JPH10185096A - 液化天然ガス貯槽の残液処理方法 - Google Patents

液化天然ガス貯槽の残液処理方法

Info

Publication number
JPH10185096A
JPH10185096A JP34014196A JP34014196A JPH10185096A JP H10185096 A JPH10185096 A JP H10185096A JP 34014196 A JP34014196 A JP 34014196A JP 34014196 A JP34014196 A JP 34014196A JP H10185096 A JPH10185096 A JP H10185096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
gas
liquefied natural
methane
natural gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34014196A
Other languages
English (en)
Inventor
Fusao Yoshizumi
房雄 吉住
Osamu Asai
修 浅井
Tatsuo Tsuji
達夫 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP34014196A priority Critical patent/JPH10185096A/ja
Publication of JPH10185096A publication Critical patent/JPH10185096A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯槽の内部に液体のまま残るLNGの重質成
分を自然入熱によって気化させようとすると作業期間が
長引いてしまい、重質成分を液体のままポンプで排出し
ようとすると作業コストが嵩むといった問題がある。 【解決手段】 メタンガスを地上設置タンクTに供給
し、このメタンガスによってタンク内部に残るLNGの
重質成分を気化させ、発生したガスを外部から供給した
メタンガスで希釈させて地上設置タンクTから取り出す
工程を備える残液処理方法を採用する。さらに、隣接す
る他の地上設置タンクtをメタンガスの供給元として利
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス貯槽
の内部に液体のまま残る液化天然ガスの重質成分を取り
除く残液処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液化天然ガス(以下、LNG)を貯蔵す
るLNG貯槽については、極低温のLNGが貯槽の構造
に及ぼす影響を考慮して定期的に開放点検が実施されて
いる。
【0003】ところで、この開放点検はカラにしたLN
G貯槽の内部に作業員が入って実施されるため、開放点
検に先立って貯槽から内容物のLNGをすべて排出する
とともに人が立ち入れるように貯槽の内部に残るメタン
ガスを空気に置換するといった点検前の準備作業が必要
となる。
【0004】この点検前の準備作業は次のようにして実
施される。まず、LNGを自然入熱によって気化させ、
発生したBOG(Boiled Off Gas)を貯
槽に設けたBOG送出系統配管からBOGコンプレッサ
に向けて送出する。次に、LNG貯槽に不活性ガスを送
り込み、気化したまま貯槽の内部に残るメタンガスを不
活性ガスに一旦置換する。最後に、貯槽に空気を送り込
んで不活性ガスを空気に置換する。以上の作業を終えた
後、貯槽を開放して内部に作業員が入り点検作業を実施
する。
【0005】ところで、LNGの成分にはメタンだけで
はなく、エタン、プロパン、ブタン等の成分が僅かなが
ら含まれているが、メタンの沸点が−161.5℃であ
るのに対し、エタン、プロパン、ブタンの沸点はそれぞ
れ−89.0℃、−42.1℃、−0.5℃とメタンに
比べてかなり高い。このため、自然入熱によってLNG
を気化させる工程においては、沸点の最も低いメタンの
気化が先に進むのに対し、メタンに比べて沸点の高いエ
タン、プロパン、ブタン等の他の成分の気化はなかなか
進まず、メタンが気化してしまう頃には、気化していな
い液体のままのエタン、プロパン、ブタン等が貯槽の底
に残ってしまう。
【0006】これらの成分は重質成分と呼ばれ、LNG
プラントでは通常あまり利用されるものではない。しか
しながら、これら重質成分は沸点が高いために自然入熱
によってはなかなか気化が進まず、LNGを排出する作
業を長引かせる大きな原因となるばかりか、重質成分が
