JPH1019536A - 半導体集積回路の腐食面積測定方法および装置 - Google Patents

半導体集積回路の腐食面積測定方法および装置

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JPH1019536A
JPH1019536A JP16976096A JP16976096A JPH1019536A JP H1019536 A JPH1019536 A JP H1019536A JP 16976096 A JP16976096 A JP 16976096A JP 16976096 A JP16976096 A JP 16976096A JP H1019536 A JPH1019536 A JP H1019536A
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JP
Japan
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image
image data
grayscale
integrated circuit
semiconductor integrated
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JP16976096A
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English (en)
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Yuji Minami
裕二 南
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体集積回路の腐食面積を画像処理技術を
利用して測定する方法および装置を提供すること。 【解決手段】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換し
てなる基準画像データがデータベース16に格納されて
いる。前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パター
ンを有する被測定対象半導体集積回路11のパターンを
撮像手段13により撮影し、得られた濃淡画像データが
データ記憶手段15に格納される。前記濃淡画像データ
と前記基準画像データとから、画素間論理演算手段20
により、シリコン領域像がマスク除去された濃淡画像が
得られる。この手段でマスク除去された前記濃淡画像か
ら濃度ヒストグラム計算手段21により濃度ヒストグラ
ムが得られる。この濃度ヒストグラムから2値化しきい
値が設定され、設定されたしきい値を用いた2値化手段
26により、前記マスク除去された濃淡画像が2値化さ
れ、前記配線領域に形成された腐食画像が抽出される。
この手段で2値化された腐食画像の画素数は腐食面積係
数手段28により係数される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路の寿
命診断方法および装置に関わり、特に、回路パターンの
画像から腐食面積を計測し、腐食の経年特性に基づいて
使用中の半導体集積回路(フィールド品)の余寿命を診
断する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路を利用した各種の電子機
器の保守においては、半導体集積回路寿命の診断が必要
となる。従来における半導体集積回路の寿命診断は、集
積回路の電気的特性の劣化により診断するアプロ−チが
ほとんどであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】半導体集積回路の寿命
診断を電気的特性の劣化により行う従来の方法において
は、回路の寿命とその電気的特性と相関関係が必ずしも
明確でなく、電気的特性の変化が現れるのは寿命の末期
であることが多いため、早期に寿命の予測を行うことが
困難であった。
【0004】半導体集積回路の寿命を決定する要因の一
つとして、回路配線の腐食が上げられるため、この腐食
の度合いを定量的に測定することにより、寿命を診断す
る方法も考えられる。このような配線の腐食の測定法と
しては化学的な組成分析が考えられるが、次の理由で組
成分析による腐食量の計測は困難であり現実的ではな
い。
【0005】・半導体集積回路は回路表面に保護膜等か
あり,組成分析ではこの保護膜等回路配線上の物質を除
去しないと分析できない。これを均一の深さで完全除去
することが難しく,解析に多大な時間を必要とする。
【0006】・組成分析装置は一般的に非常に高価であ
り寿命診断をこのような組成分析装置とリンクさせると
装置コストが高くなる。
【0007】・回路配線腐食は水分と反応して生成した
酸化物、樹脂封止素材のイオン成分と反応した化合物で
あり,含有元素量から酸化物等の化合物である腐食量を
換算することが難しい。仮にこのような分析を試みて
も、分析走査範囲で保護膜やシリコン拡散層部分と重複
する元素があり、腐食量の把握は困難てある。
【0008】しかしながら、回路配線の腐食はデバイス
の使用年数に比例して進展していく劣化現象であり、こ
の腐食はデバイスの電気的特性劣化よりも早期に現れ、
高感度な劣化検知が可能であること、および組成分析よ
りも低コストで短時間の計測が可能であること等、半導
体集積回路の寿命診断にとって有効な特徴を備えてい
る。
【0009】したがって、本発明の目的は、化学的分析
方法に代え、画像処理技術を利用して半導体集積回路の
配線腐食を精度よく測定し、これによって集積回路の寿
命を診断する方法および装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、配線領
域およびシリコン領域を含む基準となる半導体集積回路
パターンを濃淡2値画像に変換してなる基準画像データ
を得る手段と、前記基準となる半導体集積回路と同じ回
路パターンを有する被測定対象半導体集積回路のパター
ンを撮像手段により撮影して濃淡画像データを得る手段
と、この濃淡画像データと前記基準画像データとから、
これらの画像を構成する画素間論理演算により、前記濃
淡画像からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を
得る手段と、この手段でマスク除去された前記濃淡画像
から濃度ヒストグラムを得る手段と、この手段により得
られた前記濃淡画像の濃度ヒストグラムから2値化しき
い値を設定し、設定されたしきい値により、前記マスク
除去された前記濃淡画像の2値化を行ない、前記配線領
域の腐食画像を得る手段と、この手段で2値化された前
記腐食画像の画素数を計数する手段とを備えたことを特
徴とする半導体集積回路の腐食面積測定方法が提供され
る。
【0011】また、本発明によれば、配線領域およびシ
リコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターンを
濃淡2値画像に変換してなる基準画像データを得る手段
と、前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターン
を有する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手
段により撮影して濃淡画像データを得る手段と、この濃
淡画像データと前記基準画像データから、これらの画像
を構成する画素間論理演算により、前記濃淡画像からシ
リコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得る手段と、
この論理演算手段でマスク除去された前記濃淡画像から
濃度ヒストグラムを得る手段と、この手段により得られ
た前記濃淡画像の濃度ヒストグラムを平準化する手段
と、 この化手段により平準化された前記濃度ヒストグ
ラムから2値化しきい値を設定し、設定されたしきい値
により、前記マスク除去された前記濃淡画像の2値化を
行ない、前記配線領域の腐食画像を得る2値化手段と、
この手段で2値化された前記腐食画像から2値化雑音を
除去するフィルタ手段と、このフィルタ手段により2値
化雑音が除去された前記腐食画像の画素数を計数する手
段と、この手段により得られた前記腐食画像の画素数の
前記基準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐
食面積率を求める手段とを備えたことを特徴とする半導
体集積回路の腐食面積測定方法が提供される。
【0012】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を2値画像に変換してなる所定の大きさを有する基準画
像データを得る手段と、前記基準となる半導体集積回路
と同じ回路パターンを有する被測定対象半導体集積回路
のパターンを撮像手段により撮影して濃淡画像データを
得る手段と、この濃淡画像データから、異なる位置座標
において前記基準画像と同じ大きさの複数の濃淡画像を
切り出す手段と、この手段により切り出された所定の大
きさの基準画像データおよび前記異なる位置座標におい
て切り出された各濃淡画像データとの画素間論理演算を
行って、前記濃淡画像からシリコン領域像をマスク除去
した濃淡画像を得る手段と、この手段により得られた異
なる位置座標における濃淡画像データから濃度ヒストグ
ラムを得る手段と、この手段により得られた濃度ヒスト
