JPH1020100A - 画像形成方法、画像形成装置及びx線顕微鏡 - Google Patents
画像形成方法、画像形成装置及びx線顕微鏡Info
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- JPH1020100A JPH1020100A JP8176158A JP17615896A JPH1020100A JP H1020100 A JPH1020100 A JP H1020100A JP 8176158 A JP8176158 A JP 8176158A JP 17615896 A JP17615896 A JP 17615896A JP H1020100 A JPH1020100 A JP H1020100A
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- image signal
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 加工精度が不十分な光学素子を光学系に用い
ても、高分解能の画像を得ることができる画像形成方
法、画像形成装置及びX線顕微鏡を提供する。 【解決手段】 X線対物光学系2と試料ホルダー4の間
に、X線対物光学系2の開口を任意方向及び任意の大き
さに制限できる開口制限機構20を設けることにより、
X線撮像系6に撮像される像の解像度に任意の異方性を
持たせるとともに、X線撮像系6に撮像された各試料像
信号を記憶する画像信号記憶部30と、画像信号記憶部
30に記憶された各試料像信号を処理することにより画
像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成
した画像特性信号を画像信号化処理することにより、複
数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2
次元画像信号を形成する画像信号処理部31と、画像信
号処理部31により形成された高解像度の2次元画像信
号を画像として表示する画像表示部7と、を設けた。
ても、高分解能の画像を得ることができる画像形成方
法、画像形成装置及びX線顕微鏡を提供する。 【解決手段】 X線対物光学系2と試料ホルダー4の間
に、X線対物光学系2の開口を任意方向及び任意の大き
さに制限できる開口制限機構20を設けることにより、
X線撮像系6に撮像される像の解像度に任意の異方性を
持たせるとともに、X線撮像系6に撮像された各試料像
信号を記憶する画像信号記憶部30と、画像信号記憶部
30に記憶された各試料像信号を処理することにより画
像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成
した画像特性信号を画像信号化処理することにより、複
数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2
次元画像信号を形成する画像信号処理部31と、画像信
号処理部31により形成された高解像度の2次元画像信
号を画像として表示する画像表示部7と、を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の方向に或い
は全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像を得る
ことができる画像形成方法、画像形成装置及びX線顕微
鏡に関するものである。
は全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像を得る
ことができる画像形成方法、画像形成装置及びX線顕微
鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、急速に進歩している医学や生物工
学の分野では、通常の可視光(波長λ=約400nm 〜800n
m )を用いる光学顕微鏡よりも分解能が高く、しかも生
きた試料(例えば、細胞、バクテリア、精子、染色体、
ミトコンドリア、べん毛など、以下生体試料という)を
も鮮明に観察することができる高解像度の顕微鏡を要求
する声が日増しに高まっている。
学の分野では、通常の可視光(波長λ=約400nm 〜800n
m )を用いる光学顕微鏡よりも分解能が高く、しかも生
きた試料(例えば、細胞、バクテリア、精子、染色体、
ミトコンドリア、べん毛など、以下生体試料という)を
も鮮明に観察することができる高解像度の顕微鏡を要求
する声が日増しに高まっている。
【0003】前記光学顕微鏡よりも分解能がはるかに高
い顕微鏡として電子顕微鏡がある。しかし、電子顕微鏡
は電子光学系が真空中に配置されるので、試料または試
料を収納する試料容器も真空中に配置する必要があり、
試料を直接真空中に配置する場合には、試料を生きた状
態で配置することは当然不可能であり、また生きた試料
を試料容器に収納して真空中に配置する場合には、電子
線を十分に透過する試料容器材料がないため、生きた試
料を観察することができない。
い顕微鏡として電子顕微鏡がある。しかし、電子顕微鏡
は電子光学系が真空中に配置されるので、試料または試
料を収納する試料容器も真空中に配置する必要があり、
試料を直接真空中に配置する場合には、試料を生きた状
態で配置することは当然不可能であり、また生きた試料
を試料容器に収納して真空中に配置する場合には、電子
線を十分に透過する試料容器材料がないため、生きた試
料を観察することができない。
【0004】そこで、このような生体試料の観察を可能
とするために、可視光に代えて波長λ=2 〜5nm の軟X
線を用いるX線顕微鏡が検討され、具体的にも開発され
つつある。軟X線領域では、X線の物質による吸収は、
X線の波長や物質の原子番号などにより図10に示すよ
うに変化する。一般には、同一物質に対してはX線の波
長が長いほど吸収されやすく、同一波長のX線に対して
は物質の原子番号が大きいほど吸収されやすい。
とするために、可視光に代えて波長λ=2 〜5nm の軟X
線を用いるX線顕微鏡が検討され、具体的にも開発され
つつある。軟X線領域では、X線の物質による吸収は、
X線の波長や物質の原子番号などにより図10に示すよ
うに変化する。一般には、同一物質に対してはX線の波
長が長いほど吸収されやすく、同一波長のX線に対して
は物質の原子番号が大きいほど吸収されやすい。
【0005】特に23〜44ÅのX線波長域では、酸素原子
を有する水は、蛋白質などの炭素原子を有する有機物に
比べてX線透過率が大きい(X線吸収率が小さい)。つ
まり、X線を用いて観察すると、水と蛋白質との間のX
線吸収率の違いからコントラストが得られるので、染色
することなく水中における細胞の構造を見分けることが
できる。
を有する水は、蛋白質などの炭素原子を有する有機物に
比べてX線透過率が大きい(X線吸収率が小さい)。つ
まり、X線を用いて観察すると、水と蛋白質との間のX
線吸収率の違いからコントラストが得られるので、染色
することなく水中における細胞の構造を見分けることが
できる。
【0006】この23〜44ÅのX線波長域を水の窓(Wate
r Window)と呼び、生体観察にとって非常に有用な領域
である。例えば図7は、このようなX線顕微鏡のうち、
結像型X線顕微鏡の簡単な構造と光学系の一例を示した
ものである。図7において、X線発生器1から出射した
X線はX線照明光学系2により集光されて、試料カプセ
ル4に収納された生体試料3を照射する。そして、試料
3を透過したX線は、X線拡大光学系5により試料像と
してX線撮像装置6上に結像される。
r Window)と呼び、生体観察にとって非常に有用な領域
である。例えば図7は、このようなX線顕微鏡のうち、
結像型X線顕微鏡の簡単な構造と光学系の一例を示した
ものである。図7において、X線発生器1から出射した
X線はX線照明光学系2により集光されて、試料カプセ
ル4に収納された生体試料3を照射する。そして、試料
3を透過したX線は、X線拡大光学系5により試料像と
してX線撮像装置6上に結像される。
【0007】X線発生器1からX線撮像装置6までの光
