JPH10182131A - シリコンの溶解方法 - Google Patents
シリコンの溶解方法Info
- Publication number
- JPH10182131A JPH10182131A JP34780496A JP34780496A JPH10182131A JP H10182131 A JPH10182131 A JP H10182131A JP 34780496 A JP34780496 A JP 34780496A JP 34780496 A JP34780496 A JP 34780496A JP H10182131 A JPH10182131 A JP H10182131A
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- JP
- Japan
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- raw material
- silicon
- material silicon
- water
- water content
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】シリコンの電子ビーム溶解で原料シリコンが溶
解炉に投入された時に水分の急激な蒸発により粉分が飛
散し、歩留が低下するのを防止し、電子ビーム溶解時の
原料歩留の向上を図る。 【解決手段】水冷るつぼ2に市販の金属シリコン(純度
99.5%)を装入し、炉内圧力を1×10-4〜5×1
0-3Torrに維持しつつ、電子ビーム溶解を行った。
原料シリコンの粒径、水分含有率を変化させて原料シリ
コンの歩留りを測定した結果、粒径1mm未満のもので
は水分含有量に拘らず歩留が低く、また水分含有量が
0.1重量%を越えると歩留が低下した。
解炉に投入された時に水分の急激な蒸発により粉分が飛
散し、歩留が低下するのを防止し、電子ビーム溶解時の
原料歩留の向上を図る。 【解決手段】水冷るつぼ2に市販の金属シリコン(純度
99.5%)を装入し、炉内圧力を1×10-4〜5×1
0-3Torrに維持しつつ、電子ビーム溶解を行った。
原料シリコンの粒径、水分含有率を変化させて原料シリ
コンの歩留りを測定した結果、粒径1mm未満のもので
は水分含有量に拘らず歩留が低く、また水分含有量が
0.1重量%を越えると歩留が低下した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空下において電子
ビームを用いて太陽電池用シリコン中のP、Al、Ca
等の不純物を除去する精製を行う技術に関し、特に原料
シリコンの溶解方法に関するものである。
ビームを用いて太陽電池用シリコン中のP、Al、Ca
等の不純物を除去する精製を行う技術に関し、特に原料
シリコンの溶解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年エネルギー源の多様化の要求から太
陽光発電が脚光を浴び、低価格発電装置の実用化に向け
研究開発が盛んに行われている。このような状況の中
で、太陽電池用原料としてシリコンは最も汎用され易い
材料であり、動力用電力供給に使われる材料として最も
重要視されている。
陽光発電が脚光を浴び、低価格発電装置の実用化に向け
研究開発が盛んに行われている。このような状況の中
で、太陽電池用原料としてシリコンは最も汎用され易い
材料であり、動力用電力供給に使われる材料として最も
重要視されている。
【0003】太陽電池用原料として用いられるシリコン
は、99.9999%(6N)以上の高純度シリコンが
必要とされている。従来、市販の金属シリコン(純度9
9.5%)から上記高純度シリコンを製造する場合に、
電子ビーム溶解により市販の金属シリコン中のP、C
a、Alを同時に除去する技術が開発されている。
は、99.9999%(6N)以上の高純度シリコンが
必要とされている。従来、市販の金属シリコン(純度9
9.5%)から上記高純度シリコンを製造する場合に、
電子ビーム溶解により市販の金属シリコン中のP、C
a、Alを同時に除去する技術が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】電子ビーム溶解の場
合、投入された粉状原料シリコンは、高真空中で急激に
加熱されるため原料シリコン表面に吸着した水分が一気
に蒸発し、原料シリコン粒子自身が軽量であるから吹き
飛ばされ、歩留り低下を招くという問題があった。特に
吸着水分が多い場合は、投入された原料の飛散ロスが多
量となり、歩留り低下を招くという問題があった。
合、投入された粉状原料シリコンは、高真空中で急激に
加熱されるため原料シリコン表面に吸着した水分が一気
に蒸発し、原料シリコン粒子自身が軽量であるから吹き
飛ばされ、歩留り低下を招くという問題があった。特に
吸着水分が多い場合は、投入された原料の飛散ロスが多
量となり、歩留り低下を招くという問題があった。
【0005】本発明はこのような電子ビーム溶解におけ
る原料シリコンが溶解炉に投入された時に水分の急激な
蒸発により原料シリコン及び溶融シリコンが飛散し、歩
留が低下するという問題点を解決し、電子ビーム溶解時
の原料歩留の向上を図ることを目的とする。
る原料シリコンが溶解炉に投入された時に水分の急激な
蒸発により原料シリコン及び溶融シリコンが飛散し、歩
留が低下するという問題点を解決し、電子ビーム溶解時
の原料歩留の向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子ビーム溶
解にてシリコンの精製を行うに当り、投入する原料シリ
コンの粒径を1mm以上、水分含有率を0.1重量%以
下とすることを特徴とするシリコンの溶解方法を提供す
る。本発明において、原料シリコンの粒径を1mm以上
とした理由は、粒径1mm未満では飛散し易く歩留向上
が望めないからである。
解にてシリコンの精製を行うに当り、投入する原料シリ
コンの粒径を1mm以上、水分含有率を0.1重量%以
下とすることを特徴とするシリコンの溶解方法を提供す
る。本発明において、原料シリコンの粒径を1mm以上
とした理由は、粒径1mm未満では飛散し易く歩留向上
が望めないからである。
【0007】原料シリコンの水分含有率が0.1重量%
を越えると、原料シリコンを加熱溶解する時、水分蒸発
が急激に起こり、あたかも水蒸気爆発のような様相を呈
し原料シリコンが飛散するので好ましくなく水含有率を
0.1重量%以下に限定した。
を越えると、原料シリコンを加熱溶解する時、水分蒸発
が急激に起こり、あたかも水蒸気爆発のような様相を呈
し原料シリコンが飛散するので好ましくなく水含有率を
0.1重量%以下に限定した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は原料の水分管理と粒径管
