JPH10205427A - 水力機械およびその運転制御方法 - Google Patents
水力機械およびその運転制御方法Info
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- JPH10205427A JPH10205427A JP9009919A JP991997A JPH10205427A JP H10205427 A JPH10205427 A JP H10205427A JP 9009919 A JP9009919 A JP 9009919A JP 991997 A JP991997 A JP 991997A JP H10205427 A JPH10205427 A JP H10205427A
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- Japan
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- runner
- chamber
- adjustment valve
- priming
- hydraulic machine
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/20—Hydro energy
Landscapes
- Control Of Water Turbines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】吸出し管壁面の局所的変形やキャビテーション
壊食の発生を防止し、安全に発電運転から調相運転へあ
るいは揚水運転から調相運転へ移行できる水力機械を提
供する。 【解決手段】ランナ1およびガイドベーン4にて囲まれ
たプライミング室と前記ランナの下側に形成される室と
の間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排
出する排水流路11と、この排水流路の途中に設けら
れ、その排水流量を調整する調整弁12とを備え、発電
運転または揚水運転から連続的にランナ空転運転へ移行
する調相切替え運転時に、前記調整弁を開口し、プライ
ミング室の残留水を前記排水流路を介してランナ室下方
部に排出するように形成されている水力機械において、
前記排水流路に設けられている調整弁12に、前記プラ
イミング室の圧力が基準値以下となったときに調整弁の
開口制御を行う制御手段14を設けた。
壊食の発生を防止し、安全に発電運転から調相運転へあ
るいは揚水運転から調相運転へ移行できる水力機械を提
供する。 【解決手段】ランナ1およびガイドベーン4にて囲まれ
たプライミング室と前記ランナの下側に形成される室と
の間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排
出する排水流路11と、この排水流路の途中に設けら
れ、その排水流量を調整する調整弁12とを備え、発電
運転または揚水運転から連続的にランナ空転運転へ移行
する調相切替え運転時に、前記調整弁を開口し、プライ
ミング室の残留水を前記排水流路を介してランナ室下方
部に排出するように形成されている水力機械において、
前記排水流路に設けられている調整弁12に、前記プラ
イミング室の圧力が基準値以下となったときに調整弁の
開口制御を行う制御手段14を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水力機械およびその
運転制御方法の改良に係わり、特にランナおよびガイド
ベーンにて囲まれたプライミング室と前記ランナの下側
に形成される室との間に、前記プライミング室の水をラ
ンナの下側に排出する排水流路と、この排水流路の途中
に設けられ、その排水流量を調整する調整弁とを備え、
水力機械の停止時にプライミング室の残留水をランナの
下流側に排出するように形成されている水力機械に関す
るものである。
運転制御方法の改良に係わり、特にランナおよびガイド
ベーンにて囲まれたプライミング室と前記ランナの下側
に形成される室との間に、前記プライミング室の水をラ
ンナの下側に排出する排水流路と、この排水流路の途中
に設けられ、その排水流量を調整する調整弁とを備え、
水力機械の停止時にプライミング室の残留水をランナの
下流側に排出するように形成されている水力機械に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】水力発電所あるいは揚水発電所では電力
系統の要求に対応するため発電(あるいは揚水)運転,