路長は、例えば2m程度である。また、各光学系はX線
の吸収を防止するために、排気装置9により真空排気さ
れた鏡筒用真空容器8内に配置されている。また、図7
のような結像型X線顕微鏡の他に、図8に示すような走
査型X線顕微鏡も提案され、開発も進みつつある。
路長は、例えば2m程度である。また、各光学系はX線
の吸収を防止するために、排気装置9により真空排気さ
れた鏡筒用真空容器8内に配置されている。また、図7
のような結像型X線顕微鏡の他に、図8に示すような走
査型X線顕微鏡も提案され、開発も進みつつある。
【0008】この走査型X線顕微鏡では、X線発生器1
より出射したX線をX線集光光学系10により縮小、集光
することでX線のマイクロビームを形成し、該ビームを
試料容器4に収納された生体試料3に集光する。そし
て、試料3を透過したX線の強度をX線検出器11により
検出する。ここで、試料3を収納した試料容器4は走査
駆動ステージ12に載置されており該ステージは制御装置
13により駆動制御される。また、制御装置13は、X線検
出器11の信号より画像を形成してモニター画面7上に表
示する。
より出射したX線をX線集光光学系10により縮小、集光
することでX線のマイクロビームを形成し、該ビームを
試料容器4に収納された生体試料3に集光する。そし
て、試料3を透過したX線の強度をX線検出器11により
検出する。ここで、試料3を収納した試料容器4は走査
駆動ステージ12に載置されており該ステージは制御装置
13により駆動制御される。また、制御装置13は、X線検
出器11の信号より画像を形成してモニター画面7上に表
示する。
【0009】しかしながら、このような構成を基本とす
るX線顕微鏡は、現状においてはいくつかの問題点を有
している。以下、これについて説明する。X線顕微鏡の
結像光学系としては、図9(a)に示すような全反射を
利用した斜入射反射型のX線ミラーを用いた光学系、図
9(b)に示すような多層膜による反射鏡を利用した光
学系、図9(c)に示すようなフレネルゾーンプレート
の光学系などが使用されている。
るX線顕微鏡は、現状においてはいくつかの問題点を有
している。以下、これについて説明する。X線顕微鏡の
結像光学系としては、図9(a)に示すような全反射を
利用した斜入射反射型のX線ミラーを用いた光学系、図
9(b)に示すような多層膜による反射鏡を利用した光
学系、図9(c)に示すようなフレネルゾーンプレート
の光学系などが使用されている。
【0010】図9(a)の斜入射ミラーでは、図に示し
たような回転双曲面と回転楕円面を組み合わせたWolter
型と呼ばれる光学系が良く用いられる。この光学系は、
全反射を利用するため、光の利用効率が良く、明るいと
いう利点がある。しかしながら、図に示すような円筒形
の斜入射ミラーは、高精度に加工することが非常に困難
であり、現在の分解能は加工精度により制限されてい
る。
たような回転双曲面と回転楕円面を組み合わせたWolter
型と呼ばれる光学系が良く用いられる。この光学系は、
全反射を利用するため、光の利用効率が良く、明るいと
いう利点がある。しかしながら、図に示すような円筒形
の斜入射ミラーは、高精度に加工することが非常に困難
であり、現在の分解能は加工精度により制限されてい
る。
【0011】また、図9(b)の多層膜鏡では、図に示
すような同心の2枚の球面鏡を組み合わせたシュワルツ
シルト型と呼ばれる光学系が良く利用される。この光学
系は、比較的良く収差が補正されており、良好な結像性
能を示すという利点がある。しかしながら、多層膜鏡
は、前記水の窓と呼ばれる波長域で有効に作用する(高
反射率である)多層膜が無く、この波長域でX線顕微鏡
に利用するのは、効率の面で困難である。
すような同心の2枚の球面鏡を組み合わせたシュワルツ
シルト型と呼ばれる光学系が良く利用される。この光学
系は、比較的良く収差が補正されており、良好な結像性
能を示すという利点がある。しかしながら、多層膜鏡
は、前記水の窓と呼ばれる波長域で有効に作用する(高
反射率である)多層膜が無く、この波長域でX線顕微鏡
に利用するのは、効率の面で困難である。
【0012】図9(c)のゾーンプレートは、分解能が
最外周の線幅によって決まるため、微細加工技術の向上
に伴って分解能の向上が望めるという利点がある。しか
しながら、ゾーンプレートは、X線の回折を利用してい
るため、最も効率の高い位相ゾーンプレートを使ったと
しても、X線の利用効率は20%程度に制限される。
最外周の線幅によって決まるため、微細加工技術の向上
に伴って分解能の向上が望めるという利点がある。しか
しながら、ゾーンプレートは、X線の回折を利用してい
るため、最も効率の高い位相ゾーンプレートを使ったと
しても、X線の利用効率は20%程度に制限される。
【0013】このように、これらのX線光学系は、それ
ぞれに利点を持ってはいるものの、欠点もあり、必ずし
もX線顕微鏡に最適な光学系があるわけではない。ま
た、X線は波長が短いので、光(フォトン)エネルギー
が可視光に比べて1桁以上大きい。即ち、X線顕微鏡
は、水の窓領域という短波長領域のX線を使用すること
により生物も高分解能、無染色でみられるなど優れた特
徴を有する反面、高エネルギーのX線を生体試料に照射
して観察するので、生体試料にダメージを与えやすいと
いう問題点を有する。
ぞれに利点を持ってはいるものの、欠点もあり、必ずし
もX線顕微鏡に最適な光学系があるわけではない。ま
た、X線は波長が短いので、光(フォトン)エネルギー
が可視光に比べて1桁以上大きい。即ち、X線顕微鏡
は、水の窓領域という短波長領域のX線を使用すること
により生物も高分解能、無染色でみられるなど優れた特
徴を有する反面、高エネルギーのX線を生体試料に照射
して観察するので、生体試料にダメージを与えやすいと
いう問題点を有する。
【0014】さらに、現状のX線顕微鏡では、実験室規
模でしかも出力の大きいX線源がないという問題点があ
る。X線源としては、放射光、レーザープラズマX線
源、電子線励起のX線管などがあるが、放射光は小さな
ものでも数メートル規模の大きさを持ち、非常に高価な
装置であるため、実験室で容易に扱えるものではない。
模でしかも出力の大きいX線源がないという問題点があ
る。X線源としては、放射光、レーザープラズマX線
源、電子線励起のX線管などがあるが、放射光は小さな
ものでも数メートル規模の大きさを持ち、非常に高価な
装置であるため、実験室で容易に扱えるものではない。
【0015】また、レーザープラズマX線源も非常に強
力であるが、強力なX線源にするためには、励起するレ
ーザーに非常に高出力のものを使う必要があり、これも
数メートル規模の大きさを持ち、非常に高価である。そ
のため、実験室規模で利用できるX線源としては、X線
強度があまり大きくない小規模のレーザープラズマX線
源または電子線励起のX線管に限定されてしまう。
力であるが、強力なX線源にするためには、励起するレ
ーザーに非常に高出力のものを使う必要があり、これも
数メートル規模の大きさを持ち、非常に高価である。そ
のため、実験室規模で利用できるX線源としては、X線
強度があまり大きくない小規模のレーザープラズマX線
源または電子線励起のX線管に限定されてしまう。
【0016】従って、X線顕微鏡においては、実験室規
模で利用できるX線源を用いることで生体試料へのダメ
ージを低減するとともに、比較的低強度のX線源を有効
に利用するために、できるだけ高効率のX線光学系であ
る斜入射光学系を使用することが好ましい。しかしなが
ら、高効率の斜入射光学系は前述したように、分解能が
加工精度で制限されており、分解能を向上させるために
は、現状の加工限界を超えるような大規模な加工技術の
開発を行う必要がある。
模で利用できるX線源を用いることで生体試料へのダメ
ージを低減するとともに、比較的低強度のX線源を有効
に利用するために、できるだけ高効率のX線光学系であ
る斜入射光学系を使用することが好ましい。しかしなが
ら、高効率の斜入射光学系は前述したように、分解能が
加工精度で制限されており、分解能を向上させるために