グラムの面積を得る手段と、この手段により得られた異
なる位置座標における濃度ヒストグラムの面積のうちか
ら、最も小さい面積を有する濃度ヒストグラムの位置座
標を検索する手段と、 この手段により検出された位置
座標において、前記濃淡画像データから、前記所定の大
きさの濃淡画像を再度切り出す手段とを備えたことを特
徴とする濃淡画像切り出し位置補正方法が提供される。
【0013】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を2値画像に変換してなる所定の大きさを有する基準画
像データを得る手段と、前記基準となる半導体集積回路
と同じ回路パターンを有する被測定対象半導体集積回路
のパターンを撮像手段により撮影して濃淡画像データを
得る手段と、この濃淡画像データから、異なる位置座標
において前記基準画像と同じ大きさの複数の濃淡画像を
切り出す手段と、この手段により切り出された所定の大
きさの基準画像データおよび前記異なる位置座標におい
て切り出された各濃淡画像データとの画素間論理演算を
行って、前記濃淡画像からシリコン領域像をマスク除去
した濃淡画像を得る手段と、この手段により得られた異
なる位置座標における濃淡画像データから濃度域で異な
った重み係数で重み付けした濃度ヒストグラムを得る手
段と、この手段により得られた濃度ヒストグラムの面積
を得る手段と、この手段により得られた異なる位置座標
における濃度ヒストグラムの面積のうちから、最も小さ
い面積を有する濃度ヒストグラムの位置座標を検索する
手段と、この手段により検出された位置座標において、
前記濃淡画像データから、前記所定の大きさの濃淡画像
を再度切り出す手段とを備えたことを特徴とする濃淡画
像切り出し位置補正方法が提供される。
【0014】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を濃淡2値画像に変換してなる基準画像データが格納さ
れた基準画像データベースと、前記基準となる半導体集
積回路と同じ回路パターンを有する被測定対象半導体集
積回路のパターンを撮像手段により撮影して得られた濃
淡画像データが格納された濃淡画像データ記憶手段と、
この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
データと前記基準画像データベースから読み出された基
準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
マスク除去する論理演算手段と、この論理演算手段でマ
スク除去された前記濃淡画像が入力され、この濃淡画像
の濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段と、こ
のヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像の
濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定し、設定さ
れたしきい値により、前記マスク除去された前記濃淡画
像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画像を得る2
値化手段と、この2値化手段で2値化された前記腐食画
像の画素数を計数する手段とを備えたことを特徴とする
半導体集積回路の腐食面積測定装置が提供される。
【0015】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を濃淡2値画像に変換してなる基準画像データが格納さ
れた基準画像データベースと、前記基準となる半導体集
積回路と同じ回路パターンを有する被測定対象半導体集
積回路のパターンを撮像手段により撮影して得られた濃
淡画像データが格納された濃淡画像データ記憶手段と、
この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
データと前記基準画像データベースから読み出された基
準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
マスク除去する論理演算手段と、この論理演算手段でマ
スク除去された前記濃淡画像が入力され、この濃淡画像
の濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段と、こ
のヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像の
濃度ヒストグラムを平準化する手段と、この平準化手段
により平準化された前記濃度ヒストグラムから2値化し
きい値を設定し、設定されたしきい値により、前記マス
ク除去された前記濃淡画像の2値化を行ない、前記配線
領域の腐食画像を得る2値化手段と、この2値化手段で
2値化された前記腐食画像から2値化雑音を除去するフ
ィルタ手段と、このフィルタ手段により2値化雑音が除
去された前記腐食画像の画素数を計数する手段と、この
計数手段により得られた前記腐食画像の画素数の前記基
準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐食面積
率を求める手段とを備えたことを特徴とする半導体集積
回路の腐食面積測定装置が提供される。
【0016】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を2値画像に変換してなる所定の大きさを有する基準画
像データを基準画像データベースに格納する手段と、前
記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有す
る被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段によ
り撮影して得られた濃淡画像データを濃淡画像データ記
憶手段に格納する手段と、前記基準画像データベースか
ら基準画像データを読み出す手段と、前記濃淡画像デー
タ記憶手段から、異なる位置座標において前記基準画像
と同じ大きさの複数の濃淡画像を切り出して読み出す手
段と、この手段により読み出された各切り出し濃淡画像
データおよび前記基準画像データとにより、両画素間の
論理演算を行って、前記濃淡画像からシリコン領域像を
マスク除去した濃淡画像を得る論理演算手段と、この論
理演算手段により得られた異なる位置座標における濃淡
画像データから濃度域で異なった重み係数で重み付けし
た濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段と、こ
の手段により得られた濃度ヒストグラムの面積を計算
し,計算完了信号を前記カウンタに出力するヒストグラ
ム面積計算手段、この手段により得られた異なる位置座
標における濃度ヒストグラムの面積のうちから、最も小
さい面積を有する濃度ヒストグラムの位置座標を検索す
る手段と、 この手段により検出された位置座標におい
て、前記濃淡画像データ記憶手段から、前記所定の大き
さの濃淡画像を再度切り出して読み出す手段とを備えた
ことを特徴とする濃淡画像切り出し位置補正装置が提供
される。
【0017】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を2値画像に変換してなる所定の大きさを有する基準画
像データを基準画像データベースに格納する手段と、前
記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有す
る被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段によ
り撮影して得られた濃淡画像データを濃淡画像データ記
憶手段に格納する手段と、前記基準画像データベースか
ら基準画像データを読み出す手段と、カウンタと、この
カウンタの更新信号の入力毎に、前記濃淡画像データ記
憶手段から、異なる位置座標において前記基準画像と同
じ大きさの濃淡画像を切り出して読み出すことにより、
所定の大きさの複数の濃淡画像データを得る画像切り出
し手段と、この手段により読み出された各切り出し濃淡
画像データおよび前記基準画像データとにより、両画素
間の論理演算を行って、前記各切り出し濃淡画像からシ
リコン領域像をマスク除去した切り出し濃淡画像を得る
論理演算手段と、この論理演算手段により得られた各切
り出し濃淡画像データに対して、濃度域で異なった重み
値で重み付けをした濃度ヒストグラムを得るヒストグラ
ム計数手段と、この手段により得られた濃度ヒストグラ
ムの面積を計算し、計算完了信号を前記カウンタに出力
して、その係数値を更新するヒストグラム面積計算手
段、この手段により得られた異なる位置座標における濃
度ヒストグラムの面積データを前記カウンタの更新信号
の入力毎に、記憶するデータバッファと、このデータバ
ッファに記憶された異なる位置座標における濃度ヒスト
グラムの面積データが、前記カウンタのリセット信号に
より、一括供給され、これらのデータのうちから、最も
小さい面積を有する濃度ヒストグラムの位置座標を検索
し、この検索結果を前記画像切り出し手段に供給する最
小値検索手段とを備え、前記画像切り出し手段は前記最
小値検索手段により検出された位置座標において、前記
濃淡画像データ記憶手段から、前記所定の大きさの濃淡
画像を再度切り出し読み出す手段とを備えたことを特徴
とする濃淡画像切り出し位置補正装置が提供される。
