JPH10190319A - 結合ストリップライン形伝送路の特性決定方法 - Google Patents

結合ストリップライン形伝送路の特性決定方法

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JPH10190319A
JPH10190319A JP35512696A JP35512696A JPH10190319A JP H10190319 A JPH10190319 A JP H10190319A JP 35512696 A JP35512696 A JP 35512696A JP 35512696 A JP35512696 A JP 35512696A JP H10190319 A JPH10190319 A JP H10190319A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】結合ストリップラインの導体間及び導体アース
間の相対位置が変化しても、複雑な数値計算を行わず
に、近似式による容量計算と簡単なマトリックス計算程
度でマイクロ波通信装置などに用いる結合ストリップラ
イン形伝送路における導体相互間静電容量及びインピー
ダンス特性を正確に得て、高集積化を図る際の設計を容
易にする。 【解決手段】計算部12では、単純な二つのストリップ
導体間の静電容量を導体間相対位置に対して計算し、こ
の計算値に基づいて近似算定部13がストリップ導体相
互間静電容量の近似算定式を導き出す。次に、組合せ部
14で電気影像法と導体系の重ねの理の考え方を用い
て、この静電容量を組み合わせ、次に、決定部15によ
って準TEM波近似における結合ストリップライン形伝
送路の等価容量と特性インピーダンスを求める。この場
合、計算処理状態や結果を表示部16で画面表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波通信装
置における方向性結合器やフィルタとして利用する結合
ストリップライン形伝送路の導体相互間静電容量及びイ
ンピーダンス特性を決定するための、結合ストリップラ
イン形伝送路の特性決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波通信装置、例えば、セ
ルラー移動電話システムにおける移動電話機などには、
アンテナ伝送系にストリップラインで構成された方向性
結合器が設けられ、また、高周波系にストリップライン
で構成されたフィルタが使用されている。このような結
合ストリップライン形伝送路は、マイクロ波通信装置の
高集積化に伴って複数の結合ストリップライン形伝送路
が近接して配置されることが多い。例えば、テフロン部
材などを用いたプリント回路基板に極めて接近して表面
実装されることがある。
【0003】このような配置では、その結合ストリップ
ライン形伝送路が相互に結合し、伝送特性に影響があ
る。このような結合ストリップライン形伝送路の特性イ
ンピーダンスは、準TEM波近似できる回路条件で、そ
の等価容量によって略決定される。この決定は複雑であ
り、この値が簡単な方法で得られれば、回路設計が容易
になる。このような解析方法として、等角写像法、積分
方程式法、サブエリア法、スペクトル領域法、モーメン
ト法及び有限要素法が知られている。これらはそれぞれ
結合ストリップラインの等価容量と特性インピーダンス
を得る算出方法である。
【0004】このような従来の方法では、結合ストリッ
プライン形伝送路を構成する導体間及び導体アース間の
相対位置が変化するごとにモデルを再構成する必要があ
る。すなわち、複雑な計算を伴う決定プロセス処理が必
要であり、例えば、プリント回路基板に実装する際の高
集積化設計が困難になる欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
技術的背景に基づいてなされたものであって、次の目的
を達成するものである。本発明の目的は、複雑な決定プ
ロセス処理などを不要にして、マイクロ波通信装置など
に用いる結合ストリップライン形伝送路における導体相
互間静電容量及びインピーダンス特性が容易かつ正確に
得られ、その高集積化を図る際の設計が容易になる結合
ストリップライン形伝送路の特性決定方法を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するために、次のような手段を採用している。すなわ
ち、本発明は、結合ストリップライン形伝送路の導体相
互間静電容量及びインピーダンス特性を決定する結合ス
トリップライン形伝送路の特性決定方法において、外挿
法を適用した境界要素法を用いて単純な二つのストリッ
プ導体間の静電容量を導体間相対位置に対して計算し、
次に、この計算値に基づいてストリップ導体相互間静電
容量の近似算定式を導き出し、この後、この静電容量を
電気影像法と導体系の重ねの理の考え方を用いて組み合
わせ、次に、準TEM波近似における結合ストリップラ
イン形伝送路の等価容量と特性インピーダンスを求める
ことを特徴としている。