調相運転,待機運転等種々の運転モードがある。これら
の運転モードは単発的に行われることもあるが電力系統
の安定化に対応するため連続的に運転モードを移行させ
て行く場合も多々ある。
系統の要求に対応するため発電(あるいは揚水)運転,
調相運転,待機運転等種々の運転モードがある。これら
の運転モードは単発的に行われることもあるが電力系統
の安定化に対応するため連続的に運転モードを移行させ
て行く場合も多々ある。
【0003】そのひとつとして発電運転から調相運転あ
るいは揚水運転から調相運転へ移行する場合がある。調
相運転ではその消費電力を低減するために、水を抜いた
状態,すなわちランナ室内を圧縮空気で満たし、この状
態でランナを回転させる空転運転が一般に行われてい
る。したがって発電運転から調相運転,揚水運転から調
相運転への移行に際しては、ランナ室内に圧縮空気を供
給しランナ室内の水を空気に置換することが行われる。
るいは揚水運転から調相運転へ移行する場合がある。調
相運転ではその消費電力を低減するために、水を抜いた
状態,すなわちランナ室内を圧縮空気で満たし、この状
態でランナを回転させる空転運転が一般に行われてい
る。したがって発電運転から調相運転,揚水運転から調
相運転への移行に際しては、ランナ室内に圧縮空気を供
給しランナ室内の水を空気に置換することが行われる。
【0004】図6は、揚水発電所に設置される一般的な
ポンプ水車の発電(揚水)運転から調相運転への移行方
法を説明するための図である。発電(揚水)運転から調
相運転への移行は、先ず上カバー2および下カバー3に
より回転可能に支持されているガイドベーン4を全閉と
する。次いでこのガイドベーン4の全閉を確認した信号
を受けて給気路の途中に設けられている自動弁8,9が
開き、給気装置10の圧縮空気をランナ室,すなわち上
カバー2と下カバー3および吸出し管5で形成されるラ
ンナ室a内に供給しランナ室a内の水を空気に置換す
る。
ポンプ水車の発電(揚水)運転から調相運転への移行方
法を説明するための図である。発電(揚水)運転から調
相運転への移行は、先ず上カバー2および下カバー3に
より回転可能に支持されているガイドベーン4を全閉と
する。次いでこのガイドベーン4の全閉を確認した信号
を受けて給気路の途中に設けられている自動弁8,9が
開き、給気装置10の圧縮空気をランナ室,すなわち上
カバー2と下カバー3および吸出し管5で形成されるラ
ンナ室a内に供給しランナ室a内の水を空気に置換す
る。
【0005】ランナ室a内の水位は、吸出し管5に取付
けられている水位計(図示なし)により監視しされ、水
位が規定の値まで低下すれば自動弁8,9を閉止して調
相運転への移行が完了する。この間ランナ1は発電電動
機(図示なし)により一定速度で回転させられている。
けられている水位計(図示なし)により監視しされ、水
位が規定の値まで低下すれば自動弁8,9を閉止して調
相運転への移行が完了する。この間ランナ1は発電電動
機(図示なし)により一定速度で回転させられている。
【0006】ここで、調相運転を行う水力機械において
は、上カバー2および下カバー3とガードベーン4との
隙間からの漏水およびランナ1の回転により吸出し管5
から巻き上げられる水がランナ1の回転遠心力によりガ
イドベーン4のランナ側に滞留し、これがランナ1の撹
拌損失となり調相運転中の電動機の入力を増加させるこ
とになる。
は、上カバー2および下カバー3とガードベーン4との
隙間からの漏水およびランナ1の回転により吸出し管5
から巻き上げられる水がランナ1の回転遠心力によりガ
イドベーン4のランナ側に滞留し、これがランナ1の撹
拌損失となり調相運転中の電動機の入力を増加させるこ
とになる。
【0007】この損失を低減するために、ランナ外周の
プライミング室bと吸出し管5を結ぶ排水流路,すなわ
ち配管11とこの配管11を開閉する自動弁12が設け
られており、調相運転時には自動弁12を開とすること
でガイドベーン4のランナ側に滞留した水幕を排出して
電動機の入力の低減を図っている。
プライミング室bと吸出し管5を結ぶ排水流路,すなわ
ち配管11とこの配管11を開閉する自動弁12が設け
られており、調相運転時には自動弁12を開とすること
でガイドベーン4のランナ側に滞留した水幕を排出して
電動機の入力の低減を図っている。
【0008】この場合、すなわち発電(揚水)運転から
調相運転への移行の際には、この自動弁12はガイドベ
ーン4の全閉と同時に開放するようにしているのが普通
である。なお、この種水力機械の運転に関連するものと
しては、例えば特開平6−10817号公報が挙げられ
