JPH10204088A - インドール誘導体の製造方法 - Google Patents
インドール誘導体の製造方法Info
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- JPH10204088A JPH10204088A JP1014997A JP1014997A JPH10204088A JP H10204088 A JPH10204088 A JP H10204088A JP 1014997 A JP1014997 A JP 1014997A JP 1014997 A JP1014997 A JP 1014997A JP H10204088 A JPH10204088 A JP H10204088A
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- Japan
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- compound
- formula
- phthalimide
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- pentamethyl
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 式(2)
【化1】
で表されるフタルイミド化合物に塩基を作用させること
を特徴とする式(1) 【化2】 で表される化合物又はその塩の製造方法。 【効果】 温和な条件下で高収率で化合物(1)を製造
することができ、大量製造に適している。
を特徴とする式(1) 【化2】 で表される化合物又はその塩の製造方法。 【効果】 温和な条件下で高収率で化合物(1)を製造
することができ、大量製造に適している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、心疾患治療剤とし
て有用な(2−RS,3−SR)−2−アミノメチル−
2,3,5,8,8−ペンタメチル−2,3,7,8−
テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]インドール−
7−オン又はその塩の工業的に有利な製造方法に関す
る。
て有用な(2−RS,3−SR)−2−アミノメチル−
2,3,5,8,8−ペンタメチル−2,3,7,8−
テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]インドール−
7−オン又はその塩の工業的に有利な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】次の式(1)で表される(2−RS,3
−SR)−2−アミノメチル−2,3,5,8,8−ペ
ンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6H−フ
ロ[2,3−e]インドール−7−オン及びその塩は、
心不全、不整脈等の心疾患治療剤として有用であること
が知られている(特開平7−173162号公報)。
−SR)−2−アミノメチル−2,3,5,8,8−ペ
ンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6H−フ
ロ[2,3−e]インドール−7−オン及びその塩は、
心不全、不整脈等の心疾患治療剤として有用であること
が知られている(特開平7−173162号公報)。
【0003】
【化6】
【0004】そして、上記公報には、次式(A)で表さ
れるアジド化合物を当該アジド化合物と同重量の10%
パラジウム炭素触媒の存在下、接触還元することにより
当該インドール誘導体(1)を得る方法が開示されてい
る。
れるアジド化合物を当該アジド化合物と同重量の10%
パラジウム炭素触媒の存在下、接触還元することにより
当該インドール誘導体(1)を得る方法が開示されてい
る。
【0005】
【化7】
【0006】しかし、上記方法は、使用する10%パラ
ジウム炭素触媒量が多いため、安全面と経済面の問題が
ある。すなわち、アジド基は爆発性化合物に特有な原子
団とみなされているため、多量の触媒を用いる接触還元
法は危険性を有し、このため大量製造に適した方法では
ない。また、10%パラジウム炭素触媒の量を減らす
と、反応の進行が遅くなったり、副生成物が生成したり
する。
ジウム炭素触媒量が多いため、安全面と経済面の問題が
ある。すなわち、アジド基は爆発性化合物に特有な原子
団とみなされているため、多量の触媒を用いる接触還元
法は危険性を有し、このため大量製造に適した方法では
ない。また、10%パラジウム炭素触媒の量を減らす
と、反応の進行が遅くなったり、副生成物が生成したり
する。
【0007】また、上記公報中でアジド化合物(A)の
原料として用いられているハロゲン化合物をベンジルア
ミノ化して得られるベンジルアミン化合物を接触還元に
より脱ベンジル化してインドール誘導体(1)を製造す
る方法も考えられるが、接触還元反応を経由するため、
触媒の持つ発火性による危険性を回避することができ
ず、また経済性の向上を図ることもできない。
原料として用いられているハロゲン化合物をベンジルア
ミノ化して得られるベンジルアミン化合物を接触還元に
より脱ベンジル化してインドール誘導体(1)を製造す
る方法も考えられるが、接触還元反応を経由するため、
触媒の持つ発火性による危険性を回避することができ
