JPH10205265A - 試料採取装置および試料採取方法 - Google Patents

試料採取装置および試料採取方法

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JPH10205265A
JPH10205265A JP2097297A JP2097297A JPH10205265A JP H10205265 A JPH10205265 A JP H10205265A JP 2097297 A JP2097297 A JP 2097297A JP 2097297 A JP2097297 A JP 2097297A JP H10205265 A JPH10205265 A JP H10205265A
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JP
Japan
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sampling
muddy water
rod
piston
bit
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Application number
JP2097297A
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English (en)
Inventor
Sadayoshi Yoshida
定義 吉田
Masanori Yoshida
雅宣 吉田
Masashi Sato
正志 佐藤
Norio Otake
規夫 大竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOA KAIHATSU KK
YOSHIDA BORING KK
Original Assignee
KOA KAIHATSU KK
YOSHIDA BORING KK
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボーリング装置のロッドに、掘削ビット50
とサンプリングチューブとその駆動機構を設けた複合ク
ラウン・ビット装置20を取付け、掘削の後で試料採取
を一連の動作で行い得るようにする。 【解決手段】 ボーリング装置のロット10の下部に取
付ける複合クラウン・ビット装置20には、下端部に掘
削ビット部50を配置し、装置本体の内部にはシリンダ
71を介してサンプリングチューブ70を下部に突出可
能に設ける。そして、掘削時にはロッドからの泥水経路
をビットに向けて供給し、試料採取時には泥水経路を切
り換えて、サンプリングチューブを泥水により突出させ
て、試料採取の動作を行わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤調査に用いる
ピストン式サンプラーに関し、特に、掘削装置とサンプ
リング装置とを一体のユニットとして組み合わせ、掘削
装置により孔を掘削した後で、サンプリング装置により
下部の土等を試料として採取可能に構成してなる地盤試
料採取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボーリング孔を利用して地盤調査を行う
場合には、例えば、孔底からサンプリングチューブ等に
より試料を採取し、室内で試験を行うようなことが行わ
れている。従来の試料の採取方法においては、図20に
示すようなサンプリング装置100を用いているもの
で、ボーリング装置に接続する掘削用ロッド115の下
端部にサンプリング装置100を取付けて、あらかじめ
掘削された孔の底から、下部の土等の試料を採取するよ
うな手法が用いられている。前記サンプリング装置10
0は、本体上ヘッド101の中心部に中心部ロッド10
7を垂下させる状態に設け、前記ロッドの下端部に本体
下固定ピストン108を配置しており、周囲を覆う状態
で本体外筒シリンダ105を設けている。
【0003】前記本体外筒シリンダ105の内部には中
心部ロッド107に沿って移動可能なサンプリング用ピ
ストン110を配置し、前記サンプリング用ピストン1
10にはサンプリングチューブ111の上端部を固定し
て保持している。また、前記本体上ヘッド101には掘
削用ロッド115の管路に接続される通水孔102を設
け、前記通水孔102からサンプリング用ピストン11
0の上部室に圧力水を供給する経路を設けている。さら
に、前記サンプリング用ピストン110には本体下固定
ピストン108との間の室とボーリング孔を接続する孔
112を配置して、サンプリング用ピストン110が下
降する際に、サンプリング用ピストン110と本体下固
定ピストン108の間に充満している空気等を排除する
経路を設けている。
【0004】前記従来のサンプリング装置100による
試料の採取を行う際には、まず、ケーシングヘッドのケ
ーシング116の下端にクラウンを接続し、調査地盤の
上層部分を所定の深さの孔を掘削する。次いで、掘削装
置を引上げて掘削用ロッド115の先端部にサンプリン
グ装置100を取付ける。そして、掘削孔の孔底117
に装置の下端部を到達させてから、図21に示すように
して、掘削用ロッド115から通水孔102を介して圧
力水を供給し、サンプリング用ピストン110を下降さ
せるとともに、サンプリングチューブ111を掘削孔の
下部の地盤中に圧入し、サンプリングチューブ111の
内部に地盤の土を収容する動作を行わせる。
【0005】前記サンプリングチューブにより土を採取
する際に、本体下ヘッド108とサンプリング用ピスト
ン110の間に充満している空気等は、サンプリング用
ピストン110に設けた孔112からサンプリングチュ
ーブ111と本体外筒シリンダ105の間の隙間を通っ
て排出される。そして、前記サンプリングチューブ11
1の内部に採取された土等の試料は、装置100を引き
上げることにより地上に回収され、サンプリングチュー
ブの内部に試料を収容した状態のままで、サンプリング
チューブの上下を封止した状態で、土質試験等を行うた
めの試験設備に送られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来のサンプリング装置を用いて試料を採取す
る場合には、掘削装置と別体に構成したものであるため
に、最初に掘削用ロッドの先端部に掘削装置を取付けて
孔の掘削を行う必要がある。また、試料の採取を行う際
には、前記掘削装置を地上に引上げてから、サンプリン
グ装置を掘削用ロッドの先端部に取付けて、再び孔の底
まで下降させ、サンプリングチューブを地盤中に挿入し
て試料の採取の作業を行い、その採取した試料をサンプ
リングチューブとともに引上げて、掘削用ロッドからサ
ンプリングチューブを取り外してから次の掘削作業のた
めに、掘削装置を掘削用ロッドに装着し直す必要があ
る。
【0007】したがって、前記サンプリング装置を使用
する場合には、試料の採取の作業の都度、掘削用ロッド
に対して2種類の装置をそれぞれ取付け代えして、各々
の作業に対処させることが必要とされるために、掘削作
業とサンプル採取の作業の切換が面倒であるという問題
がある。また、孔の掘削の後で、試料の採取を行う際に
は、掘削孔の孔底の石等を除去する清掃作業を行う必要
