JPH10199999A - 強誘電体記憶素子 - Google Patents

強誘電体記憶素子

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JPH10199999A
JPH10199999A JP9004685A JP468597A JPH10199999A JP H10199999 A JPH10199999 A JP H10199999A JP 9004685 A JP9004685 A JP 9004685A JP 468597 A JP468597 A JP 468597A JP H10199999 A JPH10199999 A JP H10199999A
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JP
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insulating film
thin film
film
control insulating
ferroelectric
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JP9004685A
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Masahiko Hirai
匡彦 平井
Yasuo Tarui
康夫 垂井
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に動作し、信頼性の高いMFIS−FE
Tの強誘電体記憶素子であり、高速で不揮発、かつ低消
費電力の高集積メモリの強誘電体記憶素子であること。 【解決手段】 本発明の強誘電体記憶素子は、半導体単
結晶基板表面に形成された不純物拡散層からなるソース
部およびドレイン部の間を橋かけするように設置された
ゲート電極部が、界面制御絶縁膜、酸化セリウムを主成
分とする配向制御絶縁膜、強誘電体薄膜および導電帯薄
膜をこの順に下から積層した積層体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶素子に
関し、特に、トランジスタのゲート電極部に強誘電体を
用いてソース部−ドレイン部間の電流を直接制御するこ
とができる強誘電体記憶素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、不揮発性メモリの未来形として、
動作速度が速く、面積の縮小化を図れるような不揮発性
メモリが求められている。これに対し、動作速度の速い
強誘電体記憶素子が最近登場した。この強誘電体記憶素
子は、DRAMのキャパシタを強誘電体キャパシタに置
き換えた構造を有するもので、FRAM(Ferroelectri
c Randam Access Memory) と呼ばれる。FRAMについ
ては、ラムトロン・コーポレーションの特許出願である
特開平2−113296号に記載されている。かかるF
RAMにおいては、書き込み、消去、読み出し等の動作
を行った場合、いずれの動作も強誘電体の分極反転を伴
うので、強誘電体の疲労が激しい。またFRAMは、ト
ランジスタとキャパシタとを別々に設ける必要があり、
面積縮小化を図ることはできない。
【0003】ところで、MOS−FET(Metal Oxide
Semiconductor-Field Effect Transisitor) のゲート絶
縁膜部分に強誘電体を用いたMF(I)S−FET(Me
talFerroelectrics (Insulator) Semiconductor‐FE
T)が動作速度が速く、面積の縮小化を図ることができ
る不揮発性メモリとして提案されている。しかし、従来
の手法でかかるMF(I)S−FETを動作させると、
(SiーSiO2 )界面に存在する準位を制御できず、
ゲート電極側に電荷(キャリア)が注入されるのを阻止
しすることができないので、半導体単結晶基板とゲート
電極部分との界面に余分なエネルギーの準位が発生した
り、欠陥やトラップが発生することがあった。また、配
向性を制御することができないので、ゲート電極部分に
強誘電体を配向成長させることができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
を解決すべくなされたものであり、MF(I)S−FE
Tを安定に動作させることができ、信頼性が高く、面積
が小さく、かつ動作速度の速い不揮発性強誘電体記憶素
子を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体単結晶