る。
調相運転への移行の際には、この自動弁12はガイドベ
ーン4の全閉と同時に開放するようにしているのが普通
である。なお、この種水力機械の運転に関連するものと
しては、例えば特開平6−10817号公報が挙げられ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、水力機械は高落
差,高速度化が進められており水力機械の設計圧力は上
昇の一途をたどっている。上記発電(揚水)運転から調
相運転への移行過程のガイドベーン全閉時、ランナ室内
は締切り状態となり水と空気がある程度置換するまでの
時間においては内部が高圧となる。特にランナ外周のプ
ライミング室に高い圧力が発生する。
差,高速度化が進められており水力機械の設計圧力は上
昇の一途をたどっている。上記発電(揚水)運転から調
相運転への移行過程のガイドベーン全閉時、ランナ室内
は締切り状態となり水と空気がある程度置換するまでの
時間においては内部が高圧となる。特にランナ外周のプ
ライミング室に高い圧力が発生する。
【0010】またこの時プライミング室と吸出し管を結
ぶ配管と通って吸い出し管に高圧水が噴出する。一般に
は、プライミング室を構成する上カバー,下カバー,ガ
ードベーンおよびその上流のケーシング,ステーベーン
等はこの締切り圧力に耐えるように設計されているので
問題はないが、吸出し管の設計圧力は低いのでこの高圧
水が吸出し管の壁面に衝突し局所的な変形やキャビテー
ション壊食を発生する恐れがある。
ぶ配管と通って吸い出し管に高圧水が噴出する。一般に
は、プライミング室を構成する上カバー,下カバー,ガ
ードベーンおよびその上流のケーシング,ステーベーン
等はこの締切り圧力に耐えるように設計されているので
問題はないが、吸出し管の設計圧力は低いのでこの高圧
水が吸出し管の壁面に衝突し局所的な変形やキャビテー
ション壊食を発生する恐れがある。
【0011】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、上述した従来技術が有する問題
点,すなわち吸い出し管内に高圧水が噴出し、噴出水の
衝突により吸出し管壁面の局所的変形やキャビテーショ
ン壊食の発生を防止することができ、かつ安全に発電運
転から調相運転へあるいは揚水運転から調相運転へ移行
できるこの種の水力機械およびその運転制御方法を提供
することにある。
目的とするところは、上述した従来技術が有する問題
点,すなわち吸い出し管内に高圧水が噴出し、噴出水の
衝突により吸出し管壁面の局所的変形やキャビテーショ
ン壊食の発生を防止することができ、かつ安全に発電運
転から調相運転へあるいは揚水運転から調相運転へ移行
できるこの種の水力機械およびその運転制御方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ラン
ナおよびガイドベーンにて囲まれたプライミング室と前
記ランナの下側に形成される室との間に、前記プライミ
ング室の水をランナ室下方部に排出する排水流路と、こ
の排水流路の途中に設けられ、その排水流量を調整する
調整弁とを備え、発電運転または揚水運転から連続的に
ランナ空転運転へ移行する調相切替え運転時に、前記調
整弁を開口し、プライミング室の残留水を前記排水流路
を介してランナ室下方部に排出するように形成されてい
る水力機械において、前記排水流路に設けられている調
整弁に、前記プライミング室の圧力が基準値以下となっ
たときに調整弁の開口制御を行う制御手段を設けるよう
になし所期の目的を達成するようにしたものである。
ナおよびガイドベーンにて囲まれたプライミング室と前
記ランナの下側に形成される室との間に、前記プライミ
ング室の水をランナ室下方部に排出する排水流路と、こ
の排水流路の途中に設けられ、その排水流量を調整する
調整弁とを備え、発電運転または揚水運転から連続的に
ランナ空転運転へ移行する調相切替え運転時に、前記調
整弁を開口し、プライミング室の残留水を前記排水流路
を介してランナ室下方部に排出するように形成されてい
る水力機械において、前記排水流路に設けられている調
整弁に、前記プライミング室の圧力が基準値以下となっ
たときに調整弁の開口制御を行う制御手段を設けるよう
になし所期の目的を達成するようにしたものである。
【0013】また、前記排水流路に設けられている調整
弁に、前記プライミング室の圧力が最高値を示してから
一定時間経過した後に調整弁の開口制御を行うか、ある
いはランナの下側に形成された室内の圧力変動がある基
準値以下になったときに調整弁の開口制御を行う制御手