は、現状の加工限界を超えるような大規模な加工技術の
開発を行う必要がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】この様に、X線顕微鏡
の実現に向けての様々な工夫がなされてきているが、前
記X線顕微鏡の構成では、高分解能の光学系に斜入射鏡
を利用することは非常に難しい。これは、斜入射鏡(光
学素子)が非対称非球面であり、他の光学素子と比べ
て、高精度に加工することが非常に困難であるためであ
る。従って、現実には十分な加工精度が得られない斜入
射鏡を光学素子に用いたX線顕微鏡では、高分解能の画
像が得られないと言う問題点があった。
の実現に向けての様々な工夫がなされてきているが、前
記X線顕微鏡の構成では、高分解能の光学系に斜入射鏡
を利用することは非常に難しい。これは、斜入射鏡(光
学素子)が非対称非球面であり、他の光学素子と比べ
て、高精度に加工することが非常に困難であるためであ
る。従って、現実には十分な加工精度が得られない斜入
射鏡を光学素子に用いたX線顕微鏡では、高分解能の画
像が得られないと言う問題点があった。
【0018】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、加工精度が不十分な光学素子(例えば、斜
入射鏡)を光学系に用いても高分解能の画像を得ること
ができる画像形成方法、画像形成装置及びX線顕微鏡を
提供することを目的とする。
ものであり、加工精度が不十分な光学素子(例えば、斜
入射鏡)を光学系に用いても高分解能の画像を得ること
ができる画像形成方法、画像形成装置及びX線顕微鏡を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「少なくとも、解像度に互いに異なる異方性をそれぞ
れ持たせた状態にて得られた各画像信号を処理すること
により、画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、
さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理すること
により、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高
解像度の2次元画像信号を形成する工程を備えた画像形
成方法(請求項1)」を提供する。
に「少なくとも、解像度に互いに異なる異方性をそれぞ
れ持たせた状態にて得られた各画像信号を処理すること
により、画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、
さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理すること
により、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高
解像度の2次元画像信号を形成する工程を備えた画像形
成方法(請求項1)」を提供する。
【0020】また、本発明は第二に「少なくとも、解像
度に任意の異方性を持たせる機能を備えた複合光学系
と、該複合光学系により得られる像の解像度に互いに異
なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、得られた各画
像信号を記憶する画像信号記憶部と、該画像信号記憶部
に記憶された各画像信号を処理することにより画像特性
信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画
像特性信号を画像信号化処理することにより、複数の方
向に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画
像信号を形成する画像信号処理部と、を備えた画像形成
装置(請求項2)」を提供する。
度に任意の異方性を持たせる機能を備えた複合光学系
と、該複合光学系により得られる像の解像度に互いに異
なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、得られた各画
像信号を記憶する画像信号記憶部と、該画像信号記憶部
に記憶された各画像信号を処理することにより画像特性
信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画
像特性信号を画像信号化処理することにより、複数の方
向に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画
像信号を形成する画像信号処理部と、を備えた画像形成
装置(請求項2)」を提供する。
【0021】また、本発明は第三に、「前記複合光学系
を構成する要素光学系の開口を任意方向及び任意の大き
さに制限することにより、前記像の解像度に任意の異方
性を持たせることを特徴とする請求項2記載の画像形成
装置(請求項3)」を提供する。また、本発明は第四に
「少なくとも、X線源、該X線源からのX線を試料ホル
ダーに保持された試料に照射するX線対物光学系、試料
を保持する試料ホルダー、試料を透過したX線を試料像
として結像するX線拡大光学系、及び該試料像を撮像す
るX線撮像系を備えた結像型X線顕微鏡において、前記
X線源と前記X線対物光学系との間に、前記X線対物光
学系と前記試料ホルダーとの間に、前記試料ホルダーと
前記X線拡大光学系との間に、或いは前記X線拡大光学
系と前記X線撮像系との間に、開口を任意方向及び任意
の大きさに制限できる開口制限機構を設けることによ
り、前記X線撮像系に撮像される像の解像度に任意の異
方性を持たせるとともに、前記解像度に互いに異なる異
方性をそれぞれ持たせた状態にて、前記X線撮像系に撮
像された各試料像信号を記憶する画像信号記憶部と、該
画像信号記憶部に記憶された各試料像信号を処理するこ
とにより画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、
さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理すること
により、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高
解像度の2次元画像信号を形成する画像信号処理部と、
該画像信号処理部により形成された高解像度の2次元画
像信号を画像として表示する画像表示部と、を設けたこ
とを特徴とする結像型X線顕微鏡(請求項4)」を提供
する。
を構成する要素光学系の開口を任意方向及び任意の大き
さに制限することにより、前記像の解像度に任意の異方
性を持たせることを特徴とする請求項2記載の画像形成
装置(請求項3)」を提供する。また、本発明は第四に
「少なくとも、X線源、該X線源からのX線を試料ホル
ダーに保持された試料に照射するX線対物光学系、試料
を保持する試料ホルダー、試料を透過したX線を試料像
として結像するX線拡大光学系、及び該試料像を撮像す
るX線撮像系を備えた結像型X線顕微鏡において、前記
X線源と前記X線対物光学系との間に、前記X線対物光
学系と前記試料ホルダーとの間に、前記試料ホルダーと
前記X線拡大光学系との間に、或いは前記X線拡大光学
系と前記X線撮像系との間に、開口を任意方向及び任意
の大きさに制限できる開口制限機構を設けることによ
り、前記X線撮像系に撮像される像の解像度に任意の異
方性を持たせるとともに、前記解像度に互いに異なる異
方性をそれぞれ持たせた状態にて、前記X線撮像系に撮
像された各試料像信号を記憶する画像信号記憶部と、該
画像信号記憶部に記憶された各試料像信号を処理するこ
とにより画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、
さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理すること
により、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高
解像度の2次元画像信号を形成する画像信号処理部と、
該画像信号処理部により形成された高解像度の2次元画
