JPH10199651A - 信号用コネクタの製造方法 - Google Patents

信号用コネクタの製造方法

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JPH10199651A
JPH10199651A JP55597A JP55597A JPH10199651A JP H10199651 A JPH10199651 A JP H10199651A JP 55597 A JP55597 A JP 55597A JP 55597 A JP55597 A JP 55597A JP H10199651 A JPH10199651 A JP H10199651A
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electrolytic
polishing
treatment
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JP55597A
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Masabumi Nomura
正文 野村
Yoshiharu Kikuchi
義治 菊池
Tatsuhiro Okamoto
達裕 岡本
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Yuken Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき被膜のピンホールの生成を抑制するこ
とで、接触抵抗の低下、耐食性の向上、そして挿抜の繰
り返しによっても所定の接触抵抗が維持される信号用コ
ネクタとその製造方法を提供する。 【解決手段】 電解脱脂と酸洗との間に、接触式あるい
は無接触式の電解研磨装置を設けることで、リール・ツ
ウ・リール方式でめっき処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号用コネクタの製造
方法、特にパソコンや各種情報通信機器等に用いられる
耐食性および接触抵抗を共に改善した信号用コネクタの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パソコンや通信機器等に用いられる信号
用コネクタは、圧延した真鍮、青銅、リン青銅等の条材
を素材とし、これをプレス等による打ち抜きおよびエン
ボス成形のような加工を行って所定形状としてから、脱
脂電解、酸洗などのめっき予備処理を行い、次いでNiめ
っき、そして金めっき(場合により銀めっき、パラジウ
ムめっき)を行い、これをプレス成形して板状、管状、
あるいは棒状等の形状の成形体としてから、次いで、樹
脂を使ったモールド成形により組立、製造されている。
特に、打ち抜き等の加工後は、素材をリールに巻いて、
以後のめっき予備処理、めっき処理を、1のリールから
の素材の巻き出しおよび他のリールへの素材の巻取りを
行いながら連続して行う、いわゆるリール・ツウ・リー
ル方式で行うことが一般的である。
【0003】言うまでもなく、コネクタには雄型と雌型
とがあり、また雌型であっても、内表面全体で接触する
タイプとか、一部にだけ接触部を設けておくだけでよい
タイプ等区々であるが、いずれも上述の工程で言えば素
材の加工工程と成形工程とが異なるだけで、上述のリー
ル・ツウ・リール方式を採用し、同様の処理を行う点で
は同一であるので、以下の説明にあっては、特に区別し
ない。
【0004】ところで、信号用コネクタとして要求され
る性能は次の通りである。 接触抵抗を極力低く抑える。 使用環境が腐食環境であっても、初期性能を維持でき
る耐食性を備える。 コネクタの挿抜の繰り返しによる性能低下が見られな
い。
【0005】しかしながら、現在の上述のような信号用
コネクタの製造方法によれば、めっき層にピンホールの
発生は避けられず、そのようなピンホールが存在する状
態でコネクタとして使用すると、めっき被膜を構成する
金や銀、さらにはニッケルなどの金属は、めっき母材を
構成する素材の銅よりも貴であるため、腐食環境ではピ
ンホール部分からの母材の腐食は避けられない。
【0006】このような腐食が進行すると、腐食生成物
である錆がピンホール部分から表面に出てくるため接触
抵抗が悪くなる。またコネクタの挿抜を繰り返すことに
よりメッキ皮膜の脱落による接触抵抗が大きくなる、等
の問題が発生する。
【0007】そこで、現状では、封孔剤として水性また
は油性等の有機物を使い、それを表面にコーティングす