ず、また経済性の向上を図ることもできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、温和な条件下、高収率で大量製造に適したインドー
ル誘導体(1)の製造方法を提供することにある。
は、温和な条件下、高収率で大量製造に適したインドー
ル誘導体(1)の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる実状において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、下記の式(3)で表
されるヨード化合物にフタルイミドのアルカリ塩を作用
させて得られる式(2)で表されるフタルイミド化合物
に塩基を作用させることにより、温和な条件で効率よく
化合物(1)が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
発明者らは鋭意研究を行った結果、下記の式(3)で表
されるヨード化合物にフタルイミドのアルカリ塩を作用
させて得られる式(2)で表されるフタルイミド化合物
に塩基を作用させることにより、温和な条件で効率よく
化合物(1)が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0010】本発明の製造方法は、次の反応式で表すこ
とができる。
とができる。
【0011】
【化8】
【0012】すなわち、本発明は、式(2)で表される
フタルイミド化合物に塩基を作用させることを特徴とす
る式(1)で表される化合物又はその塩の製造方法を提
供するものである。また、本発明は、式(3)で表され
るヨード化合物にフタルイミドのアルカリ塩を作用させ
て式(2)で表されるフタルイミド化合物を得、次いで
当該フタルイミド化合物に塩基を作用させることを特徴
とする式(1)で表される化合物又はその塩の製造方法
を提供するものである。
フタルイミド化合物に塩基を作用させることを特徴とす
る式(1)で表される化合物又はその塩の製造方法を提
供するものである。また、本発明は、式(3)で表され
るヨード化合物にフタルイミドのアルカリ塩を作用させ
て式(2)で表されるフタルイミド化合物を得、次いで
当該フタルイミド化合物に塩基を作用させることを特徴
とする式(1)で表される化合物又はその塩の製造方法
を提供するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、反応工程毎に本発明の製造
方法を説明する。 (工程1)特開平7−173162号公報に記載の方法
で得られる化合物(3)にフタルイミドのアルカリ塩を
作用させることにより化合物(2)が得られる。
方法を説明する。 (工程1)特開平7−173162号公報に記載の方法
で得られる化合物(3)にフタルイミドのアルカリ塩を
作用させることにより化合物(2)が得られる。
【0014】この反応は溶媒中で行うのが好ましく、使
用される溶媒はジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミドなどの非プロトン性極性溶媒が最も好ましく、ニ
トロベンゼン、クロルベンゼンなどの高沸点溶媒も使用
できる。フタルイミドのアルカリ塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩などが好ましい。また、反応促進剤とし
て、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、沃化テトラ
−n−ブチルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルア
ンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テト
ラエチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩などを加
えこともできる。反応は、化合物(3)とこれに対して
1〜3当量のフタルイミドのアルカリ塩を用いて100
〜200℃、好ましくは140〜170℃で行われ、反
応時間は8〜20時間である。
用される溶媒はジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミドなどの非プロトン性極性溶媒が最も好ましく、ニ
トロベンゼン、クロルベンゼンなどの高沸点溶媒も使用
できる。フタルイミドのアルカリ塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩などが好ましい。また、反応促進剤とし
て、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム、沃化テトラ
−n−ブチルアンモニウム、塩化テトラ−n−ブチルア
ンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テト
ラエチルアンモニウム等の四級アンモニウム塩などを加
えこともできる。反応は、化合物(3)とこれに対して
1〜3当量のフタルイミドのアルカリ塩を用いて100
〜200℃、好ましくは140〜170℃で行われ、反
応時間は8〜20時間である。
【0015】上記の方法で得られた化合物(2)の粗結
晶は、溶媒中で加熱することによって、異性体の含量を
減少させることができる。溶媒としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノール等のアルコール類の他、
酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、トルエン、
ジイソプロピルエーテルなどを単独で又は二種以上を組
み合わせて用いられる。
晶は、溶媒中で加熱することによって、異性体の含量を
減少させることができる。溶媒としては、メタノール、
エタノール、イソプロパノール等のアルコール類の他、
酢酸エチル、アセトニトリル、ジオキサン、トルエン、
ジイソプロピルエーテルなどを単独で又は二種以上を組
み合わせて用いられる。
【0016】(工程2)化合物(2)に塩基を作用させ
ることにより、化合物(1)が得られる。本反応で用い
られる塩基としてはヒドラジン水和物、メチルアミン等
の有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、水酸化バリウム等の無機塩基などが挙げ
られる。塩基として有機アミンを用いる場合は、溶媒
中、化合物(2)と1〜5当量のアミンを50〜120
℃で1〜10時間反応させることによって化合物(1)
が得られる。溶媒としては、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等のアルコール類の他、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが用いられ
る。塩基として無機塩基を用いる場合は、化合物(2)
と2〜10当量の塩基を水溶液中又は水と前記溶媒との
混合液中で有機アミンを用いる場合と同条件下で反応さ
せることによって化合物(1)が得られる。
ることにより、化合物(1)が得られる。本反応で用い
られる塩基としてはヒドラジン水和物、メチルアミン等
の有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、水酸化バリウム等の無機塩基などが挙げ
られる。塩基として有機アミンを用いる場合は、溶媒
中、化合物(2)と1〜5当量のアミンを50〜120
℃で1〜10時間反応させることによって化合物(1)
が得られる。溶媒としては、メタノール、エタノール、
イソプロパノール等のアルコール類の他、クロロホル
ム、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが用いられ
る。塩基として無機塩基を用いる場合は、化合物(2)
と2〜10当量の塩基を水溶液中又は水と前記溶媒との
混合液中で有機アミンを用いる場合と同条件下で反応さ
せることによって化合物(1)が得られる。
【0017】得られた化合物(1)は通常の方法で酸付
加塩、例えば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸の塩に導くこと
ができる。
加塩、例えば塩酸塩、硫酸塩等の無機酸の塩に導くこと
ができる。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、心疾患治療
剤として有用な化合物(1)又はその塩を温和な条件下
で高収率で得ることができる。また、この製造方法は大
量生産に適している。
剤として有用な化合物(1)又はその塩を温和な条件下
で高収率で得ることができる。また、この製造方法は大
量生産に適している。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例を挙げて更に詳しく説明
するが、これらは、単に例示であって本発明を制限する
ものではない。なお、実施例において製造された化合物
中の異性体含量は下記の条件下、HPLCにより測定し
た。
するが、これらは、単に例示であって本発明を制限する
ものではない。なお、実施例において製造された化合物
中の異性体含量は下記の条件下、HPLCにより測定し
た。
【0020】化合物(3): カラム:CAPCELLPAK,C18 UG120(資
生堂) 展開溶媒:0.01M SDS:アセトニトリル:酢酸
=100:70:1(SDS:ドデシル硫酸ナトリウ
ム) 温度:40℃ 流速:1.0ml/min. 検出:UV 254nm 保持時間:シン体(本発明化合物) 21.47min. アンチ体(異性体) 21.31min. 化合物(2):化合物(1)に誘導した後、測定した。 化合物(1): カラム:Inertsil ODS−2, 15cm(ジ
ーエルサイエンス) 展開溶媒:0.02M SPS:アセトニトリル:酢酸
=100:15:1(SPS:プロピル硫酸ナトリウ
ム) 温度:40℃ 流速:1.0ml/min. 検出:UV 254nm 保持時間:シン体(本発明化合物) 17.93min. アンチ体(異性体) 19.83min.
生堂) 展開溶媒:0.01M SDS:アセトニトリル:酢酸
=100:70:1(SDS:ドデシル硫酸ナトリウ
ム) 温度:40℃ 流速:1.0ml/min. 検出:UV 254nm 保持時間:シン体(本発明化合物) 21.47min. アンチ体(異性体) 21.31min. 化合物(2):化合物(1)に誘導した後、測定した。 化合物(1): カラム:Inertsil ODS−2, 15cm(ジ
ーエルサイエンス) 展開溶媒:0.02M SPS:アセトニトリル:酢酸
=100:15:1(SPS:プロピル硫酸ナトリウ
ム) 温度:40℃ 流速:1.0ml/min. 検出:UV 254nm 保持時間:シン体(本発明化合物) 17.93min. アンチ体(異性体) 19.83min.