像信号を画像として表示する画像表示部と、を設けたこ
とを特徴とする結像型X線顕微鏡(請求項4)」を提供
する。
【0022】また、本発明は第五に「少なくとも、X線
源、該X線源からのX線を試料ホルダーに保持された試
料の微小領域に集光するX線集光光学系、試料を保持す
る試料ホルダー、前記X線集光光学系による試料への集
光位置を走査させる走査駆動系、前記試料からのX線を
検出するX線検出系、該X線検出系により前記走査ごと
に検出された信号から試料像信号を形成する画像信号形
成部を備えた走査型X線顕微鏡において、前記X線源と
前記X線集光光学系との間に、前記X線集光光学系と前
記試料ホルダーとの間に、或いは前記試料ホルダーと前
記X線検出系との間に、開口を任意方向及び任意の大き
さに制限できる開口制限機構を設けることにより、前記
画像信号形成部により形成される試料像信号の解像度に
任意の異方性を持たせるとともに、前記解像度に互いに
異なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、前記画像信
号形成部により形成された各試料像信号を記憶する画像
信号記憶部と、該画像信号記憶部に記憶された各試料像
信号を処理することにより画像特性信号をそれぞれ求め
てこれを合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信
号化処理することにより、複数の方向に或いは全方向に
解像度が良好な高解像度の2次元画像信号を形成する画
像信号処理部と、該画像信号処理部により形成された高
解像度の2次元画像信号を画像として表示する画像表示
部と、を設けたことを特徴とする走査型X線顕微鏡(請
求項5)」を提供する。
源、該X線源からのX線を試料ホルダーに保持された試
料の微小領域に集光するX線集光光学系、試料を保持す
る試料ホルダー、前記X線集光光学系による試料への集
光位置を走査させる走査駆動系、前記試料からのX線を
検出するX線検出系、該X線検出系により前記走査ごと
に検出された信号から試料像信号を形成する画像信号形
成部を備えた走査型X線顕微鏡において、前記X線源と
前記X線集光光学系との間に、前記X線集光光学系と前
記試料ホルダーとの間に、或いは前記試料ホルダーと前
記X線検出系との間に、開口を任意方向及び任意の大き
さに制限できる開口制限機構を設けることにより、前記
画像信号形成部により形成される試料像信号の解像度に
任意の異方性を持たせるとともに、前記解像度に互いに
異なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、前記画像信
号形成部により形成された各試料像信号を記憶する画像
信号記憶部と、該画像信号記憶部に記憶された各試料像
信号を処理することにより画像特性信号をそれぞれ求め
てこれを合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信
号化処理することにより、複数の方向に或いは全方向に
解像度が良好な高解像度の2次元画像信号を形成する画
像信号処理部と、該画像信号処理部により形成された高
解像度の2次元画像信号を画像として表示する画像表示
部と、を設けたことを特徴とする走査型X線顕微鏡(請
求項5)」を提供する。
【0023】また、本発明は第六に「前記X線光学系に
斜入射反射型のX線光学素子を用いたことを特徴とする
請求項4または5記載のX線顕微鏡(請求項6)」を提
供する。
斜入射反射型のX線光学素子を用いたことを特徴とする
請求項4または5記載のX線顕微鏡(請求項6)」を提
供する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明にかかる画像形成方法(請
求項1)では、解像度に互いに異なる異方性をそれぞれ
持たせた状態にて得られた各画像信号を処理することに
より、画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さ
らに合成した画像特性信号を画像信号化処理することに
より、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高解
像度の2次元画像信号を形成する。
求項1)では、解像度に互いに異なる異方性をそれぞれ
持たせた状態にて得られた各画像信号を処理することに
より、画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、さ
らに合成した画像特性信号を画像信号化処理することに
より、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高解
像度の2次元画像信号を形成する。
【0025】また、本発明にかかる、解像度に任意の異
方性を持たせる機能を付与した画像形成装置(請求項
2、3)やX線顕微鏡(請求項4〜6)においては、解
像度に互いに異なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて
得られた各画像信号を処理することにより、画像特性信
号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画像
特性信号を画像信号化処理することにより、複数の方向
に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像
信号を形成している。
方性を持たせる機能を付与した画像形成装置(請求項
2、3)やX線顕微鏡(請求項4〜6)においては、解
像度に互いに異なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて
得られた各画像信号を処理することにより、画像特性信
号をそれぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画像
特性信号を画像信号化処理することにより、複数の方向
に或いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像
信号を形成している。
【0026】そのため、本発明によれば、加工精度が不
十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用いて
も、高分解能の画像を得ることができる。なお、解像度
に任意の異方性を持たせる機能の付与は例えば、光学系
の開口を任意方向及び任意の大きさに制限することによ
り可能である(請求項3〜6)。また、X線顕微鏡のX
線光学系に斜入射反射型のX線光学素子を用いると、X
線の利用効率が向上するので好ましい(請求項6)。
十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用いて
も、高分解能の画像を得ることができる。なお、解像度
に任意の異方性を持たせる機能の付与は例えば、光学系
の開口を任意方向及び任意の大きさに制限することによ
り可能である(請求項3〜6)。また、X線顕微鏡のX
線光学系に斜入射反射型のX線光学素子を用いると、X
線の利用効率が向上するので好ましい(請求項6)。
【0027】以下、加工精度が不十分な光学素子(斜入
射鏡)を光学系に用いた本発明にかかるX線顕微鏡(一
例)を例にして、本発明により高分解能の画像が得られ
る理由を以下に説明する。加工精度が不十分な斜入射鏡
の特性は、例えば図4に示したように、X線の入射方向
と垂直な方向(円周方向)に比べて、入射方向の方がよ
り加工誤差の影響を受けやすいことである。
射鏡)を光学系に用いた本発明にかかるX線顕微鏡(一
例)を例にして、本発明により高分解能の画像が得られ
る理由を以下に説明する。加工精度が不十分な斜入射鏡
の特性は、例えば図4に示したように、X線の入射方向
と垂直な方向(円周方向)に比べて、入射方向の方がよ
り加工誤差の影響を受けやすいことである。
【0028】これは、集光光学系の場合、X線の入射方
向と円周方向とで曲率半径が異なり焦点距離が違う為で
ある。例えば、斜入射角θ、焦点距離がfである斜入射