【0018】さらに、本発明によれば、前記濃淡画像デ
ータ記憶手段からの前記濃淡画像データの切り出しは、
前記濃淡画像切り出し位置補正方法により行うことを特
徴とする半導体集積回路の腐食面積測定方法が提供され
る。
【0019】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を濃淡2値画像に変換してなる基準画像データを得る手
段と、前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パター
ンを有する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像
手段により撮影して濃淡画像データを得る手段と、この
濃淡画像データと前記基準画像データとから、これらの
画像を構成する画素間論理演算により、前記濃淡画像か
らシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得る手段
と、この手段でマスク除去された前記濃淡画像の濃度ヒ
ストグラムを得る手段と、この手段により得られた前記
濃淡画像の濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定
し、設定されたしきい値により、前記マスク除去された
前記濃淡画像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画
像を得る手段と、この手段で2値化された前記腐食画像
の画素数を計数する手段と、この手段により得られた前
記腐食画像の画素数の前記基準画像の配線領域の画素数
に対する比率である腐食面積率を求める手段とこの手段
により求められた腐食面積率を前記基準となる半導体集
積回路パターンの使用状態における腐食面積率の経年変
化データと比較し、前記被測定対象半導体集積回路の余
寿命を算出する手段とを備えたことを特徴とする半導体
集積回路の寿命診断方法が提供される。
【0020】さらに、本発明によれば、配線領域および
シリコン領域を含む基準となる半導体集積回路パターン
を濃淡2値画像に変換してなる基準画像データが格納さ
れた基準画像データベースと、前記基準となる半導体集
積回路と同じ回路パターンを有する被測定対象半導体集
積回路のパターンを撮像手段により撮影して得られた濃
淡画像データが格納された濃淡画像データ記憶手段と、
この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
データと前記基準画像データベースから読み出された基
準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
マスク除去する論理演算手段と、この論理演算手段でマ
スク除去された前記濃淡画像が入力され、この濃淡画像
の濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段と、こ
のヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像の
濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定し、設定さ
れたしきい値により、前記マスク除去された前記濃淡画
像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画像を得る2
値化手段と、この2値化手段で2値化された前記腐食画
像の画素数を計数する手段と、この手段により得られた
前記腐食画像の画素数の前記基準画像の配線領域の画素
数に対する比率である腐食面積率を求める腐食面積率計
算手段とこの手段により求められた腐食面積率を前記基
準となる半導体集積回路パターンの使用状態における腐
食面積率の経年変化データと比較し、前記被測定対象半
導体集積回路の余寿命を算出する寿命診断手段とを備え
たことを特徴とする半導体集積回路の寿命診断装置が提
供される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0022】図1は本発明の半導体集積回路の寿命診断
方法、この方法の実施に用いられる半導体集積回路の腐
食面積測定方法、濃淡画像切り出し位置補正方法および
これらの方法を実施するための装置構成を示すブロック
図である。図の破線I で囲われた部分は半導体集積回路
の腐食面積測定部および濃淡画像切り出し位置補正部を
示し、破線IIで囲われた部分は寿命判定部である。
【0023】半導休集積回路11の光学像を取り込む顕
微鏡12と、この顕微鏡12で取り込んだ光学像をビデ
オ信号(a)に変換するビデオカメラ13と、ビデオ信
号(a)のアナログ画素値を8ビットグレー諧調の濃淡
画素データ(b)にデジタル化するA/D変換手段14
と、この手段により得られたデジタル信号(b)が入力
され、各画素データ(b)が2次元配列濃淡画像データ
として格納されるメモリバッファ15が設けられてい
る。
【0024】また、使用される前で腐食されていない半
導体集積回路11の光学像パターンを2値化した画像
(以下基準画像と呼ぶ)(e2)とこの2値画像(e
2)の位置座標および画像サイズを含む画像情報(e
1)を格納した基準画像データベース16が設けられて
いる。画像切り出し手段17にはメモリバッファ15に
格納した前記2次元配列データである濃淡画像データ
(c)のコピーデータが人力され、また、基準画像デー
タベース16から半導体集積回路11の基準画像情報
(e1)が入力される。画像切り出し手段17にはカウ
ンタ18からの更新完了信号(k)の入力毎に濃淡画像
(c)上の切り取り範囲を決定する座標位置を1座標づ
つ平行移動させ、これによって画像切り出し手段17は
基準画像(e2)と同一サイズの複数個の濃淡画像(d
1)を切り出す。画像切り出し手段17には、さらに、
カウンタ18からのリセット完了信号(k´)と後述す
る最小値検索手段19の出力が入力される。この最小値
検索手段19の出力は画像切り出し手段17により切り
出された濃淡画像の配列番号(m)であり、これが入力
された場合、画像切り出し手段17は配列番号(m)に
対応する切り取り範囲で再切り出しする。再切り出しさ
れた画像(d2)は濃淡画像(d1)とともに論理演算
手段20に供給される。
【0025】論理演算手段20には、また、基準画像デ
ータベース16から半導体集積回路11の基準画像(e
2)が入力される。論理演算手段20は基準画像(e
2)の2値画素値を色反転し、この色反転した画像と濃
淡画像(d1)または(d2)の画素間論理和演算を行
う。論理演算手段20は濃淡画像(d1)と基準画像
(e2)との画素間論理和演算結果を(f1)として、
また、濃淡画像(d2)と基準画像(e2)との画素間
論理和演算結果を(f2)として出力する。これらの論
理演算結果(f1)または(f2)のうち、(f2)を
以下ではマスク画像と呼ぶ。
【0026】論理演算手段20の演算結果(f1)およ
び(f2)はヒストグラム計数手段21に供給され、こ
こでそれぞれの演算結果に対するヒストグラムが計数さ
れる。このヒストグラム計数手段21で得られた画像
(f1)の濃淡ヒストグラム(g)は、たとえば淡色濃
度より濃色濃度に対する重み値を大きくするように、各
濃度の画素数に所定の重み付けを行う重み付け手段22
に供給される。重み付け手段22の出力である重み付け
濃度ヒストグラム(h)はヒストグラム面積計算手段2
3に供給される。ヒストグラム面積計算手段23は重み
付け手段22の出力である重み付け濃度ヒストグラム
(h)における濃度(横軸)と画素数(縦軸)間の面
積、すなわち、濃度と画素数との積和を計算し、この結
果である出力データ(i)をデータバッファ24に格納
する。ヒストグラム面積計算手段23は、また、1つの
座標により決定される切り出し範囲から切り出された濃
淡画像(d1)に対応する重み付け濃度ヒストグラム
(h)についての面積を算出すると、計算完了信号
(j)をカウンタ18に出力する。
【0027】カウンタ18は計算完了信号(j)を受け
とるとそのカウント値を1だけ更新するとともに、前述
したように、更新完了信号(k)を画像切り出し手段1
7に送る。カウンタ18はカウント値を予め定められた
最大値まて更新するとカウント値をリセットし、リセッ
ト完了信号(k´)を出力する。
【0028】カウンタ18の更新完了信号(k)は、ま
た、前記データバッファ24に供給され、データバッフ
ァ24はこれをトリガとしてヒストグラム面積計算手段
23の計算結果であるヒストグラム面積データ(i)を
入力させて、これを順次データ配列として格納する。そ
してデータバッファ24はカウンタ18からのリセット
完了信号(k´)をトリガとして、格納された複数個の
重み付け濃度ヒストグラム(h)のヒストグラム面積デ
ータ(i)とその配列番号(m)からなる配列データ
(l)を最小値検索手段19に出力した後、格納された
配列データ(l)をリセットする。
【0029】最小値検索手段19はデータバッファ24
から人力された配列データ(l)の中から最小のヒスト
グラム面積を有する配列データを検索し、前述のよう
に、その配列番号(m)を画像切り出し手段17に再切
り出しのために供給する。
【0030】ヒストグラム計数手段21で得られたマス
ク画像(f2)に対する濃淡ヒストグラム(n)は後述
する平準化手段25に入力される。平準化手段25で平
