JPH10195614A - 溶融金属めっき装置および溶融金属めっき方法 - Google Patents

溶融金属めっき装置および溶融金属めっき方法

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JPH10195614A
JPH10195614A JP34969496A JP34969496A JPH10195614A JP H10195614 A JPH10195614 A JP H10195614A JP 34969496 A JP34969496 A JP 34969496A JP 34969496 A JP34969496 A JP 34969496A JP H10195614 A JPH10195614 A JP H10195614A
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plating
bath
plating solution
plating bath
steel sheet
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JP34969496A
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English (en)
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Masahiko Tada
雅彦 多田
Chiaki Kato
千昭 加藤
Toshitane Matsukawa
敏胤 松川
Hiroshi Tsunekawa
裕志 恒川
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき液の漏洩を防止し、安定しためっき操
業を可能にする溶融金属めっき装置および溶融金属めっ
き方法を提供する。 【解決手段】 底部に開口部3を設けためっき浴槽1
と、めっき浴を保持する電磁シール装置2とからなる溶
融金属めっき装置6において、開口部3直下に鋼板表面
の気体を除去する気体除去装置9を配設する。また、20
0mpm以上の鋼板搬送速度とし、開口部の直下で鋼板表裏
面に随伴する気体を除去し、鋼板の走行方向に沿って溶
融金属を循環させながらめっきする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の溶融金属め
っき装置および溶融めっき方法に関し、とくに溶融金属
めっき浴槽底部に設けた開口部から鋼板を侵入させ上方
に引き上げ、溶融金属めっき浴槽内のめっき浴に磁場を
印加してめっき浴を保持しつつめっきを行う鋼板の溶融
金属めっき装置および溶融金属めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属めっき鋼板は、溶融金属として
はZn、Al、Pb、Sn等が使用され、自動車用、建材用、家
電用、缶用として広く用いられている。ここで溶融金属
めっき鋼板の一例として、Znを使用した溶融亜鉛めっき
鋼板の一般的な製造方法を説明する。冷延鋼板を前処理
工程で表面を洗浄し、非酸化性あるいは還元性の雰囲気
中で加熱、焼鈍し、次いで、鋼板温度をめっきに適した
温度に酸化させることなく冷却した後、めっき浴中に連
続的に浸漬させる。ついで、浴中に浸漬されたロール
(シンクロール等)にて鉛直方向に鋼板の向きを変えた
後、めっき浴から引き上げ、鋼板表面に付着した過剰の
亜鉛をガスワイピング等の付着量調整装置により除去し
て付着量を調整し、冷却する。
【0003】しかし、上記方法はシンクロール等の浴中
機器が存在するため、めっき浴槽は極めて大きくなり、
めっき液種類の変更などに際して自由度が小さいうえ、
シンクロールのメンテナンスが煩雑であり、あるいはド
ロスがシンクロールと被めっき鋼板との間に噛み込み、
表面疵などの品質欠陥が発生するなどの問題があった。