【0021】実施例1 (2−RS,3−SR)−2,3,5,8,8−ペンタ
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]2.04g(5.29mmol:異性体含量3.3
0%)及びフタルイミドカリウム1.96g(10.5
8mmol)をジメチルスルホキシド7mlに加え、窒素雰囲
気下、浴温160℃で10時間攪拌した。その後、内温
が100℃まで下降した時に水35mlを加え、同温度で
1時間加熱還流し、氷水冷却下で更に1時間攪拌した。
析出物を濾取し、水20mlで洗浄後、乾燥して目的化合
物の粗結晶1.75g(収率82.0%:異性体含量
2.82%)を得た。この粗結晶にアセトニトリル1
7.5mlを加え、浴温90℃で1時間加熱還流した後、
氷水冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取した
後、乾燥して微褐色結晶の目的物1.46g(収率6
8.3%:異性体含量0.44%)を得た。
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]2.04g(5.29mmol:異性体含量3.3
0%)及びフタルイミドカリウム1.96g(10.5
8mmol)をジメチルスルホキシド7mlに加え、窒素雰囲
気下、浴温160℃で10時間攪拌した。その後、内温
が100℃まで下降した時に水35mlを加え、同温度で
1時間加熱還流し、氷水冷却下で更に1時間攪拌した。
析出物を濾取し、水20mlで洗浄後、乾燥して目的化合
物の粗結晶1.75g(収率82.0%:異性体含量
2.82%)を得た。この粗結晶にアセトニトリル1
7.5mlを加え、浴温90℃で1時間加熱還流した後、
氷水冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取した
後、乾燥して微褐色結晶の目的物1.46g(収率6
8.3%:異性体含量0.44%)を得た。
【0022】融点:262.5〜262.8℃ IR(KBr)cm-1:3463, 1772, 1721, 1701, 1647, 1397, 1
383, 1270, 10611 H-NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,s), 1.42(3H,d,J=7.1Hz),
1.46(3H,s), 1.47(3H,s), 2.21(3H,s),3.30(H,q,J=7.1H
z), 3.70(2H,d,J=14.0Hz), 4.06(2H,d,J=14.0Hz),6.75
(H,s), 7.72〜7.78(2H,m), 7.86〜7.92(2H,m), 8.09(H,
bs)
383, 1270, 10611 H-NMR(CDCl3)δ:1.31(3H,s), 1.42(3H,d,J=7.1Hz),
1.46(3H,s), 1.47(3H,s), 2.21(3H,s),3.30(H,q,J=7.1H
z), 3.70(2H,d,J=14.0Hz), 4.06(2H,d,J=14.0Hz),6.75
(H,s), 7.72〜7.78(2H,m), 7.86〜7.92(2H,m), 8.09(H,
bs)
【0023】実施例2 (2−RS,3−SR)−2,3,5,8,8−ペンタ
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]10.00g(25.958mmol:異性体含量
2.95%)及びフタルイミドカリウム7.21g(3
8.927mmol)をジメチルスルホキシド30mlに加
え、窒素雰囲気下、浴温160℃で10時間攪拌した。
内温が100℃まで下降した時に水30ml、次いでメタ
ノール120mlを加えて同温で1時間加熱還流し、氷水
冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取し、水30
mlで洗浄後乾燥して目的化合物の粗結晶7.66g(収
率73.0%:異性体含量0.52%)を得た。この粗
結晶7.64gにメタノール115mlを加え、浴温90
℃で1時間加熱還流した後、氷水冷却下で更に1時間攪
拌した。析出物を濾取後乾燥して、淡褐色プリズム晶の
目的物7.25g(収率69.3%:異性体含量0.3
6%)を得た。ここで得られた化合物のIR値及び1H-NMR
値は実施例1で得られた化合物のそれと一致した。
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]10.00g(25.958mmol:異性体含量
2.95%)及びフタルイミドカリウム7.21g(3
8.927mmol)をジメチルスルホキシド30mlに加
