JPH10180543A - ねじ切り機 - Google Patents

ねじ切り機

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JPH10180543A
JPH10180543A JP35027996A JP35027996A JPH10180543A JP H10180543 A JPH10180543 A JP H10180543A JP 35027996 A JP35027996 A JP 35027996A JP 35027996 A JP35027996 A JP 35027996A JP H10180543 A JPH10180543 A JP H10180543A
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spindle
screw
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electric motor
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Masanobu Uemura
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】段取り替え時間が短く、しかも高精度なねじを
長期にわたって加工することが可能な安価なねじ切り機
を提供する。 【解決手段】ねじ切り用バイト(10)を被加工材
(P)の軸心周りに回転させる一方、軸長方向へ移動さ
せる主軸(4)を有するねじ切り機において、主軸
(4)の軸長方向送り機構を構成する親ねじ(7)を主
軸支持ハウジング(2)外に設けて電動モータ(70)
で駆動し得るようにする一方、親ねじ(7)に螺合する
一体ナット(80)を主軸支持ハウジング(2)に対し
て回動自在に装着し、主軸(4)と一体ナット(80)
とをクラッチ(15a)とブレーキ(15c)とを備え
る中間歯車列(15)を介して歯車連結したねじ切り
機。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ねじ切り機、なか
でも固定された断面円形の被加工材(鋼管や棒鋼など)
の軸心周りにねじ切り用バイトを回転させると同時に軸
長方向へ移動させる駆動回転自在な主軸を有するねじ切
り機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記駆動回転自在な主軸を有するねじ切
り機の代表的ものとしては、ランジス型と称される自動
開閉式のダイヘッドが主軸の先端に取り付けられ、固定
された被加工材の端部外周面にねじ加工を行う、いわゆ
るランジス型のねじ切り機がある。
【0003】上記のランジス型ねじ切り機によるねじ切
り加工は、被加工材に対する主軸の一往復接離動作で一
回の加工が完了する。この時、加工ねじの精度を正しく
保つためには、被加工材に対する主軸の往動作時で、且
つねじ切り用バイトによる加工ねじ切削時には、主軸1
回転当たりの軸長方向への移動距離、換言すればねじ切
り用バイトの送り量を加工すべきねじの1ピッチ分だけ
正確に確保する必要がある。また、ねじ切り用バイトに
よる加工ねじ切削を行わない往復動作時には、主軸をそ
の軸長方向へ可能な限り高速で進退動させることによっ
てねじ切り加工サイクルを短くし、生産性を高める必要
がある。
【0004】そのための主軸送り機構としては、下記の
A、BおよびCに記す方法が周知である。
【0005】A:汎用旋盤に見られる如く、所定の位置
に回動不能な状態で設けられたナットが螺合する主軸送
り用の親ねじと回転駆動される主軸とを歯車機構をなど
を用いて連結し、主軸の回転を直接親ねじに伝達して親
ねじを回転駆動させるようにした機械的同調機構(例え
ば、実開昭61−117638号公報参照)。
【0006】B:NC旋盤に見られる如く、所定の位置
に回動不能な状態で設けられたナットが螺合する主軸送
り用の親ねじを独立駆動源を用いて回転駆動させ、別の
駆動源で回転駆動される主軸1回転当たりの送り量に基
づいて前記独立駆動源の回転数を制御するようにした電
気的同調機構(例えば、実開昭63−172522号公
報参照)。
【0007】C:上記AおよびBの同調機構を設けるの
でなく、適当な逃げ角度を付与したねじ切り用バイトを
用いることで、自身の切削した加工ねじに倣ってねじ切
り用バイト自体が案内されるようにしたセルフ同調機
構。
【0008】しかし、上記各同調機構のうち、Cのセル