鏡により平行光を集光する場合、円周方向の焦点距離
f’は、f’=ftan 2θであるから、斜入射角θが1
°、f=1mの時、f’は、約35mmになる。
向と円周方向とで曲率半径が異なり焦点距離が違う為で
ある。例えば、斜入射角θ、焦点距離がfである斜入射
鏡により平行光を集光する場合、円周方向の焦点距離
f’は、f’=ftan 2θであるから、斜入射角θが1
°、f=1mの時、f’は、約35mmになる。
【0029】このときの斜入射鏡の角度誤差をΔφとす
ると、集光点でのビームのずれ量は入射方向でΔY=f
Δφ、円周方向ではΔX=f’Δφとなる。そのため、
Δφが1mrad であったとき、円周方向では35μmのずれ
量になるが入射方向では1mm のずれ量になり、ΔY/Δ
X≒30であるから、入射方向の光線のずれ量は円周方向
の光線のずれ量の約30倍になる。
ると、集光点でのビームのずれ量は入射方向でΔY=f
Δφ、円周方向ではΔX=f’Δφとなる。そのため、
Δφが1mrad であったとき、円周方向では35μmのずれ
量になるが入射方向では1mm のずれ量になり、ΔY/Δ
X≒30であるから、入射方向の光線のずれ量は円周方向
の光線のずれ量の約30倍になる。
【0030】このように、一般的には入射方向の方が円
周方向に比べると形状誤差の影響が大きいので、均一な
加工誤差がのっている斜入射鏡により集光すると、斜入
射方向に垂直な円周方向に細長いスポットが形成され、
円周方向と入射方向とにおける結像面での誤差の影響の
比率は数倍から数百倍になる。従って、斜入射鏡でもウ
ォルター鏡のような光軸を回転中心とする円筒形のミラ
ーでは、その開口を制限して上下だけ、或いは左右だけ
を開口した状態で撮像すると、上下だけ開口を使った場
合は横方向の分解能が向上し、縦方向の分解能は悪くな
る。
周方向に比べると形状誤差の影響が大きいので、均一な
加工誤差がのっている斜入射鏡により集光すると、斜入
射方向に垂直な円周方向に細長いスポットが形成され、
円周方向と入射方向とにおける結像面での誤差の影響の
比率は数倍から数百倍になる。従って、斜入射鏡でもウ
ォルター鏡のような光軸を回転中心とする円筒形のミラ
ーでは、その開口を制限して上下だけ、或いは左右だけ
を開口した状態で撮像すると、上下だけ開口を使った場
合は横方向の分解能が向上し、縦方向の分解能は悪くな
る。
【0031】この様子を図5を引用して模式的に示す。
図5に示すように、図の上段は開口制限パターン、中段
はそのスポット形状に対応する点像分布関数、下段は結
像性能を示す点像分布関数の2次元Fourier スペクトル
である。ここで、図5(a)に示すように、開口が左右
のみ(X方向)に開いている場合は、点像は開口と同じ
方向(X方向)にのび、それと垂直な方向(Y方向)に
分解能が若干向上する。従って、このFourier スペクト
ルはY方向に帯域が広がることを示している。
図5に示すように、図の上段は開口制限パターン、中段
はそのスポット形状に対応する点像分布関数、下段は結
像性能を示す点像分布関数の2次元Fourier スペクトル
である。ここで、図5(a)に示すように、開口が左右
のみ(X方向)に開いている場合は、点像は開口と同じ
方向(X方向)にのび、それと垂直な方向(Y方向)に
分解能が若干向上する。従って、このFourier スペクト
ルはY方向に帯域が広がることを示している。
【0032】同様に図5(b)は、開口が上下方向(Y
方向)に開いている場合であり、点像分布関数は開口と
同じ方向(Y方向)にのび、それと垂直な方向(X方
向)に分解能が向上するので、X方向の帯域は広がる。
さらに、図5(c)は図5(b)の開口の幅を狭くした
場合であり、このときの点像分布関数は、図5(b)の
場合よりもさらに細くなるため、X方向の帯域もそれだ
け広がる。
方向)に開いている場合であり、点像分布関数は開口と
同じ方向(Y方向)にのび、それと垂直な方向(X方
向)に分解能が向上するので、X方向の帯域は広がる。
さらに、図5(c)は図5(b)の開口の幅を狭くした
場合であり、このときの点像分布関数は、図5(b)の
場合よりもさらに細くなるため、X方向の帯域もそれだ
け広がる。
【0033】つまり、開口の方向と開口の幅(大きさ)
を制御することにより、比較的自由に結像性能を制御す
ることができる。このように、本発明にかかるX線顕微
鏡では、例えば、X線対物光学系の光学素子(例えば、
加工精度が不十分な斜入射鏡)の開口を任意方向及び任
意の大きさに制限することにより、得られる像の解像度
に任意の異方性を持たせ、そして異なる異方性をそれぞ
れ持たせた状態にて得られた各像信号を処理(例えば、
2次元のFourier 変換)することにより、画像特性信号
(例えば、Fourier スペクトル)をそれぞれ求めてこれ
を合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信号化処
理することにより、複数の方向に或いは全方向に解像度
が良好な高解像度の2次元画像信号を形成している。
を制御することにより、比較的自由に結像性能を制御す
ることができる。このように、本発明にかかるX線顕微
鏡では、例えば、X線対物光学系の光学素子(例えば、
加工精度が不十分な斜入射鏡)の開口を任意方向及び任
意の大きさに制限することにより、得られる像の解像度
に任意の異方性を持たせ、そして異なる異方性をそれぞ
れ持たせた状態にて得られた各像信号を処理(例えば、
2次元のFourier 変換)することにより、画像特性信号
(例えば、Fourier スペクトル)をそれぞれ求めてこれ
を合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信号化処
理することにより、複数の方向に或いは全方向に解像度
が良好な高解像度の2次元画像信号を形成している。
【0034】そのため、本発明のX線顕微鏡によれば、
加工精度が不十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光
学系に用いても、高分解能の画像を得ることができる。
なお、本発明にかかる画像形成方法や画像形成装置にお
いても本発明のX線顕微鏡と同様に、加工精度が不十分
な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用いても、
高分解能の画像を得ることができる。
加工精度が不十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光
学系に用いても、高分解能の画像を得ることができる。
なお、本発明にかかる画像形成方法や画像形成装置にお
いても本発明のX線顕微鏡と同様に、加工精度が不十分
な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用いても、
高分解能の画像を得ることができる。
【0035】また、本発明により高分解能の画像が得ら
れる理由の説明においては、斜入射鏡を用いたX線顕微
鏡を例に、斜入射鏡の開口制限をすることにより発生す
る分解能の異方性を利用したが、別の方法により分解能
の異方性を出して分解能を向上させても良い。以下、本
発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこ
の例に限定されるものではない。
れる理由の説明においては、斜入射鏡を用いたX線顕微
鏡を例に、斜入射鏡の開口制限をすることにより発生す
る分解能の異方性を利用したが、別の方法により分解能
の異方性を出して分解能を向上させても良い。以下、本
発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこ
の例に限定されるものではない。
【0036】
【実施例1】図1は、本実施例の結像型X線顕微鏡の概
略構成図である。まず、X線顕微鏡の光学系について説
明する。X線発生器(X線源の一例)1を発したX線
は、X線照明光学系(X線対物光学系の一例)2により
集光され、試料ホルダー4に収納保持された試料3を照
明する。
略構成図である。まず、X線顕微鏡の光学系について説