準化された濃度ヒストグラム(o)は2値化手段26に
供給され、ここで例えば、後述するモード法により2値
化しきい値が自動設定される。このしきい値は、また、
濃度ヒストグラム(o)を制御信号(u)により、手動
設定することも可能である。この2値化手段26には論
理演算手段20の演算結果であるマスク画像(f2)が
2値化対象入力として供給され、設定されたしきい値に
より、2値化される。
【0031】2値化手段26により2値化された出力画
像データ(p)はフィルタ処理手段27に供給される。
このフィルタ処理手段27は2値化の結果生じた2値化
雑音(ごま塩雑音と位置ズレによる画素幅1の黒色ライ
ン像)を2値化出力画像データ(p)から除去する。フ
ィルタ処理手段27の出力画像データ(q)は、基準画
像データベース16の基準画像データ(e2)とともに
腐食面積計算手段28に供給される。
【0032】腐食面積計算手段28は基準画像データベ
ース16から入力された基準画像データ(e2)から後
述するように、白色画素により構成される回路配線像の
画素数を計数し、また、フィルタ処理手段27から入力
された出力画像データ(q)から黒色画素により構成さ
れる腐食像の画素数を計数する。そして腐食面積計算手
段28は前者の回路配線像の画素数に対する後者の腐食
像の画素数の相対比率(r)を計算する。
【0033】寿命判定部IIは、特性モデルデータベース
31および寿命診断手段32とから構成されている。特
性モデルデータベース31は使用状態に置かれた測定対
象半導体集積回路11と同種半導体集積回路を、異なる
使用時間毎に腐食面積計測部I で計測し、腐食進展の時
間依存性を経年特性データとして予め格納している。こ
の特性モデルデータベース31のデータ(s)と腐食面
積計測部I の腐食面積計算手段28の出力結果である相
対比率(r)とが寿命診断手段32に供給される。この
寿命診断手段32はこれらの入力データから、相対比率
(r)を与える経年特性データ(s)上の寿命消費率を
計算し、前記対象半導休集積回路11の使用時間を前記
計算した寿命消費率で除算し,除算した結果を前記使用
時間で差分した結果を余寿命(t)として外部へ出力す
る。
【0034】このように構成された本発明の実施形態の
動作を図1のブロック図および図2のフローチャートに
より説明する。この実施形態における腐食面積計測対象
は半導休集積回路の回路配線部の腐食部分である。寿命
診断では,特に樹脂封止パッケージの半導体デバイスの
寿命診断に有効である。ここでは試料である半導休集積
回路11を開封し、パッケージ内のチップ表面の光学像
を顕微鏡12で取り込み、ビデオカメラ13で撮像す
る。ビデオカメラ13は撮影像をビデオ信号(a)とし
て出力する機能を有する。なお、ビデオカメラ13光学
像に限らず電子顕微鏡のような電子ビーム像でも良い。
撮影した光学像は図5に示されるように、チップ表面像
であり、同図(A)に示されるように、主に回路配線像
G1およびシリコン拡散層像G2から成るが、劣化して
いる場合は同図(B)および(C)に示されるように、
回路配線像G1上に腐食像G3も見られる。光学像のビ
デオ信号(a)はA/D変換手段14に入力される。A
/D変換手段14では,アナログ信号であるビデオ信号
(a)をデジタル化された濃淡画像信号(b)に変換す
る。ここでは1画素値は8ビットの濃淡階調(グレ−2
56階調)データに変換される。メモリバッファ15は
デジタル化された濃淡画像信号(b)が入力され格納さ
れる。メモリバッファ15は、たとえばDRAM等の大
容量の2次元配列メモリである。
【0035】画像切り出し手段17はメモリバッファ1
5から2次元配列データである濃淡画像信号(b)のコ
ピーを読み出す(ステップS1)。そして読み出された
コピー濃淡画像信号(c)から所定の座標位置での所定
範囲の濃淡画像(d1)または(d2)を切り出す。画
像切り出し手段17は、後行程の処理でチップ表面像の
同一領域の基準画像(e1)と濃淡画像(d1)との画
素間論理演算を可能にするため、基準画像と同一領域の
画像部分を濃淡画像信号(c)から切り出す。画像切り
出し手段17における切り出しの一例を図3に示す。同
図では濃淡画像信号(c)から基準画像(e2)と同一
サイズ枠(Se)で濃淡画像(d1)を切り出してい
る。後行程の処理では濃淡画像(d1)と基準画像(e
2)の同じ座標位置の画素間で画素値の論理演算を行
う。例えば、濃淡画像(d1)の座標点Pdl、Pd
2、Pd3、Pd4における画素値は、それぞれ、基準
画像(e2)の座標点Pe1、Pe2、Pe3、Pe4
における画素値と論理演算が行われる。いま、切り出し
た画像(d1)の点Pd3近傍の画像領域CASE1に
着目すると、CASE1内の点Pd3と基準画像の画像
領域St内の点Pd3が同一像の位置にない。これは基
準画像(e2)と同一領域から濃淡画像(c)を切り出
せていないことを意味する。
【0036】本発明では基準画像と同一の画像領域を切
り出すために切り出し位置の自動補正が行われる。この
自動補正方法は次の通りである。図4に示されるよう
に、濃淡画像(c)内の所定の設定エリアSA内で切り
出し位置の座標を変えて濃淡画像(d1)を複数切り出
し,その複数の画像(d1)の中で基準画像(e2)と
の像領域が最も同一に近くなる切り出し位置の濃淡画像
を位置補正画像(d2)とする。この切り出し位置補正
プロセスは図2のプロセスP1に示されている。プロセ
スP1においては、まず、図4に示されるように、濃淡
画像(c)内の設定エリアSAを走査し、切り出し位置
座標を変えて切り出す。すなわち、濃淡画像(c)上に
おいて、基準画像(e2)と同一サイズ枠(Se)の中
心点Ceが設定エリアSA内の各画像座標点と一致する
ように走査移動し、各画像座標点において枠Se内の画
像(d1)を切り出す。画像切り取り手段17にはこの
サイズ枠Seに関する情報(e1)が基準画像データベ
ース16から入力される。図4の例では、枠Se内の中
心点Ceが(X1,Y1 )にあり,この座標点から走査す
る切り出し位置の中心座標は、 (Xl、 Y1 )→(X1+1、Y1 )→(X1+2 、Y1 )一(Xl+3、Yl)→ (X1 、Yl−1)一(Xl、Yl−2)一・・・→(X1+3 、Y1-3 ) ・・・(1) となり,16個の中心座標点で濃淡画像(dl)を切り出
すことになる。
【0037】設定エリアSA内での切り出し位置を変更
して切り出すステップは図2のステップS2、ステップ
S6、ステップS7で実現している。すなわち、ステッ
プS2は指定された切り出し位置の中心座標において同
一サイズ枠Seでの切り出し処理ステップである。ステ
ップS6およびステップS7はカウンタ18の処理であ
り、カウンタ18のカウント値ctで切り出し位置の座
標を移動していく。図4図の例でさらに説明すると、同
図では切り出し位置の中心座標は16個であるため、カ
ウント値Ctの最大値MAX=16、カウント値Ctの
初期値=1とセットしておく。各座標位置で濃淡画像
(d1)を切り出す毎にカウント値Ctを1づつ増加
し、カウント値Ctが1増える毎に切り取り位置座標を
(1)式の順にずらせていく(ステップS7)。この動
作をカウント値Ct=MAXになるまて繰り返すと16
枚の濃淡画像(d1)が切り出される。カウント値Ct
=MAXになると次ステップS8へ進む(ステップS
6)。ここで、濃淡画像(d1)を1枚切り出す毎に、
切り出した濃淡画像(d1)と基準画像(e2)の像領
域との同一性を定量的に評価する。ステップS3〜S5
で定量的評価値を計算し、ステップS8で最も最適な評
価値となる濃淡画像(d1)の切り出し位置を選出す
る。そしてこの最適な切り出し位置座標での濃淡画像
(d1)を再切り出しする。このようにして再切り出し
された画像を切り出し位置補正画像(d2)と呼ぶ。
【0038】次に、切り出された濃淡画像(d1)と基
準画像(e2)の像領域との同一性の定量評価のステッ
プを説明する。ステップS3は論理演算手段18の処理
である。論理演算手段18は画像切り出し手段17で切
り出された半導体集積回路11の画像(d1)が人力さ
れると、半導体集積回路11の基準画像(e2)が基準
画像データベース16から入力される。
【0039】図5(A)は基準画像(e2)の一例を示
す概略図である。基準画像(e2)は腐食のない半導体
集積回路11と同種の試料を2値化して作成する。基準
画像(e2)は、また、画像作成ツール等で回路配線パ
ターンを描画したもので代用してもよい。基準画像(e
2)の像構成は回路配線像G1とシリコン拡散層領域像
G2(以下シリコン像という)である。本実施形態で
は、回路配線像G1を白色、シリコン像を黒色で2値化
した2値画像である。切り出された濃淡画像を図5
(B)に示す。切り出された濃淡画像(d1、d2)の
像構成は回路配線像G1、シリコン像G2および腐食像
G3である。但し、各画像(G1)〜(G3)とも濃淡
画像てあり、画像全体で不均一な濃淡諧調色となってい
る。論理演算手段18は基準画像(e2)を色反転(白
から黒に、黒から白に)し、色反転した基準画像と切り
出した濃淡画像(d1)と同一座標の画素間で画素値の
論理和演算を行う。
【0040】本実施形態では、2値画像および濃淡画像
の画素値を次のように取り扱われる。なお、2進数表現
8ビットを例えば、(10110101)2 のように表