があるが、掘削装置を引上げてからサンプリング装置を
掘削用ロッドに装着し、再び孔底にサンプリング装置を
到達させるまでの間に、泥水中の固形物が沈殿したりす
ることがある。そのために、孔の清掃作業とともにケー
シングの内部の清掃を十分に行わないと、採取したサン
プルの上部に試料として不適当な層が形成されたりする
ことがあり、試料の状態に不都合が発生する場合が多く
ある。
【0008】本発明は、前述したような従来のサンプル
採取の問題を解消するもので、掘削装置とサンプル採取
装置とを1つのユニットとして構成し、孔を掘削した直
後にサンプル採取の作業を行い得るような複合クラウン
・ビット装置を用いて、サンプリングの作業を容易に行
い得る装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボーリング装
置により、回転と推進作用を付与される外筒シリンダと
ロッドと、前記外筒シリンダとロッドの先端部に取付け
られ、下端部に掘削用のクラウンとビットを備えたヘッ
ド装置と、前記ヘッド装置に対して泥水を供給する泥水
供給装置とを備えてなる装置に関する。本発明の請求項
1においては、前記ヘッド装置は、掘削用の外筒シリン
ダのクラウンとビット部材およびサンプリングチューブ
とを複合した複合クラウン・ビット装置として構成さ
れ、前記複合クラウン・ビット装置に泥水を供給する経
路には、掘削作業時の泥水供給経路と、サンプリングチ
ューブを推進させるための泥水の供給経路を切り換える
手段を設け、前記掘削用のクラウン・ビット部材による
掘削と、サンプリングチューブを用いた試料の採取と
を、泥水の供給経路を変更することにより行う装置とし
て構成している。請求項2においては、前記複合クラウ
ン・ビット装置は、前記ロッドに接続される本体上ヘッ
ドと、前記本体上ヘッドに接続される本体中ヘッドと、
下端部のクラウン・掘削ビット部材とを掘削部材をロッ
ドからの泥水を案内する経路を設けた中心部パイプシャ
フトにより接続し、前記中心部パイプシャフトに対して
中心軸を共通させて配置する本体外筒シリンダと、前記
本体外筒シリンダの内部で移動可能なサンプリング用ピ
ストンと、前記サンプリング用ピストンに接続されるサ
ンプリングチューブと、前記サンプリングピストンと掘
削部材に対する泥水の供給経路を切り換える手段と、を
設けている。
【0010】請求項3において、前記泥水の供給経路を
切り換える手段は、本体中ヘッドの中心部に設けたロッ
ドに連通する泥水経路に対して、サンプリング用ピスト
ンに連通する通水路を配置し、前記通水路に対して上部
に小径のリング状の突出部を設けた円筒状のスライドバ
ルブを配置し、前記スライドバルブを上昇位置に保持し
た状態では、掘削部材に対して泥水を供給する経路を設
定し、前記スライドバルブを押し下げた位置では、掘削
部材に対する泥水供給経路を閉じてサンプリング用ピス
トンに対する通水経路を開き、サンプリングチューブを
複合クラウン・ビット装置から突出させる動作を行うよ
うにしている。また、請求項4においては、前記スライ
ドバルブにより泥水供給経路を変更するための部材とし
て、弁棒部材を用い、前記弁棒部材は、前記ロットの泥
水供給孔よりも小径で、スライドバルブの上部のリング
状突出部の内径よりも大径の頭部を有する棒状部材で構
成し、ボーリング装置の上部で前記弁棒部材をロッドを
切り離した位置から、ロッドの孔の中を落下させてスラ
イドバルブを押し下げる動作を行い、泥水の供給経路を
サンプリング用ピストンに対する通水経路に向けて供給
するように構成している。
【0011】請求項5においては、前記本体シリンダの
内部に収容されるサンプリング用ピストンに対して上部
室と下部室とを形成し、前記サンプリング用ピストンに
は空気を排出可能で水を通さない排気経路と、サンプリ
ング用ピストン上部室の圧力により下部室の水を排出す
る排水経路とを配置し、前記サンプリングチューブを本
体外筒シリンダから押し出して試料の採取を行った後
で、前記サンプリング用ピストンの移動を停止させて複
合クラウン・ビット装置を引き上げ可能に構成してい
る。
【0012】請求項6の試料採取方法においては、前記
サンプリングチューブを駆動するために、本体外筒シリ
ンダの内部で移動可能に設けたピストン部材と、前記複
合クラウン・ビット装置に泥水を供給する経路に泥水の
供給経路を切り換える手段を設け、前記掘削用のクラウ
ンとビット部材による掘削と、サンプリングチューブを
用いた試料の採取とを、泥水の供給経路を変更すること
により行い、前記掘削用のクラウンとビット部材を用い
て掘削した後で、泥水供給経路を切り換えて、本体シリ
ンダのピストン上部に向けて泥水を供給し、ビット部材
により掘削した孔の下部に向けてサンプリングチューブ
を突出させ、掘削孔の下部の土を前記サンプリングチュ
ーブ内部に収容する動作を行い、前記サンプリングチュ
ーブ内部に土を収容してから複合クラウン・ビット装置
を引上げて試料の採取の動作を行うようにしている。請
求項7においては、前記複合クラウン・ビット装置によ
り試料の採取を行う際に、半割り状の部材を2つ組み合
わせた座屈防止用ブロックを用い、前記座屈防止用ブロ
ックを接続部材により連結してロッドに対して一定の間
隔で配置し、前記ロッドに付与される荷重反力を、ボー
リング孔を保護するためのケーシングに負荷するように
している。
【0013】前述したように構成したことにより、本発
明においては、複合クラウン・ビット装置に対して、掘
削用のビット装置と、試料採取装置とを一体に設けてい
るので、ボーリング孔の掘削の直後に、試料採取の作業
を行うことができる。また、本発明の複合ビット装置に
おいては、泥水経路の切換のみによって、掘削から試料
採取の動作に移行させることができるのであり、弁棒部
材をロッドの中に投入するのみで、試料採取の動作に切
換ることが可能となり、試料採取の作業工程を簡素化す
ることができる。さらに、掘削時と試料採取時との2種
類の作業に対して、掘削用の泥水を使用することが可能
であり、その泥水の案内路を弁棒部材により切り換える
動作を正確に行わせることにより、試料採取の作業を容
易に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の装置の構成を説明する。図1に示される例は、本発
明の装置の概略の構成を示すもので、ボーリング装置1
としては、従来より使用されているボーリング装置を用
いており、前記ボーリング装置1には掘削用ロッド10
を回転させるためのスピンドルヘッド3と、掘削用ロッ
ドを固定位置に保持するためのチャック部材4とを配置
し、前記スピンドルヘッド3とチャック部材4とを上下
動させるための油圧シリンダ装置等の昇降装置2を設け
ている。また、前記ボーリング装置1を支持する支持台
5は、陸上で試料の採取を行う場合には、地面の上に配
置されるが、海底地盤や湖の底の地盤の調査を行う場合
には、櫓を組み立てた上に支持台5を設置してボーリン
グ装置の支持を行わせる。さらに、前記掘削装置の掘削
用ロッド10に対して泥水を供給するための泥水供給装
置6は、従来より一般に使用されている装置を使用する
ことができるもので、スイベルヘッド7と頂部ロッド8
を介して、掘削用の掘削用ロッド10に泥水を供給し、
