JPH10197076A - 低温エアコン用冷凍装置 - Google Patents

低温エアコン用冷凍装置

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JPH10197076A
JPH10197076A JP285397A JP285397A JPH10197076A JP H10197076 A JPH10197076 A JP H10197076A JP 285397 A JP285397 A JP 285397A JP 285397 A JP285397 A JP 285397A JP H10197076 A JPH10197076 A JP H10197076A
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JP
Japan
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temperature
low
air conditioner
evaporator
air
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JP285397A
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English (en)
Inventor
Noriyasu Kawakatsu
紀育 川勝
Akitoshi Ueno
明敏 上野
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵カーゴの凍結ダメージの防止や保管中の
乾燥低減を図るとともに、冷凍機のフロストの低減を図
る。 【解決手段】 圧縮機1および凝縮器2を含む庫外ユニ
ットXと、減圧機構4および蒸発器5を含む庫内ユニッ
トAとからなり、前記圧縮機1、凝縮器2、減圧機構4
および蒸発器5を冷媒配管5を介して順次接続してなる
低温エアコン用冷凍装置において、前記蒸発器1の下流
側に流量制御弁7を設けるとともに、前記庫内ユニット
Aにより冷却される庫内空気温度Tretが設定温度T
spより高い運転領域において、前記蒸発器4における
蒸発温度Teを高めに誘導するように前記流量制御弁7
を制御する制御手段13を付設して、庫内空気温度Tr
etが設定温度Tspより高い運転領域において、蒸発
温度Teを高めに誘導し、冷凍能力を低減するようにし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、プレハブ冷蔵庫
や冷凍庫に用いられる低温エアコン用冷凍装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プレハブ冷蔵庫や冷凍庫に用い
られている低温エアコン用冷凍装置は、図13に示すよ
うに、圧縮機1、凝縮器2および受液器3を含む庫外ユ
ニットXと、減圧機構4および蒸発器5を含む庫内ユニ
ットAとからなり、前記圧縮機1、凝縮器2、受液器
3、減圧機構4および蒸発器5を冷媒配管6を介して順
次接続して構成されており、庫内空気温度(換言すれ
ば、庫内吸込空気温度)Tretが設定温度Tspに達
すると、圧縮機1の運転を停止し、庫内空気温度Tre
tが設定温度Tspより1℃高くなると圧縮機1の運転
を再び開始するという圧縮機のON/OFF制御がなさ
れることとなっている(図14参照)。
【0003】また、通常、低温エアコン用冷凍装置とし
ては、冷凍機の機種を選定するに当たって、夏場等のよ
うに冷凍能力の出にくい条件下においても最大の庫内負
荷を冷却できるように機種選定されることとなってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な低温エアコン用冷凍装置を庫内空気温度に近い温度に
保たれている状態(換言すれば、冷蔵保管運転状態)で
使用している場合、例えば、冬場のような冷凍能力が出
やすい条件下で、庫内負荷が比較的小さい場合、庫内平
均空気温度に対して庫内吹出空気温度が低くなるため、
冷気吹出口に近いカーゴが局部的に過冷却となり、凍結
ダメージ等の品質低下を起こすおそれがあった。
【0005】また、低温エアコン用冷凍装置の場合、一
般的に庫内側の使用温度範囲が広いため、膨張弁のMO
Pを低めに設定しており、庫内空気温度と蒸発温度との
差が一般の空気調和用冷凍装置より低くなっているのが
実状である。そのため、冷凍・冷蔵の如何にかかわら
ず、また保管運転中、プルダウン運転中の如何にかかわ
らず、蒸発器に着霜し易く、結果的にカーゴから水分を
除去してしまうこととなり、カーゴの重量の目減りを発
生させる。