すものとする。先ず、2値画像の画素値に関しては、 白色=255=(11111111)2 黒色= 0=(00000000)2 とする。したがって、色反転した基準画像は、 回路配線像G1:黒色=(00000000)2 シリコン像G2:白色=(11111111)2 となる。この基準画像と濃淡画像とで論理和演算すると
基準座標(e2)の回路配線像G1と同一座標領域の濃
淡画像(d1)の領域で画素値が変わらず、シリコン像
G2と同一領域ではビット1との論理和は1となるた
め、白色のシリコン像G2が張り付けられることにな
る。換言すれば、論理演算手段18は濃淡画像(d1)
からシリコン像G2をマスク除去し、回路配線像G1と
その上の腐食像G3のみからなる濃淡画像(f1)を生
成する処理を行う(ステップS3)。
【0041】ヒストグラム計数手段21には、論理演算
手段18の演算結果である画濃淡画像(f1)が入力さ
れ、この濃淡画像(f1)の濃度ヒストグラムが計数さ
れる。ここで、濃度ヒストグラムとは濃淡画像の各画素
値を走査し、各濃度値0〜255における画素数を計数
して得た結果を、図7あるいは図8に示されるように、
横軸が濃度値、縦軸が画素数である座標に折れ線グラフ
として表示したものである。但し、前述したように、論
理演算手段18により張り付けられたシリコン像G2領
域の白色(濃度値255)の画素数は表示しない。
【0042】重み付け手段22には、濃淡画像(fl)
の濃度ヒストグラム(g)が入力され、濃度域0〜25
5により異なる重み係数が乗じられ、所定濃度域の画素
数に重み付け処理が行われる。図6にこの重み付け処理
の一例を示す。図6には説明のため簡略化した濃度ヒス
トグラムが示されている。いま、ヒストグラム計数手段
21の出力濃度ヒストグラム(g)が点HP1、HP
3、HP4、HP2で区切られる実線の長方形で与えら
れたとする。このような濃度ヒストグラム(g)に対し
て、中間値(127付近)から黒色(0)の濃度域で重
み係数WEIを大きくし、中間値から白色(255)の
濃度域の重み係数WE2を小さくする。この結果として
得られる重み付け濃度ヒストグラム(h)は図6の点H
P1、HP5、HP6、HP7、HP8、HP2で区切
られた破線のようになる(ステップS4)。
【0043】このような重み係数の与え方は測定対象試
料である半導休集積回路11の濃淡画像(dl)を構成
する濃度分布によって異なる。例えば、この濃淡画像
(dl)の構成が、回路配線像G1については、中間値
より白色に近い領域の濃淡画像であり、シリコン像G2
については、回路配線像より濃度が濃く中間値から黒色
よりの領域の濃淡画像であり、さらに、腐食像G3につ
いては、シリコン像と同じ濃度域の濃淡像であるが、画
像面積は回路配線像G1あるいはシリコン像G2に比べ
て小さいものとする。
【0044】次に、濃淡画像(fl)の構成は、欠けた
回路配線像と腐食像およびシリコン像の像片である。す
なわち、画像切り出し手段17による切り出し領域が基
準画像(e2)の像領域と完全に一致した場合、切り出
された濃淡画像(d1)と色反転した基準画像(e2)
の論理和演算により、濃淡画像(d1)のシリコン像G
2は白色でマスクされるが、切り出し領域がずれてお
り、同一でない場合には、濃淡画像(d1)のシリコン
像G2が一部残ることになる。また、逆に、回路配線像
G1および腐食像G3の一部が白色でマスクされてしま
うこともある。
【0045】したがって、切り出した画像(d1)と基
準画像(e2)の像領域との一致、不一致の程度を濃淡
画像(fl)におけるシリコン像片の残像量で判断する
ことができる。この残像量が少ないほど一致度、すなわ
ち、同一性が確保されていると考えられる。このため、
シリコン像片の残像量を一致度の定量的指標にすればよ
いが濃淡画像(f1)からシリコン像片の残像量を自動
計測することは容易ではない。なぜならば、腐食像回路
配線像、シリコン像片の濃度ヒストグラムが重なり合う
部分があり、濃度の違いでシリコン像片を正確に抽出で
いないこと、あるいは、像片の形状がまちまちであるこ
と等の理由のためである。しかしながら、上述したよう
な重み付け処理を行うことにより、重み付けされたヒス
トグラム(h)の面積Sh(図6の点HP1、HP5、
HP6、HP7、HP8、HP2で囲われた領域の面
積)が、濃淡画像(f1)のシリコン像片の残像量の間
接的な量を示す。すなわち、シリコン像片の残量のわず
かな増減が面積Shの大きな増減で得られる。換言すれ
ば、中間値から黒色濃度域のシリコン像片量に対して高
い感度を示し、中間値から白色濃度域の回路配線像に対
して低い感度を示す濃度ヒストグラムが得られる。
【0046】ところで、重み付けされたヒストグラム
(h)の面積Shはシリコン像片の残存量自体を示すも
のではない。しかしながら、切り出し位置の異なる濃淡
画像(d1)から得られた複数の濃淡画像(f1)の濃
度ヒストグラム(h)の面積Sh間の相対比較により、
面積Shが最小となる濃淡画像(d1)はシリコン像片
が最も少ない画像といえる。そしてこの濃淡画像(d
1)は基準画像(e2)の像領域との一致度が最も高
く、最適な切り出し位置座標での画像であり、これは前
述のように、濃淡画像(d2)と定義される。
【0047】上記ヒストグラム面積Shは図1に示され
るヒストグラム面積計算手段23で計算される。ヒスト
グラム面積計算手段23は濃度ヒストグラム(h)の計
算が完了すると、完了信号(j)をカウンタ18に送信
する。カウンタ18は完了信号(J)を受信するとカウ
ント値Ctを1増加(更新)する。カウンタ18はカウ
ント値を更新させると,その更新完了信号(k)を画像
切り取り手段17ヘ送信する。
【0048】ヒストグラム面積計算手段23で計算され
たヒストグラム面積Shはデータバッファ24に格納さ
れる。データバッファ24では、ヒストグラム面積Sh
を作成した元の濃淡画像(d1)の切り出し順序(カウ
ント値Ct)である配列番号をアドレスとするメモリに
ヒストグラム面積Shを配列データ(l)として格納す
る。
【0049】データバッファ24はカウンタ18からリ
セット完了信号(k´)を受けると、データバッファ2
4内の配列データ(l)を最小値検索手段19へ出力す
る。最小値検索手段19は、配列データ(l)の中から
最小値をデータ検索する。そして最小値データの配列番
号(m)を画像切り出し手段17へ出力する。画像切り
出し手段17はリセット完了信号(k´)と配列番号
(m)を受信すると、配列番号(m)に対応するm番目
の切り出し順位の座標位置で濃淡画像(c)から再切り
出しを行う(ステップS6、S7)。このようにして切
り出された濃淡画像は前述のように、切り出し位置補正
画像(d2)として論理演算手段20に出力される(ス
テップS5、S8)。
【0050】論理演算手段20には位置補正画像(d
2)が入力されると、基準画像データベース16から基
準画像(e2)も入力され、位置補正画像(d2)と基
準画像(e2)の論理和演算が行われる。位置補正画像
(d2)に対する論理演算手段20の濃淡画像(f2)
出力は図5(C)に示されている。濃淡画像(f2)は
理想的には、同図(B)の位置補正画像(d2)の斜線
部分で示されるシリコン像G2領域に同図(A)に示さ
れる基準画像(e2)を反転した白色のシリコン像G2
が張り付けられ、この部分がマスクされた濃淡画像(以
下この画像をマスク画像という)となる(ステップS
9)。次いで、図2の腐食画像計測プロセス(プロセス
P2)が開始する。
【0051】図1のヒストグラム計数手段21にはマス
ク画像(f2)が入力され、マスク画像(f2)の濃度
ヒストグラム(n)を計数する。この濃度ヒストグラム
の実施例を図7、図8に示す。図7の例では腐食像の濃
度ヒストグラム領域S3上にシリコン像の濃度ヒストグ
ラム領域S2および回路配線像の濃度ヒストグラム領域
S1が重なって存在する。
【0052】プロセスP2での次の処理行程ではマスク
画像(f2)に対して2値化処理が行われる。この2値
化処理は設定された2値化しきい値を境に、このしきい
値から白色(濃度255)側すべての画素値を白に変換
し、しきい値から黒色(濃度0)側すべての画素値を黒
に変換する。この処理により、マスク画像(f2)内の
腐食像G3は黒色、その他の像は白色になるため、腐食
像G3のみが抽出されることになる。なお、2値化処理
を論理演算手段20によるマスク処理を施してない位置
補正画像(d2)に対して行った場合は、図7に示すよ
うに、腐食像G3の濃度域にシリコン像G2の濃度域が
重なっているとともに,画素数が腐食像よりはるかに多
い。この状態ではどの2値化しきい値をとっても腐食像
のみを抽出できない。図8にマスク画像(f2)の濃度
ヒストグラムの実例が示されている。同図から明らかな
ように、図7のシリコン像G2のヒストグラム領域S2
が除かれている。なお、同図では縦軸の画素数が拡大表
示されている。しかしながら図8の場合でも腐食像G3
の濃度域に回路配線像G1の濃度域が重なっているとと
もに、その濃度域で腐食像G3より回路配線像G1の画
素数が多いので、2値化により腐食像G3のみ抽出する
ことは困難である。しかしながら、回路配線像G1内に
腐食像G3が存在するため、シリコン像G2のようにマ
スク処理により除去することはできないため、しきい値
の設定を最適化するとともに、2値化後の処理で雑音除
去を行い、腐食像G3を抽出する。
【0053】図1の平準化手段25にはマスク画像(f
2)の濃度ヒストグラム(n)が入力され、この濃度ヒ
ストグラム(n)を平準化する。平準化とは、任意の濃