【0007】また、本発明は結合ストリップライン形伝
送路の特性決定方法をマイクロ波通信装置の高周波伝送
系におけるストリップラインの導体相互間静電容量及び
インピーダンス特性の決定に適用している。この場合の
マイクロ波通信装置は、無線機器における高周波信号処
理装置であり、コンピュータにおけるクロック信号発生
装置である。高周波伝送系は、少なくとも回路基板に設
けられるフィルタ、方向性結合器、高周波信号伝送線路
又はクロック信号伝送線路である。
【0008】よって、本発明にあっては、上記のような
外挿法を適用した境界要素法を用いて、単純な二つのス
トリップ導体間の静電容量を導体間相対位置に対して高
精度に計算し、その値に基づいてストリップ導体相互間
静電容量の近似算定式を導出する。そして、この静電容
量を電気影像法と導体系の重ねの理の考え方を用いて組
み合わせることにより、準TEM波近似における結合ス
トリップライン形伝送路の等価容量と特性インピーダン
スを決定している。
【0009】この方法によれば、結合ストリップライン
の導体間及び導体アース間の相対位置が変化しても、従
来のような複雑な数値計算を行わずに、近似式による容
量計算と簡単なマトリックス計算程度で、特性インピー
ダンスを容易に決定できるようになる。
【0010】この結果、複雑な決定プロセス処理などを
不要にして、マイクロ波通信装置などに用いる結合スト
リップライン形伝送路における導体相互間静電容量及び
インピーダンス特性が容易かつ正確に得られ、その高集
積化を図る際の設計が容易になる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を用い
て以下に説明する。図1は本発明の結合ストリップライ
ン形伝送路の特性決定方法の実施形態を説明するための
マイクロ波通信装置における方向性結合器の構成を示す
斜視図である。図1において、この構成はテフロン部材
などを用いたプリント回路基板1上に二つの平行した導
体2,3を有する方向性結合器4と、この方向性結合器
4における導体2の一端から高周波信号を供給する高周
波信号源5とを有している。
【0012】さらに、方向性結合器4における導体2の
他端に接続され、高周波信号を供給するアンテナなどの
負荷6と、導体3の一端に接続されて進行波の検出信号
を出力するダイオードなどの検出器7と、導体3の他端
に接続されて反射波の検出信号を出力するダイオードな
どの検出器8とを有している。
【0013】図2は結合ストリップライン形伝送路の特
性の決定処理を実行する機能構成を示すブロック図であ
る。図2において、この機能構成は、単純な二つのスト
リップ導体間の静電容量を導体間相対位置に対して計算
する計算部12と、計算部12での計算値に基づいてス
トリップ導体相互間静電容量の近似算定式を導き出す近
似算定部13とを有している。
【0014】さらに、近似算定部13での静電容量を電
気影像法と導体系の重ねの理の考え方を用いて組み合わ
せるための組合せ部14と、準TEM波近似における結
合ストリップライン形伝送路の等価容量と特性インピー
ダンスを求める決定部15とを有している。また、計算
部12、近似算定部13及び組合せ部14での処理と決
定部15で決定した結合ストリップライン形伝送路の等
価容量と特性インピーダンスの値などを表示する表示部
16を有している。
【0015】図3は図2に示す機能構成の具体的な構成
例を示すブロック図である。図3において、この例はコ
ンピュータなどで構成され、使用者が操作する入力情報
を送出し、キーボードなどで構成される操作部21と、
装置全体を制御し、特に演算制御を行うCPU22とを
有している。また、装置の起動におけるブートプログラ
ムを格納するROM23と、制御用プログラム及び結合
ストリップライン形伝送路の特性決定方法にかかる演算
プログラムを格納するRAM24とを有している。
【0016】また、各部を制御するオペレーションシス
テム(OS)を格納するフロッピーディスク(FD)装
置25と、処理データの画面表示を行う液晶ディスプレ
イ(LCD)などを用いた表示装置26とを有してい
る。さらに、処理データを印字出力するプリンタなどを
用いた印刷装置27と、処理データなどを記憶するハー
ドディスク(HD)装置28とを有している。
【0017】以下、結合ストリップライン形伝送路の特
性決定方法の処理形態について説明する。図4は結合ス
トリップライン形伝送路の特性決定方法の処理手順を示
すフローチャートである。この処理手順を、図2に示す
機能構成を用いて説明する。計算部12では、以降の図
5から図14をもって詳細に説明するように、まず単純
な二つのストリップ導体間の静電容量を導体間相対位置
に対して計算し、この計算が得られた場合に表示部16
で画面表示する(ステップS1,S2,S3)。
【0018】計算部12での計算値に基づいて近似算定
部13がストリップ導体相互間静電容量の近似算定式を
導き出し、近似算定式が得られた場合、この近似算定式
を表示部16で画面表示する(ステップS4,S5,S