【0004】そこで、シンクロール等の浴中機器を用い
ないめっき方法が種々提案されてきたが、鋼板の両面を
安定してめっきできるものとして、いわゆる空中ポット
方式が提案されている。それは、図3に示すように、底
部に開口部を有し、めっき浴を保持しためっき浴槽を備
え、その開口部から鋼板を侵入させ上方に引き上げてめ
っきを施すものである。
【0005】ところで、この空中ポット方式のめっき方
法の重要なポイントは、開口部からめっき浴を漏洩させ
ないことであり、電磁力の作用を利用した方法が種々提
案されている。例えば、特開昭63−310949号公報には、
リニアモーターで溶融金属を保持する方法が、また、特
開平5−86446 号公報には移動磁場の作用による電磁力
と高周波磁場の作用による電磁力を利用して溶融金属を
保持する方法、また、さらに、特開昭63−303045号公報
では、磁界と電流の相互作用で溶融金属を保持し、気体
を噴射して鋼板導入部をシールする方法が提案されてい
る。
【0006】しかしながら、上記のような開口部を設け
て開口部から鋼板を侵入させて上方に引上げながら電磁
力を利用しめっき浴を保持する方法では、電源のノイズ
により磁場が変動したり、鋼板が著しく振動したりする
非定常時には、電磁力の作用が不充分となり、開口部か
らめっき液が漏洩するという問題があった。めっき液の
漏洩が発生すると、開口部の鉛直方向の鋼板パスライン
上に配設されている鋼板支持装置(デフレクタロール、
サポートロール、ガイドロール等)にめっき液が付着
し、付着しためっき液が鋼板にピックアップされて品質
欠陥になる。このような品質欠陥を防止するためには、
ロールの清掃あるいはロールの交換等のメンテナンスを
頻度よく行う必要があった。
【0007】また、鋼板侵入部に気体を吹きつけシール
する方法では、鋼板の振動によりめっき浴面が変動する
ような非定常時には変動する液面レベルを検知してそれ
に応じて気体噴射圧を制御することは極めて困難であ
り、めっき液が開口部から漏洩することがあった。この
ように、めっき浴面が変動する等の非定常時には、円滑
なめっき操業を行うのが未だ困難であり、安定した連続
操業とは異なる新たな手段が要望されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した問
題に鑑み、めっき液の漏洩を防止し、安定しためっき操
業を可能にする溶融金属めっき装置および溶融金属めっ
き方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、底部に設けた
開口部から鋼板を侵入させ上方に引き上げて該鋼板にめ
っきを施すめっき浴槽と、該めっき浴槽内のめっき浴に
磁場を印加して該めっき浴を保持する電磁シール装置と
からなる溶融金属めっき装置において、前記開口部直下
に鋼板を挟んで一対の、気体除去装置を配設したことを
特徴とする200mpm以上の鋼板搬送速度が可能な溶融金属
めっき装置である。
【0010】また、本発明では、前記めっき浴槽は、該
めっき浴槽上部からめっき液をオーバーフローさせて該
めっき浴槽外に排出するためのオーバーフロー堰を有
し、さらに該めっき浴槽には、めっき液を溶解・保持す
る補助浴槽と、該補助浴槽からめっき液を該めっき浴槽
に供給するめっき液供給通路と、該めっき浴槽から排出
されるめっき液を該補助浴槽に移送するめっき液排出通
路とからなるめっき液供給装置が配設され、また前記め
っき液供給通路に連通してヘッダを設け、該ヘッダに連
通して、前記めっき浴槽内に前記鋼板に向けてめっき液
を吐出させるめっき液吐出通路を設けるのが好ましい。
【0011】また、本発明では、前記ヘッダに、または
前記ヘッダに連通して、めっき液を前記めっき液吐出通
路に押し出す押出装置を配設してもよい。また、本発明
は、めっき浴槽の底部に設けた開口部から鋼板を侵入さ
せ上方に引き上げるとともに該めっき浴槽内のめっき浴
を磁場を印加して該めっき浴を保持しつつめっきする鋼