【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、冷蔵カーゴの凍結ダメージの防止や保管中の乾燥
低減を図るとともに、冷凍機のフロストの低減を図るこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明の基本構成で
は、上記課題を解決するための手段として、圧縮機1お
よび凝縮器2を含む庫外ユニットXと、減圧機構4およ
び蒸発器5を含む庫内ユニットAとからなり、前記圧縮
機1、凝縮器2、減圧機構4および蒸発器5を冷媒配管
5を介して順次接続してなる低温エアコン用冷凍装置に
おいて、前記蒸発器1の下流側に流量制御弁7を設ける
とともに、前記庫内ユニットAにより冷却される庫内空
気温度Tretが設定温度Tspより高い運転領域にお
いて、前記蒸発器4における蒸発温度Teを高めに誘導
するように前記流量制御弁7を制御する制御手段13を
付設している。
【0008】上記のように構成したことにより、庫内空
気温度Tretが設定温度Tspより高い運転領域にお
いて、蒸発温度Teが高めに誘導されて、冷凍能力が低
減される。従って、プルダウン運転中および保管運転中
において吹出空気温度が低くなり過ぎることがなくな
り、冷蔵カーゴの凍結ダメージの防止や保管中の乾燥低
減を図ることができるとともに、冷凍機のフロストの低
減をも図ることができる。
【0009】本願発明の基本構成において、前記運転領
域を、前記庫内空気温度Tretが設定温度Tspに近
い保管運転領域とした場合、保管運転中における蒸発温
度Teの制御が的確に行える。この場合において、前記
制御手段13を、前記蒸発温度Teが前記庫内空気温度
の設定値Tspより所定値ΔThだけ低い目標値となる
ように前記流量制御弁7を制御するものとすれば、保管
運転中における蒸発温度Teの制御がより一層的確に行
える。そして、この場合において、前記蒸発温度Teの
目標値と前記庫内空気温度の設定値Tspとの差温ΔT
hを、前記圧縮機1の運転時間率Rにより決定すれば、
保管運転中における蒸発温度Teの制御がよりきめ細か
に行える。
【0010】また、前記運転領域を、前記庫内空気温度
Tretが設定温度Tspより十分に高いプルダウン運
転領域とした場合、プルダウン運転中における蒸発温度
Teの制御が的確に行える。この場合において、前記制
御手段13を、前記蒸発温度Teが前記庫内空気温度T
retより所定値ΔTpだけ低い目標値となるように前
記流量制御弁7を制御するものとすれば、プルダウン運
転中における蒸発温度Teの制御がより一層的確に行え
る。そして、この場合において、前記蒸発温度Teの目
標値と前記庫内空気温度Tretとの差温ΔTpを、庫
外空気温度Tambの変化に対応させて決定すれば、プ
ルダウン運転中における蒸発温度Teの制御がよりきめ
細かに行える。
【0011】また、1台の庫外ユニットXに対して複数
台の庫内ユニットA,B・・を接続すれば、マルチタイ
プの低温エアコンにも適応できる。
【0012】また、前記蒸発器4の出口における冷媒圧
力Peを検出する圧力検出手段8を設け、該圧力検出手
段8による検出値Peから前記蒸発温度Teを推定する
ようにした場合、蒸発温度Teの制御が蒸発器4の出口
冷媒圧力Peに基づいて行える。
【0013】また、前記蒸発器4の入口における冷媒温
度Tthを検出する温度検出手段9を設け、該温度検出
手段9による検出値Tthから前記蒸発温度Teを推定
するようにした場合、蒸発温度Teの制御が蒸発器4の
入口冷媒温度Tthに基づいて行える。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
願発明の幾つかの好適な実施の形態について詳述する。
【0015】第1の実施の形態 図1には、本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エ
アコン用冷凍装置の冷媒回路が示されている。
【0016】この低温エアコン用冷凍装置は、圧縮機
1、凝縮器2および受液器3を含む庫外ユニットXと、
減圧機構4および蒸発器5を含む庫内ユニットAとから
なり、前記圧縮機1、凝縮器2、受液器3、減圧機構4
および蒸発器5を冷媒配管6を介して順次接続して構成
されている。
【0017】そして、前記蒸発器5の出口側には、出口
冷媒圧力Peを検出する冷媒圧力検出手段として作用す
る圧力センサー8が設けられ、前記蒸発器5の入口側に
は、入口冷媒温度Tthを検出する温度検出手段として
作用する温度センサー9が設けられている。
【0018】また、前記蒸発器5の吸込側には、吸込空
気温度(換言すれば、庫内空気温度)Tretを検出す