段を設けるようにしたものである。
弁に、前記プライミング室の圧力が最高値を示してから
一定時間経過した後に調整弁の開口制御を行うか、ある
いはランナの下側に形成された室内の圧力変動がある基
準値以下になったときに調整弁の開口制御を行う制御手
段を設けるようにしたものである。
【0014】すなわちこのように形成された水力機械で
あると、ランナを回転させた状態でランナ室に圧縮空気
を供給し発電運転または揚水運転から連続的にランナ空
転運転へ移行するようにした調相切替え運転時に、プラ
イミング室の圧力が充分低下してからプライミング室と
吸出し管を結ぶ配管の自動弁を閉から開にできるので、
吸出し管内に高圧水が噴出せず、したがって吸出し管壁
面の局所的変形やキャビテーション壊食の発生を防止す
ることができ、かつ安全に発電運転から調相運転へある
いは揚水運転から調相運転へ移行することができるので
ある。
あると、ランナを回転させた状態でランナ室に圧縮空気
を供給し発電運転または揚水運転から連続的にランナ空
転運転へ移行するようにした調相切替え運転時に、プラ
イミング室の圧力が充分低下してからプライミング室と
吸出し管を結ぶ配管の自動弁を閉から開にできるので、
吸出し管内に高圧水が噴出せず、したがって吸出し管壁
面の局所的変形やキャビテーション壊食の発生を防止す
ることができ、かつ安全に発電運転から調相運転へある
いは揚水運転から調相運転へ移行することができるので
ある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図示した実施例に基づいて本
発明を詳細に説明する。図1にはその水力機械が一部破
断して示されている。なお、図6で示した従来のものと
同一部品には同じ符号が付されている。従来と大きく異
なる点は、圧力検出器13と演算制御装置14が備えら
れている点である。
発明を詳細に説明する。図1にはその水力機械が一部破
断して示されている。なお、図6で示した従来のものと
同一部品には同じ符号が付されている。従来と大きく異
なる点は、圧力検出器13と演算制御装置14が備えら
れている点である。
【0016】圧力検出器13はランナ1とガイドベーン
4に囲まれたプライミング室bに面する上カバー2ある
いは下カバー3に設置しプライミング室bの圧力を測定
する。演算制御装置14は圧力検出器13の測定信号を
受けて配管11の開閉を行う自動弁12に開操作信号を
出力する。
4に囲まれたプライミング室bに面する上カバー2ある
いは下カバー3に設置しプライミング室bの圧力を測定
する。演算制御装置14は圧力検出器13の測定信号を
受けて配管11の開閉を行う自動弁12に開操作信号を
出力する。
【0017】図2は、図1で示した機器の構成における
調相切替え運転時の動作特性図である。ランナ1を回転
させた状態でガイドベーン4を全閉とした後自動弁8,
9が開き、給気装置10の圧縮空気を上カバー2と下カ
バー3および吸出し管5で形成されるランナ室a内に供
給し、ランナ室a内の水を空気に置換する。
調相切替え運転時の動作特性図である。ランナ1を回転
させた状態でガイドベーン4を全閉とした後自動弁8,
9が開き、給気装置10の圧縮空気を上カバー2と下カ
バー3および吸出し管5で形成されるランナ室a内に供
給し、ランナ室a内の水を空気に置換する。
【0018】この間圧力検出器13はプライミング室b
の圧力を測定し圧力測定信号を演算制御装置14に出力
する。この時のプライミング室bの圧力は概ね図2のc
のようになるが、演算制御装置14はこの圧力測定値を
モニタリングし、予め演算制御装置14に設定した吸出
し管強度上問題のない圧力d以下になった時点で自動弁
12に開操作信号を出力し自動弁12を開として、プラ
イミング室bと吸出し管5を結ぶ配管11を開とする。
の圧力を測定し圧力測定信号を演算制御装置14に出力
する。この時のプライミング室bの圧力は概ね図2のc
のようになるが、演算制御装置14はこの圧力測定値を
モニタリングし、予め演算制御装置14に設定した吸出
し管強度上問題のない圧力d以下になった時点で自動弁
12に開操作信号を出力し自動弁12を開として、プラ
イミング室bと吸出し管5を結ぶ配管11を開とする。
【0019】ランナ室a内の水位は吸出し管5に取付け
られた図示されない水位計により監視しされ、規定水位
まで水位が低下すれば自動弁8,9を閉止して調相運転
への移行が完了する。以後自動弁12は調相運転中は開
を保持する。
られた図示されない水位計により監視しされ、規定水位
まで水位が低下すれば自動弁8,9を閉止して調相運転