明する。X線発生器(X線源の一例)1を発したX線
は、X線照明光学系(X線対物光学系の一例)2により
集光され、試料ホルダー4に収納保持された試料3を照
明する。
【0037】本実施例では、斜入射反射型X線ミラーを
X線照明光学系2に用いているが、直入射多層膜鏡、ゾ
ーンプレートなどを用いてもよい。試料3と照明光学系
2の間には開口制限板(開口制御機構の一例)20が配置
され、これは開口制限板制御部(開口制御機構の一例)
21により制御されており、照明光学系2の開口を任意方
向及び任意の大きさに制御することができる。
X線照明光学系2に用いているが、直入射多層膜鏡、ゾ
ーンプレートなどを用いてもよい。試料3と照明光学系
2の間には開口制限板(開口制御機構の一例)20が配置
され、これは開口制限板制御部(開口制御機構の一例)
21により制御されており、照明光学系2の開口を任意方
向及び任意の大きさに制御することができる。
【0038】本実施例における開口制限板は、図2に示
すような45°の開口が2カ所に空いた2枚の円形板でで
きており、それぞれが独立に開口制限板制御部により回
転制御されている。即ち、図2(a)、(b)に示すよ
うに、2枚の開口制限板を独立に制御することにより、
2枚の開口制限板が重ね合わせられる部分を任意方向及
び任意の大きさに制御できるので、その結果、照明光学
系2の開口を任意方向及び任意の大きさに制御すること
ができる。2枚の開口制限板の重ね合わせにより形成さ
れた開口の一例を図2(c)に示す。
すような45°の開口が2カ所に空いた2枚の円形板でで
きており、それぞれが独立に開口制限板制御部により回
転制御されている。即ち、図2(a)、(b)に示すよ
うに、2枚の開口制限板を独立に制御することにより、
2枚の開口制限板が重ね合わせられる部分を任意方向及
び任意の大きさに制御できるので、その結果、照明光学
系2の開口を任意方向及び任意の大きさに制御すること
ができる。2枚の開口制限板の重ね合わせにより形成さ
れた開口の一例を図2(c)に示す。
【0039】試料3を透過したX線は、同様に斜入射反
射型X線ミラーを用いたX線拡大光学系22により試料像
として拡大・結像され、その試料像がX線撮像系6によ
り撮像される。本実施例のX線顕微鏡では、照明光学系
2の開口を任意方向及び任意の大きさに制御することに
より、X線撮像系6により撮像される試料像の解像度に
任意の異方性を持たせることができる。
射型X線ミラーを用いたX線拡大光学系22により試料像
として拡大・結像され、その試料像がX線撮像系6によ
り撮像される。本実施例のX線顕微鏡では、照明光学系
2の開口を任意方向及び任意の大きさに制御することに
より、X線撮像系6により撮像される試料像の解像度に
任意の異方性を持たせることができる。
【0040】なお、本実施例では、開口制限板20を試料
3と照明光学系2との間に1対(2枚)設けているが、
開口制限板20を設ける位置はこれに限らず、X線発生器
1とX線照明光学系2との間、試料ホルダー4とX線拡
大光学系22との間、或いはX線拡大光学系22とX線撮像
系6との間でもよく、また設ける開口制限板の数も1対
(2枚)に限らず、複数対、1セット(3枚以上)、複
数セットでもよい。
3と照明光学系2との間に1対(2枚)設けているが、
開口制限板20を設ける位置はこれに限らず、X線発生器
1とX線照明光学系2との間、試料ホルダー4とX線拡
大光学系22との間、或いはX線拡大光学系22とX線撮像
系6との間でもよく、また設ける開口制限板の数も1対
(2枚)に限らず、複数対、1セット(3枚以上)、複
数セットでもよい。
【0041】画像信号記憶部30は、解像度に互いに異な
る異方性をそれぞれ持たせた状態にて、X線撮像系6に
より撮像された各試料像信号を記憶する。また、画像信
号処理部31は、画像信号記憶部30に記憶された各試料像
信号を処理することにより画像特性信号をそれぞれ求め
てこれを合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信
号化処理することにより、複数の方向に或いは全方向に
解像度が良好な高解像度の2次元画像信号を形成する。
る異方性をそれぞれ持たせた状態にて、X線撮像系6に
より撮像された各試料像信号を記憶する。また、画像信
号処理部31は、画像信号記憶部30に記憶された各試料像
信号を処理することにより画像特性信号をそれぞれ求め
てこれを合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信
号化処理することにより、複数の方向に或いは全方向に
解像度が良好な高解像度の2次元画像信号を形成する。
【0042】そして、画像信号表示部7は、画像信号処
理部31により形成された高解像度の2次元画像信号を画
像として表示する。以下に、本実施例のX線顕微鏡にお
いて、どの様に高分解能画像が実際に得られるのかを説
明する。具体的には、図3に示すような操作を行なう。
まず、開口制御板制御部21により上下方向だけ開口を開
けるように制御し、通常の方法でX線顕微鏡像(試料
像)を撮像して画像信号を得る。この画像信号の画像を
画像Aとする。
理部31により形成された高解像度の2次元画像信号を画
像として表示する。以下に、本実施例のX線顕微鏡にお
いて、どの様に高分解能画像が実際に得られるのかを説
明する。具体的には、図3に示すような操作を行なう。
まず、開口制御板制御部21により上下方向だけ開口を開
けるように制御し、通常の方法でX線顕微鏡像(試料
像)を撮像して画像信号を得る。この画像信号の画像を
画像Aとする。
【0043】次に、左右方向だけ開口を開けるように制
御し、同様にX線顕微鏡像(試料像)を撮像して画像信
号を得る。この画像信号の画像を画像Bとする。これら
の画像信号は画像信号記憶部30に記憶される。画像信号
処理部31は、これらの画像信号に対して2次元のFourie
r変換を行って画像特性信号をそれぞれ求め、その成分
のうち帯域の広い領域を相互に組み合わせて(合成し
て)逆Fourier 変換(画像信号化処理)を行うことによ
り、複数の方向に解像度が良好な高分解能画像信号を得
る。
御し、同様にX線顕微鏡像(試料像)を撮像して画像信
号を得る。この画像信号の画像を画像Bとする。これら
の画像信号は画像信号記憶部30に記憶される。画像信号
処理部31は、これらの画像信号に対して2次元のFourie
r変換を行って画像特性信号をそれぞれ求め、その成分
のうち帯域の広い領域を相互に組み合わせて(合成し
て)逆Fourier 変換(画像信号化処理)を行うことによ
り、複数の方向に解像度が良好な高分解能画像信号を得
る。
【0044】そして、画像信号表示部7は、この高分解
能画像信号を画像Cとしてモニター上に表示する。本実
施例では、開口制限を上下開口と、左右開口の2つの開
口でのみ行って、それぞれ撮像しているが、より高分解
能を得たい場合は、開口幅を狭くし、さらに異方性を増
加させて斜めに開口を開け、斜め方向の結像特性を良く
した画像信号をさらに複数とりこんで同様の処理を行う
ことにより、高分解能帯域を広げることも可能である。
能画像信号を画像Cとしてモニター上に表示する。本実
施例では、開口制限を上下開口と、左右開口の2つの開
口でのみ行って、それぞれ撮像しているが、より高分解
能を得たい場合は、開口幅を狭くし、さらに異方性を増
加させて斜めに開口を開け、斜め方向の結像特性を良く
した画像信号をさらに複数とりこんで同様の処理を行う
ことにより、高分解能帯域を広げることも可能である。
【0045】本実施例のX線顕微鏡によれば、加工精度
が不十分な光学素子である斜入射鏡を光学系に用いて
も、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高分解
能の画像を得ることができる。
が不十分な光学素子である斜入射鏡を光学系に用いて
も、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高分解
能の画像を得ることができる。
【0046】