る庫内空気温度検出手段として作用する温度センサー1
0が設けられている。
【0019】図1において、符号11は圧縮機1の駆動
源であるモータ、12は庫外ユニットXと庫内ユニット
Aとを連絡する冷媒配管に介設される閉鎖弁、13はコ
ントローラ、14は庫内設定温度Tspを設定する温度
設定器である。
【0020】前記コントローラ13は、例えばマイクロ
コンピュータからなっており、前記圧力センサー8、温
度センサー9,10および温度設定器14からの情報
(即ち、出口冷媒圧力Pe、入口冷媒温度Tth、庫内
空気温度Tretおよび設定温度Tsp)を得て、各種
演算処理を行い、前記流量制御弁7およびモータ11に
対して制御信号(例えば、流量制御弁7の開度制御信号
およびモータ11の運転制御信号)を出力するものとさ
れている。
【0021】次に、前記コントローラ13による運転モ
ード制御について図2および図3を参照して説明する。
なお、この運転モードは、庫内空気温度Tretと設定
温度Tspとの比較により三つの制御域(即ち、M=
1、M=2、M=3)に分けられている。
【0022】図2および図3に示すように、電源投入時
等のように運転状態が未確定の場合の運転モードをM=
0と決め、庫内空気温度Tretの降下時においては、
Tret≦Tspの場合にはM=1(即ち、停止域)と
され、Tsp<Tret≦Tsp+2℃の場合にはM=
2(即ち、保管域)とされ、Tret>Tsp+2℃の
場合にはM=3(即ち、プルダウン域)とされる。ま
た、庫内空気温度Tretの上昇時においては、Tre
t>Tsp+1℃の場合にはM=1(即ち、停止域)か
らM=2(即ち、保管域)へ遷移され、Tret>Ts
p+3℃の場合にはM=2(即ち、保管域)からM=3
(即ち、プルダウン域)へ遷移される。このように庫内
空気温度Tretの降下時と上昇時とで遷移温度に1℃
の差を設けたのはハンチング防止のためである。
【0023】さらに、圧縮機1(具体的には、モータ1
1)に対しては、図4に示すように、M≧2でON指令
が、M≦1でOFF指令が出力されることとなってい
る。
【0024】ついで、各運転モードにおける蒸発温度T
eの制御について、図5に示すフローチャートを参照し
て詳述する。
【0025】ステップS1において圧力センサー8、温
度センサー10および温度設定器14からの情報(即
ち、出口冷媒圧力Pe、庫内空気温度Tretおよび庫
内設定温度Tsp)がコントローラ13に入力され、前
記した運転モード選定により選定された運転モードにつ
いてステップS2において判定する。ここで、M≦1
(即ち、停止域)と判定された場合には、そのままステ
ップS1へリターンするが、M>1(即ち、停止域では
ない)と判定された場合には、ステップS3に進み、出
口冷媒圧力Peから蒸発温度TeをTe=f(Pe)に
より換算する。ここで、fは冷媒圧力を蒸発温度に換算
するために予め用意された換算関数である。
【0026】ついで、ステップS4においてM>2であ
るか否か(即ち、プルダウン域であるか否か)の判定を
行い、ここで肯定判定された場合(即ち、プルダウン域
と判定された場合)には、ステップS5において蒸発温
度Teと目標値(Tret−ΔTp)との偏差E=Te
−(Tret−ΔTp)を求め、さらに該偏差Eに基づ
いて流量制御弁7の開度の増減分ΔU=g(|E|)を
求める。本実施の形態においては、蒸発温度Teの目標
値は、庫内空気温度Tretより所定値ΔTp(例え
ば、8℃)だけ低い温度としている。なお、ここで、g
は温度偏差を開度に換算するために予め用意された換算
関数である。
【0027】一方、ステップS4において否定判定され
た場合(即ち、保管域と判定された場合)には、ステッ
プS6において蒸発温度Teと目標値(Tsp−ΔT
h)との偏差E=Te−(Tsp−ΔTh)を求め、さ
らに該偏差Eに基づいて流量制御弁7の開度の増減分Δ
U=h(|E|)を求める。本実施の形態においては、
蒸発温度Teの目標値は、庫内空気温度の設定値Tsp
より所定値ΔTh(例えば、5℃)だけ低い温度として
いる。なお、ここで、hは温度偏差を開度に換算するた
めに予め用意された換算関数である。
【0028】そして、ステップS7において偏差E>
0.5と判定された場合(即ち、蒸発温度Teが目標値
より高い場合)には、ステップS8に進み、流量制御弁
7の開度をΔUだけ閉じ、ステップS7において偏差E
≦0.5と判定され且つステップS9において偏差E<
−0.5と判定された場合(即ち、蒸発温度Teが目標
値より低い場合)には、ステップS10に進み、流量制御
弁7の開度をΔUだけ開く。
【0029】上記のようにして、蒸発器5における蒸発