基板表面に形成された不純物拡散層からなるソース部お
よびドレイン部の間を橋かけするように設置されたゲー
ト電極部が、界面制御絶縁膜、酸化セリウムを主成分と
する配向制御絶縁膜、強誘電体薄膜および導電帯薄膜を
この順に下から積層した積層体であることを特徴とす
る。
【0006】ここで、ゲート電極部は、界面制御絶縁膜
の下に酸化シリコンを主成分とするキャリア注入阻止層
を有することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の強誘電体記憶素
子の構造を図面を用いて説明する。
【0008】図1〜図6に、強誘電体記憶素子MFIS
−FETの作製過程の各状態を示す。図1において、半
導体単結晶基板1の表面に形成される不純物拡散層から
なるソース部2およびドレイン部3は、半導体単結晶基
板の構成原子と異なる価数の原子をイオン注入法等で注
入した後、加熱して活性化し、電気伝導性を高めた部分
である。ソース部およびドレイン部を有する半導体単結
晶基板1の上に、界面制御絶縁膜4を形成する。界面制
御絶縁膜は、半導体単結晶基板1とゲート電極部との間
に発生する界面準位、トラップ、欠陥、固定電荷等の発
生を防ぎ、かつ配向性を維持するため界面の原子配列を
制御する機能を有する。界面制御絶縁膜は、酸化セリウ
ムおよび酸化ジルコニウムの混晶を主成分とする膜であ
ることが好ましいが、例えばSrTiO3 (STO)を
主成分とする膜であってもよい。ここで酸化セリウムお
よび酸化ジルコニウムの混晶とは、常温で斜方晶形を有
するジルコニアを正方晶または立方晶に変換するために
酸化ジルコニウムに酸化セリウムを混入したものであ
り、酸化セリウムを12〜40原子パーセント混入する
ことが好ましい。
【0009】図2における配向制御絶縁膜5を界面制御
絶縁膜4の上に形成し、配向制御絶縁膜の上に図3にお
ける強誘電体薄膜6を形成する。配向制御絶縁膜は、強
誘電体薄膜の配向性を制御し、電気的耐圧に優れた機能
を有する。強誘電体薄膜とは、印加電圧を取り除いても
内部分極すなわち残留分極が残る膜であり、例えば、P
bTiO3 、PZT(PbZrTiO3 )、PLZT
(Pb1-x Lax Zr1-y Tiy3 )、SrBi2
29 、Bi2-x Nbx SrTa29 、Bi2 VO
5.5 の薄膜等である。
【0010】図4は、強誘電体薄膜6の上にフォトレジ
スト(図示されてない)を設け、露光、現像、エッチン
グを行った後、フォトレジストを剥離した状態を示す断
面図である。図5は、フォトレジストを剥離した後、S
iO2 膜を設けてからフォトリソグラフィの加工を行い
層間絶縁膜7を形成した状態を示す断面図である。層間
絶縁膜とは、多層配線の配線間を電気的に分離する絶縁
膜である。例えばCVD法、熱酸化法、スパッタ蒸着法
により、SiO2 膜、PSG膜、BPSG膜、Si3
4 膜等が層間絶縁膜として形成される。
【0011】図6において、導電体薄膜8は露出してい
た強誘電体薄膜6を覆うように層間絶縁膜にまたがって
形成される。導電体薄膜8は、電気伝導性に優れた薄膜
であり、導電体薄膜としては、例えばAl、Pt、I
r、IrO2 、RnO2 の薄膜等が用いられる。
【0012】ゲート電極部はこのように、界面制御絶縁
膜、配向制御絶縁膜、強誘電体薄膜、層間絶縁膜、導電
体薄膜等を順次設けた積層体である。ゲート電極部がか
かる積層構成を有することにより、エネルギー準位の制
御および配向性の制御が可能となり、絶縁膜および強誘
電体薄膜の機能を高度に保つことができ、信頼性の高い
MF(I)S−FETを実現することが可能となる。ま
た面積の小さな素子を製造する事ができ、かつ高速動作
を有する強誘電体記憶素子を得ることができる。
【0013】本発明においては、半導体単結晶基板1と
界面制御絶縁膜4との間に電荷注入層を設けることが好
ましい。電荷注入層は酸化シリコンからなり、基板から
強誘電体側に電荷が注入されるのを防止し、更に信頼性
の高い素子にすることができる。電荷注入層は、積層構
造を形成した後でアニールすることによって、形成する
こともできる。
【0014】(実施例1)Si単結晶基板1として、抵
抗率2オームcmのp型Si(100)の単結晶基板を
用いた。かかる基板にはすでにソース部2およびドレイ
ン部3とが形成されており、基板はフィールド酸化膜領
域、ソース部およびドレイン部を有する。この基板を圧
力1×10-6Torrの真空中において約900℃に加
熱した後、ソースタブレットを電子ビームで加熱し蒸着
して、膜厚50Åの酸化セリウムおよび酸化ジルコニウ
