JPH10195439A - 液晶素子及び液晶装置 - Google Patents

液晶素子及び液晶装置

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JPH10195439A
JPH10195439A JP35852296A JP35852296A JPH10195439A JP H10195439 A JPH10195439 A JP H10195439A JP 35852296 A JP35852296 A JP 35852296A JP 35852296 A JP35852296 A JP 35852296A JP H10195439 A JPH10195439 A JP H10195439A
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JP
Japan
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liquid crystal
compound
independently
crystal device
chiral smectic
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JP35852296A
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English (en)
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Nobutsugu Yamada
修嗣 山田
Koji Noguchi
幸治 野口
Shinichi Nakamura
真一 中村
Koichi Sato
公一 佐藤
Kenji Shinjo
健司 新庄
Yoshimasa Mori
省誠 森
Yukio Haniyu
由紀夫 羽生
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Canon Inc
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 局所的なスイッチング異常、経時的なスイッ
チング状態の変化、焼き付きを防止した液晶素子を提供
する。 【解決手段】 一対の基板間に少なくとも2つの安定状
態を示すカイラルスメクティック液晶組成物を挟持した
液晶素子であって、前記カイラルスメクティック液晶組
成物中に陽イオンと相互作用する化合物が含まれている
液晶素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラットパネルデ
ィスプレイ、プロジェクションディスプレイ、プリンタ
ーなどに用いられるライトバルブ等に使用される液晶素
子及びそれを使用した液晶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から最も広範に用いられてきている
ディスプレイとしてはCRTが知られている。CRT
は、テレビやVTR等の動画出力、あるいはパソコンの
モニターとして広く用いられている。しかしながら、C
RTはその特性上、静止画像を表示する際にはフリッカ
や解像度不足による走査線縞等が視認性を低下させた
り、焼き付きによる蛍光体の劣化が起こったりする。ま
た、CRTが発生する電磁波が人体に悪影審を与えるこ
とが最近明らかになり、VDT作業者の健康が害される
ことが懸念されている。そして、CRTはその構造上、
画面後方に広く体積を有するため、オフィス、家庭の省
スペース化を阻害し、ひいては高度情報化社会における
ディスプレイとしての責任を果たし得ない可能性があ
る。
【0003】このようなCRTの欠点を解決するものと
して液晶素子がある。例えば、エム・シャット(M.S
chadt)とダブリュー・ヘルフリッヒ(W.Hel
frich)著“アプライド・フィジックス・レター
ズ”(Applied Physics Letter
s)第18巻、第4号(1971年2月15日発行)第
127〜128頁において示されたツイステッド・ネマ
ティック(twisted nematic)液晶を用
いた液晶素子が知られている。このような液晶素子を駆
動方式で分類すると、ひとつにはコスト面で優位性を持
つ単純マトリクスタイプの液晶素子がある。この液晶素
子は、画素密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた
時分割駆動の時、クロストークを発生する問題点がある
ため、画素数が制限されていた。また、応答速度が数十
ミリ秒と遅いため、ディスプレイとしての用途も制限さ
れていた。近年このような単純マトリクスタイプの液晶
素子の欠点を改善するものとして、TFT(薄膜トラン
ジスタ)等を用いたアクティブマトリクスタイプの液晶
素子の開発が行われている。このタイプの液晶素子は、
一つ一つの画素にトランジスタ等のスイッチング素子を
作成するため、クロストークや応答速度の問題は解決さ
れる反面、大面積になればなるほど、不良画素なく液晶
素子を作成することが工業的に非常に困難となり、また
可能であったとしても多大なコストが発生する。
【0004】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、双安定性を有する液晶を用いた液晶素
子がクラーク(Clark)及びラガウェル(Lage
rwall)により提案されている(特開昭56−10
7216号、米国特許第4367924号明細書等)。
この双安定性を有する液晶としては、一般にカイラルス
メクティックC相またはカイラルスメクティックH相を
呈するカイラルスメクティック液晶である強誘電性液晶
が用いられている。この強誘電性液晶は、自発分極によ
り反転スイッチングを行うため、非常に速い応答速度を
示す上にメモリー性のある双安定状態を発現させること
ができる。さらに、表示素子に用いた場合に視野角特性
が優れていることから、高速、高精細、大面積の表示素
子或いはライトバルブに好適に用いられると考えられ
る。また、最近では、チャンダニ、竹添らにより、3つ
の安定状態を示すカイラルスメクチック反強誘電性液晶
素子も提案されている(ジャパニーズ ジャーナル オ
ブ アプライド フィジックス(Japanese J
ournal of Applied Physic
s)27巻、1988年L729頁)。
【0005】このようなカイラルスメクティック液晶素
子においては、例えば一般的なラビング処理したポリイ
ミド配向膜を用いて液晶分子を配向させた場合、得られ
る見かけのチルト角(液晶分子の2つの安定状態の分子
軸のなす角の1/2)は一般にせいぜい3°から8°程
度であり、そのため液晶素子の透過率は3〜5%、コン
トラストは10前後と、かなり低い値であった。また、
「強誘電性液晶の浩造と物性」(コロナ社、福沢敦夫、
竹添秀雄著、1990年)に記載されているように、ジ
グザグ状の配向欠陥が発生してコントラストを著しく低
下させるという問題もあった。この配向欠陥(ジグザグ
欠陥)は、一対の基板間に挟持された液晶の層状構造
(スメクティック層構造)が2種類のシェブロン状の構
造(シェブロン構造)からなっていることに起因してい
る。本発明者の羽生らは、配向膜界面での液晶分子のプ
レチルト角を大きくすることによリジグザグ欠陥を解消
し、且つ、見かけのチルト角を大きくすることによリコ
ントラストの大きな液晶素子を得ている(特開平3−2
52624号公報)。しかしながら、この羽生らの手法
を用いたとしても、良好な駆動状態を得るためには例え
ばチルト角は16°以下としなければならず、理想的な
透過率を得られるチルト角(22.5°)と比較すると
更なる改良の余地が残されている。加えて、シェブロン
構造特有のスメクティック層の傾きも透過率を低下さ
せ、それに伴ってコントラストを低下させる要因となっ
ていた。
【0006】一方、最近、低コントラストの要因である
シェブロン構造を解消し、ブックシェルフといわれる層
状構造(以下、該構造をブックシェルフ構造と記す)、