る封孔処理が行われている。しかしながら、この封孔剤
を硬い有機皮膜にすると腐食性は向上するが、逆に接触
抵抗が悪くなり、一方、軟かい有機皮膜にすると接触抵
抗の悪化は少ないが腐食抑制力が低くなり、長期的観点
からすると接触抵抗の悪化が発生する。この相反する問
題をかかえたまま現在に至っており、その効果的な解決
策が求められている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここに、本発明の目的
は、一般的には接触抵抗が低く、耐食性に優れており、
そして長期の使用によっても特性劣化の見られない信号
用コネクタの製造方法を提供することである。
【0009】具体的には、めっき被膜のピンホールの生
成を抑制し、ピンホールに起因するコネクタの特性劣化
を防止できる信号用コネクタの製造方法を提供すること
である。
【0010】さらに、より具体的には、接触抵抗の低
下、耐食性の向上、そして挿抜の繰り返しによっても所
定の接触抵抗が維持される信号用コネクタとその製造方
法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ピンホー
ルの生成原因について種々検討を重ねた結果、コネクタ
製造の場合にはめっき条件というより、めっき前の表面
性状、特に表面の物理的形態に起因するとの知見を得た
ことから、各処理段階での素材の表面形態を比較検討
し、次のような点を見出した。
【0012】すなわち、コネクタの素材の加工の段階で
は、打ち抜き加工とともに、コネクタとしての接触部の
形成のために一種のエンボス形成のようなプレス加工を
行う必要がある。したがって、素材表面は加工前は非常
に平滑であっても、その後の素材成形工程において多く
のスクラッチキズおよびクラックが発生し、特に、素材
をプレス打ち抜き加工および凸部形成のためのプレス加
工でコネクタ形状を形成する段階で表面にクラックが入
るなどめっきする前のコネクタの接触部は凹凸がひどい
状況にある。例えば、加工前の表面平均粗さはRa=0.1
μm 程度であり、加工後は、平均粗さRa=0.20μm 程度
となるが、ピットの原因となる1μm 以上の突発的なク
ラックが発生する。もちろん、打ち抜きによるバリ発生
も避けられない。
【0013】この状態でめっき処理すると、加工による
スクラッチ疵やクラックが表面に形成されていることか
ら、めっき前処理としての脱脂処理や酸洗処理をいかに
行ってもクラック上や深いスクラッチ疵上にめっき皮膜
がつかずピンホールが発生してしまう。
【0014】ここに、本発明にあっては、上述のような
接触部の表面のスクラッチ疵やクラックに起因するピン
ホールの生成を防止するために、めっき前処理として素
材に表面粗さを低減するような表面研磨を行って平滑面
とするとによりピンホールの生成が効果的に抑制される
ことを見出し、本発明を完成した。
【0015】よって、本発明は、素材の加工、めっき処
理、成形、そしてモールド成形の各工程を経て製造され
る信号用コネクタの製造方法において、めっき処理に先
立って、研磨処理を行うことを特徴とする信号用コネク
タの製造方法である。
【0016】本発明における上述の表面研磨は表面平滑
化が実現できれば電解研磨、化学研磨、機械的研磨など
いずれであってもよいが、研磨能率が高く、連続処理に
適していることから電解研磨が好ましい。
【0017】本発明において用いるこのような電解研磨
は、プレス工程の後、めっき処理の前であれば適宜時点
において適用可能であるが、好ましくは電解脱脂と酸洗
との間において電解研磨を行う。
【0018】特に、前述のリール・ツウ・リール方式の
処理方法にあっては、素材の走行速度がほぼ10m/min 程
度であり、処理ラインを余り長くすることができないこ
とから、電解研磨による連続処理を行うのが好ましい。
すなわち、前記研磨処理およびめっき処理は、素材の1
のリールからの巻き出しおよび他のリールへの巻取りの
間で連続して行ってもよい。
【0019】バッチ式で時間を掛けてもよいという状況
下では化学研磨も考慮されよう。また、非常に大きなコ
ネクタ部材の場合には機械的研磨も考えられるが、研磨
時の変形の問題もあり、一般には連続した高速処理が可
能な電解研磨を採用することが好ましい。
【0020】なお、従来にあって、電気めっきの予備処
理としては電解脱脂、酸洗が考えられるが、電気めっき
は表面平滑化のために行うのであって、本来研磨は前処
理としては考えられない。なお、電解研磨は電解脱脂と
比較して電解条件が大きく異なり、また酸洗は表面酸化