6)。さらに、組合せ部14で電気影像法と導体系の重
ねの理の考え方を用いて、この静電容量を組み合わせ、
組み合わせが得られた場合に、その内容を表示部16で
画面表示する(ステップS7,S8,S9)。さらに、
決定部15によって準TEM波近似における結合ストリ
ップライン形伝送路の等価容量と特性インピーダンスを
求め、これが得られた場合に、この求めた等価容量と特
性インピーダンスを表示部16で画面表示する(ステッ
プS10,S11,S12)。
【0019】なお、図3に示す具体的構成では、図4に
示した処理手順を実行する。すなわち、CPU22がR
OM23に格納しているブートプログラムとRAM24
に格納している制御用プログラム及び演算プログラムを
読み出し、さらに、FD装置25からオペレーションシ
ステムを読み出す。この後、操作部21からの入力によ
って、図4に示すフローチャートと同様の処理手順を実
行する。すなわち、結合ストリップライン形伝送路の特
性決定方法にかかる演算を行う。この演算処理内容が表
示装置26で画面表示され、また、印刷装置27で印字
して出力されるとともに、処理データなどをハードディ
スク(HD)装置28で記憶して保存する。
【0020】以下、この結合ストリップライン形伝送路
の特性決定方法を詳細に説明する。まず、境界要素法に
よるストリップ導体の電荷密度について説明する。スト
リップライン形伝送路は一般には断面形状が伝送方向に
対して一定であり、また、導体幅に比べて導体長さは十
分長いと考えられるため、2次元のガウスの定理で記述
されるスカラポテンシャルの空間における静電界をラプ
ラスの方程式によって解くモデルを考える。この実施形
態では初めにアース面のない二つのストリップ導体相互
間の静電容量を計算する。
【0021】図5は、アース面のない二つのストリップ
導体相互間の静電容量の計算を説明するための図であ
る。このモデルは信号伝送方向に十分長い二つのストリ
ップ導体の延長方向に垂直な断面構造を示している。す
なわち、紙面垂直方向が信号伝送方向となる。図5で示
されるストリップ導体(導体10,11)厚さは導体幅
に比べて十分小さい。したがって、ゼロとして扱う。ま
た、導体10,11の周囲はε[F/m]の一様な媒
体、例えば、プリント回路基板である。
【0022】図5のモデルに示される二つのストリップ
導体相互間の単位長さ当たりの静電容量CPP[F/m]
は、単に導体10,11間のみを対象にするのではな
く、無限遠点への電界の発散によるものと導体10,1
1相互間の影響によるものが相加わって決定される。一
般的なマイクロ波回路内におけるストリップラインの静
電容量は、導体厚さ、導体形状、及び誘電体の分布など
の影響を受ける。
【0023】しかし本質的には、導体10,11間の相
対位置によって変化する静電容量が基本となる。それゆ
え、二つの導体10,11間の相対位置の変化のみに着
目し、一様な媒体中の導体相互間静電容量を求め、これ
を用いた重ねの理の組み合わせ応用による等価容量と特
性インピーダンスを容易に算出して決定する。したがっ
て、上記の要因の影響を考慮せず、対象とするモデル
は、図5に示すように極力簡単な構成とした。
【0024】境界要素法による静電容量の計算はラプラ
スの方程式のグリーン解を基に定式化される。図6は境
界要素法によるストリップ導体相互間容量の計算モデル
を説明するための図である。図6において、それぞれの
導体10,11はm個の線分要素に等分割され、全ての
境界要素の長さはw/m[m]となる。導体10の境界
要素に1〜m、導体11の、それにm+1〜2mの番号
を付与する。ベクトルr,r´は、それぞれ境界要素法
における観測点及びソース点の位置ベクトルである。静
電容量の計算に用いた境界要素は一定要素を用いてお
り、一つの境界要素内の電束密度は一定と仮定してい
る。境界要素法によるストリップ導体相互間の静電容量
計算法は平行ストリップ形コンデンサの容量計算法によ
って、次式で示される。
【0025】
【数1】
【0026】ここに、eijは同一のストリップ導体上の
境界要素同志での境界積分値であり、fijは相手方のス
トリップ導体プレート上の境界要素との境界積分値であ
る。両者とも解析的に求めることが出来るため、グリー
ン関数の境界積分の特異性は回避されている。
【外1】 である。境界積分eijは平行ストリップコンデンサの場
合と同一である。境界積分fijは、平行ストリップコン
デンサの導体垂直距離dGG[m]に加え、導体水平距離
PP[m]に基づいて次式で表される。
【0027】
【数2】
【0028】ここで、境界積分の範囲gf ,hf が次式
で表される。
【0029】
【数3】
【0030】導体表面上の電荷密度σi [C/m2]及
び導体相互間静電容量CPP[F/m]は平行ストリップ
形コンデンサの静電容量を求めた場合と同様に、導体1
0の電位を−0.5[V]、導体11の電位を+0.5
[V]、無限遠点を0[V]に設定して求められる。こ
の設定による計算では、無限遠点の境界積分の値を全て
ゼロとすることが出来るため、無限遠点の境界の要素化