或いはそれに近い構造を現出させ、高コントラストを実
現しようという動きがある(例えば、「次世代液晶ディ
スプレイと液晶材料」(株)シーエムシー、福田敦夫
編、1992年)。このような構造を実現させる手段と
して、ナフタレン系液晶材料を用いる方法があるが、こ
の場合、チルト角が10°程度であり、理想的な最大の
透過率が得られる22.5°と比べて非常に小さく、低
透過率となってしまうという問題がある。さらには、ブ
ックシェルフ構造を温度に対して可逆的に現出すること
ができないという間題もある。もう一つの代表的な手段
として、シェブロン構造を有する液晶素子に外部から高
電場を加えてブックシェルフ構造を誘起する方法がある
が、この方法も温度などの外部刺激に対しての不安定性
が間題となっている。ブックシェルフ構造を有する液晶
に関しては、近年発見されたばかりであり、実用に供す
るためにはこの他にさまざまな問題が存在する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】さらに、ブックシェル
フ或いはそれに近い構造を示す液晶組成物の成分とし
て、フルオロカーボン末端部分を持つ液晶化合物が提案
されている(米国特許5262082号明細書、国際出
願公開WO93/22396、1993年第4回強誘電
性液晶国際会議P−46、Mark D.Radcli
ffeら、等)。この液晶性化合物は、光学活性化合物
と混ぜ合わせることによって、電場などの外部場を用い
ずともブックシェルフ或いはそれに近い層傾き角の小さ
な構造を現出することができ、高速、高精細、大面積の
液晶素子、液晶装置に適している。しかしながら、液晶
素子のスピード、配向、コントラスト、駆動安定性等の
面でさらなる改良が求められている。
【0008】特に、液晶が(外部場等を加えること無し
に)ブックシェルフ或いはそれに近い層傾き角の小さな
構造を有する液晶素子においては、局所的なスイッチン
グ異常、経時的なスイッチング状態の変化、焼き付き、
といった大きな問題が存在する。このような問題点は、
少なからず静電的な因子に起因して生じているケースが
多い。そして、このような間題点は、液晶素子及び液晶
装置の性能、信頼性、耐久性を損なう大きな原因となっ
ていた。
【0009】液晶がブックシェルフ構造を有する液晶素
子において、特に前述したフルオロカーボン末端部分を
持つ液晶化合物を用いた液晶素子においては、シェブロ
ン構造の場合と異なり、液晶が大きなチルト角を有して
いる。このような液晶素子においては、液晶のスイッチ
ングスピードを速くするために自発分極の大きな液晶組
成物を用いるという手段が考えられる。しかしながら、
自発分極の大きな液晶組成物を用いた場合、静電的な因
子が液晶素子に与える影響が大きくなる。例えば、液晶
中の不純物イオンに起因して生じると推定されている反
電場の影響が挙げられる。ここで、反電場とは、スイッ
チングパルス印加直後に、該スイッチングパルスと逆向
きの電場が生じる現象である。自発分極の大きな液晶組
成物を用いた場合、反電場が大きくなる。ブックシェル
フ構造を現出する自発分極の大きな液晶組成物を用いた
液晶素子においては、大きな反電場によって液晶分子の
配向などが受ける悪影響が、シェブロン構造の場合と比
べてかなり大きい。シェブロン構造の液晶を用いた液晶
素子の場合、反電場の影響と考えられる経時的な配向の
乱れはそれほどでもなかったが、ブックシェルフ構造の
液晶を用いた液晶素子では顕著である。そこで、反電場
等の静電的な因子の液晶素子に与える影響を低減するこ
とが必要とされている。
【0010】本発明は、上述したような問題点に鑑みて
なされたものであり、ブックシェルフ或いはそれに近い
層傾き角の小さな構造を発現する液晶素子であって、局
所的なスイッチング異常、経時的なスイッチング状態の
変化、焼き付きといった問題点が抑制された液晶素子及
び該液晶素子を用いた液晶装置を提供することを目的と
しており、液晶素子、液晶装置の性能、信頼性、耐久性
を大きく改善しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、一対の基板間
に少なくとも2つの安定状態を示すカイラルスメクティ
ック液晶組成物を挟持した液晶素子であって、前記カイ
ラルスメクティック液晶組成物がコレステリック相を持
たず、且つスメクティックA相からカイラルスメクティ
ックC相に移る温度近傍で層間隔が減少し始める第1の
変移点における層間隔(d)と、該第1の変移点から
の温度降下に伴って上記層間隔が減少し再び増加に転ず
る第2の変移点における層間隔の極小値(dmin)と
の関係が
【0012】
【数2】0.990≦dmin /dA を満たすものであり、前記カイラルスメクティック液晶
組成物中に陽イオンと相互作用する化合物が含まれてい
ることを特徴とする液晶素子である。
【0013】また、本発明は、一対の基板間に少なくと
も2つの安定状態を示すカイラルスメクティック液晶組
成物を挟持した液晶素子であって、前記カイラルスメク
ティック液晶組成物がフルオロカーボン末端部分及び炭
化水素末端部分を有し、該両末端部分が中心核によって
結合され、スメクティック中間相または潜在的スメクテ
ィック中間相を持つフッ素含有液晶化合物を少なくとも
一種含有する液晶組成物であり、前記カイラルスメクテ
ィック液晶組成物中に陽イオンと相互作用する化合物が
含まれていることを特徴とする液晶素子である。
【0014】さらに、本発明は、一対の基板間に少なく
とも2つの安定状態を示すカイラルスメクティック液晶
組成物を挟持した液晶素子であって、前記一対の基板の
うち一方の基板には一軸配向処理が施された配向膜が設
けられており、他方の基板には一軸配向処理が施されて
いない配向膜が設けられており、前記カイラルスメクテ
ィック液晶組成物中に陽イオンと相互作用する化合物が
含まれていることを特徴とする液晶素子である。
【0015】加えて、本発明は、上記液晶素子と該液晶
素子を駆動する手段とを少なくとも有する液晶装置であ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上記したような特
定の液晶素子において、カイラルスメクティック液晶組
成物中に陽イオンと相互作用する化合物を含有させるこ
とによって、ブックシェルフ或いはそれに近い層傾き角
の小さな構造を発現する液晶素子における、局所的なス
イッチング異常、経時的なスイッチング状態の変化、焼
き付きといった問題点が抑制されることを見出した。
【0017】これは、陽イオンと相互作用する化合物が
液晶組成物中の不純物陽イオン及び/又は極性を有する
不純物と相互作用することによって、これらの不純物の
活性を抑制するためであると推定される。
【0018】陽イオンと相互作用する化合物としては、
有機陰イオンを含む化合物、陰イオン性界面活性剤、非
イオン性界面活性剤等が好適に用いられる。このような
物質の中から、要求される液晶組成物乃至液晶素子の特
性に応じて適宜選択して用いることができる。
【0019】次に、本発明において用いられる、陽イオ
ンと相互作用する化合物を含有させる、少なくとも2つ
の安定状態を示すカイラルスメクティック液晶組成物に
ついて説明する。
【0020】本発明において用いられるカイラルスメク
ティック液晶組成物には、コレステリック相を持たず、
且つスメクティックA相からカイラルスメクティックC
相に移る温度近傍で層間隔が減少し始める第1の変移点
における層間隔(dA )と、該第1の変移点からの温度
降下に伴って上記層間隔が減少し再び増加に転ずる第2
の変移点における層間隔の極小値(dmin )との関係が
【0021】
【数3】0.990≦dmin /dA を満たす液晶組成物が用いられ、該カイラルスメクティ
ック液晶組成物を用いることにより、ブックシェルフ或
いはそれに近い層傾き角の小さな構造を発現することが
できる。このカイラルスメクティック液晶組成物の具体
例としては、例えば、「次世代液晶ディスプレイと液晶
材料」((株)シーエムシー、福田敦夫編、1992
年)等に記載されているものが挙げられる。
【0022】また、本発明において用いられるカイラル