フ同調機構は、高精度なピッチが要求されるねじ加工に
は適さない。また、加工サイクルを短くする観点から
は、何らの効果も得られない。これに対し、Aの機械的
同調機構とBの電気的同調機構は、本発明対象のランジ
ス型ねじ切り機に適用し得るものの、その構造は以下に
示すようなものになる。
【0009】図3は、上記Aの機械的同調機構を用いた
ランジス型ねじ切り機の一例を示す模式図で、一部破断
側面図である。
【0010】図において、符号1は案内レール1aを備
えるベッド、2はベッド1上に搭載され、案内レール1
aに沿って摺動する主軸支持ハウジング、3は固定され
た被加工材Pに対して主軸支持ハウジング2を迅速に接
離動させる通常油圧からなる流体圧シリンダーである。
【0011】また、符号4は、主軸支持ハウジング2に
対して軸長方向へ移動不能な反面、回転自在なように両
端部をベアリング2a、2aで支持され、その軸長方向
の中間部に外嵌固定された歯車4aが中間歯車列5を介
して主軸支持ハウジング2に固定装着された電動モータ
6の回転軸に設けられた歯車6aに連結されていて所定
の方向に回転駆動される主軸である。
【0012】また更に、符号7は、所定の位置に回転不
能な状態で固定配置された開閉自在な半割ナット8が螺
合せしめられ、この半割ナット8を閉じた場合に主軸支
持ハウジング2とともに主軸4を所定のピッチで被加工
材Pへ接近移動させる主軸4の後端に突設固定された主
軸送り用の親ねじである。
【0013】なお、図中、符号9はランジス型のダイヘ
ッドで、その前面の同一円周上に等配装着された複数
(通常、4〜6個)のねじ切り用バイト10を径方向へ
自動的に移動させ得るようになっている。また、符号1
1は高速送り限検出センサー、12は高速戻し限検出セ
ンサーで、これらは主軸支持ハウジング2に取り付けら
れたストライカー2bによってON作動するようになっ
ている。さらに、符号13はねじ切り完了検出センサー
で、主軸支持ハウジング2に取り付けられており、上記
のダイヘッド9に装着され、ねじ切り完了検時点で自動
的に図中に細線で示す姿勢をとるストライカー9aによ
ってON作動するようになっている。
【0014】上記のように構成されたねじ切り機にあっ
ては、半割ナット8を開作動させるとともに、電動モー
タ6を駆動して主軸4を回転させた状態で流体圧シリン
ダー3のピストンロッド3aを進出させ、高速送り限検
出センサー11がONする位置まで主軸支持ハウジング
2、換言すれば主軸4を被加工材Pに高速で接近させ
る。
【0015】次いで、高速送り限検出センサー11のO
N作動と同時に、流体圧シリンダー3の液圧回路を切り
換えて流体圧シリンダー3に圧力が作用しないようにす
るとともに、半割ナット8を閉作動させて親ねじ7と噛
合させ、主軸4に親ねじ7のねじピッチに従った送りを
与えることによって所定のねじ切り加工を行わせる。
【0016】そして、ねじ切り完了検出センサー13が
ON作動すると同時に、半割ナット8を開作動させた
後、液圧回路を切り換えて流体圧シリンダ3のピストン
ロッド3aを退入させ、高速戻し限検出センサー12が
ONする位置まで主軸支持ハウジング2、換言すれば主
軸4を被加工材Pから高速で離反させることで、1サイ
クルのねじ切り加工を終了する。
【0017】しかし、このような機械的同調機構を適用
したねじ切り機では、加工ねじの品質が親ねじ7の精度
によって一義的に決定され、一定品質のねじを加工でき
ないという問題があった。これは、半割ナット8の開閉
作動に際して半割ナット8と親ねじ7とが衝撃的に接触
して双方に摩耗が発生し、両者のねじ精度が時間経過と
ともに悪くなるからである。
【0018】また、異なるピッチのねじを加工する場合
には、その都度、親ねじ7と半割ナット8の両方を交換
する必要があるのみならず、異なる径のねじを加工する
場合には、そのねじ切削開始位置の調整が必要なため、
その都度、高速送り限検出センサー11の位置を調整す
る必要があり、ねじ切り機の稼働率が低いという問題も
あった。
【0019】また更に、上記半割ナット8と親ねじ7の
摩耗は、主軸4を高速回転させればさせるほど顕著にな
るので、主軸4を高速回転させることによるサイクルタ
イムの短縮が図り難いという問題もあった。
【0020】一方、図4は、上記Bの電気的同調機構を
用いたランジス型ねじ切り機の一例を示す模式図で、一
部破断側面図である。
【0021】図に示すように、電気的同調機構を用いた
ランジス型ねじ切り機は、上記の半割ナット8に代えて
一体ナット80を主軸支持ハウジング2に回動不能な状