度値の画素数値を近傍の数点の平均値に置き換える操作
である。図9(A)は平準化処理前の濃度ヒストグラム
(n)で(B)は平準化処理後の濃度ヒストグラム
(o)を示す。前者の曲線に対して後者の曲線がなめら
かになっていることがわかる。
【0054】図1の2値化手段26には平準化された濃
度ヒストグラム(o)が入力され、これを2値化する。
図9から明らかなように、平準化すると濃度ヒストグラ
ム上の2値化しきい値となる濃度値である、2値化ポイ
ントVIの探索が容易になる。本実施例では、この2値化
ポイントVIは濃度ヒストグラム(o)の谷となる濃度値
に設定する、いわゆるモード法を採用するため、平準化
することにより谷の探索を容易にできる。図2の2値化
手段25では、2値化ポイントVIの探索に自動と手動
(u)のいずれかが用いられる。自動探索は平準化した
ヒストグラム波形(o)の曲線関数を同定し、その極小
値を関数演算で決定する。また、手動では、外部CRT
等に平準化した濃度ヒストグラム(o)をグラフィック
表示し、目視判定で谷を決定し、2値化ポイント(u)
を入力しこのポイントで2値化する(ステップS10、
S11)。
【0055】図1のフィルタ処理手段27は2値化され
たマスク画像(p)が人力として供給され、2値化で生
じた雑音を除去する。2値化されたマスク画像(p)は
図11に示される。2値化されたマスク画像(p)には
2値化された腐食像G3以外に、切り出し位置補正プロ
セス(プロセスP1)における微小な位置づれで生じた
1画素幅ライン像G4やごま塩雑音G5が存在する。
【0056】図8の濃度ヒストグラムでこの雑音を説明
する。図8の濃度ヒストグラム上の2値化ポイントVIで
マスク画像(p)を2値化したとすると、腐食像G3の
領域S3以外に斜線部分Eも黒色(濃度0)に変換され
るため、斜線部分Eが雑音となる。また、実際には図7
のシリコン像G2領域が完全にマスク除去できないた
め、この部分も雑音となる。
【0057】これらの位置づれで生じた1画素幅ライン
像G4とごま塩雑音G5を除去する方法として2つの例
を述べる。
【0058】(例1)論理フィルタ法 画像処理分野における既存技術である論理フィルタを使
用する方法である。図10はこの論理フィルタの考えを
示す説明図である。論理フィルタは、論理フィルタテー
ブルと呼ばれる3×3画素(濃度値B1〜B9)のテー
ブルFで表現される2値画素のパターンで2値化された
マスク画像(p)走査し、このマスク画像(p)内に同
一パターンがあればその中央画素B5を色反転する方法
てある。この方法で上記の雑音G4、G5を除去するた
めには、適切な論理フィルタテーブルFを作成する必要
がる。本実施例では位置づれで生じた1画素幅ライン像
G4を除去するために、テーブルF1〜F9を、また、
ごま塩雑音を除去するために、テーブルF10を用い
る。これらのテーブルF1〜F10の斜線の画素は黒
(濃度0)を、その他の画素は白(濃度255)であ
る。これらのテーブルF1〜F10により、2値化した
マスク画像(p)を走査し、同じパターンがあればその
中央画素を黒色から白色に変換する。この走査を何回か
繰り返すことにより、雑音G3、G4が除去できる(ス
テップS12)。
【0059】(例2)メディアンフィルタ法 おなじく画像処理分野における既存技術であるメディア
ンフィルタを使用しても効率的に雑音G3、G4が除去
できる。メディアンフィルタは3×3の画素領域に含ま
れる9個の画素値の中で大きさが中央値の画素値を見つ
け、3×3の画素領域の中央画素の画素値をこの中央値
に置き換える方法である(ステップS12)。
【0060】図1の腐食面積計算手段28はフィルタ処
理手段27の出力画像(q)と基準画像データベース1
6からの基準画像(e2)が入力として供給され、腐食
像G3の腐食面積率(r)を計算する。いま、図12に
示されるフィルタ処理手段27の出力画像(q)内の腐
食像G3の画素数をA、図5に示される基準画像(e
2)内の回路配線像G1の画素数をBとすると、腐食面
積率(r)は次式で計算する。
【0061】 腐食面積率(r)=A/B ・・・・・・(2) すなわち、腐食面積率(r)は回路配線面積に対する腐
食面積の相対値である(ステップS13)。以上のステ
ップS9〜S13が腐食画像の計測プロセス(プロセス
P2)である。
【0062】最後に、図2に示される寿命診断プロセス
(プロセスP3)について説明する。図1の寿命診断手
段32は腐食面積計算手段28から半導体集積回路11
の腐食面積率(r)が人力として供給される。また、寿
命診断手段32には、特性モデルデータベース31から
半導体集積回路11デバイスに関する腐食面積率(r)
の経年特性(s)が入力される。この経年特性(s)の
作成方法の一例を述べる。まず、半導体集積回路11と
同種のデバイスを異なる時間の寿命試験で劣化故障させ
る。この寿命試験は、たとえば、温湿度ストレスを与
え、劣化進行を加速させる。そして各試験時間に対する
腐食面積率(r)を上記の腐食計測部I で計測する。こ
こで、寿命試験で故障したデバイスの試験時間の平均を
平均故障時間FT、各腐食面積率(r)が得られたデバ
イスの試験時間STとすると、 寿命消費率L=ST/FT ・・・・・(3) で与えられる。この式を用いて、寿命消費率Lに対する
腐食面積率(r)をプロットし、そのプロット点から最
小二乗法等で曲線を同定すれば図13に示されるような
関数R(経年特性s)が得られる。同図は横軸を寿命消
費率L、縦軸を腐食面積率(r)としたグラフである。
【0063】なお、寿命試験の代わりに、たとえば、3
年、6年、9年、・・、30年等の半導体集積回路11
のフィールド品を収集し、フィールド使用時間をST、
故障したフィ一ルド品の使用時間の平均をFTとして、
(3)式を適用し、寿命試験の場合と同様に関数Rを同
定してもよい(ステップS14)。
【0064】寿命診断手段32での寿命の診断方法を図
13に基づき説明する。いま、使用中の半導休集積回路
11の腐食面積率がr1であったとすると、 LI=R(r1) ・・・・・(4) すなわち、関数Rの逆関数(4)式から、腐食面積率が
r1のときの半導体集積回路11の寿命消費率がL1と
診断できる。寿命消費率Lが判明すれば半導体集積回路
11資料の余寿命が次式で推定できる。
【0065】 余寿命(t)=(TU/L1)−TU ・・・・・(5) ここで、TUは半導休集積回路11の実際の使用時間で
ある。このように寿命診断手段32は(5)式で計算し
た余寿命(t)を外部に出力する(ステップS15)。
以上のステップS14、15が寿命診断プロセス(プロ
セスP3)である。
【0066】以上説明した実施形態によれば、濃淡画像
の切り出し位置補正処理、雑音除去処理等により、半導
体デバイスの回路配線腐食を高精度に画像計測できる。
また、腐食計測と寿命診断を連動することにより、半導
体デバイスの寿命診断が可能となる。
【0067】なお、上記の実施形態の説明においては、
半導体デバイスの寿命診断を目的として説明したが、本
発明はこの目的に限定されることなく、たとえば次のよ
うな目的に適用可能である。
【0068】・製造検査ライン等で欠陥、異常を基準画
像との画像間比較で行う場合、本発明の画像切り出し位
置補正手段が利用できる。
【0069】・回路配線腐食以外の劣化現象であるマイ
グレーションなどを計測することにも利用できる。
【0070】・半導休集積回路以外に、劣化現象が腐食
の画像で捕らえられる機器、構成部品にも同様に適用で
きる。この場合、画像取り込み手段は機器の材料片は顕
微鏡撮影により、また、対象物が大きい場合にはCCD
カメラ等で腐食像を取り込めばよい。
【0071】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、次のよう
な効果が得られる。
【0072】・画像切り出し位置補正により、基準画像
との両像間比較の精度が向上する。また、自動補正が可
能になる。
【0073】・電子部品の回路配線腐食の高精度な画像
計測を可能にする。
【0074】・腐食計測手段と寿命診断手段を結合する
ことにより、被測定対象物の寿命診断が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の腐食面積測定および寿命診断方法を実
施するための一実施形態としての装置構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の一実形態である腐食面積測定および寿
命診断装置の動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【図3】本発明の一実形態における濃淡画像切り出し方
法を説明するための概念図である。
【図4】同じく本発明の一実形態における濃淡画像切り
出し方法を説明するための概念図である。
【図5】本発明の一実形態における基準画像および濃淡
画像の一例を示す平面図で、(A)は基準画像、(B)
および(C)は濃淡画像である。
【図6】本発明の一実形態における濃度ヒストグラムの
重み付け方法を説明するためのグラフである。
【図7】本発明の一実形態において測定対象として用い
る半導体集積回路について実測した濃淡画像の濃度ヒス
トグラムである。
【図8】図7の測定対象濃淡画像からシリコン像領域を
除去した場合の濃度ヒストグラムである。
【図9】本発明の一実形態における平準化方法を説明す
るための濃度ヒストグラムである。
