰囲気」とは、空気中の酸素分子による真空紫
外域の光の吸収が問題ない程度にまで空気が不活性ガス
または窒素ガスによりパージされている雰囲気をいう。
素ガスの雰囲気」とは、空気中の酸素分子による真空紫
外域の光の吸収が問題ない程度にまで空気が不活性ガス
または窒素ガスによりパージされている雰囲気をいう。
【0021】「チャンバ」には分光器および光検出器に
おいて光路部分から空気を排除し不活性ガスまたは窒素
ガスをパージするのに必要なチャンバも含まれる。チャ
ンバが2以上の場合、チャンバとチャンバの間には測定
光を透過する窓が備えられる。
おいて光路部分から空気を排除し不活性ガスまたは窒素
ガスをパージするのに必要なチャンバも含まれる。チャ
ンバが2以上の場合、チャンバとチャンバの間には測定
光を透過する窓が備えられる。
【0022】
【発明の実施の形態】つぎに本発明を上述のように限定
した理由を、まず装置(〔発明2〕)について詳しく説
明し、次いで方法(〔発明1〕)について説明する。
した理由を、まず装置(〔発明2〕)について詳しく説
明し、次いで方法(〔発明1〕)について説明する。
【0023】1.装置 図1は本発明に係るレーザ発光分光分析法を実施する装
置の一例を概略的に示した図である。図1において、1
点鎖線で示した矢印は電気信号の流れを示し、実線で示
した矢印はレーザ光を示し、点線で示した部分は測定光
を示している。
置の一例を概略的に示した図である。図1において、1
点鎖線で示した矢印は電気信号の流れを示し、実線で示
した矢印はレーザ光を示し、点線で示した部分は測定光
を示している。
【0024】少なくとも、測定対象物8と接しプラズマ
を含む部分の光路を不活性ガスでパージするのは、測定
対象物を構成していた元素はプラズマ中で活性化状態に
あり不活性ガス以外のガス、たとえば窒素ガス等の雰囲
気では容易に窒化物を形成するからである。不活性ガス
としては経済性等の点からアルゴンガスが望ましい。
を含む部分の光路を不活性ガスでパージするのは、測定
対象物を構成していた元素はプラズマ中で活性化状態に
あり不活性ガス以外のガス、たとえば窒素ガス等の雰囲
気では容易に窒化物を形成するからである。不活性ガス
としては経済性等の点からアルゴンガスが望ましい。
【0025】上記の部分以降の光路は不活性ガスまたは
窒素ガスでパージされるようにする。これらのガスは酸
素ガスと異なり真空紫外域の光を吸収することがないか
らである。また、全光路を不活性ガスのみでパージしな
くてもよく、窒素ガスを上記光路以降に用いてもよいの
は、窒素ガスも図4に示すように真空紫外域の光を吸収
することがなく、かつ不活性ガスよりも安価に使用でき
るからである。
窒素ガスでパージされるようにする。これらのガスは酸
素ガスと異なり真空紫外域の光を吸収することがないか
らである。また、全光路を不活性ガスのみでパージしな
くてもよく、窒素ガスを上記光路以降に用いてもよいの
は、窒素ガスも図4に示すように真空紫外域の光を吸収
することがなく、かつ不活性ガスよりも安価に使用でき
るからである。
【0026】〔発明2〕において、「全光路が空気を排
除できる1または2以上のチャンバ内に形成されてい
る」とは、つぎのようなパージガスとの組み合わせが想
定される。
除できる1または2以上のチャンバ内に形成されてい
る」とは、つぎのようなパージガスとの組み合わせが想
定される。
【0027】(イ)全光路が1つのチャンバ内を通る場
合は、そのチャンバには不活性ガスがパージされる。
合は、そのチャンバには不活性ガスがパージされる。
【0028】(ロ)全光路が2つ以上のチャンバを通る
場合、測定対象物と接する側の1つのチャンバはプラズ
マが形成される空間を含むから、そのチャンバには窒化
物等の生成を防止するため不活性ガスがパージされ、他
の1つ以上のチャンバには不活性ガスまたは窒素ガスが
パージされる。
場合、測定対象物と接する側の1つのチャンバはプラズ
マが形成される空間を含むから、そのチャンバには窒化
物等の生成を防止するため不活性ガスがパージされ、他
の1つ以上のチャンバには不活性ガスまたは窒素ガスが
パージされる。
【0029】「測定対象物に接するチャンバの測定対象
物側が開放されている」のは、プラズマが形成されるこ
とを妨げないようにするためであり、「そのチャンバが
プラズマが形成される空間を含む」ことも同じ理由に基