多く含まれたBOGがBOGコンプレッサの内部に入る
とBOGコンプレッサが正常に作動しなくなり停止する
といった事態を引き起こす恐れもある。
【0007】そこで、ポンプを利用して貯槽の底に残る
重質成分を液体のまま外部に排出する方法が既に実施さ
れている。この排出方法においては、貯槽に既設のポン
プが貯槽の底よりやや高い位置に設置されており、底に
溜まった残液を全て排出することができないので、既設
ポンプとは別にポンプを仮設し、既設ポンプと併用して
排出を行っている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の排出方法を採用
した場合、作業時間を短縮することはできるが、仮設ポ
ンプを設置し、さらに既設、仮設の両方のポンプを運転
して残液の排出を行うことから自然入熱に頼る方法に比
べてコスト高になるといった問題がある。
【0009】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、液化天然ガス貯槽からのLNG排出作業を短時
間で且つ安価に実施できる液化天然ガス貯槽の残液処理
方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液化天然ガス貯
槽の残液処理方法は、メタンガスを液化天然ガス貯槽に
供給し、このメタンガスによって液化天然ガス貯槽に残
る液化天然ガスの重質成分を気化させるとともに、発生
したガスを外部から供給したメタンガスで希釈させて液
化天然ガス貯槽から取り出す工程を備えていることを特
徴としている。この残液処理方法においては、自然入熱
では気化しにくい液化天然ガスの重質成分をメタンガス
によって強制的に気化させることでLNGの排出作業に
要する時間を短縮できる。しかも、気化させた重質成分
をメタンガスで希釈してBOGコンプレッサに送出する
ので、BOGコンプレッサが停止するといった事態を回
避することができる。
【0011】さらに、隣接する他の液化天然ガス貯槽を
メタンガスの供給元とし、その貯槽の内部で常時発生し
ているメタンガスを、残液処理を実施する液化天然ガス
貯槽に供給すればメタンガスを安価に供給することがで
き、コスト削減が可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る液化天然ガス貯槽の
残液処理方法の実施形態を図1に示して説明する。図1
は開放点検を控えたLNG貯蔵用の地上設置タンク(液
化天然ガス貯槽)Tを示している。地上設置タンクTの
頭頂部には、自然入熱によって気化したLNG(以下、
BOG)を発電所等に設置された燃焼機関(図示せず)
に向けて送出するBOG送出系統配管1が接続されてお
り、このBOG送出系統配管1の後段にはBOGを濃縮
するBOGコンプレッサ2が配設されている。また、地
上設置タンクTの側部にはタンク内部に突出するノズル
3が設置されている。
【0013】ところで、地上設置タンクTが設置された
プラント内には、これと同じ構造を有するLNG貯蔵用
の地上設置タンクtが複数設置されている。これら地上
設置タンクtは開放点検を控えたものではなく、自然入
熱によって発生したBOGをBOG送出系統配管1’か
ら送出してBOGコンプレッサ2’に送り、このBOG
コンプレッサ2’において濃縮したBOGを燃焼機関に
向けて送出するといった通常の運転を行っている。
【0014】地上設置タンクtが通常運転されている場
合、タンク内部で発生するBOGの成分はほぼ100%
メタンである。そこで、地上設置タンクTの残液処理に
際してこれら通常運転を行っている地上設置タンクtと
その周辺設備を利用する。具体的にはBOGコンプレッ
サ2’に濃縮したメタンガスの一部を取り出す分岐配管
4を接続し、さらにこの分岐配管4を前記ノズル3に接
続する。
【0015】上記のように新たな設備が設けられた地上
設置タンクTについて、開放前の準備作業の作業工程を
説明する。作業前のタンク内部の状態として、貯蔵され
ているLNGの成分のうちメタンは自然入熱によってほ
とんど気化されてBOGコンプレッサ2に向けて排出さ
れており、メタン以外の重質成分(エタン、プロパン、
ブタン等)は液体のままタンク底部に残っている。
【0016】この状態から、BOGコンプレッサ2’を
通過するメタンガスの一部を取り出し、タンク内部に向
けてメタンガスの供給を開始する。BOGコンプレッサ
2’を通過するメタンガスは常温であり、しかもその圧
力はタンク内部に比べて明らかに高いので、ノズル3を
開放するとタンク内部に噴出される。タンク底部に残る
重質成分は、このメタンガスによりたちまち気化する。
【0017】タンク内部のガスは、気化した重質成分が
供給されたメタンガスで希釈され、メタンと重質成分と
