JPH10194534A - ツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制御装置および自動制御方法 - Google Patents

ツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制御装置および自動制御方法

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JPH10194534A
JPH10194534A JP1473597A JP1473597A JPH10194534A JP H10194534 A JPH10194534 A JP H10194534A JP 1473597 A JP1473597 A JP 1473597A JP 1473597 A JP1473597 A JP 1473597A JP H10194534 A JPH10194534 A JP H10194534A
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JP
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winding
roll
nip pressure
density
drum winder
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JP1473597A
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English (en)
Inventor
Keiichi Ishimura
桂一 石村
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TOUIKU KK
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TOUIKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻硬さを下層から上層まで正確に均一化で
き、しかも所望の巻硬さを高精度に実現でき、手間をか
けずに高精度なテーパ巻きができ、輸送時や巻き取り時
において巻取りロールの形崩れやテレスコープを防止で
きる。 【解決手段】 原反ロールから繰り出された一続きの原
反シート1Sを、垂直面内で回転自在な左右一対の巻取
りドラム20、20上で再び巻取った巻取りロール2R
の上部に、垂直面内で回転自在にかつ昇降自在にライダ
ーロール30が設けられたツードラムワインダーを制御
する装置であって、原反シート1Sの坪量BWと巻取り
ロール2Rの検出された巻取り長L(t)および巻取り
径r(t)とから巻取りロール2Rの巻取り密度ρ
(t)を常時算出し、この巻取りロール2Rの巻取り密
度ρ(t)が常時一定になるように、巻取りロール2R
のニップ圧N(t)を調整していく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はツードラムワインダ
ーにおける巻き硬さ自動制御装置および自動制御方法に
関する。さらに詳しくは、原反ロールから繰り出された
原反シートを、所望の幅でスリットしながら所望の長さ
で巻取りロールとして巻取るツードラムワインダーにお
ける巻き硬さ自動制御装置および自動制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ツードラムワインダーにおいて、原反ロ
ールから繰り出された原反シートは、ライダーロールの
自重によるニップ圧と、巻取りロール自体の重量による
ツードラムからのニップ圧とで締め付けられて、ワイン
ダーのツードラム上で巻取りロールとして巻き上げられ
る。このため、巻取りロールの巻取り径の増大とともに
巻取りロールの自重が増大し、ツードラムと巻取り間の
ニップ圧が増大することにより巻硬さが増大する。すな
わち、下巻き(紙管際)に比べて上巻き(巻取りの表
層)が硬くなる。この巻取りロールの半径方向における
硬さの不均一を是正するために、ライダーロールをシリ
ンダーによって上方へ持ち上げることにより、巻取りロ
ールとツードラムとの間に発生するニップ圧を一定に保
持し、巻硬さを均一に保つようにしている。そして、巻
取りロールの重量を演算する方式としては、作業員が予
め原反シートの坪量を入力し、ワインダーの回転数から
巻取りロールの巻取り長を求め、巻取り重量を演算して