【実施例2】図6は、本実施例の走査型X線顕微鏡の概
略構成図である。本実施例では、通常の走査型X線顕微
鏡の光学系に開口制限板(開口制御機構の一例)20を付
加している。X線発生器(X線源の一例)1を発したX
線は、X線集光用斜入射鏡(X線集光光学系の一例)23
により集光されて、試料ホルダー4に収納保持された試
料3上の微小領域に照射される。
略構成図である。本実施例では、通常の走査型X線顕微
鏡の光学系に開口制限板(開口制御機構の一例)20を付
加している。X線発生器(X線源の一例)1を発したX
線は、X線集光用斜入射鏡(X線集光光学系の一例)23
により集光されて、試料ホルダー4に収納保持された試
料3上の微小領域に照射される。
【0047】X線発生器1とX線集光用斜入射鏡23との
間には、開口制限板(開口制御機構の一例)20が配置さ
れ、これは開口制限板制御部(開口制御機構の一例)21
により制御されており、X線集光用斜入射鏡23の開口を
任意方向及び任意の大きさに制御することができる。本
実施例における開口制限板20及び開口制限板制御部21も
実施例1に示すものと同じである。
間には、開口制限板(開口制御機構の一例)20が配置さ
れ、これは開口制限板制御部(開口制御機構の一例)21
により制御されており、X線集光用斜入射鏡23の開口を
任意方向及び任意の大きさに制御することができる。本
実施例における開口制限板20及び開口制限板制御部21も
実施例1に示すものと同じである。
【0048】即ち、図2(a)、(b)に示すように、
2枚の開口制限板を独立に制御することにより、2枚の
開口制限板が重ね合わせられる部分を任意方向及び任意
の大きさに制御できるので、その結果、X線集光用斜入
射鏡23の開口を任意方向及び任意の大きさに制御するこ
とができる。なお、本実施例では、開口制限板20をX線
発生器1とX線集光用斜入射鏡23との間に1対(2枚)
設けているが、開口制限板20を設ける位置はこれに限ら
ず、X線集光用斜入射鏡23と試料ホルダー4との間、或
いは試料ホルダー4とX線検出器11との間でもよく、ま
た設ける開口制限板の数も1対(2枚)に限らず、複数
対、1セット(3枚以上)、複数セットでもよい。
2枚の開口制限板を独立に制御することにより、2枚の
開口制限板が重ね合わせられる部分を任意方向及び任意
の大きさに制御できるので、その結果、X線集光用斜入
射鏡23の開口を任意方向及び任意の大きさに制御するこ
とができる。なお、本実施例では、開口制限板20をX線
発生器1とX線集光用斜入射鏡23との間に1対(2枚)
設けているが、開口制限板20を設ける位置はこれに限ら
ず、X線集光用斜入射鏡23と試料ホルダー4との間、或
いは試料ホルダー4とX線検出器11との間でもよく、ま
た設ける開口制限板の数も1対(2枚)に限らず、複数
対、1セット(3枚以上)、複数セットでもよい。
【0049】試料3を通過したX線は、X線検出器(X
線検出系の一例)11により検出される。ここで、試料3
の試料ホルダーは試料走査ステージ(走査駆動系の一
例)12上に設置されている。なお、試料走査ステージ
は、前記X線集光用斜入射鏡23による試料への集光位置
を走査させる走査駆動系である。
線検出系の一例)11により検出される。ここで、試料3
の試料ホルダーは試料走査ステージ(走査駆動系の一
例)12上に設置されている。なお、試料走査ステージ
は、前記X線集光用斜入射鏡23による試料への集光位置
を走査させる走査駆動系である。
【0050】画像信号形成部13a は、前記X線検出器11
により前記走査ごとに検出された信号から試料像信号を
形成する。本実施例のX線顕微鏡では、X線集光用斜入
射鏡23の開口を任意方向及び任意の大きさに制御するこ
とにより、画像信号形成部13a により形成される試料像
の解像度に任意の異方性を持たせることができる。
により前記走査ごとに検出された信号から試料像信号を
形成する。本実施例のX線顕微鏡では、X線集光用斜入
射鏡23の開口を任意方向及び任意の大きさに制御するこ
とにより、画像信号形成部13a により形成される試料像
の解像度に任意の異方性を持たせることができる。
【0051】画像信号記憶部13b は、解像度に互いに異
なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、画像信号形成
部13a により形成された各試料像信号を記憶する。ま
た、画像信号処理部31は、画像信号記憶部13b に記憶さ
れた各試料像信号を処理することにより画像特性信号を
それぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画像特性
信号を画像信号化処理することにより、複数の方向に或
いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像信号
を形成する。
なる異方性をそれぞれ持たせた状態にて、画像信号形成
部13a により形成された各試料像信号を記憶する。ま
た、画像信号処理部31は、画像信号記憶部13b に記憶さ
れた各試料像信号を処理することにより画像特性信号を
それぞれ求めてこれを合成し、さらに合成した画像特性
信号を画像信号化処理することにより、複数の方向に或
いは全方向に解像度が良好な高解像度の2次元画像信号
を形成する。
【0052】そして、画像信号表示部7は、画像信号処
理部31により形成された高解像度の2次元画像信号を画
像として表示する。本実施例のX線顕微鏡によれば、加
工精度が不十分な光学素子である斜入射鏡を光学系に用
いても、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高
分解能の画像を得ることができる。
理部31により形成された高解像度の2次元画像信号を画
像として表示する。本実施例のX線顕微鏡によれば、加
工精度が不十分な光学素子である斜入射鏡を光学系に用
いても、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高
分解能の画像を得ることができる。
【0053】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、加工精度
が不十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用
いても、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高
分解能の画像を得ることができる。例えば、本発明にか
かるX線顕微鏡においては、X線の利用効率が良い斜入
射鏡が使用可能であり、しかも高分解能の画像を得るこ
とができる。さらに、X線顕微鏡を用いる際に生じる試
料ダメージを低減し、必要なX線源を小型化することが
できる。
が不十分な光学素子(例えば、斜入射鏡)を光学系に用
いても、複数の方向に或いは全方向に分解能が良好な高
分解能の画像を得ることができる。例えば、本発明にか
かるX線顕微鏡においては、X線の利用効率が良い斜入
射鏡が使用可能であり、しかも高分解能の画像を得るこ
とができる。さらに、X線顕微鏡を用いる際に生じる試
料ダメージを低減し、必要なX線源を小型化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1のX線顕微鏡の概略構成図であ
る。
る。
【図2】は、実施例の開口制限板を示す概念図である。
【図3】は、実施例の画像信号処理プロセスを示す概念
図である。
図である。
【図4】は、斜入射鏡の結像特性を示す概念図である。
【図5】は斜入射鏡の開口制限による結像特性の変化を
示す概念図である。
示す概念図である。
【図6】は、実施例2のX線顕微鏡の概略構成図であ
る。
る。
【図7】は、従来の結像型X線顕微鏡を示す概略構成図
である。
である。
【図8】は、従来の走査型X線顕微鏡を示す概略構成図
である。
である。
【図9】は、X線光学素子を示す概念図である。
【図10】は、物質によるX線の吸収を示す特性図であ
る。
る。