が混合したBOGとなってタンク内部に充満し、BOG
送出系統配管1からBOGコンプレッサ2に向けて送出
される。
【0018】ところで、タンク内部で発生するBOGに
ついて、メタンガスの量に対して気化した重質成分の量
が多くなると、BOGコンプレッサ2やさらに後段の燃
焼設備の運転に支障をきたす恐れがでてくる。そこで、
BOG送出系統配管1を通過するBOGの成分(気化し
た重質成分とメタンの比率)をガスクロマトグラフィー
5によって常時検出して監視し、重質成分の比率が所定
の値よりも高まれば制御装置6でノズル3に設けられた
バルブを開いてメタンガスの供給量を調整し、BOGコ
ンプレッサ2以降の燃焼機関が常に良好な状態で運転さ
れるように務める。
【0019】タンク内部に液体のまま残っていた重質成
分がすべて気化し、タンク内部がBOGで満たされた状
態となったらメタンガスの供給を停止する。その後、タ
ンク内部のBOGを窒素ガス(不活性ガス)に一旦置換
し、さらにこの窒素ガスを空気に置換して準備作業を終
了する。
【0020】上記の作業手順によって開放前の準備作業
を実施すれば、地上設置タンクTの内部に液体のまま残
るLNGの重質成分を、常温に暖められたメタンガスを
タンク内部に供給し強制的に気化させることでLNGの
排出作業に要する時間を短縮できる。さらに、気化させ
た重質成分をメタンガスで希釈し、BOGの成分調整を
図りつつBOG送出系統配管1から送出するので、BO
Gコンプレッサ2が停止するといった事態を回避してこ
のBOGコンプレッサ2以降の燃焼機関を継続的、且つ
安全に運転することができる。しかも、タンク内部に供
給するメタンガスには、地上設置タンクTの周辺に設け
られている他の地上設置タンクtにおいて常時発生して
いるメタンガスを利用し、BOGコンプレッサ2’を通
過して常温まで暖められたメタンガスを直接タンク内部
に供給するので、同じプラント内の設備を有効に利用し
てコストの削減を図ることができる。
【0021】次に、本発明の他の実施形態を図2および
図3に示す。図2においては、隣接する地上設置タンク
tに接続されたBOG送出系統配管1’を直接地上設置
タンクTのノズル3に接続し、地上設置タンクtにおい
て自然入熱によって発生したメタンガスをタンク内部に
供給する。この場合、メタンガスの供給経路途中に加熱
器を設け、メタンガスをさらに加熱したうえでタンク内
部に供給するとより効果的である。
【0022】図3においては、メタンガスの供給元とし
て液化メタンを搭載したタンクローリー車7をタンク近
傍に配置し、このタンクローリー車7から液化メタンを
送出する過程において気化器8を通過させて気化し、加
熱されたメタンガスとしてタンク内部に供給する。この
方法は近隣にメタンガスの供給元となる他の地上設置タ
ンクが存在しない場合に有効である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液化天然
ガス貯槽の残液処理方法は、メタンガスを液化天然ガス
貯槽に供給し、このメタンガスによって液化天然ガス貯
槽に液体のまま残る重質成分を気化させ、発生したガス
を外部から供給したメタンガスで希釈させて液化天然ガ
ス貯槽から取り出す工程を備えており、液化天然ガス貯
槽に液体のまま残る重質成分を強制的に気化させること
で液化天然ガスの排出作業に要する時間を短縮できる。
さらに、気化させた重質成分をメタンガスで希釈し、B
OGの成分調整を図りつつ送出するので、BOGコンプ
レッサが停止するといった事態を回避して以降の燃焼機
関を継続的、且つ安全に運転することができる。しか
も、隣接する他の液化天然ガス貯槽をメタンガスの供給
元とし、この液化天然ガス貯槽の内部で発生するメタン
ガスを、残液処理を実施する液化天然ガス貯槽に供給す
ることで、同じプラント内の設備を有効に利用して排出
作業にかかるコストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液化天然ガス貯槽の残液処理方法の
一実施形態を説明するための地上設置タンクの概略断面
図である。
【図2】 本発明の液化天然ガス貯槽の残液処理方法の
他の実施形態を説明するための地上設置タンクの概略断
面図である。
【図3】 同じく、本発明の液化天然ガス貯槽の残液処
理方法の他の実施形態を説明するための地上設置タンク
の概略断面図である。
【符号の説明】
T、t 地上設置タンク(液化天然ガス貯槽) 1 BOG送出系統配管 2 BOGコンプレッサ 3 ノズル 4 分岐配管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メタンガスを液化天然ガス貯槽に供給