づく。
物側が開放されている」のは、プラズマが形成されるこ
とを妨げないようにするためであり、「そのチャンバが
プラズマが形成される空間を含む」ことも同じ理由に基
づく。
【0030】測定対象物8をプラズマ化するレーザとし
ては、例えばQスイッチパルスYAGレーザが適切であ
る。分光を行う分光器2は外気と遮断可能なチャンバで
覆われた物とする。
ては、例えばQスイッチパルスYAGレーザが適切であ
る。分光を行う分光器2は外気と遮断可能なチャンバで
覆われた物とする。
【0031】光検出器3としては、イメージインテンシ
ファイヤー付きフォトダイオードアレイを使用すること
ができる。
ファイヤー付きフォトダイオードアレイを使用すること
ができる。
【0032】ダイクロイックミラー12は真空紫外域の
波長170nm〜200nmを反射するが、レーザ光、
たとえば波長1064nmのYAGレーザ光は透過する
選択型のミラーとする。
波長170nm〜200nmを反射するが、レーザ光、
たとえば波長1064nmのYAGレーザ光は透過する
選択型のミラーとする。
【0033】分光器2、チャンバ7は常に窒素ガスまた
は不活性ガスが流されており、これらのガスでパージさ
れている。
は不活性ガスが流されており、これらのガスでパージさ
れている。
【0034】測定対象物と接するチャンバのみに不活性
ガスをパージし、それ以降の測定光の光路が通過するチ
ャンバを窒素ガスパージする場合は、たとえば、図1の
測定対象物8から窓16の間は、常時、Arパージさ
れ、またチャンバ7には窒素ガスがパージされる。この
場合、上記したように不活性ガスは測定対象物と不活性
ガスチャンバの間の隙間から外部に漏れるようにして、
図1の分光器チャンバ等のように真空ポンプで排気する
必要はない。
ガスをパージし、それ以降の測定光の光路が通過するチ
ャンバを窒素ガスパージする場合は、たとえば、図1の
測定対象物8から窓16の間は、常時、Arパージさ
れ、またチャンバ7には窒素ガスがパージされる。この
場合、上記したように不活性ガスは測定対象物と不活性
ガスチャンバの間の隙間から外部に漏れるようにして、
図1の分光器チャンバ等のように真空ポンプで排気する
必要はない。
【0035】つぎに、装置の動作について説明する。
【0036】レーザ光源1よりパルスレーザ光が発振す
る。このパルスレーザ光はレーザ光ミラー9で直角に反
射され、集光レンズ10、窓15、ダイクロイックミラ
ー12、窓16、不活性ガスチャンバ13を通して測定
対象物8の表面に集光される。このときのパルスレーザ
光のビーム径は0.1mm〜2mmとすることが望まし
い。
る。このパルスレーザ光はレーザ光ミラー9で直角に反
射され、集光レンズ10、窓15、ダイクロイックミラ
ー12、窓16、不活性ガスチャンバ13を通して測定
対象物8の表面に集光される。このときのパルスレーザ
光のビーム径は0.1mm〜2mmとすることが望まし
い。
【0037】パルスレーザ光の照射により、測定対象物
8の表面の一部はプラズマ化される。パルスレーザ光照
射後、0.1μsから1msの間に遅延回路4により光
検出器3に電気信号がおくられる。プラズマから放出さ
れる真空紫外光はダイクロイックミラー12により反射
され、集光レンズ11を通して分光器2で分光され、分
光された光は光検出器3により検出される。そのスペク
トルの電気情報はコンピュータ14に送られ処理され
る。
8の表面の一部はプラズマ化される。パルスレーザ光照
射後、0.1μsから1msの間に遅延回路4により光
検出器3に電気信号がおくられる。プラズマから放出さ
れる真空紫外光はダイクロイックミラー12により反射
され、集光レンズ11を通して分光器2で分光され、分
光された光は光検出器3により検出される。そのスペク
トルの電気情報はコンピュータ14に送られ処理され
る。
【0038】測定対象物のプラズマ化用のレーザ光源を
複数用いるレーザ多段励起法を適用することにより、レ
ーザ光源が1台の時に比べSN比を向上させ、分析精度
の向上を達成することができる。
複数用いるレーザ多段励起法を適用することにより、レ
ーザ光源が1台の時に比べSN比を向上させ、分析精度
の向上を達成することができる。
【0039】図2は本発明に多段励起法を適用した際の
装置構成の一例を示したものである。本装置は上述のよ