掘削土が混合された回収泥水は、図示を省略した分離装
置を介して供給装置6に向けて送られて再使用される。
【0015】前記図1に示された掘削孔においては、掘
削した孔の周囲をケーシング12により保護するもの
で、複合クラウン・ビット装置20により掘削した孔に
対して、前記ケーシング12を順次下降させることによ
り、掘削孔の保護を行わせるようにする。また、本発明
の複合クラウン・ビット装置20を用いて孔を掘削した
後で、試料を採取する際にサンプリングチューブを地盤
中に押し込む際の反力が、掘削用ロッドに対して大きな
力として作用するために、掘削用ロッドが曲りを生じる
ことがあり、その反力が特に大きい値の場合には、掘削
用ロッドに座屈が生じたりするという問題が発生する。
そこで、本発明においては、掘削用ロッド10に対して
所定の間隔(L2)で座屈防止ブロック13、13a…
…を配置し、ケーシング12の内部で掘削用ロッド10
を支持する手段を設けている。前記座屈防止ブロック1
3……は、後述するように、半割り状のブロック部材を
2個組み合わせて構成しているもので、上下に接続用部
材19を取付けて、掘削用ロッド10に沿わせて座屈防
止ブロックを上下動させ得るようにしている。
【0016】前記掘削用ロッド10の下端部に取付ける
複合クラウン・ビット装置20は、図2に示すように、
本体外筒シリンダ60の内部に配置するサンプリング用
ピストン71を用いて、サンプリングチューブ70を地
盤中に押し込み、試料を採取する装置として構成してい
る。前記複合クラウン・ビット装置20を用いて掘削
し、試料の採取を行う際には、ケーシング12を下降さ
せた孔の底から、所定の深さ(L1)だけ掘削してか
ら、その孔底から地盤中にサンプリングチューブ70を
圧入し、深さ(L)の試料を採取する作業を行い、その
後に、試料をサンプリングチューブに収容した状態で複
合クラウン・ビット装置20を地上に引上げてサンプリ
ングチューブに入ったままの試料を回収する。そして、
複合クラウン・ビット装置に対して新たなサンプリング
チューブを装着して、孔の底まで下降させて掘削ビット
部材による掘削の作業を継続させるようにする。つま
り、本発明の複合クラウン・ビット装置においては、掘
削孔の作成と試料の採取を順次行い、試料をサンプリン
グチューブに収容させた状態で地上に引上げて試料の回
収を行い、その後に再び複合クラウン・ビット装置を用
いた掘削の作業を行うことができるものとされる。
【0017】
【実施例1】前述したように構成してなる本発明の複合
クラウン・ビット装置20は、図3、4に示されるよう
な構成を有するもので、図3においては、ボーリング孔
を掘削している状態での各構成部材の配置関係を示し、
図4には試料の採取を行う状態を示している。前記複合
クラウン・ビット装置20は、掘削用ロッド10の下端
部に接続される本体上ヘッド21に対して、本体中ヘッ
ド25をネジ接続により一体に接続し、前記本体中ヘッ
ド25の下部には、長い本体外筒シリンダ60を垂下す
る状態に配置している。前記本体外筒シリンダ60は下
端部に掘削刃環(クラウン)66を設け、前記シリンダ
内にサンプリングチューブ70を内部に収容するととも
に、サンプリング用ピストン71の駆動に際しての上部
室61と下部室62とをそれぞれ形成している。また、
前記中心部パイプシャフト45の下端部には本体下固定
ピストン40と掘削ビット部材50とを接続して設け、
前記掘削ビット部材50の下端部には掘削用のビットを
十字状に突出させて設けている。
【0018】また、前記本体中ヘッド25にはサンプリ
ング用ピストン71の移動の案内を行うとともに、泥水
の案内経路を構成する中心部パイプシャフト45を接続
して設けている。そして、前記複合クラウン・ビット装
置20においては、前記本体外筒シリンダ60の中で中
心部パイプシャフト45に沿わせてサンプリング用ピス
トン71を上下動させ、前記サンプリング用ピストン7
1を下降させる動作によりサンプリングチューブ70
を、ボーリング孔の底から下部に向けて押し出し、試料
を採取する動作を行うようにする。また、前記サンプリ
ング用ピストン71の上限の位置は、ギャップカラー部
材39により設定されるものであり、下限の位置はサン
プリング用ピストン71の下面が本体下固定ピストン4
0の上面に接する位置に設定され、サンプリング用ピス
トン71と本体中ヘッド25との間に上部室61を、サ
ンプリング用ピストン71と本体下固定ピストン40の
間を下部室62として形成する。
【0019】前記本体中ヘッド25の中心部を上下に貫
通する貫通孔に対して、バルブガイド部材30を固定配
置し、前記バルブガイド部材30の内面には、下部にス
プリングを設けた略円筒状のスライドバルブ35を配置
し、図3に示す状態では、前記スライドバルブ35をス
プリング37により上部に付勢し、上昇させた位置に保
持している。そして、掘削用ロッド10から複合クラウ
ン・ビット装置に供給される泥水を中心部パイプシャフ
ト45の貫通孔46に向けて案内し、掘削ビット部材5
0のビットの先端部等から泥水を噴出させるようにす
る。また、本体外筒シリンダ60の下端部のビット66
とにより、ボーリング孔を掘削することにより発生する
掘削屑(スライム)を、前記泥水により排出させる作用
を行うことは、従来のボーリング装置の場合と同様にし
て行う。前記複合クラウン・ビット装置20によりボー
リング孔を掘削した後で、ケーシングを降下させて掘削
孔を保護することは、前記図2において説明した通りで
あり、掘削屑を含む泥水は、ケーシングにより区画され
た通路を通って地上に排出され、固形成分を分離してか
ら、再び泥水ポンプにより掘削用ロッドを介して掘削部
に供給される。
【0020】図4に示す例は、試料の採取作業を行って
いる状態を示すもので、掘削装置により所定の深さに孔
を掘削した後で、弁棒部材47を掘削用ロッドの上部か
ら落下させることによりスライドバルブ35を下降さ
せ、中心部パイプシャフト45の貫通孔46を閉じる。
そして、掘削用ロッドから供給される泥水をリング状通
水路26、縦通水孔27を介して上部室61に案内し、
上部室61に圧入される泥水によりサンプリング用ピス
トン71を下降させ、サンプリングチューブ70を地盤
中に圧入し、試料を採取する動作を行わせる。前記弁棒
部材47は、上部に膨大部としての頭部48を設け、下
部にはテーパ部49を設けた棒状の部材であり、頭部4
8の径は本体上ヘッド21の中リング22の内径よりも
小さく、スライドバルブ35の上リング36の内径より
も大きいサイズに構成される。
【0021】さらに、前記弁棒部材47は、比重の大き
な金属により構成され、全体の長さを複合クラウン・ビ
ット装置の長さL1の1/2以上に設定し、掘削用ロッ
ドの上端部の接続部を外してから、掘削用ロッドの中に
挿入して自重で落下させる。そして、掘削用ロッド10
内を落下する弁棒部材47の頭部48が、スライドバル
ブ35の上リング36に引っ掛かる状態で、バルブガイ
ド部材30の内部でスプリングの付勢力に反して、スラ
イドバルブ35を下降させる動作を行わせる。さらに、
前記弁棒部材が泥水通路を塞ぐ状態で泥水の圧力が付与
されるために、前記弁棒部材は下降方向に付勢され、バ
ルブガイド部材30に設けた係止部材により前記スライ