1 X線発生器(X線源の一例) 2 X線照明光学系(X線対物光学系の一例) 3 試料 4 試料ホルダー 5、22 X線拡大光学系 6 X線撮像系 7 画像表示部 8 真空容器 9 排気装置 10、23 X線集光光学系 11 X線検出器(X線検出系の一例) 12 試料走査ステージ(走査駆動系の一例) 13a 画像信号形成部 13b 画像信号記憶部 20 開口制限板(開口制御機構の一例) 21 開口制限板制御部(開口制御機構の一例) 30 画像信号記憶部 31 画像信号処理部 以上
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも、解像度に互いに異なる異方
性をそれぞれ持たせた状態にて得られた各画像信号を処
理することにより、画像特性信号をそれぞれ求めてこれ
を合成し、さらに合成した画像特性信号を画像信号化処
理することにより、複数の方向に或いは全方向に解像度
が良好な高解像度の2次元画像信号を形成する工程を備
えた画像形成方法。 - 【請求項2】 少なくとも、 解像度に任意の異方性を持たせる機能を備えた複合光学
系と、 該複合光学系により得られる像の解像度に互いに異なる
異方性をそれぞれ持たせた状態にて、得られた各画像信
号を記憶する画像信号記憶部と、 該画像信号記憶部に記憶された各画像信号を処理するこ
とにより画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成し、
さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理すること
により、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好な高
解像度の2次元画像信号を形成する画像信号処理部と、
を備えた画像形成装置。 - 【請求項3】 前記複合光学系を構成する要素光学系の
開口を任意方向及び任意の大きさに制限することによ
り、前記像の解像度に任意の異方性を持たせることを特
徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 【請求項4】 少なくとも、X線源、該X線源からのX
線を試料ホルダーに保持された試料に照射するX線対物
光学系、試料を保持する試料ホルダー、試料を透過した
X線を試料像として結像するX線拡大光学系、及び該試
料像を撮像するX線撮像系を備えた結像型X線顕微鏡に
おいて、 前記X線源と前記X線対物光学系との間に、前記X線対
物光学系と前記試料ホルダーとの間に、前記試料ホルダ
ーと前記X線拡大光学系との間に、或いは前記X線拡大
光学系と前記X線撮像系との間に、開口を任意方向及び
任意の大きさに制限できる開口制限機構を設けることに
より、前記X線撮像系に撮像される像の解像度に任意の
異方性を持たせるとともに、 前記解像度に互いに異なる異方性をそれぞれ持たせた状
態にて、前記X線撮像系に撮像された各試料像信号を記
憶する画像信号記憶部と、 該画像信号記憶部に記憶された各試料像信号を処理する
ことにより画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成
し、さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理する
ことにより、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好
な高解像度の2次元画像信号を形成する画像信号処理部
と、 該画像信号処理部により形成された高解像度の2次元画
像信号を画像として表示する画像表示部と、を設けたこ
とを特徴とする結像型X線顕微鏡。 - 【請求項5】 少なくとも、X線源、該X線源からのX
線を試料ホルダーに保持された試料の微小領域に集光す
るX線集光光学系、試料を保持する試料ホルダー、前記
X線集光光学系による試料への集光位置を走査させる走
査駆動系、前記試料からのX線を検出するX線検出系、
該X線検出系により前記走査ごとに検出された信号から
試料像信号を形成する画像信号形成部を備えた走査型X
線顕微鏡において、 前記X線源と前記X線集光光学系との間に、前記X線集
光光学系と前記試料ホルダーとの間に、或いは前記試料
ホルダーと前記X線検出系との間に、開口を任意方向及
び任意の大きさに制限できる開口制限機構を設けること
により、前記画像信号形成部により形成される試料像信
号の解像度に任意の異方性を持たせるとともに、 前記解像度に互いに異なる異方性をそれぞれ持たせた状
態にて、前記画像信号形成部により形成された各試料像
信号を記憶する画像信号記憶部と、 該画像信号記憶部に記憶された各試料像信号を処理する
ことにより画像特性信号をそれぞれ求めてこれを合成
し、さらに合成した画像特性信号を画像信号化処理する
ことにより、複数の方向に或いは全方向に解像度が良好
な高解像度の2次元画像信号を形成する画像信号処理部
と、 該画像信号処理部により形成された高解像度の2次元画
像信号を画像として表示する画像表示部と、を設けたこ
とを特徴とする走査型X線顕微鏡。 - 【請求項6】 前記X線光学系に斜入射反射型のX線光
学素子を用いたことを特徴とする請求項4または5記載
のX線顕微鏡。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8176158A JPH1020100A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 画像形成方法、画像形成装置及びx線顕微鏡 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8176158A JPH1020100A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 画像形成方法、画像形成装置及びx線顕微鏡 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1020100A true JPH1020100A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=16008686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8176158A Pending JPH1020100A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 画像形成方法、画像形成装置及びx線顕微鏡 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1020100A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100784446B1 (ko) * | 2007-06-28 | 2007-12-12 | 주식회사 상상돔 | 단일 파장 연엑스선을 이용한 유방암 진단시스템 |
JP2010266368A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Japan Science & Technology Agency | 走査型リアルタイム顕微システムおよび走査型x線高速描画システム |
-
1996
- 1996-07-05 JP JP8176158A patent/JPH1020100A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100784446B1 (ko) * | 2007-06-28 | 2007-12-12 | 주식회사 상상돔 | 단일 파장 연엑스선을 이용한 유방암 진단시스템 |
JP2010266368A (ja) * | 2009-05-15 | 2010-11-25 | Japan Science & Technology Agency | 走査型リアルタイム顕微システムおよび走査型x線高速描画システム |
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