うにレーザ光源を2つ備える点に特色がある。
装置構成の一例を示したものである。本装置は上述のよ
うにレーザ光源を2つ備える点に特色がある。
【0040】まず、No.1レーザ光源よりp偏光(偏
光面が図の紙面に平行)レーザ光が発振する。このパル
スレーザ光はレーザミラー9により反射され、偏光ビー
ムスプリッタ(偏光B/S)を透過し、集光レンズ1
0、窓15、ダイクロイックミラー12、窓16、不活
性ガスチャンバ13を通り、測定対象物に集光される。
No.1のレーザ発振後、約数μ秒後にNo.2レーザ
光源よりp偏光パルスレーザ光を発振させる。このパル
スレーザ光はλ/2波長板によりs偏光(偏光面が図の
紙面に垂直)に偏光された後、偏光B/Sにより反射さ
れNo.1レーザ光と同様な光路を通過して測定対象物
に照射される。ここで、“偏光B/S”は、互いに直交
する直線偏光(p偏光、s偏光)に対して、p偏光を透
過させ、s偏光を反射する光学部品である。図2の装置
では、p偏光のNo.2パルスレーザ光をλ/2波長板
によりs偏光に変換した後、偏光B/Sにより反射さ
れ、No.1レーザ光と同様な光路を通り測定対象物に
照射される。
光面が図の紙面に平行)レーザ光が発振する。このパル
スレーザ光はレーザミラー9により反射され、偏光ビー
ムスプリッタ(偏光B/S)を透過し、集光レンズ1
0、窓15、ダイクロイックミラー12、窓16、不活
性ガスチャンバ13を通り、測定対象物に集光される。
No.1のレーザ発振後、約数μ秒後にNo.2レーザ
光源よりp偏光パルスレーザ光を発振させる。このパル
スレーザ光はλ/2波長板によりs偏光(偏光面が図の
紙面に垂直)に偏光された後、偏光B/Sにより反射さ
れNo.1レーザ光と同様な光路を通過して測定対象物
に照射される。ここで、“偏光B/S”は、互いに直交
する直線偏光(p偏光、s偏光)に対して、p偏光を透
過させ、s偏光を反射する光学部品である。図2の装置
では、p偏光のNo.2パルスレーザ光をλ/2波長板
によりs偏光に変換した後、偏光B/Sにより反射さ
れ、No.1レーザ光と同様な光路を通り測定対象物に
照射される。
【0041】2.方法 一般に真空紫外線を分光分析する際は測定光の光路全体
を容器内に配置し、真空ポンプにて吸収の原因となる酸
素分子を真空ポンプにて排気する方法が採られる。本発
明においては、測定光の光路が通るチャンバを不活性ガ
スパージまたは窒素パージすることにより、真空にする
のと同様な効果を得ようとするものである。その際、窒
素ガスは160nm以下の波長の真空紫外線を吸収する
ため、160nm以下に発光線を持つ元素の分析は出来
ない。しかし、例えば、鋼の特性に影響を及ぼす硫黄
(180nm付近)、リン(180nm付近)、炭素
(193nm)等の分析が可能となる。
を容器内に配置し、真空ポンプにて吸収の原因となる酸
素分子を真空ポンプにて排気する方法が採られる。本発
明においては、測定光の光路が通るチャンバを不活性ガ
スパージまたは窒素パージすることにより、真空にする
のと同様な効果を得ようとするものである。その際、窒
素ガスは160nm以下の波長の真空紫外線を吸収する
ため、160nm以下に発光線を持つ元素の分析は出来
ない。しかし、例えば、鋼の特性に影響を及ぼす硫黄
(180nm付近)、リン(180nm付近)、炭素
(193nm)等の分析が可能となる。
【0042】不活性ガスは単原子ガスのため窒素ガスの
ような帯状の吸収は起きない。
ような帯状の吸収は起きない。
【0043】
【実施例】つぎに本発明に係るレーザ発光分光分析法の
効果を実施例により説明する。実施に用いた装置は図1
に示した装置と同じものとした。レーザ光源としてはパ
ルスYAGレーザを用い、励起光は波長1064nm、
パルス幅20ns、出力0.5J/P(ジュール/パル
ス)以下のレーザ光とした。このときのパルスレーザ光
のビーム径は、レーザ光源から発振した直後のビーム径
1〜10mmを絞り、測定対象物表面において0.1m
m〜2mmとした。
効果を実施例により説明する。実施に用いた装置は図1
に示した装置と同じものとした。レーザ光源としてはパ
ルスYAGレーザを用い、励起光は波長1064nm、
パルス幅20ns、出力0.5J/P(ジュール/パル
ス)以下のレーザ光とした。このときのパルスレーザ光