【図10】本発明の一実形態に用いられる、論理フィル
タテーブルの例を示す平面図である。
【図11】本発明の一実形態における2値化されたマス
ク画像図の一例を示す平面図である。
【図12】本発明の一実形態におけるフィルタ処理画像
の一例を示す平面図である。
【図13】本発明の一実形態に用いられる腐食面積率の
経年特性グラフの一例である。
【符号の説明】
I 腐食面積測定・位置補正部 11 半導体集積回路 12 顕微鏡 13 ビデオカメラ 14 A/D変換手段 15 メモリバッファ 16 基準画像データベース 17 画像切り出し手段 18 カウンタ 19 最小値検索手段 20 論理演算手段 21 ヒストグラム計数手段 22 重み付け手段 23 ヒストグラム面積計算手段 24 データバッファ 25 平準化手段 26 2値化手段 27 フィルタ処理手段 28 腐食面積計算手段 II 寿命診断部 31 特性モデルデータベース 32 寿命診断手段

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換し
    てなる基準画像データを得る手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して濃淡画像データを得る手段と、 この濃淡画像データと前記基準画像データとから、これ
    らの画像を構成する画素間論理演算により、前記濃淡画
    像からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得る
    手段と、 この手段でマスク除去された前記濃淡画像から濃度ヒス
    トグラムを得る手段と、 この手段により得られた前記濃淡画像の濃度ヒストグラ
    ムから2値化しきい値を設定し、設定されたしきい値に
    より、前記マスク除去された前記濃淡画像の2値化を行
    ない、前記配線領域の腐食画像を得る手段と、 この手段で2値化された前記腐食画像の画素数を計数す
    る手段とを備えたことを特徴とする半導体集積回路の腐
    食面積測定方法。
  2. 【請求項2】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換し
    てなる基準画像データを得る手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して濃淡画像データを得る手段と、 この濃淡画像データと前記基準画像データから、これら
    の画像を構成する画素間論理演算により、前記濃淡画像
    からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得る手
    段と、 この論理演算手段でマスク除去された前記濃淡画像から
    濃度ヒストグラムを得る手段と、 この手段により得られた前記濃淡画像の濃度ヒストグラ
    ムを平準化する手段と、 この化手段により平準化され
    た前記濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定し、
    設定されたしきい値により、前記マスク除去された前記
    濃淡画像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画像を
    得る2値化手段と、 この手段で2値化された前記腐食画像から2値化雑音を
    除去するフィルタ手段と、 このフィルタ手段により2値化雑音が除去された前記腐
    食画像の画素数を計数する手段と、 この手段により得られた前記腐食画像の画素数の前記基
    準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐食面積
    率を求める手段とを備えたことを特徴とする半導体集積
    回路の腐食面積測定方法。
  3. 【請求項3】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを2値画像に変換してな
    る所定の大きさを有する基準画像データを得る手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して濃淡画像データを得る手段と、 この濃淡画像データから、異なる位置座標において前記
    基準画像と同じ大きさの複数の濃淡画像を切り出す手段
    と、 この手段により切り出された所定の大きさの基準画像デ
    ータおよび前記異なる位置座標において切り出された各
    濃淡画像データとの画素間論理演算を行って、前記濃淡
    画像からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得
    る手段と、 この手段により得られた異なる位置座標における濃淡画
    像データから濃度ヒストグラムを得る手段と、 この手段により得られた濃度ヒストグラムの面積を得る
    手段と、 この手段により得られた異なる位置座標における濃度ヒ
    ストグラムの面積のうちから、最も小さい面積を有する
    濃度ヒストグラムの位置座標を検索する手段と、 この
    手段により検出された位置座標において、前記濃淡画像
    データから、前記所定の大きさの濃淡画像を再度切り出
    す手段とを備えたことを特徴とする濃淡画像切り出し位
    置補正方法。
  4. 【請求項4】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを2値画像に変換してな
    る所定の大きさを有する基準画像データを得る手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して濃淡画像データを得る手段と、 この濃淡画像データから、異なる位置座標において前記
    基準画像と同じ大きさの複数の濃淡画像を切り出す手段
    と、 この手段により切り出された所定の大きさの基準画像デ
    ータおよび前記異なる位置座標において切り出された各
    濃淡画像データとの画素間論理演算を行って、前記濃淡
    画像からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得
    る手段と、 この手段により得られた異なる位置座標における濃淡画
    像データから濃度域で異なった重み係数で重み付けした
    濃度ヒストグラムを得る手段と、 この手段により得られた濃度ヒストグラムの面積を得る
    手段と、 この手段により得られた異なる位置座標における濃度ヒ
    ストグラムの面積のうちから、最も小さい面積を有する
    濃度ヒストグラムの位置座標を検索する手段と、 この
    手段により検出された位置座標において、前記濃淡画像
    データから、前記所定の大きさの濃淡画像を再度切り出
    す手段とを備えたことを特徴とする濃淡画像切り出し位
    置補正方法。
  5. 【請求項5】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換し
    てなる基準画像データが格納された基準画像データベー
    スと、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して得られた濃淡画像データが格納された濃淡
    画像データ記憶手段と、 この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
    データと前記基準画像データベースから読み出された基
    準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
    間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
    マスク除去する論理演算手段と、 この論理演算手段でマスク除去された前記濃淡画像が入
    力され、この濃淡画像の濃度ヒストグラムを得るヒスト
    グラム計数手段と、 このヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像
    の濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定し、設定
    されたしきい値により、前記マスク除去された前記濃淡
    画像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画像を得る
    2値化手段と、 この2値化手段で2値化された前記腐食画像の画素数を
    計数する手段とを備えたことを特徴とする半導体集積回
    路の腐食面積測定装置。
  6. 【請求項6】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換し
    てなる基準画像データが格納された基準画像データベー
    スと、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して得られた濃淡画像データが格納された濃淡
    画像データ記憶手段と、 この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
    データと前記基準画像データベースから読み出された基