スメクティック液晶組成物としては、好ましくはフルオ
ロカーボン末端部分及び炭化水素末端部分を有し、該両
末端部分が中心核によって結合され、スメクティック中
間相または潜在的スメクティック中間相を持つフッ素含
有液晶化合物を含有するものが望ましい。
【0023】前記フッ素含有液晶化合物としては、フル
オロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表わ
される基、(但し、上記式中xaは1〜20であり、X
は−H又は−Fを表わし、D1は、−CO−O−(C
2ra−、−O−(CH2ra−、−(CH2ra−、
−O−SO2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra−、
−O−(CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH2
ra−N(Cpa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra
−N(Cpa2pa+1)−CO−を表わす。raおよびr
bは、独立に1〜20であり、paは0〜4であ
る。)、或いは、−D2−(Cxb2xb−O)za−Cya
2ya+1で表わされる基、(但し、上記式中xbはそれぞ
れの(Cxb2xb−O)に独立に1〜10であり、ya
は1〜10であり、zaは1〜10であり、D2は、−
CO−O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−
O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−C
rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
N(Cpb2pb+1)−CO−、単結合から選ばれ、rc
及びrdは独立に1〜20であり、saはそれぞれの
(Csa2sa−O)に独立に1〜10であり、taは1
〜6であり、pbは0〜4である。)であるような化合
物を用いることができる。
【0024】特に好ましくは、下記の一般式(I)、或
いは(II)で表わされるフッ素含有液晶化合物を用い
ることができる。
【0025】
【化5】 式中、A1、A2、A3は、それぞれ独立に、
【0026】
【化6】 を表わす。
【0027】ga、ha、iaは独立に0〜3の整数
(但し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表
わす。夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO−O
−、−O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO
−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−Te−
CO−、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C
−、−CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、−
O−CH2−、−CO−又は−O−を表わす。
【0028】夫々のX1、Y1、Z1はA1、A2、A3の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CN、又は−NO
2を表わし、夫々のja、ma、naは独立に0〜4の
整数を表わす。J1は、−CO−O−(CH2ra−、−
O−(CH2ra−、−(CH2ra−、−O−SO
2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra−、−O−(C
2ra−O−(CH2rb−、−(CH2ra−N(C
pa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa
2pa+1)−CO−を表わす。ra及びrbは、独立に
1〜20であり、paは0〜4である。
【0029】R1は、−O−Cqa2qa−O−Cqb
2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−Cqa2qa
3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−Cqa2qa
3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わし、直鎖
状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R3は、−
O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb2qb+1、−
H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CNを表わ
し、qa及びqbは独立に1〜20である)。R2はC
xa2xa−Xを表わす(Xは−H又は−Fを表わし、x
aは1〜20の整数である)。
【0030】
【化7】 式中、A4、A5、A6は、それぞれ独立に、
【0031】
【化8】 を表わす。
【0032】gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3
の整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2であ
る)を表わす。夫々のL3、L4は独立に、単結合、−C
O−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO
−、−CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te
−、−Te−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1
〜4)、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、
−N=CH−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO
−又は−O−を表わす。
【0033】夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6の置
換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−OC
3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。
【0034】J2は、−CO−O−Crc2rc−、−O−
rc2rc−、−Crc2rc−、−O−(Csa2sa
O)ta−Crd2rd−、−O−SO2−、−SO2−、−
SO2−Crc2rc−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1
−SO2−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1)−CO−
であり、rc及びrdは独立に1〜20であり、saは
それぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10であ
り、taは1〜6であり、pbは0〜4である。
【0035】R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa−Cqd
2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−Cqd2qd+1、−C
qc2qc−R6、−O−Cqc2qc−R6、−CO−O−C
qc2qc−R6、又は−O−CO−Cqc2qc−R6を表わ
し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
6は−O−CO−Cqd2qd+1、−CO−O−Cqd