温度Teは、目標値(即ち、Tret−8℃あるいはT
sp−5℃)に制御される。この目標値は、蒸発温度制
御を行わない場合の蒸発温度(通常、設定温度=0℃で
−15℃程度)より高いものとなっている。
【0030】ところで、従来の低温エアコン用冷凍装置
におけるように蒸発温度制御を行わないものの場合、従
来技術の項において述べたように、冬場のような冷凍能
力が出やすい条件下で、庫内負荷が比較的小さい場合、
庫内平均空気温度に対して庫内吹出空気温度が低くなる
ため、冷気吹出口に近いカーゴが局部的に過冷却とな
り、凍結ダメージ等の品質低下を起こすおそれがあると
ともに、庫内空気温度と蒸発温度との差が一般の空気調
和用冷凍装置より低くなっているため、冷凍・冷蔵の如
何にかかわらず、また保管運転中、プルダウン運転中の
如何にかかわらず、蒸発器に着霜し易く、結果的にカー
ゴから水分を除去してしまうこととなり、カーゴの重量
の目減りを発生させるという不具合が生ずるが、本実施
の形態におけるように、蒸発温度を高めに誘導するよう
に制御した場合、冷凍能力が低減されることとなり、プ
ルダウン運転中および保管運転中において吹出空気温度
が低くなり過ぎることがなくなる。従って、冷蔵カーゴ
の凍結ダメージの防止や保管中の乾燥低減を図ることが
できるとともに、冷凍機のフロストの低減をも図ること
ができる。
【0031】なお、本実施の形態においては、蒸発温度
Teの目標値を保管域ではTsp−5℃とし、プルダウ
ン域ではTret−8℃としているが、保管するカーゴ
によっては蒸発温度Teの目標値を変えてもよく、ま
た、例えば夏場は庫内外の温度差が大きく、冷えにくく
なるので蒸発温度Teの目標値を低めに、冬場はその逆
に高めに設定してもよい。
【0032】第2の実施の形態 図6には、本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エ
アコン用冷凍装置の冷媒回路が示されている。
【0033】この場合、1台の庫外ユニットXに対して
2台の庫内ユニットA,Bが接続されている。庫内ユニ
ットA,Bの構成は第1の実施の形態と同様とされてい
るが、それぞれの構成要素は、各符号にAおよびBの添
え字を付して区別している。また、前記庫内ユニット
A,Bにおける減圧機構4A,4Bの上流側には、冷媒
の流通を制御するための開閉弁15A,15Bが介設さ
れている。これらの開閉弁15A,15Bは、庫内ユニ
ットA,Bの運転モードMa,Mb≧2のときに開作動
され、Ma,Mb≦1のときに閉作動されることとなっ
ている。さらに、庫外ユニットXには、庫外空気温度T
ambを検出する庫外空気温度検出手段として作用する
温度センサー16が付設されている。なお、本実施の形
態においては圧力センサー8は省略されている。その他
の構成は第1の実施の形態におけると同様なので説明を
省略する。
【0034】そして、本実施の形態におけるコントロー
ラ13は、前記温度センサー9,10,16および温度
設定器14からの情報(即ち、入口冷媒温度Tth、庫
内空気温度Tret、庫外空気温度Tambおよび設定
温度Tsp)を得て、各種演算処理を行い、前記流量制
御弁7、モータ11および開閉弁15A,15Bに対し
て制御信号(例えば、流量制御弁7の開度制御信号、モ
ータ11の運転制御信号および開閉弁15A,15Bの
開閉制御信号)を出力するものとされている。この場
合、入口冷媒温度Tthは蒸発温度Teと等しいものと
する。
【0035】次に、前記コントローラ13による運転モ
ード制御について図7を参照して説明する。なお、この
運転モードは、庫内ユニットA,Bにおいて庫内空気温
度Tretと設定温度Tspとの比較により三つの制御
域(即ち、Ma,Mb=1、Ma,Mb=2、Ma,M
b=3)に分けられている。
【0036】図7に示すように、電源投入時等のように
運転状態が未確定の場合の運転モードをMa,Mb=0
と決め、庫内空気温度Tretの降下時においては、T
ret≦Tspの場合にはMa,Mb=1(即ち、停止
域)とされ、Tsp<Tret≦Tsp+2℃の場合に
はMa,Mb=2(即ち、保管域)とされ、Tret>
Tsp+2℃の場合にはMa,Mb=3(即ち、プルダ
ウン域)とされる。また、庫内空気温度Tretの上昇
時においては、Tret>Tsp+1℃の場合にはM
a,Mb=1(即ち、停止域)からMa,Mb=2(即
ち、保管域)へ遷移され、Tret>Tsp+3℃の場
合にはMa,Mb=2(即ち、保管域)からMa,Mb
=3(即ち、プルダウン域)へ遷移される。このように
庫内空気温度Tretの降下時と上昇時とで遷移温度に
1℃の差を設けたのはハンチング防止のためである。