態で取り付けるととともに、この一体ナット80に主軸
支持ハウジング2の外部に軸長方向移動不能に設けられ
た親ねじ7を螺合させ、この親ねじ7を独立の電動モー
タ(通常、サーボモータが使用される)70で回転駆動
するようにした点と、高速送り限検出センサー11を備
えない点とを除けば、前述の機械的同調機構を用いたラ
ンジス型ねじ切り機とほぼ同じである。
【0022】上記のように構成されたねじ切り機にあっ
ては、NC制御装置14によって主軸回転駆動用の電動
モータ6の回転駆動とその回転数、および親ねじ回転駆
動用の電動モータ70の正逆回転駆動とその回転数がN
C制御される。具体的には、主軸回転駆動用の電動モー
タ6を作動させるとともに、親ねじ回転駆動用の電動モ
ータ70を高速回転させ、主軸支持ハウジング2、換言
すれば主軸4を被加工材Pに高速で接近させる。次い
で、主軸支持ハウジング2、換言すれば主軸4がNC制
御装置14内に予め定めて記憶させた高速送り限位置に
到達した時点で、電動モータ6に取り付けられたパルス
ジェネレータ6bで検出される電動モータ6の回転数に
基づいて電動モータ70の回転数を制御することによっ
て所定のピッチを有するねじのねじ切り加工を行わせ
る。
【0023】そして、ねじ切り完了検出センサー13が
ON作動すると同時に電動モータ70を高速で逆転駆動
させ、高速戻し限検出センサー12がONする位置まで
主軸支持ハウジング2、換言すれば主軸4を被加工材P
から高速離反させることで、1サイクルのねじ切り加工
を終了する。
【0024】この電気的同調機構を適用したねじ切り機
は、上記したように、親ねじ7を主軸4とは異なる電動
モータ70を用いて回転駆動させるので、主軸一回転当
たりの軸長方向移動量を任意に設定でき、種々ピッチの
ねじ加工が可能であるという利点がある。また、主軸4
の高速送りと同調送りとの切り換えを、NC制御装置1
4に予め設定記憶させた位置指令に基づいて行わせるこ
とができるので、高速送り限検出センサー11を設ける
必要がなく、その位置調整に伴う稼働率低下がないとい
う利点もある。
【0025】しかし、電気的同調機構を採用したねじ切
り機は、例えばJISに規定される鋼管で、その呼び径
が15A〜100A(10.5〜114.3mm)とい
うような広い範囲の外径を有する被加工材に対して1台
のねじ切り機のみによってねじ切り加工を行う場合、高
精度な加工ねじが得られないという問題があった。
【0026】その理由は、ねじ切り加工初期に主軸4を
被加工材Pに高速で接近させる際の高速送り時における
電動モータ70の回転数(通常、被加工材の外径にかか
わらず許容最大回転数とされる)と、ねじ切り時の同調
低速送り時における回転数との回転数比が最大で10
0:1を超えるようになって電動モータ70の制御精度
が限界に達し、同調送り精度が悪化するためである。
【0027】特に、大きな切削負荷変動を伴うテーパー
ねじの加工時には、上記の傾向が顕著で、高精度な加工
ねじを得るのに特殊なねじ切り用バイトを用いたり、何
らかの切削負荷均等付与手段を講じる必要があった。
【0028】また、高度なNC制御装置が必要で、ねじ
切り機が高価になり、加工費が嵩むのに加え、上記実開
昭63−172522号公報でも指摘されるように、ね
じ加工のサイクル間でねじ切り用バイトを研磨した場
合、複数個のねじ切り用バイト相互の位置合わせが困難
であるという問題もあった。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の実状
に鑑みてなされたもので、その課題は、上記機械的同調
機構を採用したねじ切り機の主たる問題点である下記
(1) と(2) 、および電気的同調機構を採用したねじ切り
機の主たる問題点である下記(3) 〜(5)の両方をなくし
たねじ切り機を提供することにある。
【0030】(1) ねじピッチ変更時における親ねじと半
割ナットの取り替えと、径変更時における高速送り限検
出センサーの位置調整が必要で、稼働率が低下する、
(2) 親ねじと半割ナットとの衝撃的な接触消耗に起因
し、高精度で、しかも一定品質の加工ねじが得られな
い、(3) 切削負荷変動に伴って送り同調精度が低下す
る、(4) 加工サイクル間のねじ切り用バイト研磨後にお
ける複数個のねじ切り用バイト相互の位置合わせが困難
である、(5) 高度なNC制御装置が必要で、ねじ切り機
自体が高価になる。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討の