おり、この数値を基にライダーロールの単位時間におけ
るニップ圧のキャンセル量を求めている。ところで、巻
取りロールは、その半径方向における硬さを一定に巻く
だけでなく、その中心部を硬く巻き、その外側部を柔ら
かく巻くというテーパ巻き(処理)されるものもある。
このテーパ巻きされた巻取りロールは、輸送等で形崩れ
せず、また、原反シートをスリットしてから巻取りロー
ルとする場合には、スリットされた各ロールがさら型等
に変形しない、すなわちテレスコープ(ディッシング)
しないというメリットがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のツー
ドラムワインダーにおける巻き硬さ自動制御装置におい
ては、現実には巻取りロールが、時刻とともにその巻硬
さが変るとその密度も変化するにも拘らず、予め入力し
た密度の値は一定であったため、演算精度が不十分なも
のでしかなかったという問題がある。また、密度の低い
原反シートの場合は、ライダーロールを 100%ニップキ
ャンセルしても巻取りロール自体の自重によって過大な
ニップ圧をツードラムから巻取りロールに受け、巻取り
ロールの品質を損なっているという問題がある。さら
に、テーパ巻きを行う場合には、入力する規定ニップ圧
の値を段階的に変えていたので、手間がかかるとともに
テーパ巻きの精度が不十分であるという問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑み、巻取りロール
の巻硬さを下層から上層まで正確に均一化でき、しかも
所望の巻硬さを高精度に実現でき、手間をかけずに高精
度なテーパ巻きができ、輸送時や巻き取り時において巻
取りロールの形崩れやテレスコープを防止できるツード
ラムワインダーにおける巻硬さ自動制御装置および巻硬
さ自動制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1のツードラムワ
インダーにおける巻き硬さ自動制御装置は、原反ロール
から繰り出された一続きの原反シートを、垂直面内で回
転自在な左右一対の巻取りドラム上で巻取りロールとし
て巻取り、該巻取りロールの上方において、垂直面内で
回転自在にかつ昇降自在にライダーロールが設けられた
ツードラムワインダーを制御する装置であって、前記原
反シートの坪量と、前記巻取りロールの巻取り長および
巻取り径とから前記巻取りロールの巻取り密度を常時算
出し、該巻取り密度が常時一定になるように前記ライダ
ーロールによって前記巻取りロールのニップ圧を調整さ
せることを特徴とする。請求項2のツードラムワインダ
ーにおける巻き硬さ自動制御装置は、原反ロールから繰
り出された一続きの原反シートを、垂直面内で回転自在
な左右一対の巻取りドラム上で巻取りロールとして巻取
り、該巻取りロールの上方において、垂直面内で回転自
在にかつ昇降自在にライダーロールが設けられたツード
ラムワインダーを制御する装置であって、前記原反シー
トの坪量と、前記巻取りロールの巻取り長および巻取り
径とから前記巻取りロールの巻取り密度を常時算出し、
該巻取り密度が、時刻とともに変化する規定密度になる
ように、ニップ圧を調整していくことを特徴とする。請
求項3のツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制
御装置は、前記巻取りロールの中空部分に通されたコア
が昇降自在に設けられ、該コアによって前記巻取りロー
ルを支持し、該巻取りロールと前記一対の巻取りドラム
との間のニップ圧を減少させうることを特徴とする。請
求項4のツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制
御方法は、前記原反シートの坪量と、前記巻取りロール
の巻取り長および巻取り径とから前記巻取りロールの巻
取り密度を常時算出し、該巻取り密度が、常時一定にな
るように巻取りロールのニップ圧を調整していくことを
特徴とする。請求項5のツードラムワインダーにおける
巻き硬さ自動制御方法は、前記原反シートの坪量と、前
記巻取りロールの巻取り長および巻取り径とから前記巻
取りロールの巻取り密度を常時算出し、該巻取り密度
が、時刻とともに変化する規定密度になるように、ニッ
プ圧を調整していくことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明の巻き硬さ自動制御
装置を適用したツードラムワインダーを図面に基づき説