2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−CN、又
は−Hを表わし、qc及びqdは独立に1〜20の整
数、waは1〜10の整数である)。R5は(Cxb2xb
−O)za−Cya2ya+1で表わされる(但し、上記式中
xbはそれぞれの(Cxb2xb−O)に独立に1〜10
であり、yaは1〜10であり、zaは1〜10であ
る)。
【0036】上記一般式(I)で表わされる化合物は、
特開平2−142753号公報、米国特許第5,08
2,587号に記載の方法によって得ることができる。
かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0037】
【化9】
【0038】
【化10】
【0039】
【化11】
【0040】
【化12】
【0041】
【化13】
【0042】
【化14】
【0043】
【化15】
【0044】
【化16】
【0045】
【化17】
【0046】
【化18】
【0047】
【化19】
【0048】
【化20】
【0049】上記一般式(II)で表わされる化合物
は、国際公開WO93/22396、特表平7−506
368号公報に記載の方法によって得ることができる。
かかる化合物の具体例を以下に列挙する。
【0050】
【化21】
【0051】
【化22】
【0052】
【化23】
【0053】
【化24】
【0054】
【化25】
【0055】本発明においては、特にカイラルスメクテ
ィック液晶組成物はフルオロカーボン未端部分中に少な
くとも一つの連鎖中エーテル酸素を含むフッ素含有液晶
化合物を50重量%以上含有する液晶組成物が好まし
い。
【0056】さらに、その他の構成成分としての光学活
性の液晶性化合物の具体例として、以下の構造のものが
挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0057】○ 下記の一般式(III)で表される化
合物。
【0058】
【化26】
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】上述した一般式(III)の化合物の具体
例において用いた略号は以下の通りである。
【0065】
【化27】
【0066】
【化28】
【0067】○ 下記の一般式(IV)で表される化合
物。
【0068】
【化29】
【0069】
【表6】
【0070】
【表7】
【0071】
【表8】
【0072】
【表9】
【0073】
【表10】
【0074】上述した一般式(IV)の化合物の具体例
において用いた略号は以下の通りである。
【0075】
【化30】
【0076】
【化31】
【0077】
【化32】
【0078】
【化33】
【0079】
【化34】
【0080】
【化35】
【0081】n=6,2R,5R n=6,2S,5R n=4,2R,5R n=4,2S,5R n=3,2R,5R n=2,2R,5R n=2,2S,5R n=1,2R,5R n=1,2S,5R
【0082】
【化36】
【0083】n=1 n=2 n=3 n=4 n=6 n=10
【0084】
【化37】
【0085】n=8 n=10
【0086】
【化38】
【0087】
【化39】
【0088】
【化40】
【0089】
【化41】
【0090】
【化42】
【0091】
【化43】
【0092】次に、本発明において、カイラルスメクテ
ィック液晶組成物に含有される陽イオンと相互作用する
化合物としては、有機陰イオンを含む化合物、陰イオン
性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が好適に用いら
れる。このような物質の具体例を以下に示す。
【0093】(ア)有機陰イオンを含む化合物 有機陰イオンを含む化合物には、カルボン酸塩、アルキ
ルスルホン酸塩、石炭酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げ
られる。
【0094】(イ)陰イオン性界面活性剤 本発明におけるカイラルスメクティック液晶組成物中に
用いられる陰イオン性界面活性剤としては、イオン性化
合物であり、カウンター陽イオンをもち、陰イオン部が
有機構造(炭化水素骨格)である化合物をいい、例え
ば、アルカノイツクアシッドのアルカリ塩、アルキルリ
ン酸塩等があげられる。また、その陰イオン性界面活性
剤としては、例えば「油脂化学便覧」改訂第二版、65
3〜730頁(日本油化学協会編、昭和46年11月3
0日丸善株式会社発行)に記載されているものが挙げら
れる。
【0095】以下に陰イオン性界面活性剤の具体例を示
すと、脂肪酸せっけん、ロジン酸せっけん(アビエチン
酸ナトリウム)、ナフテン酸せっけん、脂肪酸サルコシ
ド、たんぱく分解物脂肪酸アミド、長鎖アルコール硫酸
エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、ドデルシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、ノルマルドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(ソフト型)、ノルマルドデシ
ルベンゼンスルホン酸(ソフト型)、ドデシルベンゼン
スルホン酸、ポリオキシエチレンスルホン酸塩、スルホ
コハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンス
ルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレ
ンスルホコハク酸ラウリルカリウム等が挙げられる。
【0096】(ウ)非イオン性界面活性剤 本発明におけるカイラルスメクティック液晶組成物中に
用いられる非イオン性界面活性剤としては、特に制限は
なく通常の非イオン性の界面活性剤を用いることができ
るが、例えば「油脂化学便覧」改訂第二版、653〜7
30頁(日本油化学協会編、昭和46年11月30日丸
善株式会社発行)に記載されているものが挙げられる。
以下に非イオン性界面活性剤の具体例を示す。
【0097】1.エーテル型非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ
レントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエ
ーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルチオ
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテ
ル、 2.アルキルフェノール型非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル、
【0098】3.エステル型非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンモノラウレート、ポリオキシエチレ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレンモノオレエー
ト等のポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンジ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプ
ロピレングリコール脂肪酸エステル、プロピレングリコ
ールモノ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ脂
肪酸エステル、グリセリンモノ脂肪酸エステル、ペンタ
エリトリットモノ脂肪酸エステル、 4.ソルビタンエステル型非イオン性界面活性剤 ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステ
アレート、ソルビタンモノオレエート等のソルビタンモ
ノ脂肪酸エステル、ソルビタンセスキオレエート等のソ
ルビタンセスキ脂肪酸エステル、、ソルビタントリオレ