板の溶融金属めっき方法において、前記鋼板の搬送速度
を200mpm以上とし、さらに前記開口部の直下で鋼板表裏
面に随伴する気体を除去し、かつ前記めっき浴槽内で前
記鋼板に向けてめっき液を吐出させ、該鋼板の走行方向
に沿ってめっき液を循環させながらめっきすることを特
徴とする溶融金属めっき方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明の溶融金属めっき装
置の構成について説明する。図1に本発明の1実施例で
ある溶融金属めっき装置を示す。本発明の溶融金属めっ
き装置6は、底部に開口部3を有するめっき浴槽1と、
電磁力を発生し、めっき浴を保持する電磁シール装置2
と、高速で走行する鋼板表裏面に随伴する気体を除去す
る気体除去装置9とから構成される。
【0013】本発明では、めっき浴槽1の形状は、特に
限定するものではないが、図1に示すように、めっき浴
槽底部壁が鋼板に沿って下側に突き出した突出部8を有
するのが好ましい。鋼板を挟んで両側の突出部8は、鋼
板幅方向に長い長方形断面の鋼板通路を形成する。ま
た、この鋼板通路の底部はスリット状の開口部3となっ
て、この鋼板通路のほぼ中央部を鋼板が通過する。
【0014】この開口部3の形状は被めっき材である鋼
板が通過可能であればよく、特に限定するものではな
い。また、開口部3の隙間は可能な限り狭い方がめっき
浴の漏洩量を抑制できるので好ましいが、鋼板の形状に
よって制約され、10〜50mmが好適である。また、鋼板通
路には、鋼板を挟んで両側に補助浴槽からめっき浴が供
給される。鋼板は下方から開口部を通ってめっき浴槽内
に侵入する。
【0015】めっき浴槽1の上部側壁にはオーバーフロ
ー堰4が設けられ、このオーバーフロー堰4からめっき
液をオーバーフローさせ、めっき浴槽外に排出する。め
っき浴槽1には、1個以上の補助浴槽13を有するめっき
液供給装置10を付設し、めっき浴槽1と補助浴槽13との
間でめっき液を循環させるのが好ましい。めっき液供給
装置10は1個または複数の補助浴槽13とめっき液供給通
路12、めっき液排出通路11と配管切換装置15からなる。
【0016】補助浴槽13は、めっき液種類の切換え、め
っき液の交換等のために複数設けるのが好ましい。複数
の浴槽は配管切換装置15に切り換えられ使用される。め
っき液供給装置10は溶融金属めっき浴槽へのめっき液の
供給あるいはめっき浴槽からのめっき液の排出を容易に
するために可能な限りめっき浴槽に隣接するのが好まし
い。
【0017】めっき液供給通路12はめっき浴槽1と補助
浴槽13とを連結する密閉型の通路であり、めっき浴槽内
へめっき液を連続的に供給する。めっき液排出通路11は
めっき操業中、めっき浴槽1からオーバーフローして排
出されためっき液を移送するための排出通路であり、め
っき液を補助浴槽13へ導くための通路である。また、め
っき終了時、めっき液排出通路11から排出できずめっき
浴槽内に残存しためっき液の一部は、前記めっき液供給
通路12の密閉を解除し、めっき液供給通路12からめっき
浴槽外へ排出し、残部は連続的に搬送される鋼板に付
着、持ち出しすることで除去する。
【0018】なお、補助浴槽13からめっき浴槽1へのめ
っき液の供給方法及びめっき浴槽1から補助浴槽13への
めっき液の排出方法は特に限定するものではないが、例
えば図1に示すようにめっき液供給通路側はポンプPを
設けてめっき浴槽下部から供給し、めっき液排出通路側
はオーバーフローにてめっき浴槽上部から排出され、補
助浴槽まで重力で落下させて移送する方法が好ましい。
【0019】本発明では、めっき液供給通路12に連通し
て鋼板に向けてめっき液を吐出させるヘッダ16を設け
る。ヘッダを設けることにより鋼板幅方向で供給される
めっき液の流速が均一化する。ヘッダの形状はとくに限
定する必要はなく、吐出するめっき液の流速が均一とな
るどんな形状でもよい。さらに、ヘッダ16に連通して、