のビーム径は、レーザ光源から発振した直後のビーム径
1〜10mmを絞り、測定対象物表面において0.1m
m〜2mmとした。
【0044】ダイクロイックミラー12は上記したよう
に真空紫外光170nm〜200nmを反射するが、Y
AGレーザ光(1064nm)は透過する波長選択型の
ミラーとした。光検出器としては、イメージインテンシ
ファイヤー付きフォトダイオードアレイを使用した。分
光器2はツェルニターニア型とし、回折格子にあてる平
行光を作る凹面鏡および回折光を検出器に集光するため
の凹面鏡はともに焦点距離1mとし、また回折格子とし
ては2400本/mmの格子を有するものを用いた。測
定光の測定対象物から検出器にいたる光路長は約5mと
した。
に真空紫外光170nm〜200nmを反射するが、Y
AGレーザ光(1064nm)は透過する波長選択型の
ミラーとした。光検出器としては、イメージインテンシ
ファイヤー付きフォトダイオードアレイを使用した。分
光器2はツェルニターニア型とし、回折格子にあてる平
行光を作る凹面鏡および回折光を検出器に集光するため
の凹面鏡はともに焦点距離1mとし、また回折格子とし
ては2400本/mmの格子を有するものを用いた。測
定光の測定対象物から検出器にいたる光路長は約5mと
した。
【0045】また、分光器2、チャンバ7は常に窒素ガ
スが流され、また測定対象物8から窓16の間は常時、
Arパージを行った。
スが流され、また測定対象物8から窓16の間は常時、
Arパージを行った。
【0046】上記装置により、硫黄(S)を0.5重量
%含む鉄を測定対象物として真空紫外域の180nm付
近の硫黄(S)からの発光スペクトルを測定した。
%含む鉄を測定対象物として真空紫外域の180nm付
近の硫黄(S)からの発光スペクトルを測定した。
【0047】図3は以上の方法により得られたスペクト
ルを示す。本方法による測定では測定光の透過する光路
内をアルゴンガスおよび窒素ガスによりパージしている
ため、真空紫外域に発光を持つSのスペクトルが明瞭に
測定可能であった。
ルを示す。本方法による測定では測定光の透過する光路
内をアルゴンガスおよび窒素ガスによりパージしている
ため、真空紫外域に発光を持つSのスペクトルが明瞭に
測定可能であった。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、真空紫外域のスペクト
ルが簡便に測定でき、従来は簡便測定ができなかった硫
黄、リンなどの分析が可能となった。さらに、プラズマ
化用レーザ光源を2台用いることにより、従来のレーザ
光源が一台の方式に比べいっそう精度の良い分析が可能
である。
ルが簡便に測定でき、従来は簡便測定ができなかった硫
黄、リンなどの分析が可能となった。さらに、プラズマ
化用レーザ光源を2台用いることにより、従来のレーザ
光源が一台の方式に比べいっそう精度の良い分析が可能
である。
【図1】〔発明2〕の装置を例示する構成図である。
【図2】複数のレーザ光源を備えた〔発明2〕の装置を
例示する構成図である。
例示する構成図である。
【図3】本発明方法により得られたSの発光スペクトル
を示す図である。
を示す図である。
【図4】真空紫外線の透過率に及ぼす窒素ガス圧力の影
響を示す図である。
響を示す図である。
1…レーザ光源 2…分光器 3…光検出器 4…遅延回路 5、6…真空ポンプ 7…チャンバ 8…測定対象物 9…レーザ光ミラー 10…集光レンズ 11…測定光集光レンズ 12…ダイクロイックミラー 13…不活性ガスチャンバ 14…コンピュータ 15、16…窓 17…偏光B/S 18…圧力計 19…λ/2波長板 21…パージガス導入口 22…不活性ガス導入口
Claims (2)
- 【請求項1】測定対象物表面にレーザ光を照射して表面
の一部をプラズマ化しプラズマから放射される光を分光
分析するレーザ発光分光分析方法であって、測定対象物
の表面付近から分光器を経て光検出器にいたる光路をす
べて不活性ガス雰囲気とするか、または測定対象物の表
面付近は不活性ガスで、それ以降の分光器を経て検出器
にいたる光路は窒素ガス雰囲気として分光分析すること
を特徴とするレーザ発光分光分析方法。 - 【請求項2】レーザ光源、分光器、光検出器、光路およ
び排気装置を備えたレーザ発光分光分析装置であって、
測定対象物の表面付近から分光器を経て光検出器にいた