への移行が完了する。以後自動弁12は調相運転中は開
を保持する。
【0020】なお以上の説明では、演算制御装置14が
プライミング室bの圧力が予め演算制御装置14に設定
した圧力d以下になった時点で自動弁12に開操作信号
を出力するようにしたが、常にこのようにしなければな
らないわけではなく、例えば図3に示されているよう
に、演算制御装置14が圧力検出器13の最高圧力eを
測定してから一定時間f後に自動弁12に開操作信号を
出力するようにしてもよい。
プライミング室bの圧力が予め演算制御装置14に設定
した圧力d以下になった時点で自動弁12に開操作信号
を出力するようにしたが、常にこのようにしなければな
らないわけではなく、例えば図3に示されているよう
に、演算制御装置14が圧力検出器13の最高圧力eを
測定してから一定時間f後に自動弁12に開操作信号を
出力するようにしてもよい。
【0021】すなわち、上記発調相切替え運転時のプラ
イミング室bの圧力変化は水車(ポンプ水車)の運転条
件によって大きな変化はなく最高圧力発生時刻gから予
め設定した圧力dまでの圧力降下時間もあまり変化しな
いので、これを時間で管理するようにしたものである。
またプライミング室bの最高圧力発生時刻gはガイドベ
ーン4が全閉したときに発生するので最高圧力発生時刻
gをガイドベーン全閉時としてもよい。
イミング室bの圧力変化は水車(ポンプ水車)の運転条
件によって大きな変化はなく最高圧力発生時刻gから予
め設定した圧力dまでの圧力降下時間もあまり変化しな
いので、これを時間で管理するようにしたものである。
またプライミング室bの最高圧力発生時刻gはガイドベ
ーン4が全閉したときに発生するので最高圧力発生時刻
gをガイドベーン全閉時としてもよい。
【0022】以下図4を参照して本発明の第2の実施例
を説明する。この実施例は、図6で示した従来例と同様
な部品の構成の他に圧力検出器15と演算装置16が備
えられており、特に圧力検出器15は吸出し管5の壁面
に設置しランナ室a内の圧力変動を測定するように形成
されている。演算制御装置16は圧力検出器15の測定
信号を受けて配管11の開閉を行う自動弁12に開操作
信号を出力する。
を説明する。この実施例は、図6で示した従来例と同様
な部品の構成の他に圧力検出器15と演算装置16が備
えられており、特に圧力検出器15は吸出し管5の壁面
に設置しランナ室a内の圧力変動を測定するように形成
されている。演算制御装置16は圧力検出器15の測定
信号を受けて配管11の開閉を行う自動弁12に開操作
信号を出力する。
【0023】図5は、図4で示した機器の構成においる
調相切替え運転時の動作特性図である。ランナ1を回転
させた状態でガイドベーン4を全閉とした後自動弁8,
9が開き給気装置10の圧縮空気を上カバー2と下カバ
ー3および吸出し管5で形成されるランナ室a内に供給
しランナ室a内の水を空気に置換する。この間圧力検出
器15はランナ室a内の圧力変動を測定し圧力変動測定
信号を演算制御装置16に出力する。この時のランナ室
a内の圧力変動は概ね図5のhのようになる。
調相切替え運転時の動作特性図である。ランナ1を回転
させた状態でガイドベーン4を全閉とした後自動弁8,
9が開き給気装置10の圧縮空気を上カバー2と下カバ
ー3および吸出し管5で形成されるランナ室a内に供給
しランナ室a内の水を空気に置換する。この間圧力検出
器15はランナ室a内の圧力変動を測定し圧力変動測定
信号を演算制御装置16に出力する。この時のランナ室
a内の圧力変動は概ね図5のhのようになる。
【0024】ランナ室a内が空気と置換し水面がランナ
1から離れると圧力変動が小さくなるのである。このと
きプライミング室bの圧力も急激に低下し始めるので、
第1の実施例で示したプライミング室bの圧力変化が間
接的に評価できる。演算制御装置16はこの圧力変動測
定値をモニタリングし、予め演算制御装置16に設定し
た圧力変動値i以下になった時点で自動弁12に開操作
信号を出力し自動弁12を開として、プライミング室b
と吸出し管5を結ぶ配管11を開とする。
1から離れると圧力変動が小さくなるのである。このと
きプライミング室bの圧力も急激に低下し始めるので、
第1の実施例で示したプライミング室bの圧力変化が間
接的に評価できる。演算制御装置16はこの圧力変動測
定値をモニタリングし、予め演算制御装置16に設定し
た圧力変動値i以下になった時点で自動弁12に開操作
信号を出力し自動弁12を開として、プライミング室b
と吸出し管5を結ぶ配管11を開とする。
【0025】この時圧力変動が設定値i以下になっても