明する。図8はツードラムワインダーの概略側面図であ
る。同図に示すように、ツードラムワインダーには左右
一対の巻取りドラム20、20が垂直面内で回転自在に
設けられている。図示しない原反ロール1Rから繰り出
された原反シート1Sは前記一対の巻取りドラム20、
20上で巻取りロール2Rとして再び巻き取られてい
る。そして、巻取りロール2Rの芯の中空部分にコアが
通されており、このコアを支持するコアチャック10が
上下に昇降自在に設けられている。巻取りロール2Rを
上から加圧するためのライダーロール30が垂直面内で
回転自在に、かつ上下に昇降自在に設けられている。符
号40はスリッターロールを示しており、このスリッタ
ーロール40は垂直面内で回転自在に設けられている。
符号41はガイドロールを示している。
【0007】図示しない原反ロール1Rから繰り出され
た原反シート1Sは、スリッターロール40によって多
列で裁断され、一対の巻取りドラム20、20の間を通
されて、ライダーロール30によって加圧され、一対の
巻取りドラム20、20上で、コアチャック10のコア
に支持された芯に巻取りロール2Rとして再び巻取られ
る。なお、スリッターロール40は、原反シート1Sを
所望の幅に多列に裁断するものであるが、スリットしな
い場合にはなくてもよい。
【0008】つぎに、コアチャック10の昇降機構を説
明する。符号Fはフレームで、左右一対のフレームFが
対向して立設されている。左右のフレームFにおける構
成は互いに実質同一なので一方のフレームFを代表とし
て説明する。フレームFの外側壁にはラック14が立て
て取り付けられている。フレームFの後縁部にはレール
16が立てて取付けられている。前記ラック14にはピ
ニオン13が噛合しており、このピニオン13は昇降ブ
ロック12に組み込まれている。なお、想像線で示す下
方のピニオン13は、その最下位置を示している。昇降
ブロック12の後面にはコアチャック10が取り付けら
れている。このコアチャック10は前記レール16のス
ライダーとなっており、レール16に沿って上下に昇降
しうる。このため、コアチャック10はラック14の長
手方向に沿って上下に昇降しうる。左右のコアチャック
10は、その間に図示しない水平なコアを取り付けたり
外したりすることができるものである。このコアは、巻
取りロール2Rの芯の中空部に通され、巻取りロール2
Rをその芯で支持するためのものである。
【0009】前記左右一対の各ラック14に沿って、左
右一対のコアチャック用シリンダ11がそれぞれそのピ
ストンを下向きに配設されている。各コアチャック用シ
リンダ11のピストンの先端には、それぞれに対応する
前記昇降ブロック12が取付けられている。各コアチャ
ック用シリンダ11の図示しない空圧または油圧駆動回
路には切換電磁バルブ等が組み込まれている。このた
め、この切換電磁バルブ等に送られる電気信号によっ
て、各コアチャック用シリンダ11を伸縮させることが
でき、各コアチャック用シリンダ11の伸縮によって左
右一対のコアチャック10を上下に昇降させることがで
きる。したがって、左右一対のコアチャック10によっ
て、巻取りロール2Rを上下に昇降させることができ
る。
【0010】つぎに、ライダーロール30の昇降機構を
説明する。フレームFの前記左右一対のレール16にそ
れぞれスライダー32Aがレール16の長手方向に沿っ
て上下に昇降自在に取り付けられている。各スライダー
32Aにはそれぞれ昇降ブロック32Bが取り付けられ
ている。左右の昇降ブロック32B、32Bの間には、
ライダーロール30が垂直面内で回転自在に支持されて
取り付けられている。このため、ライダーロール30は
レール16に沿って上下に昇降しうる。前記左右一対の
各レール16に沿って、左右一対のライダーロール用シ
リンダ31がそれぞれ、そのピストンを下向きに配設さ
れている。各ライダーロール用シリンダ31のピストン
の先端にはそれぞれに対応する前記昇降ブロック32B
が取り付けられている。各ライダーロール用シリンダ3
1の図示しない油圧駆動回路には切換電磁バルブ等が組
み込まれている。このため、この切換電磁バルブ等に送
られる電気信号によって、各ライダーロール用シリンダ
31を伸縮させることができ、各ライダーロール用シリ
ンダ31の伸縮によってライダーロール30を介して巻
取りロール2Rを上方から加圧することができる。
【0011】符号21はボックスで、このボックス21
の内部には左右一対の巻取りドラム20に近接して、2
相インクリメンタル形等の巻取長用エンコーダが取り付