被膜除去を目的とすることからも区別される。
【0021】かくして、本発明の好ましい態様によれ
ば、めっき処理に先立って、連続電解研磨工程を加える
ことで、予想外にもめっき皮膜のピンホールを無くし、
腐食性を向上させると共に平滑な表面により挿抜の繰り
返しによる皮膜のダメージを押さえ、コネクタの性能を
現状より更に向上させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1(a) ないし(c) は、コネクタ
の接触部のプレス工程、電解研磨工程、そしてめっき工
程のそれぞれの終了後の表面性状の模式的説明図であ
る。
【0023】図1(a) に示すように、プレス後には表面
が粗面化するとともに、クラッチ疵およびクラックが発
生する。これが電解研磨を行うと、図1(b) に示すよう
に、表面が平滑化し、このような電解平滑面の上に、図
1(c) に示すように、斜線領域で示すめっき被膜が設け
られるのである。
【0024】本発明によれば、比較的平滑な表面にめっ
き被膜が設けられることから、従来の場合に比較して、
比較的薄めっきであってもコネクタとして利用でき、封
孔処理も必要としないなどの優れた効果が得られるので
ある。特に、コネクタの製造に用いるめっき金属は金や
銀、パラジウムなどのように貴金属であることから、薄
めっきとすることの実際上の意義は大きい。
【0025】本発明におけるめっき処理の予備処理とし
ての表面平滑化処理は、最終的にめっき被膜にピンホー
ルが生成しないような程度に行えばよく、これはめっき
量との関連するが、一般には、Ra=0.1 μm 以下の範囲
になるようにするのが好ましい。
【0026】図2は、本発明にかかる連続電解研磨を行
う装置の模式的説明図であり、電解セル10にはモータ11
により駆動される回転電極12が設けられており、この電
解セル10には電解液循環ポンプ14から電解液が連続して
供給されている。電解セル10には一つの側壁に電解窓16
が設けられており、電解液循環ポンプ14から電解セル10
に供給された電解液はこの電解窓16から外部に流出し、
下方に設けられている電解液槽20によって回収される。
【0027】電解窓16に対向して、電解液の流出域には
予めプレスされた素材17が設置されており、素材はこの
領域で電解液に浸漬されることになる。電解研磨を行う
には、まず、リール( 図示せず) に予め巻取られている
素材を開放し、電解窓16と対向しながら図面向かって右
手側に走行するようにし、別途設けられているリール(
図示せず) に巻き取られる。このとき、素材には給電ポ
スト22によって電気が供給されており、前述の回転電極
12との間に電流を流して電解研磨を行うのである。回転
電極には電析物が析出するが、回転電極の回転に伴って
背後に設けられた掻取り板18によって掻取られ、常に新
生面が得られる。
【0028】なお、以上の例では電極接触式の給電方式
について説明したが、無接触式であっても同様に本発明
を適用できることは当業者には明らかであろう。ここ
で、本発明の電解研磨を実施するための電解液組成物に
ついてさらに説明すると、そのような電解液組成物は、
基本的に、素材を陽極にしてその表面を持続的に安定し
て溶解するために、まず通電を安定に確保する電解質
と、素材の金属表面を溶解するために、表面からの金
属イオン溶解を促進する酸化剤と、素材表面を均一に
溶解するに当たって、濃度分極を維持する分極向上剤
と、金属表面がエッチング性成分によって腐食するの
を防止する抑制剤(インヒビター) など各種成分のう
ち、基本的に上記の電解質を含むが、または更に上記
の〜中のいずれか1種または2種以上を組み合わせ
て用いる。
【0029】次に、電解研磨とともに電解バリ取りを同
時に処理するために用いる電解液組成について、以下に
具体的に説明する。 電解質 電解質は、電解加工液の通電性を確保する基本成分とな
り、それ自体に通電性があることと、電解質は加工目的
の金属が溶解した際に、水溶性が良好である金属塩か、
またはある程度水溶性の金属塩を作ることが必要であ
る。この目的のためには、次の電解質を挙げることがで
きる。
【0030】・硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などの単体お
よび混合物 ・上記酸のナトリウム塩、カリ塩、アンモニウム塩 ・水酸化ナトリウム、水酸化カリ これらの電解質は、電解液として使用する際の濃度は、
各電解研磨で必要な通電性を確保できる濃度から各電解
質の溶解度限度の間で使用することができる。
