JPH10200271A - 多層配線基板 - Google Patents

多層配線基板

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JPH10200271A
JPH10200271A JP9003857A JP385797A JPH10200271A JP H10200271 A JPH10200271 A JP H10200271A JP 9003857 A JP9003857 A JP 9003857A JP 385797 A JP385797 A JP 385797A JP H10200271 A JPH10200271 A JP H10200271A
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JP
Japan
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wiring conductor
conductor layer
film wiring
thin film
thin
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JP9003857A
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Hideo Kawatsu
秀夫 川津
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子部品の電源端子、接地端子、信号端子を所
定の接地用、電源用、信号用の各薄膜配線導体層に電気
的接続することができない。 【解決手段】基板1上に、複数の有機樹脂絶縁層4a、
4b、4cを多層に被着させるとともに基板1と有機樹
脂絶縁層4aとの間、及び/又は有機樹脂絶縁層4a、
4b、4c間に接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜
配線導体層3b、及び信号用薄膜配線導体層3cを形成
してなり、最上層の有機樹脂絶縁層4c上面に電子部品
Aが搭載される搭載部を有する多層配線基板であって、
前記接地用薄膜配線導体層3a及び/又は電源用薄膜配
線導体層3bは、基板1と有機樹脂絶縁層4aとの間、
又は有機樹脂絶縁層4a、4b、4c間のほぼ全面に形
成されており、かつ電子部品の搭載部と対向する領域B
を除く領域が複数の開口Hを格子状に配したメッシュ状
をなしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多層配線基板に関
し、より詳細には混成集積回路装置や半導体素子を収容
する半導体素子収納用パッケージ等に使用される多層配
線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、混成集積回路装置や半導体素子収
納用パッケージ等に使用される多層配線基板はその配線
導体がMo−Mn法等の厚膜形成技術によって形成され
ている。
【0003】このMo−Mn法は通常、タングステン、
モリブデン、マンガン等の高融点金属粉末に有機溶剤、
溶媒を添加混合し、ペースト状となした金属ペーストを
生セラミック体の外表面にスクリーン印刷法により所定
パターンに印刷塗布し、次にこれを複数枚積層するとと
もに還元雰囲気中で焼成し、高融点金属粉末と生セラミ
ック体とを焼結一体化させる方法である。
【0004】なお、前記配線導体が形成されるセラミッ
ク体としては通常、酸化アルミニウム質焼結体やムライ
ト質焼結体等の酸化物系セラミックス、或いは表面に酸
化物膜を被着させた窒化アルミニウム質焼結体や炭化珪
素質焼結体等の非酸化物系セラミックスが使用される。
【0005】しかしながら、このMo−Mn法を用いて
配線導体を形成した場合、配線導体は金属ペーストをス
クリーン印刷することにより形成されることから微細化
が困難で、配線導体を高密度に形成することができない
という欠点を有していた。そこで、上記欠点を解消する
ために配線導体を従来周知の厚膜形成技術により形成す
るのに代えて微細化が可能な薄膜形成技術を用いて高密
度に形成した多層配線基板が使用されるようになってき
た。
【0006】かかる配線導体を薄膜形成技術により形成
した多層配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体から成
るセラミックスやガラス繊維を織り込んだガラス布にエ
ポキシ樹脂を含浸させて形成されるガラスエポキシ樹脂
等から成る基板の上面にスピンコート法及び熱硬化処理
によって形成されるエポキシ樹脂等の有機樹脂から成る
絶縁層と、銅やアルミニウム等の金属を無電解メッキ法
や蒸着法等の薄膜形成技術及びフォトリソグラフィー技
術を採用することによって形成される電源用、接地用及
び信号用の各薄膜配線導体層を交互に積層させた構造を