けられており、この巻取長用エンコーダによって、巻取
りロール2Rにおける時刻tの経過とともに変化する巻
取り長さL(t)を検出することができる。また、昇降
ブロック12の内部にはピニオン13に近接して2相イ
ンクリメンタル形等の巻取径用エンコーダが取り付けら
れており、この巻取径用エンコーダによって、巻取りロ
ール2Rにおける時刻tの経過とともに変化する巻取り
径r(t)を検出することができる。
【0012】つぎに、本実施形態のツードラムワインダ
ーにおける巻き硬さ制御装置について説明する。本実施
形態のツードラムワインダーにおける巻き硬さ制御装置
は、前記ツードラムワインダーを制御するための装置で
あって、コンピュータやマイコン等の計算機と、キーボ
ードやテンキー等の入力装置と、CRTやプリンター、
プロッター等の出力装置とから構成されている。計算機
には、この計算機で実行可能な目的モジュールが格納さ
れている。この目的モジュールは、FORTRANやB
ASIC等のプログラム言語で記述されたソースプログ
ラムをコンパイラーやインタプリタによって機械語に翻
訳したものである。この目的モジュールは制御モジュー
ル、入力モジュールおよび出力モジュールから構成され
ている。制御モジュールは、後述する巻き硬さ制御方法
が目的モジュールとして実現されたものである。入力モ
ジュールは、前記制御モジュールにおける種々の可変項
目に所望の値を、例えばキーボードやテンキー等の入力
装置からセットあるいは代入したり、また前記巻取長用
エンコーダや巻取径用エンコーダ等の検出信号を制御モ
ジュールに送るための目的モジュールである。出力モジ
ュールは、制御モジュールでの計算結果を、例えばCR
T、プリンター、プロッター等の出力装置へ出力した
り、また、巻取りドラム用シリンダ21やライダーロー
ル用シリンダ31の油圧回路の切換電磁バルブ等へ制御
モジュールの演算結果、すなわちD/A変換制御信号を
送るための目的モジュールである。なお、機械語の目的
モジュールとなる前のソースプログラムは、FORTR
ANやBASICだけでなく、シーケンサ制御用のプロ
グラム言語でもよく、種々のプログラム言語で記述しう
る。また、目的モジュールを実行させる計算機やオペレ
ーションシステムもまた、種々のものを採択しうる。
【0013】つぎに、制御モジュールの作用を説明す
る。この制御モジュールは、本発明のツードラムワイン
ダーにおける巻き硬さ自動制御の第1自動制御方法を目
的モジュールとして実現したものである。図1は本発明
のツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制御の第
1自動制御方法のフローチャートである。同図に示すよ
うに、まず、制御モジュールの可変項目の各値をキーボ
ードやテンキー等の入力装置によって入力し、入力モジ
ュールを通じて、制御モジュールの可変項目に代入また
はセットする(100 )。可変項目としては、原反シート
1Sにおける坪量BWおよび所定ニップ圧N0がある。
つまり、原反シート1Sの坪量BWに所望の値を入れる
ことができるので、不織布等のような坪量BWの値が小
さいものからコート紙のような坪量BWの値が大きいも
のまで、その坪量BWに応じて種々の原反シート1Sに
適用することができる。なお、所定ニップ圧N0の値
は、主に原反シート1Sの坪量BWの値で決まるが、坪
量BWだけでなく、紙種や紙質によっても微妙に異なる
ので、経験やテストによって決めると好適である。原反
シート1Sの違いによる所定ニップ圧N0の違いを表1
に例示として示す。 <表1> 原反シート1S : 所定ニップ圧N0 (kg/cm) キッチンタオル : 0.01〜0.05 ティッシュ : 0.01〜0.10 上質紙 : 0.6 〜2.0 コート紙 : 0.8 〜2.0 板紙 : 1.5 〜3.0 トランス用絶縁紙: 2.0 〜5.0
【0014】また、制御モジュールのその他の可変項目
としては、原反シート1Sの幅長h0や巻取りロール2
Rの所定巻取り長L0、スリット後の多列数M等があ
り、前記入力装置によって、その値を入力し、入力モジ
ュールを通じて、制御モジュールの可変項目に代入また
はセットする(100 )。
【0015】制御モジュールの全ての可変項目に値を入
力し終ったら操業を開始する。開始時には時刻tに例え
ば0を代入しておく(110 )。Δtは刻み値で、要求精
度に応じて決めればよく、例えば10〜30(ミリ秒)
としておく。なお、刻み値Δtは、サンプリングによる