めっき浴槽内に鋼板に向けてめっき液を吐出させるめっ
き液吐出通路17を設けるのが好ましい。めっき液吐出通
路17は、その出口が鋼板に対向して鋼板幅方向に延びた
長方形状とするのが好ましい。
【0020】また、鋼板に向けてめっき液を吐出させる
手段として、ヘッダ16に、あるいはヘッダ16に連通し
て、めっき液をめっき液吐出通路17に押し出す押出装置
40を配設してもよい。この押出装置40は、例えば図2に
示すように、めっき浴槽1内でプランジャ等によりめっ
き浴7に圧力を付与し、めっき液がめっき液吐出通路17
に沿って押し出され、鋼板Sにめっき液を供給するとと
もに、鋼板Sに沿って上方にめっき液を循環させる。押
出装置40は、めっき液の循環を円滑に行う作用を有して
いる。鋼板に沿って上方に流れためっき液はめっき浴槽
上部からオーバーフローしてめっき液排出通路11を介し
補助浴槽13に重力で落下し移送される。
【0021】本発明では、電磁シール装置2は、開口部
3でめっき浴を保持できるものであればよく、従来公知
の電磁力発生装置がすべて適用できるが、めっき浴槽の
底部、鋼板を挟んでめっき浴槽1開口部の両側に、磁場
印加装置(電磁石コア)2a、2aが所定の間隔をあけ
て設けられ、水平磁場あるいは移動磁場を発生させるの
がよい。
【0022】めっき浴槽1内のめっき浴7は、この磁場
とめっき浴中に流れる誘導電流の相互作用による電磁力
により、開口部3から下方へ漏れることなくめっき浴槽
1内に保持される。水平磁場の印加装置としては、高周
波による電磁力発生装置(高周波電磁印加装置)が好適
である。この高周波電磁印加装置は、周波数1〜10kHz
の範囲が好ましい。また、 0.5T程度の磁場を発生でき
る能力を有するのが好ましい。
【0023】また、この水平磁場に代えて、移動磁場を
付加させてもよい。移動磁場印加装置としては、周波数
10〜1000Hzの範囲が好ましい。気体除去装置は、めっき
浴槽1の開口部直下に配設されるのがよい。気体除去装
置は、鋼板表面に随伴する気体を鋼板表面から除去でき
るものであればよく、特に限定する必要はないが、気体
を鋼板走行方向と逆向きに吹きつける装置、随伴流を剥
離させる整流板を設けた装置、あるいは気体を吸引する
装置等が考えられるが、気体を吸引する装置が鋼板表面
から気体を容易に除去できるので好ましい。
【0024】図1に本発明の1実施例として示す溶融金
属めっき装置では、気体除去装置としてガス吸引装置9
を用いている。ガス吸引装置9は、ガス吸引部9aと排
気ポンプPから構成される。ガス吸引部9aの形状はと
くに限定されるものではないが、鋼板表裏面近傍に、下
向きに開口したスリット状あるいは多孔のノズルとする
のが好適であり、このガス吸引部9aには排気ポンプP
が連結されガスを吸引する。
【0025】このガス吸引装置9は、鋼板近傍を減圧す
るためではなく、高速に走行する鋼板に随伴して流れて
くる気体を遮断することがその主目的である。そのた
め、真空蒸着におけるような差動減圧機構およびポンプ
容量を必要としない。このガス吸引装置9により、開口
部3に侵入する直前に、鋼板表面に随伴する窒素等の気
体を吸引する。鋼板が高速で走行する際には、鋼板に沿
って気体が多量に随伴している。めっき浴下部界面に働
く表面張力によってもこの随伴する気体を除去できず、
鋼板が気体を随伴したままめっき浴槽1に侵入する場合
があり、気体が付着した鋼板の部分はめっきされないた
め、不めっきを生ずるという問題があった。しかし、開
口部直下で、鋼板表面に随伴する気体を吸引することに
より、めっき浴中に気体が巻き込まれることもなく、不
めっきは発生しなくなる。
【0026】本発明の溶融金属めっき装置の入側には、
従来装置と同様に鋼板支持装置30が配設される。この鋼
板支持装置30は、非酸化性あるいは還元性雰囲気の焼鈍
炉50内で焼鈍した鋼板Sを酸化させることなくめっき浴
槽1まで導く。焼鈍炉50で焼鈍された鋼板Sはデフレク
タロール33によって鉛直方向に方向転換され、サポート