有しており、最上層の有機樹脂絶縁層の上面には前記電
源用、接地用及び信号用の各薄膜配線導体層と電気的に
接続するボンディングパッドが形成されており、該ボン
ディングパッドに半導体素子等の能動部品や容量素子、
抵抗器等の受動部品の電極が熱圧着等により接合され、
これによって電源用、接地用及び信号用の各薄膜配線導
体層に半導体素子等の電源端子、接地端子及び信号端子
が電気的に接続されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この有
機樹脂絶縁層と電源用、接地用及び信号用の各薄膜配線
導体層とを交互に積層して成る多層配線基板は、電源用
及び/又は接地用の薄膜配線導体層を流れる電流が大き
く、その流れる電流に耐え得るようにするために基板と
有機樹脂絶縁層との間、或いは有機樹脂絶縁層間のほぼ
全面に広い範囲にわたって形成されており、電源用及び
接地用の薄膜配線導体層を基板と有機樹脂絶縁層との
間、或いは有機樹脂絶縁層間のほぼ全面に広い範囲に形
成すると有機樹脂絶縁層を熱硬化させる際に発生したガ
スが前記電源用及び接地用薄膜配線導体層によって外部
に放出されるのが阻止され、その結果、電源用及び接地
用の薄膜配線導体層と有機樹脂絶縁層との間に不要なガ
スが溜まり、有機樹脂絶縁層と電源用及び接地用薄膜配
線導体層との接合強度が大きく低下してしまうという欠
点を招来した。
【0008】そこで電源用及び/又は接地用の薄膜配線
導体層を複数の開口を格子状に配したメッシュ状とな
し、開口を介して有機樹脂絶縁層が熱硬化する際に発生
する不要なガスを外部に放出することが考えられる。
【0009】しかしながら、電源用及び/又は接地用の
薄膜配線導体層を複数の開口を格子状に配したメッシュ
状とするとこの上に被着される有機樹脂絶縁層の表面に
前記電源用及び/又は接地用薄膜配線導体層の開口に対
応して多数の凹凸が形成され、この凹凸が半導体素子や
容量素子、抵抗器等の電子部品の搭載を阻害し、半導体
素子等の電源端子、接地端子、信号端子を所定の電源用
薄膜配線導体層、接地用薄膜配線導体層及び信号用薄膜
配線導体層に確実、強固に電気的接続することができな
いという欠点を誘発した。
【0010】本発明は上述の欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は配線導体の一部もしくは全部を薄膜形成
技術により形成し、配線導体を高密度に形成したことを
特徴とする多層配線基板を提供することにある。
【0011】また本発明の他の目的は有機樹脂絶縁層を
熱硬化させる際に発生する不要なガスを外部に効率良く
放出させ、有機樹脂絶縁層と各薄膜配線導体層とを強固
に接合させた多層配線基板を提供することにある。
【0012】更に本発明の他の目的は半導体素子や容量
素子、抵抗器等の電子部品が搭載される領域を平坦と
し、半導体素子等の電子部品の搭載を強固として、かつ
電子部品の各端子を所定の各薄膜配線導体層に確実、強
固に電気的接続することができる多層配線基板を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、複
数の有機樹脂絶縁層を多層に被着させるとともに基板と
有機樹脂絶縁層との間、及び/又は有機樹脂絶縁層間に
接地用薄膜配線導体層、電源用薄膜配線導体層及び信号
用薄膜配線導体層を形成してなり、最上層の有機樹脂絶
縁層上面に電子部品が搭載される搭載部を有する多層配
線基板であって、前記接地用薄膜配線導体層及び/又は
電源用薄膜配線導体層は、基板と有機樹脂絶縁層との
間、又は有機樹脂絶縁層間のほぼ全面に形成されてお
り、かつ電子部品の搭載部と対向する領域を除く領域が
複数の開口を格子状に配したメッシュ状をなしているこ
とを特徴とするものである。
【0014】また本発明は、前記メッシュ状をなす接地
用薄膜配線導体層及び/又は電源用薄膜配線導体層の各
開口の面積が2.5×10-3(mm2 )乃至90×10
-3(mm2 )であり、全開口面積が接地用薄膜配線導体
層及び/又は電源用薄膜配線導体層の全面積に対し5%
乃至30%であることを特徴とするものである。
【0015】本発明の多層配線基板によれば、絶縁基板
上に薄膜形成技術によって配線を形成したことから配線
の微細化が可能となり、配線を極めて高密度に形成する
ことが可能となる。
【0016】また本発明の多層配線基板によれば、大き
な電流が流れる電源用及び/又は接地用の薄膜配線導体
層を、複数の開口を格子状に配したメッシュ状となすと
ともに各開口の面積を2.5×10-3(mm2 )乃至9
0×10-3(mm2 )とし、かつ全開口面積を電源用薄
膜配線導体層及び/又は接地用薄膜配線導体層のの全面
積に対し5%乃至30%としたことから、有機樹脂絶縁
層を熱硬化させる際、不要なガスが発生したとしてもそ
のガスはメッシュの開口を通して外部に良好に放出され