エート等のソルビタントリ脂肪酸エステル
【0099】5.ソルビタンエステルエーテル型非イオ
ン性界面活性剤 ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレン
ソルビタンモノ脂肪酸エステル、 6.アミド型非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンアルキルアミド、アルキルアルキロ
ールアミド、陰イオン非イオン配合、ラウリン酸ジエタ
ノールアミド(1:1型)、ヤシ油脂肪酸ジエタノール
アミド(1:1型)、オレイン酸ジエタノールアミド
(1:1型)、牛脂脂肪酸ジエタノールアミド(1:2
型)、
【0100】7.アミン型非イオン性界面活性剤 オキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンド
デシルアミン、ポリオキシエチレンアルキル(ヤシ)ア
ミン、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオ
キシエチレンアルキル(牛脂)アミン、ポリオキシエチ
レンアルキル(牛脂)プロピレンジアミン、 8.その他の非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンアビエチルアルコール、ポリオキシ
エチレン−ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキ
シエチレン−ポリオキシプロピレングリコールエチレン
ジアミン、グリセロールモノステアレート、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンオキシプロピ
レンブロックポリマー、ポリオキシエチレンジステアレ
ート(HLB19)、アミドノニオン、
【0101】次に、本発明におけるカイラルスメクティ
ック液晶組成物に含有される陽イオンと相互作用する化
合物の液晶組成物中の含有量は、その効果と液晶性を損
なわないことの両面から10wt%未満、好ましくは5
wt%未満、さらに好ましくは1.0×10-9〜1.0
wt%である。陽イオンと相互作用する化合物は、ごく
微量で効果があるところに特徴がある。このため、液晶
性その他の駆動特性に与える影響が非常に少なく、また
液晶組成物によっては、非常に微量でも効果がある。も
う一つの特徴は、陽イオンと相互作用する化合物は液晶
への分散性にすぐれる点があげられ、この点で液晶素子
の信頼性を高めている。
【0102】本発明においては、カイラルスメクティッ
ク液晶組成物中に陽イオンと相互作用する化合物が含有
されていることにより、液晶素子の局所的なスイッチン
グ異常、経時的なスイッチング状態の変化、焼き付きと
いった問題をよく抑制し、液晶素子の性能、信頼性、耐
久性を改善する。この作用のメカニズムは明確にわかっ
ていないが、微量含有される陽イオンと相互作用する化
合物が、液晶層と配向膜、スペーサーとの界面付近で悪
影響を与えていると考えられる不純物陽イオン及び/又
は極性を有する不純物等の静電的因子の影響を抑制して
いるものと考えられる。このため、不純物陽イオン及び
/又は極性を有する不純物が発生しやすい、あるいは偏
りやすい液晶材料、液晶素子で特に有効であり、具体的
には、”双安定性を有する液晶素子”、”強誘電性また
は反強誘電性液晶素子”、”液晶層を挟む素子構成が上
下で異なる構造の液晶素子”、”フルオロカーボン末端
鎖部分及び炭化水素末端鎖部分を有し、該両末端鎖部分
が中心核によって結合されており、スメクチック中間相
または潜在的スメクチック中間相を持つもので70重量
%以上占められている液晶組成物”等で好ましい効果を
有する。
【0103】また、本発明における陽イオンと相互作用
する化合物との組み合わせでさらに有効な液晶素子とし
て、液晶と配向膜との間に形成される界面に中性分子及
び/又はイオン性分子を吸着させると更に効果がある。
イオン性分子としては水等が用いられる。
【0104】また、本発明に用いられるカイラルスメク
チック液晶組成物中には、その他の化合物、たとえば染
料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加物を含有
することが可能である。
【0105】以下本発明の液晶素子を詳細に説明する。
図1は本発明のカイラルスメクチック液晶素子の一例を
示す概略図である。同図において、1がカイラルスメク
チック液晶組成物からなる液晶層であり、液晶としてカ
イラルスメクチック液晶を用いる場合、通常、双安定性
を実現させるため、層厚5μm以下が好ましい。2a,
2bは基板であり、ガラス、プラスチック等が用いられ
る。3a,3bがITO等の透明電極である。4a,4
bが配向膜であり、少なくとも一方の基板上に一軸配向
処理を施した一軸配向膜が必要である。一軸配向膜の形
成方法としては、例えば基板上に溶液塗工または蒸着あ
るいはスパッタリング等により、一酸化珪素、二酸化珪
素、酸化アルミニウム、ジルコニア、フッ化マグネシウ
ム、酸化セリウム、フッ化セリウム、シリコン窒化物、
シリコン炭化物、ホウ素窒化物などの無機物や、ポリビ
ニルアルコール、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリ
エステル、ポリアミド、ポリエステルイミド、ポリパラ
キシレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール、
ポリビニルクロライド、ポリスチレン、ポリシロキサ
ン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ウレア樹脂、アク
リル樹脂などの有機物を用いて被膜形成した後、表面を
ビロード、布あるいは紙等の繊維状のもので摺擦(ラビ
ング)することにより得られる。また、SiO等の酸化
物あるいは窒化物などを基板の斜方から蒸着する斜方蒸
着法なども用いられ得る。これらの材料、形成方法につ
いては、一方の基板側については摺擦等の一軸配向性を
付与しないで用いることもできる。また、このほかにシ
ョート防止層を設けることも可能である。本発明の液晶
素子は、陽イオンと相互作用する化合物が含まれている
カイラルスメクティック液晶組成物を制御して所定の機
能を付与したものであればその構造は限定されない。
【0106】特に、本発明の液晶素子は、一対の基板間
に少なくとも2つの安定状態を示す、陽イオンと相互作
用する化合物が含まれているカイラルスメクティック液
晶組成物を挟持した液晶素子であって、前記一対の基板
のうち一方の基板には一軸配向処理が施された配向膜が
設けられており、他方の基板には一軸配向処理が施され
ていない配向膜が設けられており、前記一軸配向処理が
施された配向膜がポリイミドからなり、前記一軸配向処
理が施されていない配向膜がシランカップリング剤又は
ポリシロキサンからなる液晶素子が好ましい。8a,8
bは偏光板、5はシール材、9は光源を示す。
【0107】本発明の液晶素子は種々の機能をもった液
晶装置を構成するが、そのもっとも適した例が該液晶素
子を表示パネル部に使用し、図2および図3に示した走
査線アドレス情報を持つ画像情報からなるデータフォー
マット及びSYN信号による通信同期手段をとることに
より、液晶表示装置を実現するものである。
【0108】図中の符号はそれぞれ以下の通りである。 101 カイラルスメクチック液晶表示装置 102 グラフィックコントローラー 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査線信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0109】画像情報の発生は本体装置のグラフィック
コントローラー102にて行われ、図2及び図3に示し
た信号伝達手段に従って表示パネル103へと転送され
る。グラフィックコントローラー102はCPU(中央
演算装置、GCPU 112と略す。)及びVRAM
(画像情報格納用メモリ)114を核にホストCPU1
13と液晶表示装置101間の画像情報の管理や通信を