が省略される。結果的に計算効率が極めて高くなる。
【0031】導体表面の電荷密度を一定とした仮定で近
似的に示される平行ストリップコンデンサの電荷密度σ
PP=εVPPO /d[C/m2](VPPO =1.0
[V],d=1.0)[m]により、境界要素法によっ
て求めた電荷密度σPP(=σi )[C/m2]の正規化
電荷密度σPPN =σPP/σPPO を定義する。また、正規
化導体水平距離及び導体垂直距離をそれぞれ、dPPN
PP/w,dGGN =dGG/wで定義する。
【0032】図7は正規化水平距離をパラメータとした
導体面上の正規化電荷密度(正規化垂直距離dGGN
0.0の場合)を説明するための図であり、図8は、正
規化垂直距離dGGN =1.0の場合を説明するための図
である。図7及び図8は、dGGN =0.0,1.0の場
合のdPPN に対する左側ストリップ導体、すなわち、導
体10の表面上の正規化電荷密度σPPN の分布を示して
いる。これらの横軸は導体幅の半分w/2[m]で正規
化されており、この図の右側に相手方の導体11が設け
られている。
【0033】この導体11の電荷密度は、導体10の分
布に対しグラフ縦軸に線対称に分布する。この図から、
端部効果により導体端部の電荷密度は中央部に比較して
極めて高いことが判明する。しかし、導体間の相互作用
によって、相互に近い方の端部(図中では2x/wが
1.0に近い方)の電荷密度は反対側の端部(図中では
2x/wが−1.0に近い方)よりも高くなっている。
この傾向は二つの導体が近くになるにつれてより顕著に
なる。dGGN =0.0と1.0とで比較すると、前者の
方が前記の電荷密度の偏りは顕著になっている。導体間
の相互作用による電荷密度の変化は二つのストリップ導
体相互間の容量に変化として現れてくる。
【0034】以下、外挿法を用いたストリップ導体相互
間の静電容量の計算と近似算定式について説明する。こ
こではストリップ導体相互間の静電容量について検討す
る。回路寸法に対して静電容量の計算値の普遍性を保つ
ため、単位長さ当たりの正規化静電容量CPPN =CPP
PPO を定義する。ここに、CPP[F/m]は境界要素
法によって計算される二つのストリップ導体相互間の単
位長さ当たりの静電容量である。また、CPPO =εw/
d[F/m](d=1.0[m],w=1.0[m])
は導体表面の電荷密度を一定と仮定した近似で与えられ
る平行ストリップ形コンデンサの単位長さ当たりの静電
容量である。
【0035】静電容量の計算において、境界要素法は導
体面のみを要素化すれば良いため、有限要素法などの数
値解析法に比較して極めて少ないメモリ容量と計算時間
で高精度な静電容量の計算が出来るようになる。しか
し、ストリップ導体相互間の単位長さ当たりの正規化静
電容量CPPN の精度は要素分割数mに比例して高くなる
ものの、計算時間とメモリ数はmの累乗に比例して増大
する。これを改善するために、外挿法を導入する。ここ
で用いる境界要素法による静電容量計算は、要素分割数
mに対し計算誤差は反比例することが計算結果から明か
である。
【0036】図9は、容量計算における外挿法の例を説
明するための図である。図9において、この例はdPP
3.0,dGG=0.0の場合の境界要素法によるCPPN
の計算値を、要素分割数の逆数1/mに対してプロット
したものを示している。これより1/mに対してCPPN
の計算値はほぼ直線になる。この直線式を最小二乗法に
より求め1/m→0、すなわちm→∞になる点を外挿し
てCPPN (=1.26432)を決定する。このm→∞
は導体を無限個数の微小要素に分割した場合に相当す
る。静電容量は表面電荷密度の合計値から計算するの
で、この方法は別の見方をすれば、要素分割の積分化で
ある。dPPN ,dGGN が他の値の場合についても、この
直線の相関係数は何れも1に近く、この方法は計算精度
の向上に対する顕著な効果がある。
【0037】前記の外挿法を導入した円板導体の静電容
量の計算値の判定では、分割数m=20,40,80に
おいて計算誤差はe=0.022[%]であり、また、
この計算時間と必要メモリはそれぞれ1/20及び1/
25に減少し、飛躍的に改善が図られることが明確にな
っている。ここでストリップ導体相互間の静電容量は、
解析的な真値が与えられていないので、直接その計算誤
差や精度は求められないが、円板形導体と全く同様な方
法を用いているので同程度の計算精度が得られるのが確
実である。
【0038】図10は、正規化導体水平距離に対するス
トリップ導体相互間の正規化容量を説明するための図で
ある。図10において、これは分割数m=40,60,
80における外挿法により、二つのストリップ導体相互
間の単位長さ当たりの正規化容量CPPN を正規化導体水
平距離dPPN に対し、正規化導体垂直距離dGGN =0.
0,1.0,10.0の各値において計算したものであ
る。
【0039】全体的な傾向としてはdPPN が大きくなる
に従って、CPPN は小さくなる。また、dGGN =10.