て有機樹脂絶縁層と電源用及び接地用の薄膜配線導体層
との間に溜まることはなく、その結果、有機樹脂絶縁層
と電源用及び接地用の薄膜配線導体層は確実に密着し、
両者の接合強度を強固となすことができる。
【0017】更に本発明の多層配線基板によれば、電源
用及び接地用の薄膜配線導体層は電子部品が搭載される
搭載部を除く領域がメッシュ状となっており、それ以
外、即ち半導体素子等の電子部品が搭載される領域と対
向する領域は平板状であるため、電源用及び/又は接地
用薄膜配線導体層上に有機樹脂絶縁層を被着させても電
子部品搭載部に凹凸が形成されることは、その結果、電
子部品の搭載部は平坦となり、半導体素子等の電子部品
の搭載を強固として、かつ電子部品の各端子を所定の各
薄膜配線導体層に確実、強固に電気的接続することが可
能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1は、本発明の多層配線基板の一実
施例を示し、1は基板、2は多層配線部である。
【0019】前記基板1はその上面に接地用薄膜配線導
体層3a、電源用薄膜配線導体層3b、信号用薄膜配線
導体層3cの3つの薄膜配線導体層と3つの有機樹脂絶
縁層4a、4b、4cを交互に多層に配線してなる多層
配線部2が形成されており、該多層配線部2を支持する
支持部材として作用する。
【0020】前記基板1は酸化アルミニウム質焼結体や
ムライト質焼結体等の酸化物系セラミックス、或いは表
面に酸化物膜を有する窒化アルミニウム質焼結体、炭化
珪素質焼結体等の非酸化物系セラミックス、更にはガラ
ス繊維を織り込んだ布にエポキシ樹脂を含浸させたガラ
スエポキシ樹脂等の電気絶縁材料で形成されており、例
えば、酸化アルミニウム質焼結体で形成されている場合
には、アルミナ、シリカ、カルシア、マグネシア等の原
料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して泥漿状と
なすとともにこれを従来周知のドクターブレード法やカ
ンダーロール法等を採用することによってセラミックグ
リーンシート(セラミック生シート)を形成し、しかる
後、前記セラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加
工を施し、所定形状となすとともに高温(約1600
℃)で焼成することによって、或いはアルミナ等の原料
粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して原料粉末を
調整するとともに該原料粉末をプレス成形機によって所
定形状に成形し、最後に前記成形体を約1600℃の温
度で焼成することによって製作され、またガラスエポキ
シ樹脂から成る場合は、例えば、ガラス繊維を織り込ん
だ布にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させるとともに該エ
ポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることによ
って製作される。
【0021】また前記基板1には上下両主面に貫通する
孔径が例えば、直径300μm〜500μmの貫通孔5
が形成されており、該貫通孔5の内壁には基板1の上下
両主面に導出する導電層6が被着されている。
【0022】前記貫通孔5は後述する基板1の上面に形
成される多層配線部2の接地用薄膜配線導体層3a、電
源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3c
と外部電気回路とを電気的に接続する、或いは基板1の
上下両主面に多層配線部2を配設した場合には両主面の
多層配線部2の接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜
配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3c同士を電
気的に接続する導電層6を形成するための形成孔として
作用し、基板1にドリル孔あけ加工法を施すことによっ
て基板1の所定位置に所定形状に形成される。
【0023】更に前記貫通孔5の内壁及び基板1の上下
両主面に被着形成されている導電層6は例えば、銅ーニ
ッケル等の金属材料からなり、従来周知のめっき法及び
エッチング法を採用することによって貫通孔5の内壁に
両端を基板1の上下両主面に導出させた状態で被着形成
される。
【0024】前記導電層6と基板1の主面に配設される
多層配線部2の各薄膜配線導体層3a、3b、3cを外
部電気回路に電気的に接続したり、基板1の上下両主面
に配設される各々の多層配線部2の各薄膜配線導体層3
a、3b、3c同士を電気的に接続する作用をなす。
【0025】また前記基板1に形成した貫通孔5はその
内部にエポキシ樹脂からなる有機樹脂充填体7が充填さ