【0031】酸化剤 酸化剤は、被加工物である金属表面の溶解を促進するも
のであって、下記の薬剤が例示される。 ・無水クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩などのクロ
ム酸化合物 ・塩素酸や過塩素酸、過硫酸の酸自体とナトリウム、カ
リおよびアンモニウム塩などの酸化性オキソ酸塩類。
【0032】これらの酸化剤は、電解質と同様に電解液
として使用する際の濃度として、0.5 〜250g/L、望まし
くは1〜220 g/L で使用することができる。これらの酸
化剤は、0.5 g/L 以下では持続的な酸化力が保持できな
い。また250 g/L 以上では、これ以上濃度を上げてもコ
スト・アップになるばかりで何らメリットがない。
【0033】分極向上剤 分極向上剤は、被加工物表面を平滑に溶解するに当たっ
て、濃度分極を維持するために添加するもので、次のよ
うな薬剤が例示される。
【0034】・ゼラチン、グリセリン、デンプン、カル
ボキシメチルセルロースNa塩 (CMC)、アルギン難ナトリ
ウムなどの推移に不溶な粘性付与剤、 ・グリシン、EDTA・2Na などのアミノカルボン酸とその
塩、 ・エタノールアミン類 (モノ−、ジ−、トリ−エタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミンなど) 、ポリア
ルキレンポリアミン (ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなど) 、ヒドロキシ置換ポリアルキレン
ポリアミン (ヒドロキシエチルエチレンジアミンなど)
などのアミン類、 ・シュウ酸、マロン酸などの多価カルボン酸のナトリウ
ム・カリウム塩、 ・クエン酸、グルコン酸、酒石酸などナトリウム塩、カ
リウム塩などの金属と安定な可溶性錯化合物を形成する
化合物など。
【0035】分極向上剤は、電解液として使用する際の
濃度として、0.1 〜150 g/L 、望ましくは0.5 〜100 g/
L で使用することができる。濃度の下限である0.1 g/L
以下では、添加量が少な過ぎて所望の平滑化効果が得ら
れず、150 g/L 以上では、場合により陽極素材の溶解を
促進しすぎたり、電解液の粘度を過剰に上昇したりして
問題を生じる。
【0036】抑制剤酸化剤や錯化剤などのエッチング
促進性成分によって金属表面が腐食し、目的の表面状態
が損なわれることを防止する成分で、工業的に広く用い
られている酸洗用インヒビター、防錆性成分などがこれ
に相当する。
【0037】ジシクロヘキシルアンモニウム塩、脂肪族
アミン (オレイルアミン、ステアリルアミンなど) やポ
リアルキレンポリアミン (ジエチレントリアミン、トリ
エチレンテトラミン、テトラメチレンテトラミンなど)
などの高級脂肪酸 (炭素数C10〜C20のアルキル基をも
つカルボン酸) 塩などのアミン系有機物、ジアルキルチ
オ尿素 (アルキル:エチル、ブチルなど)、モルホリ
ン、イミダゾールやベンゾトリアゾールなどの誘導体な
どが用いられる。
【0038】これらの抑制剤は、電解液として使用する
際の濃度として、0.1 〜10g/L 、望ましくは0.5 〜5g/
L で使用することができる。使用できる濃度下限の0.1
g/L以下では、これらの成分によるインヒビター効果が
満足に得られず、金属表面の素地荒れを抑制できない。
また、上限の10g/L 以上では、これらが比較的高価な成
分であり、これ以上濃度を上昇しても効果が期待できな
いし、これらの抑制剤が金属表面に強く吸着して有害で
もある。
【0039】本発明における素材の研磨の処理条件は、
上述のようにRa=0.1 μm 以下の平滑表面が得られれば
特に制限はないが、例えば、上述のような電解液を使用
する電解研磨のときには、代表的条件としては次のよう
な条件を挙げることができる。
【0040】 印加電圧: 5〜50 V 電流密度: 30〜200A/dm2 電極間距離: 0.5〜10 mm 液温度 : 20〜40 ℃ このようにして表面研磨を行った場合には、酸洗、そし
てめっき処理を行うが、それらは慣用の条件・手段でも
って行えばよい。
【0041】その他、めっき素材の成形、そしてモール
ド成形も慣用手段と条件とでもって行えばよい。次に、
本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明する。
【0042】
【実施例】本例では、燐青銅の条材( 厚さ: 0.5 mm) を
プレスによって打ち抜き、さらに接触部の凸成形を行っ