結果、次の各手段を採用することにより、従来のねじ切
り機にあった上記(1) 〜(5) の欠点を全てなくし得るこ
とを知見し、本発明をなすに到った。
【0032】すなわち、ねじピッチ変更時における親ね
じと半割ナットの取り替えを不要とし、ねじ切り機の稼
働率低下をなくするには、電気的同調機構を採用した従
来のねじ切り機と同様に、ナットを主軸支持に固定装着
するとともに、このナットに螺合する親ねじを主軸支持
ハウジング外に設ける必要があること。
【0033】親ねじの摩耗をできるだけ少なくするに
は、半割ナットの開閉に伴う衝撃的な接触を避ければよ
く、そのためには半割ナットに代えて一体ナットを用い
ればよいこと。
【0034】主軸の同調送りとピッチ変更は、機械的同
調機構を採用した従来のねじ切り機と同様に、主軸と親
ねじを歯車比が変更可能な態様で歯車連結すればよいこ
と。但し、主軸と親ねじを直接歯車連結するのではな
く、一体ナットを主軸支持ハウジングに対して回動自在
に固定装着し、この一体ナットと主軸とをブレーキおよ
びクラッチを介設した中間歯車列を用いて連結する一
方、親ねじには独立した正逆回転自在な電動モータ、具
体的にはサーボモータを連結すると、高速送り限検出セ
ンサーの設置が省略でき、かつ広範囲な外径の被加工材
にねじ加工を施す際の主軸回転駆動用の電動モータと親
ねじ回転駆動用の電動モータとの回転数比の如何にかか
わらず高精度なねじを加工し得ること。
【0035】上記の知見に基づく本発明の要旨は、下記
のねじ切り機にある。
【0036】固定された断面円形の被加工材(P)の軸
心周りにねじ切り用バイト(10)を回転させると同時
に軸長方向へ移動させる駆動回転自在な主軸(4)を有
するねじ切り機において、前記主軸(4)の軸長方向へ
の送り機構を構成する親ねじ(7)を主軸(4)の回転
駆動用の電動モータ(6)とは異なる電動モータ(7
0)を用いて駆動回転し得るように主軸支持ハウジング
(2)外に設ける一方、この親ねじ(7)に螺合する一
体ナット(80)を主軸支持ハウジング(2)に対して
回動自在に装着するとともに、主軸(4)と一体ナット
(80)をブレーキ(15a)とクラッチ(15c)と
を備える主軸支持ハウジング(2)に支持された中間歯
車列(15)で歯車連結してなることを特徴とするねじ
切り機。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわるねじ切り
機について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0038】図1は、上記本発明の内容を適用したラン
ジス型のねじ切り機の一例を示す模式図で、一部破断側
面図である。なお、従来の機械的同調機構および電気的
同調機構を用いたランジス型ねじ切り機と同一部分につ
いては、同一符号を付して示し、その詳細な説明は省略
する。
【0039】図に示すように、本発明のねじ切り機は、
図3に示した電気的同調機構を用いた従来のランジス型
ねじ切り機と同様に、親ねじ7が主軸支持ハウジング2
外に設けられており、この親ねじ7にはサーボモータか
らなる電動モータ70が連結されている。一方、この親
ねじ7に螺合する一体ナット80は、その外周に歯車8
0aが外嵌固定されており、主軸支持ハウジング2に固
定されたブラケット2cに対してその軸長方向へ移動不
能な態様で回動自在に装着されている。
【0040】また、主軸4の後端軸心には、軸4bが突
設固定されており、その先端には歯車4cが回動不能に
外嵌装着されている。
【0041】そして、上記の歯車80aと歯車4cは、
主軸支持ハウジング2に支持され、主軸支持ハウジング
2の側からブレーキ15a、歯車80aに噛み合う歯車
15b、クラッチ15cおよび歯車4cに噛み合う歯車
15dが配置された中間歯車列15をもって歯車連結さ
れている。
【0042】なお、図中の符号16は、親ねじ7を回転
駆動させる電動モータ70に正逆回転指令を発する制御
装置である。
【0043】上記のように構成された本発明のねじ切り
機では、ねじ切削に際し、先ず、図示しない付属の搬送
装置により被加工材Pを所定の位置に供給して固定させ
る。一方、ねじ切り機は、その主軸支持ハウジング2、
換言すれば主軸4を高速戻し限検出センサー12がON
する後退限位置に待機させ、この状態下で電動モーター
6を駆動させて主軸4を被加工材Pに成形すべきねじ諸
元に応じた回転数で連続回転駆動させる。
【0044】そして、被加工材Pの搬入信号と同時に、
制御装置16から電動モータ(サーボモータ)70に高