0の場合はdPPN が小さくても正規化静電容量は殆ど増
加しないことが判明する。dGGN =1.0,10.0に
おけるdPPN =0.0、すなわち2枚の電極が完全に平
行になった場合の正規化静電容量は、端部効果を考慮し
た計算による平行ストリップコンデンサの正規化静電容
量に一致している。CPPN とdPPN ,dGGN の関係をよ
り明確にするため、ストリップ導体の正規化中心距離
を、次式で定義する。
【0040】
【数4】
【0041】図11は正規化導体中心距離に対するスト
リップ導体相互間の正規化容量を説明するための図であ
る。図11において、横軸を正規化導体中心距離に、縦
軸を正規化容量CPPN でプロットする。図11より明ら
かなように、dGGN =0.0,1.0,10.0の何れ
の場合でも、同一曲線上にプロットされることが判明す
る。この結果は、ストリップ導体相互間の正規化静電容
量が正規化導体中心距離dCCN のみの関数で表されるこ
とを示している。この曲線に回帰解析を適用して、図5
のモデルに対する二つのストリップ導体相互間の単位長
さ当たりの正規化静電容量の近似式を、次式のようにd
GGN とdPPN を変数とした2変数関数として与える。
【0042】
【数5】
【0043】ただし、適用範囲は、dGGN =0.0のと
き、1.0<dPPN ≦100、0<dGGN ≦100のと
き0.0<dPPN ≦100である。また、数5は図5に
示す様な薄いストリップ導体を有する簡単な構造のモデ
ルの範囲内おいてのみ適用が可能であり、特に導体厚さ
が影響を与える回路構造ではdPPN が小さい際に、その
誤差が大きくなる。
【0044】次に、結合ストリップライン形伝送路の等
価容量と特性インピーダンスの簡易計算法について説明
する。マイクロストリップラインの断面寸法が使用波長
より十分小さい周波数帯で、かつ断面形状が伝送方向に
一様な低損失ストリップラインにおいては、伝送波は準
TEM波となり、伝送方向に垂直な断面内の電界の分布
は静電界のそれと、ほぼ一致する。図5のモデルの単位
長さ静電容量CPP[F/m]は、数5の正規化静電容量
の近似算定式に、CPPO [F/m]をかけることによっ
て次式が得られる。
【0045】
【数6】
【0046】ここで最も簡単な例として、同じ形状の二
つのストリップ導体が並行している結合マイクロストリ
ップラインについて説明する。図12は結合マイクロス
トリップラインの断面構造を示している。図12におい
て、S[m]は導体端部間距離、H[m]は導体から接
地面までの距離である。また、導体10、導体11の電
位をそれぞれV0 ,V1 [V]と定義し、単位長さ電荷
量をそれぞれQ0 ,Q1 [C/m]と定義する。図12
に示す例は電気影像法によって図13のように等価変換
が可能である。
【0047】図13は電気影像法による結合マイクロス
トリップラインを説明するための図である。図13のモ
デルで導体10´、導体11´はそれぞれ導体10、導
体11の影像導体であり、導体10´、導体11´の電
荷量はそれぞれ−Q0 ,−Q1 [C/m]となる。この
導体系はそれぞれの電荷の影響が重なり合って生ずるの
で、2導体間の静電容量を考えると近似的に次式が成立
する。
【0048】
【数7】
【0049】上式、数7は図13中の4導体系の導体1
0及び導体11での電位、電荷、静電容量の関係を重ね
の理の考え方を適用して導き出したものである。すなわ
ち、図13中の4導体系のモデル中の導体10と導体1
0´の2導体のみに着目し、他の導体は存在しないとす
れば、2V0 =Q0 /C00' が成り立つ。同様にして導
体10と導体11´の場合は2V1 =Q1 /C01' 、導
体10と導体11の場合は−2V1 =Q1 /C01が成立
する。4導体系の導体10について重ねの理の考え方を
適用し、以上を加え合わせれば、数7の前半が得られ
る。同様に導体11に着目し、同様な考え方によって、
数7の後半が得られる。これをマトリックス表示すれ
ば、次式で示される。
【0050】
【数8】
【0051】ここに[G]は電位係数行列であり、
{Q}は導体の電荷量ならび、{V}は導体の電圧なら
びであり、それぞれ次式で表される。
【0052】
【数9】
【0053】行列[G]の対角要素は、それぞれの導体
と自分自身のイメージ導体との相互間容量の逆数になっ
ている。これは、すなわち導体の端部効果を考慮した対
接地間容量による電位係数である。一方、非対角要素
は、それぞれの導体と相手方の導体及び相手方のイメー
ジ導体との相互間容量の逆数の差である。すなわち、そ
れぞれの導体の相互作用による電位係数への影響項であ
る。
【0054】この行列によって図13のイメージ導体を
考えた4導体系の電荷分布は表現されている。正規化導
体水平距離dPPN が大きい場合には、相手方の導体との
相互間容量と相手方のイメージ導体との相互間容量はほ
とんど同一になり、非対角要素の絶対量は非常に小さく
なる。この場合、全体系の等価容量に与える相互間容量
の影響は小さくなることが判明する。図13のモデルに
おいて、数9の各要素の導体相互間静電容量はそれぞれ
次式となる。