【0037】また、圧縮機1(具体的には、モータ1
1)に対しては、図8に示すように、Ma≧2又はMb
≧2でON指令が、Ma≦1且つMb≦1でOFF指令
が出力されることとなっている。このようにしたのは、
一方の庫内ユニットAあるいはBが停止域にないときに
は、圧縮機1の運転が必要であるからである。
【0038】さらに、図9に示すように、開閉弁15
A,15Bは、Ma,Mb≧2で開作動され、Ma,M
b≦1で閉作動されることとなっている。
【0039】ついで、各運転モードにおける蒸発温度T
eの制御について、図10に示すフローチャートを参照
して詳述する。
【0040】ステップS1において温度センサー9A,
9B,10A,10B,16および温度設定器14から
の情報(即ち、入口冷媒温度Tth=Te、庫内空気温
度Tret、庫外空気温度Tambおよび庫内設定温度
Tsp)がコントローラ13に入力され、前記した運転
モード選定により選定された運転モードについてステッ
プS2において判定する。ここで、M≦1(即ち、停止
域)と判定された場合には、そのままステップS1へリ
ターンするが、M>1(即ち、停止域ではない)と判定
された場合には、ステップS3に進み、M>2であるか
否か(即ち、プルダウン域であるか否か)の判定を行
い、ここで肯定判定された場合(即ち、プルダウン域と
判定された場合)には、ステップS4において蒸発温度
Teの目標値と庫内空気温度Tretとの差温ΔTp=
f(Tamb)を演算する。ΔTp=f(Tamb)
は、図11のマップに示す関係を有しており、該マップ
から庫外空気温度Tambの上昇に対応して高くなるよ
うに読み出される。ここで、fは庫外空気温度Tamb
を差温ΔTpに換算するための換算関数である。つい
で、ステップS5において蒸発温度Teと目標値(Tr
et−ΔTp)との偏差E=Te−(Tret−ΔT
p)を求め、さらに該偏差Eに基づいて流量制御弁7の
開度の増減分ΔU=h(|E|)を求める。なお、ここ
で、hは温度偏差を開度に換算するために予め用意され
た換算関数である。
【0041】一方、ステップS3において否定判定され
た場合(即ち、保管域と判定された場合)には、ステッ
プS6において圧縮機1の運転時間率R(換言すれば、
所定時間内に運転された時間)が呼び出され、ステップ
7において蒸発温度Teの目標値と庫内空気温度の設
定値Tspとの差温ΔTh=g(R)を演算する。ΔT
h=g(R)は、図12のマップに示す関係を有してお
り、該マップから圧縮機運転時間率Rの上昇に対応して
高くなるように読み出される。ここで、gは運転時間率
Rを差温ΔThに換算するための換算関数である。つい
で、ステップS8において蒸発温度Teと目標値(Ts
p−ΔTh)との偏差E=Te−(Tsp−ΔTh)を
求め、さらに該偏差Eに基づいて流量制御弁7の開度の
増減分ΔU=i(|E|)を求める。なお、ここで、i
は温度偏差を開度に換算するために予め用意された換算
関数である。
【0042】そして、ステップS9において偏差E>
0.5と判定された場合(即ち、蒸発温度Teが目標値
より高い場合)には、ステップS10に進み、流量制御弁
7の開度をΔUだけ閉じ、ステップS9において偏差E
≦0.5と判定され且つステップS11において偏差E<
−0.5と判定された場合(即ち、蒸発温度Teが目標
値より低い場合)には、ステップS12に進み、流量制御
弁7の開度をΔUだけ開く。
【0043】上記のようにして、蒸発器5における蒸発
温度Teは、目標値(即ち、Tret−ΔTp℃あるい
はTsp−ΔTh℃)に制御される。この目標値は、蒸
発温度制御を行わない場合の蒸発温度(通常、設定温度
=0℃で−15℃程度)より高いものとなっている。
【0044】ところで、従来の低温エアコン用冷凍装置
におけるように蒸発温度制御を行わないものの場合、従
来技術の項において述べたように、冬場のような冷凍能
力が出やすい条件下で、庫内負荷が比較的小さい場合、
庫内平均空気温度に対して庫内吹出空気温度が低くなる
ため、冷気吹出口に近いカーゴが局部的に過冷却とな
り、凍結ダメージ等の品質低下を起こすおそれがあると
ともに、庫内空気温度と蒸発温度との差が一般の空気調
和用冷凍装置より低くなっているため、冷凍・冷蔵の如
何にかかわらず、また保管運転中、プルダウン運転中の
如何にかかわらず、蒸発器に着霜し易く、結果的にカー
ゴから水分を除去してしまうこととなり、カーゴの重量
の目減りを発生させるという不具合が生ずるが、本実施
の形態におけるように、蒸発温度を高めに誘導するよう
に制御した場合、冷凍能力が低減されることとなり、プ
ルダウン運転中および保管運転中において吹出空気温度