ドバルブ35を下降させた位置で係止して、泥水の流路
を切り換えた状態を維持させ、上部室61に向けて泥水
を供給し続ける。
【0022】前記図3に示される複合クラウン・ビット
装置20の構成は、図5〜7によりさらに詳細に説明さ
れるもので、図5、6に示す例は、複合クラウン・ビッ
ト装置の上部の構成を、図7には複合クラウン・ビット
装置の下部の構成を示している。前記図5、6に示す例
において、複合クラウン・ビット装置20の本体上ヘッ
ド21は、掘削用ロッド10に対してロッドカップリン
グ11を介して接続されており、前記本体上ヘッド21
に対して本体中ヘッド25がネジ係合により着脱可能に
取付けられる。また、前記本体中ヘッド25に支持され
る本体外筒シリンダ60は、ネジ係合により着脱可能に
取付けられるもので、メンテナンスを行う際には、各構
成部材を外すことができるように構成する。前記本体中
ヘッド25の内部に保持されるバルブガイド部材30に
は、U字状の板バネ32により付勢されるボール部材3
1を設けてあり、本体中ヘッド25に沿って摺動するス
ライドバルブ35が下降された位置で、スライドバルブ
35の外周部に形成している凹溝38に対して、ボール
部材31を係止させて、試料採取の際に、泥水を上部室
61に向けて案内する経路を維持できるようにする。
【0023】前記実施例において、バルブガイド部材3
0に対してスライドバルブ35を保持する作用は、スラ
イドバルブ35が上昇位置にあるときには、ボール部材
31がスライドバルブに対して係止する作用を行わず、
図6に示されるように、スライドバルブ35がリング状
通水路26の入り口部分を閉じる作用を行っているため
に、掘削用ロッド10から複合クラウン・ビット装置に
供給される泥水を、前記リング状通水路26から縦通水
孔27を介して、上部室61に流入させることはない。
また、前記リング状通水路26は、複合クラウン・ビッ
ト装置の中央部の縦貫通孔に対して、本体上ヘッド21
の下面とバルブガイド部材30の上面とによりリング状
に区画された通水路を形成している。また、本実施例に
おいては、前記本体中ヘッド25を縦方向に貫通する縦
通水孔27を、前記リング状通水路26に対して所定の
間隔で4〜6本設けて、本体中ヘッドを通してサンプリ
ング用ピストン71の間の上部室61に向けて泥水を供
給できるようにする。
【0024】図7に示す例は、複合クラウン・ビット装
置の下部に配置する各構成部材を示しているもので、前
記図5に示すようにして、弁棒部材47を用いて泥水の
供給経路を変更し、サンプリング用ピストン71を下降
させてサンプリングチューブ70を地盤中に押し込み、
試料の採取の動作を行った最終段階で各構成部材の位置
関係を示している。前記サンプリングチューブ70とサ
ンプリング用ピストン71とを覆う状態に配置されてい
る本体外筒シリンダ60には、サンプリング用ピストン
71の下限位置に対応させて横孔63を設けており、前
記横孔63の通路は、本体外筒シリンダ60とサンプリ
ングチューブ70の間の隙間67に連通される。また、
前記サンプリング用ピストン71が上部室に供給される
泥水により下降される際に、下部室に充満されている泥
水は、後述するように、サンプリング用ピストン71に
設けている排水系装置90を介して排出され、本体外筒
シリンダ60の下部から泥水に混合されて地上に排出さ
れる。
【0025】前記図7に示すように、掘削ビット部材5
0の下端部には略十文字状に掘削用ビット53を設けて
おり、前記ビット53に対応させて泥水噴出経路57を
設けて、掘削用ロッドから複合クラウン・ビット装置の
中心孔を介して供給される泥水を、ビットの刃先に向け
て噴出させる。また、前記前記掘削ビット部材50の上
部には本体下固定ピストン40が配置され、前記本体下
固定ピストン40には、泥水噴出経路と下部室62とを
接続する通水孔41を配置しており、前記通水孔41に
はボールバルブ42を配置し、前記バルブ42を保持す
るボールカバー43を設けている。前記ボールバルブ4
2は、掘削用ビット側から下部室に向けて水圧が付与さ
れる状態では、下部室に向けて通水させる作用を行う
が、下部室が高圧の状態では、通水しないように閉じる
作用を維持する。
【0026】前記本体下固定ピストン40と掘削ビット
部材50、および、下降位置にあるサンプリング用ピス
トン71とを覆う状態で、本体外筒シリンダ60の下部
には中間スリーブ部材64と、掘削用のビット66を設
けた下端部クラウン部材65とを設けており、前記中間
スリーブ部材と下端部クラウン部材との2つのパイプ状
の部材は、それぞれネジ係合手段を用いて接続されてい
る。そして、地盤の試料を採取して地上に引上げたサン
プリングチューブ70を取り外す際には、前記本体外筒
シリンダ60から中間スリーブ部材64を取り外し、サ
ンプリング用ピストン71からサンプリングチューブ7
0を外すことにより、サンプリングチューブ70の内部
に試料を収容している状態で回収できるようにする。
【0027】
【実施例2】本実施例において、サンプリングチューブ
70を支持するサンプリング用ピストン71は、図8、
9に示すように、略リング状の本体72により構成され
るもので、本体の下部にはサンプリングチューブ70を
装着するための段部73を設け、中心部には中心部パイ
プシャフト45に摺動する中心孔77を上下に貫通させ
る状態に設けている。前記サンプリング用ピストン71
の外周部は本体外筒シリンダ60の内面に摺動し、中心
孔77の内面は中心部パイプシャフト45に摺動するも
のであり、前記内外の摺動面に対してOリング等のシー
ル部材を各々配置して、サンプリング用ピストンを境に
して形成される上部室と下部室とを区画させ、上下の室
の間で泥水が流通しないようにする。また、前記サンプ
リング用ピストン71には、下部室に泥水を入り込ませ
て泥水の圧力を維持するための排気系装置80と、サン
プリングチューブを下降させて試料を採取する際に、サ
ンプリング用ピストンを下降させる動作に追従させて、
下部室から泥水を排除するための排水系装置90とを設
けている。さらに、前記サンプリング用ピストンの上面
にはリング状の上板74を配置し、固定ネジ75により
止めるとともに、ピストンに対して圧力を伝達するため
の孔76と、調節ネジに対する動作のための孔とを設け
ている。
【0028】前記排気系装置80においては、サンプリ
ング用ピストン71の本体を上下に貫通する縦孔81に
対して、その中間部のネック部81aの上部にボール弁
83を配置し、上部のスプリング84を調節ネジ85に
より押圧する手段を設けており、前記縦孔の下部にはフ
ロート部材86を設けている。前記縦孔81はボール弁
83の側部に横孔82を配置し、縦孔81から横孔82
に連通する空気排出経路を構成しており、下部室の圧力
が高い状態では、下部室の圧力によりボール弁83をス
プリングによる押圧力に反して開かせる。そして、本体
外筒シリンダ60の内面とサンプリングチューブ70の
外面との間の隙間から、泥水中に空気を排出させる作用
を行わせる。さらに、下部室が泥水により充満される
と、フロート部材86が水に浮いた状態で孔のネック部
81aを塞ぐ作用を行うので、下部室の水はボール弁8
3を通って排水されることはない。