    し、このメタンガスによって液化天然ガス貯槽に残る液
    化天然ガスの重質成分を気化させ、発生したガスを外部
    から供給したメタンガスで希釈させて液化天然ガス貯槽
    から取り出す工程を備えることを特徴とする液化天然ガ
    ス貯槽の残液処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された液化天然ガス貯槽
    の残液処理方法において、 隣接する他の液化天然ガス貯槽をメタンガスの供給元と
    し、この液化天然ガス貯槽の内部で発生するメタンガス
    を、残液処理を実施する液化天然ガス貯槽に供給するこ
    とを特徴とする液化天然ガス貯槽の残液処理方法。
JP34014196A 1996-12-19 1996-12-19 液化天然ガス貯槽の残液処理方法 Withdrawn JPH10185096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34014196A JPH10185096A (ja) 1996-12-19 1996-12-19 液化天然ガス貯槽の残液処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34014196A JPH10185096A (ja) 1996-12-19 1996-12-19 液化天然ガス貯槽の残液処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10185096A true JPH10185096A (ja) 1998-07-14

Family

ID=18334126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34014196A Withdrawn JPH10185096A (ja) 1996-12-19 1996-12-19 液化天然ガス貯槽の残液処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10185096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6901762B2 (en) Device and method for pressure control of cargo tank of liquefied natural gas carrier
KR101049229B1 (ko) Lng 운반선의 연료가스 공급 장치 및 방법
KR101867031B1 (ko) 선박의 증발가스 처리 시스템 및 방법
KR100726293B1 (ko) 개선된 냉각장치를 포함하는 선박의 이중 연료 엔진의연료공급장치
KR101370065B1 (ko) 연료가스 공급 시스템 및 방법
KR101722372B1 (ko) 연료가스 공급시스템
KR20210137341A (ko) 암모니아 연료 공급 장치
KR20210137344A (ko) 암모니아 연료 공급 장치
KR101732554B1 (ko) 연료가스 공급시스템
RU2696145C1 (ru) Способ и устройство для обработки испаряемого газа для подачи по меньшей мере в двигатель
KR20170031429A (ko) 연료가스 공급시스템
KR20210137319A (ko) 암모니아 연료 공급 장치
JPH10185096A (ja) 液化天然ガス貯槽の残液処理方法
KR20190025302A (ko) 액화가스 추진선박
KR101732551B1 (ko) 연료가스 공급시스템
GB2564879A (en) Liquiefying a gaseous medium
JPH10160098A (ja) 液化ガス貯槽の残液処理方法
KR20210137322A (ko) 암모니아 연료 공급 장치
JPH07119897A (ja) Lpg貯蔵タンク内に発生するbogの抑制方法及びそ の装置
KR101347354B1 (ko) 액화연료가스 급유장치
JPH11210991A (ja) 液化ガス気化器昇圧防止装置
KR101823028B1 (ko) 가스 처리 시스템 및 방법
JPH04171398A (ja) Lngの荷役装置
KR20190058161A (ko) 액화가스 연료 선박의 연료 공급 시스템
JPH09183986A (ja) 低温液化ガスポンプのホットアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040302