え、窒素雰囲気下、浴温160℃で10時間攪拌した。
内温が100℃まで下降した時に水30ml、次いでメタ
ノール120mlを加えて同温で1時間加熱還流し、氷水
冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取し、水30
mlで洗浄後乾燥して目的化合物の粗結晶7.66g(収
率73.0%:異性体含量0.52%)を得た。この粗
結晶7.64gにメタノール115mlを加え、浴温90
℃で1時間加熱還流した後、氷水冷却下で更に1時間攪
拌した。析出物を濾取後乾燥して、淡褐色プリズム晶の
目的物7.25g(収率69.3%:異性体含量0.3
6%)を得た。ここで得られた化合物のIR値及び1H-NMR
値は実施例1で得られた化合物のそれと一致した。
【0024】実施例3 (2−RS,3−SR)−2,3,5,8,8−ペンタ
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]10.00g(25.958mmol:異性体含量
8.97%)及びフタルイミドカリウム7.21g(3
8.927mmol)をジメチルスルホキシド30mlに加
え、窒素雰囲気下、浴温160℃で10時間攪拌した。
内温が100℃まで下降した時、水30ml、次いでメタ
ノール120mlを加えて同温で1時間加熱還流し、氷水
冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取し、水30
mlで洗浄後乾燥して目的化合物の粗結晶7.12g(収
率67.8%:異性体含量0.82%)を得た。この粗
結晶6.70gにメタノール200mlを加え、浴温90
℃で1時間加熱還流した後、氷水冷却下で1時間攪拌し
た。析出物を濾取し、乾燥して微褐色プリズム晶の目的
物6.15g(収率62.2%:異性体含量0.45
%)を得た。ここで得られた化合物のIR値及び1H-NMR値
は実施例1で得られた化合物のそれと一致した。
メチル−2−(N−フタルイミノメチル)−2,3,
7,8−テトラヒドロ−6H−フロ[2,3−e]イン
ドール−7−オン[化合物(2)]の製造:(2−R
S,3−SR)−2−ヨードメチル−2,3,5,8,
8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒドロ−6
H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(3)]10.00g(25.958mmol:異性体含量
8.97%)及びフタルイミドカリウム7.21g(3
8.927mmol)をジメチルスルホキシド30mlに加
え、窒素雰囲気下、浴温160℃で10時間攪拌した。
内温が100℃まで下降した時、水30ml、次いでメタ
ノール120mlを加えて同温で1時間加熱還流し、氷水
冷却下で更に1時間攪拌した。析出物を濾取し、水30
mlで洗浄後乾燥して目的化合物の粗結晶7.12g(収
率67.8%:異性体含量0.82%)を得た。この粗
結晶6.70gにメタノール200mlを加え、浴温90
℃で1時間加熱還流した後、氷水冷却下で1時間攪拌し
た。析出物を濾取し、乾燥して微褐色プリズム晶の目的
物6.15g(収率62.2%:異性体含量0.45
%)を得た。ここで得られた化合物のIR値及び1H-NMR値
は実施例1で得られた化合物のそれと一致した。
【0025】実施例4 (2−RS,3−SR)−2−アミノメチル−2,3,
5,8,8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−6H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン
[化合物(1)]の製造:(2−RS,3−SR)−
2,3,5,8,8−ペンタメチル−2−(N−フタル
イミノメチル)−2,3,7,8−テトラヒドロ−6H
−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(2)]5.00g(12.36mmol)及びヒドラジン
一水和物1.86g(37.16mmol)をメタノール1
00mlに加え、浴温70℃で2時間加熱還流した。溶媒
を留去し、残渣にクロロホルム80ml及び飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液100mlを加えて抽出し、クロロホル
ム層を分取した。抽出液を水100mlで洗浄した後、無
水硫酸水素ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して目的物
の遊離体3.39g(収率99.9%:異性体含量0.