【0029】図10、11に示す例は、中心部パイプシ
ャフト45の下端部に固定して設ける本体下固定ピスト
ン40の構成を示しているものであり、前記本体下固定
ピストンの縦方向の中心部には中心部パイプシャフト4
5に連通する中心孔が設けられ、前記中心孔に設けたね
じを介して中心部パイプシャフトを固定するリング状の
部材として構成される。また、前記中心孔に対してネジ
孔44を設けるが、前記ネジ孔44には通常ネジが装着
されて孔を閉じる状態にしている。そして、サンプルを
採取したチューブを取り外す際に、ネジを孔44から取
り外して前記孔44から空気を導入して、チューブの取
り外しを容易に行い得るようにする。
【0030】前記ネジ孔とは別に、縦の通水孔41の上
部には、ボールカバー43により上部が規制される状態
でボールバルブ42を配置している。前記ボールカバー
43は、バネ板等で構成した略十字状のものとして構成
され、板の端部を本体下固定ピストンの上部にネジ止め
して固定して設けている。そして、前記通水孔41にお
いて、前記ボールバルブ42は、掘削用ビット側から下
部室に向けて水圧が付与される状態では、下部室に向け
て通水させる作用を行うが、下部室が高圧の状態では通
水しないように閉じる作用を維持することができる。さ
らに、前記通水孔44の下部端部は、リング状の溝41
aに接続されており、前記リング状溝41aに対しては
掘削ビット部材50の通水孔58が連通し、ボーリング
孔の中に充満している泥水を通水孔41を介して流すよ
うにする。
【0031】図12〜15に示す例は、前記本体下固定
ピストン40の下部に、ネジ部52aを介して固定され
る掘削ビット部材50の構成を示している。前記掘削ビ
ット部材50においては、中心部パイプシャフト45の
貫通孔に連通する孔の下端部に環状溝55を設けて、前
記環状溝55から掘削ビット部材50の側部に向けて設
けた多数の側部噴出孔56……から、掘削ビット部材の
側部に向けて泥水を噴出させるように設けている。前記
掘削ビット部材50の本体51の下部には、十字状にビ
ット53、54を突出させて設けており、前記2つのビ
ットのうち、ビット53は大きく突出させて設けること
により、主として地盤を掘削する作用を負担させる。ま
た、前記ビット53よりも低く突出させた位置に設ける
ビット54は、ビット53により砕かれた大きな塊を砕
く作用を行わせる。
【0032】前記2種類のビット53、54に対して
は、掘削ビット部材本体51の中心部の孔に連通する泥
水流路を設けており、ビットにより掘削する際の回転方
向上流側に向けて、噴出孔57……を配置している。前
述したように、掘削ビット部材50においては、図1
3、15に示されるように、ビットの先端部に向けて泥
水を噴出させるための孔57……を多数設けており、前
記噴出孔57……から高圧の泥水を噴出させることによ
り、ビットにより砕かれる土や石等を泥水中に混入攪拌
する。そして、泥水中で固形物をさらに砕いてスライム
状にして泥水中に混入し、ボーリング孔の上部に向けて
スライムを搬送して、ボーリング装置に付属させて設け
た分離装置に供給し、分離装置において泥水と固形物と
を分離して、泥水を再び掘削に使用する。
【0033】なお、前記図示される掘削ビット部材50
において、ビットの形状や、刃に使用される硬質のビッ
トのチップ部材の形状等は、試料を採取する地盤の地質
等に応じて作成されるものである。また、掘削ビット部
材を前記本体下固定ピストンに取付けるための接続部の
構成や、泥水流通経路の構造等も、図示される例に限定
されるものではなく、その他に、任意の構造を用いるこ
とも可能である。
【0034】
【実施例3】前記図8に示されるサンプリングピストン
71に設けるフロート部材86は、図16に示すよう
に、コルクを炭化させて製造する炭化コルク87のよう
な比重の軽いものを、ステンレスの薄い板で構成するカ
バー88により覆って構成しているもので、水の比重よ
りも軽く形成している。そして、前記排気系装置80に
おいて、縦孔から空気を排出させる際には、前記フロー
ト部材は縦孔を塞ぐような作用を行わず、下部室に泥水
が充満された際にのみ、縦孔を塞ぐ作用を行うものとさ
れる。なお、前記フロート部材としては、水よりも比重
が軽く、泥水から加えられる圧力に十分に対抗できる強
度と、泥水中での安定性が良好なものであれば、他の任
意の材料を用いて構成することも可能である。
【0035】前記排水系装置90においては、図17に
示される構成のピストン部材を、図8のように組み合わ
せて構成しているもので、サンプリング用ピストン71
の本体を上下に貫通する孔91に対して、ネック部91
aの下部に、スプリング96により上方に付勢するボー
ル弁95を配置し、前記ボール弁95に対して、上部室
の圧力により前記ボール弁を押圧する作用を行うための
ピストン部材93を設けている。また、前記縦孔91の
ネック部には横孔92を設けて、下部室の泥水を本体外
筒シリンダ60の内面とサンプリングチューブ70の外
面との間の隙間から、排出させる作用を行わせる経路を
構成している。前記ピストン部材93の下部に突出させ
た先端部94は、ボール弁95に対して非常に微小なギ
ャップ(0.5 〜0.6mm の間隔)をとって、スプリング9
7を介して支持されている。そして、前記ピストン部材
93の上から圧力が付与されると、ピストン部材がスプ
リング97の付勢力に反して下降されることにより、ボ
ール弁95を下降させるので、サンプリング用ピストン
の下部室の水を縦孔91から横孔92を介して排水させ
る。
【0036】前記構成を有する本発明の複合クラウン・
ビット装置20において、前記図4に示されたように、
サンプリング用ピストン71を上昇位置に保持してお
り、サンプリングチューブ70を本体外筒シリンダ60
の内部に収容した状態で、複合クラウン・ビット装置2
0をボーリング孔に挿入する場合の各部材の作用を説明
する。前記複合クラウン・ビット装置をボーリング孔に
挿入することにより、前記ボーリング孔の内部に充満し
ている泥水が、十字状の掘削用ビット53、54の間の
通水孔58から、固定ピストンの環状溝41aを通りボ
ール弁42を介して下部室に入り込む。そして、複合ク
ラウン・ビット装置がボーリング孔の下部に向けて下降
するにしたがって、泥水の圧力が増大するので、サンプ
リング用ピストン71の下部室の空気を圧縮する作用も
加えられるので、その下部室に入っている空気は、排気
系装置80のボール弁83を介して排出される。また、
前記下部室が泥水で充満された状態では、フロート部材
86が泥水に浮いた状態で排気管路を閉じる作用を行
い、下部室内部に泥水が充満された状態を維持すること
により、サンプリング用ピストン71やサンプリングチ
ューブ70が本体外筒シリンダの内部で固定保持する。
【0037】前記サンプリング用ピストン71に配置す
る排水系装置90は、試料を採取する動作を行う際に、
サンプリング用ピストンの下部室から泥水を排出させる
ために使用するもので、前記図5に示されたように、弁
棒部材47を掘削用ロッド内部で落下させてスライドバ
ルブ35を下降させ、泥水を上部室に送り込む動作を行
う。しかしながら、サンプリング用ピストンの下部室に
は泥水が充満されているので、サンプリング用ピストン