司っている。なお、該表示パネルの裏面には、光源が配
置されている。
【0110】本発明における表示装置は表示媒体である
液晶素子が前述したように良好なスイッチング特性を有
するため、優れた駆動特性、信頼性を発揮し、高精細、
高速、大面積の表示画像を得ることができる。
【0111】本発明の液晶素子の一例であるカイラルス
メクティック液晶素子の駆動法としては、たとえば特開
昭59−193426号公報、特開昭59−19342
7号公報、特開昭60−156046号公報、特開昭6
0−156047号公報などに開示された駆動法を適用
することができる。
【0112】図6は、駆動法の波形図の1例を示す図で
ある。また、図5は、マトリクス電極を配置した強誘電
性液晶パネルの一例を示す平面図である。図5の液晶パ
ネル51には、走査電極群52の走査線と情報電極群5
3のデータ線とが互いに交差して配線され、その交差部
の走査線とデータ線との間には強誘電性液晶が配置され
ている。
【0113】図6(A)中のSは選択された走査線に
印加する選択走査波形を、Sは選択されていない非選
択走査波形を、Iは選択されたデータ線に印加する選
択情報波形(黒)を、Iは選択されていないデータ線
に印加する非選択情報信号(白)を表している。また、
図中(I−S)と(I−S)は選択された走査
線上の画素に印加する電圧波形で、電圧(I−S
が印加された画素は黒の表示状態をとり、電圧(I
)が印加された画素は白の表示状態となる。
【0114】図6(B)は図6(A)に示す駆動波形
で、図4に示す表示を行った時の時経列波形である。図
6に示す駆動例では、選択された走査線上の画素に印加
される単一極性電圧の最小印加時間Δtが書き込み位相
の時間に相当し、1ラインクリアt位相の時間2
Δtに設定されている。さて、図6に示した駆動波形の
各パラメータV、V、Δtの値は使用する液晶材料
のスイッチング特性によって決定される。
【0115】図7は後述するバイアス比を一定に保った
まま駆動電圧(V+V)を変化させた時の透過率T
の変化、すなわちV−T特性を示したものである。ここ
ではΔt=50μsec、バイアス比V/(V+V
)=1/3に固定されている。図7の正側は図6で示
した(I−S)、負側は(I−S)で示した波
形が印加された際の(V+V)と最終的な透過率の
関係を示す。
【0116】ここで、V、Vをそれぞれ実駆動閾値
電圧及びクロストーク電圧と呼ぶ。また、V<V
の時に、(V−V)/(V+V)を電圧可
変マージン(ΔV)と呼び、マトリックス駆動可能な電
圧幅の重要なパラメーターとなる。
【0117】Vは強誘電性液晶表示素子駆動上、一般
的に存在すると言ってよい。具体的には図6(A)(I
−S)の波形におけるVによるスイッチングを起
こす電圧値である。もちろん、バイアス比を大きくする
ことにより、Vの値を大きくすることは可能である
が、バイアス比を増すことは情報信号の振幅を大きくす
ることを意味し、画質的にはちらつきの増大、コントラ
ストの低下を招き好ましくない。
【0118】本発明者らの検討ではバイアス比1/3〜
1/4程度が適当であった。ところでバイアス比を固定
すれば、電圧マージンΔVは液晶材料のスイッチング特
性及び素子構成に強く依存し、ΔVの大きい素子がマト
リクス駆動上非常に有利であることは言うまでもない。
【0119】また同様に、駆動電圧を固定し、電圧印加
時間Δtを変化させていくときには、電圧印加時間閾値
をΔtとし、電圧印加時間クロストーク値をΔt2
して、(Δt−Δt)/(Δt+Δt)を電圧
印加時間マージンとする。
【0120】ある一定温度においては、このように情報
信号の2通りの向きによって選択画素に黒及び白の2状
態を書き込むことが可能であり、非選択画素はその黒ま
たは白の状態を保持することが可能である電圧マージン
または電圧印加時間マージンは液晶材料及び素子構成に
よって差があり、特有なものである。また、環境温度の
変化によってもそれら駆動マージンは異なるため、実際
の表示装置の場合、液晶材料、素子構成や環境温度に対
して最適な駆動条件を設定しておく必要がある。
【0121】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0122】本実施例で用いた液晶組成物を以下に示
す。
【0123】
【化44】
【0124】
【化45】
【0125】本液晶組成物Nの物性パラメーターを以下
に示す。
【0126】
【数4】
【0127】
【数5】
【0128】また、用いた液晶セルは以下の液晶セルを
用意した。 (液晶セル)ITO付ガラス基板に、東レ社製ポリイミ
ド前駆体LP64をNMP/nBC=2/1溶液でスピ
ンコートした後、焼成し、ポリイミドとした後ラビング
処理を施した基板と、ITO付ガラス基板にシランカッ
プリング剤(オクタデシルトリエトキシシラン)をスピ
ンコートし熱処理した基板にシリカスペースビーズスペ
ーサーを散布しギャップを約2μmとしたものである。
【0129】実施例1 液晶組成物に添加した陰イオン性界面活性剤A、B、C
を以下に示す。 (陰イオン性界面活性剤A)サクシニード3−LN〔商
品名、日本油脂(株)製:ポリオキシエチレンスルホコ
ハク酸ラウリル2ナトリウム〕 (陰イオン性界面活性剤B)クロロパール〔商品名、日
本油脂(株)製〕 (陰イオン性界面活性剤C)トラックスK−40〔商品
名、日本油脂(株)製〕
【0130】下記の表11に示す様に、上記の液晶組成
物Nに、陰イオン性界面活性剤A、B、Cを各々0.1
重量%添加して液晶組成物1〜3を調整した。
【0131】
【表11】
【0132】これらの調整した液晶組成物1〜3及びN
を液晶セルに注入した。なお注入は、環境湿度20%の
条件下で行った。
【0133】本実施例における液晶セルの駆動波形は図
6に示した波形を使用し、バイアス比は1/3に、(V
I +VS )は20Vに固定し、電圧印加時間を可変とし
て、初期のマージンを測定した。さらに、各セルを30
℃の恒温層の中で500時間保存した後のマージンを保
存後マージンとして測定し、マージン保存率を計算し
た。結果を以下の表12に示す。
【0134】
【表12】
【0135】ここで、陰イオン性界面活性剤を添加した
液晶組成物においては、何も加えない液晶組成物Nに比
較して、各々マージン保存率が高くなっていることが認
められる。
【0136】実施例2 次に液晶組成物と配向膜との間に形成される界面に、中
性分子として水分子を吸着させるために、液晶セルへの
液晶組成物の注入を水蒸気加湿下(湿度80%)で行っ
たときの液晶組成物1〜3及びNの結果を下記の表13
に示す。
【0137】
【表13】
【0138】ここでも、陰イオン性界面活性剤を添加し
た液晶組成物においては、マージン保存率が高くなって
いることが認められる。さらに、実施例1と比較すると
陰イオン性界面活性剤は、水分子の存在下ではより効果
的であることが判る。
【0139】実施例3 次に陰イオン性界面活性剤の添加率を各々0.5重量%
にして実施例1、2と同様の実験を行ったところ、やは
り同様の効果を確認することが出来た。
【0140】実施例4 液晶組成物に添加した非イオン性界面活性剤D、E、F
を以下に示す。 (非イオン性界面活性剤D)ノニオンK−204〔商品
名、日本油脂(株)製:ポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル〕 (非イオン性界面活性剤E)パーソフトNK−60〔商
品名、日本油脂(株)製:ポリオキシエチレンアルキル
エーテル〕 (非イオン性界面活性剤F)プロノン102〔商品名、
日本油脂(株)製:ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックポリマー〕
【0141】下記の表14に示す様に、上記の液晶組成
物Nに、非イオン性界面活性剤D、E、Fを各々0.1
重量%添加して液晶組成物4〜5を調整した。
【0142】
【表14】
【0143】これらの調整した液晶組成物4〜6及びN
を液晶セルに注入した。なお注入は、環境湿度20%の
条件下で行った。