    準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
    間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
    マスク除去する論理演算手段と、 この論理演算手段でマスク除去された前記濃淡画像が入
    力され、この濃淡画像の濃度ヒストグラムを得るヒスト
    グラム計数手段と、 このヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像
    の濃度ヒストグラムを平準化する手段と、 この平準化手段により平準化された前記濃度ヒストグラ
    ムから2値化しきい値を設定し、設定されたしきい値に
    より、前記マスク除去された前記濃淡画像の2値化を行
    ない、前記配線領域の腐食画像を得る2値化手段と、 この2値化手段で2値化された前記腐食画像から2値化
    雑音を除去するフィルタ手段と、 このフィルタ手段により2値化雑音が除去された前記腐
    食画像の画素数を計数する手段と、 この計数手段により得られた前記腐食画像の画素数の前
    記基準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐食
    面積率を求める手段とを備えたことを特徴とする半導体
    集積回路の腐食面積測定装置。
  7. 【請求項7】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを2値画像に変換してな
    る所定の大きさを有する基準画像データを基準画像デー
    タベースに格納する手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して得られた濃淡画像データを濃淡画像データ
    記憶手段に格納する手段と、 前記基準画像データベースから基準画像データを読み出
    す手段と、 前記濃淡画像データ記憶手段から、異なる位置座標にお
    いて前記基準画像と同じ大きさの複数の濃淡画像を切り
    出して読み出す手段と、 この手段により読み出された各切り出し濃淡画像データ
    および前記基準画像データとにより、両画素間の論理演
    算を行って、前記濃淡画像からシリコン領域像をマスク
    除去した濃淡画像を得る論理演算手段と、 この論理演算手段により得られた異なる位置座標におけ
    る濃淡画像データから濃度域で異なった重み係数で重み
    付けした濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段
    と、 この手段により得られた濃度ヒストグラムの面積を計算
    し,計算完了信号を前記カウンタに出力するヒストグラ
    ム面積計算手段、 この手段により得られた異なる位置座標における濃度ヒ
    ストグラムの面積のうちから、最も小さい面積を有する
    濃度ヒストグラムの位置座標を検索する手段と、 この
    手段により検出された位置座標において、前記濃淡画像
    データ記憶手段から、前記所定の大きさの濃淡画像を再
    度切り出して読み出す手段とを備えたことを特徴とする
    濃淡画像切り出し位置補正装置。
  8. 【請求項8】 配線領域およびシリコン領域を含む基準
    となる半導体集積回路パターンを2値画像に変換してな
    る所定の大きさを有する基準画像データを基準画像デー
    タベースに格納する手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して得られた濃淡画像データを濃淡画像データ
    記憶手段に格納する手段と、 前記基準画像データベースから基準画像データを読み出
    す手段と、 カウンタと、 このカウンタの更新信号の入力毎に、前記濃淡画像デー
    タ記憶手段から、異なる位置座標において前記基準画像
    と同じ大きさの濃淡画像を切り出して読み出すことによ
    り、所定の大きさの複数の濃淡画像データを得る画像切
    り出し手段と、この手段により読み出された各切り出し
    濃淡画像データおよび前記基準画像データとにより、両
    画素間の論理演算を行って、前記各切り出し濃淡画像か
    らシリコン領域像をマスク除去した切り出し濃淡画像を
    得る論理演算手段と、 この論理演算手段により得られた各切り出し濃淡画像デ
    ータに対して、濃度域で異なった重み値で重み付けをし
    た濃度ヒストグラムを得るヒストグラム計数手段と、 この手段により得られた濃度ヒストグラムの面積を計算
    し、計算完了信号を前記カウンタに出力して、その係数
    値を更新するヒストグラム面積計算手段、 この手段により得られた異なる位置座標における濃度ヒ
    ストグラムの面積データを前記カウンタの更新信号の入
    力毎に、記憶するデータバッファと、 このデータバッファに記憶された異なる位置座標におけ
    る濃度ヒストグラムの面積データが、前記カウンタのリ
    セット信号により、一括供給され、これらのデータのう
    ちから、最も小さい面積を有する濃度ヒストグラムの位
    置座標を検索し、この検索結果を前記画像切り出し手段
    に供給する最小値検索手段とを備え、前記画像切り出し
    手段は前記最小値検索手段により検出された位置座標に
    おいて、前記濃淡画像データ記憶手段から、前記所定の
    大きさの濃淡画像を再度切り出し読み出す手段とを備え
    たことを特徴とする濃淡画像切り出し位置補正装置。
  9. 【請求項9】 前記濃淡画像データからの前記濃淡画像
    データ切り出しは、前記請求項3または4記載の濃淡画
    像切り出し位置補正方法により行うことを特徴とする前
    記請求項1または2記載の半導体集積回路の腐食面積測
    定方法。
  10. 【請求項10】 配線領域およびシリコン領域を含む基
    準となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換
    してなる基準画像データを得る手段と、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して濃淡画像データを得る手段と、 この濃淡画像データと前記基準画像データとから、これ
    らの画像を構成する画素間論理演算により、前記濃淡画
    像からシリコン領域像をマスク除去した濃淡画像を得る
    手段と、 この手段でマスク除去された前記濃淡画像の濃度ヒスト
    グラムを得る手段と、 この手段により得られた前記濃淡画像の濃度ヒストグラ
    ムから2値化しきい値を設定し、設定されたしきい値に
    より、前記マスク除去された前記濃淡画像の2値化を行
    ない、前記配線領域の腐食画像を得る手段と、 この手段で2値化された前記腐食画像の画素数を計数す
    る手段と、 この手段により得られた前記腐食画像の画素数の前記基
    準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐食面積
    率を求める手段とこの手段により求められた腐食面積率
    を前記基準となる半導体集積回路パターンの使用状態に
    おける腐食面積率の経年変化データと比較し、前記被測
    定対象半導体集積回路の余寿命を算出する手段とを備え
    たことを特徴とする半導体集積回路の寿命診断方法。
  11. 【請求項11】 配線領域およびシリコン領域を含む基
    準となる半導体集積回路パターンを濃淡2値画像に変換
    してなる基準画像データが格納された基準画像データベ
    ースと、 前記基準となる半導体集積回路と同じ回路パターンを有
    する被測定対象半導体集積回路のパターンを撮像手段に
    より撮影して得られた濃淡画像データが格納された濃淡
    画像データ記憶手段と、 この濃淡画像データ記憶手段から読み出された濃淡画像
    データと前記基準画像データベースから読み出された基
    準画像データが入力され、これらの画像を構成する画素
    間論理演算により、前記濃淡画像からシリコン領域像を
    マスク除去する論理演算手段と、 この論理演算手段でマスク除去された前記濃淡画像が入
    力され、この濃淡画像の濃度ヒストグラムを得るヒスト
    グラム計数手段と、 このヒストグラム計数手段により得られた前記濃淡画像
    の濃度ヒストグラムから2値化しきい値を設定し、設定
    されたしきい値により、前記マスク除去された前記濃淡
    画像の2値化を行ない、前記配線領域の腐食画像を得る
    2値化手段と、 この2値化手段で2値化された前記腐食画像の画素数を
    計数する手段と、 この手段により得られた前記腐食画像の画素数の前記基
    準画像の配線領域の画素数に対する比率である腐食面積
    率を求める腐食面積率計算手段とこの手段により求めら
    れた腐食面積率を前記基準となる半導体集積回路パター
    ンの使用状態における腐食面積率の経年変化データと比
    較し、前記被測定対象半導体集積回路の余寿命を算出す
    る寿命診断手段とを備えたことを特徴とする半導体集積
    回路の寿命診断装置。
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