れており、該有機樹脂充填体7によって貫通孔5が完全
に埋められ、同時に有機樹脂充填体7の両端面が基板1
の上下両主面に被着させた導電層6の面と同一平面とな
っている。
【0026】前記有機樹脂充填体7は基板1の貫通孔5
内にエポキシ樹脂の前駆体を充填し、しかる後、これに
80℃〜200℃の温度を0.5〜3時間印加し、完全
に熱硬化させることによって基板1の貫通孔5内に充填
される。
【0027】更に前記基板1はその上面に接地用薄膜配
線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄
膜配線導体層3cと3つの有機樹脂絶縁層4a、4b、
4cとが交互に多層に配設された多層配線部2が形成さ
れており、かつ該接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄
膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cの各々
は導電層6と電気的に接続されている。
【0028】前記多層配線部2を構成する有機樹脂絶縁
層4a、4b、4cは上下に位置する接地用薄膜配線導
体層3a、電源用薄膜配線導体層3b、信号用薄膜配線
導体層3cの各々の電気的絶縁を図る作用をなし、接地
用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3bは電
子部品Aに電力を供給するとともに信号用薄膜配線導体
層3cの特性インピーダンスを整合させる作用を、また
信号用薄膜配線導体層3cは電子部品Aに電気信号を伝
搬する作用をなす。
【0029】前記多層配線部2の各有機樹脂絶縁層4
a、4b、4cはエポキシ樹脂、ビスマレイミドポリア
ジド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ふっ素樹脂等
の有機樹脂から成り、例えば、エポキシ樹脂からなる場
合、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂等にア
ミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤、酸無水物系硬化
剤等の硬化剤を添加混合してペースト状のエポキシ樹脂
前駆体を得るとともに該エポキシ樹脂前駆体を基板1の
上部にスピンコート法により被着させ、しかる後、これ
を80〜200℃の熱で0.5〜3時間熱処理し、熱硬
化させることによって形成される。
【0030】また前記各有機樹脂絶縁層4a、4b、4
cはその各々の所定位置に最小径が有機樹脂絶縁層の厚
みに対して約1.5倍程度のスルーホール8が形成され
ており、該スルーホール8は後述する有機樹脂絶縁層4
a、4b、4cを介して上下に位置する接地用薄膜配線
導体層3a、電源用薄膜配線層3b、信号用薄膜配線導
体層3cの各々を電気的に接続するスルーホール導体9
を形成するための形成孔として作用する。
【0031】前記各有機樹脂絶縁層4a、4b、4cに
設けるスルーホール8は例えば、フォトリソグラフィー
技術、具体的には各有機樹脂絶縁層4a、4b、4c上
にレジスト材を塗布するとともにこれに露光・現像処理
を施すことによって所定位置に所定形状の窓部を形成
し、次に前記レジスト材の窓部にエッチング液を配し、
レジスト材の窓部に位置する有機樹脂絶縁層4a、4
b、4cを除去して、有機樹脂絶縁層4a、4b、4c
に穴(スルーホール)を形成し、最後に前記レジスト材
を有機樹脂絶縁層4a、4b、4c上より剥離させ除去
することによって行われる。
【0032】更に前記基板1の上面及び各有機樹脂絶縁
層4a、4b、4cの上面には所定パターンの接地用薄
膜配線導体層3a、電源用薄膜配線層3b、信号用薄膜
配線導体層3cが、また各有機樹脂絶縁層4a、4b、
4cに設けたスルーホール8の内壁にはスルーホール導
体9が各々配設されており、スルーホール導体9によっ
て間に有機樹脂絶縁層4a、4b、4cを挟んで上下に
位置する接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線層
3b、信号用薄膜配線導体層3cの各々が電気的に接続
されるようになっている。
【0033】前記基板1と各有機樹脂絶縁層4a、4
b、4cの上面及びスルーホール8内に配設される接地
用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線層3b及び信号
用薄膜配線導体層3c及びスルーホール導体9は銅、
金、アルミニウム等の金属材料を無電解メッキ法や蒸着
法、スパッタリング法等の薄膜形成技術及びフォトリソ
グラフィー技術を採用することによって形成され、例え
ば、銅で形成されている場合には、基板1や有機樹脂絶
縁層4a、4b、4cの上面及びスルーホール8の内表
面に、硫酸銅0.06モル/リットル、ホルマリン0.