【0055】
【数10】
【0056】一方、数8を変形することにより各導体に
生じる電荷量は、次式で示される。
【0057】
【数11】
【0058】ここに、[H]は容量、誘導係数行列に相
当し、次式のように[G]の逆行列で示される。
【0059】
【数12】
【0060】上式、数12より、導体10、導体11に
生じる電荷量が次式で与えられる。
【0061】
【数13】
【0062】導体10にはV0 [V]、導体11にはV
1 [V]の電位を設定しているので
【外2】
【0063】
【数14】
【0064】奇モード結合時は導体10、導体11の電
位の絶対値が等しく、符号が反対の状況であるので、V
1 /V0 =V0 /V1 =−1である。したがって、これ
を上式、数14に適用すれば、奇モード結合時の導体1
0、導体11の等価容量
【外3】
【0065】
【数15】
【0066】一方、偶モード結合時は導体10、導体1
1の電位は絶対量が等しく符号も同じ状態であるので、
V1 /V0 =V0 /V1 =1である。これを同様に数1
4に
【外4】 が、図13の対称性より等しく、次式で表される。
【0067】
【数16】
【0068】また、一般的にh11>0,h22>0,h12
≦0,h21≦0となるので、
【外5】 これは単独のストリップラインの条件となる。この方法
では、ストリップ導体間の相対位置が変化しても、複雑
な数値計算を再度行わず、数5によるストリップ導体相
互間容量の近似計算と数12による簡単なマトリックス
計算で、極めて容易に等価容量を算定することが出来
る。
【0069】準TEM波近似において、図12で示した
結合ストリップラインの奇モード、偶モード結合時の特
性インピーダンスZOP,ZEP[Ω]が次式で示される。
【0070】
【数17】 ここでc[m/sec]は媒体中の光速度である。
【0071】表1は前記の方法によって計算された奇モ
ード、偶モード結合時の等価容量及びその特性インピー
ダンスを示している。表1において、各H,S[m]に
対して数5及び数6によって計算された導体相互間容量
00' ,C11' ,C10,C01,C01' ,C10' [F/
m]の値、また、これより前記方法によって計算された
【外6】 及びその特性インピーダンスを示している。
【0072】
【表1】
【0073】計算結果の検討と簡易計算法の適用条件に
ついて説明する。ブライアント及びウイスの発表論文
(IEEE学会,MTT−16,12,pp.1021
〜1027 1968年12月発行)によれば、ストリ
ップ導体の電荷密度を未知関数とする積分方程式を導出
し、この実施形態と同様な薄い導体を有する結合ストリ
ップラインの特性インピーダンスを計算している。
【0074】図14はブライアント及びウイス論文の結
果と表1に示した計算値との比較を説明するための図で
ある。図14において、両者は比較的良く一致してお
り、この実施形態で示した方法の妥当性が確認できる。
この計算ではブライアント及びウイス論文の結果との比
較のため、媒体は真空を仮定し、
【外7】 としている。しかし、一様媒体中であれば、他の誘電体
でも空間内の電束の分布には変化がないので、単純に誘
電率を置き換えることにより同じ方法で計算できる。
【0075】この実施形態で示した簡易計算法とブライ
アント及びウイス論文の方法とでは、特性インピーダン
スの結果の差はw/Hが大きく、S/Hが小さい領域で
大きくなる傾向にある。境界要素法の計算結果に対する
数5の近似誤差はw/Hが大きくS/Hが小さい領域で
大きくなり、図14の範囲内で最大5%程度になる。境
界要素法による容量計算の誤差及び数12のマトリック
ス計算の誤差は、近似式の誤差より遥かに小さいため、
相対的に誤差の発生要因はない。
【0076】よって、今回の簡易計算法の計算精度は、
導体相互間容量の近似式である数5の近似誤差が支配し
ている。ブライアント及びウイス論文の結果との差異の
要因の一部は、この近似式の誤差である。近似誤差の値
から判断して主要因にはなっていない。一方、ブライア
ント及びウイス論文の結果はw/Hが大きい領域では、
特性インピーダンスのS/Hに対する変化量が偶モード
結合時に比べて奇モード結合時は極めて大きくなってい
る。
【0077】導体相互間容量による特性インピーダンス
の影響は奇モード、偶モード結合時とも同等である。し
たがって、ブライアント及びウイス論文の結果でw/H
が大きい領域でS/Hに対する特性インピーダンスの変
化量に対称性が得られていないのは矛盾がある。今回示
した簡易計算法とブライアント及びウイス論文が示した
値とで差異が生じている理由の主なものはこの要因にあ
る。このブライアント及びウイス論文の結果は、その導
出過程での近似誤差の影響が現れているものと考えられ
るが、その要因の特定は為されていない。
【0078】次に簡易計算法の適用条件について説明す
る。まず、図5で提示した導体相互間容量算出のための
モデルは非常に簡単なものを対象としている。実際の結
合ストリップライン形伝送路の導体相互間静電容量は、
導体厚さ、導体形状、誘電体の分布などによって影響を
受けるが、今回示した導体相互間容量の結果は上記要因
