JPH10187141A - グランドピアノの反響装置 - Google Patents

グランドピアノの反響装置

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Publication number
JPH10187141A
JPH10187141A JP8349544A JP34954496A JPH10187141A JP H10187141 A JPH10187141 A JP H10187141A JP 8349544 A JP8349544 A JP 8349544A JP 34954496 A JP34954496 A JP 34954496A JP H10187141 A JPH10187141 A JP H10187141A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reverberation
sound
piano
grand piano
plate
Prior art date
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Pending
Application number
JP8349544A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Nakao
豊 中尾
Hirotaka Hikasa
博隆 日笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP8349544A priority Critical patent/JPH10187141A/ja
Publication of JPH10187141A publication Critical patent/JPH10187141A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 聴衆側に放射される演奏音の音量を増大する
ことができると共に音色も変化できるグランドピアノの
反響装置を提供する。 【解決手段】 グランドピアノ2のピアノケ−ス21
下方に配置され、該ピアノケ−ス21 の下方の開口部か
ら放射される演奏音をピアノケ−ス21 の側部22 方向
に反射する反響板4から成る。該反響板4は、図1では
反射面3が曲面に形成されているが、平板でもよく、ま
た、反射面3に多数個の凹凸或いは孔が形成された反響
板又は2枚又は3枚の板を弾性材層を介して接着した反
響板を用いると、演奏音の音色が適当に変えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、聴衆側に放射され
る演奏音を増大するグランドピアノの反響装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】音響特性がデッドなホ−ル等における演
奏会等では、グランドピアノの演奏音の音量が後部の聴
衆に十分に届くように大きいことが望まれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、聴衆側に放
射される演奏音の音量を増大することができ、またその
音色も変化できるグランドピアノの反響装置を提供する
ことを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明実施のグランドピアノの反響装置は、ピア
ノケ−スの下方に配置して、該ピアノケ−スの下方の開
口部から放射される演奏音をピアノケ−スの側部方向に
反射する反響板から成ることを特徴とし、該反響板は、
これを支える支持部材を有し、反射面を曲面に形成して
もよい。また、反響板は、その反射面に多数個の凹凸が
形成されるか、或いは多数個の小孔が形成されたもので
もよく、また、反響板は、弾性材層を介して接着された
2枚又は3枚の板から成るものでもよい。
【0005】グランドピアノのピアノケ−スの下方に反
響装置を配置すると、該ピアノケ−スの下方の開口部か
ら放射される演奏音が反響板によりピアノケ−スの側部
方向に反射されて聴衆側に放射され、演奏音の音量が増
大し且つ音色も微妙に変化する。反響板の反射を曲面に
形成すると、演奏音は広角度範囲に反射されて聴衆側に
放射する演奏音を増大することができる。また、反響板
の反射面に多数個の凹凸を形成すると、その凹凸の大き
さが小さければ、音は鏡のような正反射となるが、凹凸
の大きさが波長の程度以上になると乱反射となる。した
がって、音色を変えたい場合は、除去したい音の周波数
の波長に対応する大きさの凹凸を反響板の反射面に形成
することにより達成される。除去したい音の周波数が複
数個であるときは、その波長に対応した凹凸を反響板の
反射面にランダムに形成する。また、反響板に多数個の
孔が形成されると、孔の大きさに対応する特定の周波数
以上の音が反射しなくなり、その大きさをランダムに形
成すると、その大きさに対応する種々の特定周波数以上
の音が反射しなくなる。したがって、特定の周波数以上
の音がカットされた演奏音が聴衆側に放射され、その音
色が変化する。また、反響板を、弾性材層を介して接着
された2枚又は3枚の板で構成すると、コインシデンス
効果(材料に入射した音波の材料面上での音圧の山・谷
と材料中の屈曲波の山・谷が一致する条件で生じる。)
による遮音性能の低下が、弾性材層により該弾性材層中
の屈曲波が生じにくくなるために緩和され、すなわち中
高音域で優れた遮音効果を発揮するため、中高音域での
反射音の落ち込みが緩和され、演奏音の音色が変化す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0007】図1は、本発明実施のグランドピアノの反
響装置の1例を示す。
【0008】同図において、1はグランドピアノ2の下
方に配置して、ピアノケ−ス21 の下方に形成された開
口部から放射される演奏音をピアノケ−ス21 の側部2
2 方向に反射する反響装置である。反響装置1は、反射
面3が適当な曲率を有する曲面に形成された反響板4
と、これを支える支持部材5とから成る。
【0009】この構成により、演奏音は反響板4の反射
面3により広角度範囲の方向に反射されるため、多くの
聴衆に音量が増大され且つ音色が微妙に変化した演奏音
が到達する。
【0010】図2に示された反響板4は、平板の反射面