計測値に基づいて決定すると、より精度が向上するので
好適である。図示しない原反ロール1Rから繰り出され
た原反シート1Sは、スリッターロール40によって多
列にスリットされ、一対の巻取りドラム20、20の上
で、コアチャック10のコアに支持された芯に再び巻取
りロール2Rとして巻取られ始める。常時、巻取長用エ
ンコーダによって、巻取りロール2Rの巻取り長さL
(t)が検出されており、入力モジュールを介して、制
御モジュールへ電送される(120 )。また、常時、巻取
径用エンコーダによって、巻取りロール2Rの巻取り径
r(t)が検出されており、入力モジュールを介して、
制御モジュールへ電送される(130 )。
【0016】制御モジュールでは、巻取りロール2Rの
巻取り長L(t)と所定巻取り長L0とを比較し、巻取
り長L(t)が所定巻取り長L0に達するまで、制御処
理を続ける(140 )。巻取り長L(t)が所定巻取り長
L0に達すると、ワインダーを停止させる。
【0017】つぎに、制御モジュールでは巻取りロール
2Rの密度ρ(t)を算出する(150 )。図2は巻取り
ロール2Rの密度ρ(t)を算出するためのフローチャ
ートである。同図に示すように、巻取りロール2Rの密
度ρ(t)は、重量W(t)と体積Q(t)とを基に算
出される。前者の重量W(t)は、巻取り長L(t)と
坪量BWとを基に算出される。後者の体積Q(t)は、
巻取り径r(t)を基に算出される。したがって、密度
ρ(t)は、坪量BWと巻取り径r(t)と巻取り長L
(t)とを基に算出される。例えば、密度ρ(t)=f
(坪量BW、巻取り径r(t)、巻取り長L(t))=
L(t)×BW/(π×r2 (t))としておけばよ
い。ただし、πは円周率である。
【0018】つぎに、巻取りロール2Rのニップ圧N
(t)を算出する(160 )。図3は巻取りロール2Rの
ニップ圧N(t)を算出するためのフローチャート、図
4はツードラムワインダーの概略側面図であって、
(A)は巻取り初期、(B)は巻取り後期を示してい
る。図4(A)に示すように、巻取り初期では巻取りロ
ール2Rの巻取り径r(t)は小さく、図4(B)に示
すように巻取り後期では巻取りロール2Rの巻取り径r
(t)は大きい。つまり、時刻tの経過とともに巻取り
ロール2Rの巻取り径r(t)は次第に増加する。この
ため、巻取りロール2Rの中心を通る垂線と、巻取りロ
ール2Rの中心および各一対の巻取りドラム20の中心
を通る直線との成す角θ(t)は、時刻tの経過ととも
に小さくなる。
【0019】ところで、巻取りロール2Rの重量W
(t)による一対の巻取りドラム20からのニップ圧N
(t)は、重量W(t)と角θ(t)とを基に算出され
る。また、角θ(t)は一対の巻取りドラム20、20
の中心間の距離Dと巻取り径r(t)と巻取りドラム2
0の半径r0とを基に算出される。したがって、ニップ
圧N(t)は、巻取り径r(t)と巻取り長L(t)と
巻取りドラム20の半径r0と一対の巻取りドラム2
0、20の中心間の距離Dとを基に算出される。例え
ば、ニップ圧N(t)=g(一対の巻取りドラム20、
20の中心間の距離D、巻取り径r(t)、一対の巻取
りドラム20の半径r0)=BW×L(t)/(cos θ
(t)×h0)としておけばよい。但し、sin θ(t)
=D/(r(t)+r0)である。このようにして、各
巻取りドラム20と巻取りロール2Rとの間における時
刻tの経過とともに変化するニップ圧N(t)を算出す
ることができる。なお、支持重量C(t)は、巻取りロ
ール2Rを支持するコアチャック10のコアにかかる重
量であるが、第1自動制御方法では、巻取りロール2R
を支持しないので、支持重量C(t)は0としている。
【0020】つぎに、図1に示すように、巻取りロール
2Rのニップ圧N(t)の値と所定ニップ圧N0との値
を大小比較する(170 )。まだ、このニップ圧N(t)
の値が所定ニップ圧N0の値より小さい場合には、ライ
ダーロール30の減圧量を算出し(180 )、出力モジュ
ールを介してライダーロール30の加圧量を次第に小さ
くしていく( 180P)。もし、ニップ圧N(t)の値が
所定ニップ圧N0の値となったら、ライダーロール30
の加圧をせずに( 190P)、巻取りロール2Rを一対の
巻取りドラム20の自重によるニップ圧N(t)の加圧
のみで巻取っていく。上記のごとく、常時巻取りロール
2Rの密度ρ(t)を算出しており、その時刻tにおけ
る適切な減圧量を算出できるので、巻取りロール2Rを