速正回転指令を出す。この時、中間歯車列15を構成す
るクラッチ15cは開、ブレーキ15aは閉とされ、一
体ナット80が回動しないようにされる。この結果、主
軸支持ハウジング2、換言すれば主軸4は、親ねじ7の
回転に伴って電動モータ6による回転とは無関係に被加
工材Pへ向かって高速前進する。この際、サーボモータ
からなる電動モータ70は、予め設定された回転数に達
した時点で自らの位置情報に基づいて自動的に停止し、
主軸支持ハウジング2、換言すれば主軸4をねじ切削開
始位置である高速送り限にまで高速で前進させる。
【0045】次いで、電動モータ70の停止と同時に、
クラッチ15cを閉、ブレーキ15aを開にして一体ナ
ット80を回動自在な状態にさせる。この結果、主軸4
の回転が中間歯車列15を介して歯車80aに伝達され
て一体ナット80が回転し、これに伴って主軸支持ハウ
ジング2、換言すれば主軸4にその回転に応じた所定の
送りが付与されるので、被加工材Pに所定のねじ加工が
施される。
【0046】この時、歯車4cと15dとを適宜な歯車
比を有するものに交換すると、ピッチの異なるねじを加
工することができる。従って、歯車4cと15dは、歯
車比が異なるものを複数組組み込み、レバー操作によっ
て切り換え自在とするのが好ましい。
【0047】その後、ねじ切り完了検出センサー13の
ON作動と同時に、クラッチ15cを開、ブレーキ15
aを閉に切り換え、次いで電動モータ70の位置情報を
リセットした後に制御装置16から電動モータ70に高
速逆回転指令を出し、主軸支持ハウジング2、換言すれ
ば主軸4を高速後退させる。そして、高速戻し限検出セ
ンサー12がONした時点で電動モータ70の回転を停
止させ、次の被加工材Pに対するねじ加工に備えてねじ
切削開始位置である高速送り限位置をリセットする。
【0048】なお、親ねじ7と一体ナット80は、摩耗
の最も少ないボールねじ(丸ねじ)を形成したものを用
いるのが好ましい。また、電動モータ70は、サーボモ
ータに代えて通常の電動モータとしてもよい。但し、こ
の場合には、高速送り限検出センサーの設置を不要とす
るためにその回転軸にパルスジェネレータやロータリー
エンコーダなどを連結し、その回転数を検出できるよう
にする必要がある。
【0049】以上に詳述したように、本発明のねじ切り
機は、ねじ切削時のみに親ねじ7を主軸4の回転に同調
させるようにしたので、電気的同調機構のみを採用した
従来のねじ切り機にあった欠点である複数個のねじ切り
用バイト合わせの困難さ、外径変更時における両電動モ
ータ6と70の回転数比増大や、テーパーねじ切削時に
おける切削負荷変動による送り同調精度低下の心配が全
くない。
【0050】また、ピッチ変更時には、機械的同調機構
のみを採用した従来のねじ切り機にあった欠点である親
ねじ7と一体ナット80両方の取り替が不要で、中間歯
車列15の歯車15dと軸4bの先端に設けられた歯車
4cを歯車比の異なるものに取り替えるか、もしくはレ
バー操作によって切り換えるだけでよく、段取り替えの
煩わしさがない。
【0051】さらに、親ねじ7の回転駆動用の電動モー
タ70は、高速送り時と高速戻し時にのみ駆動させるの
みに主軸4の回転駆動用の電動モータ6とは無関係に回
転駆動させることができ、何等の制約も受けることなく
その許容最大回転数で駆動させ得るので、より迅速な高
速送りと高速戻しが可能で加工サイクルタイムの短縮化
が図れとともに、高速送り限検出センサーの設置が不要
である。また、その制御装置16には、NC制御装置の
ように高価なものを必要とせず、極めて単純なものでよ
いので、ネジ切り機の価格低減が図れる。
【0052】また更に、親ねじ7と一体ナット80は、
ブレーキ15bとクラッチ15cの操作により無衝撃状
態で螺合連結駆動され、摩耗が最小限に抑制されるので
安定した高精度なねじを加工することができる。
【0053】
【実施例】図1に示す本発明のねじ切り機と図3および
図4に示す従来のねじ切り機を用い、呼び径が15〜1
00Aの鋼管管端外周にガス管用雄ねじを加工した。
【0054】そして、それぞれのねじ切り機によった場
合の各呼び径毎の加工サイクルタイムを調べる一方、本
発明のねじ切り機で加工したねじと、電気的同調機構の
みを採用した従来のねじ切り機で加工したねじ(いずれ
も呼び径80Aに加工したもの)とについて、そのプロ
フィールをコントレーサーを用いて測定した。
【0055】これらの結果のうち、加工サイクルタイム
については表1に、プロフィールについては図2に、そ