3モル/リットル、水酸化ナトリウム0.35モル/リ
ットル、エチレンジアミン四酢酸0.35モル/リット
ルから成る無電解銅メッキ浴を用いて厚さ1μm乃至4
0μmの銅層を被着させ、しかる後、前記銅層をフォト
リソグラフィー技術により所定パターンに加工すること
によって基板1や有機樹脂絶縁層4a、4b、4cの上
面及びスルーホール8の内壁に配設される。この場合、
接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線層3b、信
号用薄膜配線導体層3c及びスルーホール導体9は薄膜
形成技術により形成されることから配線の微細化が可能
であり、これによって接地用薄膜配線導体層3a、電源
用薄膜配線層3b、信号用薄膜配線導体層3cを極めて
高密度に形成することが可能となる。
【0034】また前記接地用薄膜配線導体層3a及び電
源用薄膜配線導体層3bは流れる電流が大きく、その流
れる電流に耐え得るために広面積に形成されており、か
つ有機樹脂絶縁層4aの上面に形成されている電源用薄
膜配線導体層3bは複数の開口Hを格子状に配したメッ
シュ状となっている。
【0035】前記電源用薄膜配線導体層3bを複数の開
口Hを格子状に配したメッシュ状としたのは有機樹脂絶
縁層4aが熱硬化時に発生する不要なガスを外部に良好
に放出するとともに信号用薄膜配線導体層3cの特性イ
ンピーダンスを整合させるためであり、開口Hによって
有機樹脂絶縁層4aと電源用薄膜配線導体層3bとの間
に不要なガスが溜まることはなく、その結果、有機樹脂
絶縁層4aと電源用薄膜配線導体層3bとは密着し、各
々の接合強度を強固となすことができる。
【0036】前記電源用薄膜配線導体層3bに設ける複
数の開口Hはその各々の開口面積が2.5×10-3(m
2 )未満で、かつ全開口面積が電源用薄膜配線導体層
3bの全面積に対し5%未満となると有機樹脂絶縁層4
aが熱硬化時に発生する不要なガスは外部に効率よく放
出されるのが困難となり、また開口面積が90×10-3
(mm2 )を超え、かつ全開口面積が電源用薄膜配線導
体層3bの全面積に対し30%を超えると信号用薄膜配
線導体層3cの特性インピーダンスが不整合となり、電
気信号を良好に伝搬させることができなくなる危険性が
ある。従って、前記電源用薄膜配線導体層3bに設ける
複数の開口Hはその開口面積が2.5×10-3(m
2 )乃至90×10-3(mm2 )、全開口面積が電源
用薄膜配線導体層3bの全面積に対し5%乃至30%で
あることが好ましい。
【0037】更に前記メッシュ状をなす電源用薄膜配線
導体層3bは、搭載される電子部品Aと対向する領域B
を除く領域にのみ開口Hが形成されており、電子部品A
と対向する領域Bには開口Hは形成されていない。その
ため電源用薄膜配線導体層3b上に有機樹脂絶縁層4
b、4cを形成しても、該有機樹脂絶縁層4b、4cの
電子部品Aと対向する領域Bには多数の凹凸が形成され
ることはなく、領域Bにおいて後述する接地用薄膜配線
導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜
配線導体層3cと電気的に接続しており、かつ電子部品
Aの接地端子、電源端子、信号端子が接合されるボンデ
ィングパッド10を全て同一平面に形成することがで
き、その結果、半導体素子や容量素子、抵抗器等の電子
部品Aの電源端子、接地端子、信号端子をボンディング
パッド10を介して所定の接地用薄膜配線導体層3a、
電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3
cに確実、強固に電気的接続することが可能となる。
【0038】なお、前記有機樹脂絶縁層4a、4b、4
cと接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層
3b、信号用薄膜配線導体層3cとを交互に多層に配設
して形成される多層配線部2は各有機樹脂絶縁層4a、
4b、4cの上面を中心線平均粗さ(Ra)で0.05
μm≦Ra≦5μmの粗面としておくと、有機樹脂絶縁
層4a、4b、4cと接地用薄膜配線導体層3a、電源
用薄膜配線導体層3b、信号用薄膜配線導体層3cとの
接合及び上下に位置する有機樹脂絶縁層4a、4b、4
c同士の接合を強固となすことができる。従って、前記
多層配線部2の各有機樹脂絶縁層4a、4b、4cはそ
の上面をエッチング加工等によって粗し、中心線平均粗
さ(Ra)で0.05μm≦Ra≦5μmの粗面として
おくことが好ましい。
【0039】また前記有機樹脂絶縁層4a、4b、4c
はその各々の厚みが100μmを越えると有機樹脂絶縁
層4a、4b、4cにフォトリソグラフィー技術を採用
することによってスルーホール8を形成する際、エッチ
ング加工時間が長くなって、スルーホール8を所望する
鮮明な形状に形成するのが困難となり、また5μm未満
となると有機樹脂絶縁層4a、4b、4cの上面に上下
に位置する有機樹脂絶縁層4a、4b、4cの接合強度