非常に高い精度で均一に巻くことができるという効果を
奏する。
【0021】つぎに、本発明のツードラムワインダーに
おける巻き硬さ自動制御の第2自動制御方法について説
明する。図5は本発明のツードラムワインダーにおける
巻き硬さ自動制御の第2自動制御方法のフローチャート
である。同図に示すように、第2自動制御方法は、第1
自動制御方法において、分枝ブロック170 のYES枝の
後で、コアチャック10の上昇量を算出(200 )するこ
とが特徴である。第2自動制御方法におけるその余の工
程は第1自動制御方法の工程と実質同様である。そこ
で、判断ブロック170 以下の工程を説明する。同図に示
すように、第2自動制御方法においても第1自動制御方
法と同様に、ニップ圧N(t)の値と所定ニップ圧N0
の値とを大小比較する(170 )。上記のごとく、巻取り
ロール2Rの重量W(t)が次第に大きくなっても、巻
取りロール2Rをコアチャック10のコアで吊り上げる
ので、ニップ圧(t)が所定ニップ圧N0に達した時刻
tを過ぎても、ニップ圧(t)が所定ニップ圧N0のま
まとなり、巻取りロール2Rの巻き硬さをより高精度で
均一に巻くことができるという効果を奏する。
【0022】つぎに、本発明のツードラムワインダーに
おける巻き硬さの第3自動制御方法について説明する。
第3自動制御方法は、前述の第1自動制御方法および第
2自動制御方法のいずれにも適用できる方法である。図
6は第3自動制御方法のフローチャート、図7は第3自
動制御方法の説明図であって、(A)は巻取りロール2
Rの側面図、(B)は横軸を巻取りロール2Rの巻取り
径r(t)、縦軸を所定ニップ圧NF(t)を示してい
る。前述の第1自動制御方法および第2自動制御方法
は、図7(B)の符号L1、L2に示すように、時刻t
の経過や巻取りロール2Rの巻取り径r(t)の大小に
拘らず常に一定の所定ニップ圧N0としている。第3自
動制御方法は、図7(B)の符号L3に示すように、巻
取りロール2Rにおける時刻tによって変化する巻取り
径r(t)に応じて、所定ニップ圧NF(t)を変化さ
せるものである。時刻tの経過とともに変化する所定ニ
ップ圧NF(t)は、原反シート1Sの材料や坪量B
W、および巻取りロール2Rにおける所望の巻取り径r
(t)でのニップ圧に応じて予め入力しておく(300
)。例えば、巻取りロール2Rの巻取り径r(t)が
小さいときの所定ニップ圧NF(t)を高くし、巻取り
ロール2Rの巻取り径r(t)が大きいときの所定ニッ
プ圧NF(t)を低くして、この所定ニップ圧NF
(t)が連続して単調に減少する状態に設定する。
【0023】ついで、第1自動制御方法や第2自動制御
方法と同様に、ブロック110 〜160を行う。
【0024】図6の分岐ブロック370 において、巻取り
ロール2Rを吊り上げるか否かを、以下に示すごとき計
算によって二者択一する。すなわち、巻取りロール2R
の重量W(t)が軽くて、巻取りロール2Rの自重によ
るニップ圧だけでは、所定ニップ圧NF(t)に足りな
い場合には、ライダーロール30の減圧量を算出し(18
0 )、ライダーロール30で巻取りロール2Rを加圧す
る( 180P)。逆に、巻取りロール2Rの重量W(t)
が重くて、巻取りロール2Rの自重によるニップ圧が所
定ニップ圧NF(t)を越える場合には、ライダーロー
ル30の加圧をせずに(190P)、コアによる支持重量C
(t)を算出する(200 )。出力モジュールを介して、
コアチャック用シリンダ11を収縮してコアチャック1
0のコアで一対の巻取りドラム20を支持重量C(t)
で支持する( 200P)。上記のごとく、ニップ圧NF
(t)が、時刻tとともに変化する所定ニップ圧NF
(t)となるように制御できるので、手間をかけずに高
精度なテーパ巻き処理を実現できるという効果を奏す
る。この結果、輸送時や巻き取り時において巻取りロー
ルの形崩れやテレスコープを防止できるという効果を奏
する。なお、図示しないが、第1自動制御方法に第3自
動制御方法を適用した場合であっても、同様に、実質同
一の効果を奏する。さらになお、巻取ロール2Rの密度
ρ(t)が高い場合にはとくに効果が高い。
【0025】
【発明の効果】請求項1のツードラムワインダーにおけ
る巻き硬さ制御装置によれば、巻取りロールの巻硬さを
下層から上層まで正確に均一化できる。請求項2のツー
ドラムワインダーにおける巻き硬さ制御装置によれば、
所望の巻硬さを高精度で実現できる。請求項3のツード
ラムワインダーにおける巻き硬さ制御装置によれば、巻