れぞれ示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示すように、本発明のねじ切り機と
電気的同調機構のみを採用した従来のねじ切り機によっ
た場合の加工サイクルタイムは、ほぼ同じであった。
【0058】これに対し、機械的同調機構のみを採用し
た従来のねじ切り機によった場合の加工サイクルタイム
は、半割ナット8の開閉速度制約などによって主軸4を
最大速度で回転させることができないために、若干長か
った。
【0059】なお、呼び径変更時に段取り替えに要した
時間は、本発明のねじ切り機と電気的同調機構のみを採
用した従来のねじ切り機では、1分以内であったが、機
械的同調機構のみを採用した従来のねじ切り機では、約
2時間と極めて長時間を要した。
【0060】また、図2(a)に示すように、本発明の
ねじ切り機で加工したねじのプロフィールは正常であっ
た。これに対し、図2(b)に示すように、電気的同調
機構のみを採用した従来のねじ切り機で加工したねじの
プロフィールは、ねじ切削時における負荷変動とねじ切
り用バイト10相互の位置合わせの不完全さに起因して
電動モータ6と70との間の同調精度低下が生じ、不芳
であった。
【0061】なお、図示を省略するが、機械的同調機構
のみを採用した従来のねじ切り機で加工したねじのプロ
フィールは、本発明のねじ切り機によったものとほぼ同
じで、正常であった。
【0062】
【発明の効果】本発明のねじ切り機によれば、ピッチ変
更時や径変更時の段取り替えを迅速に行うことができ、
その結果ねじ切り機の稼働率向上が図れる。また、親ね
じと一体ナットの摩耗が少ないのみならず、切削負荷変
動に起因するねじ切削時の主軸同調送り不良が生じない
ので、長期にわたって安定した高精度なねじを加工する
ことができる。さらに、高価なNC制御装置が不要で、
ねじ切り機価格の低減が図れるとともに、部品交換頻度
が少なくてすむので工具原単位の低減が図れ、ねじ加工
コストの低減も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のねじ切り機の一例を示す模式図で、一
部破断側面図である。
【図2】実施例の結果を示す図で、同図(a)は本発明
のねじ切り機で加工したねじのプロフィールを、同図
(b)は従来の電気的同調機構のみを採用したねじ切り
機で加工したねじのプロフィールを、示す図である。
【図3】従来の機械的同調機構のみを採用したねじ切り
機の一例を示す模式図で、一部破断側面図である。
【図4】従来の電気的同調機構のみを採用したねじ切り
機の一例を示す模式図で、一部破断側面図である。
【符号の説明】
1:ベッド、 1a:レール、 2:主軸支持ハウジング、 2a:ベアリング、 2b:ストライカー、 2c:ブラケット、 3:流体圧シリンダー、 3a:ピストンロッド、 4:主軸、 4a:歯車、 4b:軸、 4c:歯車、 5:中間歯車列、 6:電動モータ、 6a:歯車、 6b:パルスジェネレータ、 7:親ねじ、 8:半割ナット、 9:ダイヘッド、 9a:ストライカー 10:ねじ切り用バイト、 11:高速送り限検出センサー、 12:高速戻し限検出センサー、 13:ねじ切り完了検出センサー、 14:NC制御装置、 15:中間歯車列、 15a:ブレーキ、 15b:歯車、 15c:クラッチ、 15d:歯車、 16:制御装置、 70:電動モータ、 80:一体ナット、 80a:歯車、 P:被加工材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定された断面円形の被加工材(P)の軸
    心周りにねじ切り用バイト(10)を回転させると同時
    に軸長方向へ移動させる駆動回転自在な主軸(4)を有
    するねじ切り機において、前記主軸(4)の軸長方向へ
    の送り機構を構成する親ねじ(7)を主軸(4)の回転
    駆動用の電動モータ(6)とは異なる電動モータ(7
    0)を用いて駆動回転し得るように主軸支持ハウジング
    (2)外に設ける一方、この親ねじ(7)に螺合する一
    体ナット(80)を主軸支持ハウジング(2)に対して
    回動自在に装着するとともに、主軸(4)と一体ナット
    (80)をブレーキ(15a)とクラッチ(15c)と
    を備える主軸支持ハウジング(2)に支持された中間歯
    車列(15)で歯車連結してなることを特徴とするねじ
    切り機。
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