の上部から水圧を付与してもサンプリング用ピストンは
下降することがない。そこで、排水系装置90に設けて
いるピストン部材93では、上部室の圧力がピストン部
材93の上部から加えられると、先端部94がボール弁
95をスプリング96の付勢力に反して押し下げる作用
を行い、下部室の水を縦孔91から横孔92を介して前
記隙間67に向けて排出させる。
【0038】したがって、上部室に送り込まれる水圧に
より、前記サンプリング用ピストン71は次第に下降さ
れて、サンプリングチューブ70をボーリング孔の孔底
から地盤中に押し込んで、試料を採取する動作を行う。
また、前述したようにしてサンプリングチューブに試料
を採取してから、複合クラウン・ビット装置を地上に引
上げる際には、サンプリング用ピストンの下部室に通じ
る孔41、81、91の全ては、ボール弁により閉じら
れている状態を維持するので、複合クラウン・ビット装
置が地上に引上げられて、本体外筒シリンダ60から中
間スリーブ部材64を外してサンプリングチューブを露
出させない限りは、サンプリングチューブが本体外筒シ
リンダに対して移動することがない。
【0039】
【実施例4】前記本発明の実施例においては、図1に示
したように、複合クラウン・ビット装置での試料採取の
動作を行う際に、掘削用ロッド10に対して加えられる
荷重反力が大きく加えられるために、掘削用ロッドが曲
がったりする場合がある。特に、海上に櫓を組んでボー
リングを行う場合には、掘削用ロッドが非常に長くな
り、前記ロッドの座屈点が複数箇所に生じる。そこで、
前述したような複合クラウン・ビット装置がケーシング
12の内部で撓んだり、座屈したりするという問題を解
消するために、座屈防止ブロック13……をケーシング
の内部で所定の間隔で配置している。前記座屈防止ブロ
ック13……は、例えば、図18、19に示すような構
成を有する部材を用いているもので、2つの同一形状の
ブロック半割り体14、14aを組み合わせて構成して
いる。そして、前記図1に示すように、掘削用ロッドの
曲りが生じないような計算式にもとづいて、多数の座屈
防止ブロックを2.5m〜3.5mの間隔で配置し、各
座屈防止ブロックの間を細いステンレス製のワイヤ19
のような接続部材を介して接続して配置する。
【0040】前記座屈防止ブロック13……を構成する
半割り体14、14aは、上下部に凸部15、15aを
それぞれ設け、中間部には中凸部16と中凹部16aと
をそれぞれ反対の位置に配置し、2つの半割り体を組み
合わせた際に、凸部と凹部とがそれぞれ組み合わせられ
るようにする。また、前述したようにして2つの半割り
体14、14aを組み合わせて座屈防止ブロック13を
構成した状態では、その中心部にロッド孔18を形成
し、ロッド孔18の中に掘削用ロッド10を貫通させ
る。さらに、前記座屈防止ブロックの周囲に突出してい
る凸部の先端部は、ケーシング12の内面に対応させた
大きさに設定して、掘削用ロッドをケーシングの内部で
保持し、試料採取に際して反力が加えられた掘削用ロッ
ドに、曲りが生じないように保持させる。
【0041】前記座屈防止ブロックは、複合クラウン・
ビット装置のビットによる掘削作業が終了し、試料を採
取する作業を行う際に、ケーシングの上部で半割り体を
組み立てながら挿入するもので、各座屈防止ブロックの
上下のネジ孔に装着するボルトを介してワイヤの接続を
行い、ケーシングの内部で上下方向に一定の間隔で座屈
防止ブロックを配置させるようにする。そして、複合ク
ラウン・ビット装置からサンプリングチューブを下方に
向けて押圧し、サンプリングチューブの内部に試料を収
容させる際に、サンプリング用ピストンに加えられる水
圧の荷重により前記チューブを押し出す作用が行われ
る。その際に、前記チューブに対して土の反力が作用
し、その反力により、掘削用ロッド10には座屈現象が
生じることがあり、最悪の場合には複合クラウン・ビッ
ト装置が途中で推進が止まり、ロッドが曲がってケーシ
ングの途中で何点か接する状態で、土の反力を越えると
サンプリングチューブの推進が再開されるようになる。
そこで、本発明においては、前述したようなロッドの曲
りが生じないように、掘削用ロッドを座屈防止用ブロッ
クにより保持する作用を行わせている。
【0042】前述したようにして、試料をサンプリング
チューブに採取してから、複合クラウン・ビット装置を
引上げる際には、座屈防止ブロックを最初に単独で引上
げて回収することも可能である。また、前記複合クラウ
ン・ビット装置を掘削用ロッドを介して引上げる動作と
ともに、その複合クラウン・ビット装置の引上げのスト
ロークに対応させる長さだけ、座屈防止ブロックを上昇
させる作用を行わせ、座屈防止ブロックの半割り体を外
しながら回収する動作を行うようにすることも可能であ
る。
【0043】したがって、前記座屈防止ブロックを円筒
状部材の半割り体で構成する場合には、座屈防止ブロッ
クの構成を簡素化できるとともに、ケーシングの上端部
から掘削用ロッドをロッド孔に囲ませるようにして装着
でき、回収作業も容易に行い得るものとされる。なお、
前記座屈防止ブロックとしては、任意の材料を用いて構
成することが可能であり、その形状も任意に設定が可能
であるが、前記座屈防止ブロックは掘削用ロッドに付与
される曲げ作用に対して、掘削用ロッドをケーシングと
の間で確実に保持可能な強度を有するものとして構成さ
れる。
【0044】
【実施例5】次に、前述したように構成してなる複合ク
ラウン・ビット装置を用いて、ボーリング孔の掘削と、
試料の採取を行う際の動作を説明する。まず、複合クラ
ウン・ビット装置を用いてボーリング孔を掘削する際に
は、図1に示すようにボーリング装置1のスピンドルヘ
ッド3に掘削用ロッド10を保持させて、スピンドルヘ
ッド3を駆動しながら昇降部材2により次第に下降させ
る動作を行う。それとともに、泥水ポンプ6から掘削用
ロッドを介して複合クラウン・ビット装置の掘削ヘッド
部に泥水を供給して、掘削屑を泥水とともに地上の処理
施設に排出させ、固形物を除いた泥水を再びポンプによ
り掘削部に送り出す動作を行わせる。また、前記複合ク
ラウン・ビット装置20による掘削とサンプリング工程
を複数回継続してから、ケーシング12による掘削を行
い、前記ケーシングを下降させることにより、ボーリン
グ孔をケーシングにより保護する動作も行う。
【0045】前述したようにしてボーリング孔を掘削し
ながら、地盤の試料を採取する際には、図2に示される
ように、複合クラウン・ビット装置20を深さL1だけ
推進させた後で、サンプリングチューブ70による試料
の採取の作業を行う。その際には、前記複合クラウン・
ビット装置による掘削の後で複合クラウン・ビット装置
の回転を停止させ、ボーリング装置の昇降装置2を用い
て複合クラウン・ビット装置を約5cm程度上昇させ、泥
水ポンプからの泥水の供給を継続しながら、孔底のスラ
イムを除去する動作を行い、その後にポンプの駆動を停
止する。そして、複合クラウン・ビット装置20を再び
孔底に着床させてから、掘削用ロッドのスピンドルヘッ
ド3の上部で、頂部ロッド8から切り離し、掘削用ロッ
ド10の頂部を開口させる。また、前記掘削用ロッドを
保護するための座屈防止ブロック13……を組み立てな