る測定光の光路が空気を排除できる1または2以上のチ
ャンバ内に形成され、かつ測定対象物に接するチャンバ
はプラズマが形成される空間を含み測定対象物側が開放
されていることを特徴とするレーザ発光分光分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1105297A JPH10206330A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | レーザ発光分光分析方法およびその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1105297A JPH10206330A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | レーザ発光分光分析方法およびその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10206330A true JPH10206330A (ja) | 1998-08-07 |
Family
ID=11767263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1105297A Pending JPH10206330A (ja) | 1997-01-24 | 1997-01-24 | レーザ発光分光分析方法およびその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10206330A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505301A (ja) * | 2003-09-09 | 2007-03-08 | サーモ フィッシャー サイエンティフィック インク | 真空紫外放射線検出装置および方法 |
JP2007147305A (ja) * | 2005-11-24 | 2007-06-14 | Toshiba Corp | 分析装置 |
JP2008215851A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Nippon Steel Corp | レーザ誘起蛍光分析用プローブ及びレーザ誘起蛍光分析装置 |
JP2010071872A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Nippon Steel Corp | 鋳片の偏析分析方法 |
JP2016534398A (ja) * | 2013-08-14 | 2016-11-04 | ケーエルエー−テンカー コーポレイション | レーザ持続プラズマ照明出力により試料を撮像するためのシステム及び方法 |
-
1997
- 1997-01-24 JP JP1105297A patent/JPH10206330A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007505301A (ja) * | 2003-09-09 | 2007-03-08 | サーモ フィッシャー サイエンティフィック インク | 真空紫外放射線検出装置および方法 |
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JP2008215851A (ja) * | 2007-02-28 | 2008-09-18 | Nippon Steel Corp | レーザ誘起蛍光分析用プローブ及びレーザ誘起蛍光分析装置 |
JP4734273B2 (ja) * | 2007-02-28 | 2011-07-27 | 新日本製鐵株式会社 | レーザ誘起蛍光分析装置 |
JP2010071872A (ja) * | 2008-09-19 | 2010-04-02 | Nippon Steel Corp | 鋳片の偏析分析方法 |
JP2016534398A (ja) * | 2013-08-14 | 2016-11-04 | ケーエルエー−テンカー コーポレイション | レーザ持続プラズマ照明出力により試料を撮像するためのシステム及び方法 |
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