が低くなり過ぎることがなくなる。従って、冷蔵カーゴ
の凍結ダメージの防止や保管中の乾燥低減を図ることが
できるとともに、冷凍機のフロストの低減をも図ること
ができる。
【0045】しかも、本実施の形態においては、プルダ
ウン域においては庫内空気温度Tretと蒸発温度Te
の目標値との差温ΔTpを庫外空気温度Tambの変化
に対応させて決定するようにし、保管域においては庫内
空気温度の設定値Tspと蒸発温度Teの目標値との差
温ΔThを圧縮機1の運転時間率Rの変化に対応させて
決定するようにしているため、蒸発温度Teの制御がよ
りきめ細かく行えることとなる。
【0046】
【発明の効果】本願発明によれば、低温エアコン用冷凍
装置において、蒸発器1の下流側に流量制御弁7を設け
るとともに、庫内ユニットAにより冷却される庫内空気
温度Tretが設定温度Tspより高い運転領域におい
て、前記蒸発器4における蒸発温度Teを高めに誘導す
るように前記流量制御弁7を制御する制御手段13を付
設して、庫内空気温度Tretが設定温度Tspより高
い運転領域において、蒸発温度Teを高めに誘導するよ
うにしているので、冷凍能力が低減されることとなり、
プルダウン運転中および保管運転中において吹出空気温
度が低くなり過ぎることがなくなる。従って、冷蔵カー
ゴの凍結ダメージの防止や保管中の乾燥低減を図ること
ができるとともに、冷凍機のフロストの低減をも図るこ
とができる
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置の冷媒回路図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置の庫内空気温度の変化に対応した運転状
態を示す説明図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置の運転状態遷移を示すブロック図であ
る。
【図4】本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置における圧縮機の運転状態遷移を示すブ
ロック図である。
【図5】本願発明の第1の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置における蒸発温度制御を示すフローチャ
ートである。
【図6】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置の冷媒回路図である。
【図7】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置の運転状態遷移を示すブロック図であ
る。
【図8】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置における圧縮機の運転状態遷移を示すブ
ロック図である。
【図9】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エア
コン用冷凍装置における開閉弁の作動状態遷移を示すブ
ロック図である。
【図10】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エ
アコン用冷凍装置における蒸発温度制御を示すフローチ
ャートである。
【図11】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エ
アコン用冷凍装置における蒸発温度制御において用いら
れるマップ(即ち、庫外空気温度と、庫内空気温度と蒸
発温度の目標値との差温との関係を示す特性図)であ
る。
【図12】本願発明の第2の実施の形態にかかる低温エ
アコン用冷凍装置における蒸発温度制御において用いら
れるマップ(即ち、圧縮機の運転時間率と、庫内空気温
度の設定値と蒸発温度の目標値との差温との関係を示す
特性図)である。
【図13】従来の低温エアコン用冷凍装置の冷媒回路図
である。
【図14】従来の低温エアコン用冷凍装置の庫内空気温
度の変化に対応した運転状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1は圧縮機、2は凝縮器、3は受液器、4,4A,4B
は減圧機構(膨張弁)、5,5A,5Bは蒸発器、6は
冷媒配管、7,7A,7Bは流量制御弁、8は出口冷媒
圧力検出手段(圧力センサー)、9は入口冷媒温度検出
手段(温度センサー)、10,10A,10Bは庫内空
気温度検出手段(温度センサー)、11はモータ、13
は制御手段(コントローラ)、14は温度設定器、16
は庫外空気温度検出手段(温度センサー)、Xは庫外ユ
ニット、A,Bは庫内ユニット、Teは蒸発温度、Tr