ロール32で反りを矯正され、ガイドロール31で振動を抑
制される。次いで、鋼板Sは溶融金属めっき装置に導か
れ、連続的にめっきを施される。
【0027】本発明の溶融金属めっき装置6の出側に
は、通常、付着量調整装置20が付設される。付着量調整
装置20は、鋼板に過剰に付着しためっき液を絞りとるた
めのもので、高圧ガスを吹き付けるガスワイピングノズ
ルを用いるのが好適である。つぎに、本発明の溶融金属
めっき方法について説明する。本発明では、開口部3か
らめっき液が漏洩するのを防ぐため、開口部を通過する
鋼板の搬送速度を200mpm以上に限定する。
【0028】開口部3からめっき液が漏洩した場合、漏
れためっき液は走行する鋼板に沿って自由落下する。こ
のため、鋼板の走行速度を高速とすることにより、鋼板
に沿って自由落下するめっき液に上向きの運動エネルギ
ーを付与し、漏洩しためっき液を引上げる。本発明者ら
は、めっき液濡れ挙動と鋼板搬送速度との関係から鋼板
搬送速度が200mpm以上であれば開口部3からめっき液が
下方に漏洩することはなく、下方の設備へ付着すること
を防止できることを見いだした。
【0029】しかし、鋼板が高速で走行する際には、鋼
板に沿って気体が多量に随伴してくる。鋼板が気体を随
伴したままめっき浴槽に侵入すると、気体が付着した鋼
板の部分はめっきされないため、不めっきを生ずる。そ
こで、本発明では、めっき浴槽1に入る直前で、すなわ
ち、開口部3直下で、鋼板に随伴してくる気体を気体除
去装置9で除去する。気体を除去された鋼板はめっき浴
槽1でめっきを施される。これにより、鋼板には気体が
付着せず、不めっきは発生しない。
【0030】また、本発明では、めっき浴槽1内で鋼板
Sに向けてめっき液を吐出させるとともに、該鋼板の走
行方向に沿ってめっき液を循環させながらめっきする。
めっき液の循環は、めっき液供給通路12に連通してヘッ
ダ16を、あるいはヘッダ16に連通してめっき液吐出通路
17を設けたり、ヘッダに代えて、押出装置40を設けたり
ことにより達成できる。
【0031】
【実施例】図1に示す溶融金属めっき装置を用いて極低
炭素鋼板に溶融亜鉛めっきを施した。開口部3は、隙間
20mm、幅2000mmのスリット状とした。また、ガス吸引装
置9は、開口部直下で、鋼板から10mmの距離に設置し
た。なお、ガス吸引部9aは、その先端に、断面が1.0m
m ×2000mmの鋼板幅方向に長く延びた長方形開口を有す
るものを用いた。めっき液の循環は、ポンプPによりめ
っき液供給通路12、ヘッダ16およびめっき液吐出通路17
を介し行った。
【0032】被めっき材である鋼板は、図1には図示し
ないが通常の前処理工程で洗浄され、ついで焼鈍工程で
焼鈍を施されたのち、鋼板支持装置30により、鉛直方向
に方向転換および形状矯正を施され、底部の開口部3か
らめっき浴槽1に侵入し、めっきを施された。表面にめ
っきされた鋼板は、付着量調整装置20により付着量を調
整され、冷却された。操業条件を以下に示す。
【0033】鋼種:極低炭素鋼 鋼板サイズ:幅 1200mm、厚み 1.0mm 鋼板速度: 250mpm めっき液組成:Zn+ 0.2%Al めっき浴温: 475℃ めっき直前の鋼板温度: 480℃ めっき浴供給量: 400 l/min めっき浴槽内のめっき浴最大高さ: 200mm 付着量:片面45g/m2(N2 ガス使用) 磁場印加装置の交流電流周波数:2kHz 磁場印加装置コア間の磁束密度: 0.5T めっき操業中に、開口部からめっき液が漏洩することな
く、また、不めっきを発生することなく、めっき操業を
安定して継続することができた。
【0034】なお、以上の説明においては、鋼板への溶
融亜鉛めっきの例についてのみ述べたが、これは本発明
をZn、Al、Pb、Sb、Mg等の溶融金属およびその合金など
の他の溶融金属めっきにも適用できることは言うまでも
ない。また付着量を調整した後、加熱処理して合金化す