がら、ケーシングの内部に向けて順次挿入する作業を継
続し、ケーシングと掘削用ロッドの間に、一定の間隔で
座屈防止ブロックを配置する。
【0046】前記掘削用ロッド10の頂部から、弁棒部
材47を掘削用ロッドの貫通孔に挿入し、弁棒部材を複
合クラウン・ビット装置に向けて落下させ、弁棒部材の
頭部がスライドバルブ35に当接させると、その弁棒部
材の重量と泥水圧により、スライドバルブ35がバルブ
ガイド部材30に対して下方に摺動する。そして、前記
バルブガイド部材に設けた係止部材としてのボール31
によりスライドバルブ35の周囲の溝が係止されて、ス
ライドバルブ35を下降位置に保持するとともに、サン
プリング用ピストンの上部室61に対して掘削用ロッド
からの泥水供給管路が開かれる。その後に、掘削用ロッ
ドの上端部に頂部ロッド8を接続して、ポンプからの泥
水の供給を開始すると、泥水はサンプリング用ピストン
の上部室に圧送されるので、サンプリング用ピストン7
1は本体外筒シリンダ60の内部で次第に下降され、サ
ンプリングチューブ70が孔底から下部に向けて突出さ
れるので、下部の地盤の土がサンプリングチューブの中
に入り込んで、サンプリングの試料が採取される。
【0047】前記サンプリングチューブによる試料の採
取は、深さLに亘って行われるが、サンプリングチュー
ブを保持するサンプリング用ピストンが最下部(下死
点)にまで到達すると、上部室に供給されている泥水
は、本体外筒シリンダの排水孔63から漏れ出すように
なる。そして、地上では、泥水の送り出し圧力が急激に
低下するために、サンプリング用ピストンを下部に向け
て押し出す際の下死点を容易に知ることができる。その
後で、地盤中に突入されているサンプリングチューブを
引き抜くためには、ボーリング装置の昇降装置を使用
し、ボーリング装置の油圧を用いてサンプリングチュー
ブを地盤中から引き抜く動作を行う。
【0048】そして、サンプリングチューブがボーリン
グ孔から引上げられてからは、ボーリング装置のロッド
ホルダーのクランプを開放し、座屈防止ブロックを回収
する作業を行う。その後で、ボーリング装置に設けてい
るウインチ等を使用して、掘削用ロッドの先端部に取付
けた保持部材を使用しながら、複合クラウン・ビット装
置を上方に引上げる動作を行う。前述したようにして、
複合クラウン・ビット装置を地上に回収してから、複合
クラウン・ビット装置を台の上に横に置いて、本体外筒
シリンダ60の下部の中間スリーブ部材64を取り外
す。さらに、サンプリング用ピストンからサンプリング
チューブを取り外して、前記サンプリングチューブの両
端部を封止材料を用いて水密に封止し、サンプリングチ
ューブを土質試験に向けて供給する。
【0049】前記試料回収の後で、新しいサンプリング
チューブをサンプリング用ピストンに装着し、本体外筒
シリンダに中間スリーブ部材と下端部クラウン部材とを
組み合わせたものを組み立てるとともに、弁棒部材を取
り出して、スライドバルブ35を元の位置に戻し、サン
プリング用ピストン71の上部室の泥水を排除しなが
ら、サンプリング用ピストンを上昇位置に戻す。そし
て、再び、複合クラウン・ビット装置20を掘削用ロッ
ド10の下端部に取付けてから、前記ボーリング装置の
ウインチを用いてケーシングの中で孔底まで複合クラウ
ン・ビット装置を下降させる動作を行うが、その複合ク
ラウン・ビット装置の下降の際には、掘削用ロッドを上
部から順次接続する作業を行う。
【0050】前述したようにして複合クラウン・ビット
装置が孔底まで挿入されてから、ボーリング装置により
掘削用ロッドを駆動して、サンプリングチューブにより
掘削した孔の周囲を掘削して、複合クラウン・ビット装
置をサンプリングチューブにより掘削された後の深さま
で、もしくは、予定された深さの位置まで掘削する。ま
た、例えば、地盤がシルト系を外れて砂質系になった時
には、前記複合クラウン・ビット装置により掘削する動
作に平行させて、ケーシングを沈下させる作業も行うよ
うにし、複合クラウン・ビット装置とケーシングの下部
とが前記図2に示されたような、試料採取の予定地点に
まで推進されると、次の試料採取の作業が行われる。
【0051】
【発明の効果】本発明の複合クラウン・ビット装置は、
前述したように構成しているものであるから、複合クラ
ウン・ビット装置に対して、掘削用のビット装置と、試
料採取装置とを一体に設けているので、ボーリング孔の
掘削の直後に、試料採取の作業を行うことができる。そ
して、本発明の装置を用いる場合には、従来の装置のよ
うに、掘削装置を用いて孔を掘削した後で、ロッドの先
端部にサンプリング装置を付け替えて、孔の底から土等
の試料を採取するような2度の工程を経ずに、掘削孔か
らの試料を採取することが可能になり、試料採取の作業
工程を簡素化することができる。また、本発明の複合ク
ラウン・ビット装置においては、泥水経路の切換の作用
のみによって、掘削の作業から試料採取の作業に移行さ
せることができるのであり、弁棒部材をロッドの中に投
入するのみで、試料採取の動作に切り換ることが可能と
なる。
【0052】さらに、本発明の装置を用いた試料採取方
法では、掘削時と試料採取時との2種類の作業に対し
て、掘削用の泥水を使用することが可能であり、その泥
水の案内路を弁棒部材により切り換える動作を正確に行
わせることにより、試料採取の作業を容易に行うことが
できる。そして、試料採取に際しては、座屈防止用ブロ
ックをケーシングの中に一定の間隔で配置することによ
り、ロッドに付与される反力をケーシングに伝達して、
ロッドの支持を行うことが可能となり、ロッドが曲りを
生じたり、折れたりすることを防止して、試料採取作業
を安全に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の装置の構成を示す説明図である。
【図2】 本発明の複合クラウン・ビット装置により試
料を採取する状態の説明図である。
【図3】 本発明の複合クラウン・ビット装置の構成を
示す断面図である。
【図4】 複合クラウン・ビット装置における試料採取
の最終位置での各構成部材の関係を示す説明図である。
【図5】 複合クラウン・ビット装置の上部部材の説明
図である。
【図6】 複合クラウン・ビット装置のスライドバルブ
が掘削部に泥水を案内する状態の説明図である。
【図7】 本発明の複合クラウン・ビット装置の下部に
配置する構成部材の説明図である。
【図8】 複合クラウン・ビット装置に設けているサン
プリング用ピストンの断面図である。
【図9】 図8のサンプリング用ピストンの平面図であ
る。
【図10】 本発明に用いる本体下固定ピストンの平面
図である。
【図11】 図10のピストンの断面図である。
【図12】 本発明に用いる掘削ビット部材の平面図で
ある。
【図13】 図12のA−A′線での断面図である。
【図14】 図12の掘削ビット部材の下面図である。
【図15】 図14のB−B′線での断面図である。
【図16】 排気系装置に配置するフロート部材の断面
図である。
【図17】 排気系装置に配置するピストン部材の説明
図である。
【図18】 掘削用ロッドの保護のために用いる座屈防
止ブロックの側面図である。
【図19】 座屈防止ブロックの平面図である。
【図20】 従来のサンプリング装置の構成を示す説明