【0144】実施例1と同様に、初期のマージンおよび
30℃の恒温層の中で500時間保存した後の保存後マ
ージンを測定し、マージン保存率を求めた。結果を以下
の表15に示す。
【0145】
【表15】
【0146】ここで、非イオン性界面活性剤を添加した
液晶組成物においては、何も加えない液晶組成物Nに比
較して、各々マージン保存率が高くなっていることが認
められる。
【0147】実施例5 次に液晶組成物と配向膜との間に形成される界面に、中
性分子として水分子を吸着させるために、液晶セルへの
液晶組成物の注入を水蒸気加湿下(湿度80%)で行っ
たときの液晶組成物4〜6及びNの結果を下記の表16
に示す。
【0148】
【表16】
【0149】ここでも、非イオン性界面活性剤を添加し
た液晶組成物においては、マージン保存率が高くなって
いることが認められる。さらに、実施例4と比較すると
非イオン性界面活性剤は、水分子の存在下ではより効果
的であることが判る。
【0150】実施例6 次に非イオン性界面活性剤の添加率を各々0.5重量%
にして実施例4、5と同様の実験を行ったところ、やは
り同様の効果を確認することが出来た。
【0151】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明の双安定
性を有する液晶組成物、及び液晶素子においては、初期
において表示の駆動安定性が改善され、更に経時後のマ
ージン保存率も改善されている。また、その効果は中性
分子である水分子が配向膜と液晶組成物の界面に存在す
ることによってより顕著となっている。従って、本発明
の液晶素子を用いることによって表示品位、信頼性の高
い表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカイラルスメクチック液晶素子の一例
を示す概略図である。
【図2】本発明のカイラルスメクチック液晶組成物を用
いた液晶素子を備えた表示装置とグラフィックコントロ
ーラを示すブロック図である。
【図3】表示装置とグラフィックコントローラとの間の
画像情報通信タイミングチャートを示す図である。
【図4】図6に示す時系列駆動波形で実際の駆動を行っ
たときの表示パターンの模式図である。
【図5】マトリクス電極を配置した強誘電性液晶パネル
の一例の平面図である。
【図6】本発明で用いた駆動法の波形図の一例である。
【図7】本発明にかかる、駆動電圧を変化させたときの
透過率の変化を示すグラフ(V−T特性図)である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック液晶組成物を用いた液晶層 2a、2b 基板 3a、3b 透明電極 4a、4b 配向膜 8a、8b 偏光板 5 シール材 9 光源 I 入射光 I 透過光 51 液晶パネル 52 走査電極群 53 情報電極群 101 カイラルスメクチック液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02F 1/141 G02F 1/137 510 (72)発明者 佐藤 公一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 新庄 健司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森 省誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 羽生 由紀夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に少なくとも2つの安定状
    態を示すカイラルスメクティック液晶組成物を挟持した
    液晶素子であって、前記カイラルスメクティック液晶組
    成物がコレステリック相を持たず、且つスメクティック
    A相からカイラルスメクティックC相に移る温度近傍で
    層間隔が減少し始める第1の変移点における層間隔(d
    )と、該第1の変移点からの温度降下に伴って上記層
    間隔が減少し再び増加に転ずる第2の変移点における層
    間隔の極小値(dmin)との関係が 【数1】0.990≦dmin /dA を満たすものであり、前記カイラルスメクティック液晶
    組成物中に陽イオンと相互作用する化合物が含まれてい
    ることを特徴とする液晶素子。
  2. 【請求項2】 前記陽イオンと相互作用する化合物が有
    機陰イオンを含む化合物であることを特徴とする請求項
    1記載の液晶素子。
  3. 【請求項3】 前記陽イオンと相互作用する化合物が陰
    イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記
    載の液晶素子。
  4. 【請求項4】 前記陽イオンと相互作用する化合物が非
    イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1記
    載の液晶素子。
  5. 【請求項5】 一対の基板間に少なくとも2つの安定状
    態を示すカイラルスメクティック液晶組成物を挟持した
    液晶素子であって、前記一対の基板のうち一方の基板に
    は一軸配向処理が施された配向膜が設けられており、他
    方の基板には一軸配向処理が施されていない配向膜が設
    けられており、前記カイラルスメクティック液晶組成物
    中に陽イオンと相互作用する化合物が含まれていること
    を特徴とする液晶素子。
  6. 【請求項6】 前記一軸配向処理が施された配向膜がポ
    リイミドからなることを特徴とする請求項5記載の液晶
    素子。
  7. 【請求項7】 前記一軸配向処理が施されていない配向
    膜がシランカップリング剤又はポリシロキサンからなる
    ことを特徴とする請求項5記載の液晶素子。
  8. 【請求項8】 前記陽イオンと相互作用する化合物が有
    機陰イオンを含む化合物であることを特徴とする請求項
    5記載の液晶素子。
  9. 【請求項9】 前記陽イオンと相互作用する化合物が陰
    イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項5記
    載の液晶素子。
  10. 【請求項10】 前記陽イオンと相互作用する化合物が
    非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項5
    記載の液晶素子。
  11. 【請求項11】 一対の基板間に少なくとも2つの安定
    状態を示すカイラルスメクティック液晶組成物を挟持し
    た液晶素子であって、前記カイラルスメクティック液晶
    組成物がフルオロカーボン末端部分及び炭化水素末端部
    分を有し、該両末端部分が中心核によって結合され、ス
    メクティック中間相または潜在的スメクティック中間相
    を持つフッ素含有液晶化合物を少なくとも一種含有する
    液晶組成物であり、前記カイラルスメクティック液晶組
    成物中に陽イオンと相互作用する化合物が含まれている
    ことを特徴とする液晶素子。
  12. 【請求項12】 前記陽イオンと相互作用する化合物が
    有機陰イオンを含む化合物であることを特徴とする請求
    項11記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 前記陽イオンと相互作用する化合物が
    陰イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1
    1記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】 前記陽イオンと相互作用する化合物が
    非イオン性界面活性剤であることを特徴とする請求項1
    1記載の液晶素子。
  15. 【請求項15】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフ
    ルオロカーボン末端部分が、−D1−Cxa2xa−Xで表
    わされる基である請求項11乃至14のいずれかの項に
    記載の液晶素子。(但し、上記式中xaは1〜20であ
    り、Xは−H又は−Fを表わし、D1は、−CO−O−
    (CH2ra−、−O−(CH2ra−、−(CH2ra
    −、−O−SO2−、−SO2−、−SO2−(CH2ra
    −、−O−(CH2ra−O−(CH2rb−、−(CH
    2ra−N(Cpa2pa+1)−SO2−、又は−(CH2
    ra−N(Cpa2pa+1)−CO−を表わす。raおよび
    rbは、独立に1〜20であり、paは0〜4であ
    る。)
  16. 【請求項16】 前記フッ素含有液晶化合物におけるフ
    ルオロカーボン末端部分が、−D2−(Cxb2xb−O)
    za−Cya2ya+1で表わされる基である請求項11乃至
    14のいずれかの項に記載の液晶素子。(但し、上記式
    中xbはそれぞれの(Cxb2xb−O)に独立に1〜1
    0であり、yaは1〜10であり、zaは1〜10であ
    り、D2は、−CO−O−Crc2rc−、−O−Crc
    2rc−、−Crc2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta
    rd2rd−、−O−SO2−、−SO2−、−SO2−C
    rc2rc−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO
    2−、−Crc2rc−N(Cpb2pb+1)−CO−、単結
    合から選ばれ、rc及びrdは独立に1〜20であり、
    saはそれぞれの(Csa2sa−O)に独立に1〜10
    であり、taは1〜6であり、pbは0〜4である。)
  17. 【請求項17】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記の
    一般式(I)で表わされる請求項11乃至14のいずれ
    かの項に記載の液晶素子。 【化1】 [式中、A1、A2、A3は、それぞれ独立に、 【化2】 を表わす。ga、ha、iaは独立に0〜3の整数(但
    し、ga+ha+iaは少なくとも2である)を表わ
    す。夫々のL1とL2は独立に、単結合、−CO−O−、
    −O−CO−、−COS−、−S−CO−、−CO−S
    e−、−Se−CO−、−CO−Te−、−Te−CO
    −、−CH2CH2−、−CH=CH−、−C≡C−、−
    CH=N−、−N=CH−、−CH2−O−、−O−C
    2−、−CO−又は−O−を表わす。夫々のX1
    1、Z1はA1、A2、A3の置換基であり、独立に−
    H、−Cl、−F、−Br、−I、−OH、−OC
    3、−CH3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々の
    ja、ma、naは独立に0〜4の整数を表わす。J1
    は、−CO−O−(CH2ra−、−O−(CH2
    ra−、−(CH2ra−、−O−SO2−、−SO2−、
    −SO2−(CH2ra−、−O−(CH2ra−O−
    (CH2rb−、−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−
    SO2−、又は−(CH2ra−N(Cpa2pa+1)−C
    O−を表わす。ra及びrbは、独立に1〜20であ
    り、paは0〜4である。R1は、−O−Cqa2qa−O
    −Cqb2qb+1、−Cqa2qa−O−Cqb2qb+1、−C
    qa2qa−R3、−O−Cqa2qa−R3、−CO−O−C
    qa2qa−R3、又は−O−CO−Cqa2qa−R3を表わ
    し、直鎖状、分岐状のいずれであっても良い(但し、R
    3は、−O−CO−Cqb2qb+1、−CO−O−Cqb
    2qb+1、−H、−Cl、−F、−CF3、−NO2、−C
    Nを表わし、qa及びqbは独立に1〜20である)。
    2はCxa2xa−Xを表わす(Xは−H又は−Fを表わ
    し、xaは1〜20の整数である)。]
  18. 【請求項18】 前記フッ素含有液晶化合物が、下記の
    一般式(II)で表わされる請求項11乃至14のいず
    れかの項に記載の液晶素子。 【化3】 [式中、A4、A5、A6は、それぞれ独立に、 【化4】 を表わす。gb、hb、ibはそれぞれ独立に0〜3の
    整数(但し、gb+hb+ibは少なくとも2である)
    を表わす。夫々のL3、L4は独立に、単結合、−CO−
    O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−
    CO−Se−、−Se−CO−、−CO−Te−、−T
    e−CO−、−(CH2CH2ka−(kaは1〜4)、
    −CH=CH−、−C≡C−、−CH=N−、−N=C
    H−、−CH2−O−、−O−CH2−、−CO−又は−
    O−を表わす。夫々のX2、Y2、Z2はA4、A5、A6
    置換基であり、独立に−H、−Cl、−F、−Br、−
    I、−OH、−OCH3、−CH3、−CF3、−OC
    3、−CN、又は−NO2を表わし、夫々のjb、m
    b、nbは独立に0〜4の整数を表わす。J2は、−C
    O−O−Crc2rc−、−O−Crc2rc−、−Crc
    2rc−、−O−(Csa2sa−O)ta−Crd2rd−、−
    O−SO2−、−SO2−、−SO2−Crc2rc−、−C
    rc2rc−N(Cpb2pb+1)−SO2−、−Crc2rc
    N(Cpb2pb+1)−CO−であり、rc及びrdは独
    立に1〜20であり、saはそれぞれの(Csa2sa
    O)に独立に1〜10であり、taは1〜6であり、p
    bは0〜4である。R4は、−O−(Cqc2qc−O)wa
    −Cqd2qd+1、−(Cqc2qc−O)wa−C
    qd2qd+1、−Cqc2qc−R6、−O−Cqc2qc
    6、−CO−O−Cqc2qc−R6、又は−O−CO−
    qc2qc−R6を表わし、直鎖状、分岐状のいずれであ
    っても良い(但し、R6は−O−CO−Cqd2qd+1、−
    CO−O−Cqd2qd+1、−Cl、−F、−CF3、−N
    2、−CN、又は−Hを表わし、qc及びqdは独立
    に1〜20の整数、waは1〜10の整数である)。R
    5は、(Cxb2xb−O)za−Cya2ya+1で表わされる
    (但し、上記式中xbはそれぞれの(Cxb2xb−O)
    に独立に1〜10であり、yaは1〜10であり、za
    は1〜10である)。]
  19. 【請求項19】 前記一般式(I)で表わされる化合物
    がフェニルピリミジンコアを有することを特徴とする請
    求項17記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 前記一般式(II)で表わされる化合
    物がフェニルピリミジンコアを有することを特徴とする
    請求項18記載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 前記カイラルスメクティック液晶組成
    物がフルオロカーボン未端部分中に少なくとも一つの連
    鎖中エーテル酸素を含むフッ素含有液晶化合物を50重
    量%以上含有する請求項11乃至14のいずれかの項に
    記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至21のいずれかの項に記
    載の液晶素子と該液晶素子を駆動する手段とを少なくと
    も有する液晶装置。
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