については、図5のモデルのみの設定となる。境界要素
法による導体相互間容量の計算で予想される誤差は、導
体分割数による数値解析的なものが考えらるが、外挿法
により無限大の分割数に対する計算値を推定することに
より計算誤差を極少なくしている(推定ではe=0.0
22[%]程度)。
【0079】一方、境界要素法による計算結果に対する
数5の近似算定式の誤差は最大5[%]程度であり、簡
易計算法全体の精度を決定している。図12から図13
の電気影像法による回路変換においては、空間内の電束
の分布に変化がないので、原理上特に適用限界はないと
いえる。導体系に発生する電荷の影響の重畳について
は、以下のような考察が出来る。図5中の2導体系での
導体表面上の電荷密度の分布と図13のイメージ導体を
考慮した4導体系での電荷密度の分布は異なるため、単
純な重畳が不可能に思われる。
【0080】しかし、二つの導体間の静電容量を電位に
対してどれだけ電荷が生じるかを示す電気的指数と理解
した場合、この導体表面の電荷密度の変化は、それぞれ
の導体間の相互間容量によって生じるものと解釈でき
る。このことはそれぞれの相互間容量によって、この導
体表面上の電荷分布の変化が考察できるものと考えら
れ、これを表現したものが数9の電位係数行列となって
いる。
【0081】従来の結合ストリップラインの等価容量及
び特性インピーダンスの算出法では、解析モデル自体に
複数の導体を考慮して、直接その導体に生じる電荷量よ
り容量を算出している。したがって、従来の方法では直
接的には導体系の重ねの理的な考え方は適用されていな
い。これに対して本発明による方法は、単純な二つの導
体相互間の容量を算出し、これを重ね合わせることによ
り、多数導体の全体系の等価容量を求めることが可能で
ある。さらに、本発明はストリップラインなど端部効果
による導体端部での電荷密度の集中が顕著な導体系にお
いても、重ねの理的な考え方が成立することを示してい
る。
【0082】上記実施形態では二つのストリップライン
のモデルでの適用を検討したが、導体がより多重に複数
存在する場合にも、容易に拡張して適用することが出来
る。すなわち、基本的には二つの導体相互間容量が与え
られていれば、その組み合わせによって多数の場合につ
いても容易に等価容量、特性インピーダンスは計算でき
る。したがって、導体が多く存在する複雑な回路構造モ
デルを直接数値解析する必要がないといえる。
【0083】このように、この実施形態では、境界要素
法を用いてストリップ導体の電荷密度及び導体相互間の
静電容量について高精度計算を行い、この値をもとにス
トリップ導体相互間静電容量の近似算定式を導出する。
そして、これに電気影像法と導体系の重ねの理の考え方
を適用し、結合ストリップラインの等価容量及び特性イ
ンピーダンスを極めて容易に求めることが出来るように
なる。この方法は境界要素法による数値解析結果と電磁
気学の基本原理を組み合わせることにより可能であり、
これらのことより以下の結果が得られた。
【0084】(1)二つのストリップ導体相互の表面電
荷密度の分布を求めると、端部効果により端部電荷密度
が高くなるが、電極間の相互作用によってお互いに近い
側の端部の電荷密度がより高くなる。また、この傾向は
電極の上記端部の間隔が小さくなるほど著しくなる。
【0085】(2)外挿法を用いた境界要素法により高
精度計算されたストリップ導体相互間の単位長さ当たり
の正規化容量は、導体中心距離の簡単な関数で表され、
複雑な数値計算を行わずに近似計算式で、導体相互間容
量を求めることができる。
【0086】(3)上記近似算定式により求められるス
トリップ導体相互間の静電容量に電気影像法と重ねの理
の考え方を適用し、結合マイクロストリップラインの等
価容量と特性インピーダンスを求める簡易計算法が得ら
れる。また、この結果をブライアント及びウイス論文に
おける既往の値と比較したところ、両者は比較的良く一
致し、この方法の妥当性は確認された。
【0087】(4)この簡易計算法の精度は導体相互間
容量の近似算定式の近似誤差によって決定されており、
その値は最大5[%]程度である。
【0088】(5)前記の方法は、単純な二つのストリ
ップ導体相互間の静電容量に重ねの理的な考え方を適用
して、全体4導体系を求めているため、導体間及び導体
アース間の相対位置が変化した場合、従来の方法に比較
して極めて容易に等価容量と特性インピーダンスを算出
できることになる。
【0089】
【発明の効果】このように本発明では、外挿法を適用し
た境界要素法を用いて、単純な二つのストリップ導体間
の静電容量を導体間相対位置に対して高精度に計算し、
その値に基づいてストリップ導体相互間静電容量の近似
算定式を導出している。そして、この静電容量を電気影
像法と導体系の重ねの理の考え方を用いて組み合わせる
ことによって、準TEM波近似における結合ストリップ
ライン形伝送路の等価容量と特性インピーダンスを決定
している。
【0090】この結果、複雑な決定プロセス処理などを
不要にして、マイクロ波通信装置などに用いる結合スト
リップライン形伝送路における導体相互間静電容量及び