44%)を得た。得られた遊離体3.39g(12.2
7mmol)をメタノール34mlに溶解し、氷水冷却下で濃
塩酸1.16ml(13.46mmol)を滴下し、1時間攪
拌した。不溶物を濾過して除き、メタノール残量が7.
6mlになるまで減圧蒸留し、イソプロパノール22.9
mlを加えて浴温80℃で1時間加熱還流した後、室温で
更に2時間攪拌した。析出物を濾取し、イソプロパノー
ルで洗浄後、風乾し、更に減圧乾燥して無色プリズム晶
として目的化合物の塩酸塩3.52g(収率91.6
%:異性体含量0.36%)を得た。
5,8,8−ペンタメチル−2,3,7,8−テトラヒ
ドロ−6H−フロ[2,3−e]インドール−7−オン
[化合物(1)]の製造:(2−RS,3−SR)−
2,3,5,8,8−ペンタメチル−2−(N−フタル
イミノメチル)−2,3,7,8−テトラヒドロ−6H
−フロ[2,3−e]インドール−7−オン[化合物
(2)]5.00g(12.36mmol)及びヒドラジン
一水和物1.86g(37.16mmol)をメタノール1
00mlに加え、浴温70℃で2時間加熱還流した。溶媒
を留去し、残渣にクロロホルム80ml及び飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液100mlを加えて抽出し、クロロホル
ム層を分取した。抽出液を水100mlで洗浄した後、無
水硫酸水素ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して目的物
の遊離体3.39g(収率99.9%:異性体含量0.
44%)を得た。得られた遊離体3.39g(12.2
7mmol)をメタノール34mlに溶解し、氷水冷却下で濃
塩酸1.16ml(13.46mmol)を滴下し、1時間攪
拌した。不溶物を濾過して除き、メタノール残量が7.
6mlになるまで減圧蒸留し、イソプロパノール22.9
mlを加えて浴温80℃で1時間加熱還流した後、室温で
更に2時間攪拌した。析出物を濾取し、イソプロパノー
ルで洗浄後、風乾し、更に減圧乾燥して無色プリズム晶
として目的化合物の塩酸塩3.52g(収率91.6
%:異性体含量0.36%)を得た。
【0026】融点:300℃以上 IR(KBr)cm-1:3225, 3126, 2974, 1722, 1649, 1492, 1
456, 1262, 1039, 8841 H-NMR(CD3OD)δ:1.26(3H,d,J=7.3Hz), 1.39(3H,s),
1.42(3H,s), 1.56(3H,s), 2.19(3H,s),3.14(2H,s), 6.8
3(1H,s)
456, 1262, 1039, 8841 H-NMR(CD3OD)δ:1.26(3H,d,J=7.3Hz), 1.39(3H,s),
1.42(3H,s), 1.56(3H,s), 2.19(3H,s),3.14(2H,s), 6.8
3(1H,s)
フロントページの続き (72)発明者 北村 崇博 東京都東村山市野口町2−17−43−202
Claims (2)
- 【請求項1】 次の式(2) 【化1】 で表されるフタルイミド化合物に塩基を作用させること
を特徴とする次の式(1) 【化2】 で表される化合物又はその塩の製造方法。 - 【請求項2】 次の式(3) 【化3】 で表されるヨード化合物にフタルイミドのアルカリ塩を
作用させて次の式(2) 【化4】 で表されるフタルイミド化合物を得、次いで当該フタル
イミド化合物に塩基を作用させることを特徴とする次の
式(1) 【化5】 で表される化合物又はその塩の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014997A JPH10204088A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インドール誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1014997A JPH10204088A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インドール誘導体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10204088A true JPH10204088A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11742230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1014997A Pending JPH10204088A (ja) | 1997-01-23 | 1997-01-23 | インドール誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10204088A (ja) |
-
1997
- 1997-01-23 JP JP1014997A patent/JPH10204088A/ja active Pending
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