に多数個の、3辺が等しい直方体ブロックを各辺の寸法
に等しい間隔で配列されて複数の凹凸6に形成されてい
る。すなわち、特定の周波数以上の反射音を小さくする
場合、前記直方体ブロックの各辺の長さがその特定の周
波数の音の波長にほぼ等しい寸法のブロックを該寸法の
間隔で配列する。例えば10kHzとすると、波長は約
3.4cmであるので、この寸法のブロックを約3.4
cmの間隔で配列する。種々の周波数以上の反射音を小
さくしたい場合には、種々の寸法のブロックをランダム
に配列すればよい。
【0011】この構成により、特定の周波数以上の演奏
音は、凹凸を有する反射面で乱反射され、聴衆に到達す
る演奏音の音色が変化する。
【0012】図3に示された反響板4は、多数個の例え
ば円形の孔7が形成されている。この円孔7は、反響板
4を透過したい、すなわち反射を小さくしたい音の波長
に応じて決定される。例えば10kHz以上の高周波の
反射音を小さくしたい場合には、直径3.4cm程度の
孔が反響板4に形成される。
【0013】この構成により、特定の周波数、例えば1
0kHzの音が反射しないため、聴衆に向けて放射する
演奏音の音色が変化する。
【0014】反響板4は、その面密度を変えることによ
っても反射する演奏音の音色が変化するので、その材料
として、必要に応じて例えば、鉄材、合板、木屑を接着
剤で固めたMDボ−ド或いはこれらの材料の組み合わせ
た積層構造材料が選択使用される。また、反響板4は、
図4に示すように、2枚(3枚でもよい。)の合板等の
板8を弾性材層9を介して接着したものでもよい。該弾
性材層9として例えば接着材の例えば常温硬化型の2液
粘弾性ウレタンエラストマ−が使用される。このような
構造の反響板4を用いることにより、コインシデンス効
果による遮音性能の低下が緩和され、すなわち中高音域
で優れた遮音効果を発揮するため、中高音域での反射音
の落ち込みが緩和され、演奏音の音色が変化する。
【0015】図1に示された、反射面3が曲面に形成さ
れた反響板4にも、前記凹凸6や孔7を形成することが
でき、また、図4に示す構造のものを用いることができ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明は、ピアノケ−スの下方の開口部
から放射される演奏音がピアノケ−スの側部方向に反射
され聴衆側に放射される演奏音の音量が増大され且つ音
色が微妙に変化し、また、反響板の反射面に多数個の凹
凸又は孔を形成したり、反響板として弾性材層を介して
接着された2枚又は3枚以上の板を用いることにより、
演奏音の音色を適当に変えることができるという効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グランドピアノの下方に配置された本発明実
施の第1例の側面図。
【図2】(A)及び(B)は本発明実施の第2例の側面
図及びその反響板の正面図。
【図3】 本発明実施の第3例の側面図及びその反響板
の正面図。
【図4】 本発明実施の第4例の反響板の側面図。
【符号の説明】
1…反響装置 2…グランドピアノ 21 …ピアノケ−ス 22 …ピアノケ−スの
側部 3…反射面 4…反響板 5…支持部材 6…凹凸 7…孔 8…板 9…弾性材層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピアノケ−スの下方に配置して、該ピア
    ノケ−スの下方の開口部から放射される演奏音をピアノ
    ケ−スの側部方向に反射する反響板から成ることを特徴
    とするグランドピアノの反響装置。
  2. 【請求項2】 反響板は、これを支える支持部材を有
    し、反射面が曲面に形成されたことを特徴とする請求項
    1記載のグランドピアノの反響装置。
  3. 【請求項3】 反響板の反射面には、多数個の凹凸が形
    成されたことを特徴とする請求項1又は2記載のグラン
    ドピアノの反響装置。
  4. 【請求項4】 反響板には、多数個の孔が形成されたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のグランドピアノの
    反響装置。
  5. 【請求項5】 反響板は、弾性材層を介して接着された
    2枚又は3枚の板から成ることを特徴とする請求項1又
    は2記載のグランドピアノの反響装置。
JP8349544A 1996-12-27 1996-12-27 グランドピアノの反響装置 Pending JPH10187141A (ja)

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JP8349544A JPH10187141A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 グランドピアノの反響装置

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JPH10187141A true JPH10187141A (ja) 1998-07-14

Family

ID=18404444

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JP8349544A Pending JPH10187141A (ja) 1996-12-27 1996-12-27 グランドピアノの反響装置

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JP (1) JPH10187141A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170700A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Yamaha Corp 鍵盤式打楽器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008170700A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Yamaha Corp 鍵盤式打楽器

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