を上げるための粗面加工を施す際、有機樹脂絶縁層4
a、4b、4cに不要な穴が形成され、上下に位置する
接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3
b、信号用薄膜配線導体層3cに不要な電気的短絡を招
来してしまう危険性がある。従って、前記有機樹脂絶縁
層4a、4b、4cはその各々の厚みを5μm〜100
μmの範囲としておくことが好ましい。
【0040】更に前記多層配線部2の接地用薄膜配線導
体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配
線導体層3cはその厚みが1μm未満であると各薄膜配
線導体3a、3b、3cの電気抵抗が大きなものとな
り、また40μmを越えると接地用薄膜配線導体層3
a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体
層3cを基板1及び有機樹脂絶縁層4a、4b、4cに
被着させる際に接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜
配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cの内部に
大きな応力が内在し、該内在応力によって接地用薄膜配
線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄
膜配線導体層3cが基板1及び有機樹脂絶縁層4a、4
b、4cから剥離し易いものとなる。従って、前記多層
配線部2の接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線
導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cの厚みは1μ
m〜40μmの範囲としておくことが好ましい。
【0041】前記有機樹脂絶縁層4a、4b、4cと接
地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及
び信号用薄膜配線導体層3cとを交互に多層に積層して
形成される多層配線部2は更に、最上層の有機樹脂絶縁
層4cの上面に接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜
配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cと電気的
に接続しているボンディングパッド10が配設されてい
る(図1では信号用薄膜配線導体層3cに接続されたボ
ンディングパッド10のみが記載されている)。
【0042】前記ボンディングパッド10は、その上部
に半導体素子等の能動部品や容量素子、抵抗器等の受動
部品から成る電子部品Aの接地端子、電源端子及び信号
端子が熱圧着等により接合され、これによって半導体素
子等の能動部品及び容量素子、抵抗器等の受動部品から
成る電子部品Aが接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄
膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cに電気
的に接続されることとなる。なお、この場合、最上層の
有機樹脂絶縁層4cの上面で、電子部品Aが搭載される
領域Bには凹凸がなく、全てのボンディングパッド10
が同一平面にあることから電子部品Aの接地端子、電源
端子及び信号端子を所定のボンディングパッド10に確
実、強固に接合させることができる。
【0043】前記ボンディングパッド10は、接地用薄
膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号
用薄膜配線導体層3cと同じ金属材料、具体的には銅、
ニッケル、金、アルミニウム等の金属材料から成り、最
上層の有機樹脂絶縁層4c上に接地用薄膜配線導体層3
a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導体
層3cを形成する際に同時に前記接地用薄膜配線導体層
3a、電源用薄膜配線導体層3b及び信号用薄膜配線導
体層3cと電気的接続をもって形成される。
【0044】かくして本発明の多層配線基板によれば、
最上層の有機樹脂絶縁層4c表面に設けたボンディング
パッド10に半導体素子等の能動部品や容量素子、抵抗
器等の受動部品から成る電子部品Aを熱圧着等により接
合させ、接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導
体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cに電子部品Aの
接地端子、電源端子及び信号端子を電気的に接続させる
ことによって半導体装置や混成集積回路装置となり、接