理を行うことにより、原料の飛散による歩留低下を防止
するものである。原料シリコンの粒径を大とすれば、シ
リコン粒子自身の重量が大となり、飛散しにくくなる。
また同一処理量では、粒径が大きいほど粒子の合計表面
積が小となるため、含有水分もまた少なくなる。水分が
少なくなると、蒸発量が小となるため、水蒸気の大量急
激な発生がなく、原料シリコンは飛散しにくくなる。
理を行うことにより、原料の飛散による歩留低下を防止
するものである。原料シリコンの粒径を大とすれば、シ
リコン粒子自身の重量が大となり、飛散しにくくなる。
また同一処理量では、粒径が大きいほど粒子の合計表面
積が小となるため、含有水分もまた少なくなる。水分が
少なくなると、蒸発量が小となるため、水蒸気の大量急
激な発生がなく、原料シリコンは飛散しにくくなる。
【0009】
【実施例】図1に電子ビーム溶解炉1の断面図を示し
た。鋼鉄製の溶解炉1の中央床面に銅製の水冷るつぼ2
が収納され、その上方に最大出力150kW級の電子銃
3が設置され、電子ビーム4が溶融シリコン5の溶湯表
面を照射する。
た。鋼鉄製の溶解炉1の中央床面に銅製の水冷るつぼ2
が収納され、その上方に最大出力150kW級の電子銃
3が設置され、電子ビーム4が溶融シリコン5の溶湯表
面を照射する。
【0010】水冷るつぼ2の内壁には、市販の電子材料
用高純度シリコン(純度11N)をあらかじめ膜状に付
着・固化させたシリコン層6を形成してある。シリコン
層6上に原料シリコンである市販の粒状金属シリコン
(純度99.5%)1500gを装入し、真空ポンプ7
により炉内圧力を1×10-4〜5×10-3Torrに維
持しつつ、電子ビーム溶解を行った。この時の溶湯表面
積は150×200mm 2 、深さは60mmで、電子ビ
ームの出力は30kW、照射時間は60minとした。
このとき、水冷るつぼ2に原料シリコン供給路8から上
記原料シリコンを5kg/hの供給速度で供給した。原
料シリコンの粒径、水分含有率を変化させて原料シリコ
ンの歩留りを測定した。結果を図2に示した。
用高純度シリコン(純度11N)をあらかじめ膜状に付
着・固化させたシリコン層6を形成してある。シリコン
層6上に原料シリコンである市販の粒状金属シリコン
(純度99.5%)1500gを装入し、真空ポンプ7
により炉内圧力を1×10-4〜5×10-3Torrに維
持しつつ、電子ビーム溶解を行った。この時の溶湯表面
積は150×200mm 2 、深さは60mmで、電子ビ
ームの出力は30kW、照射時間は60minとした。
このとき、水冷るつぼ2に原料シリコン供給路8から上
記原料シリコンを5kg/hの供給速度で供給した。原
料シリコンの粒径、水分含有率を変化させて原料シリコ
ンの歩留りを測定した。結果を図2に示した。
【0011】この結果、粒径1mm未満のものでは水分
含有量に拘らず歩留が低く、また水分含有量が0.1重
量%を越えると歩留が低下した。
含有量に拘らず歩留が低く、また水分含有量が0.1重
量%を越えると歩留が低下した。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、投入する原料シリコン
の粒径を1mm以上、水分含有率を0.1重量%以下と
したので、原料シリコンが溶解炉に投入された時に水分
の急激な蒸発を防止し、粉分が飛散し歩留が低下するの
を防止し、電子ビーム溶解時の原料歩留の向上を図るこ
とが可能となった。
の粒径を1mm以上、水分含有率を0.1重量%以下と
したので、原料シリコンが溶解炉に投入された時に水分
の急激な蒸発を防止し、粉分が飛散し歩留が低下するの
を防止し、電子ビーム溶解時の原料歩留の向上を図るこ
とが可能となった。
【図1】電子ビーム溶解炉の断面図である。
【図2】原料シリコン粒径、水分含有量とシリコン歩留
りとの関係を示すグラフである。
りとの関係を示すグラフである。
1 溶解炉 2 水冷るつぼ 3 電子銃 4 電子ビーム 5 溶融シリコン 6 シリコン層 7 真空ポンプ 8 原料シリコン供給路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 彰 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 池田 隆雄 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 加藤 嘉英 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 電子ビーム溶解にてシリコンの精製を行
うに当り、投入する原料シリコンの粒径を1mm以上、
水分含有率を0.1重量%以下とすることを特徴とする
シリコンの溶解方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34780496A JPH10182131A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | シリコンの溶解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34780496A JPH10182131A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | シリコンの溶解方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10182131A true JPH10182131A (ja) | 1998-07-07 |
Family
ID=18392704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34780496A Withdrawn JPH10182131A (ja) | 1996-12-26 | 1996-12-26 | シリコンの溶解方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10182131A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012008003A1 (ja) * | 2010-07-13 | 2012-01-19 | 株式会社Sumco | 多結晶シリコンの鋳造方法 |
-
1996
- 1996-12-26 JP JP34780496A patent/JPH10182131A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012008003A1 (ja) * | 2010-07-13 | 2012-01-19 | 株式会社Sumco | 多結晶シリコンの鋳造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040302 |