プライミング室bの圧力は吸出し管5の許容値よりまだ
高い場合もあるので圧力変動が設定値i以下になった後
一定時間をおいてから自動弁12に開操作信号を出力し
てもよい。ランナ室a内の水位は吸出し管5に取付けら
れた図示されない水位計により監視しされ、規定水位ま
で水位が低下すれば自動弁8,9を閉止して調相運転へ
の移行は完了する。以後自動弁12は調相運転中は開を
保持する。
プライミング室bの圧力は吸出し管5の許容値よりまだ
高い場合もあるので圧力変動が設定値i以下になった後
一定時間をおいてから自動弁12に開操作信号を出力し
てもよい。ランナ室a内の水位は吸出し管5に取付けら
れた図示されない水位計により監視しされ、規定水位ま
で水位が低下すれば自動弁8,9を閉止して調相運転へ
の移行は完了する。以後自動弁12は調相運転中は開を
保持する。
【0026】以上説明してきたようにこのように形成さ
れた水力機械であると、ランナを回転させた状態でラン
ナ室に圧縮空気を供給し発電運転または揚水運転から連
続的にランナ空転運転へ移行するようにした調相切替え
運転時に、プライミング室の圧力が充分低下してからプ
ライミング室と吸出し管を結ぶ配管の自動弁を閉から開
にできるので、吸出し管内に高圧水が噴出せず、吸出し
管壁面の局所的変形やキャビテーション壊食の発生を防
止することができ、かつ安全に発電運転から調相運転へ
あるいは揚水運転から調相運転へ移行することができる
のである。
れた水力機械であると、ランナを回転させた状態でラン
ナ室に圧縮空気を供給し発電運転または揚水運転から連
続的にランナ空転運転へ移行するようにした調相切替え
運転時に、プライミング室の圧力が充分低下してからプ
ライミング室と吸出し管を結ぶ配管の自動弁を閉から開
にできるので、吸出し管内に高圧水が噴出せず、吸出し
管壁面の局所的変形やキャビテーション壊食の発生を防
止することができ、かつ安全に発電運転から調相運転へ
あるいは揚水運転から調相運転へ移行することができる
のである。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、吸い出し管内に高圧水が噴出し、噴出水の衝突によ
り吸出し管壁面の局所的変形やキャビテーション壊食の
発生を防止することができ、かつ安全に発電運転から調
相運転へあるいは揚水運転から調相運転へ移行できるこ
の種の水力機械を得ることができる。
ば、吸い出し管内に高圧水が噴出し、噴出水の衝突によ
り吸出し管壁面の局所的変形やキャビテーション壊食の
発生を防止することができ、かつ安全に発電運転から調
相運転へあるいは揚水運転から調相運転へ移行できるこ
の種の水力機械を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水力機械の一実施例を示す一部破断側
面図である。
面図である。
【図2】本発明による調相切替え運転時の動作特性図で
ある。
ある。
【図3】本発明による調相切替え運転時の動作特性図で
ある。
ある。
【図4】本発明の水力機械の他の実施例を示す一部破断
側面図である。
側面図である。
【図5】本発明による調相切替え運転時の動作特性図で
ある。
ある。
【図6】従来の水力機械を示す一部破断側面図である。
1…ランナ、2…上カバー、3…下カバー、4…ガイド
ベーン、5…吸出し管、8,9…自動弁、10…給気装
置、11…プライミング室と吸出し管を結ぶ配管、12
…自動弁、13…圧力検出器、14…演算制御装置、1
5…圧力検出器、16…演算制御装置、a…ランナ室、
b…プライミング室、c…調相切替え時のプライミング
室圧力変化、d…吸出し管強度上問題のない圧力、e…
プライミング室最高圧力、f…一定時間、g…プライミ
ング室最高圧力発生時刻、h…調相切替え時のランナ室
圧力変化、i…圧力変動幅。
ベーン、5…吸出し管、8,9…自動弁、10…給気装
置、11…プライミング室と吸出し管を結ぶ配管、12
…自動弁、13…圧力検出器、14…演算制御装置、1
5…圧力検出器、16…演算制御装置、a…ランナ室、
b…プライミング室、c…調相切替え時のプライミング
室圧力変化、d…吸出し管強度上問題のない圧力、e…
プライミング室最高圧力、f…一定時間、g…プライミ
ング室最高圧力発生時刻、h…調相切替え時のランナ室
圧力変化、i…圧力変動幅。
Claims (6)
- 【請求項1】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械において、 前記排水流路に設けられている調整弁に、前記プライミ
ング室の圧力が基準値以下となったときに調整弁の開口