ることを妨げるものではない。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、めっき浴槽底部の開口
部から鋼板を引き上げてめっきを施す溶融金属めっき方
法において、開口部からめっき液の漏洩を生じることな
く、安定しためっき操業を継続することができる。ま
た、保守点検作業が軽減されるという効果が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の1実施例を示す概略断面図であ
る。
【図2】本発明装置の1実施例を示す概略断面図であ
る。
【図3】従来の溶融金属めっき装置の1例を示す概念図
である。
【符号の説明】
1 めっき浴槽 2 電磁シール装置 2a 磁場印加装置 3 開口部 6 溶融金属めっき装置 7 めっき浴 8 突出部 9 気体除去装置(ガス吸引装置) 9a ガス吸引部 10 めっき液供給装置 11 めっき液排出通路 12 めっき液供給通路 13 補助浴槽 15 配管切換装置 16 ヘッダ 17 めっき液吐出通路 20 付着量調整装置 30 鋼板支持装置 31 ガイドロール 32 サポートロール 33 デフレクタロール 40 押出装置 50 焼鈍炉 S 鋼板 P ポンプ
フロントページの続き (72)発明者 松川 敏胤 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 恒川 裕志 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に設けた開口部から鋼板を侵入させ
    上方に引き上げて該鋼板にめっきを施すめっき浴槽と、
    該めっき浴槽内のめっき浴に磁場を印加して該めっき浴
    を保持する電磁シール装置とからなる溶融金属めっき装
    置において、前記開口部直下に鋼板を挟んで一対の、気
    体除去装置を配設したことを特徴とする200mpm以上の鋼
    板搬送速度が可能な溶融金属めっき装置。
  2. 【請求項2】 前記めっき浴槽は、該めっき浴槽上部か
    らめっき液をオーバーフローさせて該めっき浴槽外に排
    出するためのオーバーフロー堰を有し、さらに該めっき
    浴槽には、めっき液を溶解・保持する補助浴槽と、該補
    助浴槽からめっき液を該めっき浴槽に供給するめっき液
    供給通路と、該めっき浴槽から排出されるめっき液を該
    補助浴槽に移送するめっき液排出通路とからなるめっき
    液供給装置が配設され、また前記めっき液供給通路に連
    通してヘッダを設け、該ヘッダに連通して、前記めっき
    浴槽内に前記鋼板に向けてめっき液を吐出させるめっき
    液吐出通路を設けたことを特徴とする請求項1記載の高
    速溶融金属めっき装置。
  3. 【請求項3】 前記ヘッダに、または前記ヘッダに連通
    して、めっき液を前記めっき液吐出通路に押し出す押出
    装置を配設したことを特徴とする請求項1または2記載
    の高速溶融金属めっき装置。
  4. 【請求項4】 めっき浴槽の底部に設けた開口部から鋼
    板を侵入させ上方に引き上げるとともに該めっき浴槽内
    のめっき浴を磁場を印加して該めっき浴を保持しつつめ
    っきする鋼板の溶融金属めっき方法において、前記鋼板
    の搬送速度を200mpm以上とし、さらに前記開口部の直下
    で鋼板表裏面に随伴する気体を除去し、かつ前記めっき
    浴槽内で前記鋼板に向けてめっき液を吐出させ、該鋼板
    の走行方向に沿ってめっき液を循環させながらめっきす
    ることを特徴とする溶融金属めっき方法。
JP34969496A 1996-12-27 1996-12-27 溶融金属めっき装置および溶融金属めっき方法 Pending JPH10195614A (ja)

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