た。得られた素材をリールに巻いて、次に、電解脱脂
後、図2に示す接触電解研磨装置を用いて、コネクタの
雌型を電解研磨処理し、さらに酸洗を行ってからニッケ
ルめっきそして金めっきを行った。
【0043】図3は、プレス加工後の表面粗さを実測し
たデータをグラフで示すもので、平均粗さRaは0.20μm
であった。なお、加工前の素材の表面粗さは、Ra=0.1
μmであった。
【0044】図4は、下記条件で電解研磨した後の表面
粗さの実測データをグラフで示すもので、平均粗さRaは
0.10μm であった。電解研磨条件は次の通りであった。
【0045】電解液 パクナ電解加工 DS-1 660
ml/l [ユケン工業 (株) 商品名)]硫酸(62.5 %) 10
0 ml/l 液温度 20℃ 素材搬送速度 5m/min 電解窓寸法 30×3(mm) 電圧 15V 電流 10A 素材 リン青銅。
【0046】次いで、このようにして電解研磨処理を行
った素材に対して、酸洗後、Niめっき( 厚さ2.5 μm)、
そして金めっき( 厚さ0.3 μm)を慣用手段でもって行
い、得られた試験片について下記要領で腐食試験(JIS Z
2371 に基づく塩水噴霧試験)を行った。
【0047】結果は、表1にまとめて示す。本例におけ
る比較例の封孔処理は、油性の有機物である (株) テト
ラC2000 (商品名) を使用して行った。次に、同じ試験
片について下記要領で亜硫酸ガス腐食試験を行った。結
果は表2にまとめて示す。
【0048】亜硫酸ガス試験 温度 40℃ 濃度 亜硫酸ガス 10ppm 時間 96時間 湿度 90% また、接触抵抗試験は下記要領で行った。結果は表3に
まとめて示す。
【0049】接触抵抗試験 測定条件 荷重 1g プローブ 10%Ir−90%Pt 1mmφ 0.5R 静止および摺動 (摺動 0.05 mm/sec) 電流 1mA電圧 50mV
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】以上の結果より連続電解研磨にて表面平滑
にすることにより、特に接触抵抗の大幅な低減が可能と
なります。また、平滑にすることによる金膜厚の低下も
計ることが可能と考えます。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
従来のものと比較しても耐食性に優れ、接触抵抗の上昇
が見られない信号用コネクタが、金めっき厚さが0.3 μ
mとほぼ半分の薄めっき量でもって得られるのであり、
さらに製造装置の設置の面からも電解研磨装置を電解脱
脂と酸洗との間に設けるだけでよいことから、安価な手
段であり、本発明の実用上の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) ないし図1(c) は、本発明にしたがっ
て、プレス加工、電解研磨、そしてめっき処理を行った
場合の接触部の表面性状の変化をそれぞれ示す模式図で
ある。
【図2】本発明にかかる電解研磨処理を行う装置の一例
を示す模式的説明図である。
【図3】プレス加工後の表面粗さを実測したデータを示
すグラフである。
【図4】本発明にかかる電解研磨処理後の表面粗さを実
測したデータを示すグラフである。
【符号の簡単な説明】
10:電解セル 11:モータ 12:回転電極 14:ポンプ 16:電解窓 17:素材 18:掻取り板 20:電解液槽 22:給電ポスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材の加工、めっき処理、成形、そして
    モールド成形の各工程を経て製造される信号用コネクタ
    の製造方法において、めっき処理に先立って、研磨処理
    を行うことを特徴とする信号用コネクタの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記研磨処理が電解研磨によって行われ
    る請求項1記載の信号用コネクタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記研磨処理およびめっき処理を、素材
    の1のリールからの巻き出しおよび他のリールへの巻取
    りの間で連続して行う請求項1または2記載の信号用コ
    ネクタの製造方法。
JP55597A 1997-01-07 1997-01-07 信号用コネクタの製造方法 Withdrawn JPH10199651A (ja)

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