制御を行う制御手段を設けたことを特徴とする水力機
械。 - 【請求項2】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械において、 前記排水流路に設けられている調整弁に、前記プライミ
ング室の圧力が最高値を示してから一定時間経過した後
に調整弁の開口制御を行う制御手段を設けたことを特徴
とする水力機械。 - 【請求項3】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械において、 前記排水流路に設けられている調整弁に、前記ランナの
下側に形成された室内の圧力変動がある基準値以下にな
ったときに調整弁の開口制御を行う制御手段を設けたこ
とを特徴とする水力機械。 - 【請求項4】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械の運転制御方法におい
て、 前記調相切替え運転時における調整弁の開口制御を、前
記プライミング室の圧力が基準値以下となったときに行
うようにしたことを特徴とする水力機械の運転制御方
法。 - 【請求項5】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械の運転制御方法におい
て、 前記調相切替え運転時における調整弁の開口制御を、前
記プライミング室の圧力が最高値を示してから一定時間
経過した後に行うようにしたことを特徴とする水力機械
の運転制御方法。 - 【請求項6】 ランナおよびガイドベーンにて囲まれた
プライミング室と前記ランナの下側に形成される室との
間に、前記プライミング室の水をランナ室下方部に排出
する排水流路と、この排水流路の途中に設けられ、その
排水流量を調整する調整弁とを備え、発電運転または揚
水運転から連続的にランナ空転運転へ移行する調相切替
え運転時に、前記調整弁を開口し、プライミング室の残
留水を前記排水流路を介してランナ室下方部に排出する
ように形成されている水力機械の運転制御方法におい
て、 前記調相切替え運転時における調整弁の開口制御を、前
記ランナの下側に形成された室の圧力変動がある基準値
以下になったときに行うようにしたことを特徴とする水
力機械の運転制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9009919A JPH10205427A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 水力機械およびその運転制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9009919A JPH10205427A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 水力機械およびその運転制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10205427A true JPH10205427A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11733512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9009919A Pending JPH10205427A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | 水力機械およびその運転制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10205427A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111238582A (zh) * | 2020-04-01 | 2020-06-05 | 国家电网有限公司 | 抽水蓄能机组尾水管流量测量方法 |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP9009919A patent/JPH10205427A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111238582A (zh) * | 2020-04-01 | 2020-06-05 | 国家电网有限公司 | 抽水蓄能机组尾水管流量测量方法 |
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