etは庫内空気温度、Tambは庫外空気温度、Tsp
は設定温度。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機(1)および凝縮器(2)を含む
    庫外ユニット(X)と、減圧機構(4)および蒸発器
    (5)を含む庫内ユニット(A)とからなり、前記圧縮
    機(1)、凝縮器(2)、減圧機構(4)および蒸発器
    (5)を冷媒配管(6)を介して順次接続してなる低温
    エアコン用冷凍装置であって、前記蒸発器(5)の下流
    側に流量制御弁(7)を設けるとともに、前記庫内ユニ
    ット(B)により冷却される庫内空気温度(Tret)
    が設定温度(Tsp)より高い運転領域において、前記
    蒸発器(4)における蒸発温度(Te)を高めに誘導す
    るように前記流量制御弁(7)を制御する制御手段(1
    3)を付設したことを特徴とする低温エアコン用冷凍装
    置。
  2. 【請求項2】 前記運転領域は、前記庫内空気温度(T
    ret)が設定温度(Tsp)に近い保管運転領域とさ
    れていることを特徴とする前記請求項1記載の低温エア
    コン用冷凍装置。
  3. 【請求項3】 前記運転領域は、前記庫内空気温度(T
    ret)が設定温度(Tsp)より十分に高いプルダウ
    ン運転領域とされていることを特徴とする前記請求項1
    記載の低温エアコン用冷凍装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段(13)は、前記蒸発温度
    (Te)が前記庫内空気温度の設定値(Tsp)より所
    定値(ΔTh)だけ低い目標値となるように前記流量制
    御弁(7)を制御するものとされていることを特徴とす
    る前記請求項2記載の低温エアコン用冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記蒸発温度(Te)の目標値と前記庫
    内空気温度の設定値(Tsp)との差温(ΔTh)は、
    前記圧縮機(1)の運転時間率(R)により決定される
    ことを特徴とする前記請求項4記載の低温エアコン用冷
    凍装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段(13)は、前記蒸発温度
    (Te)が前記庫内空気温度(Tret)より所定値
    (ΔTp)だけ低い目標値となるように前記流量制御弁
    (7)を制御するものとされていることを特徴とする前
    記請求項3記載の低温エアコン用冷凍装置。
  7. 【請求項7】 前記蒸発温度(Te)の目標値と前記庫
    内空気温度(Tret)との差温(ΔTp)は、庫外空
    気温度(Tamb)の変化に対応させて決定されること
    を特徴とする前記請求項6記載の低温エアコン用冷凍装
    置。
  8. 【請求項8】 1台の庫外ユニット(X)に対して複数
    台の庫内ユニット(A),(B)・・が接続されている
    ことを特徴とする前記請求項1ないし請求項7のいずれ
    か一項記載の低温エアコン用冷凍装置。
  9. 【請求項9】 前記蒸発器(5)の出口における冷媒圧
    力(Pe)を検出する圧力検出手段(8)を設け、該圧
    力検出手段(8)による検出値(Pe)から前記蒸発温
    度(Te)を推定することを特徴とする前記請求項1な
    いし請求項8のいずれか一項記載の低温エアコン用冷凍
    装置。
  10. 【請求項10】 前記蒸発器(5)の入口における冷媒
    温度(Tth)を検出する温度検出手段(9)を設け、
    該温度検出手段(9)による検出値(Tth)から前記
    蒸発温度(Te)を推定することを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項8のいずれか一項記載の低温エアコン
    用冷凍装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006105437A (ja) * 2004-10-01 2006-04-20 Saginomiya Seisakusho Inc 冷却システム用制御装置、及び冷却システム用制御システム
JP2006250378A (ja) * 2005-03-08 2006-09-21 Hoshizaki Electric Co Ltd 冷却貯蔵庫

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