ムの混晶の薄膜である界面制御絶縁膜4を基板上に形成
した。ここでソースタブレットとは、酸化セリウム(C
eO2 )粉末を12%および酸化ジルコニウム(ZrO
2 )粉末を88%の割合でホットプレスでタブレットに
加工したものである。次いで酸化セリウムのソースタブ
レットを用いて、同様に加熱し蒸着して膜厚150Åに
なるまで酸化セリウムを積層し、酸化セリウムを主成分
とする配向制御絶縁膜5を形成した。
【0015】その後、酸化セリウムを主成分とする配向
制御絶縁膜5の上にMOCVD法を用いてPbTiO3
の強誘電体薄膜6を形成した。すなわち、温度0℃に維
持されたPb(C25 )を20cc/分の割合で供給
されるキャリアN2 ガスを用いて、および温度30℃に
維持されたTi[i−OC374 を14.5cc/
分の割合で供給されるキャリアN2 ガスを用いて運び、
これらを23cc/分の割合で供給されるO2 ガスと一
緒に、配向制御絶縁膜5の形成されている温度520℃
の基板上に膜厚約2000Åになるまで吹き付けてPb
TiO3 の強誘電体薄膜6を形成した。この間の雰囲気
圧力は約1Torrであった。得られた強誘電体薄膜を
X線回折装置を用いて分析したところ、PbTiO3
(100)、(001)面に強く配向していることが確
認された。
【0016】Si基板上に順に、PbTiO3 /CeO
2 /Ce・ZrO2 /Si(100)を積層した積層体
の表面に、図示されてないフォトレジスト(東京応用化
学社製OFPR8000)を塗布し、その上から露光し
た後現像した。次いで、SF6 ガスをエッチャントとし
たRIEにより、積層体をエッチングしてフォトレジス
トの膜を剥離した後、プラズマCVD法を用いてSiO
2 の膜を形成し、フォトリソグラフィ加工して層間絶縁
膜7を形成した。次いで、露出している強誘電体薄膜6
を覆うように層間絶縁膜7の上に、リフトオフ法および
真空蒸着法を用いて、図6に示すようにIr膜の導電体
薄膜8を形成、加工した。導電体薄膜の膜厚は2000
Åであった。これを酸素雰囲気中、500℃の温度で1
0分間加熱して、強誘電体記憶素子を得た。
【0017】得られた強誘電体記憶素子について、ドレ
イン−ソース間電圧に対するドレイン電流を測定した。
その結果から、図7に示すような、良好なトランジスタ
特性が得られた。また、ゲート部分に書き込み電圧とし
て±4Vをかけた後、ゲート電圧0Vで、ドレイン−ソ
ース間電圧に対するドレイン電流を測定してトランジス
タ特性を調べた。この結果を図8に示す。これにより記
憶保持特性を評価したところ、書き込み電圧に従ってド
レイン電流特性は大きく変化し、高い記憶保持能力を有
することが分かった。
【0018】また、CeO2 /Ce・ZrO2 /Si
(100)積層体の電気特性を評価するために、Al/
CeO2 /Ce・ZrO2 /Si(100)の積層体を
有する素子を作成した。得られた素子について電気特性
を評価したところ、8〜10MV/cmの耐圧を有し、
界面準位は2×1011個/eV・cmであり、良好な値
を示すことが分かった。温度を150℃に上げて測定し
たが、トランジスタ特性の劣化は見られなかった。
【0019】(実施例2)強誘電体薄膜6の形成をMO
CVD法の代わりにMOD法を用いてSrBi2Ta2
9 の薄膜を形成した以外は実施例1と同様にして、強
誘電体薄膜6を形成して積層体を得た。すなわち、2エ
チルヘキサン酸ストロンチウムキシレン溶液、2エチル
ヘキサン酸ビスマスキシレン溶液、2エチルヘキサン酸
タンタルキシレン溶液を1:2.1:2のモル比で混合
し、0.1モル/リットルの濃度になるようにキシレン
で希釈した。この溶液を配向制御絶縁膜5の上に回転数
3000rpmで塗布し、温度150℃で10分間乾燥
させた後、温度400℃で10分間乾燥させるという、
塗布・乾燥工程を2回繰り返して膜厚が約2000Åと
なるように強誘電体薄膜6を積層した。これを酸素雰囲
気中、750℃の温度で2時間焼成して強誘電体薄膜6
を形成した。この強誘電体薄膜についてX線回折装置を
用いて分析を行ったところ、SrBi2 Ta29 (1
05)面にやや強く配向していることが確認された。
【0020】次いで、実施例1と同様にして層間絶縁膜
7を形成した後、リフトオフ法および蒸着法を用いて、
Ir膜の代わりにPt膜を形成した以外は実施例1と同
様にして導電体薄膜8を形成した。その後、これを酸素
雰囲気中、温度700℃で5分間加熱して強誘電体記憶
素子を作成した。
【0021】得られた強誘電体記憶素子について、実施
例1と同様にして、ドレイン−ソース間電圧に対するド