地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線導体層3b及
び信号用薄膜配線導体層3cの一部を外部電気回路に接
続させれば前記半導体素子や容量素子等は外部電気回路
に電気的に接続されることとなる。
【0045】なお、本発明は上述の実施例に限定される
もではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種
々の変更は可能であり、例えば、上述の実施例において
は基板1の上面のみに複数の有機樹脂絶縁層4a、4
b、4cと接地用薄膜配線導体層3a、電源用薄膜配線
導体層3b及び信号用薄膜配線導体層3cとを交互に多
層に積層して形成される多層配線部2を配設したが、該
多層配線部2を基板1の下側のみに設けても、上下の両
面に設けてもよい。
【0046】また上述の実施例では電源用薄膜配線導体
層3bにのみ開口Hを設けメッシュ状としたが、電源用
薄膜配線導体層3bに代えて接地用薄膜配線導体層3a
に開口Hを設けメッシュ状としてもよく、また接地用薄
膜配線導体層3a及び電源用薄膜配線導体層3bの両方
に開口Hを、両方をメッシュ状としてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明の多層配線基板によれば、絶縁基
板上に薄膜形成技術によって配線を形成したことから配
線の微細化が可能となり、配線を極めて高密度に形成す
ることが可能となる。
【0048】また本発明の多層配線基板によれば、大き
な電流が流れる電源用及び/又は接地用の薄膜配線導体
層を、複数の開口を格子状に配したメッシュ状となすと
ともに各開口の面積を2.5×10-3(mm2 )乃至9
0×10-3(mm2 )とし、かつ全開口面積を電源用薄
膜配線導体層及び接地用薄膜配線導体層の各々の全面積
に対し5%乃至30%としたことから、有機樹脂絶縁層
を熱硬化させる際、不要なガスが発生したとしてもその
ガスはメッシュの開口を通して外部に良好に放出されて
有機樹脂絶縁層と電源用及び接地用の薄膜配線導体層と
の間に溜まることはなく、その結果、有機樹脂絶縁層と
電源用及び接地用の薄膜配線導体層は確実に密着し、両
者の接合強度を強固となすことができる。
【0049】更に本発明の多層配線基板によれば、電源
用及び接地用の薄膜配線導体層は電子部品が搭載される
搭載部を除く領域がメッシュ状となっており、それ以
外、即ち半導体素子等の電子部品が搭載される領域と対
向する領域は平板状であるため、電源用及び/又は接地
用薄膜配線導体層上に有機樹脂絶縁層を被着させても電
子部品搭載部に凹凸が形成されることは、その結果、電
子部品の搭載部は平坦となり、半導体素子等の電子部品
の搭載を強固として、かつ電子部品の各端子を所定の各
薄膜配線導体層に確実、強固に電気的接続することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層配線基板の一実施例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・基板 2・・・・・・・・・多層配線部 3a・・・・・・・・接地用薄膜配線導体層 3b・・・・・・・・電源用薄膜配線導体層 3c・・・・・・・・信号用薄膜配線導体層 4a、4b、4c・・有機樹脂絶縁層 A・・・・・・・・・電子部品 B・・・・・・・・・電子部品と対向する領域 H・・・・・・・・・電源用薄膜配線導体層に設けた開

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、複数の有機樹脂絶縁層を多層に
    被着させるとともに基板と有機樹脂絶縁層との間、及び
    /又は有機樹脂絶縁層間に接地用薄膜配線導体層、電源
    用薄膜配線導体層及び信号用薄膜配線導体層を形成して
    なり、最上層の有機樹脂絶縁層上面に電子部品が搭載さ
    れる搭載部を有する多層配線基板であって、前記接地用
    薄膜配線導体層及び/又は電源用薄膜配線導体層は、基
    板と有機樹脂絶縁層との間、又は有機樹脂絶縁層間のほ
    ぼ全面に形成されており、かつ電子部品の搭載部と対向
    する領域を除く領域が複数の開口を格子状に配したメッ
    シュ状をなしていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 【請求項2】前記メッシュ状をなす接地用薄膜配線導体
    層及び/又は電源用薄膜配線導体層の各開口の面積が
    2.5×10-3(mm2 )乃至90×10-3(mm2
    であり、全開口面積が接地用薄膜配線導体層及び/又は
    電源用薄膜配線導体層の全面積に対し5%乃至30%で
    あることを特徴とする請求項1に記載の多層配線基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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