図である。
【図21】 サンプリングチューブによる試料採取の状
態の説明図である。
【符号の説明】
1 ボーリング装置、 3 スピンドルヘッド、1
0 掘削用ロッド、 12 ケーシング、13
座屈防止ブロック、 20 複合クラウン・ビット装
置、21 本体上ヘッド、 25 本体中ヘッド、
26 リング状通水路、 27 縦孔、 30
バルブガイド部材、35 スライドバルブ、 39
ギャップカラー部材、40 本体下固定ピストン、
42 ボール弁、45 中心部パイプシャフト、
47 弁棒部材、50 掘削ビット部材、 51
ビット、 60 本体外筒シリンダ、61 上
部室、 62 下部室、 64 中間スリーブ部
材、65 下端部クラウン部材、 70 サンプリ
ングチューブ、71 サンプリング用ピストン、 8
0 排気系装置、83 ボール弁、 87 フロ
ート部材、90 排水系装置、 93 ピストン部
材、 95 ボール弁、100 サンプリング装
置、 110 サンプリング用ピストン、111
サンプリングチューブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 雅宣 埼玉県越谷市大竹766番地4 有限会社ヨ シダボーリング内 (72)発明者 佐藤 正志 埼玉県越谷市大竹766番地4 有限会社ヨ シダボーリング内 (72)発明者 大竹 規夫 東京都墨田区江東橋5丁目3番13号 写測 ビル 興亜開発株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリング装置により回転と推進作用を
    付与される外筒シリンダとロッドと、 前記外筒シリンダとロッドの先端部に取付けられ、下端
    部に掘削用のクラウンとビットを備えたヘッド装置と、 前記ヘッド装置に対して泥水を供給する泥水供給装置と
    を備えてなる装置において、 前記ヘッド装置は、掘削用の外筒シリンダのクラウンと
    ビット部材およびサンプリングチューブとを複合した複
    合クラウン・ビット装置として構成され、 前記複合クラウン・ビット装置に泥水を供給する経路に
    は、掘削作業時の泥水供給経路と、サンプリングチュー
    ブを推進させるための泥水の供給経路とを切り換える手
    段を設け、 前記掘削用のクラウン・ビット部材による掘削と、サン
    プリングチューブを用いた試料の採取とを、泥水の供給
    経路を変更することにより行うことを特徴とする試料採
    取装置。
  2. 【請求項2】 前記複合クラウン・ビット装置は、前記
    ロッドに接続される本体上ヘッドと、 前記本体上ヘッドに接続される本体中ヘッドと、 下端部の掘削用のクラウン・ビット部材とを、掘削部材
    をロッドからの泥水を案内する経路を設けた中心部パイ
    プシャフトにより接続し、 前記中心部パイプシャフトに対して中心軸を共通させて
    配置する本体外筒シリンダと、 前記本体外筒シリンダの内部で移動可能なサンプリング
    用ピストンと、 前記サンプリング用ピストンに接続されるサンプリング
    チューブと、 前記サンプリングピストンと掘削部材に対する泥水の供
    給経路を切り換える手段と、 を設けることを特徴とする請求項1に記載の試料採取装
    置。
  3. 【請求項3】 前記泥水の供給経路を切り換える手段
    は、 本体中ヘッドの中心部に設けたロッドに連通する泥水経
    路に対して、サンプリング用ピストンに連通する通水路
    を配置し、 前記通水路に対して上部に小径のリング状の突出部を設
    けた円筒状のスライドバルブを配置し、 前記スライドバルブを上昇位置に保持した状態では、掘
    削部材に対して泥水を供給する経路を設定し、 前記スライドバルブを押し下げた位置では、掘削部材に
    対する泥水供給経路を閉じてサンプリング用ピストンに
    対する通水経路を開き、サンプリングチューブを複合ク
    ラウン・ビット装置から突出させる動作を行うことを特
    徴とする請求項1または2に記載の試料採取装置。
  4. 【請求項4】 前記スライドバルブにより泥水供給経路
    を変更するための部材として、弁棒部材を用い、 前記弁棒部材は、前記ロットの泥水供給孔よりも小径
    で、スライドバルブの上部のリング状突出部の内径より
    も大径の頭部を有する棒状部材で構成し、 ボーリング装置の上部で前記弁棒部材をロッドを切り離
    した位置から、ロッドの孔の中を落下させてスライドバ
    ルブを押し下げる動作を行い、泥水の供給経路をサンプ
    リング用ピストンに対する通水経路に向けて供給するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の試料採取装置。
  5. 【請求項5】 前記本体シリンダの内部に収容されるサ
    ンプリング用ピストンに対して上部室と下部室とを形成
    し、 前記サンプリング用ピストンには空気を排出可能で水を
    通さない排気経路と、サンプリング用ピストン上部室の
    圧力により下部室の水を排出する排水経路とを配置し、 前記サンプリングチューブを本体外筒シリンダから押し
    出して試料の採取を行った後で、前記サンプリング用ピ
    ストンの移動を停止させて複合クラウン・ビット装置を
    引き上げ可能に構成することを特徴とする請求項1ない
    し4のいずれかに記載の試料採取装置。
  6. 【請求項6】 ボーリング装置により、回転と推進作用
    を付与される外筒シリンダとロッドと、 前記ロッドの先端部に取付けられ、下端部に掘削用のビ
    ット部材と、サンプリングチューブとを備えた複合クラ
    ウン・ビット装置と、 前記サンプリングチューブを駆動するために、本体外筒
    シリンダの内部で移動可能に設けたピストン部材と、 前記複合クラウン・ビット装置に泥水を供給する経路に
    泥水の供給経路を切り換える手段を設け、 前記掘削用のクラウンとビット部材による掘削と、サン
    プリングチューブを用いた試料の採取とを、泥水の供給
    経路を変更することにより行い、 前記掘削用のクラウンとビット部材を用いて掘削した後
    で、泥水供給経路を切り換えて、本体シリンダのピスト
    ン上部に向けて泥水を供給し、ビット部材により掘削し
    た孔の下部に向けてサンプリングチューブを突出させ、 掘削孔の下部の土を前記サンプリングチューブ内部に収
    容する動作を行い、 前記サンプリングチューブ内部に土を収容してから複合
    クラウン・ビット装置を引上げて試料の採取の動作を行
    うことを特徴とする試料採取方法。
  7. 【請求項7】 前記複合クラウン・ビット装置により試
    料の採取を行う際に、半割り状の部材を2つ組み合わせ
    た座屈防止用ブロックを用い、 前記座屈防止用ブロックを接続部材により連結してロッ
    ドに対して一定の間隔で配置し、 前記ロッドに付与される荷重反力を、ボーリング孔を保
    護するためのケーシングに負荷することを特徴とする請
    求項6に記載の試料採取方法。
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