取りロールの重量の大小に拘らず、巻取りロールの巻硬
さを下層から上層まで正確に均一化できる。請求項4の
ツードラムワインダーにおける巻き硬さ制御方法によれ
ば、巻取りロールの巻硬さを下層から上層まで正確に均
一化できる。請求項5のツードラムワインダーにおける
巻き硬さ制御方法によれば、手間をかけずに、高精度な
テーパ巻き処理を実現でき、輸送時や巻き取り時におい
て巻取りロールの形崩れやテレスコープを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のツードラムワインダーにおける巻き硬
さ自動制御の第1自動制御方法のフローチャートであ
る。
【図2】巻取りロール2Rの密度ρ(t)の算出のため
のフローチャートである。
【図3】巻取りロール2Rのニップ圧N(t)の算出の
ためのフローチャートである。
【図4】ツードラムワインダーの概略側面図である。
【図5】本発明のツードラムワインダーにおける巻き硬
さ自動制御の第2自動制御方法のフローチャートであ
る。
【図6】本発明のツードラムワインダーにおける巻き硬
さ自動制御の第3自動制御方法のフローチャートであ
る。
【図7】本発明のツードラムワインダーにおける巻き硬
さ自動制御の第3自動制御方法の説明図である。
【図8】本発明の巻き硬さ自動制御装置を適用したツー
ドラムワインダーの概略側面図である。
【符号の説明】
1S 原反シート 2R 巻取りロール 10 コアチャック 20 巻取りドラム 30 ライダーロール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原反ロールから繰り出された一続きの原反
    シートを、垂直面内で回転自在な左右一対の巻取りドラ
    ム上で巻取りロールとして巻取り、該巻取りロールの上
    方において、垂直面内で回転自在にかつ昇降自在にライ
    ダーロールが設けられたツードラムワインダーを制御す
    る装置であって、前記原反シートの坪量と、前記巻取り
    ロールの巻取り長および巻取り径とから前記巻取りロー
    ルの巻取り密度を常時算出し、該巻取り密度が常時一定
    になるように前記ライダーロールによって前記巻取りロ
    ールのニップ圧を調整させることを特徴とするツードラ
    ムワインダーにおける巻き硬さ自動制御装置。
  2. 【請求項2】原反ロールから繰り出された一続きの原反
    シートを、垂直面内で回転自在な左右一対の巻取りドラ
    ム上で巻取りロールとして巻取り、該巻取りロールの上
    方において、垂直面内で回転自在にかつ昇降自在にライ
    ダーロールが設けられたツードラムワインダーを制御す
    る装置であって、前記原反シートの坪量と、前記巻取り
    ロールの巻取り長および巻取り径とから前記巻取りロー
    ルの巻取り密度を常時算出し、該巻取り密度が、時刻と
    ともに変化する規定密度になるように、ニップ圧を調整
    していくことを特徴とするツードラムワインダーにおけ
    る巻き硬さ自動制御装置。
  3. 【請求項3】前記巻取りロールの中空部分に通されたコ
    アが昇降自在に設けられ、該コアによって前記巻取りロ
    ールを支持し、該巻取りロールと前記一対の巻取りドラ
    ムとの間のニップ圧を減少させうることを特徴とする請
    求項1または2記載のツードラムワインダーにおける巻
    き硬さ自動制御装置。
  4. 【請求項4】前記原反シートの坪量と、前記巻取りロー
    ルの巻取り長および巻取り径とから前記巻取りロールの
    巻取り密度を常時算出し、該巻取り密度が、常時一定に
    なるように巻取りロールのニップ圧を調整していくこと
    を特徴とするツードラムワインダーにおける巻き硬さ自
    動制御方法。
  5. 【請求項5】前記原反シートの坪量と、前記巻取りロー
    ルの巻取り長および巻取り径とから前記巻取りロールの
    巻取り密度を常時算出し、該巻取り密度が、時刻ととも
    に変化する規定密度になるように、ニップ圧を調整して
    いくことを特徴とするツードラムワインダーにおける巻
    き硬さ自動制御方法。
JP1473597A 1997-01-10 1997-01-10 ツードラムワインダーにおける巻き硬さ自動制御装置および自動制御方法 Pending JPH10194534A (ja)

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