レイン電流を測定して、トランジスタ特性の評価を行っ
た。その結果から、良好なトランジスタ特性が得られる
ことが分かった。また、実施例1と同様にして記憶保持
特性も評価したところ、書き込み電圧の値に応じて特性
が大きく変化することが確認され、記憶保持がなされた
ことが分かった。また、分極反転特性については、10
11回まで分極反転を繰り返したが劣化は観察されなかっ
た。
【0022】(実施例3)強誘電体薄膜6の形成を、M
OCVD法の代わりにゾルゲル法を用いてPbZrx
1-x3 (PZT)の薄膜を形成した以外は実施例1
と同様にして強誘電体膜6を形成した積層体を得た。す
なわち、Pb、Zr、Tiが1.1:0.65:0.3
5のモル比で含まれるゾル・ゲル液を、0.1モル/リ
ットルの濃度となるようにメトキシエタノールで希釈し
た。この溶液を配向制御絶縁膜5の上に回転数3000
rpmで塗布し、温度150℃で10分間乾燥した後、
温度400℃で10分間乾燥させるという、塗布・乾燥
工程を2回繰り返して膜厚が約2000Åとなるように
強誘電体薄膜6を積層した。これを酸素雰囲気中、75
0℃の温度で2時間焼成して強誘電体薄膜6を形成し
た。この強誘電体薄膜についてX線回折装置を用いて分
析を行ったところ、PZT(001)面に強く配向して
いることが確認された。
【0023】次いで、実施例1と同様にして層間絶縁膜
7を形成した後、リフトオフ法および蒸着法を用いて、
Irの導電体薄膜8を形成した。その後、これを酸素雰
囲気中、温度600℃で5分間加熱して強誘電体記憶億
素子を作成した。
【0024】得られた強誘電体記憶素子について、実施
例1と同様にして、ドレイン−ソース間電圧に対するド
レイン電流を測定してトランジスタ特性の評価を行っ
た。その結果から、良好なトランジスタ特性が得られる
ことが分かった。また、実施例1と同様にして記憶保持
特性も評価したところ、書き込み電圧の値に応じて特性
が大きく変化することが確認され、記憶保持がなされた
ことが分かった。
【0025】(実施例4)界面制御絶縁膜形成におい
て、ソースタブレットとして酸化セリウム粉末および酸
化ジルコニウム粉末の代わりにSrTiO3 (STO)
粉末を用いた以外は実施例1と同様にしてSrTiO3
の界面制御絶縁膜5を形成した。次いで、実施例1と同
様にして、配向制御絶縁膜5を形成した後、MOCVD
法を用いてPbTiO3 の強誘電体薄膜6を形成した。
この薄膜についてX線回折を用いて分析したところ、こ
れはPbTiO3 (100)、(001)面に強く配向
していることが確認された。
【0026】その後、実施例1と同様にして、強誘電体
記憶素子を作成した。得られた強誘電体記憶素子につい
て、実施例1と同様にして、ドレイン−ソース間電圧に
対するドレイン電流を測定してトランジスタ特性の評価
を行った。その結果から、良好なトランジスタ特性が得
られることが分かった。また、実施例1と同様にして記
憶保持特性も評価したところ、書き込み電圧の値に応じ
て特性が大きく変化することが確認され、記憶保持がな
されたことが分かった。
【0027】(実施例5)実施例1と同様にして、酸化
セリウムおよび酸化ジルコニウムの混晶からなる界面制
御絶縁膜4を形成した。次いで、この膜を設けた基板を
酸素雰囲気中、温度700℃で30分間加熱して、シリ
コン基板Si(100)と界面制御絶縁膜との界面に、
厚さ約40Åの酸化シリコンからなるキャリア注入阻止
層(図示しない)を形成した。
【0028】次いで、実施例1と同様にして、配向制御
絶縁膜を設けた後PbTiO3 の強誘電体薄膜6を形成
した。得られた強誘電体薄膜についてX線回折装置を用
いて分析を行ったところ、PbTiO3 (100)、
(001)面に強く配向していることが確認された。ま
た実施例1と同様にして、強誘電体記憶素子を作成し
た。得られた強誘電体記憶素子について実施例1と同様
にして、ドレイン−ソース間電圧に対するドレイン電流
を測定して、トランジスタ特性の評価を行ったところ、
良好なトランジスタ特性を示した。また、実施例1と同
様にして記憶保持特性の評価を行ったところ、書き込み
電圧の値に応じて記憶保持特性が変化することが確認さ
れ、得られた強誘電体記憶素子は記憶保持されたことが
分かった。
【0029】また、パラメータアナライザにより電気的
耐圧の測定を行ったところ、電気的耐圧がキャリア注入
阻止層を設けない場合より50%向上することが確認さ
れた。これは、シリコン基板と界面制御絶縁膜との間に
キャリア注入阻止層を設けたためである。
【0030】(実施例6)界面制御絶縁膜4の形成にお