インピーダンス特性が容易かつ正確に得られ、その高集
積化を図る際の設計が容易に出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の結合ストリップライン形伝送路の特性
決定方法の実施形態を説明するためのマイクロ波通信装
置における方向性結合器の構成を示す斜視図である。
【図2】実施形態にあって結合ストリップライン形伝送
路の特性決定方法にかかる演算を実行する機能構成を示
すブロック図である。
【図3】図2に示す機能構成の具体的な構成を示すブロ
ック図である。
【図4】実施形態にあって結合ストリップライン形伝送
路の特性決定方法の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】実施形態にあってストリップ導体相互の容量を
説明するための図である。
【図6】実施形態にあって境界要素法によるストリップ
導体相互間容量の計算モデルを説明するための図であ
る。
【図7】実施形態にあって正規化水平距離をパラメータ
とした導体面上の正規化電荷密度(正規化垂直距離d
GGN =0.0の場合)を説明するための図である。
【図8】実施形態にあって正規化水平距離をパラメータ
とした導体面上の正規化電荷密度(正規化垂直距離d
GGN =1.0の場合)である。
【図9】実施形態にあって容量計算における外挿法の例
の場合を説明するための図である。
【図10】実施形態にあって正規化導体水平距離に対す
るストリップ導体相互間の正規化容量を説明するための
図である。
【図11】実施形態にあって正規化導体中心距離に対す
るストリップ導体相互間の正規化容量を説明するための
図である。
【図12】実施形態にあって結合マイクロストリップラ
インの断面構造を示す断面図である。
【図13】実施形態にあって電気影像法による結合マイ
クロストリップラインを説明するための図である。
【図14】実施形態にあってブライアント及びウイス論
文の結果と表1に示した計算値との比較を説明するため
の図である。
【符号の説明】
1…プリント回路基板 2,3…導体 4…方向性結合器 5…高周波信号源 6…負荷 7,8…検出器 10,11…ストリップ導体 12…計算部 13…近似算定部 14…組合せ部 15…決定部 16…表示部 21…操作部 22…CPU 23…ROM 24…RAM 25…フロッピーディスク(FD)装置 26…表示装置 27…印刷装置 28…ハードディスク(HD)装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結合ストリップライン形伝送路の導体相互
    間静電容量及びインピーダンス特性を決定する結合スト
    リップライン形伝送路の特性決定方法において、 外挿法を適用した境界要素法を用いて単純な二つのスト
    リップ導体間の静電容量を導体間相対位置に対して計算
    し、 次に、この計算値に基づいてストリップ導体相互間静電
    容量の近似算定式を導き出し、 この後、この静電容量を電気影像法と導体系の重ねの理
    の考え方を用いて組み合わせ、 次に、準TEM波近似における結合ストリップライン形
    伝送路の等価容量と特性インピーダンスを求めることを
    特徴とする結合ストリップライン形伝送路の特性決定方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の結合ストリップライン形伝
    送路の特性決定方法をマイクロ波通信装置の高周波伝送
    系におけるストリップラインの導体相互間静電容量及び
    インピーダンス特性の決定に適用することを特徴とする
    結合ストリップライン形伝送路の特性決定方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の結合ストリップライン形伝
    送路の特性決定方法において、 マイクロ波通信装置が、無線機器における高周波信号処
    理装置であることを特徴とする結合ストリップライン形
    伝送路の特性決定方法。
  4. 【請求項4】請求項2記載の結合ストリップライン形伝
    送路の特性決定方法において、 マイクロ波通信装置が、コンピュータにおけるクロック
    信号発生装置であることを特徴とする結合ストリップラ
    イン形伝送路の特性決定方法。
  5. 【請求項5】請求項2記載の結合ストリップライン形伝
    送路の特性決定方法において、 高周波伝送系として、少なくとも回路基板に設けられる
    フィルタ、方向性結合器、高周波信号伝送線路又はクロ
    ック信号伝送線路であることを特徴とする結合ストリッ
    プライン形伝送路の特性決定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108459206A (zh) * 2018-04-26 2018-08-28 贵州电网有限责任公司 一种基于复镜像的空间线路分布参数矩阵的计算方法

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