いて、ソースタブレットとして酸化セリウム(CeO
2 )粉末を40%、および酸化ジルコニウム(ZrO
2 )粉末を60%の割合でホットプレスでタブレットに
加工したものを用いて蒸着形成した以外は、実施例1と
同様にして強誘電体記憶素子を得た。
【0031】得られた強誘電体記憶素子について、実施
例1と同様にして、ドレイン電流を測定してトランジス
タ特性の評価を行った。その結果、良好なトランジスタ
特性が得られることが分かった。また、実施例1と同様
にして記憶保持特性も評価したところ、書き込み電圧の
値に応じて特性が大きく変化することが確認され、記憶
保持がなされたことが分かった。また、反転分極につい
ては、1011回まで分極反転を繰り返したが劣化は見ら
れなかった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、界面のエネルギー準位の制御および配向性の
制御が可能となり、安定に動作し、信頼性の高いMFI
S−FETの強誘電体記憶素子を提供することができ
た。また、本発明によれば、高速で不揮発、かつ低消費
電力の高集積メモリの強誘電体記憶素子を提供すること
ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】ソース部およびドレイン部を有する単結晶基板
上に界面制御絶縁膜を形成した状態を示す断面図であ
る。
【図2】界面制御絶縁膜を設けた単結晶基板上に配向制
御絶縁膜を形成した状態を示す断面図である。
【図3】配向制御絶縁膜を設けた単結晶基板上に強誘電
体薄膜を形成した状態を示す断面図である。
【図4】単結晶基板上に界面制御絶縁膜、配向制御絶縁
膜および強誘電体薄膜を設けた積層体を露光、現像、加
工してパターンを形成した状態を示す断面図である。
【図5】パターンを形成した積層体に層間絶縁膜を形成
した状態を示す断面図である。
【図6】層間絶縁膜を形成した積層体に導電体薄膜を形
成した状態を示す断面図である。
【図7】本発明の強誘電体記憶素子における、ドレイン
−ソース間電圧に対するドレイン電流の依存性を示す特
性図である。
【図8】ドレイン電流が±4Vのときのドレイン−ソー
ス間電圧とドレイン電流との関係を示した特性図であ
る。
【符号の説明】
1 シリコン単結晶基板 2 ソース部 3 ドレイン部 4 界面制御絶縁膜 5 配向制御絶縁膜 6 強誘電体薄膜 7 層間絶縁膜 8 導電体薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/108 21/8242

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶基板表面に形成された不純
    物拡散層からなるソース部およびドレイン部の間を橋か
    けするように設置されたゲート電極部が、界面制御絶縁
    膜、酸化セリウムを主成分とする配向制御絶縁膜、強誘
    電体薄膜および導電帯薄膜をこの順に下から積層した積
    層体であることを特徴とする強誘電体記憶素子。
  2. 【請求項2】 前記ゲート電極部が、前記界面制御絶縁
    膜の下に酸化シリコンを主成分とするキャリア注入阻止
    層を有することを特徴とする強誘電体記憶素子。
JP9004685A 1997-01-14 1997-01-14 強誘電体記憶素子 Withdrawn JPH10199999A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6899965B2 (en) 1999-03-17 2005-05-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dielectric film and method for forming the same
KR100493206B1 (ko) * 2001-01-16 2005-06-03 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 반도체장치 및 그 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6899965B2 (en) 1999-03-17 2005-05-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dielectric film and method for forming the same
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